JP2019073295A - ピロー袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】所望の吸収容量及び/又は性能を低コストで実現でき、かつ/又は色や強度等に関して所望の性能を有する、包装袋を提供する。【解決手段】本発明のピロー袋100は、外装フィルム10、及びインナーフィルム20を具備している、ピロー袋であって、外装フィルム10が、背部シール部52及び2つの側部シール部50により袋内空間を形成しており、インナーフィルム20が、袋内空間内に存在しており、かつ外装フィルム10の2つの側部シール部50において外装フィルム10に融着されており、外装フィルム10が、基材層及びシーラント層を有しており、インナーフィルム20が、熱可塑性樹脂、及び熱可塑性樹脂中の吸収剤を含有している吸収層を有している、ピロー袋である。【選択図】図1

Description

本発明は、ピロー袋、特に吸収機能を有するピロー袋に関する。
食品、薬剤、医薬品、化粧品、電子部品等のための包装材料には、包装体内の気体によって内容物の品質が低下しないよう、種々の吸収性フィルムが用いられている。
かかる吸収性フィルムの一例として、特許文献1には、酸素吸収層と、酸素吸収層の両面に設けられた樹脂層とから構成され、酸素吸収層が熱可塑性樹脂と酸素欠損を有する酸化セリウムとを含有し、かつ酸素吸収層中に上記酸素欠損を有する酸化セリウムが50重量%を超え85重量%未満の範囲で含まれる、酸素吸収性フィルムが開示されている。
なお、特許文献2には、内容物が、外装フィルムでピロー包装されている包装体であって、外装フィルムの内側に、インナーフィルムが架け渡されている包装体が開示されている。
特開2012−158125号公報 特開2010−30653号公報
一般に、包装袋を構成するフィルムの大きさは、包装すべき内容物の大きさに応じて定まる。したがって、吸収性フィルムで包装袋を作製する場合には、吸収性フィルムによる吸収容量及び/又は性能と包装すべき内応物の大きさによって定まることとなる。
しかしながら、吸収性フィルムは、吸収性を有しないフィルムよりもコストが高いため、吸収性フィルムを用いる量は、可能な限り少なくすることが望ましい。また、吸収フィルムは、吸収剤を含有することによって、色や強度に関して、包装袋の外装フィルムとして好ましくない場合がある。
そこで、所望の吸収容量及び/又は性能を低コストで実現でき、かつ/又は色や強度等に関して所望の性能を有する、包装袋を提供する必要性が存在する。
本発明者らは、鋭意検討したところ、以下の手段により上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、下記のとおりである:
〈態様1〉外装フィルム、及びインナーフィルムを具備している、ピロー袋であって、
上記外装フィルムが、背部シール部及び2つの側部シール部により袋内空間を形成しており、
上記インナーフィルムが、上記袋内空間内に存在しており、かつ上記外装フィルムの2つの上記側部シール部において上記外装フィルムに挟持されており、
上記外装フィルムが、基材層及びシーラント層を有しており、
上記インナーフィルムが、熱可塑性樹脂、及び上記熱可塑性樹脂中の吸収剤を含有している吸収層を有している、
ピロー袋。
〈態様2〉上記吸収剤が、酸素吸収剤である、態様1に記載のピロー袋。
〈態様3〉上記酸素吸収剤が、酸素欠損を有する酸化セリウムである、態様2に記載のピロー袋。
〈態様4〉酸素濃度20.9%の環境下で製袋した48時間後において、上記ピロー袋内部の酸素濃度が、0.10vol%以下である、態様2又は3に記載のピロー袋。
〈態様5〉上記吸収剤が、吸湿剤である、態様1に記載のピロー袋。
〈態様6〉上記吸湿剤が、親水性ゼオライトである、態様5に記載のピロー袋。
〈態様7〉23℃及び相対湿度50%RHの環境下で製袋した6時間後において、上記ピロー袋内部の相対湿度が、23℃において0.5%RH以下である、態様5又は6に記載のピロー袋。
〈態様8〉上記インナーフィルムが、上記吸収層の片側又は両側に存在しているスキン層を更に有している、態様1〜7のいずれか一項に記載のピロー袋。
〈態様9〉上記基材層が、透明樹脂フィルム及び透明バリア層を具備している透明基材層である、態様1〜8のいずれか一項に記載のピロー袋。
〈態様10〉上記シーラント層の厚さが、70μm以上である、態様1〜9のいずれか一項に記載のピロー袋。
本発明によれば、所望の吸収容量及び/又は性能を低コストで実現でき、かつ/又は色や強度等に関して所望の性能を有する、包装袋を提供することができる。
図1は、本発明のピロー袋の構造を示す図である。図1(a)は、本発明のピロー袋の上面図を示しており、図1(b)は、図1(a)の線Ib−Ibにおける断面図を示しており、図1(c)は、図1(a)の線Ic−Icにおける断面図を示している。 図2は、外装フィルムの層構成の例を示す図である。 図3は、インナーフィルムの層構成の例を示す図である。
《ピロー袋》
図1に示すように、本発明のピロー袋100は、外装フィルム10、及びインナーフィルム20を具備している、ピロー袋であって、外装フィルム10が、背部シール部52及び2つの側部シール部50により袋内空間を形成しており、インナーフィルム20が、袋内空間内に存在しており、かつ外装フィルム10の2つの側部シール部50において外装フィルム10に融着されており、外装フィルム10が、基材層及びシーラント層を有しており、インナーフィルム20が、熱可塑性樹脂、及び熱可塑性樹脂中の吸収剤を含有している吸収層を有している、ピロー袋である。
上記の構成により、外装フィルムの大きさに関わらず、インナーフィルムの大きさを調節することによって吸収層の大きさを調節でき、したがって、吸収性を有するフィルムの大きさを小さく抑えることができるため、吸収機能を低コストで実現できる。また、上記の構成により、色や強度等に関して所望の性能を実現できる。
本発明の一態様においては、基材層が、透明樹脂フィルム及び透明バリア層を具備している透明基材層であることができる。この態様は、内容物の視認性の観点から好ましいものであり、特に、吸収剤が酸素欠損を有する酸化セリウム等のように有色である場合には、吸収層を外装フィルムに配置した場合と比較して、有意に優れた視認性を得ることができる。
ここで、本発明において、「透明」とは、内容物が視認可能である程度に透明であることを意味するものであり、例えばJIS K 7105に準拠する全光線透過率が、50%以上、60%以上、70%以上、75%以上、80%以上、85%以上、90%以上、95%以上、又は100%であることを意味するものである。
吸収剤が酸素吸収剤、特に酸素欠損を有する酸化セリウムである本発明のピロー袋の一態様においては、酸素濃度20.9%の環境下で製袋した48時間後において、ピロー袋内部の酸素濃度が、0.50vol%以下、0.30vol%以下又は0.10vol%以下であってよく、また0vol%以上、0.001vol%以上、0.005vol%以上、又は0.01vol%以上であってよい。
特に、本発明のピロー袋が、カビの発生を避けるべき内容物を包装するためのピロー袋、例えば餅、パン、菓子等の食品を包装するための食品包装用ピロー袋である場合においては、上記の酸素濃度は、0.10vol%以下であることが好ましい。
吸収剤が吸湿剤、特に親水性ゼオライトである本発明のピロー袋の一態様においては、23℃及び相対湿度50%RHの環境下で製袋した6時間後において、ピロー袋内部の相対湿度が、23℃において、0.5%RH以下、0.3%RH以下又は0.1%RH以下であってよく、また0%RH以上、0.001%RH以上、0.005%RH以上、又は0.01%RH以上であってよい。
以下では、本発明の各構成要素について説明する。
〈外装フィルム〉
外装フィルムは、背部シール部及び2つの側部シール部により袋内空間を形成しているフィルムである。
図2(a)に示すように、外装フィルム10は、基材層12及びシーラント層14を有している。この基材層は、図2(b)に示すように、透明樹脂フィルム12a及び透明バリア層12bを具備している透明基材層であることが、内容物の視認性の観点から好ましい。
(透明樹脂フィルム)
透明樹脂フィルムとしては、耐衝撃性、耐摩耗性等に優れた熱可塑性樹脂、例えば、ポリオレフィン、ビニル系ポリマー、ポリエステル、ポリアミド等で構成されたフィルムを単独で、又は2種類以上組み合わせて複層で用いることができる。かかるフィルムは、延伸フィルムであっても、無延伸フィルムであってもよい。
ポリオレフィンとしては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。
なお、本明細書において、ポリエチレン系樹脂とは、ポリマーの主鎖にエチレン基の繰返し単位を、30mol%以上、40mol%以上、50mol%以上、60mol%以上、70mol%以上、又は80mol%以上含む樹脂であり、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレンビニルアセテート共重合体(EVA)、カルボン酸変性ポリエチレン、カルボン酸変性エチレンビニルアセテート共重合体、及びこれらの誘導体、並びにこれらの混合物からなる群より選択される。
本明細書において、ポリプロピレン系樹脂とは、ポリマーの主鎖にプロピレン基の繰返し単位を、30mol%以上、40mol%以上、50mol%以上、60mol%以上、70mol%以上、又は80mol%以上含む樹脂であり、例えば、ポリプロピレン(PP)ホモポリマー、ランダムポリプロピレン(ランダムPP)、ブロックポリプロピレン(ブロックPP)、塩素化ポリプロピレン、カルボン酸変性ポリプロピレン、及びこれらの誘導体、並びにこれらの混合物が挙げられる。
ビニル系ポリマーとしては、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル(PAN)等を用いることができる。
ポリエステルとしては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
ポリアミドとしては、例えばナイロン(登録商標)6、ナイロンMXD6等のナイロン等が挙げられる。
透明樹脂フィルムの厚さは、3μm以上、5μm以上、7μm以上、10μm以上、又は12μm以上であることができ、また120μm以下、100μm以下、80μm以下、60μm以下、50μm以下、40μm以下、30μm以下、又は20μm以下であることができる。
(透明バリア層)
透明バリア層としては、外部からの水分が吸収層へと透過することを抑制することができ、かつこれを通して袋内を視認できる材料を用いることができ、例えばアルミニウム蒸着膜、シリカ蒸着膜、アルミナ蒸着膜、若しくはシリカ・アルミナ二元蒸着膜等の無機物蒸着膜、ポリ塩化ビニリデンコーティング膜、若しくはポリフッ化ビニリデンコーティング膜等の有機物コーティング膜、又はエチレン−ビニルアルコール共重合体等のバリア性フィルムを用いることができる。
透明バリア層の厚さは、1μm以上、3μm以上、5μm以上、又は7μm以上であることができ、また70μm以下、60μm以下、50μm以下、40μm以下、30μm以下、20μm以下、又は10μm以下であることができる。
(シーラント層)
シーラント層としては、例えば、LDPE、LLDPE、PP、エチレン−メタクリル酸コポリマー(EMAA)、エチレン−アクリル酸コポリマー(EAA)、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニルコポリマーなどの熱可塑性樹脂を用いることができる。これらの樹脂は、例えば、延伸又は無延伸フィルム、押出積層用の溶融樹脂、ホットメルト用の塗料などの形態でよい。
また、シーラント層としては、これらの樹脂で構成されていない、市販のイージーピール樹脂やイージーピールシーラントフィルムを用いてもよい。
シーラント層の厚さは、70μm以上、80μm以上、又は90μm以上であることが、インナーフィルムが存在する側部シール部の領域において密封状態を良好にする観点から好ましく、また150μm以下、120μm以下、又は100μm以下であることが、シール部の断面を過剰に厚くしない観点から好ましい。
〈インナーフィルム〉
インナーフィルムは、袋内空間内に存在しており、かつ外装フィルムの2つの側部シール部において外装フィルムに融着されている。
図3(a)に示すように、インナーフィルム20は、吸収層22を有している。また、図3(b)に示すように、インナーフィルム20は、吸収層22の片側又は両側に存在しているスキン層24を更に有していてもよい。
(吸収層)
吸収層は、熱可塑性樹脂、及び熱可塑性樹脂中の吸収剤を含有している。吸収剤は、熱可塑性樹脂中に分散していてよい。
吸収層中の吸収剤の含有率は、吸収層の質量を基準として、1質量%以上、5質量%以上、10質量%以上、又は20質量%以上であることができ、また70質量%以下、65質量%以下、60質量%以下、55質量%以下、50質量%以下、45質量%以下、又は40質量%以下であることができる。
吸収層の厚さは、5μm以上、10μm以上、20μm以上、又は30μm以上であることができ、また200μm以下、180μm以下、160μm以下、140μm以下、120μm以下、100μm以下、90μm以下、80μm以下、又は70μm以下であることができる。
(吸収層:熱可塑性樹脂)
吸収層の熱可塑性樹脂としては、気体の透過性が高く、混練性に優れた熱可塑性樹脂を用いることができる。例えばポリオレフィン、ビニル系ポリマー、ポリエステル、アイオノマー、ポリカーボネート、ポリアミド、熱可塑性エラストマー等から選択される少なくとも1種、又はこれらの組合せを用いることができる。
ポリオレフィン、ビニル系ポリマー、ポリエステル及びポリアミドとしては、透明樹脂フィルムに関して挙げた熱可塑性樹脂を用いることができる。
アイオノマーとしては、例えばエチレンとメタクリル酸との共重合体を亜鉛等の金属で架橋させた樹脂が挙げられる。
ポリカーボネートとしては、例えばビスフェノールAと塩化カルボニルとを縮合重合させた樹脂が挙げられる。
熱可塑性エラストマーとしては、例えばスチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム等が挙げられる。
(吸収層:吸収剤)
吸収剤としては、酸素吸収剤、吸湿剤、吸ガス剤等が挙げられる。
酸素吸収剤としては、酸素欠損を有する金属酸化物、鉄系酸素吸収剤等の無機系酸素吸収剤、並びに金属及び多価フェノールを含有している酸素吸収性金属含有樹脂組成物等が挙げられる。
酸素欠損を有する金属酸化物としては、例えば酸素欠損を有する酸化セリウム、酸素欠損を有する二酸化チタン等が挙げられる。中でも、吸収剤として酸素欠損を有する酸化セリウムを用いることが、酸素吸収性の観点から好ましい。
酸素欠損を有する金属酸化物についてより具体的に説明する。金属酸化物(MO)の酸素欠損は、強還元雰囲気下での還元処理によって、以下の式(1)で表されるように、金属酸化物の結晶格子中から酸素が強制的に引き抜かれて酸素欠損状態(MO2−x、0<x<2)となることによりもたらされる。還元処理は、例えば水素ガスなどの還元性雰囲気下、1000℃などの高温で熱処理すること等により行うことができる。
MO+xH→MO2−x+xHO ・・・(1)
そして、以下の式(2)に示すように、酸素が欠損した部分が、酸素と反応することにより、無機系酸素吸収剤としての効果が発揮される。
MO2−x+(x/2)O→MO ・・・(2)
上記のxの値は、1.0以下の正の数であることができ、中でも0.7以下の正の数であることが好ましい。上記の式(2)に示すように、金属酸化物は酸素との反応において雰囲気中に水が存在することは必要とされない。したがって、無機系酸素吸収剤として酸素欠損を有する金属酸化物を用いることは、水分を嫌う内容物に特に有効である。
吸湿剤としては、例えば親水性ゼオライト、シリカゲル等の物理吸湿剤、酸化カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化カルシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム等の化学吸湿剤等を用いることができる。
親水性ゼオライトとしては、例えばA型、X型、又はLSX型のゼオライトを用いることができる。これらは単独で用いてもよく、また組み合わせて用いてもよい。
吸ガス剤としては、活性炭、疎水性ゼオライト等の物理吸ガス剤、ハロゲン化金属、酸化金属、硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、亜ジチオン酸塩等の化学吸ガス剤を用いることができる。
(スキン層)
スキン層は、吸収層に含有される吸収剤の脱落を防止し、かつ外装フィルム等の他のフィルム、積層体とのヒートシール強度を持たせるため、吸収層の一方又は両方の面に積層されている随意の層である。
スキン層は、熱可塑性樹脂で構成することができ、製膜安定性を向上させ、かつ/又は吸収剤の脱落や袋内の内容物との直接の接触を防ぐこと、かつ/又は基材層と積層する表面平滑性を付与することができる。
スキン層を構成する熱可塑性樹脂としては、吸収層に関して挙げた熱可塑性樹脂を用いることができる。吸収層の両側にスキン層を積層させた場合、それぞれのスキン層を構成する熱可塑性樹脂は、同一であっても異なっていてもよい。
スキン層の厚さは、1μm以上、3μm以上、5μm以上、又は7μm以上であることができ、また50μm以下、40μm以下、30μm以下、20μm以下、又は15μm以下であることができる。吸収層の両側にスキン層を積層させた場合、これらのスキン層の厚さは同一であっても異なっていてもよい。
(他の層)
インナーフィルムは、随意の他の層を有していてもよい。他の層としては、例えば印刷層が挙げられる。
《ピロー袋の製造方法》
本発明のピロー袋は、外装フィルムの作製、インナーフィルムの作製、及び製袋を含む方法により製造することができる。
〈外装フィルムの作製〉
外装フィルムの作製は、例えば透明樹脂フィルム、透明バリア層、及びシーラント層をこの順で積層させることにより行うことができる。
積層は、例えば、サンドラミネートやバックラミネートなどの押出しラミネート、ドライラミネート等により行うことができる。
〈インナーフィルムの作製〉
インナーフィルムの作製は、例えば吸収層用樹脂組成物の作製、随意のスキン層用樹脂組成物の作製、製膜工程、及び積層工程を含む方法により行うことができる。また、インナーフィルムの作製は、スキン層用樹脂組成物の作製工程を随意に含んでもよい。
吸収層用樹脂組成物の作製は、吸収剤及び熱可塑性樹脂を混練して行うことができる。また、スキン層用樹脂組成物の作製は、スキン層を構成する熱可塑性樹脂を混練して行うことができる。
混練は、例えば、ニーダー、ミキシングロール、コニカルミキサー等のバッチ式混練機、2軸混練機等の連続混練機、単軸押出機、二本ロール混練機、三本ロール混練機等が用いられる。この際には、使用する材料に応じて、80℃以上、100℃以上、120℃以上、又は140℃以上で、かつ220℃以下、200℃以下、又は180℃以下の温度で混練することができる。
上記の混練した吸収層用樹脂組成物及び随意のスキン層用樹脂組成物を、それぞれ吸収層、及びスキン層に成形して、これを積層させてインナーフィルムを得ることができる。上記の混練した吸収層用樹脂組成物及びスキン層用樹脂組成物を、インフレーション法、Tダイ法、キャスト法等の押出成型等によりそれぞれ単層のフィルム状にすることによって、専ら製膜工程を行ってもよく、又は多層インフレーション法、若しくはTダイ法等の共押出法により、吸収層とスキン層の製膜工程及び積層工程を同時に行ってもよい。
〈製袋〉
製袋は、例えば上記の外装フィルムのシーラント層を背部シール部において対向させて融着させて筒状にし、ここに所望の幅に切断した上記のインナーフィルムを挿入し、次いで2つの側部シール部において外装フィルムをインナーフィルムごと融着させ、両端を切断することにより行うことができる。
かかる製袋は、ピロー包装機を用いて行うことができる。ピロー包装機としては、例えば大森機械工業株式会社から入手可能であるNW−406を用いることができる。
実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
《実施例1及び2、並びに比較例1〜3》
実施例1及び2、並びに比較例1〜3では、ピロー袋を作製し、このピロー袋において酸素吸収性を評価した。
〈実施例1〉
(外装フィルムの作製)
LLDPE(エボリューSP2520、プライムポリマー社)を用いて、三層インフレーション製膜機により、樹脂温度180℃の条件で、シーラント層としての1種3層の厚さ80μmのLLDPE層を作製した。
次いで、透明樹脂フィルム及び透明バリア層としての透明シリカ蒸着PETフィルム(GXフィルム、凸版印刷社)の透明シリカ層側に接着層を積層させ、接着層とLLDPE層とを、PE(サンテックL1850K、旭化成社)を用いて押出しラミネートにより積層させて、外装フィルムを作製した。
作製した外装フィルムは、以下の層構成を有していた:
PET12μm/透明シリカ層/接着層/PE層15μm/LLDPE層80μm
(インナーフィルムの作製)
まず、酸素欠損を有する酸化セリウムCeO2−x(x=0.5)55質量部と、LDPE(ペトロセン342、東ソー社)45質量部とを、窒素雰囲気下で二軸押出機を用いて混練し、そしてこれをペレット状に押し出して、酸素吸収層用マスターバッチを作製した。
次いで、酸素吸収層用マスターバッチ及びLLDPE(エボリューSP2520、プライムポリマー社)を用いて、三層インフレーション製膜機を用いて、樹脂温度180℃の条件で、スキン層20μm/酸素吸収層35μm/スキン層20μmの層構成を有する2種3層のインナーフィルムを作製した。
(製袋)
酸素濃度20.9%の環境下で、作製した外装フィルム及びインナーフィルムを用い、ピロー包装機(NW−406、大森機械工業株式会社)により、図1に示す形状のピロー袋を、容積7.5mlとなるように製袋して、実施例1のピロー袋を作製した。インナーフィルムの幅は、50mmとした。
〈実施例2〉
酸素欠損を有する酸化セリウム及びLDPEの質量部を、それぞれ75質量%及び25質量%に変更し、各層の厚さをスキン層10μm/酸素吸収層30μm/スキン層10μmとしてインナーフィルムを作製し、このインナーフィルムを40mmの幅で用いたことを除き、実施例1と同様にして、実施例2のピロー袋を作製した。
〈比較例1〉
インナーフィルムを用いなかったことを除き、実施例1と同様にして、比較例1のピロー袋を作製した。
〈比較例2〉
インナーフィルムとして、LLDPE(エボリューSP2520、プライムポリマー社)を用いて、三層インフレーション製膜機により、樹脂温度180℃の条件で作製した、1種3層の厚さ30μmのLLDPEフィルムを用いたことを除き、実施例1と同様にして、比較例2のピロー袋を作製した。
〈比較例3〉
LLDPEフィルムの厚さを80μmに変更したことを除き、比較例2と同様にして、比較例3のピロー袋を作製した。
作製した各ピロー袋について、所定の経過時間ごとに袋内の酸素濃度を測定した。
結果を表1に示す。
Figure 2019073295
表1から、酸素吸収層をインナーフィルムに有するピロー袋は、袋内の酸素濃度を良好に低減できていることが理解できよう。
《実施例1A》
実施例1Aでは、ピロー袋を作製し、このピロー袋において吸湿性を評価した。
吸収剤として親水性ゼオライトを含有している吸湿フィルム(モイストキャッチZPA50、共同印刷社)を用い、23℃及び相対湿度50%RHの環境下で容積7.5mlとなるように製袋したことを除き、実施例1と同様にして、実施例1Aのピロー袋を作製した。その後、所定の経過時間ごとに袋内の湿度を測定した。
結果を表2に示す。
Figure 2019073295
表2から、吸湿層をインナーフィルムに有するピロー袋は、袋内湿度を良好に低減できていることが理解できよう。
10 外装フィルム
12 基材層
12a 透明樹脂フィルム
12b 透明バリア層
14 シーラント層
20 インナーフィルム
22 吸収層
24 スキン層
50 側部シール部
52 背部シール部
100 ピロー袋

Claims (10)

  1. 外装フィルム、及びインナーフィルムを具備している、ピロー袋であって、
    前記外装フィルムが、背部シール部及び2つの側部シール部により袋内空間を形成しており、
    前記インナーフィルムが、前記袋内空間内に存在しており、かつ前記外装フィルムの2つの前記側部シール部において前記外装フィルムに挟持されており、
    前記外装フィルムが、基材層及びシーラント層を有しており、
    前記インナーフィルムが、熱可塑性樹脂、及び前記熱可塑性樹脂中の吸収剤を含有している吸収層を有している、
    ピロー袋。
  2. 前記吸収剤が、酸素吸収剤である、請求項1に記載のピロー袋。
  3. 前記酸素吸収剤が、酸素欠損を有する酸化セリウムである、請求項2に記載のピロー袋。
  4. 酸素濃度20.9%の環境下で製袋した48時間後において、前記ピロー袋内部の酸素濃度が、0.10vol%以下である、請求項2又は3に記載のピロー袋。
  5. 前記吸収剤が、吸湿剤である、請求項1に記載のピロー袋。
  6. 前記吸湿剤が、親水性ゼオライトである、請求項5に記載のピロー袋。
  7. 23℃及び相対湿度50%RHの環境下で製袋した6時間後において、前記ピロー袋内部の相対湿度が、23℃において0.5%RH以下である、請求項5又は6に記載のピロー袋。
  8. 前記インナーフィルムが、前記吸収層の片側又は両側に存在しているスキン層を更に有している、請求項1〜7のいずれか一項に記載のピロー袋。
  9. 前記基材層が、透明樹脂フィルム及び透明バリア層を具備している透明基材層である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のピロー袋。
  10. 前記シーラント層の厚さが、70μm以上である、請求項1〜9のいずれか一項に記載のピロー袋。
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