JP2019051679A - 造形物製造用インク組成物、造形物製造用インク組成物を製造する方法、造形物および造形物製造装置 - Google Patents

造形物製造用インク組成物、造形物製造用インク組成物を製造する方法、造形物および造形物製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】造形物製造用インク組成物の粘度を適度な範囲に抑えつつ、高分子体の強度を向上させることができる造形物製造用インク組成物等を提供する。【解決手段】ガラス転移点が−10℃以下であるオリゴマーを含む第1の成分110と、ガラス転移点が40℃以上である第2の成分用モノマーと、架橋剤と、を含み、第1の成分110と非相溶であるとともに第1の成分110中に分散する第2の成分120と、を含み、第1の成分110および第2の成分120をラジカル重合することで高分子体を形成する造形物製造用インク組成物100。【選択図】図5

Description

本発明は、造形物製造用インク組成物、造形物製造用インク組成物を製造する方法、造形物、造形物製造装置に関する。
近年、三次元の造形物を製造するのに、積層造形法を用いた造形物製造装置が普及しつつある。
積層造形法としては、造形方法により種々の方式が提案されているが、造形物製造用インク組成物をプリントヘッドから吐出し、硬化させること繰り返して積層する方式であるインクジェット方式が知られている。
特許文献1には、不飽和基を有するポリロタキサンおよびエチレン性不飽和基を有する化合物を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いることにより、インクジェット光造型方式に適用する柔軟性と強靭性を兼ね備えたモデル材を得ることができる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が記載されている。
また特許文献2には、光重合性化合物と、光照射前には光重合性化合物と相溶し、光照射後には光重合性化合物と相分離する弾性樹脂微粒子と、弾性樹脂微粒子と相溶性を有する粘着性ポリマーと、光重合開始剤とを含む光重合性組成物が記載されている。
さらに特許文献3には、アクリル系粘着剤を形成するための粘着剤用ポリマー混合物であって、ガラス転移温度(Tg)が−50℃以下で、重量平均分子量が20万以下のポリマー1種以上からなる低Tgポリマー成分10〜50質量%と、低Tgポリマー成分中の最もTgが高いポリマーのTgよりも10℃以上高いTgを有するポリマー1種以上からなる高Tgポリマー成分50〜90質量%とが、非相溶状態で混合されていると共に、低Tgポリマー成分を構成するモノマー100質量%のうち、カルボキシル基含有モノマー量が7質量%以下である粘着剤用ポリマー混合物が記載されている。
特開2017−48288号公報 特開2000−144071号公報 特開2002−105419号公報
インクジェット方式により造形物製造用インク組成物を吐出し、重合により硬化させ、高分子体を形成することで造形物を製造する場合、高分子体の強度が不足する場合がある。
従来技術として、造形物製造用インク組成物に対し、フィラーを添加する方法、高分子量を有するオリゴマーを添加する方法、環動高分子を添加する方法等が提案されているが、これらを高分子体の強度を確保させるまで単に添加した場合、造形物製造用インク組成物の粘度が上昇し、吐出が困難になる場合がある。また他に造形物製造用インク組成物の架橋密度を上げる方法もあるが、高分子体の強度が向上しにくい。
本発明は、造形物製造用インク組成物の粘度を適度な範囲に抑えつつ、高分子体の強度を向上させることができる造形物製造用インク組成物等を提供する。
請求項1に記載の発明は、ガラス転移点が−10℃以下であるオリゴマーを含む第1の成分と、ガラス転移点が40℃以上である第2の成分用モノマーと、架橋剤と、を含み、前記第1の成分と非相溶であるとともに当該第1の成分中に分散する第2の成分と、を含み、前記第1の成分および前記第2の成分をラジカル重合することで高分子体を形成する造形物製造用インク組成物である。
請求項2に記載の発明は、前記第2の成分に含まれる前記架橋剤は、環動高分子であることを特徴とする請求項1に記載の造形物製造用インク組成物である。
請求項3に記載の発明は、前記環動高分子は、ポリロタキサンであることを特徴とする請求項2に記載の造形物製造用インク組成物である。
請求項4に記載の発明は、前記架橋剤は、ラジカル重合後の前記第1の成分とラジカル重合後の前記第2の成分との間で、濃度勾配を形成するものであることを特徴とする請求項1に記載の造形物製造用インク組成物である。
請求項5に記載の発明は、前記架橋剤は、ラジカル重合後の前記第2の成分からラジカル重合後の前記第1の成分にかけ濃度が低くなる濃度勾配を形成することを特徴とする請求項4に記載の造形物製造用インク組成物である。
請求項6に記載の発明は、前記第1の成分は、前記第2の成分に含まれる架橋剤より少ない架橋剤をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の造形物製造用インク組成物である。
請求項7に記載の発明は、前記架橋剤は、前記第1の成分中の含有量と前記第2の成分中の含有量との差が2重量%以上であることを特徴とする請求項6に記載の造形物製造用インク組成物である。
請求項8に記載の発明は、前記架橋剤は、前記第1の成分中の含有量が4重量%以下であり、前記第2の成分中の含有量が6重量%以上であることを特徴とする請求項7に記載の造形物製造用インク組成物である。
請求項9に記載の発明は、前記第1の成分に含まれる前記架橋剤は、環動高分子であることを特徴とする請求項6に記載の造形物製造用インク組成物である。
請求項10に記載の発明は、前記第1の成分は、ガラス転移点が−10℃以下である第1の成分用モノマーをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の造形物製造用インク組成物である。
請求項11に記載の発明は、前記第1の成分用モノマーと前記第2の成分用モノマーとの溶解パラメータの差が3以上であることを特徴とする請求項10に記載の造形物製造用インク組成物である。
請求項12に記載の発明は前記第1の成分用モノマーおよび前記第2の成分用モノマーは、(メタ)アクリレートモノマーであることを特徴とする請求項10に記載の造形物製造用インク組成物である。
請求項13に記載の発明は、前記(メタ)アクリレートモノマーは、2つ以下の重合性官能基を有するモノマーであることを特徴とする請求項12に記載の造形物製造用インク組成物である。
請求項14に記載の発明は、前記オリゴマーは、ウレタンアクリレート系オリゴマーおよびポリブタジエンアクリレート系オリゴマーの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1に記載の造形物製造用インク組成物である。
請求項15に記載の発明は、前記ウレタンアクリレート系オリゴマーは、脂肪族ウレタンアクリレートおよび芳香族ウレタンアクリレートの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項14に記載の造形物製造用インク組成物である。
請求項16に記載の発明は、前記第2の成分は、平均粒径が1μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の造形物製造用インク組成物である。
請求項17に記載の発明は、前記第2の成分は、平均粒径が0.1μm以上0.2μm以下であることを特徴とする請求項16に記載の造形物製造用インク組成物である。
請求項18に記載の発明は、前記高分子体は、ゴム状弾性体であることを特徴とする請求項1乃至17の何れか1項に記載の造形物製造用インク組成物である。
請求項19に記載の発明は、ガラス転移点が−10℃以下であるオリゴマーを含む第1の成分を調製する第1の成分調製工程と、ガラス転移点が40℃以上である第2の成分用モノマーと、架橋剤と、を含み、前記第1の成分と非相溶であるとともに当該第1の成分中に分散する第2の成分を調製する第2の成分調製工程と、前記第1の成分と前記第2の成分とを混合する混合工程と、を含み、前記第1の成分および前記第2の成分をラジカル重合することで高分子体を形成する造形物製造用インク組成物を製造する方法である。
請求項20に記載の発明は、ガラス転移点が−10℃以下であるオリゴマーを含む第1の成分がラジカル重合したものである第1の樹脂部と、ガラス転移点が40℃以上である第2の成分用モノマーと、架橋剤と、を含み、前記第1の成分と非相溶であるとともに当該第1の成分中に分散する第2の成分がラジカル重合したものであり、前記第1の樹脂部中に分散する第2の樹脂部と、を含む高分子体であり、前記架橋剤は、前記第2の樹脂部から前記第1の樹脂部にかけ濃度が低くなる濃度勾配を有する造形物である。
請求項21に記載の発明は、光により硬化する造形物製造用インク組成物を収容する収容部と、前記造形物製造用インク組成物を吐出する吐出部と、吐出した前記造形物製造用インク組成物を硬化させる光を照射する照射部と、を備え、前記収容部に収容される前記造形物製造用インク組成物は、ガラス転移点が−10℃以下であるオリゴマーを含む第1の成分と、ガラス転移点が40℃以上である第2の成分用モノマーと、架橋剤と、を含み、前記第1の成分と非相溶であるとともに当該第1の成分中に分散する第2の成分と、を含み、前記第1の成分および前記第2の成分をラジカル重合することで高分子体を形成するものである造形物製造装置である。
請求項1の発明によれば、造形物製造用インク組成物の粘度を適度な範囲に抑えつつ、高分子体の強度を向上させることができる造形物製造用インク組成物を提供することができる。
請求項2の発明によれば、加えられた力を分子レベルで分散し、高分子体の強度を向上させることができる。
請求項3の発明によれば、造形物製造用インク組成物に使用するのにより適した環動高分子を使用することができる。
請求項4の発明によれば、ラジカル重合後の第1の成分とラジカル重合後の第2の成分との間の結合力が向上する。
請求項5の発明によれば、ラジカル重合後の第1の成分とラジカル重合後の第2の成分との間の結合力がさらに向上しやすくなる。
請求項6の発明によれば、ラジカル重合後の第1の成分とラジカル重合後の第2の成分との間の結合力が向上する。
請求項7の発明によれば、ラジカル重合後の第1の成分とラジカル重合後の第2の成分との間の結合力がさらに向上しやすくなる。
請求項8の発明によれば、ラジカル重合後の第1の成分とラジカル重合後の第2の成分との間の結合力がさらに向上しやすくなる。
請求項9の発明によれば、加えられた力を分子レベルで分散し、高分子体の強度を向上させることができる。
請求項10の発明によれば、造形物製造用インク組成物の粘度が低下しやすくなる。
請求項11の発明によれば、第1の成分と第2の成分とが非相溶になりやすくなる。
請求項12の発明によれば、光の照射によりラジカル重合を行なわせることができる。
請求項13の発明によれば、造形物製造用インク組成物の粘度が低下しやすくなる。
請求項14の発明によれば、造形物製造用インク組成物に使用するのにより適したオリゴマーを使用することができる。
請求項15の発明によれば、造形物製造用インク組成物に使用するのにさらに適したオリゴマーを使用することができる。
請求項16の発明によれば、造形物製造用インク組成物の粘度を適度な範囲にしやすくなる。
請求項17の発明によれば、造形物製造用インク組成物の粘度をさらに適度な範囲にしやすくなる。
請求項18の発明によれば、高分子体の強度をより向上させやすくなる。
請求項19の発明によれば、造形物製造用インク組成物の粘度を適度な範囲に抑えつつ、高分子体の強度を向上させることができる造形物製造用インク組成物を製造する方法を提供することができる。
請求項20の発明によれば、強度に優れた造形物を提供することができる。
請求項21の発明によれば、強度に優れた造形物を製造することができる造形物製造装置を提供することができる。
本実施の形態における造形物製造装置の構成例を示す図である。 ヘッド部の構成について示した図である。 制御部が行なう制御について説明したフローチャートである。 (a)〜(b)は、制御部が制御するヘッド部の動作について示した図である。 (a)は、造形物製造用インク組成物について示した図である。(b)は、造形物製造用インク組成物を重合させた後の高分子体について示した図である。 造形物製造用インク組成物を製造する方法を説明したフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<造形物製造装置全体の説明>
図1は、本実施の形態における造形物製造装置1の構成例を示す図である。
造形物製造装置1は、いわゆる3D(Three-Dimensional)プリンタとも呼ばれ、三次元の造形物Qを積層造形法により作成する装置である。
ここで、「造形物」とは、造形を行なう対象である。ここでは、「造形物」は、造形物製造装置1を用いて、何らかの形状をもって作成する物体である。
また「積層造形法」とは、予め定められた材料により層を積み上げることで造形物Qを作成する方法である。ここでは、「積層造形法」は、造形物の三次元データを基に、造形物を高さ方向でスライス(輪切り)したそれぞれの断面の情報を作成し、この断面の形状を有する材料を積層させることによって三次元の造形物Qを作成する方法を言う。
本実施の形態では、造形物製造装置1は、インクジェット方式により造形物Qを作成する。本実施の形態の場合、造形物製造装置1は、造形物製造用インク組成物を吐出して上述した断面の形状を作成する。さらにこれに光を照射することにより硬化させ、高分子体とする。そしてこの断面の形状の作成と硬化とをくり返し、積層させることで造形物Qを作成する。このとき各層の厚さは、例えば、10μm以上50μm以下である。
また「造形物製造用インク組成物」とは、造形物Qを作成する際の原料である。詳しくは後述するが、「造形物製造用インク組成物」は、インクノズルから吐出可能な液体状のインクであり、光を照射することにより硬化する成分を含む。インクノズルから吐出可能とするため、「造形物製造用インク組成物」は、粘度が、5mPa・s(cps)以上20mPa・s(cps)以下であることが好ましい。また本実施の形態の「造形物製造用インク組成物」は、例えば、光を照射することにより硬化する。よってこの場合、「造形物製造用インク組成物」は、光硬化性インクであると言うこともできる。さらに「造形物製造用インク組成物」は、高分子体を積層させるための塗布液であると言うこともできる。
さらに「高分子体」とは、高分子からなる物質であり、高分子の集合体である。「高分子体」は、ポリマーと言うこともある。なお「高分子」とは、分子量が大きい分子で、分子量が小さい分子から実質的または概念的に得られるユニットの多数回の繰り返しで構成した構造を有するものを指す。
図示するように、造形物製造装置1は、造形物製造用インク組成物を吐出するヘッド部10と、作成中の造形物Qを載せるステージ20と、ヘッド部10およびステージ20を移動させる移動機構部30と、造形物製造装置1全体の制御を行なう制御部40とを備える。なお図1では、造形物製造装置1を構成するものではないが、作成中の造形物Qについても併せて図示している。
図2は、ヘッド部10の構成について示した図である。
ヘッド部10は、造形物製造用インク組成物100を収容する収容部11と、造形物製造用インク組成物100を吐出する吐出部12と、光を照射する照射部13と、造形物製造用インク組成物100を平滑化する平滑化部14とを備える。
収容部11は、光により硬化する造形物製造用インク組成物100を貯留する機能を有し、インクタンクとも呼ばれる。収容部11は、上部から造形物製造用インク組成物100を補充するようにしてもよく、カートリッジ式にして交換できるようにしてもよい。
吐出部12は、造形物製造用インク組成物100を吐出させる機能を有し、プリントヘッドとも呼ばれる。吐出部12は、収容部11から送られた造形物製造用インク組成物100を図示しないインクノズルから下方にあるステージ20に向け、液滴として吐出する。吐出部12が造形物製造用インク組成物100を吐出させる方式は、特に限定されるものではない。例えば、電圧を加えることにより変形するピエゾ素子(圧電素子)を用い、ピエゾ素子の変形を利用して造形物製造用インク組成物100を吐出させるピエゾ方式を用いることができる。また加熱により造形物製造用インク組成物100に気泡を発生させ、気泡の膨張圧により造形物製造用インク組成物100を吐出させるサーマル方式を用いることができる。
照射部13は、造形物製造用インク組成物100に光を照射し、硬化させる。照射部13は、造形物製造用インク組成物100を硬化させる波長を有する光を発する光源である。本実施の形態では、照射部13は、光として、例えば、紫外光(UV:ultraviolet)を発するUV光源である。UV光源としては、特に限られるものではなく、例えば、ブラックライトや殺菌灯などの紫外線低圧水銀ランプ、UV−LED(Light Emitting Diode)、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等が使用できる。
平滑化部14は、吐出後の造形物製造用インク組成物100を平滑化する。平滑化部14は、例えば、回転自在なローラにより構成される。そしてヘッド部10が移動するに伴い、このローラが造形物製造用インク組成物100上を回転しつつ移動することで、造形物製造用インク組成物100の上面を平滑化する。造形物製造用インク組成物100を平滑化することで、積層される各層の厚さがより均一化し、作成される造形物Qの寸法精度が向上する。
図1に戻り、ステージ20は、ヘッド部10の下方に配置され、作成中の造形物Qを支持する。
移動機構部30は、図示しないモータ等の駆動部を有する。そしてこの駆動部を駆動させることで、ヘッド部10を図中X方向(主走査方向)およびY方向(副走査方向)に移動させる。また移動機構部30は、駆動部を駆動させることで、ステージ20を図中Z方向(上下方向)に移動させる。
移動機構部30は、ヘッド部10に接続するX方向ガイド31a、31bを備え、これに沿ってヘッド部10をX方向(主走査方向)に移動させることができる。また移動機構部30は、X方向ガイド31a、31bの両端に接続するY方向ガイド32a、32bを備え、これに沿ってX方向ガイド31a、31bを移動させることで、ヘッド部10をY方向(副走査方向)に移動させることができる。
これによりヘッド部10は、X方向(主走査方向)およびY方向(副走査方向)に自在に移動することができる。即ち、ヘッド部10は、水平面(XY平面)上において自在に移動することができる。実際には、ヘッド部10は、X方向(主走査方向)に往復移動をし、吐出部12から1ライン分の造形物製造用インク組成物100を吐出し、硬化させる。そしてヘッド部10は、1回のX方向(主走査方向)の往復移動後に、Y方向(副走査方向)に1ライン分移動する。さらに以後、X方向(主走査方向)の往復移動とY方向(副走査方向)の1ライン分の移動を繰り返すことで、一層分の高分子体を形成する。
さらに移動機構部30は、ステージ20に接続するZ方向ガイド33a、33bを備え、これに沿ってステージ20をZ方向(上下方向)に移動させることができる。そしてこれにより吐出部12と作成中の造形物Qの上面との距離を一定に保持することができる。つまり造形物Qを作成する際の一層分の高分子体を形成すると、この一層分の厚さだけステージ20が下降する。そしてさらにこの上に一層分の高分子体を作成する。
制御部40は、ヘッド部10および移動機構部30を制御することで、造形物製造装置1を制御し、造形物Qを作成する。制御部40は、例えば、造形物製造装置1に備えられる制御用コンピュータや制御基板である。
図3は、制御部40が行なう制御について説明したフローチャートである。
まず制御部40が、造形物Qの三次元データを取得する(ステップ101)。この三次元データは、例えば、造形物Qの三次元CAD(Computer Aided Design)データである。
さらに制御部40は、造形物Qの三次元データから、造形物Qを高さ方向でスライス(輪切り)したそれぞれの断面の情報を作成する(ステップ102)。
そして制御部40は、最も下の層である一層目の断面の情報を取得する(ステップ103)。
次に制御部40は、移動機構部30を制御し、ヘッド部10をX方向(主走査方向)で往復移動させつつ、Y方向(副走査方向)に移動させる(ステップ104)。
このとき制御部40は、ヘッド部10の吐出部12を制御し、造形物製造用インク組成物100の吐出のON/OFFを制御する(ステップ105)。即ち、制御部40は、造形物Qの断面の情報を基に、この断面において、造形物Qが存在する箇所では、造形物製造用インク組成物100を吐出し、造形物Qが存在しない箇所では、造形物製造用インク組成物100の吐出を停止する。
またこのとき制御部40は、ヘッド部10の照射部13のON/OFFを制御する(ステップ106)。
図4(a)〜(b)は、制御部40が制御するヘッド部10の動作について示した図である。
このうち図4(a)は、ヘッド部10の主走査方向の往路の動作について示した図である。
図示するように、往路では、ヘッド部10は、X1方向に移動する。そして制御部40は、断面において、造形物Qが存在する箇所では、造形物製造用インク組成物100の吐出をONとし、吐出部12から造形物製造用インク組成物100を吐出させる。一方、制御部40は、照射部13を、OFFとし、消灯させる。
また図4(b)は、ヘッド部10の主走査方向の復路の動作について示した図である。
図示するように、復路では、ヘッド部10は、X0方向に移動する。このとき平滑化部14は、吐出した造形物製造用インク組成物100の上面で、矢印F方向に回転し、造形物製造用インク組成物100を平滑化する。また制御部40は、造形物製造用インク組成物100の吐出をOFFとし、吐出部12から造形物製造用インク組成物100を吐出させない。一方、制御部40は、照射部13を、ONとし、点灯させる。これにより往路で吐出した造形物製造用インク組成物100が硬化する。またこのとき造形物製造用インク組成物100は、平滑化部14が平滑化した状態で硬化する。
図3に戻り、制御部40は、一層分の高分子体の形成が終了したか否かを判断する(ステップ107)。
その結果、終了していない場合(ステップ107でNo)、ステップ104に戻る。
対して終了した場合(ステップ107でYes)、制御部40は、全ての層について高分子体の形成が終了したか否かを判断する(ステップ108)。
その結果、終了していない場合(ステップ108でNo)、制御部40は、次の層の断面の情報を取得する(ステップ109)。そして制御部40は、ステージ20を一層分下降させる(ステップ110)。以後は、ステップ104に戻る。
対して終了していた場合(ステップ108でYes)、制御部40は、造形物Qの作成が完了したとし、一連の処理を終了する。
なお以上説明した例では、ヘッド部10は、造形物Qを形成するための造形物製造用インク組成物100を収容し、吐出して硬化させる場合について説明したが、これとは別にサポート材について同様のことを行なうこともできる。ここで、「サポート材」とは、造形物Qの中で空中に浮かんだ部分を造形する場合、その下の部分に何もないと、造形物Qが落下してしまい空中に留まることができないため、一時的に置かれる材料である。即ち、サポート材は、その上に造形物製造用インク組成物100を積むための土台となるものである。サポート材についても吐出部12から吐出後に、平滑化部14により平滑化され、照射部13により硬化する。「サポート材」は、造形物Qの造形完了後は、除去されるものである。よって造形物製造用インク組成物100とは、異なる成分からなり、硬化後において造形物Qから剥離しやすい材料であることが好ましい。また例えば、硬化後のサポート材を予め定められた溶解液に溶解する材料からなるものとすることもできる。そして造形物Qおよびサポート材の作成後に、溶解液に浸漬させることで、サポート材だけを選択的に溶解させ、除去することができる。この溶解液は、例えば、水であり、この場合、サポート材は、水溶性の材料とする。
以上説明したインクジェット方式による積層造形法によれば、造形精度が高く、複雑な形状の造形物Qが作成できる。また造形物Qの表面が滑らかなものを作成しやすい。
<造形物製造用インク組成物100の全体説明>
次に造形物製造用インク組成物100について説明を行なう。
本実施の形態の造形物製造用インク組成物100は、光を照射することで含まれる成分に重合反応が生じる。そしてこれにより造形物製造用インク組成物100が硬化し、高分子体となる。この重合反応としては、例えば、ラジカル重合を利用することができる。
ここで「ラジカル重合」とは、ラジカルを反応中心としてポリマー鎖が伸長していく反応である。本実施の形態では、重合開始剤を用い、熱、光、放射線の照射などにより、ラジカルを発生させる。そして発生したラジカルがきっかけとなり、ラジカル重合が進行する。即ち、この場合、重合開始剤が分解してラジカルを生成し、そしてラジカルがモノマーに付加して新たにラジカルを生成する。そしてこれが連鎖的に行なわれ、重合が進行していく。本実施の形態では、重合開始剤として光によりラジカルを発生させる光重合開始剤を特に好適に用いることができる。また光としては、上述したUVを使用することが好ましい。
本実施の形態では、高分子体の中でもゴム状弾性体(ゴム弾性体)であることが好ましい。造形物Qをゴム状弾性体とすることで、柔軟性と強靭性を兼ね備えたものとなる。ここで「ゴム状弾性体」とは、高分子体の中で、ゴム弾性を有するものである。この「ゴム弾性」は、小さい力で大きな変形が起こり、力を除くと直ちに元に戻る性質を指す。「ゴム状弾性体」は、長い鎖状の分子を有し、架橋によって更に分子鎖同士を結んで網目構造を形成している。
しかしながら本実施の形態で、単にラジカル重合を利用し、造形物Qとしてゴム状弾性体からなるものを作成した場合、UVの照射時間が短いことに起因してラジカル重合が十分に進行しない問題がある。ラジカル重合が十分に進行しないと、造形物Qの強度が不足しやすくなる。具体的には、造形物Qの引張強度に不足が生じやすくなり、引張応力に対し、切断が発生しやすくなる。
これを抑制するため、例えば、造形物製造用インク組成物100にフィラーを添加する方法がある。このフィラーは、例えば、スチレン系樹脂、石油系樹脂、ゴム系樹脂等の樹脂材料の微粒子や、シリカ、アルミナ、ガラスファイバ等の無機材料の微粒子を用いることができる。しかし造形物Qの強度を確保できるまでフィラーを添加すると、造形物製造用インク組成物100の粘度が過度に上昇し、上述した20mPa・s以下の粘度範囲を超えることになる。この場合、インクノズルから造形物製造用インク組成物100を吐出する際に、詰まりが生じやすい。また吐出量が不安定になりやすくなる。そしてその結果、造形物製造用インク組成物100の層厚が不均一になりやすく、造形物Qの寸法精度が低下する。
また造形物Qに応力を加えた場合、フィラーと硬化後の高分子体との界面で応力集中が生じやすく、この箇所で界面剥離が生じやすい。そしてその結果、造形物Qの強度低下が生じやすい。そしてこれを抑制するためにフィラーに表面処理を施すと、造形物製造用インク組成物100の粘度がさらに上昇しやすくなる。またフィラーとしてガラスファイバ等の無機材料を用いた場合、沈降しやすく、造形物製造用インク組成物100の保管安定性に欠ける問題もある。
また他に、高分子量を有するオリゴマーを添加する方法がある。しかしこの方法も造形物Qの強度を確保できるまでオリゴマーを単に添加すると、造形物製造用インク組成物100の粘度が過度に上昇し、上述した20mPa・s以下の粘度範囲を超えることになる。またオリゴマーをフィラーの代わりに使用する方法もあるが、上述したのと同様に、高分子体との界面で、界面剥離が生じやすい。
さらに他に、環動高分子を添加する方法がある。しかしこの方法も造形物Qの強度を確保できるまで環動高分子を単に添加する場合、造形物製造用インク組成物100の粘度が過度に上昇し、上述した20mPa・s以下の粘度範囲を超えることになる。
つまり上述した方法では、造形物製造用インク組成物100の粘度を適度な範囲にしたい場合、造形物Qの強度が確保できない。
またさらに他に、硬化後の高分子体の架橋密度を高くする方法がある。そのために造形物製造用インク組成物100の成分として、例えば、ガラス転移点(Tg)が高く、重合性基を多く含む成分を使用すると、造形物Qとして固いものが作成できるが、脆く、外部衝撃に弱いものとなる。また例えば、ガラス転移点(Tg)が低く、重合性基を多く含む成分を使用すると、造形物Qの引張強度が改善されにくい。
なおここで高分子体やオリゴマーの「ガラス転移点(Tg)」とは、高分子体が、ゴム弾性を有する状態からアモルファスな固体の状態になる温度である。なおモノマーの「ガラス転移点(Tg)」は、モノマーをホモポリマーとしたときに、ゴム弾性を有する状態からアモルファスな固体の状態になる温度である。
そこで本実施の形態では、造形物製造用インク組成物100を以下に説明する組成とし、この問題の解決を図っている。
<造形物製造用インク組成物100の組成の説明>
図5(a)は、造形物製造用インク組成物100について示した図である。また図5(b)は、造形物製造用インク組成物100を重合させた後の高分子体200について示した図である。
図5(a)に図示する造形物製造用インク組成物100は、主たる成分である第1の成分110と、従たる成分である第2の成分120とを含む。第1の成分110および第2の成分120は、ともに液体状態であり、第2の成分120は、第1の成分110中に分散している。この場合、第1の成分110と第2の成分120とは、非相溶であり、第1の成分110と第2の成分120とは、乳化分散状態にある。よって造形物製造用インク組成物100は、第2の成分120が第1の成分110中に乳化分散するエマルションであると言うこともできる。この状態において、造形物製造用インク組成物100は、粘度が上昇しにくく、液滴状態になりやすい。そのため上述したインクノズルから吐出する際に、詰まりが生じにくく、吐出量も安定しやすい。
またこの場合、第1の成分110と第2の成分120との比重は大きく異ならず、第2の成分120が沈降することはほとんどない。そのためこの造形物製造用インク組成物100は、保管安定性に優れる。
第1の成分110は、ガラス転移点(Tg)が−10℃以下であるオリゴマーを含む。なおオリゴマーだけでは、造形物製造用インク組成物100の粘度が過度に高くなりやすい。そのため第1の成分110は、粘度を低減させる希釈モノマーとして、ガラス転移点(Tg)が−10℃以下である第1の成分用モノマーをさらに含むことが好ましい。またこれらのオリゴマーや第1の成分用モノマーのガラス転移点(Tg)は、−50℃以上であることがさらに好ましい。またオリゴマーのガラス転移点(Tg)と第1の成分用モノマーのガラス転移点(Tg)とは、大きく異ならないことが好ましい。
オリゴマーは、ラジカル重合し、これにより造形物Qがゴム状弾性体となる。なお「オリゴマー」は、比較的少数のモノマーが結合した重合体のことである。本実施の形態では、オリゴマーの分子量は、数千〜数万であることが好ましい。オリゴマーの分子量がこの範囲未満であると、造形物Qがゴム状弾性体になりにくい。またオリゴマーの分子量がこの範囲を超えると、造形物製造用インク組成物100の粘度が過度に高くなりやすい。
本実施の形態では、オリゴマーとして、例えば、ウレタンアクリレート系オリゴマー、ポリブタジエンアクリレート系オリゴマーを使用することができる。
ウレタンアクリレート系オリゴマーとしては、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールとポリイソシアネートの反応によって得られるポリウレタンオリゴマーを、(メタ)アクリル酸でエステル化することにより得られる化合物などが挙げられる。ウレタンアクリレート系オリゴマーは、例えば、主骨格が脂肪族系である脂肪族ウレタンアクリレートと、主骨格が芳香族系であるウレタンアクリレートがあるが、何れも使用することができる。
ウレタンアクリレート系オリゴマーの市販品としては、ダイセル・オルネクス株式会社製のEBECRYL4491(脂肪族ウレタンアクリレート、Tg:−44℃)、EBECRYL8411(脂肪族ウレタンアクリレート、Tg:−19℃)、EBECRYL8413(脂肪族ウレタンアクリレート、Tg:−44℃)、EBECRYL210(芳香族ウレタンアクリレート、Tg:−19℃)等が挙げられる。
またポリブタジエンアクリレート系オリゴマーとしては、ポリブタジエンオリゴマーの末端または側鎖にアクリレート基をもつアクリレート系オリゴマーが挙げられる。
ポリブタジエンアクリレート系オリゴマーの市販品としては、日本曹達株式会社製のB−1000(反応性ポリブタジエンホモポリマー、Tg:−42℃)、B−2000(反応性ポリブタジエンホモポリマー、Tg:−31℃)、TEAI−1000(水素化ポリブタジエン末端ウレタンアクリレート、Tg:−15℃)等が挙げられる。
第1の成分用モノマーは、上述したように造形物製造用インク組成物100の粘度を低減させる希釈モノマーである。またオリゴマーと同様にラジカル重合を行なう。第1の成分用モノマーは、例えば、(メタ)アクリレートモノマーである。「(メタ)アクリレートモノマー」とは、アクリレートモノマーまたはメタクリレートモノマーを意味する。「アクリレートモノマー」は、分子内に重合性官能基としてアクリル基を有するモノマーである。また「メタクリレートモノマー」は、分子内に重合性官能基としてメタクリル基を有するモノマーである。本実施の形態では、このうちアクリレートモノマーを好適に使用することができる。アクリレートモノマーは、単官能アクリレートモノマー、二官能アクリレートモノマー、多官能モノマーの何れも使用することができる。このうち単官能アクリレートモノマーおよび二官能アクリレートモノマーは、造形物製造用インク組成物100の粘度を低粘度としやすく、好適に使用することができる。つまり第1の成分用モノマーは、2つ以下の重合性官能基を有するモノマーであることが好ましい。
このうち単官能アクリレートモノマーとしては、脂肪酸アクリレート、脂環式アクリレート、エーテル系アクリレート、環状エーテル系アクリレート、水酸基含有アクリレート、芳香族系アクリレート、カルボキシ含有アクリレートなどがあるが何れも使用することができる。より具体的には、例えば、テトラヒドロフルフリルアクリレート(Tg:−12℃)、イソデシルアクリレート(Tg:−62℃)、イソステアリルアクリレート(Tg:−18℃)等を使用することができる。
また二官能アクリレートモノマーとしては、例えば、PEG6000ジアクリレート(Tg:−60℃)を使用することができる。
また市販品としては、例えば、東亜合成株式会社製のM−120(単官能、2−エチルヘキシルEO変性アクリレート、Tg:−63℃)、M−113(単官能、ノニルフェノールEO変性アクリレート、Tg:−20℃)、大阪有機化学工業株式会社製のビスコート#150(単官能、テトラヒドロフルフリルアクリレート(THFA)(Tg:−12℃)、大阪有機化学工業株式会社製のMibdol10(単官能、Tg:−19℃)、サートマー株式会社製のSR489(単官能、Tg:−55℃)、ダイセル・オルネクス株式会社製のEBECRY11(二官能、Tg:−43℃)等が挙げられる。
第2の成分120は、ガラス転移点が40℃以上である第2の成分用モノマーと、架橋剤と、を含む。また第2の成分用モノマーのガラス転移点(Tg)は、120℃以下であることがさらに好ましい。即ち、第2の成分120に含まれる第2の成分用モノマーのガラス転移点(Tg)は、第1の成分110に含まれる第1の成分用モノマーやオリゴマーのガラス転移点(Tg)よりも高い温度となる。造形物製造用インク組成物100にUVを照射し、硬化させる際には、第1の成分110および第2の成分120は、ラジカル重合し、硬化する。ただしこの際に、ガラス転移点(Tg)が高い方が先に硬化するため、第1の成分110より第2の成分120が先に硬化し、その結果、高分子体の構造が海島構造になる。この場合、図5(b)に示すように、ラジカル重合後の第1の成分110である第1の樹脂部210が海部となり、ラジカル重合後の第2の成分120である第2の樹脂部220が島部になる。つまり図5(a)に示した造形物製造用インク組成物100の構造が、そのまま高分子体200の構造となり、主たる成分である第1の樹脂部210中に従たる成分である第2の樹脂部220が分散する構造となる。これにより第2の樹脂部220が、フィラーとしての機能を果たし、造形物Qの強度を向上させることができる。
第2の成分120は、第1の成分110中で、ほぼ球形状となっている。そして第2の成分120の平均粒径は、1μm以下であることが好ましい。また平均粒径が0.1μm以上0.2μm以下であることがさらに好ましい。平均粒径が1μmを超えると、造形物Qの強度が確保しにくくなる。
第2の成分用モノマーは、造形物製造用インク組成物100の粘度を低減させる希釈モノマーである。第2の成分用モノマーは、ラジカル重合を行なう。第2の成分用モノマーは、例えば、第1の成分用モノマーの場合と同様に、(メタ)アクリレートモノマーである。第2の成分用モノマーは、第1の成分用モノマーに対し、要求される特性は、ガラス転移点(Tg)以外は、ほぼ同様である。
第2の成分用モノマーが単官能アクリレートモノマーの場合、例えば、イソボルニルアクリレート(IBXA)(Tg:97℃)、t−ブチルアクリレート(TBA)(Tg:44℃)が挙げられる。
第2の成分用モノマーが二官能アクリレートモノマーの場合、例えば、1、6−ヘキサンジオールジアクリレート(Tg:42℃)が挙げられる。
また市販品としては、例えば、サートマー株式会社製のSR238NS(二官能、1、6−ヘキサンジオールジアクリレート、Tg:42℃)が挙げられる。
また第1の成分用モノマーと第2の成分用モノマーとの溶解パラメータ(SP値)の差が3以上であることが好ましい。「溶解パラメータ(SP値)」は、凝集エネルギー密度の平方根で定義される物性値であり、溶媒の溶解挙動を示す数値である。第1の成分用モノマーと第2の成分用モノマーとの溶解パラメータ(SP値)の差が3未満であると、第1の成分110と第2の成分120とが非相溶になりにくくなる。
さらに第1の成分用モノマーや第2の成分用モノマーのHLB(Hydrophile- Lipophile Balance、親水親油バランス)値を制御して、分散状態を実現することもできる。この場合、第1の成分用モノマーのHLB値より第2の成分用モノマーのHLB値を小さくし、第1の成分用モノマーをより親水性側とし、第2の成分用モノマーをより疎水性側とすることが好ましい。
架橋剤は、第2の成分用モノマーがラジカル重合した後のポリマーを架橋する成分である。架橋剤は、環動高分子であることが好ましい。ここで「環動高分子」とは、架橋点が分子鎖に沿ってスライドすることができる高分子材料である。「環動高分子」は、環動ゲル、トポロジカルゲルと呼ばれることもある。架橋剤を環動高分子とした場合、架橋点が自由に動く特徴を備えるようになる。これにより加えられた力を分子レベルで分散し、造形物Qの強度を向上させることができる。
環動高分子は、例えば、ポリロタキサンである。「ポリロタキサン」は、棒状分子である軸分子と、軸分子にはめこまれた環状分子と、軸分子の両末端に結合するストッパー分子の3つの材料から構成される高分子である。軸分子は、例えは、ポリエチレングリコール(PEG)、アルキル鎖、アミド、アンモニウムなどである。また環状分子は、シクロデキストリン、クラウンエーテル、シクロファン、カリックスアレーン、ククルビットウリル、ピラーアレーン、環状アミドなどである。さらにストッパー分子は、2、4−ジニトロフェニル基、3、5−ジニトロフェニル基などのジニトロフェニル基類、シクロデキストリン類、アダマンタン基類、トリチル基類、フルオレセイン類、ピレン類などである。
環動高分子の市販品としては、例えば、アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社製のセルム(登録商標)スーパーポリマーSM3403P、SM2403P、SA3403P、SA2403P等が挙げられる。また同社製のセルムキー・ミクスチャーSM3400C、SA3400C、SA2400C等が挙げられる。
また環動高分子でない架橋剤の市販品としては、例えば、大阪有機化学工業株式会社製のBAC−45(ポリブタジエン末端ジアクリレート)を使用することができる。
架橋剤は、第2の成分120中に3重量%以上10重量%以下の含有率で含むことが好ましい。架橋剤が3重量%未満であると、ポリマーの架橋数が不十分となり、造形物Qにゴム弾性を付与しにくくなる。また架橋剤が10重量%を超えると、造形物製造用インク組成物100の粘度が過度に上昇しやすくなる。
そして架橋剤が、例えば、第2の成分120に含み、第1の成分110に含まないことで、ラジカル重合中に架橋剤が、第2の成分120から第1の成分110に拡散する。これにより、架橋剤は、ラジカル重合後の第1の成分110とラジカル重合後の第2の成分120との間で、濃度勾配を形成する。この場合は、ラジカル重合後の第2の成分120からラジカル重合後の第1の成分110にかけ濃度が低くなる濃度勾配を形成する。その結果、硬化後において、第1の樹脂部210と第2の樹脂部220との界面で、架橋剤は、第2の樹脂部220から第1の樹脂部210にかけ、濃度が高い状態から濃度が低くなる状態になる濃度勾配が生じる。
このように架橋剤の濃度勾配を形成することで、第1の樹脂部210と第2の樹脂部220との界面で化学結合力を備えることができ、この箇所において界面剥離が生じにくくなる。そしてその結果、造形物Qの強度が向上しやすくなる。対して濃度勾配がない場合、第1の樹脂部210と第2の樹脂部220との間に化学結合力が生じにくくなり、この箇所において界面剥離が生じやすくなる。
上述した例では、第1の成分110が架橋剤を含まない場合について説明したが、第1の成分110が架橋剤を含むことを妨げるものではない。むしろ第1の成分110にも架橋剤を含ませることで、造形物Qの強度がさらに向上しやすくなる。なお第1の成分110が含む架橋剤は、ここでも環動高分子であることが好ましい。これにより、島部の第2の樹脂部220よりも大きな体積を占める海部の第1の樹脂部210において、加えられた力を分子レベルで分散させることができるため、造形物Qの強度を向上させるのに大きく寄与する。
ただしこの場合、上記濃度勾配を形成する観点から、第1の成分110に含まれる架橋剤は、第2の成分120に含まれる架橋剤より少なくすることが好ましい。これによりラジカル重合後において、第1の樹脂部210と第2の樹脂部220とが互いに相分離しやすくなる。具体的には、架橋剤は、第1の成分110中の含有量と第2の成分120中の含有量との差が2重量%以上であることが好ましい。またこの差は、5重量%以上であることがさらに好ましい。さらに具体的には、架橋剤は、第1の成分110中の含有量が4重量%以下であり、第2の成分120中の含有量が6重量%以上であることが好ましい。
また造形物製造用インク組成物100は、第1の成分110および第2の成分120他に、重合開始剤を含む。本実施の形態では、上述したように、重合開始剤として光によりラジカルを発生させる光重合開始剤を使用することができる。この光としては、UVを使用する。ただしこれに限られるものではなく、熱によりラジカルを発生させる熱重合開始剤など、光以外の他の方法でラジカルを発生させる重合開始剤を用いることもできる。
ここで光重合開始剤としては、例えば、芳香族ケトン類、アシルフォスフィンオキサイド化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物(チオキサントン化合物、チオフェニル基含有化合物など)、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、およびアルキルアミン化合物等を使用することができる。
光重合開始剤の市販品としては、例えば、BASF株式会社製のIRGACURE651(2、2−ジメトキシ−1、2−ジフェニルエタン−1−オン)、IRGACURE184(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)、DAROCUR1173(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン)、IRGACURE819(ビス(2、4、6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BAPO))などが挙げられる。
また造形物製造用インク組成物100は、添加剤として、酸素阻害剤、界面活性剤、乳化剤、増感剤、色材等を含んでいてもよい。
酸素阻害剤は、酵素ラジカルに結合してその活性を低下または消失させる成分である。酸素はラジカルとの反応性が高く、ラジカルと反応してヒドロペルオキシラジカルを生成する。これは第1の成分用モノマーや第2の成分用モノマーとの反応性に乏しいため、ラジカル重合反応の進行を阻害する。造形物製造用インク組成物100は、上述したように低粘度であり、酸素が混入、拡散しやすい。また造形物製造用インク組成物100を液滴として吐出するため、体積に対する表面積の割合が高く、酸素の影響を受けやすい。そのため酸素阻害剤を添加し、造形物製造用インク組成物100への酸素の影響を抑制する。
酸素阻害剤は、例えば、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエートを使用することができる。
市販品としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製のDAROCUR EDBが挙げられる。
表面調整剤は、インクノズルから造形物製造用インク組成物100を吐出したときの糸引きを抑制する成分である。これによりインクノズルから吐出される造形物製造用インク組成物100の液滴のいわゆる切れが向上し、造形物Qの仕上がりもより綺麗になりやすい。
表面調整剤としては、例えば、アクリル系表面調整剤、シリコン系表面調整剤を使用することができる。
アクリル系表面調整剤の市販品としては、ビックケミー・ジャパン株式会社製のBYK−350、BYK−354、BYK−381、BYK−3441等が挙げられる。
またシリコン系表面調整剤の市販品としては、ビックケミー・ジャパン株式会社製のBYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−337、BYK−UV3510等が挙げられる。さらに信越化学工業株式会社製のKF−945、KF−6015、KF−6020等が挙げられる。さらにエボニックジャパン株式会社製のTEGORad2300、TEGORad2200N、TEGORad2011が挙げられる。
乳化剤は、非相溶である第1の成分110と第2の成分120との乳化を促進させる成分である。これにより第1の成分110と第2の成分120とが、乳化分散状態となりやすくなり、造形物製造用インク組成物100の保管安定性も向上する。
乳化剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、ジアルキルスルホコハク酸エステルまたはその塩、アルキルナフタレンスルホン酸またはその塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、エチレンジアミンのポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレン縮合物などが挙げられる。なお塩としては、例えば、ナトリウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。
またこの乳化剤として、反応性乳化剤を用いることもできる。「反応性乳化剤」とは、分子中にラジカル重合性の二重結合を有する乳化剤である。つまり「反応性乳化剤」は、親水性基、疎水性基およびラジカル反応性基を有する。「反応性乳化剤」は、通常の乳化剤と同様に乳化機能を有するとともに、ラジカル重合の際に第1の成分用モノマーや第2の成分用モノマーと共重合する。
反応性乳化剤の親水性基は、例えば、硫酸エステル基やポリオキシエチレン基である。
反応性乳化剤の疎水性基は、例えば、炭素数が5〜20の脂肪族アルキル基もしくは芳香族基等が挙げられ、これらの中でも、8〜15の脂肪族アルキル基を好ましく用いることができる。
反応性乳化剤のラジカル反応性基としては、例えば、アクリル基、メタアクリル基、アリルオキシ基、メタアリルオキシ基、プロペニル基等のエチレン性不飽和基が挙げられる。
反応性乳化剤の市販品としては、例えば、株式会社ADEKA製のアデカリアソープSE、NE、PP、花王株式会社製のラテムルS−180、三洋化成工業株式会社製のエレミノールJS−2、エレミノールRS−30、第一工業製薬株式会社製のアクアロンRN−20等が挙げられる。
増感剤は、光の吸収効率を向上させる成分である。増感剤は、自らが光を吸収して得たエネルギーを重合開始剤に渡すことで、重合開始剤のラジカルの発生を促進する。そのため光重合開始剤の増感が可能となる。
増感剤としては、2、4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、クロロチオキサントン、イソプロポキシクロロチオキサントン等のチオキサントン類;エチルアントラキノン、ベンズアントラキノン、アミノアントラキノン、クロロアントラキノン等のアントラキノン類;9−フェニルアクリジン、1、7−ビス(9、9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン類;スチリルケトン類、;マリン類;ローダミン類;シアニン類、;ロシアニン類などを用いることができる。
増感剤の市販品としては、川崎化成工業株式会社製のアントラキュアーUVS−581、アントラキュアーUVS−1331等が挙げられる。
色材は、ユーザが希望する色に造形物Qを着色する成分である。色材としては、特に限られるものではないが、通常のインクジェット用インクに色材として用いられる顔料、染料が使用できる。
色材として用いることができる顔料としては、無色無機顔料や有色有機顔料を用いることができる。無機顔料としては、カーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム等が挙げられる。また有機顔料としては、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、ピラゾロンレッド等の不溶性アゾ顔料;リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2B等の溶性アゾ顔料;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系顔料等が挙げられる。
色材として用いることができる染料としては、酸性染料、直接染料、反応性染料、および塩基性染料が使用可能である。例えば、C.I.アシッドイエロー17、23、42、44、79、142;C.I.アシッドレッド52、80、82、249、254、289;C.I.アシッドブルー9、45、249;C.I.アシッドブラック1、2、24、94等が挙げられる。
なお以上説明した第1の成分用モノマー、オリゴマー、第2の成分用モノマー、架橋剤、重合開始剤、酸素阻害剤は、表面調整剤、乳化剤、増感剤、色材等は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
<造形物製造用インク組成物100を製造する方法の説明>
次に、造形物製造用インク組成物100を製造する方法の説明を行なう。
図6は、造形物製造用インク組成物100を製造する方法を説明したフローチャートである。
まずガラス転移点(Tg)が−10℃以下であるオリゴマーおよび重合開始剤を混合し、第1の成分110を調製する(第1の成分調製工程:ステップ201)。このときガラス転移点(Tg)が−10℃以下である第1の成分用モノマーを併せて混合することが好ましい。さらに架橋剤を併せて混合してもよい。また酸素阻害剤、界面活性剤、乳化剤、増感剤、色材等を併せて混合してもよい。
次にガラス転移点が40℃以上である第2の成分用モノマー、架橋剤、および重合開始剤を混合し、第2の成分120を調製する(第2の成分調製工程:ステップ202)。このとき架橋剤は、第1の成分110に含まれる架橋剤より多くする。また酸素阻害剤、界面活性剤、乳化剤、増感剤、色材等を併せて混合してもよい。
そして第1の成分110と第2の成分120とを混合する(ステップ203:混合工程)。これにより第1の成分110と非相溶である第2の成分120が、第1の成分110中に分散した造形物製造用インク組成物100を製造することができる。
以上説明した造形物製造用インク組成物100は、オリゴマーや架橋剤の添加量を低減することができ、粘度を適度な範囲に抑えつつ、ラジカル重合後の高分子体の強度を向上させ、強度に優れた造形物Qを造形することができる。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。本発明は、その要旨を越えない限りこれらの実施例により限定するものではない。
以下のようにして、本実施の形態の造形物製造用インク組成物100を作成した。そして図1に示したインクジェット方式による造形物製造装置1により造形物Qを作成し、造形物Qの強度の評価を行った。
〔造形物製造用インク組成物100の作成〕
(実施例1)
実施例1では、表1に示すような組成で、造形物製造用インク組成物100を作成した。つまりガラス転移点(Tg)が−10℃以下のオリゴマーを15.0質量部、第1の成分用モノマーを79.4質量部、架橋剤を2.0質量部、重合開始剤を3.0質量部、酸素阻害剤を0.3質量部、表面調整剤を0.3質量部の合計100質量部となるように混合し、第1の成分110を作成した。
またガラス転移点(Tg)が40℃以上の第2の成分用モノマーを91.4質量部、架橋剤を5.0質量部、重合開始剤を3.0質量部、酸素阻害剤を0.3質量部、表面調整剤を0.3質量部の合計100質量部となるように混合し、第2の成分120を作成した。
そして第1の成分110と第2の成分120とを混合することで、造形物製造用インク組成物100を作成した。
このときオリゴマーとしては、ポリブタジエンアクリレート系オリゴマーである日本曹達株式会社製のTEAI−1000(Tg:−14℃)を使用した。また第1の成分用モノマーとしては、大阪有機化学工業株式会社製のビスコート#150(テトラヒドロフルフリルアクリレート(THFA)(Tg:−12℃)を使用した。また第2の成分用モノマーとしては、イソボルニルアクリレート(IBXA)(Tg:97℃)を使用した。
さらに架橋剤としては、環動高分子であるアドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社製のセルムキー・ミクスチャーSA2400Cを使用した。またさらに重合開始剤としては、BASF株式会社製のIRGACURE819(ビス(2、4、6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BAPO))を使用した。そして酸素阻害剤としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製のDAROCUR EDBを使用した。さらに表面調整剤としては、エボニックジャパン株式会社製のTEGORad2011を使用した。
この場合、第1の成分110と第2の成分とは、7:3の重量比率で非相溶の状態となるようにした。その結果、図5(a)に示すような、第1の成分110中に第2の成分120が分散する構造となった。
Figure 2019051679
(実施例2)
実施例2では、実施例1に対し、第1の成分110と第2の成分120との混合の比率を調整し、第1の成分110と第2の成分120とが、9:1の比率で非相溶の状態となった造形物製造用インク組成物100を作成した。
(実施例3)
実施例3では、実施例1に対し、第1の成分110と第2の成分120との混合の比率を調整し、第1の成分110と第2の成分120とが、6:4の比率で非相溶の状態となった造形物製造用インク組成物100を作成した。
(実施例4)
実施例4では、実施例1に対し、第1の成分用モノマーを使用せず、オリゴマーを94.4質量部使用したこと以外は、実施例1と同様に造形物製造用インク組成物100を作成した。この場合、第1の成分110と第2の成分120とが、7:3の比率で非相溶の状態となる。
(実施例5)
実施例5では、実施例1に対し、第1の成分用モノマーを使用せず、オリゴマーを94.4質量部使用したこと以外は、実施例3と同様に造形物製造用インク組成物100を作成した。この場合、第1の成分110と第2の成分120とが、6:4の比率で非相溶の状態となる。
(実施例6)
実施例6では、第1の成分110のオリゴマーを、TEAI−1000(Tg:−15℃)から、ウレタンアクリレート系オリゴマーであるダイセル・オルネクス株式会社製のEBECRYL4491(Tg:−44℃)に変更したこと以外は、実施例1と同様に造形物製造用インク組成物100を作成した。
(実施例7)
実施例7では、第1の成分110の第1の成分用モノマーを、THFA(Tg:−12℃)から、東亜合成株式会社製のM−120(単官能、2−エチルヘキシルEO変性アクリレート、Tg:−63℃)に変更したこと以外は、実施例1と同様に造形物製造用インク組成物100を作成した。
(実施例8)
実施例8では、第2の成分120の第2の成分用モノマーを、IBXA(Tg:97℃)から、t−ブチルアクリレート(TBA)(Tg:44℃)に変更したこと以外は、実施例1と同様に造形物製造用インク組成物100を作成した。
(実施例9)
実施例9では、実施例1に対し、以下の変更を行なった。つまり第1の成分110のオリゴマーを、TEAI−1000(Tg:−15℃)から、ウレタンアクリレート系オリゴマーであるダイセル・オルネクス株式会社製のEBECRYL4491(Tg:−44℃)に変更した。また第1の成分110の第1の成分用モノマーを、THFA(Tg:−12℃)から、東亜合成株式会社製のM−120(単官能、2−エチルヘキシルEO変性アクリレート、Tg:−63℃)に変更した。さらに第2の成分120の第2の成分用モノマーを、IBXA(Tg:97℃)から、t−ブチルアクリレート(TBA)(Tg:44℃)に変更した。そしてこれ以外は、実施例1と同様に造形物製造用インク組成物100を作成した。
(実施例10)
実施例10では、実施例1に対し、以下の変更を行なった。つまり第1の成分110のオリゴマーを、TEAI−1000(Tg:−15℃)から、日本曹達株式会社製のB−1000(反応性ポリブタジエンホモポリマー、Tg:−42℃)に変更した。また第1の成分110の第1の成分用モノマーを、THFA(Tg:−12℃)から、東亜合成株式会社製のM−120(単官能、2−エチルヘキシルEO変性アクリレート、Tg:−63℃)に変更した。さらに第2の成分120の第2の成分用モノマーを、IBXA(Tg:97℃)から、サートマー株式会社製のSR238NS(二官能、1、6−ヘキサンジオールジアクリレート、Tg:42℃)に変更した。そしてこれ以外は、実施例1と同様に造形物製造用インク組成物100を作成した。
(実施例11)
実施例11では、実施例6に対し、第1の成分用モノマーを使用せず、オリゴマーを94.4質量部使用したこと以外は、実施例6と同様に造形物製造用インク組成物100を作成した。
(実施例12)
実施例12では、実施例8に対し、第1の成分用モノマーを使用せず、オリゴマーを94.4質量部使用したこと以外は、実施例8と同様に造形物製造用インク組成物100を作成した。
(実施例13)
実施例13では、実施例9に対し、第1の成分用モノマーを使用せず、オリゴマーを94.4質量部使用したこと以外は、実施例9と同様に造形物製造用インク組成物100を作成した。
(実施例14)
実施例14では、実施例10に対し、第1の成分用モノマーを使用せず、オリゴマーを94.4質量部使用したこと以外は、実施例10と同様に造形物製造用インク組成物100を作成した。
(実施例15)
実施例15では、実施例1に対し、第1の成分110中の架橋剤を添加せず、ガラス転移点(Tg)が−10℃以下のオリゴマーを10.0質量部、第1の成分用モノマーを86.4質量部としたこと以外は、実施例1と同様に造形物製造用インク組成物100を作成した。
(実施例16)
実施例16では、実施例15に対し、第1の成分110中の架橋剤を1.0質量部とし、第2の成分120中の架橋剤を3.0質量部とするとともに第2の成分用モノマーを93.4質量部としたこと以外は、実施例15と同様に造形物製造用インク組成物100を作成した。
(実施例17)
実施例17では、実施例15に対し、第1の成分110中の架橋剤を4.0質量部とし、第2の成分120中の架橋剤を6.0質量部とするとともに第2の成分用モノマーを90.4質量部としたこと以外は、実施例15と同様に造形物製造用インク組成物100を作成した。
(実施例18)
実施例18では、実施例15に対し、第1の成分110中の架橋剤を5.0質量部とし、第2の成分120中の架橋剤を10.0質量部とするとともに第2の成分用モノマーを86.4質量部としたこと以外は、実施例15と同様に造形物製造用インク組成物100を作成した。
なお実施例6〜18では、第1の成分110と第2の成分とは、7:3の比率で非相溶の状態となった。
(比較例1)
比較例1では、実施例1に対し、第1の成分110に使用するオリゴマーとして、ガラス転移点(Tg)が−10℃を超えるものを使用し、他は、実施例1と同様に造形物製造用インク組成物を作成した。ここでは、オリゴマーとして、ポリブタジエンアクリレート系オリゴマーである日本曹達株式会社製のTE−2000(ポリブタジエン末端ウレタンアクリレート、Tg:−9℃)を使用した。
(比較例2)
比較例2では、実施例1に対し、第2の成分120に使用する第2の成分用モノマーとして、ガラス転移点(Tg)が40℃未満のものを使用し、他は、実施例1と同様に造形物製造用インク組成物を作成した。ここでは、第2の成分用モノマーとして、巴工業株式会社製のSR257(ステアリルアクリレート、Tg:34℃)を使用した。
(比較例3)
比較例3では、比較例1に対し、第1の成分用モノマーを使用せず、オリゴマーを94.4質量部使用したこと以外は、比較例1と同様に造形物製造用インク組成物を作成した。
なお比較例1〜3では、第1の成分110と第2の成分とは、7:3の比率で非相溶の状態となった。
(比較例4)
比較例4では、第1の成分110と第2の成分120とが相分離せず、相溶する構成とした。そのために第1の成分110に使用するオリゴマーとして、ウレタンアクリレート系オリゴマーであるダイセル・オルネクス株式会社製のEBECRYL8413(Tg:−44℃)を使用した。そして他は、比較例3と同様に造形物製造用インク組成物を作成した。
〔造形物製造用インク組成物の評価〕
上記実施例および比較例で作成した造形物製造用インク組成物について粘度を測定した。
粘度の測定は、日本工業規格 JIS 8803 (液体の粘度測定方法)に準拠した。
測定装置は、英弘精機株式会社製のコーンプレート型粘度計であるデジタル粘度計DV3Tを使用した。このときコーンスピンドルとして、CPA−42Zを使い、70℃、回転数20rpm、サンプル量1.0mlで評価した。
結果を表1に示す。
上記実施例および比較例で作成した造形物製造用インク組成物は、何れも粘度が、5mPa・s以上20mPa・s以下の範囲となり、良好な結果となった。
〔造形物Qの強度の評価〕
上記実施例および比較例で作成した造形物製造用インク組成物を用いて、図1に示す造形物製造装置により造形物Qを製造した。そして造形物Qの強度の評価を以下のような方法で行なった。
造形物Qの強度を、ASTM D624試験基準に基づく伸長引き裂き抵抗を測定することで評価した。ここでは、造形物製造用インク組成物に、光源としてUV−LEDを使用して波長365nmのUVを1000mJ/cmになるように照射し、厚さ3mmの試験片を作成した。そしてこの試験片を引裂くために必要な荷重を測定した。そしてこの荷重が、3.0kg/cm以上の場合、「〇」とした。また荷重が、2.5kg/cm以上3.0kg/cm未満の場合、「△」とした。さらに荷重が、2.5kg/cm未満の場合、「×」とした。
結果を表1に示す。
上記実施例で作成した造形物Qは、何れも強度の評価が「○」となり、良好な結果となった。対して、上記比較例で作成した造形物Qは、何れも強度の評価が「×」となり、強度が不足する結果となった。
以上、本実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、種々の変更または改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1…造形物製造装置、10…ヘッド部、20…ステージ、30…移動機構部、40…制御部、100…造形物製造用インク組成物、110…第1の成分、120…第2の成分、200…高分子体、210…第1の樹脂部、220…第2の樹脂部、Q…造形物

Claims (21)

  1. ガラス転移点が−10℃以下であるオリゴマーを含む第1の成分と、
    ガラス転移点が40℃以上である第2の成分用モノマーと、架橋剤と、を含み、前記第1の成分と非相溶であるとともに当該第1の成分中に分散する第2の成分と、
    を含み、
    前記第1の成分および前記第2の成分をラジカル重合することで高分子体を形成する造形物製造用インク組成物。
  2. 前記第2の成分に含まれる前記架橋剤は、環動高分子であることを特徴とする請求項1に記載の造形物製造用インク組成物。
  3. 前記環動高分子は、ポリロタキサンであることを特徴とする請求項2に記載の造形物製造用インク組成物。
  4. 前記架橋剤は、ラジカル重合後の前記第1の成分とラジカル重合後の前記第2の成分との間で、濃度勾配を形成するものであることを特徴とする請求項1に記載の造形物製造用インク組成物。
  5. 前記架橋剤は、ラジカル重合後の前記第2の成分からラジカル重合後の前記第1の成分にかけ濃度が低くなる濃度勾配を形成することを特徴とする請求項4に記載の造形物製造用インク組成物。
  6. 前記第1の成分は、前記第2の成分に含まれる架橋剤より少ない架橋剤をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の造形物製造用インク組成物。
  7. 前記架橋剤は、前記第1の成分中の含有量と前記第2の成分中の含有量との差が2重量%以上であることを特徴とする請求項6に記載の造形物製造用インク組成物。
  8. 前記架橋剤は、前記第1の成分中の含有量が4重量%以下であり、前記第2の成分中の含有量が6重量%以上であることを特徴とする請求項7に記載の造形物製造用インク組成物。
  9. 前記第1の成分に含まれる前記架橋剤は、環動高分子であることを特徴とする請求項6に記載の造形物製造用インク組成物。
  10. 前記第1の成分は、ガラス転移点が−10℃以下である第1の成分用モノマーをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の造形物製造用インク組成物。
  11. 前記第1の成分用モノマーと前記第2の成分用モノマーとの溶解パラメータの差が3以上であることを特徴とする請求項10に記載の造形物製造用インク組成物。
  12. 前記第1の成分用モノマーおよび前記第2の成分用モノマーは、(メタ)アクリレートモノマーであることを特徴とする請求項10に記載の造形物製造用インク組成物。
  13. 前記(メタ)アクリレートモノマーは、2つ以下の重合性官能基を有するモノマーであることを特徴とする請求項12に記載の造形物製造用インク組成物。
  14. 前記オリゴマーは、ウレタンアクリレート系オリゴマーおよびポリブタジエンアクリレート系オリゴマーの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1に記載の造形物製造用インク組成物。
  15. 前記ウレタンアクリレート系オリゴマーは、脂肪族ウレタンアクリレートおよび芳香族ウレタンアクリレートの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項14に記載の造形物製造用インク組成物。
  16. 前記第2の成分は、平均粒径が1μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の造形物製造用インク組成物。
  17. 前記第2の成分は、平均粒径が0.1μm以上0.2μm以下であることを特徴とする請求項16に記載の造形物製造用インク組成物。
  18. 前記高分子体は、ゴム状弾性体であることを特徴とする請求項1乃至17の何れか1項に記載の造形物製造用インク組成物。
  19. ガラス転移点が−10℃以下であるオリゴマーを含む第1の成分を調製する第1の成分調製工程と、
    ガラス転移点が40℃以上である第2の成分用モノマーと、架橋剤と、を含み、前記第1の成分と非相溶であるとともに当該第1の成分中に分散する第2の成分を調製する第2の成分調製工程と、
    前記第1の成分と前記第2の成分とを混合する混合工程と、
    を含み、
    前記第1の成分および前記第2の成分をラジカル重合することで高分子体を形成する造形物製造用インク組成物を製造する方法。
  20. ガラス転移点が−10℃以下であるオリゴマーを含む第1の成分がラジカル重合したものである第1の樹脂部と、
    ガラス転移点が40℃以上である第2の成分用モノマーと、架橋剤と、を含み、前記第1の成分と非相溶であるとともに当該第1の成分中に分散する第2の成分がラジカル重合したものであり、前記第1の樹脂部中に分散する第2の樹脂部と、
    を含む高分子体であり、
    前記架橋剤は、前記第2の樹脂部から前記第1の樹脂部にかけ濃度が低くなる濃度勾配を有する造形物。
  21. 光により硬化する造形物製造用インク組成物を収容する収容部と、
    前記造形物製造用インク組成物を吐出する吐出部と、
    吐出した前記造形物製造用インク組成物を硬化させる光を照射する照射部と、
    を備え、
    前記収容部に収容される前記造形物製造用インク組成物は、
    ガラス転移点が−10℃以下であるオリゴマーを含む第1の成分と、
    ガラス転移点が40℃以上である第2の成分用モノマーと、架橋剤と、を含み、前記第1の成分と非相溶であるとともに当該第1の成分中に分散する第2の成分と、
    を含み、
    前記第1の成分および前記第2の成分をラジカル重合することで高分子体を形成するものである造形物製造装置。
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