JP2016000529A - 酸素吸収性フィルム、酸素吸収性積層体及び酸素吸収性積層体からなる酸素吸収性包材並びに酸素吸収性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】製品として活用可能な酸素吸収能を有する樹脂組成物、高い酸素吸収能を有する酸素吸収性フィルム、その酸素吸収性フィルムを用いた酸素吸収性積層体並びに酸素吸収性積層体からなる酸素吸収性包材を提供する。
【解決手段】酸素吸収性フィルム1は、酸素吸収層2と、酸素吸収層2の両面に設けられた熱可塑性樹脂層3とから構成され、酸素吸収層2は、熱可塑性樹脂と酸素欠陥を有する酸化セリウムとを含んでなり、かつ、酸素欠陥を有する酸化セリウムを50量%を超え60重量%以下の範囲で含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、食品、薬剤、医薬品、化粧品、電子部品等の包装材として好適な酸素吸収性フィルム、酸素吸収性積層体、及び酸素吸収性積層体からなる酸素吸収性包材、並びに酸素吸収性樹脂組成物に関する。
食品、薬剤のみならず化粧品、電子部品等において、酸素吸収剤が包装体に封入されている。包装体内に残存あるいは徐々に浸透する酸素は、製品の有効成分を変化させ、あるいは風味、色調を変えることがあり、製品の商品価値を著しく低下させる。包装体内の酸素を除去するために酸素吸収剤が用いられている。
これまでに、酸素吸収剤として、鉄粉を反応主剤とする酸素吸収剤、アスコルビン酸、没食子酸などの酸化されやすい物質を包装体内に酸化防止剤として共存させることが行われている。
また、特許文献1〜3には、酸素欠陥を有する無機酸化物と熱可塑性樹脂とからなる酸素吸収能を有する樹脂組成物、及び酸素吸収能を有する樹脂から形成される層を含む包装用の積層体が提案されている。
特開2005−105194号公報 特開2006−130717号公報 特開2006−131242号公報
しかしながら、特許文献1〜3に記載された酸素吸収層を含む積層体は、酸素吸収量が低いため、さらに高い酸素吸収能を有する積層体が求められていた。
また、特許文献1〜3には、50重量%を超える酸素欠陥を有する無機酸化物を含む酸素吸収能を有する樹脂組成物及びその樹脂組成物からなる酸素吸収層を含む積層体は具体的に開示されていない。
特許文献1〜3に具体的に開示されている最も酸素欠陥を有する酸化セリウムを多く含む樹脂組成物は、熱可塑性樹脂100重量部に対し酸素欠陥を有する酸化セリウムを65重量部配合した樹脂組成物(樹脂組成物中に39.4重量%の酸素欠陥を有する酸化セリウムを含有する)である。
酸素吸収能を有する樹脂組成物又は酸素吸収層中の酸素欠陥を有する無機酸化物含有量を50重量%以下とする理由について、特許文献2,3には、酸素吸収その中の酸素欠陥を有する酸化セリウム含有量が50重量%より多い場合、酸素吸収層が脆くなり、包装用積層体の強度が維持できない可能性があることが記載されている。
以上の事情を鑑み、本発明は、酸素欠陥を有する酸化セリウムを、50重量%を超えて含む酸素吸収性フィルムと、その酸素吸収性フィルムを用いた酸素吸収性積層体、さらには酸素吸収性積層体からなる酸素吸収性包材、並びに、酸素吸性フィルム形成に有用な樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、樹脂製造メーカが一般的に推奨している、製膜に適している熱可塑性樹脂を用い、酸素欠陥を有する酸化セリウムの含有割合を変化させた樹脂組成物を製造し、得られた樹脂組成物の製膜を試みたところ、酸素欠陥を有する酸化セリウムの含有割合が増加すると製膜が困難になるという問題に直面した。特に、酸素欠陥を有する酸化セリウムの配合割合が50重量%を超えた場合には、酸素吸収性フィルムを得ることができなかった。
しかしながら、本発明者らは、さらに研究を進めた結果、酸素欠陥を有する酸化セリウムを多量に含んでいても樹脂組成物が高い流動性を有していれば製膜が可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、熱可塑性樹脂と酸素欠陥を有する酸化セリウムとを含有する酸素吸収層と、酸素吸収層の両面に設けられた樹脂層とから構成され、酸素欠陥を有する酸化セリウムが50重量%を超え60重量%未満の範囲で含まれる酸素吸収性フィルムを提供する。
本発明は、また、上述の酸素吸収性フィルムにガスバリアフィルム及び/又は基材フィルムを積層した酸素吸収性積層体と、当該酸素吸収性積層体を製袋した酸素吸収性包材を提供する。
本発明は、また、熱可塑性樹脂と酸素欠陥を有する酸化セリウムとを含有してなり、酸素欠陥を有する酸化セリウムを、50重量%を超え60重量%未満の範囲で含み、かつメルトフローレートが1.0〜18.0g/10minの範囲である酸素吸収性フィルム形成に有用な樹脂組成物を提供する。
さらに、本発明は、前述の樹脂組成物からなるインフレーション用樹脂組成物を提供する。
本発明の酸素吸収性フィルムは、酸素吸収層中に酸素欠陥を有する酸化セリウムを50重量%を超えて含むため、高い酸素吸収能を有する。
本発明の酸素吸収性積層体及び酸素吸収性包材は、酸素吸収能が高く、これらを用いることにより、包装内容物の酸素劣化による変質を防止することが可能である。
本発明の樹脂組成物は、製膜に適した流動性と成形強度を有し、酸素欠陥を有する酸化セリウムを高含有量で含むため、酸素吸収能の高い包装素材を形成することが可能である。
本発明の実施形態1に係る酸素吸収性フィルムを示す概略断面図である。 本発明の実施形態2に係る酸素吸収性積層体を示す概略断面図である。 実施例から得られた樹脂組成物のメルトフローレートと熱可塑性樹脂のメルトフローレートの関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について説明する。
(実施形態1)
図1に示すように、本発明の酸素吸収性フィルム1は、酸素吸収層2と、酸素吸収層の両面に設けられた樹脂層3とから構成されている。酸素吸収層2は、熱可塑性樹脂と酸素欠陥を有する酸化セリウムとからなり、酸素吸収層2中には酸素欠陥を有する酸化セリウムが50重量%を超え85重量%未満の範囲で含まれている。酸素吸収層中の酸素欠陥を有する酸化セリウムの量は、好ましくは51重量%以上82重量%以下の範囲である。
上述の構造を有する酸素吸収性フィルム1は、酸素欠陥を有する酸化セリウムを50重量%を超えて含み、かつメルトフローレートが1.0〜18.0g/10minの範囲にある樹脂組成物を中間層とし、両側に樹脂層3を設けるように製膜することで得ることができる。両側に設ける樹脂層3は、酸素吸収層2の保護、製膜強度を向上させるために設ける層である。製膜は、例えば多層インフレーション機を用いて三層構造のマルチフィルムとすればよい。
メルトフローレートとは、樹脂又は樹脂組成物の流動性を示す指数であり、JISK7210に規定されている。本発明において、メルトフローレートは温度190℃の条件で測定したものである。
樹脂組成物は、熱可塑性樹脂と酸素欠陥を有する酸化セリウムとを含有してなり、酸素欠陥を有する酸化セリウムを50重量%を超えて含むことに加え、1.0〜18.0g/10minの範囲のメルトフローレートを有する。樹脂組成物のメルトフローレートは、好ましくは1.81〜17.27g/10minの範囲である。
酸素欠陥を有する酸化セリウムとは、酸化セリウムを水素,一酸化炭素,アセチレンなどの還元性ガス中にて加熱することで得られる物質で、蛍石類似の構造を有しており、一般式CeO2−xで表される。酸素欠陥の程度を表すxは、0より大きく1以下の範囲である。1を超えると、結晶構造を保てなくなるため好ましくない。
酸素欠陥を有する酸化セリウム(以下、単に「酸化セリウム」という。)含有量が50重量%を超え、メルトフローレートが上述した範囲外の樹脂組成物では製膜できない。
酸化セリウム含有量が50重量%を超える樹脂組成物のメルトフローレートを上述の範囲内とするためには、メルトフローレートが8.0g/10minを超える熱可塑性樹脂と酸化セリウムを混練して樹脂組成物を製造する必要がある。好ましい熱可塑性樹脂のメルトフローレートの範囲は、8.2〜55.0g/10minである。より好ましくは、8.4〜54.2/10minの範囲である。
メルトフローレートが上述した範囲の下限より低い熱可塑性樹脂を用いると、得られる樹脂組成物のメルトフローレートが低くなり過ぎ、押出機のトルク負荷が高くなり、押出機が停止するなどの問題があるため好ましくない。また、メルトフローレートを上述した範囲の上限より高い熱可塑性樹脂を用いると、得られる樹脂組成物のメルトフローレートが高くなり過ぎ、押し出し量が安定しない、製膜時にフィルムが破断するなど、製膜が困難になるため好ましくない。
熱可塑性樹脂とは、例えば、直鎖性低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等のポリエチレン系樹脂を挙げることができる。樹脂組成物の製造に際しては、これらの熱可塑性樹脂から上述の範囲のメルトフローレートを有する素材を選択すればよい。
樹脂組成物は、選択した熱可塑性樹脂中に、酸化セリウムを、50重量%を超えて含むように配合して混練して得ることができる。混練は、ミキサーあるいは単軸押出機、二軸押出機等の押出機を用いて行うことができる。
メルトフローレートが1.0〜18.0g/10minの範囲にある樹脂組成物中には、酸素欠陥を有する酸化セリウムが50重量%を超えて含ませることが可能であるが、その上限は85重量%未満である。85重量%以上含ませると樹脂組成物のメルトフローレートが上述した範囲の下限より低くなるためである。
1.0〜18.0g/10minの範囲のメルトフローレートを有する樹脂組成物を中間層とし、両側に樹脂層3を設けるように製膜した場合、酸素吸収層2の厚みが、10〜140μmの範囲にある酸素吸収性フィルムを形成することができる。
酸素吸収層の両面に設けられる樹脂層3は、両面とも同一の熱可塑性樹脂で形成してもよく、又は異なる成分の熱可塑性樹脂を選択して形成してもよい。なお、樹脂層3の熱可塑性樹脂のメルトフローレートは、樹脂製造メーカが推奨する製膜に適した範囲のものを選択すればよい。具体的には、0.3〜8.0g/10minの範囲のメルトフローレートを有する熱可塑性樹脂であればよい。
上述したように、酸素吸収層2が、50重量%を超え85重量%未満の酸化セリウムを含むため、従来のフィルムに比べ、厚さが同じであれば単位面積当たりの酸素吸収能が高い。また、十分な製膜特性を有する樹脂組成物から形成されているため、酸素吸収層の厚みを10〜140μmの酸素吸収性フィルムとすることができる。薄膜化が可能なためシーラント層などを付加しても総厚みが厚くなりすぎないなど、構成、加工などの面で自由度が増すという効果も奏する。
(実施形態2)
酸素吸収性フィルム1にガスバリアフィルム5及び/又は基材フィルム6を積層し、酸素吸収性積層体4とすることができる。
図2には、酸素吸収性フィルム1の樹脂層3にガスバリアフィルム5及び基材フィルム6を積層した酸素吸収性積層体4を示すが、酸素吸収性フィルム1にガスバリアフィルム5又は基材フィルム6のどちらかを積層したものであってもよい。
ガスバリアフィルム5及び/又は基材フィルム6を積層することにより、さらに酸素などのガスの侵入を遮断できることに加え、積層体の強度を高めることができる。ガスバリアフィルムとしては、アルミ箔,アルミ箔積層フィルム,アルミ蒸着フィルム,アルミナ蒸着フィルム,シリカ蒸着フィルム,シリカアルミナ2元蒸着フィルム等がある。基材フィルムとしては、PET,ナイロンなどが代表的に挙げられる。
ガスバリアフィルム5及び/又は基材フィルム6を酸素吸収性フィルム1に積層する方法としては、ドライラミネート法、押出しラミネート法などを用いることができる。
本発明の酸素吸収性積層体4は、ヒートシール性のある熱可塑性樹脂層3を内側にして製袋し、四方シール袋、三方シール袋、ピロー袋、ガゼットピロー袋、スタンディング袋、ボックス型袋、チャック袋、テトラパック型シール袋など、各種形態の酸素吸収性包材とすることができる。
以下、実施例によりさらに本発明を説明する。
ラボプラストミルミキサ(東洋精機製)あるいはラボプラストミル二軸混練押出機(東洋精機製)を用いて窒素ガス雰囲気下で熱可塑性樹脂と酸素欠陥のある酸化セリウム(一般式CeO2−xのxが1.5程度)粒子とを混練した。
表1に示すように、混練機の種類、熱可塑性樹脂(東ソー製 低密度ポリエチレンであるペトロセンシリーズ)の種類及び配合量、並びに酸化セリウムの配合量を変えて各種樹脂組成物を作製した(実施例1〜14及び比較例1〜5)。
なお、表1中に記載した混練方法1は、ラボプラストミルミキサを用いた方法、混練方法2は、ラボプラストミル二軸混練押出機を用いた方法である。
Figure 2016000529
得られた樹脂組成物のメルトフローレート(表中ではMFRと表記する。)はJISK7210に規定される条件のもとで、(株)テクノ・セブン製メルトインデクサを用いて、温度190℃で測定した。
製膜性は以下の手順により評価した。
得られた樹脂組成物(実施例1〜14及び比較例1〜5の樹脂組成物)を中間層とし、内層及び外層に熱可塑性樹脂層を設けた三層構造の酸素吸収性フィルムを成形した。
成形は、多層インフレーション機を用いて窒素ガスをフローさせながら、内層/酸素吸収層/外層を、10/30/10μm、総厚50μmのフィルムを作製した。
なお、内層、外層に用いた熱可塑性樹脂は、東ソー製のペトロセン180(メルトフローレート2.0)である。
多層インフレーション機を用いて三層構造の酸素吸収性フィルムを成形する工程で、問題なく製膜できた場合を「○」にした。一方、押出し量が安定しない、ちぎれる、機械のトルク負荷が高く、停止するなど、安定して製膜できなかった場合を「×」とした。結果を表1に併せて示すともに、図3に樹脂組成物のメルトフローレートと熱可塑性樹脂のメルトフローレートの関係をグラフにして示す。
なお、内層/酸素吸収層/外層を、10/10/10μm、総厚30μmのフィルムも安定して製膜することができた。
表1及び図3からから以下のことがわかる。
(1)酸素欠陥のある酸化セリウムを51重量%〜82重量%含有し、メルトフローレートが1.81〜17.27g/10minの範囲にあれば、樹脂組成物は製膜性が良好であること。
(2)熱可塑性樹脂のメルトフローレートが8.0g/10minを超えていても、85重量%の酸素欠陥のある酸化セリウムは、製膜が困難であったこと。
(酸素吸収量の測定)
酸素吸収性フィルムと酸素吸収性積層体の酸素吸収量を測定した例を示す(実施例15,16及び比較例6,7)。
(実施例15)
実施例10のフィルムを用いて酸素吸収量を以下の方法で測定した。
PET/アルミ箔/PE製の袋に25cmの酸素吸収性フィルムを投入し、容積15mLとなるよう、すなわち、15mLの空気が入るようにテトラパック型にシールした。常温で30日経過後の、パックマスターRO−103(飯島電子工業製隔膜型ガルバニ電池式酸素センサ)の測定針をテトラパックに刺して袋内酸素濃度を測定し、酸素吸収性フィルムの酸素吸収量を算出した。
(実施例16)
12μm厚PETフィルム(東洋紡績製E5100)に9μm厚アルミ箔(住軽アルミ箔製合金アルミ)をドライラミネートした。アルミ箔面と、実施例10の酸素吸収性フィルムをドライラミネートして、酸素吸収性積層体を作製した。
実施例15に記載の方法で酸素吸収性積層体の酸素吸収量を測定した。
(比較例6,7)
酸素吸収層中の酸素欠陥を有する酸化セリウムの割合が20,40重量%である酸素吸収性フィルム(酸素吸収層の熱可塑性樹脂東ソー製ペトロセン180、両面の樹脂層もペトロセン180、混練方法1、各層の厚み(10/30/10μm)、製膜条件は、実施例1と同様)について、酸素吸収量を実施例15と同様にして測定した。
実施例15,16及び比較例6,7の酸素吸収量の結果を表2に示す。
Figure 2016000529
酸素吸収層中の酸素欠陥を有する酸化セリウムの含有量が多いほど、酸素吸収量が増している。
(酸素吸収性包材の酸素吸収量測定)
酸素吸収性積層体を袋にした包材の、酸素吸収量を測定した例を示す。
(実施例17)
酸素吸収性包材は、実施例16の酸素吸収性積層体(PET12//AL9//実施例10のフィルム)の酸素吸収性フィルム面を内側にして、容積35mLとなるように、すなわち、35mLの空気が入るように、内寸125mmX65mmの4方シール袋を作製した。
シール袋を30日間放置後、パックマスターRO−103(飯島電子工業製隔膜型ガルバニ電池式酸素センサ)の測定針を4方シール袋に刺して袋内の酸素濃度を測定した。その結果、酸素濃度は0.20%であった。
(比較例8)
(樹脂製造メーカが推奨する製膜に適したメルトフローレートの熱可塑性樹脂を用いた樹脂組成物の製膜)
製膜に適するとされているメルトフローレートが4.0g/10min及び8.0g/10minにある熱可塑性樹脂をベースにして、酸素欠陥を有する酸化セリウムを50重量%含有する樹脂組成物を作製し、製膜を試みたが、いずれも安定した製膜が実現できず、フィルムを得ることができなかった。
1:酸素吸収性フィルム
2:酸素吸収層
3:熱可塑性樹脂層
4:酸素吸収性積層体
5:ガスバリアフィルム
6:基材フィルム

Claims (8)

  1. 熱可塑性樹脂と酸素欠陥を有する酸化セリウムとを含有する酸素吸収層と、該酸素吸収層の両面に設けられた樹脂層とから構成され、上記酸素吸収層中に上記酸素欠陥を有する酸化セリウムが50重量%を超え60重量%以下の範囲で含まれ、前記酸素吸収層は、メルトフローレートが1.0〜18.0g/10minの範囲の樹脂組成物から形成されている、酸素吸収性フィルム。
  2. メルトフローレートが8.0g/10minを超え55.0g/10min以下の熱可塑性樹脂と酸素欠陥を有する酸化セリウムとを含有する酸素吸収層と、該酸素吸収層の両面に設けられた樹脂層とから構成され、上記酸素吸収層中に上記酸素欠陥を有する酸化セリウムが50重量%を超え60重量%以下の範囲で含まれ、前記酸素吸収層は、メルトフローレートが1.0〜18.0g/10minの範囲の樹脂組成物から形成されている、酸素吸収性フィルム。
  3. 前記酸素吸収層の両面に設けられた樹脂層は、メルトフローレートが0.3〜8.0g/10minの範囲の熱可塑性樹脂を含有する、請求項1又は2に記載の酸素吸収性フィルム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の酸素吸収性フィルムにガスバリアフィルム及び/又は基材フィルムを積層した、酸素吸収性積層体。
  5. 請求項4に記載の酸素吸収性積層体を製袋した、酸素吸収性包材。
  6. 熱可塑性樹脂と酸素欠陥を有する酸化セリウムとを含有してなり、該酸素欠陥を有する酸化セリウムが50重量%を超え60重量%以下の範囲で含まれ、かつメルトフローレートが1.0〜18.0g/10minの範囲にある、樹脂組成物。
  7. メルトフローレートが8.0g/10minを超え55.0g/10min以下の熱可塑性樹脂と酸素欠陥を有する酸化セリウムとを含有してなり、該酸素欠陥を有する酸化セリウムが50重量%を超え60重量%以下の範囲で含まれ、かつメルトフローレートが1.0〜18.0g/10minの範囲にある、樹脂組成物。
  8. 請求項6又は7に記載の樹脂組成物からなるインフレーション成形用樹脂組成物。
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