JPWO2018143299A1 - 光造形用インクセット、光造形品、及び、光造形品の製造方法 - Google Patents

光造形用インクセット、光造形品、及び、光造形品の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、寸法精度が良好な光造形品を得るための光造形用インクセット、該光造形用インクセットを用いて造形された光造形品、及び、前記光造形用インクセットを用いた光造形品の製造方法を提供することを課題とする。本発明による光造形用インクセットは、モデル材用組成物が、ラジカル重合性化合物(A)と、カチオン重合性化合物(B)と、ラジカル重合開始剤(C)と、カチオン重合開始剤(D)と、を含有し、サポート材用組成物が、20〜50重量部の水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)と、20〜49重量部のオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基を含むポリアルキレングリコール(b)と、35重量部以下の水溶性有機溶剤(c)と、1〜20重量部の光重合開始剤(d)と、を含有する。

Description

本特許出願は日本国特許出願第2017−016123号(出願日:2017年1月31日)についてパリ条約上の優先権を主張するものであり、ここに参照することによって、その全体が本明細書中へ組み込まれるものとする。
本発明は、インクジェット光造形法に用いられる光造形用インクセット、該光造形用インクセットを用いて造形された光造形品、及び、前記光造形用インクセットを用いた光造形品の製造方法に関する。
従来、立体造形物を作成する方法として、紫外線等を照射することにより硬化する光硬化性組成物を用いた造形法が広く知られている。具体的に、このような造形法では、光硬化性組成物に紫外線等を照射して硬化させることにより、所定の形状を有する硬化層を形成する。その後、該硬化層の上にさらに光硬化性組成物を供給して硬化させることにより、新たな硬化層を形成する。前記工程を繰り返し行うことにより、立体造形物を作製する。
前記造形法の中でも、近年、ノズルから光硬化性組成物を吐出させ、その直後に紫外線等を照射して硬化させることにより、所定の形状を有する硬化層を形成するインクジェット方式による光造形法(以下、インクジェット光造形法という)が報告されている(特許文献1〜4)。インクジェット光造形法は、光硬化性組成物を貯留する大型の樹脂液槽及び暗室の設置が不要である。そのため、従来法に比べて、造形装置を小型化することができる。インクジェット光造形法は、CAD(Computer Aided Design)データに基づいて、自由に立体造形物を作成可能な3Dプリンターによって実現される造形法として、注目されている。
インクジェット光造形法において、中空形状等の複雑な形状を有する光造形品を造形する場合には、モデル材を支えるために、該モデル材とサポート材とを組み合わせて形成する(特許文献1、2及び4)。サポート材は、モデル材と同様に、光硬化性組成物に紫外線等を照射して硬化させることにより作成される。モデル材を作成した後は、サポート材を、物理的に剥離する、又は、有機溶媒もしくは水に溶解させることにより、前記サポート材を除去することができる。例えば、特許文献4には、サポート材の水への溶解性を向上させるため、ポリオキシプロピレングリコール、水等の非重合性成分を多く含有するサポート材用組成物が開示されている。
従来、光硬化性組成物には、ラジカル重合反応により硬化するラジカル重合性化合物が含有されている(特許文献2〜4)。
特開2004−255839号公報 特開2010−155889号公報 特開2010−155926号公報 特開2012−111226号公報
しかしながら、ラジカル重合性化合物を含有する光硬化性組成物は、該光硬化性組成物を硬化することにより得られる硬化物の硬化収縮が大きいという問題があった。一方、ラジカル重合性化合物に比べて、カチオン重合性化合物は、水の影響を受けやすい。そのため、前記カチオン重合性化合物は、水が存在する環境下において、重合反応が進みにくくなり、その結果、硬化不足が生じやすくなるという問題があった。したがって、インクジェット光造形法において、カチオン重合性化合物を含有するモデル材用組成物と、従来の非重合性成分を多く含有するサポート材用組成物とを用いた場合、前記モデル材用組成物を光硬化させることにより得られるモデル材の硬化不足が生じやすくなる。その結果、前記モデル材用組成物と前記サポート材用組成物とを用いて造形される光造形品は、寸法精度が劣るという問題があった。
本発明は、前記現状に鑑みてなされたものであり、寸法精度が良好な光造形品を得るための光造形用インクセット、該光造形用インクセットを用いて造形された光造形品、及び、前記光造形用インクセットを用いた光造形品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、サポート材用組成物の非重合成分及び水溶性単官能エチレン性不飽和単量体の含有量を所定の範囲に規定することにより、カチオン重合性化合物を含有するモデル材用組成物を光硬化させることにより得られるモデル材の硬化不足が抑制されることを見出した。すなわち、本発明者らは、カチオン重合性化合物を含有するモデル材用組成物を用いた場合でも、前記サポート材用組成物を用いることにより、寸法精度が良好な光造形品を造形することが可能であることを見出した。
本発明は、前記知見に基づいてなされたものであり、その要旨は、以下の通りである。
(1)インクジェット光造形法に用いられ、かつ、モデル材を造形するために使用されるモデル材用組成物と、サポート材を造形するために使用されるサポート材用組成物とを組み合わせてなる光造形用インクセットであって、
前記モデル材用組成物は、
エチレン性二重結合を1個以上有するラジカル重合性化合物(A)と、
エチレン性二重結合を1個以上有するカチオン重合性化合物(B)と、
ラジカル重合開始剤(C)と、
カチオン重合開始剤(D)と、
を含有し、ここで、前記カチオン重合性化合物(B)は環状ヘテロ化合物又はビニルエーテル化合物であり、
前記サポート材用組成物は、該サポート材用組成物全体100重量部に対して、
20〜50重量部の水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)と、
20〜49重量部のオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基を含むポリアルキレングリコール(b)と、
35重量部以下の水溶性有機溶剤(c)と、
1〜20重量部の光重合開始剤(d)と、
を含有する、光造形用インクセット。
(2)前記モデル材用組成物において、前記ラジカル重合性化合物(A)は、ヒドロキシル基を有するラジカル重合性化合物、1以上の環状構造を有するラジカル重合性化合物、及び、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類のラジカル重合性化合物から選択される1種以上を含有する、前記(1)に記載の光造形用インクセット。
(3)前記モデル材用組成物において、前記カチオン重合性化合物(B)は、水酸基を有する化合物及び/又はオキシラン化合物を含有する、前記(1)又は(2)に記載の光造形用インクセット。
(4)前記モデル材用組成物において、前記ラジカル重合開始剤(C)はアシルフォスフィンオキサイド系化合物を含有する、前記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
(5)前記モデル材用組成物において、前記カチオン重合開始剤(D)は、スルホニウム塩系化合物を含有する、前記(1)〜(4)のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
(6)前記モデル材用組成物において、前記ラジカル重合性化合物(A)の含有量は、該モデル材用組成物全体100重量部に対して、10〜90重量部である、前記(1)〜(5)のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
(7)前記モデル材用組成物において、前記カチオン重合性化合物(B)の含有量は、該モデル材用組成物全体100重量部に対して、10〜90重量部である、前記(1)〜(6)のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
(8)前記モデル材用組成物において、前記ラジカル重合開始剤(C)の含有量は該モデル材用組成物全体100重量部に対して、0.5〜10重量部である、前記(1)〜(7)のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
(9)前記モデル材用組成物において、前記カチオン重合開始剤(D)の含有量は、該モデル材用組成物全体100重量部に対して、0.5〜10重量部である、前記(1)〜(8)のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
(10)前記モデル材用組成物において、前記カチオン重合性化合物(B)は、オキシラン化合物、及びオキセタン化合物から選択される少なくとも1種類を含有する、前記(1)〜(9)のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
(11)前記サポート材用組成物において、前記水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)の含有量は、該サポート材用組成物全体100重量部に対して、25〜45重量部である、前記(1)〜(10)のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
(12)前記サポート材用組成物において、前記ポリアルキレングリコール(b)の含有量は、該サポート材用組成物全体100重量部に対して、25〜45重量部である、前記(1)〜(11)のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
(13)前記サポート材用組成物において、前記水溶性有機溶剤(c)の含有量は、該サポート材用組成物全体100重量部に対して、5重量部以上である、前記(1)〜(12)のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
(14)前記サポート材用組成物において、光重合開始剤(d)の含有量は、該サポート材用組成物全体100重量部に対して、5〜20重量部である、前記(1)〜(13)のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
(15)前記サポート材用組成物は、さらに、該サポート材用組成物全体100重量部に対して、0.05〜3.0重量部の保存安定化剤(e)を含有する、前記(1)〜(14)のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
(16)インクジェット光造形法により、前記(1)〜(15)のいずれか一つに記載の光造形用インクセットを用いて造形された、光造形品。
(17)インクジェット光造形法により、前記(1)〜(15)のいずれか一つに記載の光造形用インクセットを用いて光造形品を製造する方法であって、
前記モデル材用組成物を光硬化させることによりモデル材を得るとともに、前記サポート材用組成物を光硬化させることによりサポート材を得る工程(I)と、
前記サポート材を除去する工程(II)と、
を有する、光造形品の製造方法。
本発明によれば、寸法精度が良好な光造形品を得るための光造形用インクセット、該光造形用インクセットを用いて造形された光造形品、及び、前記光造形用インクセットを用いた光造形品の製造方法を提供することができる。
図1は、本実施形態に係る光造形品の製造方法における工程(I)を模式的に示す図である。 図2は、本実施形態に係る光造形品の製造方法における工程(II)を模式的に示す図である。 図3(a)は、表6に示す各モデル材用組成物および各サポート材用組成物を用いて得られる硬化物の上面図である。図3(b)は、図3(a)のA−A線断面図である。
以下、本発明の一実施形態(以下、本実施形態ともいう)について詳しく説明する。本発明は、以下の内容に限定されるものではない。なお、以下の説明において「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートの総称であり、アクリレート及びメタクリレートの一方又は両方を意味するものである。「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル」についても同様である。
1.モデル材用組成物
<ラジカル重合性化合物(A)>
本実施形態に係る光造形用インクセットに含まれるモデル材用組成物は、エチレン性二重結合を1個以上有するラジカル重合性化合物(A)を含有する。
前記ラジカル重合性化合物(A)は、アルコキシ基、エーテル基、ヒドロキシル基及びケト基(ただし、エチレン性二重結合基に直接結合しているカルボニル基を除く)から選択される1種以上の官能基を有するラジカル重合性化合物(A1)であることが好ましい。これらの中でも、前記ラジカル重合性化合物(A1)は、ヒドロキシル基を有することがより好ましい。
前記ラジカル重合性化合物(A1)のうち、アルコキシ基を有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル等のアルコキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸をメトキシポリエチレングリコールで脱水縮合して得られる(メタ)アクリル酸−ポリエチレングリコール類;(メタ)アリルクロロシラン、(メタ)アリルトリメトキシシラン等のアルコキシシリル基含有ラジカル重合性化合物類;N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド等のN−アルコキシ基含有の(メタ)アクリルアミド類等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ラジカル重合性化合物(A1)のうち、エーテル基を有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸のアルキレンオキサイド付加物等のアルキレンオキサイド含有(メタ)アクリル酸誘導体類;(メタ)アクリル酸のラウロキシ−ポリエチレングリコール、オクトキシポリエチレングリコール、ステアロキシ等のアルキル末端ポリエチレングリコール類との脱水縮合で得られる化合物等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ラジカル重合性化合物(A1)のうち、ヒドロキシル基を有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル等のヒドロキシル基を有するアクリル酸化合物;(メタ)アクリル酸グリシジルラウリン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルオレイン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルステアリン酸エステル等の脂肪酸エステル系(メタ)アクリル酸エステル;2−(アクリロイルオキシ)エチル6−ヒドロキシヘキサノネート等の水酸基含有α,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対してε−カプロラクトンラクトンの開環付加により末端に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル;前記水酸基含有α,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対してエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを繰り返し付加したアルキレンオキサイド付加(メタ)アクリル酸エステル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アリルアルコール、イソプロペニルアルコール等のアルキレンオキサイドの繰り返し付加した末端に水酸基を有するアルキレンオキサイド付加系(メタ)アリルエーテル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アリルアルコール類又は(メタ)アリルエーテル類;プロペンジオール、ブテンジオール、ヘプテンジオール、オクテンジオール、ジ(メタ)アクリル酸グルセロール等の複数の水酸基を有するα,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物類;N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有の(メタ)アクリルアミド類;ビニルアルコール等の水酸基とエテニル基とを有する単量体類等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ラジカル重合性化合物(A1)のうち、ケト基を有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)メチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)エチル等のカルボニル基を1つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルプロピル等のカルボニル基を2つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル類;N−(2−オキソブタノイルエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルプロピル)(メタ)アクリルアミド等のカルボニル基を有する(メタ)アクリルアミド類;酢酸(メタ)アリル、プロピオン酸(メタ)アリル等の飽和カルボン酸の(メタ)アリルエステル類;cis−コハク酸ジアリル、2−メチリデンコハク酸ジアリル等の多官能の不飽和結合を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物類;ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のカルボン酸のビニルエステル類;アセト酢酸ビニル、アセトプロピオン酸ビニル等のアシル基を有する脂肪族系のビニル化合物類;アセト酢酸(メタ)アリル、アセトプロピオン酸(メタ)アリル等のアシル基を有する脂肪族系の(メタ)アリル化合物類等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ラジカル重合性化合物(A1)は、重量平均分子量(Mw)が300〜30,000のオリゴマーであってもよい。前記オリゴマーは、ポリエステル系オリゴマー、ポリウレタン系オリゴマー、ポリエポキシ系オリゴマー、及び、ポリアクリル系オリゴマーから選択される1種以上であることが好ましい。
前記ポリエステル系オリゴマーとしては、主鎖骨格に多塩基酸及び多価アルコールを重縮合して得られるポリエステルの末端又はポリエステル鎖中の水酸基と、(メタ)アクリル酸、マレイン酸等の分子内に1個以上のカルボキシル基を有するα,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物とのエステル化によって得られる化合物、ポリエステルの末端又はポリエステル鎖中のカルボキシル基と、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等の前記ヒドロキシル基を有する化合物とのエステル化によって得られる化合物、酸無水物と(メタ)アクリル酸グリシジルと少なくとも1個の水酸基を有する化合物とから得られるポリエステルオリゴマー等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリウレタン系オリゴマーとしては、例えば、1個以上のイソシアネート基を有する化合物と前記ヒドロキシル基を有する化合物とを反応させて得られる化合物;1個以上のイソシアネート基を有する化合物及び前記多価アルコールを反応させて得られる末端イソシアネート基のウレタンプレポリマーと、前記ラジカル重合性化合物(A1)とを反応させて得られる化合物;1個以上のイソシアネート基を有する化合物及び多価アルコールを反応させて得られる末端イソシアネート基のウレタンプレポリマー、並びに、1個以上のアミノ基を有する化合物を反応させて得られる末端イソシアネート基のウレタンプレポリマーと、前記ヒドロキシル基を有する化合物とを反応させて得られる化合物;イソシアネート基とアミノ基とを反応させて得られるウレア結合基を含有した化合物等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリエポキシ系オリゴマーは、グリシジル基を有する化合物と、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、マレイン酸等の分子内に1個以上の水酸基又はカルボキシル基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物との反応により得られる化合物、すなわち、実質的にグリシジル基を有さず、かつ、α,β−不飽和二重結合基含有化合物を有する化合物である。
前記ポリエポキシ系オリゴマーとしては、例えば、ビスフェノール型ポリエポキシ系オリゴマー、エポキシ化油型ポリエポキシ系オリゴマー、フェノールノボラック型ポリエポキシ系オリゴマー、脂環型ポリエポキシ系オリゴマー等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ポリアクリル系オリゴマーとしては、例えば、α,β−不飽和二重結合基を有する変性ポリエーテル;アミン変性されたα,β−不飽和二重結合基含有化合物;アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等の各種化合物にα,β−不飽和二重結合基を付加させた変性α,β−不飽和二重結合基含有化合物等のオリゴマー又はプレポリマーが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ラジカル重合性化合物(A)は、1以上の環状構造を有するラジカル重合性化合物(A2)であってもよい。前記ラジカル重合性化合物(A2)としては、例えば、分子内にヘテロ原子を含有しない環構造を有するラジカル重合性化合物(A2−1)、分子内にヘテロ原子を含有する環構造を有するラジカル重合性化合物(A2−2)、1以上の環状構造及びヒドロキシル基を有するラジカル重合性化合物(A2−3)等が挙げられる。
前記ラジカル重合性化合物(A2−1)としては、例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等の(メタ)アクリル酸環状エステル類;
N−(4−カルバモイルフェニル)(メタ)アクリルアミド、β−(2−フリル)(メタ)アクリルアミド等の環状構造含有の(メタ)アクリルアミド類;
スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル系単量体類;
等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ラジカル重合性化合物(A2−2)としては、例えば、ペンタメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、テトラメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、4−(ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル(メタ)アクリレート等の窒素原子含有のヘテロ環状(メタ)アクリル酸エステル類;
1−ビニルピロール、1−ビニル−2−イミダゾリン等の窒素原子含有のヘテロ環を有するビニル基含有化合物類;
4−アクリロイルモルホリン、N−[2−(1H−イミダゾール−5−イル)エチル](メタ)アクリルアミド等のヘテロ環状アクリルアミド類;
マレイミド、メチルマレイミド等の窒素原子及び酸素原子の双方を有するマレイミド誘導体類;
2−ビニルオキサゾール、2−フェニル−4−ビニルオキサゾール等の窒素原子以外に酸素原子を含むヘテロ環状構造を有するビニル基含有化合物類;
(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル等の酸素原子を有するヘテロ環含有(メタ)アクリル酸エステル類;
グリシジルシンナマート、アリルグリシジルエーテル、1,3−ブタジエンモノオキシラン等のグリシジル基含有ビニルエステル類;
2−ビニルチアゾ−ル、4−メチル−5−ビニルチアゾール等の窒素原子以外に硫黄原子を含むヘテロ環状構造を有するエテニル基含有化合物類等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ラジカル重合性化合物(A2−3)としては、例えば、(メタ)アクリル酸1,2−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,3−シクロヘキサンジメタノール等の水酸基及びヘテロ環以外の環状構造を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}ブトキシベンゾフェノン等の水酸基含有ベンゾフェノン系(メタ)アクリル酸エステル類;
2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール等の水酸基含有ベンゾトリアゾール系(メタ)アクリル酸エステル類;
2,4−ジフェニル−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−メチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン等の水酸基含有トリアジン系(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ラジカル重合性化合物(A)は、前記ラジカル重合性化合物(A1)及び前記ラジカル重合性化合物(A2)以外のラジカル重合性化合物(A3)であってもよい。前記ラジカル重合性化合物(A3)としては、例えば、(メタ)アクリル酸モノメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸モノエチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸−モノ又はジ−アルキルアミノエステル類;
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソブチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;
(メタ)アクリル酸(メタ)アリル、(メタ)アクリル酸1−ブテニル等のさらに不飽和基を含有する(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上述の前記ラジカル重合性化合物(A)は、ヒドロキシル基を有するラジカル重合性化合物、1以上の環状構造を有するラジカル重合性化合物、及び、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類のラジカル重合性化合物から選択される1種以上を含有することが好ましい。
前記ラジカル重合性化合物(A)の含有量は、前記モデル材用組成物全体100重量部に対して、10〜90重量部であることが好ましい。前記ラジカル重合性化合物(A)の含有量は、50重量部以上であることがより好ましい。なお、前記(A)成分が2種以上含まれる場合、前記含有量は、各(A)成分の含有量の合計である。
<カチオン重合性化合物(B)>
本実施形態に係る光造形用インクセットに含まれるモデル材用組成物は、エチレン性二重結合を1個以上有するカチオン重合性化合物(B)を含有する。前記カチオン重合性化合物(B)は、反応性の観点から、環状ヘテロ化合物又はビニルエーテル化合物であることが好ましく、3員環エーテルであるオキシラン化合物であることがより好ましい。
前記オキシラン化合物は、例えば、オキシラン、メチルオキシラン等の脂肪族系環状エーテル基;3,4−オキシランシクロヘキシルメチル3,4−オキシランシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−オキシラン−6−メチルシクロヘキシルメチル3,4−オキシラン−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート等の脂環式環に結合した三員環状の環状エーテル基等が含有される化合物中の水素原子を1個又は複数個取り除いた形の基が、他の化学構造に結合した化合物である。
前記オキシラン化合物は、芳香環を有するオキシラン化合物であることが好ましい。前記芳香環を有する置換基としては、例えば、フェニル、フェニレン等が挙げられる。
芳香環を有するオキシラン化合物とは、例えば、ベンゼン、トルエン等のベンゼン誘導体中の水素原子を1個又は複数個取り除いた形の基が、他の化学構造に結合した化合物である。
また、芳香環を有するオキシラン化合物とは、例えば、シクロプロペン、シクロブテン等のシクロアルケン類;
ベンゼン以外の炭素数を有し、かつ、環を構成する炭素数が3以上の[4n+2]アヌレン;
ビフェニル、トリフェニルメタン等の芳香族多環化合物;
ペンタレン、インデン等の炭素縮合二環系;
as−インダセン、s−インダセン等の炭素縮合三環系;
トリンデン、トリンダン等の炭素縮合四環系;
ピセン、ペリレン等の炭素縮合五環系;
コランヌレン、フルミネン等の環数6以上の炭素縮合環系;等の環状化合物中の水素原子を1個又は複数個取り除いた形の基が、他の化学構造に結合した化合物である。
前記オキシラン化合物以外の前記環状ヘテロ化合物としては、4員環エーテルであるオキセタニル基含有化合物(オキセタン化合物)、5員環以上の環状エーテル化合物、2個以上の酸素又は酸素以外のヘテロ基を有する化合物、環状エステル化合物、環状ホルマール化合物、環状カーボネート化合物、含フッ素環状化合物等が挙げられる。
前記カチオン重合性化合物(B)は、水酸基を有する化合物であってもよい。前記水酸基を有する化合物としては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、グリセリンモノグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、4−(ヒドロキシメチル)−1,3−ジオキソラン−2−オン、2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル等が挙げられる。
前記カチオン重合性化合物(B)は、1種類又は2種類以上を組み合わせて含有してよい。特に、前記カチオン重合性化合物(B)は、3員環エーテルであるオキシラン化合物、及び4員環エーテルであるオキセタン化合物から選択される少なくとも1種類を含有することが好ましい。
前記カチオン重合性化合物(B)の含有量は、前記モデル材用組成物全体100重量部に対して、10〜90重量部であることが好ましい。前記カチオン重合性化合物(B)の含有量は、50重量部以上であることがより好ましい。なお、前記(B)成分が2種以上含まれる場合、前記含有量は、各(B)成分の含有量の合計である。
<ラジカル重合開始剤(C)>
本実施形態に係る光造形用インクセットに含まれるモデル材用組成物は、ラジカル重合開始剤(C)を含有する。
前記ラジカル重合開始剤(C)としては、例えば、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、アセトフェノン系化合物、α―アミノアルキルフェノン系化合物、α―ヒドロキシケトン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、キサントフルオレノン系化合物、ベンズアルデヒド系化合物、アントラキノン系化合物、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4−チオキサントン、カンファーキノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。前記ラジカル重合開始剤(C)の市販品としては、例えば、イルガキュアー184,907,651,1700,1800,819,369,261(IGM Resins社製)、DAROCUR−TPO(IGM Resins社製)、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド)、ダロキュア−1173(IGM Resins社製)、エザキュアーKIP150,TZT(日本シイベルヘグナー社製)、カヤキュアBMS,カヤキュアDMBI(日本化薬社製)等が挙げられる。また、前記ラジカル重合開始剤(C)は、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物であってもよい。
前記ラジカル重合開始剤(C)の含有量は、前記モデル材用組成物全体100重量部に対して、0.5〜10重量部であることが好ましい。前記ラジカル重合開始剤(C)の含有量が前記範囲であると、前記モデル材の硬化性が良好となる。前記ラジカル重合開始剤(C)の含有量は、0.8重量部以上であることがより好ましく、5重量部以下であることがより好ましい。なお、前記(C)成分が2種以上含まれる場合、前記含有量は、各(C)成分の含有量の合計である。
<カチオン重合開始剤(D)>
本実施形態に係る光造形用インクセットに含まれるモデル材用組成物は、カチオン重合開始剤(D)を含有する。前記カチオン重合開始剤(D)としては、例えば、UVACURE1590(ダイセル・サイテック社製)、CPI−100P(サンアプロ社製)等のスルホニウム塩系化合物;IRGACURE250(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、WPI−113(和光純薬社製)、Rp−2074(ローディア・ジャパン社製)等のヨードニウム塩系化合物等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記カチオン重合開始剤(D)の含有量は、前記モデル材用組成物全体100重量部に対して、0.5〜10重量部であることが好ましい。前記カチオン重合開始剤(D)の含有量が前記範囲であると、前記モデル材の硬化性が良好となる。前記カチオン重合開始剤(D)の含有量は、1重量部以上であることがより好ましく、7重量部以下であることがより好ましい。なお、前記(D)成分が2種以上含まれる場合、前記含有量は、各(D)成分の含有量の合計である。
<その他の添加剤>
本実施形態に係る光造形用インクセットに含まれるモデル材用組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要により、その他の添加剤を含有させることができる。その他の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、重合禁止剤、連鎖移動剤、充填剤等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
本実施形態に係る光造形用インクセットに含まれるモデル材用組成物の製造方法は、特に限定されるものではない。例えば、前記(A)〜(D)成分、並びに、必要により、前記その他の添加剤を、混合攪拌装置等を用いて均一に混合することにより、製造することができる。
このようにして製造された前記モデル材用組成物は、インクジェットヘッドからの吐出性を良好にする観点から、25℃における粘度が、70mPa・s以下であることが好ましい。なお、モデル材用組成物の粘度の測定は、JIS Z 8803に準拠し、R100型粘度計を用いて行われる。
2.サポート材用組成物
<水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)>
本実施形態に係る光造形用インクセットに含まれるサポート材用組成物は、水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)を含有する。前記水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)は、光照射により重合して、サポート材用組成物を硬化させる成分である。また、サポート材用組成物を光硬化させることにより得られるサポート材をすばやく水に溶解させる成分である。
前記水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)は、エネルギー線により硬化する特性を有する分子内にエチレン性二重結合を1個有する水溶性の重合性モノマーである。前記水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)としては、例えば、炭素数5〜15の水酸基含有(メタ)アクリレート〔例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等〕、Mn200〜1,000のアルキレンオキサイド付加物含有(メタ)アクリレート〔ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、モノアルコキシ(炭素数1〜4)ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、モノアルコキシ(炭素数1〜4)ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、PEA−PPAブロックポリマーのモノ(メタ)アクリレート等〕、炭素数3〜15の(メタ)アクリルアミド誘導体〔(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N’−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等〕、(メタ)アクリロイルモルフォリン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、サポート材用組成物の硬化性を向上させる観点から、N,N’−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルフォリン等であることが好ましい。さらに、人体への皮膚低刺激性の観点から、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルフォリンであることがより好ましい。
前記水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)の含有量は、前記サポート材用組成物全体100重量部に対して、20〜50重量部とする。前記水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)の含有量が20重量部未満であると、前記サポート材における自立性が充分ではない。そのため、該サポート材をモデル材の下層に配置した際、前記モデル材を充分に支えることができない。その結果、前記モデル材の寸法精度が悪化する。一方、前記水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)の含有量が50重量部を超えると、前記サポート材は、水への溶解性が劣る。前記サポート材を完全に除去するまでの水への浸漬時間が長くなると、モデル材がわずかに膨張する。その結果、前記モデル材の微細構造部分において、寸法精度が悪化する場合がある。前記水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)の含有量は、25重量部以上であることが好ましく、45重量部以下であることが好ましい。なお、前記(a)成分が2種以上含まれる場合、前記含有量は、各(a)成分の含有量の合計である。
<オキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基を含むポリアルキレングリコール(b)>
本実施形態に係る光造形用インクセットに含まれるサポート材用組成物は、オキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基を含むポリアルキレングリコール(b)を含有する。前記ポリアルキレングリコール(b)は、前記サポート材の水への溶解性を高めることができる。
前記ポリアルキレングリコール(b)とは、活性水素化合物に少なくともエチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドが付加したものである。前記ポリアルキレングリコール(b)としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。活性水素化合物としては、1〜4価アルコール、アミン化合物等が挙げられる。これらの中でも、2価アルコール又は水であることが好ましい。
前記ポリアルキレングリコール(b)の数平均分子量Mnは、100〜5,000であることが好ましい。前記ポリアルキレングリコール(b)のMnが前記範囲内であると、光硬化前の前記水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)と相溶し、かつ、光硬化後の前記水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)と相溶しない。その結果、前記サポート材の自立性を高め、かつ、該サポート材の水への溶解性を高めることができる。前記ポリアルキレングリコール(b)のMnは、200〜3,000であることがより好ましく、400〜2,000であることがさらに好ましい。
前記ポリアルキレングリコール(b)の含有量は、前記サポート材用組成物全体100重量部に対して、20〜49重量部とする。前記ポリアルキレングリコール(b)の含有量が20重量部未満であると、前記サポート材は、水への溶解性が劣る。サポート材を完全に除去するまでの水への浸漬時間が長くなると、モデル材がわずかに膨張する。その結果、前記モデル材の微細構造部分において、寸法精度が悪化する場合がある。一方、前記ポリアルキレングリコール(b)の含有量が49重量部を超えると、サポート材用組成物を光硬化させる際、前記ポリアルキレングリコール(b)の浸み出しが生じる場合がある。前記ポリアルキレングリコール(b)の浸み出しが生じると、前記モデル材用組成物に含有される前記カチオン重合性化合物の重合反応が進みにくくなり、その結果、前記モデル材の硬化不足が生じやすくなる。また、前記ポリアルキレングリコール(b)の含有量が49重量部を超えると、サポート材用組成物の粘度が高くなる。そのため、前記サポート材用組成物をインクジェットヘッドから吐出させる際、ジェッティング特性が悪化して、飛行曲がりを起こす可能性がある。その結果、前記サポート材の寸法精度が悪化する。よって、該サポート材の上層に成形されたモデル材の寸法精度も悪化する。前記ポリアルキレングリコール(b)の含有量は、25重量部以上であることが好ましく、45重量部以下であることが好ましい。なお、前記(b)成分が2種以上含まれる場合、前記含有量は、各(b)成分の含有量の合計である。
<水溶性有機溶剤(c)>
本実施形態に係る光造形用インクセットに含まれるサポート材用組成物は、水溶性有機溶剤(c)を含有する。前記水溶性有機溶剤(c)は、前記サポート材の水への溶解性を向上させる成分である。また、サポート材用組成物を低粘度に調整する成分である。
前記水溶性有機溶剤(c)としては、例えば、エチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコールモノアセテート、トリエチレングリコールモノアセテート、トリプロピレングリコールモノアセテート、テトラエチレングリコールモノアセテート、テトラプロピレングリコールモノアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラプロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、サポート材の水への溶解性を向上させ、かつ、サポート材用組成物を低粘度に調整する観点から、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、又は、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートであることがより好ましい。
前記水溶性有機溶剤(c)の含有量は、前記サポート材用組成物全体100重量部に対して、35重量部以下とする。前記水溶性有機溶剤(c)の含有量が35重量部を超えると、前記サポート材用組成物を光硬化させる際、前記水溶性有機溶剤(c)の浸み出しが生じる。前記水溶性有機溶剤(c)の浸み出しが生じると、前記モデル材用組成物に含有される前記カチオン重合性化合物の重合反応が進みにくくなり、その結果、前記モデル材の硬化不足が生じやすくなる。前記水溶性有機溶剤(c)の含有量は、前記サポート材の水への溶解性を向上させ、かつ、前記サポート材用組成物を低粘度に調整する観点から、5重量部以上であることが好ましく、10重量部以上であることがより好ましい。また、前記水溶性有機溶剤(c)の含有量は、30重量部以下であることが好ましい。なお、前記(c)成分が2種以上含まれる場合、前記含有量は、各(c)成分の含有量の合計である。
<光重合開始剤(d)>
本実施形態に係る光造形用インクセットに含まれるサポート材用組成物は、光重合開始剤(d)を含有する。前記光重合開始剤(d)は、紫外線、近紫外線又は可視光領域の波長の光を照射するとラジカル反応を促進する化合物であれば、特に限定されない。
前記光重合開始剤(d)としては、例えば、炭素数14〜18のベンゾイン化合物〔例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等〕、炭素数8〜18のアセトフェノン化合物〔例えば、アセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン等〕、炭素数14〜19のアントラキノン化合物〔例えば、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン等〕、炭素数13〜17のチオキサントン化合物〔例えば、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等〕、炭素数16〜17のケタール化合物〔例えば、アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等〕、炭素数13〜21のベンゾフェノン化合物〔例えば、ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、4,4’−ビスメチルアミノベンゾフェノン等〕、炭素数22〜28のアシルフォスフィンオキサイド化合物〔例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ビス−(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等〕、これらの化合物の混合物等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、モデル材用組成物を光硬化させることにより得られるモデル材の耐光性を向上させる観点から、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドであることが好ましい。また、入手可能なアシルフォスフィンオキサイド化合物としては、例えば、BASF社製のDAROCURE TPO等が挙げられる。
前記光重合開始剤(d)の含有量は、前記サポート材用組成物全体100重量部に対して、1〜20重量部であることが好ましく、5〜20重量部であることがより好ましい。前記光重合開始剤(d)の含有量が前記範囲であると、サポート材用組成物の自立性が良好となる。そのため、該サポート材の上層に成形されたモデル材は、寸法精度が向上する。前記光重合開始剤(d)の含有量は、7重量部以上であることがより好ましく、18重量部以下であることがより好ましい。なお、前記(d)成分が2種以上含まれる場合、前記含有量は、各(d)成分の含有量の合計である。
<表面調整剤(e)>
本実施形態に係る光造形用インクセットに含まれるサポート材用組成物は、組成物の表面張力を適切な範囲に調整するため、表面調整剤(e)を含有することが好ましい。組成物の表面張力を適切な範囲に調整することにより、モデル材用組成物とサポート材用組成物とが界面で混ざり合うことを抑制することができる。その結果、これらの組成物を用いて、寸法精度が良好な光造形品を得ることができる。この効果を得るため、前記表面調整剤(e)の含有量は、前記サポート材用組成物全体100重量部に対して、0.005〜3.0重量部であることが好ましい。
前記表面調整剤(e)としては、例えば、シリコーン系化合物等が挙げられる。シリコーン系化合物としては、例えば、ポリジメチルシロキサン構造を有するシリコーン系化合物等が挙げられる。具体的には、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、ポリアラルキル変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられる。これらとして、商品名でBYK−300、BYK−302、BYK−306、BYK−307、BYK−310、BYK−315、BYK−320、BYK−322、BYK−323、BYK−325、BYK−330、BYK−331、BYK−333、BYK−337、BYK−344、BYK−370、BYK−375、BYK−377、BYK−UV3500、BYK−UV3510、BYK−UV3570(以上、ビックケミー社製)、TEGO−Rad2100、TEGO−Rad2200N、TEGO−Rad2250、TEGO−Rad2300、TEGO−Rad2500、TEGO−Rad2600、TEGO−Rad2700(以上、デグサ社製)、グラノール100、グラノール115、グラノール400、グラノール410、グラノール435、グラノール440、グラノール450、B−1484、ポリフローATF−2、KL−600、UCR−L72、UCR−L93(共栄社化学社製)等を用いてもよい。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、前記(e)成分が2種以上含まれる場合、前記含有量は、各(e)成分の含有量の合計である。
<保存安定化剤(f)>
本実施形態に係る光造形用インクセットに含まれるサポート材用組成物は、さらに、保存安定化剤(f)を含有することが好ましい。保存安定化剤(f)は、組成物の保存安定性を高めることができる。また、熱エネルギーにより重合性化合物が重合することで生じるヘッド詰まりを防止することができる。これらの効果を得るため、前記保存安定化剤(f)の含有量は、前記サポート材用組成物全体100重量部に対して、0.05〜3.0重量部であることが好ましい。
前記保存安定化剤(f)としては、例えば、ヒンダードアミン系化合物(HALS)、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等が挙げられる。具体的には、ハイドロキノン、メトキノン、ベンゾキノン、p−メトキシフェノール、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ハイドロキノンモノブチルエーテル、TEMPO、4−ヒドロキシ−TEMPO、TEMPOL、クペロンAl、IRGASTAB UV-10、IRGASTAB UV-22、FIRSTCURE ST−1(ALBEMARLE社製)、t−ブチルカテコール、ピロガロール、BASF社製のTINUVIN 111 FDL、TINUVIN 144、TINUVIN 292、TINUVIN XP40、TINUVIN XP60、TINUVIN 400等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、前記(f)成分が2種以上含まれる場合、前記含有量は、各(f)成分の含有量の合計である。
本実施形態に係る光造形用インクセットに含まれるサポート材用組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要により、その他の添加剤を含有させることができる。その他の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、重合禁止剤、連鎖移動剤、充填剤等が挙げられる。
本実施形態に係る光造形用インクセットに含まれるサポート材用組成物の製造方法は、特に限定されるものではない。例えば、前記(a)〜(d)成分、及び、必要により、前記(e)、(f)成分、その他の添加剤を、混合攪拌装置等を用いて均一に混合することにより、製造することができる。
このようにして製造された前記サポート材用組成物は、インクジェットヘッドからの吐出性を良好にする観点から、25℃における粘度が、70mPa・s以下であることが好ましい。なお、サポート材用組成物の粘度の測定は、JIS Z 8803に準拠し、R100型粘度計を用いて行われる。
3.光造形品及びその製造方法
本実施形態に係る光造形品は、本実施形態に係る光造形用インクセットを用いて造形される。具体的には、インクジェット光造形法により、上述のモデル材用組成物を光硬化させることによりモデル材を得るとともに、上述のサポート材用組成物を光硬化させることによりサポート材を得る工程(I)と、前記サポート材を除去する工程(II)とを経て製造される。前記工程(I)及び前記工程(II)は、特に限定されないが、例えば、以下の方法により行われる。
<工程(I)>
図1は、本実施形態に係る光造形品の製造方法における工程(I)を模式的に示す図である。図1に示すように、三次元造形装置1は、インクジェットヘッドモジュール2及び造形テーブル3を含む。インクジェットヘッドモジュール2は、モデル材用組成物を充填したモデル材用インクジェットヘッド21と、サポート材用組成物を充填したサポート材用インクジェットヘッド22と、ローラー23と、光源24とを有する。
まず、インクジェットヘッドモジュール2を図1中の造形テーブル3に対して、X方向及びY方向に走査させるとともに、モデル材用インクジェットヘッド21からモデル材用組成物を吐出させ、かつ、サポート材用インクジェットヘッド22からサポート材用組成物を吐出させることにより、モデル材用組成物とサポート材用組成物とからなる組成物層を形成する。そして、前記組成物層の上面を平滑にするために、ローラー23を用いて、余分なモデル材用組成物及びサポート材用組成物を除去する。そして、これらの組成物に、光源24を用いて光を照射することにより、造形テーブル3上に、モデル材4及びサポート材5からなる硬化層を形成する。
次に、造形テーブル3を、前記硬化層の厚み分だけ、図1中のZ方向に降下させる。その後、上述と同様の方法で、前記硬化層の上にさらにモデル材4及びサポート材5からなる硬化層を形成する。これらの工程を繰返し行うことにより、モデル材4及びサポート材5からなる硬化物6を作製する。
組成物を硬化させる光としては、例えば、遠赤外線、赤外線、可視光線、近紫外線、紫外線等が挙げられる。これらの中でも、硬化作業の容易性及び効率性の観点から、近紫外線又は紫外線であることが好ましい。
光源24としては、水銀灯、メタルハライドランプ、紫外線LED、紫外線レーザー等が挙げられる。これらの中でも、設備の小型化及び省電力の観点から、紫外線LEDであることが好ましい。なお、光源24として紫外線LEDを用いた場合、紫外線の積算光量は、500mJ/cm程度であることが好ましい。
<工程(II)>
図2は、本実施形態に係る光造形品の製造方法における工程(II)を模式的に示す図である。図2に示すように、工程(I)で作製したモデル材4及びサポート材5からなる硬化物6は、容器7に入れた溶媒8中に浸漬させる。これにより、サポート材5を溶媒8に溶解させて、除去することができる。
サポート材を溶解させる溶媒8としては、例えば、イオン交換水、蒸留水、水道水、井戸水等が挙げられる。これらの中でも、不純物が比較的少なく、かつ、安価に入手できるという観点から、イオン交換水であることが好ましい。
以上の工程により本実施形態に係る光造形品が得られる。上述のように、本実施形態に係る光造形用インクセットでは、該光造形用インクセットに含まれるモデル材用組成物を光硬化させることにより、伸び及び弾性を有するモデル材を得ることができる。また、本実施形態に係る光造形用インクセットでは、該光造形用インクセットに含まれるサポート材用組成物を光硬化させることにより、自立性に優れたサポート材を得ることができる。このようなモデル材及びサポート材を用いて製造された光造形品は、寸法精度が良好である。
以下、本実施形態をより具体的に開示した実施例を示す。なお、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
<モデル材用組成物>
(モデル材用組成物の製造)
表1に示す配合で、(A)〜(D)成分を、混合攪拌装置を用いて均一に混合し、実施例M1及びM2のモデル材用組成物を製造した。
Figure 2018143299
4HBA:アクリル酸4−ヒドロキシブチル[大阪有機化学工業社製]
AIB:アクリル酸イソブチル[大阪有機化学工業社製]
IBXA:アクリル酸イソボルニル[大阪有機化学工業社製]
GCDG:グリセリンジグリシジルエーテル[共栄社化学社製]
2021P:3,4−オキシランシクロへキシルメチル−3,4−オキシランシクロヘキサンカルボキシレート[ダイセル社製]
DAROCURE TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド[DAROCURE TPO、BASF社製]
CPI−100P:トリアリールスルホニウム[サンアプロ社製]
<サポート材用組成物>
(サポート材用組成物の製造)
表2及び3に示す配合で、(a)〜(f)成分を、混合攪拌装置を用いて均一に混合し、実施例S1〜S17及び比較例s1〜s6のサポート材用組成物を製造した。そして、これらのサポート材用組成物を用いて、以下の評価を行った。
なお、本実施例では、後述するように、照射手段として紫外線LEDを用いて、サポート材用組成物を硬化させた。実施例S17(参考例)のサポート材用組成物については、光重合開始剤(d)の含有量が20重量部を超えることから、光重合開始剤(d)が充分に溶解せず、溶け残りが生じた。これにより、実施例S17のサポート材用組成物に紫外線LEDを照射しても、満足に硬化しなかった。したがって、実施例S17のサポート材用組成物については、以下の評価をすべて行わなかった。なお、実施例S17のサポート材用組成物は、照射手段として水銀灯またはメタルハライドランプを用いた場合には、光重合開始剤(d)の含有量が25重量部であっても硬化した。
Figure 2018143299
Figure 2018143299
HEAA:N−ヒドロキシエチルアクリルアミド[HEAA(エチレン性二重結合/1分子:1個)、KJケミカルズ社製]
ACMO:アクリロイルモルフォリン[ACMO(エチレン性二重結合/1分子:1個)、KJケミカルズ社製]
DMAA:N,N’−ジメチルアクリルアミド[DMAA(エチレン性二重結合/1分子:1個)、KJケミカルズ社製]
PPG−400:ポリプロピレングリコール[ユニオールD400(分子量400)、日油社製]
PPG−1000:ポリプロピレングリコール[ユニオールD1000(分子量1000)、日油社製]
PEG−400:ポリエチレングリコール[PEG#400(分子量400)、日油社製]
PEG−1000:ポリエチレングリコール[PEG#1000(分子量1000)、日油社製]
MTG:トリエチレングリコールモノメチルエーテル[MTG、日本乳化剤社製]
DPMA:ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート[ダワノールDPMA、ダウケミカル社製]
DAROCURE TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド[DAROCURE TPO、BASF社製]
TEGO−Rad2100:ポリジメチルシロキサン構造を有するシリコンアクリレート[TEGO−Rad2100、エボニック デグサ ジャパン社製]
H-TEMPO:4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル[HYDROXY−TEMPO、エボニック デグサ ジャパン社製]
(粘度の測定)
各サポート材用組成物の粘度は、R100型粘度計(東機産業社製)を用いて、25℃、コーン回転数5rpmの条件下で測定し、下記の基準において評価した。評価結果を表4及び5に示す。
○:粘度 ≦ 70mPa・s
×:粘度 > 70mPa・s
(水への溶解性)
直径50mmのアルミカップに、各サポート材用組成物2.0gを採取した。次に、照射手段として紫外線LED(NCCU001E、日亜化学工業株式会社製)を用い、全照射光量が500mJ/cmとなるように紫外線を照射して硬化させ、サポート材を得た。その後、サポート材をアルミカップから離型した。続いて、ビーカーに入れたイオン交換水500ml中に、前記サポート材を浸漬した。10分毎にサポート材を目視で観察し、浸漬開始から完全溶解又は元の形状が無くなるまでに要した時間(以下、水溶解時間という)を計測し、下記の基準において溶解性を評価した。評価結果を表4及び5に示す。
○:水溶解時間 ≦ 1時間
△:1時間 < 水溶解時間 <1.5時間
×:水溶解時間 ≧ 1.5時間
(油状浸み出しの評価)
100mm×100mmのアルミ箔に、各サポート材用組成物1.0gを採取した。次に、照射手段として紫外線LED(NCCU001E、日亜化学工業株式会社製)を用い、全照射光量が500mJ/cmとなるように紫外線を照射して硬化させ、サポート材を得た。なお、この時点でサポート材は固体状態である。このサポート材を2時間放置し、サポート材表面における油状浸み出しの有無を目視で観察し、下記の基準において評価した。評価結果を表4及び5に示す。
○:油状浸み出しが全く観察されなかった。
△:わずかに油状浸み出しが観察された。
×:油状浸み出しが多く観察された。
(自立性の評価)
評価に用いるガラス板(商品名「GLASS PLATE」、アズワン社製、200mm×200mm×厚さ5mm)は、平面視で四角形である。前記ガラス板の上面の四辺に厚さ1mmのスペーサーを配置して、10cm×10cmの正方形の領域を形成した。その領域内に各サポート材用組成物を注型した後、別の前記ガラス板を重ねて載せた。そして、照射手段として紫外線LED(NCCU001E、日亜化学工業株式会社製)を用い、全照射光量が500mJ/cmとなるように紫外線を照射して硬化させ、サポート材を得た。その後、サポート材をガラス板から離型し、カッターで縦10mm、横10mmの形状に切り出して、試験片を得た。次に、該試験片を10枚重ねて、高さ10mmの試験片群を得た。該試験片群は、上から100gの重しを載せた状態で、そのまま30℃に設定したオーブンの中に入れて、1時間放置した。その後、試験片の形状を観察し、下記の基準において自立性を評価した。評価結果を表4及び5に示す。
○:形状に変化がなかった。
△:形状がわずかに変化し、重しが傾いた状態になった。
×:形状が大きく変化した。
Figure 2018143299
Figure 2018143299
表4及び5の結果から分かるように、本発明の要件を全て満たす実施例S1〜S16のサポート材用組成物は、インクジェットヘッドからの吐出に適した粘度であった。また、実施例S1〜S16のサポート材用組成物を光硬化させることにより得られるサポート材は、水への溶解性が高く、かつ、油状浸み出しが抑制された。さらに、実施例S1〜S15のサポート材用組成物を光硬化させることにより得られるサポート材は、充分な自立性を有していた。なお、実施例S16(参考例)のサポート材用組成物は、光重合開始剤(d)の含有量が5重量部未満であることから、紫外線LEDを照射しても、ラジカル反応が促進せず、得られるサポート材の自立性が充分ではなかった。実施例S16のサポート材用組成物は、照射手段として水銀灯またはメタルハライドランプを用いた場合には、光重合開始剤(d)の含有量が3重量部であっても、得られるサポート材が充分な自立性を有する。
さらに、水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)の含有量が45重量部以下、かつ、ポリアルキレングリコール(b)の含有量が25重量部以上である実施例S1〜S8、S10、S11、S13〜S16のサポート材用組成物から得られるサポート材は、水への溶解性がより高かった。ポリアルキレングリコール(b)の含有量が45重量部以下、かつ、水溶性有機溶剤(c)の含有量が30重量部以下である実施例S1〜S10、S12、S14〜S16のサポート材用組成物から得られるサポート材は、油状浸み出しがより抑制された。水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)の含有量が25重量部以上である実施例S1〜S7、S9〜S12、S14、S15のサポート材用組成物から得られるサポート材は、より充分な自立性を有していた。
一方、比較例s1のサポート材用組成物は、水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)の含有量が20重量部未満であることから、サポート材の自立性が充分ではなかった。比較例s2のサポート材用組成物は、水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)の含有量が50重量部を超えることから、サポート材の水への溶解性が低かった。比較例s3のサポート材用組成物は、ポリアルキレングリコール(b)の含有量が49重量部を超えることから、粘度が高く、かつ、サポート材において油状浸み出しが生じた。比較例s4のサポート材用組成物は、水溶性有機溶剤(c)の含有量が35重量部を超えることから、サポート材において油状浸み出しが生じた。比較例s5のサポート材用組成物は、ポリアルキレングリコール(b)の含有量が20重量部未満であることから、サポート材の水への溶解性が低かった。また、比較例s5のサポート材用組成物は、水溶性有機溶剤(c)の含有量が35重量部を超えることから、サポート材において油状浸み出しが生じた。比較例s6のサポート材用組成物は、ポリアルキレングリコール(b)の含有量が49重量部を超えることから、粘度が高く、かつ、サポート材において油状浸み出しが生じた。
<光造形品>
(光造形品の寸法精度の評価)
表1に示す各モデル材用組成物と、表2及び3に示す各サポート材用組成物とを組み合わせてなる光造形用インクセットを用いて、硬化物を作成した。該硬化物の形状及び目標とする寸法を、図3(a)及び(b)に示す。なお、インクジェットヘッドから各モデル材用組成物及び各サポート材用組成物を吐出させる工程は、解像度が600×600dpi、組成物層の1層の厚さが約13〜14μmとなるように行った。また、各モデル材用組成物及び各サポート材用組成物をそれぞれ光硬化させる工程は、スキャン方向に対してインクジェットヘッドの後ろ側に設置された波長385nmのLED光源を用いて、照度250mW/cm、組成物層の1層当りの積算光量300mJ/cmの条件で行った。次に、前記硬化物をイオン交換水に浸漬することにより、サポート材を除去して、光造形品を得た。その後、得られた光造形品をデシケーター内に24時間静置し、充分に乾燥させた。上述の工程により、試験No.1〜3の光造形品を、それぞれ5個ずつ製造した。乾燥後の光造形品について、図3(a)中のx方向及びy方向の寸法を、ノギスを用いて測定し、目標とする寸法からの変化率を算出した。寸法精度は、試験No.1〜3の各光造形品における寸法変化率の平均値を求め、該平均値を用いて下記の基準により評価を行った。評価結果を表6に示す。
○:平均寸法変化率が±1.0%未満
×:平均寸法変化率が±1.0%以上
Figure 2018143299
表6の結果から分かるように、本発明の要件を全て満たす光造形用インクセットを用いて製造された試験No.1及び2の光造形品は、寸法精度が良好であった。
本発明の光造形用インクセットは、インクジェット光造形法を用いて、寸法精度が良好な光造形品を製造する際に好適に用いることができる。
1 三次元造形装置
2 インクジェットヘッドモジュール
21 モデル材用インクジェットヘッド
22 サポート材用インクジェットヘッド
23 ローラー
24 光源
3 造形テーブル
4 モデル材
5 サポート材
6 硬化物
7 容器
8 溶媒

Claims (17)

  1. インクジェット光造形法に用いられ、かつ、モデル材を造形するために使用されるモデル材用組成物と、サポート材を造形するために使用されるサポート材用組成物とを組み合わせてなる光造形用インクセットであって、
    前記モデル材用組成物は、
    エチレン性二重結合を1個以上有するラジカル重合性化合物(A)と、
    エチレン性二重結合を1個以上有するカチオン重合性化合物(B)と、
    ラジカル重合開始剤(C)と、
    カチオン重合開始剤(D)と、
    を含有し、ここで、前記カチオン重合性化合物(B)は環状ヘテロ化合物又はビニルエーテル化合物であり、
    前記サポート材用組成物は、該サポート材用組成物全体100重量部に対して、
    20〜50重量部の水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)と、
    20〜49重量部のオキシエチレン基及び/又はオキシプロピレン基を含むポリアルキレングリコール(b)と、
    35重量部以下の水溶性有機溶剤(c)と、
    1〜20重量部の光重合開始剤(d)と、
    を含有する、光造形用インクセット。
  2. 前記モデル材用組成物において、前記ラジカル重合性化合物(A)は、ヒドロキシル基を有するラジカル重合性化合物、1以上の環状構造を有するラジカル重合性化合物、及び、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類のラジカル重合性化合物から選択される1種以上を含有する、請求項1に記載の光造形用インクセット。
  3. 前記モデル材用組成物において、前記カチオン重合性化合物(B)は、水酸基を有する化合物及び/又はオキシラン化合物を含有する、請求項1又は2に記載の光造形用インクセット。
  4. 前記モデル材用組成物において、前記ラジカル重合開始剤(C)は、アシルフォスフィンオキサイド系化合物を含有する、請求項1〜3のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
  5. 前記モデル材用組成物において、前記カチオン重合開始剤(D)は、スルホニウム塩系化合物から選択される1種以上を含有する、請求項1〜4のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
  6. 前記モデル材用組成物において、前記ラジカル重合性化合物(A)の含有量は、該モデル材用組成物全体100重量部に対して、10〜90重量部である、請求項1〜5のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
  7. 前記モデル材用組成物において、前記カチオン重合性化合物(B)の含有量は、該モデル材用組成物全体100重量部に対して、10〜90重量部である、請求項1〜6のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
  8. 前記モデル材用組成物において、前記ラジカル重合開始剤(C)の含有量は、該モデル材用組成物全体100重量部に対して、0.5〜10重量部である、請求項1〜7のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
  9. 前記モデル材用組成物において、前記カチオン重合開始剤(D)の含有量は、該モデル材用組成物全体100重量部に対して、0.5〜10重量部である、請求項1〜8のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
  10. 前記モデル材用組成物において、前記カチオン重合性化合物(B)は、オキシラン化合物及びオキセタン化合物から選択される少なくとも1種類を含有する、請求項1〜9のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
  11. 前記サポート材用組成物において、前記水溶性単官能エチレン性不飽和単量体(a)の含有量は、該サポート材用組成物全体100重量部に対して、25〜45重量部である、請求項1〜10のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
  12. 前記サポート材用組成物において、前記ポリアルキレングリコール(b)の含有量は、該サポート材用組成物全体100重量部に対して、25〜45重量部である、請求項1〜11のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
  13. 前記サポート材用組成物において、前記水溶性有機溶剤(c)の含有量は、該サポート材用組成物全体100重量部に対して、5重量部以上である、請求項1〜12のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
  14. 前記サポート材用組成物において、光重合開始剤(d)の含有量は、該サポート材用組成物全体100重量部に対して、5〜20重量部である、請求項1〜13のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
  15. 前記サポート材用組成物は、さらに、該サポート材用組成物全体100重量部に対して、0.05〜3.0重量部の保存安定化剤(e)を含有する、請求項1〜14のいずれか一つに記載の光造形用インクセット。
  16. インクジェット光造形法により、請求項1〜15のいずれか一つに記載の光造形用インクセットを用いて造形された、光造形品。
  17. インクジェット光造形法により、請求項1〜15のいずれか一つに記載の光造形用インクセットを用いて光造形品を製造する方法であって、
    前記モデル材用組成物を光硬化させることによりモデル材を得るとともに、前記サポート材用組成物を光硬化させることによりサポート材を得る工程(I)と、
    前記サポート材を除去する工程(II)と、
    を有する、光造形品の製造方法。
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