JP2019094459A - 形状記憶成形品用材料および形状記憶成形品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、低温でも優れた形状記憶性を示す、熱溶融性パーフルオロ樹脂を含む形状記憶成形品用材料および形状記憶成形品を提供する【解決手段】 熱溶融性パーフルオロ樹脂のガラス転移温度が10〜60℃の範囲にあり、形状記憶成形品が形状記憶性を示す温度が30〜100℃の範囲にある、形状記憶成形品用材料およびそれから成形加工された形状記憶成形品。【選択図】 なし
Description
本発明は、低温でも優れた形状記憶性を示す、熱溶融性パーフルオロ樹脂を含む形状記憶成形品用材料および形状記憶成形品に関するものである。
形状記憶性を示す樹脂は、ガラス転移温度や結晶の融点を境として弾性率等のパラメータが大きく変化することを利用して、形状の固定と形状の回復を実現するもので、このような特性を利用して、医療用材料、建築用材料、車両用材料、機械用材料など、幅広い用途に応用されている。
形状記憶性を示す樹脂としては、ノルボルネン系、トランスポリイソプレン系、スチレン-ブタジエン共重合体、ポリウレタン系のポリマーが知られている。これらのポリマーは、ポリマー構造中に架橋点や絡み合い部位等の擬似架橋点と、ガラス転移点の低い運動性の高い部位が共存しており、これにより、おおよそ40℃以下での形状の固定と回復が実現される。
その一方、フッ素樹脂が、高い耐熱性、電気絶縁性、低誘電率、耐薬品性を兼ね備えていることから、化学、機械、電機等をはじめとする幅広い分野に利用されている。特に、分子鎖の水素が全てフッ素に置き換えられたパーフルオロ樹脂は、上記の特性(耐熱性、電気絶縁性、低誘電率、耐薬品性)が特に優れており、その中でも、転移温度(融点またはガラス転移温度)以上で熱溶融性を示す熱溶融性パーフルオロ樹脂は、既存の成形方法による成形が容易であることから、チューブ、シート、継手など各種部品に加工され、様々な用途に用いられている。
熱溶融性パーフルオロ樹脂(例えば、PFAやFEP)の中で形状記憶性を示すものは、結晶性ポリマーに該当し、結晶性成分が擬似的な架橋としてふるまうことにより、ガラス転移点を転移点として、融点以下の温度範囲において形状記憶性をもつものと考えられる。ところが、熱溶融性パーフルオロ樹脂のガラス転移温度は、90〜100℃付近と非常に高く、体温や温風・熱水など生活に使用されるような温度範囲では形状の固定と回復を行うことは出来ない。
例えば、特許文献1に開示されるPFA熱収縮チューブは、150℃以上で加熱することにより元の形状に回復する。また、特許文献2に開示されるPFA熱収縮チューブは、380℃と300℃で加熱することにより熱収縮が行われている。
例えば、特許文献1に開示されるPFA熱収縮チューブは、150℃以上で加熱することにより元の形状に回復する。また、特許文献2に開示されるPFA熱収縮チューブは、380℃と300℃で加熱することにより熱収縮が行われている。
したがって、これまで、通常の熱溶融性パーフルオロ樹脂を、日常に用いられる製品用途、例えば、ユニバーサルスプーン・ハサミ用の自助ハンドルやギプス、易解体ねじなどの用途には用いることができなかった。
そこで、本発明の目的は、耐熱性、電気絶縁性、低誘電率、耐薬品性を有すると共に、低温でも優れた形状記憶性(形状維持性・形状回復性)を示す、熱溶融性パーフルオロ樹
脂を含む形状記憶成形品用材料および形状記憶成形品を提供することである。
脂を含む形状記憶成形品用材料および形状記憶成形品を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、ガラス転移温度が10〜60℃の範囲にある熱溶融性パーフルオロ樹脂が、30〜100℃の温度でも形状記憶性を示す形状記憶成形体用材料として優れた特性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の点を特徴とする。
1.熱溶融性パーフルオロ樹脂を含む形状記憶成形品用材料であって、熱溶融性パーフルオロ樹脂のガラス転移温度が10〜60℃の範囲にあり、形状記憶成形品が形状記憶性を示す温度が30〜100℃の範囲にある、上記形状記憶成形品用材料。
2.熱溶融性パーフルオロ樹脂が、テトラフルオロエチレンとパーフルオロコモノマーとの共重合体であり、熱溶融性パーフルオロ樹脂中に占めるパーフルオロコモノマーの量が5〜40mol%であることを特徴とする、1.に記載の形状記憶成形品用材料。
3.熱溶融性パーフルオロ樹脂がテトラフルオロエチレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体であることを特徴とする、1または2に記載の形状記憶成形品用材料。
4.パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)がパーフルオロ(エチルビニルエーテル)であることを特徴とする、3.に記載の形状記憶成形品用材料。
5.熱溶融性パーフルオロ樹脂に融点が存在することを特徴とする、1.〜4.に記載の形状記憶成形品用材料。
6.熱溶融性パーフルオロ樹脂の融解熱が5J/g以下であることを特徴とする、5.に記載の形状記憶成形品用材料。
7.ガラス転移温度−5℃からガラス転移温度+60℃の範囲で形状記憶性を示す、1.〜6.に記載の形状記憶成形品用材料。
8.1.〜7.のいずれかに記載の形状記憶成形品用材料から成形加工された形状記憶成形品。
1.熱溶融性パーフルオロ樹脂を含む形状記憶成形品用材料であって、熱溶融性パーフルオロ樹脂のガラス転移温度が10〜60℃の範囲にあり、形状記憶成形品が形状記憶性を示す温度が30〜100℃の範囲にある、上記形状記憶成形品用材料。
2.熱溶融性パーフルオロ樹脂が、テトラフルオロエチレンとパーフルオロコモノマーとの共重合体であり、熱溶融性パーフルオロ樹脂中に占めるパーフルオロコモノマーの量が5〜40mol%であることを特徴とする、1.に記載の形状記憶成形品用材料。
3.熱溶融性パーフルオロ樹脂がテトラフルオロエチレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体であることを特徴とする、1または2に記載の形状記憶成形品用材料。
4.パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)がパーフルオロ(エチルビニルエーテル)であることを特徴とする、3.に記載の形状記憶成形品用材料。
5.熱溶融性パーフルオロ樹脂に融点が存在することを特徴とする、1.〜4.に記載の形状記憶成形品用材料。
6.熱溶融性パーフルオロ樹脂の融解熱が5J/g以下であることを特徴とする、5.に記載の形状記憶成形品用材料。
7.ガラス転移温度−5℃からガラス転移温度+60℃の範囲で形状記憶性を示す、1.〜6.に記載の形状記憶成形品用材料。
8.1.〜7.のいずれかに記載の形状記憶成形品用材料から成形加工された形状記憶成形品。
本発明の形状記憶成形品は、耐熱性、電気絶縁性、低誘電率、耐薬品性と共に、低温でも優れた形状記憶性(形状維持性・形状回復性)を示す。
低温でも優れた形状記憶性を示すことから、本発明の成形品は、特に、ユニバーサルスプーン・ハサミ用の自助ハンドルやギプス、易解体ねじなどの日常に用いられる製品用途に好適に用いることができる。
低温でも優れた形状記憶性を示すことから、本発明の成形品は、特に、ユニバーサルスプーン・ハサミ用の自助ハンドルやギプス、易解体ねじなどの日常に用いられる製品用途に好適に用いることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の形状記憶成形品用材料である熱溶融性パーフルオロ樹脂は、ガラス転移温度が10〜60℃の範囲にあり、転移温度(融点あるいはガラス転移温度)を超えた時に、溶融し流動性を示し、かつ、分子鎖の水素が全てフッ素に置き換えられたパーフルオロ樹脂である。
本発明の形状記憶成形品用材料である熱溶融性パーフルオロ樹脂は、ガラス転移温度が10〜60℃の範囲にあり、転移温度(融点あるいはガラス転移温度)を超えた時に、溶融し流動性を示し、かつ、分子鎖の水素が全てフッ素に置き換えられたパーフルオロ樹脂である。
本発明において、熱溶融性パーフルオロ樹脂のガラス転移温度は、10〜60℃の範囲にあり、好ましくは20〜60℃、より好ましくは30〜60℃である。ガラス転移温度が低すぎると、ガラス転移温度を境とした温度変化を加えることができず、形状の固定と回復を発現しなくなる恐れがある。
本発明において、熱溶融性パーフルオロ樹脂は、具体的には、テトラフルオロエチレン(TFE)とパーフルオロコモノマー(水素を含まない付加重合可能である単量体)との
共重合体が好ましく、パーフルオロコモノマーは1種でも2種以上を用いても良い。共重合体中に占めるパーフルオロコモノマーの量は、5〜40mol%が好ましく、5〜30mol%がより好ましく、10〜30mol%が更に好ましく、10〜25mol%が最も好ましい。テトラフルオロエチレンとパーフルオロコモノマーとの共重合体としては、例えば、テトラフルオロエチレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体から選択することができ、耐熱性の観点からはPFAが好ましい。
共重合体が好ましく、パーフルオロコモノマーは1種でも2種以上を用いても良い。共重合体中に占めるパーフルオロコモノマーの量は、5〜40mol%が好ましく、5〜30mol%がより好ましく、10〜30mol%が更に好ましく、10〜25mol%が最も好ましい。テトラフルオロエチレンとパーフルオロコモノマーとの共重合体としては、例えば、テトラフルオロエチレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体から選択することができ、耐熱性の観点からはPFAが好ましい。
PFAである場合、PFA中のパーフルオロアルキルビニルエーテルは、アルキル基の炭素数が1〜5であるものが好ましく、パーフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)、パーフルオロエチルビニルエーテル(PEVE)、パーフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)がより好ましく、PEVEが特に好ましい。
PEVEは、分子鎖中に多くの量を均一に導入しやすく、かつ、側鎖が短すぎないことにより側鎖部分が結晶中のラメラに取り込まれることが少なく、変形に十分な量の非晶部分が得られ、ガラス転移温度も適当な範囲に下げる効果が得られることから、本発明のパーフルオロコモノマーとして好適である。
本発明の熱溶融性パーフルオロ樹脂は、公知の方法によって得ることができるが、液中での分散重合により重合されることが好ましく、水を液媒体として用いた水系乳化重合が環境面から好ましい。均一な組成を有する共重合体を与えるために、フッ素含有溶媒を共用することもできる。
水系乳化重合は広い範囲の温度で行うことができるが、伝熱の問題および熱的に活性化される開始剤の使用のために、約50〜110℃の範囲の高い温度が有利であり、70〜90℃の範囲の温度が好ましい。乳化重合において用いられる界面活性剤は、加熱が過剰になると分散安定性を失う傾向がある。
本発明の熱溶融性パーフルオロ樹脂(特にPFA)の水系乳化重合には、適当な界面活性剤を用いることができる。具体的には、パーフルオロオクタン酸アンモニウム(C−8)、パーフルオロノナン酸アンモニウム(C−9)、および米国特許第4,380,618号に記載されたパーフルオロアルキルエタンスルホン酸およびその塩類、特許第5588679号公報に記載されたフルオロポリエーテル酸や塩界面活性剤が好ましく用いられる。
水系乳化重合の開始剤としては、過硫酸アンモニウム(APS)、過硫酸カリウム(KPS)またはジコハク酸ペルオキシド(disuccinic acid peroxide)のような水溶性のフリーラジカルの開始剤、あるいは過マンガン酸カリウムを基盤とするもののようなレドックス系開始剤を用いることができる。
本発明の熱溶融性パーフルオロ樹脂(特にPFA)の水系乳化重合において、連鎖移動剤(CTA)を用いることができる。広い範囲の化合物を、CTAとして用いることができる。たとえば、分子状水素、低級アルカン、およびハロゲン原子で置換された低級アルカンのような水素含有化合物が用いられる。CTAは、そのCTAの構造により、比較的安定な末端基を生成できる。好ましいCTAとしては、メタン、エタン、および塩化メチル、塩化メチレン、クロロホルム、および四塩化炭素のような置換炭化水素が挙げられる。特定の重合条件下で所望の分子量を達成するために用いられるCTAの量は、用いた開始剤の量および選択したCTAの連鎖移動効率に依存する。連鎖移動効率は、化合物から化合物へと相当に変化し、および温度によっても変化する。
米国特許第3,635,926号において開示されたように、炭酸アンモニウムまたはアンモニア(水酸化アンモニウム)のような塩基性緩衝剤を添加することで、より安定なアミド末端基を提供することができる。
反応容器に水、界面活性剤、(もし用いるならば)CTA、およびコモノマーを装填し、選択された温度に加熱し、そして攪拌を開始した後に、開始剤の溶液を規定された速度で添加して重合を開始する。圧力降下が、重合が開始したことを示す指標となる。次に、TFEの添加を開始し、そして重合を調節するために、TFEの添加(注入)や圧力が制御される。最初の開始剤溶液と同一または異なっていてもよい開始剤溶液が、通常は反応を通して添加される。パーフルオロコモノマーの添加は、あらかじめ反応容器に入れておいても良いし、重合開始後にTFEと同様に注入添加しても良い。パーフルオロコモノマー添加の速度は均一であっても良いし、不均一(可変)であっても良い。
加えて、反応容器内の攪拌速度、圧力によっても重合は制御され得る。高い圧力は反応速度を上昇させるが、TFEの重合は発熱的であるため、高い反応速度は発熱を増加させ、熱除去を考慮する必要が生じる。用いられる圧力は、装置設計およびTFEの取り扱いにおける安全性の問題によって決定され、一般的には、約0.3〜7MPaの範囲内の圧力が、TFE共重合体の水系乳化重合に関して知られており、0.7〜3.5MPaの範囲内の圧力がより一般的である。反応器内を一定圧力に維持することが一般的であるが、圧力を変化させることもできる。
また、本発明において、熱溶融性パーフルオロ樹脂は、必要に応じて充填材や各種の樹脂用添加剤(帯電防止剤、光安定剤、着色剤、滑剤など)を、その目的を妨げない範囲で添加することができる。充填材としては、求める特性に応じて各種の有機・無機充填材を用いることができ、金属粉末、金属繊維、カーボンブラック、カーボン繊維、炭化珪素、ガラス繊維、ガラスビーズ、ガラスフレーク、グラファイト、耐熱性樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、芳香族ポリアミド等)を例示することができる。
本発明の形状記憶成形品用材料から成形加工された形状記憶成形品が形状記憶性(形状維持性・形状回復性)を示す温度は、30〜100℃の範囲にあり、好ましくは50〜100℃の範囲、より好ましくは60〜100℃の範囲、更に好ましくは70〜100℃の範囲にある。
本発明の形状記憶成形品は、30〜100℃の範囲で加熱することにより所望の形状に変形することができ、変形状態で冷却することにより形状が固定および維持され(形状維持性)、30〜100℃の範囲に再加熱することにより、変形前の元の形状に回復することができる(形状回復性)。本発明の形状記憶成形品は、変形前の形状(元の形状)であっても、変形後の形状(所望の形状)であってもよい。
本発明の形状記憶成形品は、従来公知の成形加工により得ることができる。まず、変形前の形状(元の形状)の成形品を成形する際は、熱溶融性パーフルオロ樹脂を融点以上、あるいは融点を示さない非結晶性樹脂(僅かな結晶性を持つものも含む)である場合は、そのガラス転移温度から十分高い温度(好ましくはガラス転移温度+60℃以上、より好ましくはガラス転移温度+100℃以上)として、熱溶融性パーフルオロ樹脂を完全に溶融した状態としたうえで、公知の溶融成形方法、例えば、溶融押し出し成形、射出成形、ブロー成形、トランスファー成形、溶融圧縮成形等の溶融成形により得ることができる。得られた変形前の形状(元の形状)の成形品を30〜100℃の範囲に加熱した状態で外
力を加えることで、変形後の形状(所望の形状)の成形品を得ることができる。更に、変形後の形状(所望の形状)に変更させる際には、ガラス転移温度−5℃(より好ましくはガラス転移温度)からガラス転移温度+60℃(より好ましくはガラス転移温度+50℃)の範囲であることが好ましい。この範囲であれば、形状記憶・回復のための擬似架橋点として働く絡み合い部位や微結晶部位が保持されやすくなるため、形状記憶・回復性がより優れるため好ましい。
力を加えることで、変形後の形状(所望の形状)の成形品を得ることができる。更に、変形後の形状(所望の形状)に変更させる際には、ガラス転移温度−5℃(より好ましくはガラス転移温度)からガラス転移温度+60℃(より好ましくはガラス転移温度+50℃)の範囲であることが好ましい。この範囲であれば、形状記憶・回復のための擬似架橋点として働く絡み合い部位や微結晶部位が保持されやすくなるため、形状記憶・回復性がより優れるため好ましい。
本発明の形状記憶成形品を所望の形状に変形させる際の加熱温度は、特に熱溶融性パーフルオロ樹脂が融点を示さない非結晶性樹脂である場合には、ガラス転移温度からガラス転移温度+60℃の範囲内で高いほうが、形状記憶・回復のための擬似架橋点として働く絡み合い部位や微結晶部位を保持しつつ、高い形状維持性を得るためには好ましい。
一方で、変形後の形状(所望の形状)から変形前の形状(元の形状)に回復させる際の加熱温度としては、形状回復性の観点から、ガラス転移温度以上であることが好ましく、所望の形状に変形させる際の加熱温度と同じであるか若干高い程度であることが、より好ましい。
本発明に用いられる熱溶融性パーフルオロ樹脂は、融点を示すことが好ましい。融点が存在するということは、結晶相が存在するということで、形状記憶のための物理架橋点となり、形状記憶性(形状維持性・形状回復性)に優れる。
本発明に用いられる熱溶融性パーフルオロ樹脂は、融解熱が5J/g以下であることが好ましい。融解熱が5J/g以下であるときは、本発明の形状記憶成形品を変形後の形状(所望の形状)に変更させる際、及び、加熱により変形前の形状(元の形状)に回復させる際の、成形品の形状変更のための可動部分が、十分な自由回転運動できる非晶部分が確保されることで、形状記憶性(形状維持性・形状回復性)に優れる。
本発明の形状記憶成形品は、ガラス転移温度−5℃(より好ましくはガラス転移温度)からガラス転移温度+60℃(より好ましくはガラス転移温度+50℃)の範囲で形状記憶性を示すことが好ましい。この範囲であれば、形状記憶・回復のための擬似架橋点として働く絡み合い部位や微結晶部位が保持されやすくなるため、形状記憶・回復性がより優れるため好ましい。
本発明の形状記憶成形品の用途は、特に限定するものではないが、低温でも優れた形状記憶性を有するという特徴から、ユニバーサルスプーン・ハサミ用の自助ハンドルやギプス、易解体ねじなどの日常に用いられる製品用途に好適に用いることができる。
以下に本発明を、実施例および比較例を挙げてさらに具体的に説明するが、この説明は本発明を限定するものではない。
本実施例では、以下の製造例で得られた熱溶融性パーフルオロ樹脂を使用した。
本実施例では、以下の製造例で得られた熱溶融性パーフルオロ樹脂を使用した。
(熱溶融性パーフルオロ樹脂)
製造例1
特許第5588679号公報に記載された実施例1〜3に準じた方法により、パーフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)の代わりにパーフルオロエチルビニルエーテル(PEVE)を用いて、テトラフルオロエチレン・パーフルオロエチルビニルエーテル(TFE・PEVE)共重合体の分散液を調製した。
製造例1
特許第5588679号公報に記載された実施例1〜3に準じた方法により、パーフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE)の代わりにパーフルオロエチルビニルエーテル(PEVE)を用いて、テトラフルオロエチレン・パーフルオロエチルビニルエーテル(TFE・PEVE)共重合体の分散液を調製した。
詳しくは、水系乳化重合の界面活性剤として、CF3CF2CF2OCF(CF3)COO
Hで表されるフルオロモノエーテル酸のアンモニウム塩(I)、及び、約1500の数平均分子量を有するC3F7O(CFCF3CF2O)nCFCF3COOHで示されるパーフルオロポリエーテル酸(PFPEA)のアンモニウム塩(II)を用いた。
Hで表されるフルオロモノエーテル酸のアンモニウム塩(I)、及び、約1500の数平均分子量を有するC3F7O(CFCF3CF2O)nCFCF3COOHで示されるパーフルオロポリエーテル酸(PFPEA)のアンモニウム塩(II)を用いた。
横型撹拌羽根付きの1ガロン(3.8L)の反応器内で、排気および窒素を用いるパージにより、2400mLの脱イオン水を脱気した。大気圧下で反応器に、0.05gの上記式(II)のパーフルオロポリエーテル酸(PFPEA)のアンモニウム塩と8.0gの上記式(I)のフルオロモノエーテル酸のアンモニウム塩を添加した。攪拌機を161rpmにおいて作動させ、温度を85℃に上昇させ、反応器圧力が0.03MPa上昇するまでエタンを反応器に供給した。そして、132gのパーフルオロエチルビニルエーテル(PEVE)を反応器に供給した。そして反応器はテトラフルオロエチレン(TFE)により2.06MPaに加圧された。次に開始剤として、6.5g/Lの過硫酸アンモニウム(APS)水溶液40mLを反応器に供給した。0.03MPaの圧力降下により見られる反応開始後に、同一の開始剤水溶液を0.5mL/min、PEVEを0.9g/minの速度で供給し、さらにTFEを供給して、圧力を2.06MPaに維持した。反応開始から135分後に全ての供給および撹拌を停止した。その後、反応器をガス抜きし生成物の分散液を収集した。
得られた分散液の固体含有率は19.5重量%であった。
得られた分散液を攪拌・凝集して凝集物を得た後に、280℃において12時間乾燥し、粉末状のTFE・PEVE共重合体を得た。
得られた分散液の固体含有率は19.5重量%であった。
得られた分散液を攪拌・凝集して凝集物を得た後に、280℃において12時間乾燥し、粉末状のTFE・PEVE共重合体を得た。
製造例2
添加するPEVEを175gとし、同一の開始剤溶液を0.5mL/min、PEVEを1.2g/minの速度で供給する以外は製造例1と同様の方法で重合を行った。得られた分散液の固体含有率は18.7重量%であった。
添加するPEVEを175gとし、同一の開始剤溶液を0.5mL/min、PEVEを1.2g/minの速度で供給する以外は製造例1と同様の方法で重合を行った。得られた分散液の固体含有率は18.7重量%であった。
製造例3
添加するPEVEを265gとし、同一の開始剤溶液を0.26mL/min、PEVEを1.6g/minの速度で供給する以外は製造例1と同様の方法で重合を行った。得られた分散液の固体含有率は11.2重量%であった。
添加するPEVEを265gとし、同一の開始剤溶液を0.26mL/min、PEVEを1.6g/minの速度で供給する以外は製造例1と同様の方法で重合を行った。得られた分散液の固体含有率は11.2重量%であった。
製造例4
横型撹拌羽根付きの1ガロン(3.8L)の反応器内で、排気および窒素を用いるパージにより、2200mLの脱イオン水を脱気した。大気圧下で反応器に、0.12gの上記式(II)のパーフルオロポリエーテル酸(PFPEA)のアンモニウム塩と7.0gの上記式(I)のフルオロモノエーテル酸のアンモニウム塩を添加した。攪拌機を128rpmにおいて作動させ、温度を85℃に上昇させ、反応器圧力が0.03MPa上昇するまでエタンを反応器に供給した。そして、80gのパーフルオロエチルビニルエーテル(PEVE)を反応器に供給した。そして反応器はテトラフルオロエチレン(TFE)により1.90MPaに加圧された。次に開始剤として、1.75g/Lの過硫酸アンモニウム(APS)水溶液70mLを反応器に供給した。0.03MPaの圧力降下により見られる反応開始後に、同一の開始剤水溶液を0.4mL/min、PEVEを0.6g/minの速度で供給し、さらにTFEを供給して、圧力を1.9MPaに維持した。反応開始から88分後に全ての供給および撹拌を停止した。その後、反応器をガス抜きし生成物の分散液を収集した。
得られた分散液の固体含有率は21.1重量%であった。
横型撹拌羽根付きの1ガロン(3.8L)の反応器内で、排気および窒素を用いるパージにより、2200mLの脱イオン水を脱気した。大気圧下で反応器に、0.12gの上記式(II)のパーフルオロポリエーテル酸(PFPEA)のアンモニウム塩と7.0gの上記式(I)のフルオロモノエーテル酸のアンモニウム塩を添加した。攪拌機を128rpmにおいて作動させ、温度を85℃に上昇させ、反応器圧力が0.03MPa上昇するまでエタンを反応器に供給した。そして、80gのパーフルオロエチルビニルエーテル(PEVE)を反応器に供給した。そして反応器はテトラフルオロエチレン(TFE)により1.90MPaに加圧された。次に開始剤として、1.75g/Lの過硫酸アンモニウム(APS)水溶液70mLを反応器に供給した。0.03MPaの圧力降下により見られる反応開始後に、同一の開始剤水溶液を0.4mL/min、PEVEを0.6g/minの速度で供給し、さらにTFEを供給して、圧力を1.9MPaに維持した。反応開始から88分後に全ての供給および撹拌を停止した。その後、反応器をガス抜きし生成物の分散液を収集した。
得られた分散液の固体含有率は21.1重量%であった。
(熱溶融性パーフルオロ樹脂の物性)
製造例1〜4で得られた熱溶融性パーフルオロ樹脂の物性を、以下の方法により測定した。結果を表1に示す。
製造例1〜4で得られた熱溶融性パーフルオロ樹脂の物性を、以下の方法により測定した。結果を表1に示す。
コモノマー含有量
対象の熱溶融性パーフルオロ樹脂を、所定の温度(実施例と同じ)にて溶融圧縮成形した後、水冷して得られた厚さ約50ミクロンのフィルムの赤外吸収スペクトル(窒素雰囲気)から、米国特許第5760151号公報に記載の方法に従い求めた。
対象の熱溶融性パーフルオロ樹脂を、所定の温度(実施例と同じ)にて溶融圧縮成形した後、水冷して得られた厚さ約50ミクロンのフィルムの赤外吸収スペクトル(窒素雰囲気)から、米国特許第5760151号公報に記載の方法に従い求めた。
示差走査熱量分析(融点および融解熱)
示差走査熱量計(Pyris1型DSC、パーキンエルマー社製)を用いた。
対象の熱溶融性パーフルオロ樹脂10mgを秤量して専用のアルミパンに入れ、専用のクリンパーによってクリンプした後、DSC本体に収納し、150℃から10℃/分で360℃まで昇温をする。試料を360℃で1分保持した後、150℃まで10℃/分で降温し、引き続き試料を150℃で1分間保持した後再度360℃まで10℃/分で昇温する。この時得られる融解曲線において、融解ピークを示す温度を融点とし、融解ピーク前後で曲線がベースラインから離れる点とベースラインに戻る点とを直線で結んで定められるピーク面積から、融解熱(ΔHm)を求めた。
融解ピークが視認できない場合、融点なしと判定した。
示差走査熱量計(Pyris1型DSC、パーキンエルマー社製)を用いた。
対象の熱溶融性パーフルオロ樹脂10mgを秤量して専用のアルミパンに入れ、専用のクリンパーによってクリンプした後、DSC本体に収納し、150℃から10℃/分で360℃まで昇温をする。試料を360℃で1分保持した後、150℃まで10℃/分で降温し、引き続き試料を150℃で1分間保持した後再度360℃まで10℃/分で昇温する。この時得られる融解曲線において、融解ピークを示す温度を融点とし、融解ピーク前後で曲線がベースラインから離れる点とベースラインに戻る点とを直線で結んで定められるピーク面積から、融解熱(ΔHm)を求めた。
融解ピークが視認できない場合、融点なしと判定した。
動的粘弾性測定(ガラス転移温度)
対象の熱溶融性パーフルオロ樹脂を所定の温度(実施例と同じ)にて溶融圧縮成形した後、水冷して得られた厚さ0.8mm〜2.0mmのフィルムから45mm×12.5mm(タテ×ヨコ)の寸法を切り取り、測定用試料とした。動的粘弾性測定装置(Rheometric Scientific F.E.社製 通称ARES)の平行板モードで、測定周波数を1Hzに固定しつつ、温度を−40℃から200℃まで5℃/minにて昇温し測定を行い、損失正接(tanδ)が極大ピークを示す温度をガラス転移温度とした。
対象の熱溶融性パーフルオロ樹脂を所定の温度(実施例と同じ)にて溶融圧縮成形した後、水冷して得られた厚さ0.8mm〜2.0mmのフィルムから45mm×12.5mm(タテ×ヨコ)の寸法を切り取り、測定用試料とした。動的粘弾性測定装置(Rheometric Scientific F.E.社製 通称ARES)の平行板モードで、測定周波数を1Hzに固定しつつ、温度を−40℃から200℃まで5℃/minにて昇温し測定を行い、損失正接(tanδ)が極大ピークを示す温度をガラス転移温度とした。
(形状記憶成形品)
実施例1〜3
製造例1〜3から得られたパーフルオロ樹脂を金型に入れ、圧縮成形機(ホットプレスWFA−37、神藤金属工業所製)を用いて、7〜9MPaの圧力下、下表1に示す温度(溶融圧縮プレス温度)で溶融させつつ20分間加圧状態で保持した後、水冷して、厚み約1mm、幅約5mmのシートを得た。(溶融圧縮成形法)
実施例1〜3
製造例1〜3から得られたパーフルオロ樹脂を金型に入れ、圧縮成形機(ホットプレスWFA−37、神藤金属工業所製)を用いて、7〜9MPaの圧力下、下表1に示す温度(溶融圧縮プレス温度)で溶融させつつ20分間加圧状態で保持した後、水冷して、厚み約1mm、幅約5mmのシートを得た。(溶融圧縮成形法)
得られたシートを、ASTM D1708に規定されるダンベル型に切り抜いた後、恒温槽付き引張試験機(株式会社エー・アンド・デイ製 テンシロン RTC−1310)のチャック間距離22mm(初期長)にてチャックに挟み、固定した。チャックに挟んだまま、表1に記載の(変形時)温度(35℃、50℃、70℃、90℃)に設定した恒温槽内で15分間加熱した後、50mm/minの速度でシートを引張り、元の長さの2倍の長さのチャック間距離44mm(引張後の長さ)になったところで引張を終了した。その後、すぐさま恒温槽を取り外し、1時間室温(24℃)で冷却して、ダンベル型のシートを得た。
比較例1
製造例4から得られたパーフルオロ樹脂を用いた以外は実施例1〜3と同様の方法でダンベル型のシートを得た。
製造例4から得られたパーフルオロ樹脂を用いた以外は実施例1〜3と同様の方法でダンベル型のシートを得た。
(形状記憶性の評価)
得られたダンベル型シートについて、以下の方法により形状記憶性を評価した。結果を表1に示す。
得られたダンベル型シートについて、以下の方法により形状記憶性を評価した。結果を表1に示す。
形状維持率の測定
実施例1〜3、比較例1において、室温で1時間冷却・静置後のダンベル型のシートの下側のチャックを取り外し、室温で1時間静置した。静置後のチャック間に相当する部分の長さ(1時間保持後の長さ)を測定し、以下の計算式により形状維持率を算出した。
形状維持率(%)=100−自然回復率
自然回復率(%)=(引張後の長さ−1時間保持後の長さ)/(引張後の長さ−初期長)×100
実施例1〜3、比較例1において、室温で1時間冷却・静置後のダンベル型のシートの下側のチャックを取り外し、室温で1時間静置した。静置後のチャック間に相当する部分の長さ(1時間保持後の長さ)を測定し、以下の計算式により形状維持率を算出した。
形状維持率(%)=100−自然回復率
自然回復率(%)=(引張後の長さ−1時間保持後の長さ)/(引張後の長さ−初期長)×100
形状回復率の測定
実施例1〜3、比較例1において、室温で1時間冷却・静置後のダンベル型のシートの下側のチャックを取り外し、室温で1時間静置後、上側のチャックに挟んだまま、表1に記載の(回復時)温度(35℃、50℃、70℃、90℃)に設定した恒温槽内で1時間加熱した。加熱後のシートのチャック間に相当する部分の長さ(加熱回復後の長さ)を測定し、以下の計算式により形状回復率を算出した。
形状回復率(%)=(引張後の長さ−加熱回復後の長さ)/(引張後の長さ−初期長)×100
実施例1〜3、比較例1において、室温で1時間冷却・静置後のダンベル型のシートの下側のチャックを取り外し、室温で1時間静置後、上側のチャックに挟んだまま、表1に記載の(回復時)温度(35℃、50℃、70℃、90℃)に設定した恒温槽内で1時間加熱した。加熱後のシートのチャック間に相当する部分の長さ(加熱回復後の長さ)を測定し、以下の計算式により形状回復率を算出した。
形状回復率(%)=(引張後の長さ−加熱回復後の長さ)/(引張後の長さ−初期長)×100
Claims (8)
- 熱溶融性パーフルオロ樹脂を含む形状記憶成形品用材料であって、熱溶融性パーフルオロ樹脂のガラス転移温度が10〜60℃の範囲にあり、形状記憶成形品が形状記憶性を示す温度が30〜100℃の範囲にある、上記形状記憶成形品用材料。
- 熱溶融性パーフルオロ樹脂が、テトラフルオロエチレンとパーフルオロコモノマーとの共重合体であり、熱溶融性パーフルオロ樹脂中に占めるパーフルオロコモノマーの量が5〜40mol%であることを特徴とする、請求項1に記載の形状記憶成形品用材料。
- 熱溶融性パーフルオロ樹脂がテトラフルオロエチレン・パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体であることを特徴とする、請求項1または2に記載の形状記憶成形品用材料。
- パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)がパーフルオロ(エチルビニルエーテル)であることを特徴とする、請求項3に記載の形状記憶成形品用材料。
- 熱溶融性パーフルオロ樹脂に融点が存在することを特徴とする、請求項1〜4に記載の形状記憶成形品用材料。
- 熱溶融性パーフルオロ樹脂の融解熱が5J/g以下であることを特徴とする、請求項5に記載の形状記憶成形品用材料。
- ガラス転移温度−5℃からガラス転移温度+60℃の範囲で形状記憶性を示す、請求項1〜6に記載の形状記憶成形品用材料。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の形状記憶成形品用材料から成形加工された形状記憶成形品。
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