JP2716518B2 - イオン注入装置及びイオン注入方法 - Google Patents

イオン注入装置及びイオン注入方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、半導体製造プロセス等に用いられるイオン
注入装置及びイオン注入方法に関する。
(従来の技術) イオン注入装置は、目標物に対して不純物イオンを導
入するために近年広く用いられている。このイオン注入
装置は、注入量,深さ等を高精度で制御できるので、特
に半導体ウエハへの不純物導入に際しては必要不可欠な
装置となりつつある。
一般に、イオン注入技術は正に帯電したイオンを加速
してウエハ内に不純物をドーピングする技術として用い
られるために、ウエハに加速された正イオンが衝突する
過程で、ウエハから電子がたたき出されたり、絶縁体部
分に正電荷の蓄積が起るなどウエハ表面が正に帯電しや
すくなっている。そのために、半導体素子の絶縁体部分
が静電破壊を起し、これら半導体ウエハの歩留りの低下
の原因となっている。
従って、このようなイオン注入装置では、イオン注入
に伴うウエハの帯電を防止しなければならず、その一つ
に第4図に示すエレクトロンシャワーシステムの方法が
ある。
同図において、ドープされる正イオン10は、イオンビ
ーム導入管12を通ってディスク14上にあるウエハ16に照
射される。このときフィラメント18に電流を流して熱電
子(以下一次電子と称する)を発生させ、一次電子加速
電源20による電圧によって加速して、一次電子線22とし
てイオンビーム導入管12の対向する内壁面に衝突させ、
エネルギーの低い電子(以下二次電子と称する)を放出
させる。
この二次電子をイオンビーム10内に取込ませてウエハ
16に輸送し、電子不足になるウエハ16上に供給すること
によって、ウエハ16が正に帯電することが防止される。
尚、フィラメント18からはその全周に亘って熱電子が放
出されるので、その背面側に一次電子反射板24を設け、
一次電子反射電源26によって逆バイアス電圧を与えるこ
とによって、発生した一次電子のほぼ全てを一次電子線
22として利用するようにしている。
(発明が解決しようとする課題) 上記のようなエレクトロンシャワーシステム方法にお
いては、二次電子をイオンビーム10内に取込ませること
でウエハ16上に輸送し、この結果ウエハ16上での正電荷
を中和させることによって、ウエハ16が正に帯電するこ
とが防止される。
しかしながら、イオンビーム10が照射されないウエハ
16上に二次電子が到達した場合には、この領域のウエハ
16上ではかえって負電荷が蓄積されることになってしま
い、ウエハ16の上記領域が負に帯電してしまうことがあ
る。
このような現象は下記の場合に発生する。すなわち、
イオンビーム10の口径がウエハ16の表面積に比べて極め
て小さいため、第5図に示すように多数枚のウエハ16を
載置する前記ディスク14を回転させ、かつ、前記イオン
ビーム導入管12をディスク14の回転半径方向に沿って長
手状に形成し、この長手状のイオンビーム導入管12内で
所定矩形断面の前記イオンビーム10を同図の矢印方向に
往復走査してイオン注入動作を行うものにあっては、長
手状の前記イオンビーム導入管12の全域にわたって電子
ビーム照射部34を設けて、その全域で二次電子を発生す
るように構成している。この場合には、ある瞬間をみる
と前記イオンビーム導入管12内の所定のエリアにのみイ
オンビーム10が存在し、これ以外の領域ではイオンビー
ム10が全く照射されない状態となる。従って、このよう
にイオンビーム10が照射されてない領域にあっては、上
記のようなウエハ16上での負の帯電が実施されることに
なってしまう。
この際、上述した正の帯電に伴う静電破壊にあって
は、ウエハ16上の酸化膜に明らかな絶縁破壊が観測され
る。一方、負の電荷の帯電による静電破壊にあっても、
不良検出の困難な静電破壊現象を引き起すことになる。
そこで、本発明の目的とするところは、正イオン過剰
による目標物の正帯電、及び電子過剰による目標物の負
帯電の双方を防止し、目標物の正,負帯電に伴う双方の
静電破壊を確実に防止できるイオン注入装置及びイオン
注入方法を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 請求項1の発明に係るイオン注入装置は、イオン源か
ら発生した正イオンを高電圧加速させて目標物にイオン
注入を行い、かつ、上記目標物の近傍にあるイオン導入
管内壁の一部に設けた電子ビーム照射部より、イオン導
入管の対向する内壁に向けて電子ビームを照射して、目
標物上に向かう電子により目標物の正電荷蓄積を防止し
たイオン注入装置において、上記イオン導入管の、上記
電子が目標物に向かう領域途中に、正イオンビームの非
通過時に上記電子が目標物に到達することを阻止する負
の静電ポテンシャル領域を設定したことを特徴とする。
請求項2の発明に係るイオン注入装置は、請求項1に
おいて、上記イオン導入管内にてイオンビームを走査し
ながらイオン注入を行い、かつ、上記負の静電ポテンシ
ャル領域を上記ビーム導入管内の走査範囲に亘って形成
したことを特徴とする。
請求項3の発明に係るイオン注入装置は、請求項1又
は2において、上記負の静電ポテンシャル領域の電位
は、上記電子ビームが上記イオン導入管内壁に衝突する
ことで発生する二次電子のエネルギーでは乗り越えられ
ない程低く設定されたことを特徴とする。
請求項4の発明に係るイオン注入装置は、請求項1乃
至3のいずれかにおいて、上記イオン導入管の正イオン
ビーム導入口側には、上記負の静電ポテンシャル領域の
負電位よりもさらに低い負の静電ポテンシャル領域を設
定したことを特徴とする。
請求項5の発明に係るイオン注入方法は、イオン源か
ら発生した正イオンを高電圧加速させて目標物にイオン
注入を行うイオン注入方法であって、イオン導入管内に
第1の負の静電ポテンシャル領域を形成する工程と、上
記目標物の近傍にあるイオン導入管内壁の一部に設けた
電子ビーム照射部より、イオン導入管の対向する内壁に
向けて電子ビームを衝突させ、該衝突により二次電子を
発生させる工程と、上記正イオンビームが上記通路を通
過しない時、この第1の負の静電ポテンシャル領域によ
って上記二次電子が目標物に到達することを阻止する工
程と、上記正イオンビームが上記通路を通過する時、上
記通路に上記二次電子を供給して、目標物上に向かう上
記二次電子により目標物の正電荷蓄積を防止する工程
と、を有することを特徴とする。
請求項6の発明に係るイオン注入方法は、請求項5に
おいて、上記目標物に照射される電荷の総量を測定し、
この測定値を基準にして上記負の静電ポテンシャルを制
御する工程を有することを特徴とする。
請求項7の発明に係るイオン注入方法は、請求項5に
おいて、上記目標物はディスク上に設けられ、該ディス
クと一緒に上記目標物を回転させる工程を有することを
特徴とする。
請求項8の発明に係るイオン注入方法は、上記イオン
導入管の正イオンビーム導入口側に、上記第1の負の静
電ポテンシャル領域の負電位よりもさらに低い第2の負
の静電ポテンシャル領域を設定する工程をさらに有する
ことを特徴とする。
(作 用) 請求項1から8に記載の各発明によれば、正イオンビ
ームが現にイオン導入管内を通過しない領域では、電子
が目標物に到達することを阻止する負の静電ポテンシャ
ル領域が設定されているので、この領域と対向する目標
物表面には、この電子が到達することが抑制され、この
結果電子過剰による目標物の負帯電が防止される。
一方、正イオンビームが通過する領域では、この正イ
オンビームに電子が取り込まれて目標物に到達すること
になるので、正、負の電荷バランスが取られ、目標物が
正に帯電することにより生ずる静電破壊をも確実に防止
できる。
また、請求項2に記載の発明においては、負の静電ポ
テンシャル領域を上記ビーム導入管内の走査範囲に亘っ
て形成することで、上記負の静電ポテンシャル領域によ
って上記目標物への到達が阻止された二次電子が、イオ
ン導入管の壁を越えて外部に放出されることも防止でき
る。特に、請求項4及び8に記載の各発明のように、上
記イオン導入管の正イオンビーム導入口側に、上記第1
の負の静電ポテンシャル領域の負電位よりもさらに低い
第2の負の静電ポテンシャル領域を設定することで、上
記イオン導入管の正イオンビーム導入口側において、上
記二次電子がイオン導入管の外部への放出防止がより確
実にできる。これにより、請求項6のような、電荷の総
量を測定する際の、イオンビームの導入による電流計測
に誤差が生じない。
尚、請求項6に記載の発明では、目標物に照射される
電荷の総量(正イオンと二次電子との電荷の合計量)を
測定し、この測定値に基づき第1の負の静電ポテンシャ
ル領域の電位を最適範囲にコントロールすることも可能
で、目標物の負の帯電をより確実に防止することができ
る。
しかも、請求項7に記載の発明のように、ディスクの
回転動作により、ディスク上の全ての目標物に、正電荷
帯電を防止しながらもイオン注入が可能となっている。
(実施例) 以下、本発明を半導体ウエハへの不純物ドーピングに
適用したイオン注入装置について、図面を参照して具体
的に説明する。
第1図において、イオンビーム10を通過させるイオン
導入管12はファラデーカップとして構成され、複数の電
極毎に分割して構成されている。
このイオン導入管12の前記イオンビーム10の通過経路
途中には、第1の零電位電極30が配置されている。この
第1の零電位電極30の一方の側壁には凹部32が連接さ
れ、この凹部32内に一次電子を発生するためのフィラメ
ント18及びこの一次電子を反射するための電子反射板24
がそれぞれ配置されている。さらに、このフィラメント
18及び電子反射板24には一次電子加速電源20,一次電子
反射電源26が接続され、これらによって電子ビーム照射
部34を構成している。尚、前記凹部32と対向する側の第
1の零電位電極30の内壁は、一次電子照射ターゲット面
36を構成するものである。
前記イオン導入管12を構成する電極のうち、ウエハ16
に最も近接する側の電極は第2の零電位電極38として構
成されている。そして、上記第1,第2の零電位電極30,3
8は、それぞれ前記イオンビーム電流計28に接続されて
いる。
そして、本実施例の特徴的構成として、前記第1,第2
の零電位電極30,38の間、すなわち、一次電子線22が一
次電子照射ターゲット面36にて反射された後に電子がウ
エハ16へ向う経路途中には、負静電ポテンシャル設定用
電極40が配置されている。尚、この負静電ポテンシャル
設定用電極40は、前記一次電子照射ターゲット面36を所
定の広さに確保できるようその配置が考慮されている。
この負静電ポテンシャル設定用電極40には負静電ポテン
シャル設定用電源42が接続され、前記電極40に例えば−
500Vの電圧を印加するようになっている。尚、負静電ポ
テンシャル設定用電源42の他端側は前記イオンビーム電
流計28に接続されている。
前記イオン導入管12を構成する電極のうち、イオンビ
ーム10の導入口側は、電子サプレッション用電極44とし
て構成されている。この電子サプレッション用電極44の
長さは、例えば前記負静電ポテンシャル設定用電極40の
ほぼ2倍の長さにて形成され、この電極44には電子サプ
レッション用電源46が接続されている。この結果、電子
サプレッション用電極44に例えば−1KVの電圧を印加す
るようにしている。尚、前記電子サプレッション用電源
46の他端側は、前記イオンビーム電流計28の基準電圧と
同一電圧のグランドに接地されている。
上記構成を有するイオン導入管12は、第5図(A)に
示すように、多数毎のウエハ16を搭載して回転するディ
スク14の回転半径方向に沿って長手状に形成されてい
る。また、このイオン導入管12を通過する前記イオンビ
ーム10は、イオン導入管12の長手幅方向に沿って往復走
査可能となっていて、このイオンビームの走査及び前記
ディスク14の回転動作により、ディスク14上の全てのウ
エハ16へのイオン注入動作が可能となっている。尚、前
記電子ビーム照射部34も同様に、イオン導入管12の長手
幅方向に沿って形成されている。
次に、作用について説明する。
本実施例では、ディスク14上に搭載された全てのウエ
ハ16に対するイオン注入動作を行う間に亘って、イオン
ビーム照射部34が稼働されている。すなわち、フィラメ
ント18に通電して一次電子を発生させ、これを一次電子
加速電源20による電圧によって加速して一次電子線22と
してイオン導入管12の一次電子照射ターゲット面36に衝
突させる。この一次電子の衝突によって放出される電子
のエネルギー分布は、第6図に示す通りである。同図に
示すように、エネルギーが10eV程度の二次電子が効果的
に発生され、一次電子反射ターゲット面36にて直接反射
されたエネルギーの高い一次電子は極めて少なくなって
いる。
ここで、本実施例ではイオンビーム10をイオン導入管
12の長手幅方向に沿ってスキャンしているため、ある瞬
間を捕らえるとイオン導入管12内にてイオンビーム10が
通過していない領域が存在する。そして、本実施例では
このイオン導入管12の長手幅方向に沿って電子ビーム照
射部34を形成しているので、イオンビーム10が現に通過
していない領域にも前記二次電子及び一次電子が発生し
ていることになる。そして、これらの電子が全てウエハ
16上に到達すると、過剰電子によってウエハ16が負に帯
電され、この結果負帯電による静電破壊現象が生じてし
まうことになる。
そこで、本実施例ではイオン導入管12の一部を負静電
ポテンシャル設定用電極40として構成することで、正イ
オンビーム10が通過しない時には、二次電子等がウエハ
16に到達することを抑制している。
第2図は、イオンビーム10が通過していない領域のイ
オン導入管12の一断面内での静電ポテンシャル分布を示
したものである。同図に示すように、イオン導入管12の
一部に設けた負静電ポテンシャル設定用電極40に−500V
の電圧を印加することによって、前記一次電子照射ター
ゲット面36に衝突して発生した電子がウエハ16に向う途
中の領域には、−50Vの負静電ポテンシャルライン50が
形成されることになる。このライン50を設定することに
よって、−50Vより値の小さいエネルギーを有する電子
は、ウエハ16への移動が阻止されることになる。ここ
で、第6図に示す電子のエネルギー分布より明らかなよ
うに、前記一次電子照射ターゲット面36に衝突すること
で発生する電子のうち50eVの値以下のエネルギーを有す
る電子が過半数以上を占めている。従って、イオンビー
ム10が現にウエハ16に照射されない領域においては、こ
の50eVの値以下の電子のウエハ16への到達を防止するこ
とによって、ウエハ16上での過剰電子による負の帯電を
効果的に防止することができる。尚、ウエハ16への到達
が阻止された上記電子が、イオン導入管12のイオンビー
ム10の導入口側より放出されることも防止される。すな
わち、イオン導入管12のイオンビーム10の導入口側に
は、電子サプレッション用電極44が配置され、この電極
44に−1KVの電圧が印加されてるため、イオン導入管12
の導入口側には、前記負静電ポテンシャルライン50の負
電位よりも、さらに値の低い負静電ポテンシャルライン
が形成されている。従って、上記電子がこの壁を越えて
イオン導入管12の外部に放出されることが防止される。
このため、イオンビーム電流計28では、イオンビーム10
の導入よる電流計測に誤差が生ずることがなくなる。
一方、イオンビーム10が現にウエハ16に向って照射さ
れている断面では、第3図に示すような静電ポテンシャ
ル分布となっている。すなわち、第2図に示すような静
電ポテンシャル分布を有するイオン導入管12内に、正イ
オンによるイオンビーム10を通過させると、負の静電ポ
テンシャルを有する領域はかなりの部分が消滅し、イオ
ン導入管12の断面中心部には正の静電ポテンシャルを有
する領域が形成されることになる。このため、一次電子
照射ターゲット面36にて発生した電子は、前記イオンビ
ーム10に取込まれてウエハ16に到達することになる。こ
の結果、ウエハ16上には、イオンビーム10の静電荷を中
和するに十分な電子が供給され、ウエハ16の正の帯電を
防止することができ、この結果、静電破壊の発生等を確
実に防止できる。
このように、過剰電子のウエハ16への到達を阻止する
前記静電ポテンシャルライン50を、イオン導入管12内の
イオンビーム10の走査範囲に亘って形成しながらも、イ
オンビーム10の存在する領域のみ電子の取り込みが可能
となる。
尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、
本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、負静電ポテンシャルライン50の負電位につい
ては、上記実施例以外の各種の数値を採用できる。少な
くとも、イオンビーム10が現にウエハ16に向けて照射さ
れていない領域にて、ウエハ16上での電子過剰による負
の帯電を防止できるものであればよい。ただし、前記負
静電ポテンシャルライン50の負電位を低く設定しすぎる
ことによって、イオンビーム10が通過する際にも負静電
ポテンシャルライン50がイオン導入管12の中心に残存
し、イオンビーム10の正電荷を中和するに足る電子の供
給が抑制されてはならない。また、負静電ポテンシャル
ライン50を設定するための電極構造についても各種の変
形実施が可能であり、そのための電極40は少なくとも一
次電子照射ターゲット面36よりもウエハ16側に配置され
るものであればよい。また、電子サプレッション用電源
46の他端側については、第1図に示すようにイオンビー
ム電流計28の基準電圧と同一電圧となるように接地する
ものに限らず、電源42と同様にこれをイオンビーム電流
計28の一端側に接続するものであってもよい。
[発明の効果] 請求項1から8に記載の各発明によれば、イオンビー
ムに電子を取り込ませて目標物の正帯電による静電破壊
を防止しながらも、イオン導入管内に負の静電ポテンシ
ャル領域を設定することによって、イオンビームが通過
しない状態でのイオン導入管内にあっては、目標物への
電子の供給が阻止されるので、負の帯電による目標物の
静電破壊現象をも防止することができる。
また、請求項2に記載の発明においては、上記負の静
電ポテンシャル領域によって上記目標物への到達が阻止
された二次電子が、イオン導入管の壁を越えて外部に放
出されることも防止できる。特に、請求項4及び8に記
載の各発明のように、上記イオン導入管の正イオンビー
ム導入口側に、第2の負の静電ポテンシャル領域を設定
すれば、上記二次電子がイオン導入管の外部へ放出する
ことをより確実に防止できる。これにより、請求項6の
ような、電荷の総量を測定する際の、イオンビームの導
入による電流計測に誤差が生じない。
尚、請求項6に記載の発明では、目標物に照射される
電荷の総量(正イオンと二次電子との電荷の合計量)を
測定し、この測定値に基づき第1の負の静電ポテンシャ
ル領域の電位を最適範囲にコントロールでき、目標物の
負の帯電をより確実に防止することができる。
しかも、請求項7に記載の発明のように、ディスクの
回転動作により、ディスク上の全ての目標物に、正電荷
帯電を防止しながらもイオン注入が可能となっている。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例であるイオン注入装置の要
部を示す断面図、 第2図は、イオンビームが通過していないイオン導入管
断面での静電ポテンシャル分布を示す特性図、 第3図は、イオンビームが通過しているイオン導入管断
面での静電ポテンシャル分布を示す特性図、 第4図は、従来のイオン注入装置を説明するための概略
説明図、 第5図(A),(B)は、それぞれイオン注入装置の概
略構成を示す平面図,側面図、 第6図は、一次電子線がターゲット面にて衝突すること
により発生する電子のエネルギー分布を示す特性図であ
る。 10……イオンビーム、12……イオン導入管、 16……目標物、34……電子ビーム照射部、 40……負静電ポテンシャル設定用電極、 44……電子サプレッション用電極、 50……負静電ポテンシャルライン。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン源から発生した正イオンを高電圧加
    速させて目標物にイオン注入を行い、かつ、上記目標物
    の近傍にあるイオン導入管内壁の一部に設けた電子ビー
    ム照射部より、イオン導入管の対向する内壁に向けて電
    子ビームを照射して、目標物上に向かう電子により目標
    物の正電荷蓄積を防止したイオン注入装置において、 上記イオン導入管内の、上記電子が目標物に向かう領域
    途中に、正イオンビームの非通過時に上記電子が目標物
    に到達することを阻止する負の静電ポテンシャル領域を
    設定したことを特徴とするイオン注入装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 上記イオン導入管内にてイオンビームを走査しながらイ
    オン注入を行い、かつ、上記負の静電ポテンシャル領域
    を上記ビーム導入管内の走査範囲に亘って形成したこと
    を特徴とするイオン注入装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2において、 上記負の静電ポテンシャル領域の電位は、上記電子ビー
    ムが上記イオン導入管内壁に衝突することで発生する二
    次電子のエネルギーでは乗り越えられない程低く設定さ
    れたことを特徴とするイオン注入装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかにおいて、 上記イオン導入管の正イオンビーム導入口側には、上記
    負の静電ポテンシャル領域の負電位よりもさらに低い負
    の静電ポテンシャル領域を設定したことを特徴とするイ
    オン注入装置。
  5. 【請求項5】イオン源から発生した正イオンを高電圧加
    速させて目標物にイオン注入を行うイオン注入方法であ
    って、 イオン導入管内に第1の負の静電ポテンシャル領域を形
    成する工程と、 上記目標物の近傍にあるイオン導入管内壁の一部に設け
    た電子ビーム照射部より、イオン導入管の対向する内壁
    に向けて電子ビームを衝突させ、該衝突により二次電子
    を発生させる工程と、 上記正イオンビームが上記通路を通過しない時、この第
    1の負の静電ポテンシャル領域によって上記二次電子が
    目標物に到達することを阻止する工程と、 上記正イオンビームが上記通路を通過する時、上記通路
    に上記二次電子を供給して、目標物上に向かう上記二次
    電子により目標物の正電荷蓄積を防止する工程と、 を有することを特徴とするイオン注入方法。
  6. 【請求項6】請求項5において、 上記目標物に照射される電荷の総量を測定し、この測定
    値を基準にして上記負の静電ポテンシャルを制御する工
    程を有することを特徴とするイオン注入方法。
  7. 【請求項7】請求項5において、 上記目標物はディスク上に設けられ、該ディスクと一緒
    に上記目標物を回転させる工程を有することを特徴とす
    るイオン注入方法。
  8. 【請求項8】請求項5において、 上記イオン導入管の正イオンビーム導入口側に、上記第
    1の負の静電ポテンシャル領域の負電位よりもさらに低
    い第2の負の静電ポテンシャル領域を設定する工程をさ
    らに有することを特徴とするイオン注入方法。
JP1102859A 1989-04-21 1989-04-21 イオン注入装置及びイオン注入方法 Expired - Fee Related JP2716518B2 (ja)

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