JP2015217987A - 体外診断薬包装用の積層体、及び包装された体外診断薬 - Google Patents

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愛美 水村
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Abstract

【課題】本発明は、防湿性の極めて高い体外診断薬用包装袋を与えることを目的とする。【解決手段】以下の層を、〈a〉、〈b〉、〈c〉及び〈d〉の順で、又は〈a〉、〈c〉、〈b〉及び〈d〉の順で含む、体外診断薬包装用の積層体:〈a〉基材層(1);〈b〉アルミニウム箔である、第1の防湿層(2);〈c〉金属、半金属若しくはそれらの酸化物の蒸着層又はハロゲン化ポリマー層を少なくとも有する熱可塑性樹脂フィルムである、第2の防湿層(3);及び〈d〉吸湿剤及び熱可塑性樹脂を含むヒートシール性吸湿層(4)。【選択図】図1

Description

本発明は、体外診断薬を包装するための積層体、及び包装された体外診断薬に関する。特に、本発明は、包装袋内部を極めて低い湿度で長期間保つことができる、体外診断薬を包装するための積層体、例えば血糖値検査チップを包装するための積層体に関する。
血糖値、尿酸値等を測定し、又は妊娠の有無、HIV感染等の有無を判定する体外診断薬として、試験紙等のセンサー部分に出現するマーク、変色等を目視で判断する体外診断薬が広く知られている。
このような体外診断薬の包装袋、例えば血糖値検査チップの包装袋には、センサー部分が水分によって影響を受けることを防止するために、高い防湿性が求められている。また、通常は、防湿性が高い包装袋を使用するのと併せて、包装袋内部に別途、粒状のシリカゲル等の乾燥剤を封入することによって、包装袋内部を低湿度状態にしている。
このような包装袋に関して、特許文献1では、PET等の基材フィルム、15μmのアルミニウム箔層、並びに乾燥剤及び樹脂を含むヒートシール性の吸湿層を含む積層体を用いて、吸湿層をその内部に位置するように形成した血糖値検査チップの包装袋の発明を開示している。このような包装袋では、基材フィルムと比較的厚いアルミニウム箔層によって高い防湿性が得られ、かつ吸湿層によって包装袋内部の水分を吸収するので、包装袋内部に別途乾燥剤を封入することなく、包装袋内部を低湿度状態に保つことができる。
しかしながら、このような吸湿層では、乾燥剤を増量させていくと、ヒートシール性が悪化するという課題がある。このような課題に対処するために、特許文献2では、吸湿層を、外スキン層、中間層、及び内スキン層を含む積層体から構成し、中間層に吸湿剤を含有させ、かつスキン層にヒートシール性を付与している。このような構成の場合、ヒートシール性を損なわず、吸湿剤を多量に含有させることができるため、体外診断薬用包装袋の内部を極めて低い湿度に維持することができる。
特開2012−6651号公報 特開2014−988号公報
特許文献1の包装袋のように、体外診断薬用包装袋では比較的厚いアルミニウム箔層を防湿層として用いている。したがって、従来、この分野においては、水分の透過はこのアルミニウム箔層で十分に防止されていると考えられていた。
しかし、本発明者らが鋭意研究を行った結果、比較的厚いアルミニウム箔層であっても実際にはピンホールが存在している場合があり、それを用いた特許文献1のような包装袋では十分な防湿性を得ることができず、包装袋内部を極めて低い湿度に長時間保つことができない場合があることを見出した。具体的には、アルミニウム箔の製造段階おいて、局所的にピンホールが発生する部分があり、この部分はバリア性が完全ではないことに起因する。そこで本発明は、アルミニウム箔に局所的なピンホールが存在していたとしても、包装袋内部を極めて低い湿度で長期間安定して保つことができる体外診断薬包装用の積層体、及びそのような積層体に包装された体外診断薬を与えることを目的とする。
上記の知見に基づいて、本発明者らは、第1の防湿層であるアルミニウム箔だけでなく、特定の第2の防湿層をさらに設けることによって、従来では得られなかったような極めて高い防湿性を有し、包装袋とした場合に内部を乾燥状態に長期間維持できる体外診断薬包装用の積層体が得られることを見出した。
すなわち、本発明の実施態様は、次のとおりである:
〈1〉以下の層を、(a)、(b)、(c)及び(d)の順で、又は(a)、(c)、(b)及び(d)の順で含む、体外診断薬包装用の積層体:
(a)基材層;
(b)アルミニウム箔である、第1の防湿層;
(c)金属、半金属若しくはそれらの酸化物の蒸着層又はハロゲン化ポリマー層を少なくとも有する熱可塑性樹脂フィルムである、第2の防湿層;及び
(d)吸湿剤及び熱可塑性樹脂を含むヒートシール性吸湿層。
〈2〉上記第1の防湿層が、厚さ7μm超15μm以下のアルミニウム箔である、上記〈1〉に記載の積層体。
〈3〉上記基材層が、ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリクロロトリフルオロエチレンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、飽和又は不飽和ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、及びこれらの2以上の積層体からなる群より選択される、上記〈1〉又は〈2〉に記載の積層体。
〈4〉上記第2の防湿層の蒸着層又はハロゲン化ポリマー層が、アルミニウム蒸着膜、シリカ蒸着膜、アルミナ蒸着膜、シリカ・アルミナ二元蒸着膜、ポリ塩化ビニリデンコーティング膜、及びポリフッ化ビニリデンコーティング膜からなる群より選択され、かつ
上記第2の防湿層の熱可塑性樹脂フィルムが、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、及びポリアミドからなる群より選択される樹脂のフィルムである、上記〈1〉〜〈3〉のいずれか一項に記載の積層体。
〈5〉上記ヒートシール性吸湿層が、熱可塑性樹脂を含む外スキン層、熱可塑性樹脂及び吸湿剤を含む中間層、及び熱可塑性樹脂を含むヒートシール性の内スキン層をこの順で含み、かつ上記中間層が、中間層の重量に対して、3体積%以上60体積%以下の範囲の無機吸湿剤を含む、上記〈1〉〜〈4〉のいずれか一項に記載の積層体。
〈6〉上記〈1〉〜〈5〉のいずれか一項に記載の積層体を含む包装袋によって包装されている、包装された体外診断薬。
〈7〉上記包装袋が、上記積層体と防湿性の第2の積層体とをヒートシールすることによって形成されている、上記〈6〉に記載の包装された体外診断薬。
〈8〉上記第2の積層体が、以下の層をこの順で含む、上記〈7〉に記載の包装された体外診断薬:
基材層;
アルミニウム箔である、第1の防湿層;
上記積層体の上記ヒートシール性吸湿層とヒートシールすることができる、シーラント層。
〈9〉上記体外診断薬が、血糖値検査チップである、上記〈6〉〜〈8〉のいずれか一項に記載の包装された体外診断薬。
本発明の積層体によれば、内部を長期間低湿度に保つことができる体外診断薬用包装袋及び長期間安定して性能を発揮する対外診断薬を与えることができる。
本発明の積層体の積層構造を示す概略図である。 本発明の包装された体外診断薬を示す概略図である。
〈体外診断薬包装用の積層体〉
本発明の体外診断薬包装用の積層体は、(a)基材層;(b)アルミニウム箔である、第1の防湿層;(c)金属、半金属若しくはそれらの酸化物の蒸着層又はハロゲン化ポリマー層を少なくとも有する熱可塑性樹脂フィルムである、第2の防湿層;及び(d)吸湿剤及び熱可塑性樹脂を含むヒートシール性吸湿層を含む。
ここで、本発明の積層体では、上記の層が、(a)、(b)、(c)及び(d)の順で、又は(a)、(c)、(b)及び(d)の順で積層されていてよい。また第2の防湿層の蒸着層又はハロゲン化ポリマー層は、第2の防湿層の吸湿層側にあってもよく、基材層側にあってもよい。
本発明の積層体の厚さは例えば、300μm以下、200μm以下、又は150μm以下であってよく、また50μm以上、80μm、又は100μm以上であってよい。
図1は、本発明の積層体(10)の積層構造の一実施形態を示している。この積層体(10)では、基材層(1)、アルミニウム箔である第1の防湿層(2)、第2の防湿層(3)、及び吸湿層(4)がこの順で積層しており、吸湿層(4)は、さらに外スキン層(41)、中間層(42)、及び内スキン層(43)を含んでいる。
(基材層)
基材層に用いられる樹脂フィルムとしては、本発明の積層体に適度なコシを与える材料であれば特に制限されない。
樹脂フィルムとしては、外部からの水分や酸素等の浸入を防ぎ、防湿性に優れているフィルムが好ましく、ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリクロロトリフルオロエチレンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、飽和又は不飽和ポリエステルフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート)、ポリアミドフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、及びこれらの2以上の積層体等を挙げることができる。ポリオレフィン系樹脂フィルムとしては、特にポリエチレン系樹脂フィルム及びポリプロピレン系樹脂フィルムが挙げられる。
基材層の厚さは例えば、5μm以上、8μm以上、又は10μm以上であってよく、また200μm以下、100μm以下、又は50μm以下であってよい。
(第1の防湿層)
第1の防湿層は、アルミニウム箔であり、バリア性を付与するために用いられる。具体的には、純アルミニウム箔又はアルミニウム合金箔を使用することができる。
適切なバリア性を与えるために、アルミニウム箔の厚みは例えば、7μm超、又は10μm以上であってよく、また40μm以下、30μm以下、20μm以下、又は15μm以下であってよい。
(第2の防湿層)
第2の防湿層は、金属半、金属若しくはそれらの酸化物の蒸着層又はハロゲン化ポリマー層を少なくとも有する熱可塑性樹脂フィルムで構成されており、このようなフィルムを用いることで、基材層及び第1の防湿層によっても防げない透湿を防止する。具体的には、第1の防湿層であるアルミニウム箔にピンホールが存在する場合であっても、このような防湿性が高い第2の防湿層によって、ピンホールからの水分の透過を防止することができる。
例えば、金属、半金属又はそれらの酸化物の蒸着層としては、アルミニウム蒸着膜、シリカ蒸着膜、アルミナ蒸着膜、シリカ・アルミナ二元蒸着膜等を挙げることができ、ハロゲン化ポリマー層としては、ポリ塩化ビニリデンコーティング膜、ポリフッ化ビニリデンコーティング膜等を挙げることができる。これらを堆積させる樹脂フィルムとして、ポリオレフィン系樹脂(特に、延伸又は無延伸ポリプロピレン)、ポリ塩化ビニル、飽和ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート)、ポリアミド(例えば、ナイロン(登録商標)、ナイロン6、ナイロンMXD6)を挙げることができる。
第2の防湿層の水蒸気透過率は、JIS K7129Bに準拠して測定した場合、温度40℃及び相対湿度90%の条件で、好ましくは5.0g/m・day以下、3.0g/m・day以下、2.0g/m・day以下、又は1.0g/m・day以下である。
第2の防湿層の厚さは例えば、5μm以上、8μm以上、又は10μm以上であってよく、また100μm以下、80μm以下、又は50μm以下であってよい。
(吸湿層)
吸湿層は、ヒートシール性を有し、吸湿剤及び熱可塑性樹脂を含む層であり、単層でもよいが、好ましくは、熱可塑性樹脂を含む外スキン層、熱可塑性樹脂及び吸湿剤を含む中間層、及び熱可塑性樹脂を含むヒートシール性の内スキン層をこの順で含む。吸湿剤を含む中間層を、内外のスキン層でサンドイッチすることによって、中間層に含まれる吸湿剤が脱離することを防止し、かつ吸湿剤の存在によってヒートシール性が損なわれることを防止することができる。そのため、中間層に吸湿剤を多量に含有させ、高い吸湿能力を発揮させることもできる。ここで、外スキン層は、第1及び第2の防湿層の側、すなわち包装袋の外側に向いている層であり、内スキン層は、包装袋の内側に向いている層である。
吸湿剤としては、酸化カルシウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム等の化学吸着剤、及び酸化アルミニウム、生石灰、シリカゲル、無機の分子篩等の物理吸着剤を挙げることができる。
無機の分子篩の例としては、限定されないが、アルミノケイ酸塩鉱物、クレー、多孔質ガラス、微細孔性活性炭、ゼオライト、活性炭、又は水等の小分子を拡散させることが可能な開口構造をもつ化合物を挙げることができる。このような吸湿剤は、低湿度領域でも高い吸湿性を得ることができ、包装袋内部にわずかに含まれる水分を吸着するには、このような相対湿度の低い環境下であっても高い吸着性を発揮できる吸着剤を用いることが特に好ましい。
吸湿層に用いることができる熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、及びこれらの誘導体、並びにこれらの混合物が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂としては、特にポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂が挙げられる。ポリエチレン系樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレンビニルアセテート共重合体(EVA)、カルボン酸変性ポリエチレン、カルボン酸変性エチレンビニルアセテート共重合体、アイオノマー、及びこれらの誘導体、並びにこれらの混合物が挙げられる。また、ポリプロピレン系樹脂としては、ポリプロピレン(PP)ホモポリマー、ランダムポリプロピレン(ランダムPP)、ブロックポリプロピレン(ブロックPP)、塩素化ポリプロピレン、カルボン酸変性ポリプロピレン、及びこれらの誘導体、並びにこれらの混合物が挙げられる。
吸湿層が、外スキン層、中間層、及び内スキン層を含む場合、これらの層に用いる熱可塑性樹脂も上記の樹脂から選択することができる。
吸湿剤は、吸湿能力の観点から、吸湿剤含有層の重量に対して、3体積%以上、5体積%以上、10体積%以上、20体積%以上、30体積%以上、又は40体積%以上の範囲で含まれることができ、また熱可塑性樹脂への分散性及び成膜性の観点から60体積%以下、55体積%以下、又は50体積%以下の範囲で含まれることができる。
吸湿層の厚さは、吸着性能及び成膜性の観点から、例えば、10μm以上、20μm以上、又は30μm以上であってよく、また150μm以下、100μm以下、80μm以下であってよい。吸湿層が内スキン層及び外スキン層を有する場合、それらの厚さは例えば、5μm以上、又は8μm以上にすることができ、また30μm以下、20μm以下、又は15μm以下にすることができる。
(その他の層)
本発明の積層体は、上記の任意の2つの層の間に、印刷層や、2層間の接着を高めるためのアンカーコート層、プライマー層を含んでもよい。
(体外診断薬包装用積層体の製造方法)
本発明の積層体を、次のような工程を用いて製造することができる:吸湿剤と熱可塑性樹脂とを混練する工程;混練した樹脂をフィルム化して吸湿層を得る工程;並びに、基材層、第1の防湿層、第2の防湿層、及び吸湿層をラミネートして本発明の積層体を得る工程。
ここで、上記の混練工程は、例えば、ニーダー、バンバリーミキサー、ヘンシェルミキサー、ミキシングロールなどのバッチ式混練機、2軸混練機などの連続混練機などを用いて行うことができる。この際には、使用する材料に応じて、100℃以上、120℃以上、又は140℃以上で、かつ220℃以下、200℃以下、又は180℃以下の温度で混練することができる。
吸湿剤を混練した樹脂のフィルム化の方法としては、単層又は多層インフレーション法、Tダイ法、プレス等が挙げられ、特にTダイ法又はインフレーション法が好ましい。
外スキン層、中間層、及び内スキン層を含む吸湿層を製造する場合、好ましくは多層インフレーション法によって製造することができる。これは複数の押出機によって複数の樹脂をチューブ状に押出して、この中に空気を送って膨らませて、多層フィルムを製造する方法である。
吸湿層の中間層をインフレーション法、Tダイ法、共押出等の押出成形又は射出成形することにより、フィルム状又はシート状に形成し、外スキン層及び内スキン層を、公知の方法でフィルム化した後に、中間層を挟んでラミネートすることによって、吸収層を製造することもできる。
基材層、第1の防湿層、第2の防湿層、及び吸湿層のラミネートの方法としては、ドライラミネート及び押出しラミネート等が挙げられる。ドライラミネートは、一方のフィルムに接着剤を塗布し乾燥させた後、もう一方のフィルムを重ね合せて加圧し、接着剤を硬化させて貼り合せる方法である。また押出しラミネートは、2枚のフィルムの間に、溶融したポリエチレン系樹脂等を押出し、貼り合せる方法である。
〈包装された体外診断薬〉
本発明の積層体はヒートシール性を有するため、これらの積層体同士の周縁をヒートシールすることによって、包装袋を製造することができる。本発明の包装された体外診断薬は、本発明の積層体を用いた包装袋内に体外診断薬を包装することによって得られる。
本発明の包装された体外診断薬の包装袋には、上記のような体外診断薬が包装されている。この包装袋の大きさは例えば、短辺が20mm〜80mmであり、長編が40mm〜200mmであってよい。また、この包装袋のヒートシール部のシール幅は例えば、2〜15mm、又は3〜10mmであってよい。ヒートシール模様は、無地柄、格子柄、編目柄、複数線柄等とすることができる。
(体外診断薬)
体外診断薬としては、血糖値、尿酸値、コレステロール値等の測定、HIV、妊娠、B型肝炎、C型肝炎等の判定に用いられる体外診断薬を挙げることができる。
(第2の積層体)
体外診断薬を封入するようにして、本発明の積層体と防湿性の第2の積層体とをヒートシールすることによって、本発明の包装された体外診断薬を得ることもできる。この場合、第2の積層体は例えば、本発明の積層体のヒートシール性吸湿層の代わりに、本発明の積層体のヒートシール性吸湿層とヒートシールすることができるシーラント層、特にイージーピール性を有するシーラント層を含む積層体であってよい。
例えば、第2の積層体は、基材層;アルミニウム箔である、第1の防湿層;金属、半金属若しくはそれらの酸化物の蒸着層又はハロゲン化ポリマー層を少なくとも有する熱可塑性樹脂フィルムである、第2の防湿層;及び本発明の積層体のヒートシール性吸湿層とヒートシールすることができるシーラント層、特にイージーピール性を有するシーラント層を含む。
この場合、第2の積層体の基材層、第1の防湿層、及び第2の防湿層は、本発明の積層体に関して記載した上記の基材層と同じ材料から選択することができる。ただし、本発明の積層体と第2の積層体の基材層、第1の防湿層、及び第2の防湿層は、同じ材料から選択してもよく、異なる材料から選択してもよい。また、第2の積層体は、第2の防湿層を含まなくてもよい。
第2の積層体のシーラント層としては、第1の積層体の吸湿層に用いることができる熱可塑性樹脂を使用することができるほか、市販されているポリオレフィン系樹脂等のイージーピールフィルムを用いることができる。
図2に、本発明の包装された体外診断薬(100)の積層構造を示す。ここでは、本発明の体外診断薬包装用の積層体(10)が、樹脂フィルムである基材層(1)、アルミニウム箔である第1の防湿層(2)、第2の防湿層(3)、及び吸湿層(4)を含み、第2の積層体(20)が、シーラント層(5)、第2の防湿層(6)、アルミニウム箔である第1の防湿層(7)、及び樹脂フィルムである基材層(8)を含んでいる。また、体外診断薬包装用の積層体(10)と第2の積層体(20)との間に体外診断薬(30)が封入されている。
(包装された体外診断薬の製造方法)
本発明の包装された体外診断薬は、例えば次の工程を用いて製造することができる:ロール状から巻き出してきた第2の積層体上に体外診断薬をセットする工程;その上に本発明の積層体を巻き出してきて重ね合せる工程;縦・横を順次ヒートシールする工程;及び所望の大きさにカットする工程。
《1.包装袋の作製》
〈実施例1〉
厚さ10μmの外スキン層、厚さ30μmの中間層、及び厚さ10μmの内スキン層を有する吸湿層を、株式会社プラコー製の三層インフレーション成形機3SOIBを用いて多層インフレーション法によって製造した。ここでは、外スキン層及び内スキン層を、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE、株式会社プライムポリマー製、エボリューSP2520)から成形し、また中間層を、53重量%のゼオライト(ユニオン昭和株式会社製、ゼオライト3A)及び47重量%のエチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA、三井デュポン株式会社製、ニュクレルAN42115C)の混合樹脂組成物から成形した。
12μmのアルミニウム箔(株式会社UACJ製、アルミニウム合金箔Pタイプ)に、人為的に直径0.1mmのピンホール(21個/10cm□)をあけて、第1の防止層とした。このアルミニウム箔の片面に、ドライラミネートによって、基材層としての12μmのPETフィルム(東洋紡株式会社製、E5100)を貼り合わせ、またこのアルミニウム箔の他方の面に、第2の防湿層としての12μmのアルミニウム蒸着PETフィルム(東レフィルム加工株式会社製、VM−PET1510、水蒸気透過率:0.7g/m・day)を貼りあわせた。さらに、アルミニウム蒸着PETに、上記の吸湿層を貼りあわせて、実施例1の積層体を作製した。
第2の積層体を、12μmのPETフィルム(東洋紡株式会社製、E5100)、12μmのアルミニウム箔(株式会社UACJ製)、及び直鎖状低密度ポリエチレンのシーラントフィルム(株式会社アイセロ製、L−185)をドライラミネートして得た。
実施例1の積層体と第2の積層体とを、120mm×120mmに切断し、実施例1の積層体の吸湿層と、第2の積層体のシーラント層とを対向させて重ね合せた。そして、重ね合わせた実施例1の積層体と第2の積層体の周縁10mmを、シーラー(富士インパルス株式会社製、インパルスシーラーFA−300)を用いて、140℃でヒートシールして、空気が封入された実施例1の四方シール包装袋を作製した。
〈実施例2〉
ピンホールの大きさを直径0.3mmに変更したことを除いて実施例1と同様にして、実施例2の包装袋を作製した。
〈実施例3〉
ピンホールの大きさを直径0.5mmに変更したことを除いて実施例1と同様にして、実施例3の包装袋を作製した。
〈比較例1〉
アルミニウム蒸着PETフィルムの代わりに、12μmのPETフィルム(東洋紡株式会社製、E5200)を用いたことを除いて実施例1と同様にして、比較例1の包装袋を作製した。
〈比較例2〉
アルミニウム蒸着PETフィルムの代わりに、12μmのPETフィルム(東洋紡株式会社製、E5200)を用いたことを除いて実施例2と同様にして、比較例2の包装袋を作製した。
〈比較例3〉
アルミニウム蒸着PETフィルムの代わりに、12μmのPETフィルム(東洋紡株式会社製、E5200)を用いたことを除いて実施例3と同様にして、比較例3の包装袋を作製した。
《2.評価》
実施例及び比較例の包装袋を、温度80℃及び相対湿度100%の環境内に4日間放置し、重量変化を調査した。結果を表1に示す。
Figure 2015217987
表1から理解されるように、実施例1〜3は、それぞれ同じピンホール直径の比較例1〜3に比べて重量変化が低減した。すなわち、実施例の積層体を用いた包装袋では、包装袋内への水分の侵入を抑制することができ、それによって乾燥状態を長期間維持できることが分かった。
1 基材層
2 アルミニウム箔(第1の防湿層)
3 第2の防湿層
4 吸湿層
41 外スキン層
42 中間層
43 内スキン層
5 シーラント層
6 第2の防湿層
7 アルミニウム箔(第1の防湿層)
8 基材層
10 体外診断薬包装用の積層体
20 第2の積層体
30 体外診断薬
100 包装された体外診断薬

Claims (9)

  1. 以下の層を、(a)、(b)、(c)及び(d)の順で、又は(a)、(c)、(b)及び(d)の順で含む、体外診断薬包装用の積層体:
    (a)基材層;
    (b)アルミニウム箔である、第1の防湿層;
    (c)金属、半金属若しくは酸化物の蒸着層又はハロゲン化ポリマー層を少なくとも有する熱可塑性樹脂フィルムである、第2の防湿層;及び
    (d)吸湿剤及び熱可塑性樹脂を含むヒートシール性吸湿層。
  2. 前記第1の防湿層が、厚さ7μm超15μm以下のアルミニウム箔である、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記基材層が、ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリクロロトリフルオロエチレンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、飽和又は不飽和ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、及びこれらの2以上の積層体からなる群より選択される、請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 前記第2の防湿層の蒸着層又はハロゲン化ポリマー層が、アルミニウム蒸着膜、シリカ蒸着膜、アルミナ蒸着膜、シリカ・アルミナ二元蒸着膜、ポリ塩化ビニリデンコーティング膜、及びポリフッ化ビニリデンコーティング膜からなる群より選択され、かつ
    前記第2の防湿層の熱可塑性樹脂フィルムが、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、及びポリアミドからなる群より選択される樹脂のフィルムである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層体。
  5. 前記ヒートシール性吸湿層が、熱可塑性樹脂を含む外スキン層、熱可塑性樹脂及び吸湿剤を含む中間層、及び熱可塑性樹脂を含むヒートシール性の内スキン層をこの順で含み、かつ前記中間層が、中間層の重量に対して、3体積%以上60体積%以下の範囲の無機吸湿剤を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層体を含む包装袋によって包装されている、包装された体外診断薬。
  7. 前記包装袋が、前記積層体と防湿性の第2の積層体とをヒートシールすることによって形成されている、請求項6に記載の包装された体外診断薬。
  8. 前記第2の積層体が、少なくとも以下の層をこの順で含む、請求項7に記載の包装された体外診断薬:
    基材層;
    アルミニウム箔である、第1の防湿層;
    前記積層体の前記ヒートシール性吸湿層とヒートシールすることができる、シーラント層。
  9. 前記体外診断薬が、血糖値検査チップである、請求項6〜8のいずれか一項に記載の包装された体外診断薬。
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