JP3065333U - 包装用袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単に、しかも適度な大きさの穴を明けられ
るようにした使いやすい包装用袋を提供することを目的
とする。 【解決手段】 ガスバリア性フイルムからなるピロータ
イプの袋本体１の前面及び後面に通気用小穴３を帯状に
分布するように多数穿設し、さらに剥離可能なガスバリ
ア性の被覆シート２で前記通気用小穴３を覆った包装用
袋とした。前記袋本体１を形成するガスバリア性フイル
ムは、シリカ蒸着の透明蒸着フイルムとすることが好ま
しい。また、前記構成に加え、被覆シート２を熱可塑性
の接着剤で袋本体１に軟接着されているものとすること
が好ましい。またさらに。前記構成に加え、被覆シート
２の端に非接着部を設け、つまみ部2aとすることが好ま
しい。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、防虫剤、芳香剤、消臭剤、除湿剤等の個別包装だけでなく、電子 レンジで加熱して食するレトルト食品の包装にも適した包装用袋に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

従来より防虫剤、芳香剤、消臭剤、除湿剤等は、使用開始時までに気散してし まわないように、ガスバリア性の被覆シートで個別包装していた。

【０００３】 そして、使用開始時に被覆シートの一部を破り、防虫剤、芳香剤、消臭剤であ れば薬剤を気散可能な状態にし、除湿剤であれば湿気を吸着可能な状態にするよ うにしたものであった。また、電子レンジで加熱して食するレトルト食品であれ ば、加熱する前に急激な温度上昇による包装袋の破裂を防ぐために被覆シートの 一部を破るようにしたものであった。

【０００４】 しかしながら、被覆シートに穴を明ける作業が面倒であるという問題点や、適 度な大きさに穴を明けるのが難しいという問題点があった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

そこでこの考案では、上記従来の問題点を解決し、簡単に、しかも適度な大き さの穴を明けられるようにした使いやすい包装用袋を提供することを目的とする 。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

そのため、この考案では、ガスバリア性フイルムからなるピロータイプの袋本 体１の前面及び後面に通気用小穴３を帯状に分布するように多数穿設し、さらに 剥離可能なガスバリア性の被覆シート２で前記通気用小穴３を覆った包装用袋と した。

【０００７】 前記の構成とすれば、被覆シート２を剥がすだけで、適度な大きさの通気用小 穴３が明けられる。

【０００８】 前記袋本体１を形成するガスバリア性フイルムは、請求項２に記載のように、 シリカ蒸着の透明蒸着フイルムとすることが好ましい。

【０００９】 袋本体１にシリカ蒸着の透明蒸着フイルムを使用すれば、袋本体１の表面に直 接印刷できるようになるので、トップコートが不要になり、パッケージの印刷工 程を簡素化できる。

【００１０】 請求項３記載のように、請求項１又は２記載の構成に加え、被覆シート２が、 熱可塑性の接着剤で袋本体１に軟接着されているものとすることが好ましい。

【００１１】 このようにすれば、袋本体１の製造工程上で被覆シート２を接着できるように なる。

【００１２】 請求項４記載のように、請求項１，２又は３記載の構成に加え、被覆シート２ の端に非接着部を設け、つまみ部2aとすることが好ましい。

【００１３】 このようにすれば、被覆シート２を剥がしやすくなる。

【００１４】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。この実施例では、防 虫シートを袋本体内に収容した防虫剤で説明するが、袋本体内の内容物を防虫シ ートに限定するものではないし、袋本体の大きさも限定するものではない。

【００１５】 図１は、この考案の包装用袋の正面図、図２は背面図、図３は図２の中央断面 図、図４は被覆シートを剥がした状態を示す背面図である。

【００１６】 この考案の包装用袋は、ロール巻きされたガスバリア性フイルムの両端を合わ せて溶着し、筒状に形成してから内容物を入れて両端を塞いだ、所謂ピロータイ プの袋本体１と、ガスバリア性を有する被覆シート２からなるものである。袋本 体１の前面及び後面には通気用小穴３が帯状に分布するように多数穿設されてお り、通気用小穴３は被覆シート２で覆われている。

【００１７】 被覆シート２は、一端を除いて熱可塑性の接着剤で袋本体１に軟接着されたガ スバリア性フイルムからなるものであり、軟接着されていない部分は、被覆シー ト２を剥がすときのつまみ部2aとなっている。

【００１８】 この被覆シート２を接着する工程は、袋本体１を形成するロール巻きされたガ スバリア性フイルムの両端を合わせて溶着する前に行われる。

【００１９】 袋本体に使用するガスバリア性フイルムとしては、複数種の合成樹脂を積層し て延伸した共押出複合フイルムや、フイルムの基材の上にシリカやアルミナの薄 膜を蒸着した透明蒸着フイルムが使用可能であるが、シリカ蒸着の透明蒸着フイ ルムを使用することが好ましい。

【００２０】 袋本体１にシリカ蒸着の透明蒸着フイルムを使用すれば、袋本体１の表面に直 接印刷できるようになるので、トップコートが不要になり、印刷工程を簡素化で き、コストが低減できる。

【００２１】 この実施例では内容物４は、厚紙に防虫剤を含浸させた防虫シートを使用して いる。

【００２２】 この考案の包装用袋で包装された防虫剤を使用するときは、つまみ部2aを引っ 張って被覆シート２を剥がす（図４参照）。すると、被覆シート２は軟接着され ているので、容易に剥がれる。

【００２３】 被覆シート２を剥がすと、袋本体１の通気用小穴３が表れ、通気用小穴３から 防虫剤が気散するようになる。通気用小穴３は、袋本体１の前面及び後面の両方 に穿設されているので、気散効果が高くなっている。

【００２４】 通気用小穴３の数、及び大きさを適宜変更し、気散効果を調整できるようにす ることもできる。

【００２５】 以上が実施例であり、内容物４として防虫シートを入れた例を示したが、芳香 剤を含浸させた芳香シート、消臭剤を含浸させた消臭シート、除湿剤を含浸させ た除湿シートでも実施できる。

【００２６】 上記以外にも、電子レンジで加熱して食するレトルト食品にも使用できる。

【００２７】 また、上記実施例では、被覆シート２を一枚のシートで構成した例を示したが 、複数枚として実施することもできる。

【００２８】

【考案の効果】

この考案の包装用袋は、上述のように、ガスバリア性フイルムからなるピロー タイプの袋本体１の前面及び後面に通気用小穴３を帯状に分布するように多数穿 設し、さらに剥離可能なガスバリア性の被覆シート２で前記通気用小穴３を覆っ たものであり、被覆シート２を剥がすだけで、適度な大きさの通気用小穴３が明 けられるので、使いやすいものとなる。

【００２９】 前記袋本体１を形成するガスバリア性フイルムを、請求項２に記載のように、 シリカ蒸着の透明蒸着フイルムとすれば、袋本体１の表面に直接印刷できるよう になり、トップコートが不要になり、パッケージの印刷工程を簡素化できるので 、安価になる。

【００３０】 請求項３記載のように、請求項１又は２記載の構成に加え、被覆シート２が、 熱可塑性の接着剤で袋本体１に軟接着されているものとすれば、袋本体１の製造 工程上で被覆シート２を接着できるようになり、製造が容易になる。

【００３１】 請求項４記載のように、請求項１，２又は３記載の構成に加え、被覆シート２ の端に非接着部を設け、つまみ部2aとすれば、被覆シート２を剥がしやすくなり 、さらに使いやすいものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の包装用袋の正面図である。

【図２】この考案の包装用袋の背面図である。

【図３】図２の中央断面図である。

【図４】この考案の包装用袋の被覆シートを剥がした状
態を示す背面図である。

【符号の説明】

１ 袋本体 ２ 被覆シート 2a つまみ部 ３ 通気用小穴 ４ 内容物

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 田中 俊隆 奈良県生駒市北田原町1826−１ 株式会社 ダイドー内

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ガスバリア性フイルムからなるピロータ
   イプの袋本体（１）の前面及び後面に通気用小穴（３）
   を帯状に分布するように多数穿設し、さらに剥離可能な
   ガスバリア性の被覆シート（２）で前記通気用小穴
   （３）を覆ったことを特徴とする包装用袋。
2. 【請求項２】 袋本体（１）を形成するガスバリア性フ
   イルムが、シリカ蒸着の透明蒸着フイルムであることを
   特徴とする請求項１記載の包装用袋。
3. 【請求項３】 被覆シート（２）が、熱可塑性の接着剤
   で袋本体（１）に軟接着されていることを特徴とする請
   求項１又は２記載の包装用袋。
4. 【請求項４】 被覆シート（２）の端に非接着部を設
   け、つまみ部（2a）としたことを特徴とする請求項１，
   ２又は３記載の包装用袋。