JP2019005921A - 硬化性組成物、立体造形物の製造方法および立体造形装置 - Google Patents

硬化性組成物、立体造形物の製造方法および立体造形装置 Download PDF

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Abstract

【課題】製造される立体造形物の積層方向への強度をより高めることができる、マテリアルジェット方式による立体造形物の製造に用いることができる硬化性組成物を提供すること。【解決手段】本発明は、インクジェット法により吐出されてステージまたは下位の造形物層の表面に着弾した硬化性組成物に活性エネルギー線を照射することによる、上記硬化性組成物が硬化してなる造形物層の形成を、複数回行い、上記造形物層が積層してなる立体造形物を製造するための硬化性組成物に関する。上記硬化性組成物は、活性エネルギー線硬化性の化合物と、ナノファイバーと、を含有する。上記ナノファイバーは、ナノファイバーの全個数に対する、枝分かれ構造を有するナノファイバーの個数の割合は、5%以上である、硬化性組成物である。【選択図】図1

Description

本発明は、硬化性組成物、立体造形物の製造方法および立体造形装置に関する。
近年、複雑な形状の立体造形物を比較的容易に製造できる様々な方法が開発されている。立体造形物を製造する方法の一つとして、マテリアルジェット方式が知られている。マテリアルジェット方式とは、液体状かつ活性光線硬化性の組成物(以下、単に「硬化性組成物」ともいう。)をモデル材インクとして用い、インクジェット法により液滴として吐出され、ステージまたは下位の層に着弾したモデル材インクに活性エネルギー線を照射して、上記モデル材インクが硬化してなる造形物層を形成し、当該造形物層を積層していくことで、立体造形物を製造する方法である(たとえば、特許文献1など)。マテリアルジェット方式では、張り出し部などを作製するときに、硬化性かつ硬化後に造形物層から剥離可能なサポート材インクを吐出および硬化させて、造形物層を下から支えるサポート造形物を同時に作製することもある。
マテリアルジェット方式による立体造形物の製造にモデル材インクとして用いる硬化性組成物が各種検討されている。たとえば、特許文献2には、天然セルロース繊維をN−オキシル化合物存在下で酸化してカルボキシ基含有量を0.1mmol/g以上に高めた微細セルロース繊維またはその改質物を含有する硬化性組成物は、製造される立体造形物の機械的強度を高めることができると記載されている。
なお、特許文献3にも、多糖類のナノファイバーによって、硬化性組成物から射出成形法および押出成形法などで製造される造形物の機械的強度を高めることができると記載されている。
特開平02−307728号公報 特開2017−007116号公報 特開2016−153470号公報
特許文献2および特許文献3に記載のように、微小サイズのファイバー(以下、単に「ナノファイバー」ともいう。)を含有する硬化性組成物を用いれば、マテリアルジェット法によって製造される立体造形物の強度をより高めることができると期待される。
ところで、マテリアルジェット方式によって製造される立体造形物は、層間の強度が高まりにくく、積層方向(以下、単に「高さ方向」ともいう。)への強度が、層の面が広がる方向(以下、単に「水平方向」ともいう。)への強度よりも低くなりやすいという課題がある。本発明者らの検討によると、特許文献2および特許文献3に記載のようなナノファイバーを含有する硬化性組成物でも、製造される立体造形物の積層方向への強度を十分に高めることはできなかった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、製造される立体造形物の積層方向への強度をより高めることができる、マテリアルジェット方式による立体造形物の製造に用いることができる硬化性組成物を提供することを、その目的とする。
本発明は、以下の硬化性組成物、立体造形物の製造方法および立体造形装置に関する。
[1]インクジェット法により吐出されてステージまたは下位の造形物層の表面に着弾した硬化性組成物に活性エネルギー線を照射することによる、前記硬化性組成物が硬化してなる造形物層の形成を、複数回行い、前記造形物層が積層してなる立体造形物を製造するための硬化性組成物において、活性エネルギー線硬化性の化合物と、ナノファイバーと、を含有し、前記ナノファイバーの全個数に対する、枝分かれ構造を有するナノファイバーの個数の割合は、5%以上である、硬化性組成物。
[2]前記ナノファイバーの全個数に対する、前記枝分かれ構造を有するナノファイバーの個数の割合は、10%以上である、[1]に記載の硬化性組成物。
[3]前記ナノファイバーの全個数に対する、前記枝分かれ構造を有するナノファイバーの個数の割合は、20%以上である、[1]または[2]に記載の硬化性組成物。
[4]前記ナノファイバーの平均繊維径は2nm以上100nm以下である、[1]〜[3]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[5]前記ナノファイバーの平均繊維長は 0.2μm以上100μm以下である、[1]〜[4]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[6]前記ナノファイバーのアスペクト比は10以上10000以下である、[1]〜[5]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[7]前記活性エネルギー線硬化性の化合物の全質量に対する、前記ナノファイバーの質量の割合は、0.05質量%以上5.0質量%以下である、[1]〜[6]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[8]前記ナノファイバーは、ナノセルロースを主成分とする、[1]〜[7]のいずれかに記載の硬化性組成物。
[9]前記ナノセルロースは、セルロースナノファイバーを含む、[8]に記載の硬化性組成物。
[10]前記ナノセルロースは、セルロースナノクリスタルを含む、[8]に記載の硬化性組成物。
[11][1]〜[10]のいずれかに記載の硬化性組成物の液滴をインクジェットヘッドのノズルから吐出して、ステージまたは下位の造形物層の表面に着弾させる工程と、前記着弾した硬化性組成物に活性エネルギー線を照射して、前記硬化性組成物が硬化してなる造形物層を形成する工程と、を含み、前記着弾させる工程と、前記造形物層を形成する工程と、をこの順で複数回行って前記造形物層を積層していく、立体造形物の製造方法。
[12][1]〜[10]のいずれかに記載の硬化性組成物の液滴をノズルから吐出するインクジェットヘッドと、ステージと、活性エネルギー線を照射して前記液滴が硬化してなる造形物層を形成する光源と、を備え、前記光源は、前記インクジェットヘッドから吐出されて前記ステージ上または下位の造形物層上に着弾した前記液滴に活性エネルギー線を照射して、前記液滴が硬化してなる造形物層を新たに形成する、立体造形装置。
本発明によれば、製造される立体造形物の積層方向への強度をより高めることができる、マテリアルジェット方式による立体造形物の製造に用いることができる硬化性組成物が提供される。
図1Aは、本発明の硬化性組成物が含有し得る、枝分かれ構造を有さないナノファイバーを示す模式図である。図1B、図1Cおよび図1Dは、本発明の硬化性組成物が含有し得る、枝分かれ構造を有するナノファイバーを示す模式図である。 図2は、マテリアルジェット方式による立体造形装置の例示的な側面図である。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行い、上記硬化性組成物が含有するナノファイバーは、インクジェットヘッドのノズルから吐出されてステージまたは下位の造形物層に着弾した硬化性組成物中で、高さ方向よりも水平方向に配向しやすいことを見出した。つまり、従来のナノファイバーを含む硬化性組成物を用いて立体造形物を製造する際は、着弾後にナノファイバーの多くが水平方向に配向した硬化性組成物を硬化させるため、立体造形物中でもナノファイバーが水平方向に配向しやすい。そのため、立体造形物の水平方向への強度はナノファイバーによって高まるものの、高さ方向への強度はナノファイバーによって高まりにくいものと考えられる。
本発明者は、上記知見に基づいてさらに実験および検討を行い、上記液体状の硬化性組成物が含むナノファイバーのうち、枝分かれ構造を有するナノファイバーの量をより多くすることで、形成される立体造形物の高さ方向への強度をと水平方向への強度との比をより小さくできる、マテリアルジェット方式による立体造形物の製造に用いることができる硬化性組成物を完成させた。
上記着想に基づく本発明の一態様は、インクジェット法により吐出されてステージまたは下位の造形物層の表面に着弾した硬化性組成物に活性エネルギー線を照射することによる、前記硬化性組成物が硬化してなる造形物層の形成を、複数回行い、前記造形物層が積層してなる立体造形物を製造するための、硬化性組成物に関する。上記硬化性組成物は、活性エネルギー線硬化性の化合物と、ナノファイバーと、を含有し、上記ナノファイバーの全個数に対する、枝分かれ構造を有するナノファイバーの個数の割合は、5%以上である。
1.硬化性組成物
上記硬化性組成物は、活性エネルギー線硬化性の化合物と、多糖類のナノファイバーと、を含有する。
1−1.活性エネルギー線硬化性の化合物
活性エネルギー線硬化性の化合物は、活性エネルギー線を照射されて重合および架橋し、硬化する液体状の化合物であればよい。
活性エネルギー線は、液体状の化合物を重合および架橋させて、硬化させることが可能なエネルギー線であればよい。活性エネルギー線の例には、紫外線、X線、電子線、γ線等が含まれる。上記化合物が硬化可能である限り、活性エネルギー線は、可視光線であってもよい。
活性エネルギー線硬化性の化合物の例には、ラジカル重合性化合物およびカチオン重合性化合物が含まれる。光重合性化合物は、モノマー、重合性オリゴマー、プレポリマーあるいはこれらの混合物のいずれであってもよい。活性エネルギー線硬化性の化合物は、硬化性組成物中に1種のみが含まれていてもよく、2種類以上が含まれていてもよい。
ラジカル重合性化合物は、不飽和カルボン酸エステル化合物であることが好ましく、エチレン基、プロペニル基、ブテニル基、ビニルフェニル基、(メタ)アクリロイル基、アリルエーテル基、ビニルエーテル基、マレイル基、マレイミド基、(メタ)アクリルアミド基、アセチルビニル基またはビニルアミド基を有する化合物であることが好ましく、(メタ)アクリレートであることがより好ましい。ラジカル重合性化合物は、硬化性組成物中に、1種のみが含まれていてもよく、2種類以上が含まれていてもよい。なお、本発明において、「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基またはメタクリロイル基を意味し、「(メタ)アクリル」は、アクリルまたはメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートまたはメタクリレートを意味する。
(メタ)アクリレートの例には、イソアミル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、イソミルスチル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、メトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタクロロフェニル(メタ)アクリレート、ペンタブロモフェニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリン(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、およびt−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートなどを含む単官能の(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジイルジメチレンジ(メタ)アクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのPO付加物ジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、およびトリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレートなどを含む2官能のアクリレート、ならびに、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、およびペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレートなどを含む3官能以上のアクリレートなどが含まれる。
(メタ)アクリレートは、変性物であってもよい。変性物である(メタ)アクリレートの例には、トリエチレンエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートおよびエチレンオキサイド変性ノニルフェノール(メタ)アクリレートなどを含むエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、トリプロピレンエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラアクリレートおよびプロピレンオキサイド変性グリセリントリ(メタ)アクリレートなどを含むエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなどを含むカプロラクトン変性(メタ)アクリレート、ならびにカプロラクタム変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどを含むカプロラクタム変性(メタ)アクリレートなどが含まれる。
(メタ)アクリレートは、重合性オリゴマーであってもよい。重合性オリゴマーである(メタ)アクリレートの例には、ポリブタジエン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリイソプレン(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、芳香族ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、および直鎖(メタ)アクリルオリゴマーなどが含まれる。
上記アリルエーテル基を有する化合物の例には、フェニルアリルエーテル、o−,m−,p−クレゾールモノアリルエーテル、ビフェニル−2−オールモノアリルエーテル、ビフェニル−4−オールモノアリルエーテル、ブチルアリルエーテル、シクロヘキシルアリルエーテル、シクロヘキサンメタノールモノアリルエーテル、フタル酸ジアリルエーテル、イソフタル酸ジアリルエーテル、ジメタノールトリシクロデカンジアリルエーテル、1,4-シクロヘキサンジメタノールジアリルエーテル、アルキレン(炭素数2〜5)グリコールジアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリルエーテル、ポリグリセリン(重合度2〜5)ジアリルエーテル、トリメチロールプロパントリアリルエーテル、グリセリントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル及びテトラアリルオキシエタン、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、ジグリセリントリアリルエーテル、ソルビトールトリアリルエーテルおよびポリグリセリン(重合度3〜13)ポリアリルエーテルなどが含まれる。
上記ビニルエーテル基を有する化合物の例には、ブチルビニルエーテル、ブチルプロペニルエーテル、ブチルブテニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、エチルヘキシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、エチルエトキシビニルエーテル、アセチルエトキシエトキシビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、トリシクロデカンビニルエーテル、アダマンチルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリシクロデカンジメタノールジビニルエーテル、ビスフェノールAのEO付加物ジビニルエーテル、シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロペンタジエンビニルエーテル、ノルボルニルジメタノールジビニルエーテル、ジビニルレゾルシン、ジビニルハイドロキノン、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールビニルエーテル、ブチレンジビニルエーテル、ジブチレングリコールジビニルエーテル、4−シクロヘキサンジビニルエーテル、オキサノルボナンジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、グリセリントリビニルエーテル、オキセタンジビニルエーテル、グリセリンエチレンオキシド付加物トリビニルエーテル(エチレンオキシドの付加モル数6)、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、トリビニルエーテルエチレンオキシド付加物トリビニルエーテル(エチレンオキシドの付加モル数3)、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンヘキサビニルエーテルおよびそれらのオキシエチレン付加物などが含まれる。
上記マレイミド基を有する化合物の例には、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、n−ヘキシルマレイミドなどが含まれる。
上記(メタ)アクリルアミド基を有する化合物の例には、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ビスメチレンアクリルアミド、ジ(エチレンオキシ)ビスプロピルアクリルアミド、およびトリ(エチレンオキシ)ビスプロピルアクリルアミドなどが含まれる。
カチオン重合性化合物の例は、エポキシ化合物、ビニルエーテル化合物、およびオキセタン化合物などが含まれる。
上記エポキシ化合物の例には、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェノール(ポリエチレンオキシ)5−グリシジルエーテル、ブチルフェニルグリシジルエーテル、ヘキサヒドロフタル酸グリシジルエステル、ラウリルグリシジルエーテル、1,2−エポキシシクロヘキサン、1,4−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサンおよびノルボルネンオキシドなどを含む単官能のエポキシ化合物、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコール#400ジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、4−(2,3−エポキシプロパン−1−イルオキシ)−N,N−ビス(2,3−エポキシプロパン−1−イル)−2−メチルアニリン、グリシジルメタクリレート、アルキルフェノールモノグリシジルエーテル、4,4−メチレンビス[N,N−ビス(オキシラニルメチル)アニリン]および1,6ヘキサンジオールジグリシジルエーテルなどを含む2官能のエポキシ化合物、ならびに、ポリグリセロールトリグリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテル、ポリグリセリンポリグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ε−カプロラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキシルサンカルボキシレート、ソルビトールポリグリシジルエーテルおよびペンタエリスリトールポリグリシジルエーテルなどを含む3官能以上のエポキシ化合物などが含まれる。
上記オキセタン化合物の例には、(3−エチル−オキセタン−3−イル)−メタノール、3−(3−エチル−オキセタン−3−イルメトキシ)−プロパン−1−オール、4−(3−エチル−オキセタン−3−イルメトキシ)−ブタン−1−オール、3−(3−エチル−オキセタン−3−イルメトキシ)−プロパン−1,2−ジオール、1−(3−エチル−オキセタン−3−イルメトキシ)−プロパン−2−オール、1−[2−(3−エチル−オキセタン−3−イルメトキシ)−1−メチル−エトキシ−エタノール、2−[2−(3−エチル−オキセタン−3−イルメトキシ)−エトキシ]−エタノールキシリレンビスオキセタン、3−エチル−3[([3−エチルオキセタン−3−イル]メトキシ]メチル]オキセタン、2−エチルヘキシルオキセタン、2−(3−オキセタニル)−1−ブタノール、3−(2−(2−エチルヘキシルオキシエチル))−3−エチルオキセタン、3−エチル−3−(ビニルオキシメチル)オキセタン、3−(2−フェノキシエチル)−3−エチルオキセタンおよび(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチルメタクリレートなどを含む単官能のオキセタン化合物、ならびに、1,4−ベンゼンジカルボン酸ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メチル]エステル、4,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル)ビフェニル、キシリレンビスオキセタンおよび3,3′−(オキシビスメチレン)ビス(3−エチルオキセタン)などを含む多官能のオキセタン化合物などが含まれる。
1−2.ナノファイバー
ナノファイバーは、平均繊維径が1000nm以下のファイバー状の充填剤である。ナノファイバーは、枝分かれ構造を有するナノファイバーを含む。
ナノファイバーは、平均繊維径が1000nm以下であるため、照射された活性エネルギー線の散乱による硬化性組成物の粘度上昇を抑制して立体造形の速度の低下および立体造形物の精度の低下を抑制しつつ、製造される立体造形物の強度を高め得る。
ただし、ナノファイバーの全個数に対する、枝分かれ構造を有するナノファイバーの個数の割合は、5%以上である。上述したように、ナノファイバーは、ステージまたは下位の造形物層の表面に着弾した硬化性組成物中で水平方向に配向しやすい。これにより、ナノファイバーは、立体造形物の水平方向への強度を高めるものの、高さ方向への強度を高めにくいと考えられる。これに対し、上記枝分かれ構造を有するナノファイバーは、たとえ主枝が水平方向に配向しても、水平方向以外の方向(たとえば高さ方向)に側枝が分岐しているため、立体造形物の水平方向以外の方向(高さ方向を含む)への強度を高めることができる。上記枝分かれ構造を有するナノファイバーの個数の割合が5%以上であると、上記ナノファイバーの配向に由来する立体造形物の高さ方向への強度と水平方向への強度との比が十分に小さくなる。上記観点からは、上記枝分かれ構造を有するナノファイバーの個数の割合は、10%以上であることが好ましく、20%以上であることがより好ましい。枝分かれ構造を有するナノファイバーの個数の割合の上限値は特に限定されないものの、枝分かれ構造を有するナノファイバーの用意を容易にする観点からは、80%以下であることが好ましく、70%以下であることが好ましく、60%以下であることがさらに好ましい。
ナノファイバーの平均繊維径は、2nm以上100nm以下であることが好ましい。上記平均繊維径が2nm以上であると、立体造形物の強度をより高めることができる。上記平均繊維径が100nm以下であると、ナノファイバーが硬化性組成物の粘度を高めすぎず、かつ、ナノファイバーが立体造形物の精度を低下させにくい。上記観点からは、ナノファイバーの平均繊維径は、5nm以上80nm以下であることがより好ましく、10nm以上70nm以下であることがさらに好ましく、20nm以上60nm以下であることが特に好ましい。
ナノファイバーの平均繊維長は、0.2μm以上100μm以下であることが好ましい。上記平均繊維長が0.2μm以上であると、ナノファイバーが充填剤としての作用を十分に発揮して、立体造形物の強度をより高めることができる。上記平均繊維長が100μm以下であると、ナノファイバーがインク流路やインクジェットヘッドなどで詰まることによる吐出性の低下が生じにくい。上記観点からは、ナノファイバーの平均繊維長は、1μm以上80μm以下であることがより好ましく、1.0μm以上60μm以下であることがさらに好ましく、1.0μm以上40μm以下であることが特に好ましい。
ナノファイバーのアスペクト比は、10以上10000以下であることが好ましい。上記アスペクト比が10以上であると、ナノファイバーが充填剤としての作用を十分に発揮して、立体造形物の強度をより高めることができる。上記アスペクト比が10000以下であると、ナノファイバー同士がインク流路やインクジェットヘッドなどで絡み合うことによる吐出性の低下が生じにくい。上記観点からは、ナノファイバーのアスペクト比は、12以上8000以下であることがより好ましく、15以上2000以下であることがさらに好ましく、18以上800以下であることが特に好ましく、30以上700以下であることが特に好ましく、50以上700以下であることが特に好ましい。
枝分かれ構造の有無、ならびにナノファイバーの平均繊維径、平均繊維長およびアスペクト比は、硬化性組成物を透過型電子顕微鏡(TEM)で撮像して得られた画像を解析して、測定することができる。
図1Aは、枝分かれ構造を有さないナノファイバー100の模式図であり、図1C〜図1Dは、枝分かれ構造を有するナノファイバー200、300および400の模式図である。
これらのナノファイバーの端部のうち、端部間を結ぶ繊維の長さが最長となる端部の組合せを選択し、これらの端部間を結ぶ繊維を、そのナノファイバーの主枝とする。ナノファイバーが、上記主枝を構成しない、50nm以上の長さの突出部を有するとき、その突出部を側枝とし、上記側枝を有するナノファイバーを、枝分かれ構造を有するナノファイバーとする。
図1Aに示すナノファイバー100は、端部A−B間を結ぶ主枝110を有するが、側枝を有さない。図1Bに示すナノファイバー200は、端部A−B間を結ぶ主枝210と、側枝220を有する。図1Cに示すナノファイバー300は、端部A−B間を結ぶ主枝310と、側枝320を有する。図1Dに示すナノファイバー400は、端部A−B間を結ぶ主枝410と、側枝420および430を有する。
なお、図1A〜図1Dでは、理解を容易にするため、ナノファイバーが略直線状の形状を有するように示しているが、ナノファイバーは通常、曲線状の部分を多く含む。
枝分かれ構造を有するナノファイバーの個数の割合は、硬化性組成物をTEMで撮像して得られた画像中から任意に選択した100本のナノファイバーのうち、枝分かれ構造を有するナノファイバーの個数の割合を算出して得ることができる。
1本のナノファイバーの繊維径は、上記ナノファイバーを構成する主枝から測定される最大径と最少径との加算平均とすることができる。硬化性組成物に含まれるナノファイバーの平均繊維径は、硬化性組成物をTEMで撮像して得られた画像中から任意に選択した100本のナノファイバーの繊維径の加算平均とすることができる。
1本のナノファイバーの繊維長は、上記ナノファイバーの主枝を構成する繊維の端部間の長さ(図1A〜図1DにおけるAB間の繊維の長さ)とすることができる。硬化性組成物に含まれるナノファイバーの平均繊維長は、硬化性組成物をTEMで撮像して得られた画像中から任意に選択した100本のナノファイバーの繊維長の加算平均とすることができる。
1本のナノファイバーのアスペクト比は、ナノファイバーの上記繊維長を上記繊維径で除算して得られる値とすることができる。硬化性組成物に含まれるナノファイバーのアスペクト比は、硬化性組成物をTEMで撮像して得られた画像中から任意に選択した100本のナノファイバーのアスペクト比の加算平均とすることができる。
なお、上記測定を行うときは、ナノファイバー同士が重なり合わないように、メチルエチルケトンなどの光透過性かつナノファイバーと反応しない溶媒で1000倍から10000倍程度に希釈した硬化性組成物をTEMで撮像することが好ましい。TEMの倍率は、100本以上のナノファイバーが撮像できる程度に調整すればよい。
上記硬化性組成物は、上記硬化性組成物の全質量に対して、0.05質量%以上のナノファイバーを含有することが好ましい。上記ナノファイバーの含有量が0.05質量%以上であると、上記ナノファイバーの配向に由来する立体造形物の高さ方向への強度と水平方向への強度との比を十分に小さくし、かつ、立体造形物の強度をより高めることができる。上記観点からは、上記ナノファイバーの含有量は、上記硬化性組成物の全質量に対して、0.08質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましく、0.5質量%以上であることがさらに好ましく、1.0質量%以上であることがさらに好ましく、1.2質量%以上であることが特に好ましく、1.8質量%以上が特に好ましい。
上記硬化性組成物は、上記硬化性組成物の全質量に対して、5.0質量%以下のナノファイバーを含有することが好ましい。上記ナノファイバーの含有量が5.0質量%以下であると、インクジェットヘッドのノズルからの吐出性をより高めることができる。上記観点からは、上記ナノファイバーの含有量は、上記硬化性組成物の全質量に対して、4.0質量%以下であることが好ましく、3.0質量%以下であることがより好ましい。
ナノファイバーの材料は特に限定されず、カーボン、シリカ、ガラス繊維、アルミナ、アルミナ水和物、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸塩鉱物、珪藻土、ケイ砂、酸化チタン、ブロンズ、チタン酸カリウムウィスカー、炭素ウィスカー、サファイアウィスカー、ベリリアウィスカー、炭化ホウ素ウィスカー、炭化ケイ素ウィスカー、および窒化ケイ素ウィスカーなどを含む無機材料でもよく、多糖類などを含む有機材料でもよい。特には、軽量であり、高強度であり、かつ熱膨張率が小さいため、形成される立体造形物の重量をさほど変化させずに、その強度および耐熱性を高めることができることから、多糖類のナノファイバーが好ましい。
多糖類のナノファイバーは、上記活性エネルギー線硬化性の化合物または上記化合物が硬化してなる樹脂との親和性を高めるため、アセチル化処理、カルボキシル化、カルボキシメチル化、トリエトキシシランによるシランカップリング剤処理およびポリエチレンジアミン処理などの疎水化処理を施されていてもよい。また、多糖類のナノファイバーは、上記処理を施さない未処理の多糖類のナノファイバーでもよい。
なお、水酸基を多く含む多糖類のナノファイバーなどのように親水性の傾向が高いナノファイバーは、上記硬化性組成物に分散し、かつナノファイバーの構造が崩壊しない程度に疎水化処理(たとえば無水酢酸を用いての水酸基の置換など)を行ってもよい。
上記多糖類の例には、セルロース、ヘミセルロース、リグノセルロース、キチンおよびキトサンなどが含まれる。これらのうち、立体造形物の強度をより高める観点からは、セルロースおよびキチンが好ましく、セルロースがより好ましい。
セルロースのナノファイバー(以下、単に「ナノセルロース」ともいう。)は、植物由来の繊維質もしくは植物の細胞壁の機械的な解繊、酢酸菌による生合成、または電解紡糸法などによって得られる、繊維状の上記セルロースが集合してなるナノフィブリルを主成分とするセルロースナノファイバーでもよい。また、ナノセルロースは、植物由来の繊維質もしくは植物の細胞壁を機械的に解繊した後に酸処理などをして得られる、ウィスカー状(針状)に結晶化した上記ナノフィブリルを主成分とするセルロースナノクリスタルでもよく、その他の形状でもよい。ナノセルロースは、セルロースを主成分とすればよく、リグニンおよびヘミセルロースなどを含んでいてもよい。脱リグニン処理を行わず、疎水性であるリグニンを含有するナノセルロースは、上記活性エネルギー線硬化性の化合物または上記化合物が硬化してなる樹脂との親和性が高いため好ましい。
ナノファイバーは、硬化性組成物中に1種のみが含まれていてもよく、2種類以上が含まれていてもよい。上述した好ましい材料は、これらがナノファイバーの主成分であれば、上記効果が奏されるため好ましい。ある材料がナノファイバーの主成分であるとは、その材料がナノファイバーの全質量に対して50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは99質量%以上であることを意味する。
ナノファイバーの形状(枝分かれ構造の有無、ならびに平均繊維径、平均繊維長およびアスペクト比を含む)は、ナノファイバーの製造方法を公知の方法で変更して、上記範囲に調整することができる。たとえば、ナノファイバーがナノセルロースであるときは、解繊または合成の方法(解繊の強さ等)や、解繊の回数などを調整すればよい。それぞれの材料について、所望の形状が得られる製造方法を一度求めれば、次回からは当該方法でナノファイバーを製造すればよい。
1−3.その他の成分
上記樹脂組成物は、光重合開始剤、増感剤、光重合開始剤助剤、重合禁止剤および剥離促進剤を含むその他の成分をさらに含んでいてもよい。これらの成分は、1種のみでもよいし、2種以上を組みあわせて用いてもよい。
1−3−1.光重合開始剤
光重合開始剤は、上記活性エネルギー線硬化性の化合物がラジカル重合性の官能基を有する化合物であるときは光ラジカル開始剤を含み、上記活性エネルギー線硬化性の化合物がカチオン重合性の官能基を有する化合物であるときは光酸発生剤を含む。光重合開始剤は、上記樹脂組成物中に、一種のみが含まれていてもよく、二種類以上が含まれていてもよい。光重合開始剤は、光ラジカル開始剤と光酸発生剤の両方の組み合わせであってもよい。
光ラジカル開始剤の例には、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(BASF社製、IRGACURE 1173(「IRGACURE」は同社の登録商標)など)、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチループロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(BASF社製、IRGACURE 127など)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(BASF社製、IRGACURE 2959など)、2,2−ジメトキシー1,2−ジフェニルエタンー1−オン(BASF社製、IRGACURE 651など)、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル−4−フェニルベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、ミヒラ−ケトン、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノンおよび2,4−ジエチルオキサンテン−9−オンなどが含まれる。
光酸発生剤の例には、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート塩、ヨードニウム(4−メチルフェニル)(4−(2−メチルプロピル)フェニル)ヘキサフルオロホスフェート、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、および3−メチル−2−ブテニルテトラメチレンスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートなどが含まれる。
光重合開始剤の含有量は、樹脂組成物が十分に硬化できる範囲であればよく、たとえば、樹脂組成物の全質量に対して0.01質量%以上10質量%以下とすることができる。
上記樹脂組成物は、活性エネルギー線の照射による立体造形物の形成を可能にし、かつ、形成された立体造形物に高さ方向の強度のムラを顕著に生じさせない限りにおいて、光増感剤、重合阻害剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、染料および顔料などの色材、消泡剤ならびに界面活性剤などから選択される任意の公知の添加剤を含有していてもよい。
1−3−2.増感剤
増感剤の例には、400nm以上の波長の光により増感機能を発現するものが含まれる。このような増感剤の例には、9,10−ジブトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセンおよび9,10−ビス(2−エチルヘキシルオキシ)アントラセンを含むアントラセン誘導体が含まれる。市販の増感剤の例には、川崎化成工業社製、DBAおよびDEAが含まれる。
1−3−3.光重合開始剤助剤
光重合開始剤助剤の例には、芳香族第3級アミン化合物その他の第3級アミン化合物が含まれる。芳香族第3級アミン化合物の例には、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジメチルアミノ−p−安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ−p−安息香酸イソアミルエチルエステル、N,N−ジヒドロキシエチルアニリン、トリエチルアミンおよびN,N−ジメチルヘキシルアミンが含まれる。
1−3−4.重合禁止剤
重合禁止剤の例には、(アルキル)フェノール、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、p−メトキシフェノール、t−ブチルカテコール、t−ブチルハイドロキノン、ピロガロール、1,1−ピクリルヒドラジル、フェノチアジン、p−ベンゾキノン、ニトロソベンゼン、2,5−ジ−t−ブチル−p−ベンゾキノン、ジチオベンゾイルジスルフィド、ピクリン酸、クペロン、アルミニウムN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、トリ−p−ニトロフェニルメチル、N−(3−オキシアニリノ−1,3−ジメチルブチリデン)アニリンオキシド、ジブチルクレゾール、シクロヘキサノンオキシムクレゾール、グアヤコール、o−イソプロピルフェノール、ブチラルドキシム、メチルエチルケトキシムおよびシクロヘキサノンオキシムが含まれる。
1−3−5.剥離促進剤
剥離促進剤は、マテリアルジェット方式による立体造形用のサポート材インクが硬化してなるサポート造形物によって製造中の造形物層を下から支持しながら立体造形物を製造する場合に、立体造形物とサポート造形物との剥離をより容易にする化合物である。
剥離促進剤の例には、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤およびセバシン酸ステアリルを含む高級脂肪酸エステルが含まれる。剥離をより容易にする観点からは、剥離促進剤はシリコーン界面活性剤であることが好ましい。剥離促進剤の含有量は、硬化性組成物の全質量に対して0.01質量%以上3.0質量%以下であることが好ましい。剥離促進剤の含有量を硬化性組成物の全質量に対して0.01質量%以上とすることで、モデル材インクが硬化してなる立体造形物と、サポート材インクが硬化してなるサポート造形物との剥離性をより高めることができる。剥離促進剤の含有量を硬化性組成物の全質量に対して3.0質量%以下とすることで、着弾後、硬化前の硬化性組成物の液滴が広がりすぎることによる、立体造形物の形状のゆがみを発生しにくくすることができる。
2.インクセット
上述した硬化性組成物は、マテリアルジェット方式による立体造形用のモデル材インクとして用いることができ、このとき、上記モデル材インクと公知のサポート材インクとを組み合わせてインクセットとすることができる。インクセットは、モデル材インクとサポート材インクとを梱包して販売し、かつ、同一の立体造形物を形成するために使用できる形態であればよい。たとえば、モデル材インクとサポート材インクとを複数のインクカートリッジにそれぞれ独立に収容してもよいし、または複数のインク収容部を一体的に構成して、それぞれのインク収容部にモデル材インクおよびサポート材インクを収容したインクカートリッジとしてもよい。
2−1.サポート材インク
サポート材インクは、除去を容易にする観点から、温度に依存して硬化してその硬化物が熱溶融する材料、または光硬化性でその硬化物が水溶性もしくは水膨潤性である材料を含有することが好ましい。
温度に依存して硬化してその硬化物が熱溶融性する材料の例には、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、エステルワックス、アミドワックスおよびPEG20000を含むワックス類が含まれる。
光硬化性でその硬化物が水溶性もしくは水膨潤性である材料の例には、光重合性官能基を有する水溶性化合物、開裂型ラジカル開始剤および水を主成分とする光硬化樹脂組成物が含まれる。サポート材は、さらに水溶性高分子を含んでいてもよい。
サポート材インクに含まれうる光重合性官能基を有する水溶性化合物の例には、ポリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレンジ(メタ)アクリレート、(メタ)アクロロイルモルホリンおよびヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを含む水溶性(メタ)アクリレート、ならびに(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミドおよびN-ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミドを含む水溶性の(メタ)アクリルアミドが含まれる。サポート材に含まれる開裂型ラジカル開始剤の例には、上記例示した化合物が含まれる。サポート材に含まれうる水溶性高分子の例には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリビニルアルコールが含まれる。
3.立体造形物の製造方法
本発明に係る立体造形物の製造方法は、上述の硬化性組成物をモデル材インクとして用いるほかは、インクジェットヘッドのノズルからモデル材インクを吐出して未硬化インク層を作製する工程、および形成された未硬化インク層に含まれるモデル材インクを含む造形領域に活性エネルギー線を照射して造形物層を形成する工程を含む、モデル材インクが硬化してなる立体造形物の公知の製造方法と同様に行い得る。なお、未硬化インク層とは、吐出されたモデル材インクおよび任意に吐出されたサポート材インクによって形成される層をいう。未硬化インク層のうち、少なくともモデル材インクを含む造形領域に活性エネルギー線を照射することで、製造しようとする立体造形物を薄片状に微分割した各層である造形物層が作製される。上記未硬化インク層を形成する工程および造形物層を形成する工程をこの順で複数回行い、形成された造形物層を高さ方向に積層していくことで、立体造形物が作製される。
3−1.未硬化インク層を形成する工程
未硬化インク層は、モデル材インクおよび任意にサポート材インクをインクジェットヘッドのノズルから吐出して、ステージまたは下位の造形物層もしくは下位のサポート層の表面に着弾させて、作製することができる。
3−1−1.モデル材インクの吐出および着弾
モデル材インクは、製造しようとする立体造形物の各層においてモデル材が占める位置のデータに基づいて吐出されて所定の位置に着弾することで、未硬化インク層に含まれる造形領域を形成する。モデル材インクは、ステージ上、すでに光を照射されて形成された造形物層上、または任意に形成されるサポート層上に着弾するように、吐出される。それぞれの未硬化インク層に含まれる造形領域は、後の工程で活性エネルギー線を照射されることでモデル材インクが硬化し、造形物層を形成する。
ノズルからの射出性をより高める観点からは、モデル材インクの1滴あたりの液滴量は、1pl以上70pl以下であることが好ましい。より高解像度の立体造形物を得る観点からは、モデル材インクの1滴あたりの液滴量は2pl以上50pl以下であることがより好ましい。
3−1−2.サポート材インクの吐出および着弾
サポート材インクは、製造しようとする立体造形物の各層における、その後に形成されるモデル材を支持するためにサポート材を配置することが望ましい位置のデータに基づいて吐出され所定の位置に着弾することで、未硬化インク層に任意に含まれるサポート領域を形成する。サポート材インクは、その後、硬化して、サポート層を形成する。サポート層が積層されてなるサポート造形物は、製造中の立体造形物の空間部分を埋めて、製造中の造形物層を重力方向下部から支える。これにより、サポート造形物は、特に張り出し部などにおいて、造形物層がまだ十分な強度を有していない部分から製造中の立体造形物が重力によって崩壊することを、防止することができる。
サポート層は、造形物層と独立して製造してもよい。しかし、作業時間を短縮する観点からは、同一のインク層における造形物層およびサポート層を同時に形成することが好ましい。具体的には、モデル材インクとサポート材インクとを、同時にまたは連続して吐出して同一の未硬化インク層を形成する。
このとき、インクジェットヘッドにサポート材インク用のノズルとモデル材インク用のノズルとを設けて、モデル材インクおよびサポート材インクが同一のインクジェットヘッドから吐出される構成にしてもよいし、モデル材インクとサポート材インクとを異なるインクジェットヘッドから吐出してもよい。作業時間を短縮する観点からは、異なるインクジェットヘッドからモデル材インクとサポート材インクとを独立して吐出することが好ましい。
3−2.造形物層を作製する工程
形成された未硬化インク層は、光源から活性エネルギー線を照射して造形領域に含まれるモデル材インクを硬化させて、造形物層を作製することができる。モデル材インクの硬化に用いることができる活性エネルギー線の例には、紫外線および電子線が含まれる。未硬化インク層がサポート領域を含む場合、サポート領域に含まれるサポート材インクを硬化させて、サポート層を作製することもできる。
紫外線を照射するための光源の例には、低圧水銀ランプおよび殺菌灯を含む蛍光管、冷陰極管、紫外レーザー、100Pa以上1MPa以下の範囲に含まれる動作圧力を有する水銀ランプ、メタルハライドランプおよび発光ダイオード(LED)が含まれる。立体造形物をより速く硬化させる観点から、光源は、照度100mW/cm以上の紫外線を照射することができる、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプおよびLEDが好ましく、これらのうち、消費電力をより少なくする観点から、LEDが好ましい。LEDの具体的には、395nm水冷LED、Phoseon Technology社製が含まれる。
電子線を発生させる方法の例には、スキャニング方式、カーテンビーム方式およびブロードビーム方式が含まれる。これらのうり、より効率よく電子線を発生させる観点から、カーテンビーム方式が好ましい。電子線を照射することができる光源の例には、キュアトロンEBC−200−20−30、日新ハイボルテージ社製およびMin−EB、AIT社製が含まれる。
活性エネルギー線が電子線である場合、十分な硬化を行う観点から、電子線照射の加速電圧は30kV以上250kV以下とすることが好ましく、30kV以上100kV以下とすることがより好ましい。また、十分な硬化を行う観点から、電子線照射量は30kGy以上100kGy以下であることが好ましく、30kGy以上60kGy以下であることがより好ましい。上下の層間の接着性を高める観点からは、照射されるモデル材インクが完全には硬化せずに半硬化状態となり、その後に吐出されたモデル材インクに活性構成を照射する際に、前記半硬化状態のモデル材インクが完全に硬化するような強度に設定してもよい。
サポート材インクが、上述した温度に依存して硬化してその硬化物が熱溶融性する材料を含有する場合、加熱して吐出されてサポート領域とすべき位置に着弾したサポート材インクが冷却することで、サポート層が形成される。サポート材インクが、上述した光硬化性でその硬化物が水溶性もしくは水膨潤性である材料を含有する場合、硬化領域およびサポート領域に活性エネルギー線を照射することで、造形物層およびサポート層を同時にまたは独立して形成することができる。
次の層を形成しやすくする観点から、形成された造形物層およびサポート層は、膜厚調整用ローラ等で表面を平坦にされてもよい。
3−3.サポート造形物を除去する工程
本発明の製造方法が上記サポート材インクを吐出する工程を有するとき、すべての造形物層およびサポート層を形成した後に、サポート層が積層してなるサポート造形物が除去される。
サポート材インクが、温度に依存して硬化してその硬化物が熱溶融性する材料を含む場合は、たとえば60℃以上130℃以下の環境に1分以上5分以下立体造形物前駆体を保持することで、サポート材を除去することができる。サポート材インクが、光硬化性でその硬化物が水溶性または水膨潤性である材料を含む場合は、たとえば、サポート造形物のTgよりも−30℃以上+30℃以下の水に10分以上60分以下立体造形物前駆体を浸漬させるか、または相対湿度50%以上90%以下、温度40℃以上70℃以下の環境に10分以上60分以下静置することで、サポート造形物を除去することができる。
4.立体造形装置
図2は、マテリアルジェット方式による立体造形装置の例示的な側面図である。立体造形装置500は、上下(図面Z方向)に駆動する駆動部(図示省略)を備えたステージ11と、左右(図面XY方向)に移動可能にレール(図示省略)上に配置された、モデル材インクまたはサポート材インクを吐出するインクジェット装置12と、を備える。
インクジェット装置12は、モデル材インク用インクジェットヘッド13、サポート材インク用インクジェットヘッド14、膜厚調整用ローラ15、および光源16を備える。
モデル材インク用インクジェットヘッド13およびサポート材インク用インクジェットヘッド14は、それぞれ吐出用のノズルを有する。モデル材インク用インクジェットヘッド13は、配管13aを介してポンプ13bおよびモデル材インクタンク13cに連通する。モデル材インクタンク13cには、モデル材インクを入れることができる。サポート材インク用インクジェットヘッド14は、配管14aを介してポンプ14bおよびサポート材インクタンク14cに連通する。サポート材インクタンク14cには、サポート材インクを入れることができる。モデル材インクタンク13cおよびサポート材インクタンク14cは、複数備えられ、それぞれにインクセット番号が付されていてもよい。
モデル材インク用インクジェットヘッド13は、モデル材インクを吐出して、立体造形物を高さ方向に微分割した各層に対応する位置に着弾させる。サポート材インク用インクジェットヘッド14は、サポート材インクを吐出して、上記各層の高さにおいてサポート層を形成する位置に着弾させる。これにより、未硬化インク層が形成される。モデル材インク用インクジェットヘッド13からのモデル材インクの吐出、およびサポート材インク用インクジェットヘッド14からのサポート材インクの吐出は、それぞれ、ポンプ13bおよびポンプ14bによって制御される。
その後、光源16は、着弾したモデル材インクに活性エネルギー線を照射してモデル材を硬化させ、造形物層を形成する。このとき、同時に着弾したサポート材インクにも活性エネルギー線を照射してサポート層を形成してもよい。なお、造形物層の厚みを均一にする観点から、活性エネルギー線の照射後に、膜厚調整用ローラ15は、造形物層またはサポート層の厚い部分を研磨して、形成された層の厚さを均一にしてもよい。
その後、ステージ11は造形物層の厚み1層分だけ下方に移動する。ステージ11が移動すると、モデル材インク用インクジェットヘッド13およびサポート材インク用インクジェットヘッド14からのモデル材インクおよびサポート材インクの吐出による未硬化インク層の形成、光源16からの活性エネルギー線の照射による造形物層およびサポート層の形成、膜厚調整用ローラ15による造形物層およびサポート層の研磨、ならびにステージ11の下方への移動が繰り返され、サポート造形物を備えた立体造形物を形成する。
最後に、上記サポート造形物を備えた立体造形物は、立体造形装置500から取り出され、サポート材を除去されて立体造形物となる。
以下において、本発明の具体的な実施例を説明する。なお、これらの実施例によって、本発明の範囲は限定して解釈されない。
1.ナノファイバー
1−1.ナノファイバーの作製
スギノマシン社製のセルロースナノファイバー分散液であるBiNFi−sを、吉田機械興業社製の湿式高圧分散装置であるナノヴェイタを用いて150MPaの圧力で解繊した。解繊処理の回数を増すごとに、枝分れが増加する様子が確認されたが、繊維長、繊維径にほとんど違いはみられなかった。所定の枝分れ率になるまで解繊処理を繰り返して、セルロースナノファイバー1〜セルロースナノファイバー4の水分散液を得た。
セルロース原料としてKCフロック(日本製紙製)を0.02重量%、分散剤としてポリアクリル酸ナトリウム0.005重量%となるように蒸留水を加えた混合液について、吉田機械興業社製の湿式高圧分散装置であるナノヴェイタを用いて150MPaの圧力で解繊した。解繊処理の回数を増すごとに、繊維長が短くなる様子が確認された。一定の平均繊維長となるところまで解繊処理の回数を重ねることにより、セルロースナノファイバー5の水分散液を得た。
サトウキビ残渣(バガス)に蒸留水に加え、吉田機械興業社製の湿式高圧分散装置であるナノヴェイタを用いて150MPaの圧力で解繊した。解繊処理の回数を変えることにより、2種類のセルロースミクロフィブリルを得た。これらのセルロースミクロフィブリル分散液にクエン酸緩衝液(citrate buffer、pH5.0)を加えた後、耐熱性エンドグルカナーゼ(345UI/g of bagasse)を加え、加熱温度を85℃として72時間攪拌することによりセルロースナノクリスタル1およびセルロースナノクリスタル2の水分散液を得た。
1−2.疎水化
セルロースナノファイバー1をN−メチルピロリドン中に分散させ、水酸基の置換率(DS値)が1.5になるように無水酢酸とピリジンを80℃で撹拌しながら加えて、疎水化処理を行った。セルロースナノファイバー2〜セルロースナノファイバー5、ならびにセルロースナノクリスタル1およびセルロースナノクリスタル2も、同様の条件で疎水化処理を行った。
1−3.ナノファイバーの評価
上記得られたセルロースナノファイバー1〜セルロースナノファイバー5およびセルロースナノクリスタル1〜セルロースナノクリスタル2を、メチルエチルケトンで溶媒置換し、セルロースナノファイバーまたはセルロースナノクリスタルの濃度が0.001〜0.0001質量%程度になるまでメチルエチルケトンでさらに希釈した。20μLの上記得られた希釈液をガラス板に滴下して乾燥させ、透過型電子顕微鏡(TEM)で撮像した。撮像された画像から任意に選択された100本のナノファイバーをもとに、枝分かれ構造を有するナノファイバーの個数の割合、ナノファイバーの平均繊維径、ナノファイバーの平均繊維長およびナノファイバーのアスペクト比を測定した。
このとき、撮像された画像中のナノファイバーを構成する主枝の最大径と最少径との加算平均をそのナノファイバーの繊維径として、上記100本のナノファイバーの繊維径の加算平均をそれぞれのセルロースナノファイバーおよびセルロースナノクリスタルの平均繊維径とした。
また、撮像された画像中のナノファイバーを構成する主枝を構成する繊維の端部間の長さをそのナノファイバーの繊維長として、上記100本のナノファイバーの繊維長の加算平均をそれぞれのセルロースナノファイバーおよびセルロースナノクリスタルの平均繊維長とした。
また、撮像された画像中のナノファイバーの上記繊維長を上記繊維径で除算して得られる値をそのナノファイバーのアスペクト比として、上記100本のナノファイバーのアスペクト比の加算平均をそれぞれのセルロースナノファイバーおよびセルロースナノクリスタルのアスペクト比とした。
2.硬化性組成物の調製
上記得られたセルロースナノファイバー1〜セルロースナノファイバー5ならびにセルロースナノクリスタル1およびセルロースナノクリスタル2をメチルエチルケトンで溶媒置換して得られた分散液に、活性エネルギー線硬化性の化合物としてイソボルニルアクリレート(ライトアクリレートIB−XA、共栄社化学株式会社製)と光重合開始剤としてジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド(IRGACURE TPO、BASF社製)を、イソボルニルアクリレート100質量部に対して1質量部加え、ナノファイバーの含有量がイソボルニルアクリレートに対して表1の濃度となるようにして混合した。この混合液をホモジナイザーで分散させた後、エバポレーターでメチルエチルケトンを脱揮させて、硬化性組成物1〜硬化性組成物9を得た。
イソボルニルアクリレートとジフェニル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)ホスフィンオキシドとを硬化性組成物1〜硬化性組成物9と同じ組成比で混合して、ナノファイバーを含有しない硬化性組成物10を得た。
硬化性組成物1〜硬化性組成物10に添加したナノファイバー、当該ナノファイバーの原料、枝分かれ率、繊維径、繊維長、アスペクト比および含有量を、表1に示す。
Figure 2019005921
3.立体造形物の製造
長さ10mm、幅80mm、厚さ(積層方向)4mmの立体造形物1A〜10Aと長さ4mm、幅10mm、厚さ(積層方向)80mmの立体造形物1B〜10Bを、以下の方法で製造した。
インクジェットヘッド(ピエゾヘッド512L、コニカミノルタ社製)および上記インクジェットに連通するインクタンクを有する立体造形システムを用意した。上記インクタンクに硬化性組成物1〜硬化性組成物10のいずれかを充填した。ステージを水平方向に走査しながら、インクジェットヘッドから組成物を出射し着弾させ、光源からUV光を照射して硬化させて、第1の層を形成した。
次いで垂直方向にインクジェットヘッドおよび光源を上昇させ、形成した第1の層上に組成物を着弾させて同様に硬化させ、第2の層を積層した。必要に応じて組成物を着弾させる位置を変更しながら第2の層を積層する工程を繰り返し、それぞれの立体造形物を製造した。
インク出射時のヘッド温度は、75℃に設定した。インク出射時の1滴の液滴量は42pl、周波数は8kHzとした。UV光源は395nmのLEDを用い、各層が照度100mW/cmで1秒間光照射される条件に設定した。
4.評価
4−1.造形方向による強度の比
立体造形物1Aおよび立体造形物1Bのそれぞれの曲げ強さを、JIS K 7171に準じて測定した。支点間距離Lは64mm、試験速度vは2mm/min、圧子の半径R1は5mmとした。
立体造形物1Aから得られる曲げ強さをX、立体造形物1Bから得られる曲げ強度をYとし、曲げ強さの比:Y/Xの値を用い、以下の基準で硬化性組成物1から製造される立体造形物の造形方向による強度の比を評価した。立体造形物2A〜立体造形物10Aおよび立体造形物2B〜立体造形物10Bについても、同様に造形方向による強度の比を評価した。
◎ Y/Xは0.95以上である
○ Y/Xは0.9以上0.95未満である
△ Y/Xは0.9未満である
× Y/Xは0.85未満である
4−2.強度向上率
立体造形物10Bより得られた曲げ強さZと立体造形物1B〜9Bから得られた曲げ強さYとから得られるY/Zの値を用いて、以下の基準でナノファイバーの添加による立体造形物1B〜9Bの強度の向上率を評価した。
◎ Y/Zは1.2より大きい
○ Y/Zは1.05以上1.2以内である
△ Y/Zは1.05未満である
上記評価の結果を表2に示す。
Figure 2019005921
表2に示すように、ナノファイバーの全個数に対する枝分かれ構造を有するナノファイバーの個数の割合が5%以上である、硬化性組成物2〜硬化性組成物9を用いると、製造された立体造形物の方向による強度の比が小さく、ナノファイバーを含有しない比較用の硬化性組成物を用いて製造した立体造形物よりも強度が大きく向上していた。
特に、ナノファイバーの全個数に対する枝分かれ構造を有するナノファイバーの個数の割合が20%以上である硬化性組成物4を用いると、製造された立体造形物の方向による強度の比がより小さくなっていた。
また、活性エネルギー線硬化性の化合物の全質量に対するナノファイバーの含有量が0.5質量%以上である硬化性組成物1〜硬化性組成物4および硬化性組成物6〜硬化性組成物9を用いると、製造された立体造形物の強度がより大きくなっており、活性エネルギー線硬化性の化合物の全質量に対するナノファイバーの含有量が1.2質量%以上である硬化性組成物6を用いると、製造された立体造形物の強度がさらに大きくなっていた。
また、ナノファイバーのアスペクト比が50以上である硬化性組成物1〜硬化性組成物4を用いると、製造された立体造形物の強度がより大きくなっていた。
一方で、ナノファイバーの全個数に対する枝分かれ構造を有するナノファイバーの個数の割合が5%未満である硬化性組成物1を用いると、製造された立体造形物の方向による強度の比がより大きくなっていた。
本発明の硬化性組成物によれば、従来よりも強度が高く、かつ高さ方向への強度と水平方向への強度との比が小さい立体造形物を、マテリアルジェット方式で製造することができる。そのため、本発明は、マテリアルジェット方式による立体造形物の製造の適用の幅を広げ、同分野の技術の進展および普及に貢献することが期待される。
11 ステージ
12 インクジェット装置
13 モデル材インク用インクジェットヘッド
13a 配管
13b ポンプ
13c モデル材インクタンク
14 サポート材インク用インクジェットヘッド
14a 配管
14b ポンプ
14c サポート材インクタンク
15 膜厚調整用ローラ
16 光源

Claims (12)

  1. インクジェット法により吐出されてステージまたは下位の造形物層の表面に着弾した硬化性組成物に活性エネルギー線を照射することによる、前記硬化性組成物が硬化してなる造形物層の形成を、複数回行い、前記造形物層が積層してなる立体造形物を製造するための硬化性組成物において、
    活性エネルギー線硬化性の化合物と、ナノファイバーと、を含有し、
    前記ナノファイバーの全個数に対する、枝分かれ構造を有するナノファイバーの個数の割合は、5%以上である、硬化性組成物。
  2. 前記ナノファイバーの全個数に対する、前記枝分かれ構造を有するナノファイバーの個数の割合は、10%以上である、請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 前記ナノファイバーの全個数に対する、前記枝分かれ構造を有するナノファイバーの個数の割合は、20%以上である、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  4. 前記ナノファイバーの平均繊維径は2nm以上100nm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  5. 前記ナノファイバーの平均繊維長は 0.2μm以上100μm以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  6. 前記ナノファイバーのアスペクト比は10以上10000以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  7. 前記活性エネルギー線硬化性の化合物の全質量に対する、前記ナノファイバーの質量の割合は、0.05質量%以上5.0質量%以下である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  8. 前記ナノファイバーは、ナノセルロースを主成分とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  9. 前記ナノセルロースは、セルロースナノファイバーを含む、請求項8に記載の硬化性組成物。
  10. 前記ナノセルロースは、セルロースナノクリスタルを含む、請求項8に記載の硬化性組成物。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の硬化性組成物の液滴をインクジェットヘッドのノズルから吐出して、ステージまたは下位の造形物層の表面に着弾させる工程と、
    前記着弾した硬化性組成物に活性エネルギー線を照射して、前記硬化性組成物が硬化してなる造形物層を形成する工程と、を含み、
    前記着弾させる工程と、前記造形物層を形成する工程と、をこの順で複数回行って前記造形物層を積層していく、
    立体造形物の製造方法。
  12. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の硬化性組成物の液滴をノズルから吐出するインクジェットヘッドと、
    ステージと、
    活性エネルギー線を照射して前記液滴が硬化してなる造形物層を形成する光源と、を備え、
    前記光源は、前記インクジェットヘッドから吐出されて前記ステージ上または下位の造形物層上に着弾した前記液滴に活性エネルギー線を照射して、前記液滴が硬化してなる造形物層を新たに形成する、立体造形装置。

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