JP2017012975A - 吸湿及びガス吸着用フィルム - Google Patents

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祥之 中里
海里 山崎
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海里 山崎
紗央里 内海
Saori Utsumi
紗央里 内海
祐幸 佐野
Hiroyuki Sano
祐幸 佐野
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Yoshiyuki Atsuji
善行 厚地
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Abstract

【課題】包装内の水分とアウトガスを両方吸着し、その吸着量をそれぞれ独立して制御できる吸湿及びガス吸着用フィルムを提供する。【解決手段】吸着層を具備している、吸湿及びガス吸着用フィルムであって、吸着層が、バインダー樹脂、並びにバインダー樹脂に分散している第1のゼオライト及び第2のゼオライトを含んでおり、第1のゼオライトのSiO2/Al2O3モル比が、3.0未満であり、かつ第2のゼオライトのSiO2/Al2O3モル比が、3.0以上である、吸湿及びガス吸着用フィルム。【選択図】図1

Description

本発明は、吸湿及びガス吸着用フィルムに関する。
従来、食品、医薬品、電子部品、精密機械、記録材料等の分野において水分に起因する品質劣化を防ぐ目的で、乾燥剤を同梱する方法がとられている。また、包装内に別体の乾燥剤を入れずに、包装材自体に吸湿機能を持たせるため、親水性ゼオライトを包装材自体に含有させることが行われている。
例えば、特許文献1は、SiO/Alモル比が3.0未満の親水性ゼオライトを低密度ポリエチレン(LDPE)中に含有させた吸着層を有する包装袋を開示している。
また、内容物によっては、アウトガスと呼ばれる揮発性の有機ガスや無機ガスを放出するものがある。このアウトガスがにおいを有する場合には、開封するとにおいが拡散し、これが使用者に不快感を与えることがある。そこで、包装内のアウトガスを低減するため、SiO/Alモル比が3.0以上である疎水性ゼオライトを包装材自体に含有させることが行われている。
特許文献2は、SiO/Alモル比が3.0以上であり、かつ結晶構造がZSM−5型及び/又はY型の疎水性ゼオライトを使用する密封構造式脱臭性包材を開示している。
国際公開第2013/128608号 特開2014−133582号公報
親水性ゼオライトは、一般に水分を吸着することはできるが、有機ガス、無機ガス等のアウトガスを吸着することはできない。また、特許文献2で開示されているような疎水性ゼオライトは、アウトガスを吸着することはできるが、水分を吸着しない。そのため、包装内の水分とアウトガスを両方吸着する包装材及び包装袋はこれまで検討されてこなかった。
本発明者らが鋭意研究したところ、特許文献1に開示されている10Å以上の細孔径を有する親水性ゼオライトは、水分だけでなく、内容物からのアウトガスも吸着することがわかった。しかしながら、包装袋中に水分及びアウトガスがある場合、水分を優先的に吸着してしまい、アウトガスを十分に吸着させることは困難であった。これに対し、アウトガスの吸着を優先して上記親水性ゼオライトの含有量を増やした場合、吸湿能力の制御ができず、包装内が絶乾状態又はそれに近い状態となった。このような状態では、内容物が過乾燥状態となり、悪影響を受けるという問題もある。
そこで、本発明では、包装内の水分とアウトガスを両方吸着し、その吸着量をそれぞれ独立して制御できる吸湿及びガス吸着用フィルムを提供することを目的とする。特に本発明は、過乾燥状態を嫌う内容物に対しても使用可能な、包装内を絶乾状態とすることなく適度に吸湿することができ、かつアウトガスを十分に吸着させることができる吸湿及びガス吸着用フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討したところ、以下の手段により上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、下記のとおりである:
〈1〉 吸着層を具備している、吸湿及びガス吸着用フィルムであって、
上記吸着層が、バインダー樹脂、並びに上記バインダー樹脂に分散している第1のゼオライト及び第2のゼオライトを含んでおり、
上記第1のゼオライトのSiO/Alモル比が、3.0未満であり、かつ
上記第2のゼオライトのSiO/Alモル比が、3.0以上である、
吸湿及びガス吸着用フィルム。
〈2〉 上記第1のゼオライトの孔径が、8Å以上である、上記〈1〉項に記載の吸湿及びガス吸着用フィルム。
〈3〉 上記第2のゼオライトの、上記第1のゼオライトに対する質量比が、0.1〜5.0である、上記〈1〉又は〈2〉項に記載の吸湿及びガス吸着用フィルム。
〈4〉 上記第2のゼオライトの、上記第1のゼオライトに対する質量比が、0.4〜5.0である、上記〈3〉項に記載の吸湿及びガス吸着用フィルム。
〈5〉 上記第1及び第2のゼオライトの合計含有率が、60質量%以下である、上記〈1〉〜〈4〉項のいずれか一項に記載の吸湿及びガス吸着用フィルム。
〈6〉 上記吸着層の一方又は両方の面にスキン層を更に具備している、上記〈1〉〜〈5〉項のいずれか一項に記載の吸湿及びガス吸着用フィルム。
〈7〉 上記〈1〉〜〈6〉項のいずれか一項に記載の吸湿及びガス吸着用フィルム、及び
上記吸湿及びガス吸着用フィルムと積層されている、基材フィルム
を具備している、包装用積層体。
〈8〉 上記基材フィルムが、バリア層及び樹脂フィルムを具備している、上記〈7〉項に記載の包装用積層体。
〈9〉 上記包装用積層体を236mm×134mmの大きさに2枚切断し、それぞれの上記吸湿及びガス吸着用フィルム側を対向させて3辺をシール幅10mmでシールして三方シール袋を作製し、内容積が150mlとなるように三方シール袋に23℃及び相対湿度50%の空気を充填して残りの1辺をシールして密封して包装袋を作製し、そして23℃相対湿度50%の環境に30時間放置した後で、上記包装袋の内部の相対湿度が5%〜25%であり、かつ
飽和吸湿させた上記包装用積層体を150mm×200mmの大きさに2枚切断し、それぞれの上記吸湿及びガス吸着用フィルム側を対向させて3辺をシール幅10mmでシールして三方シール袋を作製し、上記三方シール袋にアセトアルデヒド20μlを滴下し、内容積が1000mlとなるように窒素を充填して残りの1辺をシールして密封して包装袋を作製し、そして40℃の恒温槽内に24時間放置した後で、上記包装袋内が無臭である、
上記〈7〉又は〈8〉項に記載の包装用積層体。
〈10〉 上記〈7〉〜〈9〉項のいずれか一項に記載の包装用積層体を1枚又は複数枚具備しており、かつ
1枚又は複数枚の上記包装用積層体の上記吸湿及びガス吸着用フィルム側の一部がこの積層体の他の部分又は他のフィルムとヒートシールされていることによって袋状にされている、
包装袋。
〈11〉 内容物、及び
上記内容物を収納している、上記〈10〉項に記載の包装袋
を具備している、内容物入り包装袋。
〈12〉 医薬用ブリスターパック用積層体である、上記〈7〉又は〈8〉項に記載の包装用積層体。
〈13〉 内容物を収納するためのポケット部を有する上記〈12〉項に記載の包装用積層体、及び
上記包装用積層体上に積層されている蓋材
を具備している、医薬用ブリスターパック。
〈14〉 内容物、及び
上記内容物を密封している、上記〈13〉項に記載の医薬用ブリスターパック
を具備している、内容物入り医薬用ブリスターパック。
〈15〉 23℃相対湿度50%の環境に30時間放置した後で、上記内容物入り医薬用ブリスターパックの内部の相対湿度が5%〜25%であり、かつ
40℃の恒温槽内に24時間放置した後で、上記内容物入り医薬用ブリスターパック内が無臭である、
上記〈14〉項に記載の内容物入り医薬用ブリスターパック。
本発明によれば、包装内の水分とアウトガスを独立して吸着させることができる吸湿及びガス吸着用フィルムを提供することができる。本発明の吸湿及びガス吸着用フィルムにおいては、吸湿性及びガス吸着性を独立して調節することができ、それによって包装内の水分の吸着量及びアウトガスの吸着量を内容物に応じて容易に調節することができる。そのため、内容物に応じ、包装内の水分を適度に吸湿して、包装内を絶乾状態とすることなく、一定の低湿度状態に維持することができ、かつ、アウトガスを十分に吸着することができる。
図1は、本発明の吸湿及びガス吸着用フィルムの層構成例である。 図2は、本発明の包装用積層体の層構成例である。 図3は、酢酸エチル吸着量の評価のための設備の概略図である。 図4は、密閉空間内の湿度低減効果の評価のための設備の概略図である。 図5は、実施例1〜6並びに比較例1及び5に関する密閉空間内の湿度の経時的変化を示す図である。 図6は、実施例7〜9並びに比較例2及び4に関する密閉空間内の湿度の経時的変化を示す図である。 図7は、実施例10〜15及び比較例6に関する袋内湿度の経時的変化を示す図である。 図8は、実施例16〜18並びに比較例7及び8に関する袋内湿度の経時的変化を示す図である。
《吸湿及びガス吸着用フィルム》
本発明の吸湿及びガス吸着用フィルム(10)は、図1に示すように、吸着層(12)、及び随意のスキン層(14a、14b)を具備している。
本発明の吸湿及びガス吸着用フィルムは、包装袋、医薬用ブリスターパック等の包装材料の構成部分とすることにより、これらに吸湿性及びガス吸着性を付与することができる。
また、本発明の吸湿及びガス吸着用フィルムは、吸湿及びガス吸着用フィルムを50×100mmの大きさに4枚切断し、これらを全て140mlの容器に23℃及び相対湿度50%の空気とともに充填して密封し、そして23℃の温度で25時間放置した後で、上記容器の内部の相対湿度は、5%以上、7%以上、又は10%以上であることができ、また25%以下、20%以下、又は15%以下であることができる。
以下では、本発明の吸湿及びガス吸着用フィルムの各構成要素について説明する。
〈吸着層〉
吸着層は、バインダー樹脂、並びにバインダー樹脂に分散している第1のゼオライト及び第2のゼオライトを含有している。
第1のゼオライト及び第2のゼオライトを両方含有していることにより、吸着層が水分とアウトガスを両方吸着することができ、かつそれぞれのゼオライトの量を調節することにより、包装内の水分の吸着量及びアウトガスの吸着量を内容物に応じて容易に調節することができる。
また、吸着層は、飽和吸湿量に達するまで水分を吸着させた後であっても、更にアウトガスを吸着することができる。
ここで、アウトガスは、内容物から放出される揮発性の有機ガスや無機ガス(水蒸気は除く)である。具体的には、アウトガスとしては、例えばベンゼン、トルエン等の芳香族化合物、酢酸エチル等のエステル、メタン、エタン等の脂肪族炭化水素、エタノール等のアルコール、及びアセトアルデヒド等のアルデヒドが挙げられる。このようなアウトガスは、においに関して好ましくない場合があるだけでなく、内容物に悪影響を与えることもある。
本発明者らは、第1のゼオライトと共に第2のゼオライトをバインダー樹脂に混練させることにより、予想以上に飽和吸湿量が増大したことを見出した。理論に拘束されることを望まないが、この理由としては、第1のゼオライトと共に第2のゼオライトをバインダー樹脂に混練させることにより、ガス吸着性である第2のゼオライトが吸湿性である第1のゼオライトに吸着されているアウトガスを吸着し、それによって吸湿性である第1のゼオライトの吸湿量が増大したことが考えられる。
第2のゼオライトの第1のゼオライトに対する質量比は、0.1以上、0.2以上、0.3以上、0.4以上、又は0.5以上であることができ、また5.0以下、4.5以下、4.0以下、3.5以下、又は3.0以下であることができる。アウトガス吸着効果を確保する観点からは、この比は0.4以上であることが好ましい。
第1のゼオライト及び第2のゼオライトの含有率は、水分及びアウトガスの吸着性能を確保する観点から、10質量%以上、15質量%以上、又は20質量%以上であることが好ましく、また吸湿及びガス吸着用フィルムを製膜しやすくする観点から、60質量%以下、55質量%以下、又は50質量%以下であることが好ましい。
吸着層の厚さは、5μm以上、10μm以上、20μm以上、又は30μm以上であることができ、また100μm以下、90μm以下、80μm以下、70μm以下、60μm以下、50μm以下、又は40μm以下であることができる。
(バインダー樹脂)
バインダー樹脂としては、水分の透過性が高く、混練性に優れた熱可塑性樹脂、例えばポリオレフィン、ビニル系ポリマー、ポリエステル、アイオノマー、ポリカーボネート、ポリアミド、熱可塑性エラストマー等から選択される少なくとも1種、又はこれらの組合せを用いることができる。
ポリオレフィンとしては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、エチレンと他のオレフィンとの共重合体、エチレンと酸素含有エチレン性不飽和単量体との共重合体等が挙げられる。ポリエチレンとしては、LDPE(低密度ポリエチレン)、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)、MDPE(中密度ポリエチレン)、HDPE(高密度ポリエチレン)、メタロセン触媒によるポリエチレン、カルボン酸変性ポリエチレン等が挙げられる。ポリプロピレンとしては、プロピレンホモポリマー、メタロセン触媒によるポリプロピレン等が挙げられる。エチレンと他のオレフィンとの共重合体としては、プロピレン−エチレンブロックコポリマー、プロピレン−エチレンランダムコポリマー等が挙げられる。エチレンと酸素含有エチレン性不飽和単量体との共重合体としては、EVA(エチレン−酢酸ビニルコポリマー)、カルボン酸変性EVA、EAA(エチレン−アクリル酸コポリマー)、EMAA(エチレン−メタクリル酸コポリマー)、EEA(エチレン−エチルアクリレートコポリマー)、EMAC(エチレン−メチルアクリレートコポリマー)等が挙げられる。
ビニル系ポリマーとしては、例えばPVC(ポリ塩化ビニル)、ポリスチレン、塩素化ポリプロピレン等が挙げられる。
ポリエステルとしては、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられる。
アイオノマーとしては、例えばエチレンとメタクリル酸との共重合体を亜鉛等の金属で架橋させた樹脂が挙げられる。
ポリカーボネートとしては、例えばビスフェノールAと塩化カルボニルとを縮合重合させた樹脂が挙げられる。
ポリアミドとしては、例えばナイロン(登録商標)6、ナイロンMXD6等のナイロン等が挙げられる。
熱可塑性エラストマーとしては、例えばスチレン−ブタジエンゴム等が挙げられる。
(第1のゼオライト)
第1のゼオライトは、バインダー樹脂に分散しており、かつSiO/Alモル比が、3.0未満であるゼオライトである。このSiO/Alモル比は、3.0未満、2.5以下、2.0以下、又は1.5以下であることができる。
ここで、SiO/Alモル比が小さいことは、ゼオライトが親水性の性質を有することを意味する。したがって、第1のゼオライトは、主に水分を吸着対象とした物理吸着剤である。このゼオライトの細孔径は例えば6Å以上、8Å以上、又は10Å以上であってよい。
既に示したとおり、第1のゼオライトと共に第2のゼオライトをバインダー樹脂に混練させることにより、第2のゼオライトが第1のゼオライトに吸着されているアウトガスを吸着し、それによって第1のゼオライトの吸湿量を増大させることができると考えられる。ここで、第1のゼオライトの細孔径が8Å以上、特に10Å以上である場合、第1のゼオライトに吸着されているアウトガスの量が急激に多くなると考えられるため、第2のゼオライトによって吸着されるこのアウトガスの量が多くなり、結果として第1のゼオライトの吸湿量の増加がより大きくなると考えられる。
第1のゼオライトとしては、例えばA型、X型、又はLSX型のゼオライトを使用することができる。これらは単独で使用してもよく、また混合して使用してもよい。
(第2のゼオライト)
第2のゼオライトは、バインダー樹脂に分散しており、かつSiO/Alモル比が、3.0以上であるゼオライトである。このSiO/Alモル比は、5.0以上、10.0以上、30.0以上、50.0以上、100.0以上、又は1000.0以上であることができる。
ここで、SiO/Alモル比が大きいことは、ゼオライトが疎水性の性質を有することを意味する。したがって、第2のゼオライトは、内容物からのアウトガス等を吸着対象とした物理吸着剤である。
第2のゼオライトとしては、例えばベータ型、ZSM−5型、フェリエナイト型、モルデナイト型、L型、又はY型のゼオライトを使用することができる。また、ZSM−5型ゼオライトの類縁体であるZSM−11、シリカライト、シリカライト−2、ペンタシル型メタロケイ酸塩を使用することもできる。これらは単独で使用してもよく、又は組み合わせて使用してもよい。
〈スキン層〉
スキン層は、吸着層に含有されるゼオライトの脱落を防止し、かつ包装容器としての強度、例えば引張破壊強さや他のフィルム、積層体とのヒートシール強度を持たせるため、吸湿層の一方又は両方の面に積層されている随意の層である。
スキン層は熱可塑性樹脂で構成することができ、製膜安定性を向上させ、かつ/又は第1のゼオライト及び/又は第2のゼオライトの脱落や外部への直接の接触を防ぐこと、並びに/又は基材フィルムと積層する表面平滑性を付与することができる。
スキン層を構成する熱可塑性樹脂としては、吸湿層のバインダー樹脂として挙げた熱可塑性樹脂を用いることができる。吸湿層の両側にスキン層を積層させた場合、それぞれのスキン層を構成する熱可塑性樹脂は、同一であっても異なっていてもよい。
スキン層の厚さは、1μm以上、3μm以上、5μm以上、又は7μm以上であることができ、また50μm以下、40μm以下、30μm以下、20μm以下、又は15μm以下であることができる。吸湿層の両側にスキン層を積層させた場合、これらのスキン層の厚さは同一であっても異なっていてもよい。
《包装用積層体》
本発明の包装用積層体(100)は、図2(a)に示すように、上記の吸湿及びガス吸着用フィルム(10)、及び基材フィルム(20)を具備している。
本発明の包装用積層体は、包装用積層体を236mm×134mmの大きさに2枚切断し、それぞれの吸湿及びガス吸着用フィルム側を対向させて3辺をシール幅10mmでシールして三方シール袋を作製し、内容積が150mlとなるように三方シール袋に23℃及び相対湿度50%の空気を充填して残りの1辺をシールして密封し、そして23℃の温度で30時間放置した後で、上記包装袋の内部の相対湿度は、5%以上、7%以上、又は10%以上であることができ、また25%以下、20%以下、又は15%以下であることができる。
また、本発明の包装用積層体は、飽和吸湿させた後において、包装用積層体を150mm×200mmの大きさに2枚切断し、それぞれの吸湿及びガス吸着用フィルム側を対向させて3辺をシール幅10mmでシールして三方シール袋を作製し、三方シール袋にアセトアルデヒド20μlを滴下し、内容積が1000mlとなるように窒素を充填して残りの1辺をシールして密封し、そして40℃の恒温槽内に24時間放置した後で、上記包装袋内が官能評価で無臭であることができる。
〈基材フィルム〉
基材フィルム(20)は、樹脂フィルム(24)及び随意のバリア層(22)を含むことができる。
(樹脂フィルム)
樹脂フィルムとしては、耐衝撃性、耐摩耗性等に優れた熱可塑性樹脂、例えば、ポリオレフィン、ビニル系ポリマー、ポリエステル、ポリアミド等を単独で、又は2種類以上組み合わせて複層で使用することができる。この樹脂フィルムは、延伸フィルムであっても、無延伸フィルムであってもよい。
ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンと酸素含有エチレン性不飽和単量体との共重合体等が挙げられる。ポリエチレンとしては、例えば例えばHDPE(高密度ポリエチレン)、MDPE(中密度ポリエチレン)、LDPE(低密度ポリエチレン)等が挙げられる。エチレンと酸素含有エチレン性不飽和単量体との共重合体としては、例えばEVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合体)等が挙げられる。
ビニル系ポリマーとしては、例えばPVC(ポリ塩化ビニル)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)、ポリクロロトリフルオロエチレン、PAN(ポリアクリロニトリル)等が挙げられる。
ポリエステルとしては、バインダー樹脂に関して挙げたポリエステルが挙げられる。
ポリアミドとしては、バインダー樹脂に関して挙げたポリアミドが挙げられる。
樹脂フィルムの厚さは、3μm以上、5μm以上、7μm以上、10μm以上、又は12μm以上であることができ、また120μm以下、100μm以下、80μm以下、60μm以下、50μm以下、40μm以下、30μm以下、又は20μm以下であることができる。
(バリア層)
バリア層としては、外部からの水分が吸着層へと透過することを抑制することができる材料を用いることができる。樹脂フィルムが十分な水蒸気バリア性及びガスバリア性を有する場合には、バリア層は必要ないが、樹脂フィルムが十分なバリア性を有しない場合には、バリア層を設ける方が好ましい。例えば、これに限られないが、アルミニウム箔、若しくはアルミニウム合金等の金属箔、アルミニウム蒸着膜、シリカ蒸着膜、アルミナ蒸着膜、若しくはシリカ・アルミナ二元蒸着膜等の無機物蒸着膜、又はポリ塩化ビニリデンコーティング膜、若しくはポリフッ化ビニリデンコーティング膜等の有機物コーティング膜を使用することができる。
バリア層の厚さは、1μm以上、3μm以上、5μm以上、又は7μm以上であることができ、また70μm以下、60μm以下、50μm以下、40μm以下、30μm以下、20μm以下、又は10μm以下であることができる。
〈他の層〉
本発明の包装用積層体は、各々の層の間に他の層、例えば接着層を具備していてもよい。接着層としては、例えば、ドライラミネート接着剤、アンカーコート接着剤、ホットメルト接着剤、水溶性接着剤、エマルション接着剤、及び押出ラミネート用の熱可塑性樹脂等を使用することができる。
《医薬用ブリスターパック用積層体》
医薬用ブリスターパック用積層体(200)は、図2(b)に示すように、上記の吸湿及びガス吸着用フィルム(10)、補強層(30)、及び基材フィルム(20)を具備することもできる。
〈補強層〉
補強層(30)としては、高密度ポリエチレン、PVC(ポリ塩化ビニル)、ポリプロピレン、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ポリアミドから選ばれる少なくとも1種、又はこれらを組み合わせて用いることができる。
ポリアミドとしては、バインダー樹脂に関して挙げたポリアミドが挙げられる。
医薬用ブリスターパック用積層体で用いるための補強層の厚さは、積層体に適度なコシを付与する観点から、12μm以上、15μm以上、又は20μm以上であることが好ましく、また適度な成形性を保持する観点から60μm以下、55μm以下、又は50μm以下であることが好ましい。
〈基材フィルム〉
基材フィルム(20)は、樹脂フィルム(24)及び随意のバリア層(22)を含むことができる。
(樹脂フィルム)
樹脂フィルムとしては、上記で挙げた樹脂を使用することができるが、ポケットの成形性を付与する観点から無延伸フィルムであることが好ましい。
樹脂フィルムの厚さは、上記で挙げた厚さであることができるが、医薬用ブリスターパック用積層体に適度なコシを付与する観点から、12μm以上、13μm以上、又は15μm以上であることが好ましく、また適度な成形性を保持する観点から25μm以下、22μm以下、又は20μm以下であることが好ましい。
(バリア層)
バリア層としては、上記で挙げたバリア層を用いることができるが、アルミニウム箔、アルミニウム合金等の金属箔を用いることが好ましい。上記と同様に、樹脂フィルムが十分な水蒸気バリア性及びガスバリア性を有する場合には、バリア層は必要ないが、樹脂フィルムが十分なバリア性を有しない場合には、バリア層を設ける方が好ましい。
バリア層の厚さは、上記で挙げた厚さであることができるが、医薬用ブリスターパック用積層体に適度なコシを付与する観点から、7μm以上、10μm以上、又は15μm以上であることが好ましく、また適度な成形性を保持する観点から45μm以下、40μm以下、又は35μm以下であることが好ましい。
〈他の層〉
本発明の包装用積層体は、各々の層の間に他の層、例えば接着層を具備していてもよい。接着層としては、包装用積層体に関して挙げた接着層を用いることができる。
《包装袋》
本発明の包装袋は、上記の包装用積層体を1枚又は複数枚具備しており、かつ1枚又は複数枚の包装用積層体の吸湿及びガス吸着用フィルム側の一部がこの積層体の他の部分又は他のフィルムとヒートシールされていることによって袋状にされている。ここで、他のフィルムは、他の包装用積層体であってもよく、又は包装用積層体以外の他のフィルムであってもよい。
本発明の包装袋は、内容物を収納している内容物入り包装袋であることができる。
〈内容物〉
内容物としては、外気との接触によって劣化しうる物であれば限定されるものではなく、薬剤の他、食品、化粧品、医療機器、電子部品等を挙げることができる。また、薬剤としては、医薬品製剤の他、洗浄剤、農薬等を含む。
《包装袋の製造方法》
本発明の包装袋の製造方法は、以下の工程を含む:
バインダー樹脂、SiO/Alモル比が3.0未満の第1のゼオライト、及びSiO/Alモル比が3.0以上の第2のゼオライトを溶融混練して、マスターバッチを作製する工程、
マスターバッチを製膜して、吸湿及びガス吸着用フィルムを作製する工程、
吸湿及びガス吸着用フィルムに基材フィルムを積層させて、包装用積層体を作製する工程、並びに
包装用積層体の吸湿及びガス吸着用フィルム側の一部をこの積層体の他の部分又は他のフィルムとヒートシールして、袋状にする工程。
〈マスターバッチを作製する工程〉
マスターバッチの作製は、バインダー樹脂、第1のゼオライト、及び第2のゼオライトを溶融混練することにより行うことができる。バインダー樹脂としては、吸着層に関して挙げた樹脂を使用することができる。
〈吸湿及びガス吸着用フィルムを作製する工程〉
吸湿及びガス吸着用フィルムの作製は、吸着層用マスターバッチを製膜することにより行うことができる。製膜方法としては、これに限られないが、インフレーション法、Tダイ法、カレンダー法、キャスティング法、プレス成形、押出成形又は射出成形等を挙げることができる。吸湿及びガス吸着用フィルムがスキン層を有する場合は、別途スキン層用マスターバッチを用意し、共押出インフレーション法及び共押出Tダイ法等で製膜することができる。
〈包装用積層体を作製する工程〉
包装用積層体の作製は、吸湿及びガス吸着用フィルムに基材フィルムを積層させることにより行うことができる。積層方法としては、これに限られないが、押出ラミネート法、ドライラミネート法等が挙げられる。好ましくは、押出ラミネート法を使用する。
〈袋状にする工程〉
袋状にする工程は、包装用積層体の吸湿及びガス吸着用フィルム側の一部をこの積層体の他の部分又は他のフィルムとヒートシールすることにより行うことができる。ここで、他のフィルムは、他の包装用積層体であってもよく、又は包装用積層体以外の他のフィルムであってもよい。
包装袋の形態としては、例えば三方シール袋、四方シール袋、ガゼット袋、底ガゼット袋、スタンド袋、ボトムシール袋、四面体袋等が挙げられる。
《医薬用ブリスターパック》
本発明の医薬用ブリスターパックは、上記の包装用積層体、特に医薬用ブリスターパック用である包装用積層体、及び蓋材を具備している。この包装用積層体は、内容物を収納するためのポケット部を有する。
このブリスターパックの使用においては、ブリスターパック側からポケット部を押すことで、蓋材を突き破ることにより、内容物を取り出すことができる。また、蓋材に含まれている樹脂層として、医薬用ブリスターパック用積層体の吸湿及びガス吸着用フィルムと同じ樹脂を用いる場合には、凝集破壊によって蓋材を剥離させることで、内容物を取り出すこともできる。更に、樹脂層としてイージーピール性樹脂、イージーピールフィルムを用いる場合には、医薬用ブリスターパックと蓋材との接着界面で蓋材を剥離させることで、内容物を取り出すこともできる。
このような医薬用ブリスターパックによれば、ポケット内の水分を吸着して乾燥状態を維持するだけでなく、内容物及び/又はブリスターパックからのアウトガスによって内容物が悪影響を受けることを抑制できる。
〈蓋材〉
蓋材は、例えば樹脂層と金属層とを含む。
(樹脂層)
樹脂層としては、熱可塑性樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、吸着層に関して挙げた熱可塑性樹脂が挙げられ、蓋材の熱可塑性樹脂層と、医薬用ブリスターパック用積層体の吸湿及びガス吸着用フィルムとは、接着性を高める観点から、同じ樹脂を含むことができる。
また、樹脂層としては、ポリオレフィン系ポリマーアロイ等のイージーピール性樹脂、イージーピールフィルムを用いることもできる。
(金属層)
金属層としては、例えば純アルミニウム箔、アルミニウム合金箔等のアルミニウム箔を用いることができる。
〈ポケット部〉
ポケット部は、医薬用ブリスターパックに収容する内容物に合わせて、随意の形状、例えばドーム状であることができる。
〈内容物〉
医薬用ブリスターパックの内容物としては、医薬品を挙げることができる。
特に、医薬用ブリスターパックにより包装される医薬品は、成分として結晶水を含有している場合があり、この場合、医薬用ブリスターパックの内部が絶乾状態となることは好ましくない。しかしながら、本発明の医薬用ブリスターパックによれば、内部を絶乾状態とならない程度に調湿しつつ、かつアウトガス成分を吸着することができる。
本発明の内容物入り医薬用ブリスターパックは、23℃相対湿度50%の環境に30時間放置した後で、上記内容物入り医薬用ブリスターパックの内部の相対湿度は、5%以上、7%以上、又は10%以上であることができ、また25%以下、20%以下、又は15%以下であることができる。
また、本発明の内容物入り医薬用ブリスターパックは、40℃の恒温槽内に24時間放置した後で、上記医薬用ブリスターパック内が官能評価で無臭であることができる。
《医薬用ブリスターパックの製造方法》
本発明の医薬用ブリスターパックの製造方法は、以下の工程を含む:
バインダー樹脂、SiO/Alモル比が3.0未満の第1のゼオライト、及びSiO/Alモル比が3.0以上の第2のゼオライトを溶融混練して、マスターバッチを作製する工程、
マスターバッチを製膜して、吸湿及びガス吸着用フィルムを作製する工程、
吸湿及びガス吸着用フィルムに随意の補強層及び基材フィルムを積層させて、包装用積層体を作製する工程、
包装用積層体を押圧して、包装用積層体にポケット部を形成する工程、並びに
ポケット部を有する包装用積層体に蓋材を積層させる工程。
〈マスターバッチを作製する工程〉
マスターバッチの作製は、包装袋の製造方法に関して挙げた方法により行うことができる。
〈包装用積層体を作製する工程〉
包装用積層体の作製は、吸湿及びガス吸着用フィルムに補強層及び基材フィルムを積層させ、そして随意にエージングすることにより行うことができる。積層方法としては、包装袋の製造方法に関して挙げた方法により行うことができる。
〈ポケット部を形成する工程〉
ポケット部を形成する工程は、例えば平板式空圧成形法、プラグアシスト圧空成形法、ドラム式真空成型法、プラグ成形法等により、包装用積層体を押圧することにより行うことができる。
〈蓋材を積層する工程〉
蓋材の積層は、ヒートシールにより行ってもよく、又は接着層を介して行ってもよい。
実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
《吸湿及びガス吸着用フィルムの評価試験:実施例1〜9及び比較例1〜5》
〈吸着層用マスターバッチの作製〉
第1のゼオライト(親水性ゼオライト、13X(細孔径:10Å)又は4A(細孔径:3.5Å)、ユニオン昭和株式会社)、及び第2のゼオライト(疎水性ゼオライト、Absents3000、ユニオン昭和株式会社)を表1に示す割合で、そして残部の低密度ポリエチレン(ペトロセン202、東ソー株式会社)を配合し、そして二軸押出機(PCM−30、株式会社池貝)を用いて溶融混練法により、実施例1〜9及び比較例1〜3の吸湿及びガス吸着用フィルムに用いる吸着層用マスターバッチを作製した。
〈吸湿及びガス吸着用フィルムの製膜〉
次いで、実施例1のマスターバッチを吸着層用に、直鎖型低密度ポリエチレン(エボリューSP2520、株式会社プライムポリマー)をスキン層用にそれぞれ用い、Tダイ法により共押出して、吸着層の両面にスキン層を有する2種3層構造の吸湿及びガス吸着用フィルムを作製した。このフィルムの作製は、多層Tダイ製膜機(KZW15TW−45MG−NH−2200、株式会社テクノベル)を使用して行った。実施例2〜9及び比較例1〜3のフィルムに関しても、同様に作製した。
〈飽和吸湿量の評価〉
実施例1のフィルムを100mm×100mmの大きさに切断して、吸湿及びガス吸着用フィルムの吸湿試験用サンプルを作製し、サンプルの重量を測定した。次いで、水を5ml浸した不織布をガラス瓶の内部に敷き、このガラス瓶の中にサンプルを入れ、蓋をした。次いで、ガラス瓶ごとに60℃のオーブンに入れ、高温多湿な条件で14時間放置し飽和吸湿させた。次いで、ガラス瓶からサンプルを取り出し、表面に付着した水を拭き取った。次いで、23℃相対湿度50%の環境で3時間静置し、サンプルの重量を測定した。吸湿前と吸湿後の重量変化から飽和吸湿量を算出した。実施例2〜9及び比較例1〜5のフィルムに関しても、同様に飽和吸湿量を算出した。結果を表1に示す。
ここで、表1中の「理論上の飽和吸湿量B」は、比較例1又は2の飽和吸湿量、及び比較例3の飽和吸湿量を用いて以下の式により算出したものである。
(理論上の飽和吸湿量B)=
比較例1又は2の飽和吸湿量(g/m)×第1のゼオライトの含有率(質量%)
/比較例1又は2の第1のゼオライトの含有率(質量%)
+比較例3の飽和吸湿量(g/m)×第2のゼオライトの含有率(質量%)
/比較例3の第2のゼオライトの含有率(質量%)
上式において、実施例1〜6の理論飽和吸湿量を算出する際は、これらと同種の第1のゼオライトを用いている比較例1の飽和吸湿量を用い、実施例7〜9の理論飽和吸湿量を算出する際は、これらと同種の第1のゼオライトを用いている比較例2の飽和吸湿量を用いた。
〈酢酸エチルの飽和吸着量の評価〉
実施例1のフィルムを100mm×50mmの大きさに切断して、吸湿及びガス吸着用フィルムの酢酸エチル吸着試験用サンプルを作製し、サンプルの重量を測定した。次いで、図3に示すように、容積140mlガラス瓶(42a)中に、酢酸エチル(46)を10cc入れた容量30ccのガラス瓶(44)、並びに実施例1のサンプル(48a)を入れ、そして蓋(40a)をして25℃相対湿度50%の環境下に24時間保管した。次いで、ガラス瓶(42)からサンプル(48a)を取り出し、これを23℃相対湿度50%環境下で7時間静置し、サンプル表面に付着した酢酸エチルを飛ばしてから、サンプルの重量を測定した。吸着前と吸着後の重量変化から、酢酸エチルの飽和吸着量を算出した。実施例2〜9及び比較例1〜3のフィルムに関しても、同様に酢酸エチルの飽和吸着量を算出した。結果を表1に示す。
ここで、表1中の「酢酸エチルの理論上の飽和吸着量D」は、比較例1又は2の飽和吸着量、及び比較例3の飽和吸着量を用いて以下の式により算出したものである。
(酢酸エチルの理論上の飽和吸着量D)=
比較例1又は2の飽和吸着量(g/m)×第1のゼオライトの含有率(質量%)
/比較例1又は2の第1のゼオライトの含有率(質量%)
+比較例3の飽和吸着量(g/m)×第2のゼオライトの含有率(質量%)
/比較例3の第2のゼオライトの含有率(質量%)
上式において、実施例1〜6の酢酸エチルの理論上の飽和吸着量を算出する際は、これらと同種の第1のゼオライトを用いている比較例1の飽和吸着量を用い、実施例7〜9の酢酸エチルの理論上の飽和吸着量を算出する際は、これらと同種の第1のゼオライトを用いている比較例2の飽和吸着量を用いた。
〈密閉空間内の湿度低減効果の評価〉
実施例1のフィルムを100mm×50mmの大きさに4枚切断して、密閉空間内の湿度低減効果の評価試験用サンプルを作製した。また、湿度測定用のデータロガーを準備し、5分間隔で湿度を計測するように設定した。次いで、図4に示すように、開放状態の140mlガラス瓶(42b)中に、データロガー(50)を配置し、23℃相対湿度50%環境下で3時間以上保管した。そして、実施例1のサンプル(48b)を4枚ともガラス瓶(42b)中に入れ、そして蓋(40b)をして23℃相対湿度50%の環境下に25時間以上保管した。25時間以上経過した後、データロガー(50)を取り出して空間内の湿度の経時的変化を確認した。実施例2〜9並びに比較例1、2、4及び5のサンプルに関しても、同様に測定を行った。25時間経過時の密閉空間内の湿度を表1に示し、密閉空間内の湿度の経時的変化を、実施例1〜6並びに比較例1及び5に関しては、図5に示し、実施例7〜9並びに比較例2及び4に関しては、図6に示す。
25時間経過時の密閉空間内の湿度を表1に示し、密閉空間内の湿度の経時的変化を、実施例1〜6並びに比較例1及び5に関しては、図5に示し、実施例7〜9並びに比較例2及び4に関しては、図6に示す。なお、湿度測定用のデータロガー(50)は、比較例5に関しては、MAXIM社のハイグロクロンDS1923−F5#を用い、比較例5以外の実施例及び比較例に関しては、DICKSON社のDICKSONTK500を用いた。
Figure 2017012975
表1から、飽和吸湿量については、全ての実施例において理論上の飽和吸湿量を上回っており、第1のゼオライトとして8Å以上の細孔径を持つ親水性ゼオライト13Xを用いた実施例1〜6についてはこの傾向がより顕著に現れていることが理解されよう。
酢酸エチルの飽和吸着量に関しては、理論上の飽和吸着量と比較してほぼ同等の値であることから、第1のゼオライト及び第2のゼオライトを併存させることによってはアウトガス吸着能力が損なわれないことが理解されよう。
更に、実施例1〜9の吸湿及びガス吸着用フィルムは、吸湿及びガス吸着用フィルムを50×100mmの大きさに4枚切断し、これらを全て140mlの容器に23℃及び相対湿度50%の空気とともに充填して密封し、そして23℃の温度で25時間放置した後で、上記容器の内部の相対湿度が5〜15%であることが理解されよう。
また、表1において実施例1〜6の実際の飽和吸湿量は、比較例1に比べて18〜54%増加し、理論上の飽和吸湿量に比べて14〜27%増加しているにもかかわらず、図5では、比較例1のグラフと比較して、実施例1〜6のグラフは大きな差異がないことが分かる。また、図6では、比較例2のグラフと比較して、実施例7〜9のグラフは大きな差異がないことが分かる。これは、実施例における飽和吸湿量の増加が、吸湿スピードや密閉空間内の相対湿度の低下に寄与するのではなく、外部から密閉空間内に侵入してくる水分を長期間に渡ってより多く吸湿することに寄与するものと解することができる。すなわち、本発明の吸湿及びガス吸着用フィルムは、より長い期間に渡って、包装内を一定の低湿度環境に保つことができることを意味する。これは、内容物の保証期間を延ばすことにつながるので、吸湿及びガス吸着用フィルムの使用者および一般ユーザーにとって好ましいことである。この効果は、細孔径の小さい親水性ゼオライトを用いた実施例7〜9よりも、8Å以上又は10Å以上の細孔径を持つ親水性ゼオライトを用いた実施例1〜6の方が、より顕著である。
また、比較例5では、実施例1〜6及び比較例1と比較して、4倍の量の第1のゼオライトを含んでいるため、図5から理解されるように、1.5時間経過時点で絶乾状態となっている。このことから、単純に親水性ゼオライトの含有量を増やすと、長期間に渡って包装内を一定の低湿度環境に保つことよりも、包装内を低湿度又は絶乾状態にしてしまう傾向があることが分かる。
《包装袋の評価試験:実施例10〜18及び比較例6〜8》
〈包装用積層体の作製〉
実施例1の吸湿及びガス吸着用フィルムに、アルミニウム箔(合金アルミニウム箔、UACJ株式会社、9μm)、及びポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(E5100、東洋紡株式会社、12μm)を順に積層させることにより、実施例10の包装用積層体を作製した。各層は、2液型ポリウレタン系接着剤(タケラックA−525S及びタケネートA−50、三井化学株式会社)を介して接着した。2液型接着剤はコーター(INVEXパイロットコーター、株式会社テクノスマート)を用いて塗工した。実施例2〜9及び比較例1〜3の包装用積層体に関しても、同様に作製した。
また、実施例1の吸湿及びガス吸着用フィルムの代わりに、それぞれ実施例2〜9、並びに比較例1〜3の吸湿及びガス吸着用フィルムを用いたことを除き、実施例11〜18及び比較例6〜8の包装用積層体を、実施例10の包装用積層体と同様にして作製した。
〈飽和吸湿量の評価〉
実施例10の包装用積層体を120mm×120mmの大きさに2枚切断し、それぞれの吸湿及びガス吸着用フィルム側を対向させて3辺をシール幅10mmでシールして三方シール袋を作製し、この三方シール袋の重量を測定した。この三方シール袋の内部に水5mlを浸した不織布を充填し、残りの1辺をシールして密封した。この袋を40℃の環境に置き、24時間保管した。保管後、袋を切り開き、袋の内側表面に付着した水を拭き取った。次いで、23℃相対湿度50%の環境で20時間放置し、そして袋の重量を測定した。吸湿前と吸湿後の重量変化から飽和吸湿量を算出した。実施例11〜18及び比較例6〜8の包装用積層体に関しても、同様に飽和吸湿量を算出した。
ここで、表2中の「理論上の飽和吸湿量B」は、吸湿及びガス吸着用フィルムの評価試験において説明した表1中の「理論上の飽和吸湿量B」の算出方法と同様の方法により算出した。
〈袋内湿度の測定〉
実施例10の包装用積層体を236mm×134mmの大きさに2枚切断し、それぞれの吸湿及びガス吸着用フィルム側を対向させて3辺をシール幅10mmでシールして三方シール袋を作製した。この三方シール袋に23℃相対湿度50%の環境下で温湿度データ集積装置(TK500、ディックソン社)を入れ、内容積が150mlの四面体型になるように残り1辺をシールして密封し、23℃相対湿度50%の環境に30時間放置し、袋内湿度の経時的変化を確認した。
実施例11〜18及び比較例6〜8の包装用積層体に関しても、同様に袋内湿度を測定した。
25時間経過時の袋内湿度を表2に示し、袋内湿度の経時的変化を、実施例10〜15及び比較例6に関しては、図7に示し、実施例16〜18並びに比較例7及び8に関しては、図8に示す。
〈におい吸収効果(アウトガス吸着性)の官能評価〉
実施例10の包装用積層体を150mm×200mmの大きさに2枚切断し、それぞれの吸湿及びガス吸着用フィルム側を対向させて3辺をシール幅10mmでシールして三方シール袋を作製した。この三方シール袋にアセトアルデヒド20μlを滴下し、内容積が1000mlとなるように窒素を充填して残り1辺をシールして密封し、そして40℃の恒温槽内に24時間放置し、アセトアルデヒド臭の有無を官能評価した。
実施例11〜18及び比較例6〜8の包装用積層体に関しても、同様にアセトアルデヒド臭の有無を官能評価した。
また、吸湿試験と同様に飽和吸湿させた実施例10〜18及び比較例6〜8の包装用積層体に関しても、同様にアセトアルデヒド臭の有無を官能評価した。
官能評価は3人で実施し、包装袋の開封時に3人ともにおいがしなかったと評価したものを○とし、3人ともにおいが低減したと評価したものを△、1人でもにおいの低減はないと評価したものを×とした。結果を表2に示す。
Figure 2017012975
表2から、本発明の包装袋における飽和吸湿量に関しては、吸湿及びガス吸着用フィルムのみの場合と同様の傾向を示していることが理解されよう。
また、実施例10〜18の包装袋は、飽和吸湿の有無にかかわらず良好なアウトガス吸着効果を確保することができ、かつ袋内を5〜15%の湿度に維持できることが理解されよう。特に、第2のゼオライトの含有率が5.0質量%以上であり、それによって第2のゼオライトの第1のゼオライトに対する質量比が0.5以上である実施例11〜18の包装袋は、アウトガス吸着効果がより良好であることが理解されよう。
これに対して、比較例6及び7の包装袋は、飽和吸湿をしていない状態においては良好なアウトガス吸着効果を確保することができ、かつ袋内を5〜15%の湿度に維持できるものの、飽和吸湿をした後の状態においてはアウトガス吸着効果が良好でない。また、比較例8の包装袋は、飽和吸湿の有無にかかわらず良好なアウトガス吸着効果を確保することができるものの、袋内を5〜15%の湿度にすることができない。
また、表2において実施例10〜15の包装袋の実際の飽和吸湿量は、比較例6に比べて15〜61%増加し、理論上の飽和吸湿量に比べて17〜40%増加しているにもかかわらず、図7では、比較例6のグラフと比較して、実施例10〜15のグラフは大きな差異がないことが分かる。また、図8では、比較例7のグラフと比較して、実施例16〜18のグラフは大きな差異がないことが分かる。これは、実施例における飽和吸湿量の増加が、吸湿スピードや包装袋内の相対湿度の低下に寄与するのではなく、外部から包装袋内に侵入してくる水分を長期間に渡ってより多く吸湿することに寄与するものと解することができる。すなわち、本発明の吸湿及びガス吸着用フィルムは、より長い期間に渡って、包装袋内を一定の低湿度環境に保つことができることを意味する。これは、内容物の保証期間を延ばすことにつながるので、吸湿及びガス吸着用フィルムの使用者および一般ユーザーにとって好ましいことである。この効果は、細孔径の小さい親水性ゼオライトを用いた実施例16〜18よりも、8Å以上又は10Å以上の細孔径を持つ親水性ゼオライトを用いた実施例10〜15の方が、より顕著である。
《医薬用ブリスターパック用積層体の評価試験:実施例19〜24及び比較例9〜11》
〈医薬用ブリスターパック用積層体の作製〉
樹脂フィルムである25μmのナイロン(Ny)、バリア層である40μmのアルミニウム箔(Al)、及び補強層である60μmのポリ塩化ビニル(PVC)の積層体のPVC面に接着剤を塗布し、そして実施例1の吸湿及びガス吸着用フィルムを貼りあわせて医薬用ブリスターパック用積層体を作製した。接着剤は、主剤(タケラックXA1151、三井化学株式会社)と硬化剤(タケネートA12、三井化学株式会社)とを含むポリウレタン系接着剤を用いた。接着剤は、主剤:硬化剤を質量比9:1で用い、塗布厚みを3〜4g/mとした。次いで、積層体を40℃で7日間エージングし、実施例19の医薬用ブリスターパック用積層体を作製した。
また、実施例1の吸湿及びガス吸着用フィルムの代わりに、それぞれ実施例4、及び6〜9、並びに比較例1〜3の吸湿及びガス吸着用フィルムを用いたことを除き、実施例20〜24、並びに比較例9〜11の医薬用ブリスターパック用積層体を、実施例19のブリスターパック用積層体と同様にして作製した。
〈飽和吸湿量の評価〉
実施例19のブリスターパック用積層体を100mm×100mmの大きさに切断して、医薬用ブリスターパック用積層体の吸湿試験用サンプルを作製し、サンプルの重量を測定した。次いで、水を5ml浸した不織布をガラス瓶の内部に敷き、このガラス瓶の中にサンプルを入れ、蓋をした。次いで、ガラス瓶ごとに60℃のオーブンに入れ、高温多湿な条件で14時間放置した。次いで、ガラス瓶からサンプルを取り出し、表面に付着した水を拭き取った。次いで、23℃相対湿度50%の環境で6時間放置し、サンプルの重量を測定した。吸湿前と吸湿後の重量変化から飽和吸湿量を算出した。実施例20〜24、及び比較例9〜11のブリスターパック用積層体に関しても、同様に飽和吸湿量を算出した。結果を表3に示す。
ここで、表3中の「理論上の飽和吸湿量B」は、吸湿及びガス吸着用フィルムの評価試験において説明した表1中の「理論上の飽和吸湿量B」の算出方法と同様の方法により算出した。
〈におい吸収効果(アウトガス吸着性)の官能評価〉
実施例19の医薬用ブリスターパック用積層体を100mm×100mmの大きさに切断して、医薬用ブリスターパック用積層体の官能評価用サンプルを作製し、サンプルを飽和吸湿させた。次いで、150mm×200mmの三方をヒートシールした試験用密封袋に飽和吸湿させたサンプルを入れ、この試験用密封袋にアセトアルデヒドを20μl滴下し、窒素を1000ml充填して残り1辺をヒートシールして密封し、そして40℃の恒温槽内に24時間放置し、アセトアルデヒド臭の有無を官能評価した。この試験用密封袋の構成は、PET(12μm)//アルミニウム箔(9μm)//LLDPE(40μm)であった(「//」は、ドライラミネートにより接着していることを示す)。
実施例20〜24、及び比較例9〜11の医薬用ブリスターパック用積層体に関しても、同様にアセトアルデヒド臭の有無を官能評価した。
官能評価は3人で実施し、3人ともにおいがしなかったと評価したものを○とし、3人ともにおいが低減したと評価したものを△、1人でもにおいの低減はないと評価したものを×とした。結果を表3に示す。
Figure 2017012975
表3から、本発明の医薬用ブリスターパック用積層体における飽和吸湿量に関しては、吸湿及びガス吸着用フィルムのみの場合と同様の傾向を示していることが理解されよう。
また、実施例19〜24の医薬用ブリスターパック用積層体は、飽和吸湿をした後の状態における良好なアウトガス吸着効果を確保することができることが理解されよう。特に、第2のゼオライトの含有率が10.0質量%以上であり、それによって第2のゼオライトの第1のゼオライトに対する質量比が1.00以上である実施例20、21、23及び24の医薬用ブリスターパック用積層体は、アウトガス吸着効果がより良好であることが理解されよう。
これに対して、比較例9及び10の医薬用ブリスターパック用積層体は、飽和吸湿をした後の状態におけるアウトガス吸着効果が良好でない。また、比較例11の医薬用ブリスターパック用積層体は、飽和吸湿をした後の状態における良好なアウトガス吸着効果を確保することができるものの、飽和吸湿量が突出して劣っている。
10 吸湿及びガス吸着用フィルム
12 吸着層
14a、14b スキン層
20 基材フィルム
22 バリア層
24 樹脂フィルム
30 補強層
40a、40b 蓋
42a、42b、44 ガラス瓶
46 酢酸エチル
48a、48b サンプル
50 データロガー
100、200 包装用積層体

Claims (15)

  1. 吸着層を具備している、吸湿及びガス吸着用フィルムであって、
    前記吸着層が、バインダー樹脂、並びに前記バインダー樹脂に分散している第1のゼオライト及び第2のゼオライトを含んでおり、
    前記第1のゼオライトのSiO/Alモル比が、3.0未満であり、かつ
    前記第2のゼオライトのSiO/Alモル比が、3.0以上である、
    吸湿及びガス吸着用フィルム。
  2. 前記第1のゼオライトの孔径が、10Å以上である、請求項1に記載の吸湿及びガス吸着用フィルム。
  3. 前記第2のゼオライトの、前記第1のゼオライトに対する質量比が、0.1〜5.0である、請求項1又は2に記載の吸湿及びガス吸着用フィルム。
  4. 前記第2のゼオライトの、前記第1のゼオライトに対する質量比が、0.4〜5.0である、請求項3に記載の吸湿及びガス吸着用フィルム。
  5. 前記第1及び第2のゼオライトの合計含有率が、60質量%以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸湿及びガス吸着用フィルム。
  6. 前記吸着層の一方又は両方の面にスキン層を更に具備している、請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸湿及びガス吸着用フィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸湿及びガス吸着用フィルム、及び
    前記吸湿及びガス吸着用フィルムと積層されている、基材フィルム
    を具備している、包装用積層体。
  8. 前記基材フィルムが、バリア層及び樹脂フィルムを具備している、請求項7に記載の包装用積層体。
  9. 前記包装用積層体を236mm×134mmの大きさに2枚切断し、それぞれの前記吸湿及びガス吸着用フィルム側を対向させて3辺をシール幅10mmでシールして三方シール袋を作製し、内容積が150mlとなるように三方シール袋に23℃及び相対湿度50%の空気を充填して残りの1辺をシールして密封して包装袋を作製し、そして23℃相対湿度50%の環境に30時間放置した後で、前記包装袋の内部の相対湿度が5%〜25%であり、かつ
    飽和吸湿させた前記包装用積層体を150mm×200mmの大きさに2枚切断し、それぞれの前記吸湿及びガス吸着用フィルム側を対向させて3辺をシール幅10mmでシールして三方シール袋を作製し、前記三方シール袋にアセトアルデヒド20μlを滴下し、内容積が1000mlとなるように窒素を充填して残りの1辺をシールして密封して包装袋を作製し、そして40℃の恒温槽内に24時間放置した後で、前記包装袋内が無臭である、
    請求項7又は8に記載の包装用積層体。
  10. 請求項7〜9のいずれか一項に記載の包装用積層体を1枚又は複数枚具備しており、かつ
    1枚又は複数枚の前記包装用積層体の前記吸湿及びガス吸着用フィルム側の一部がこの積層体の他の部分又は他のフィルムとヒートシールされていることによって袋状にされている、
    包装袋。
  11. 内容物、及び
    前記内容物を収納している、請求項10に記載の包装袋
    を具備している、内容物入り包装袋。
  12. 医薬用ブリスターパック用積層体である、請求項7又は8に記載の包装用積層体。
  13. 内容物を収納するためのポケット部を有する請求項12に記載の包装用積層体、及び
    前記包装用積層体上に積層されている蓋材
    を具備している、医薬用ブリスターパック。
  14. 内容物、及び
    前記内容物を密封している、請求項13に記載の医薬用ブリスターパック
    を具備している、内容物入り医薬用ブリスターパック。
  15. 23℃相対湿度50%の環境に30時間放置した後で、前記内容物入り医薬用ブリスターパックの内部の相対湿度が5%〜25%であり、かつ
    40℃の恒温槽内に24時間放置した後で、前記内容物入り医薬用ブリスターパック内が無臭である、
    請求項14に記載の内容物入り医薬用ブリスターパック。
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