JP2019039944A - トナー及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性と耐熱ストレス性と帯電安定性と現像性とに優れるトナーを提供する。
【解決手段】トナー粒子は、各々、トナー母粒子と、外添剤とを備える。トナー母粒子は、各々、結着樹脂を含有するトナーコアと、トナーコアの表面を覆うシェル層とを有する。外添剤は、複数の外添用樹脂粒子を含む。外添用樹脂粒子は、各々、シェル層の表面に存在する。シェル層は、特定のビニル樹脂を含有する。トナーコアと、樹脂粒子の各々とは、シェル層内の共有結合により、互いに結合される。樹脂粒子の脱離率が、5%未満である。
【選択図】なし

Description

本発明は、トナー及びその製造方法に関する。詳しくは、本発明は、樹脂粒子が外添されたトナー及びその製造方法に関する。
多段階にわたってシリカ粉末をトナー母粒子の表面に外添することでトナーを製造することが知られている(例えば下記特許文献1参照)。
特開2004−212508号公報
トナーの耐熱性、耐熱ストレス性及び帯電安定性の向上を目的として、樹脂を含有する外添剤粒子(樹脂粒子)を使用することがある。しかし、一般的に、樹脂粒子は、シリカ粉末を構成するシリカ粒子に比べ、流動性に劣る。そのため、特許文献1に記載のように多段階にわたって樹脂粒子をトナー母粒子の表面に外添させても、樹脂粒子をトナー母粒子の表面に均一に被覆させることは難しい。よって、樹脂粒子が画像形成中にトナー母粒子の表面から脱離することがある。
樹脂粒子が画像形成中にトナー母粒子の表面から脱離すると、樹脂粒子が他の部材の表面に付着することがある。樹脂粒子が他の部材の表面に付着すると、樹脂粒子が起点となってトナー母粒子(特に、トナー母粒子の樹脂成分)が他の部材の表面に付着し易い。画像形成装置の構成部材が樹脂粒子又はトナー母粒子で汚染されると、現像ムラ又は転写ムラが発生することがある。また、トナーの現像性が低下することがある。キャリア粒子(キャリアを構成するキャリア粒子)の表面が樹脂粒子又はトナー母粒子で汚染されると、トナーの帯電量が低下し易い。このことによっても、トナーの現像性が低下することがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、耐熱性と耐熱ストレス性と帯電安定性とに優れ、さらには現像性にも優れるトナー及びその製造方法を提供することである。
本発明に係るトナーは、正帯電性を有する。詳しくは、前記トナーは、複数のトナー粒子を含む。前記トナー粒子は、各々、トナー母粒子と、外添剤とを備える。前記トナー母粒子は、各々、結着樹脂を含有するトナーコアと、前記トナーコアの表面を覆うシェル層とを有する。前記外添剤は、樹脂を含有する樹脂粒子を複数含む。前記樹脂粒子は、各々、前記シェル層の表面に存在する。前記シェル層は、ビニル樹脂を含有する。前記ビニル樹脂は、下記式(1−1)で表される構成単位と、下記式(1−2)で表される構成単位と、下記式(1−3)で表される構成単位とを含む。下記式(1−1)で表される構成単位に含まれる原子団X1と、下記式(1−2)で表される構成単位に含まれる原子団X2とは、各々、N−メチロール基に由来し、−NHCH2O−で表される。前記原子団X1の末端に位置する酸素原子の未結合手が、前記結着樹脂を構成する原子に接続される。前記原子団X2の末端に位置する酸素原子の未結合手が、前記樹脂粒子が含有する樹脂を構成する原子に接続される。前記トナーコアと、前記樹脂粒子の各々とは、前記シェル層内の共有結合により、互いに結合される。前記共有結合は、前記原子団X1と、前記原子団X2とを有する。高周波出力が100Wであり且つ発振周波数が50kHzである超音波を前記トナーに対して10分間照射した場合における前記樹脂粒子の脱離率が、5%未満である。
Figure 2019039944
上記式(1−1)において、R1は、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。
Figure 2019039944
上記式(1−2)において、R2は、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。
Figure 2019039944
上記式(1−3)において、R3とR4とは、各々独立に、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。
本発明に係るトナーの製造方法は、正帯電性を有するトナーを製造する方法である。詳しくは、本発明に係るトナーの製造方法は、トナーコアを製造する工程と、樹脂粒子の分散液を調製する工程と、シェル層形成用液を調製する工程と、前記トナーコアの表面を覆うシェル層を形成する工程とを含む。前記トナーコアは、結着樹脂を含有する。前記トナーコアは、表面に第1水酸基を有する。前記樹脂粒子は、各々、表面に第2水酸基を有する。前記シェル層形成用液は、ビニル樹脂を含有する樹脂粒子の分散液である。前記ビニル樹脂は、下記式(1−5)で表される構成単位を含む。前記シェル層を形成する工程は、所定の温度で、前記トナーコアと前記樹脂粒子の分散液と前記シェル層形成用液とを混合する工程を含む。前記所定の温度は、前記第1水酸基及び前記第2水酸基の各々と前記構成単位に含まれるN−メチロール基とが反応する温度以上である。
Figure 2019039944
上記式(1−5)において、R6は、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。
本発明に係るトナーは、耐熱性と耐熱ストレス性と帯電安定性とに優れ、さらには現像性にも優れる。
本発明の実施形態について説明する。なお、粉体に関する評価結果(形状又は物性などを示す値)は、何ら規定していなければ、相当数の粒子について測定した値の個数平均である。粉体には、例えば、トナーコアと、トナー母粒子と、外添剤と、トナーとが含まれる。トナー母粒子は、外添剤が付着する前のトナー粒子を意味する。
粉体の個数平均粒子径は、何ら規定していなければ、顕微鏡を用いて測定された1次粒子の円相当径(ヘイウッド径:粒子の投影面積と同じ面積を有する円の直径)の個数平均値である。また、粉体の体積中位径(D50)の測定値は、何ら規定していなければ、ベックマン・コールター株式会社製の「コールターカウンターマルチサイザー3」を用いてコールター原理(細孔電気抵抗法)に基づき測定した値である。
酸価及び水酸基価の各々の測定値は、何ら規定していなければ、「JIS(日本工業規格)K0070−1992」に従い測定した値である。数平均分子量(Mn)及び質量平均分子量(Mw)の各々の測定値は、何ら規定していなければ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定した値である。ガラス転移点(Tg)及び融点(Mp)は、各々、何ら規定していなければ、示差走査熱量計(セイコーインスツル株式会社製「DSC−6220」)を用いて測定した値である。軟化点(Tm)は、何ら規定していなければ、高化式フローテスター(株式会社島津製作所製「CFT−500D」)を用いて測定した値である。
帯電性の強さは、何ら規定していなければ、摩擦帯電し易さに相当する。例えばトナーは、日本画像学会から提供される標準キャリア(アニオン性:N−01、カチオン性:P−01)と混ぜて攪拌することで、摩擦帯電させることができる。摩擦帯電させる前と後とでそれぞれ、例えばKFM(ケルビンプローブフォース顕微鏡)でトナー粒子の表面電位を測定し、摩擦帯電の前後での電位の変化が大きい部位ほど帯電性が強いことになる。
化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。化合物名の後に「系」を付けて重合体名を表す場合には、重合体の繰返し単位が化合物又はその誘導体に由来することを意味する。また、アクリル及びメタクリルを包括的に「(メタ)アクリル」と総称する場合がある。また、アクリロニトリル及びメタクリロニトリルを包括的に「(メタ)アクリロニトリル」と総称する場合がある。また、アクリレート及びメタクリレートを包括的に「(メタ)アクリレート」と総称する場合がある。
本実施形態に係るトナーは、静電潜像の現像に好適に用いることが可能な静電潜像現像用トナーである。本実施形態に係るトナーは、1成分現像剤を構成してもよいし、キャリアとともに2成分現像剤を構成してもよい。トナーが1成分現像剤を構成する場合、トナーは、現像装置内においてブレードと摩擦することで正に帯電する。トナーが2成分現像剤を構成する場合、トナーは、現像装置内においてキャリアと摩擦することで正に帯電する。
本実施形態に係るトナーは、例えば、電子写真装置(画像形成装置)において画像の形成に用いることができる。以下、電子写真装置による画像形成方法の一例について説明する。
まず、画像データに基づいて、感光体に静電潜像を形成する。次に、形成された静電潜像を、トナーを用いて現像する。現像工程では、感光体の近傍に配置された現像スリーブ(例えば、現像装置内の現像ローラーの表層部)上のトナーを静電潜像に付着させて、感光体上にトナー像を形成する。続く転写工程では、感光体上のトナー像を記録媒体(例えば、紙)に転写する。その後、トナーを加熱して、記録媒体にトナーを定着させる。その結果、記録媒体に画像が形成される。
[トナーの構成]
本実施形態に係るトナーは、正帯電性を有し、複数のトナー粒子を含む。トナー粒子は、各々、トナー母粒子と、外添剤とを備える。トナー母粒子は、各々、トナーコアと、シェル層とを有する。トナーコアは、結着樹脂を含有する。シェル層は、トナーコアの表面を覆う。外添剤は、樹脂を含有する樹脂粒子を複数含む。以下、「外添剤が含む樹脂粒子の各々」を「外添用樹脂粒子」と記載する。外添用樹脂粒子は、各々、シェル層の表面に存在する。トナーコアと、外添用樹脂粒子の各々とは、シェル層内の共有結合により、互いに結合される。高周波出力が100Wであり且つ発振周波数が50kHzである超音波をトナーに対して10分間照射した場合における外添用樹脂粒子の脱離率(以下、単に「外添用樹脂粒子の脱離率」と記載する)が、5%未満である。
本実施形態に係るトナーでは、トナーコアと、外添用樹脂粒子の各々とが、シェル層内の共有結合(以下、「特定の共有結合」と記載する)により、互いに結合されている。これにより、外添用樹脂粒子の脱離率が5.0%未満となり易い。トナーコアと外添用樹脂粒子の各々とが特定の共有結合により互いに結合されていなければ、外添用樹脂粒子の脱離率が5.0%以上となり易い。外添用樹脂粒子をシェル層の表面に熱溶着した場合であっても、外添用樹脂粒子の脱離率を5.0%未満とすることは難しい。そのため、外添用樹脂粒子の脱離率を測定することで、トナーコアと外添用樹脂粒子の各々とが特定の共有結合により互いに結合されているか否かを推定できる。詳しくは、外添用樹脂粒子の脱離率が5.0%以上であると測定された場合には、トナーコアと外添用樹脂粒子の各々とが特定の共有結合により互いに結合されていないと推定できる。一方、外添用樹脂粒子の脱離率が5.0%未満であると測定された場合には、トナーコアと外添用樹脂粒子の各々とが特定の共有結合により互いに結合されていると推定できる。外添用樹脂粒子の脱離率は、後述の実施例に記載の方法又はそれに準拠した方法で、測定される。
本実施形態に係るトナーでは、外添用樹脂粒子の脱離率が5.0%未満となり易いため、外添用樹脂粒子が画像形成中にシェル層の表面から脱離することを防止できる。これにより、耐熱性と耐熱ストレス性と帯電安定性とに優れるトナーを提供できる。
外添用樹脂粒子が画像形成中にシェル層の表面から脱離することを防止できれば、外添用樹脂粒子が他の部材の表面に付着することを防止できる。これにより、外添用樹脂粒子が起点となってトナー母粒子(特に、トナー母粒子の樹脂成分)が他の部材の表面に付着することを防止できる。よって、他の部材の表面が外添用樹脂粒子又はトナー母粒子で汚染されることを防止できる。
例えば、現像スリーブの表面の汚染を防止できれば、現像スリーブの表面において抵抗ムラが生じることを防止できる。これにより、現像スリーブの表面に保持されて搬送されるトナー量(トナー搬送量)にムラが生じることを防止できる。よって、現像ムラの発生を防止できる。また、感光体の汚染を防止できれば、記録媒体への転写にムラが生じることを防止できる。これにより、転写ムラの発生を防止できる。また、本実施形態に係るトナーが2成分現像剤を構成する場合には、キャリア粒子の表面の汚染を防止できる。これにより、トナーの帯電量の低下を防止できる。よって、現像性に優れるトナーを提供できる。
このように、本実施形態に係るトナーは、耐熱性と耐熱ストレス性と帯電安定性とに優れ、現像性にも優れる。そのため、安定した画像を長期にわたって形成できる。
シェル層をさらに説明する。シェル層は、ビニル樹脂を含有する。一般的に、ビニル樹脂は、ビニル化合物の単重合体又は共重合体である。ビニル化合物は、ビニル基(CH2=CH−)とビニリデン基(CH2=C<)とビニレン基(−CH=CH−)とのうちの少なくとも1つの官能基を分子内に有する。ビニル基などの官能基に含まれる炭素二重結合(C=C)が開裂して付加重合反応が起こると、ビニル化合物が高分子(ビニル樹脂)となる。
本実施形態では、ビニル樹脂は、下記式(1−1)で表される構成単位(以下、「構成単位(1−1)」と記載する)と、下記式(1−2)で表される構成単位(以下、「構成単位(1−2)」と記載する)と、下記式(1−3)で表される構成単位(以下、「構成単位(1−3)」と記載する)とを含む。以下、「構成単位(1−1)と構成単位(1−2)と構成単位(1−3)とを含むビニル樹脂」を「特定のビニル樹脂」と記載する。
Figure 2019039944
式(1−1)において、R1は、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。アルキル基には、直鎖状アルキル基と、分岐鎖状アルキル基と、環状アルキル基とが含まれる。置換基を有してもよいアルキル基の一例としては、フェニル基が挙げられる。好ましくは、R1は、水素原子、メチル基、エチル基、又はイソプロピル基を表す。X1については、後述する。
Figure 2019039944
式(1−2)において、R2は、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。アルキル基には、直鎖状アルキル基と、分岐鎖状アルキル基と、環状アルキル基とが含まれる。置換基を有してもよいアルキル基の一例としては、フェニル基が挙げられる。好ましくは、R2は、水素原子、メチル基、エチル基、又はイソプロピル基を表す。X2については、後述する。
Figure 2019039944
式(1−3)において、R3とR4とは、各々独立に、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。アルキル基には、直鎖状アルキル基と、分岐鎖状アルキル基と、環状アルキル基とが含まれる。置換基を有してもよいアルキル基の一例としては、フェニル基が挙げられる。好ましくは、R3とR4とは、各々独立に、水素原子、メチル基、エチル基、又はイソプロピル基を表す。
トナーコアと外添用樹脂粒子の各々とを結合するシェル層内の共有結合(以下、「特定の共有結合」と記載する)は、構成単位(1−1)に含まれる原子団X1と、構成単位(1−2)に含まれる原子団X2とを有する。原子団X1と原子団X2とは、各々、N−メチロール基に由来し、−NHCH2O−で表される。原子団X1の末端に位置する酸素原子の未結合手が、結着樹脂を構成する原子に接続される。原子団X2の末端に位置する酸素原子の未結合手が、外添用樹脂粒子が含有する樹脂(以下、「外添用樹脂」と記載することがある)を構成する原子に接続される。そのため、構成単位(1−1)を下記式(1−1A)で表すことができ、構成単位(1−2)を下記式(1−2A)で表すことができる。下記式(1−1A)において、R1は、前述したとおりであり、酸素原子の未結合手は、結着樹脂を構成する原子に接続される。下記式(1−2A)において、R2は、前述したとおりであり、酸素原子の未結合手は、外添用樹脂を構成する原子に接続される。
Figure 2019039944
Figure 2019039944
特定のビニル樹脂は、構成単位(1−1)と構成単位(1−2)と構成単位(1−3)とを含むため、窒素原子(より具体的には、N−メチロール基に由来する窒素原子)を有する。そのため、本実施形態では、帯電特性に優れる正帯電性トナーを提供できる。
特定のビニル樹脂についてさらに説明する。特定のビニル樹脂は、第1モノマーと第2モノマーとの共重合体であることが好ましい。第1モノマーは、下記式(1-4)で表される1種類以上のビニル化合物であることが好ましい。ここで、構成単位(1−1)と構成単位(1−2)と構成単位(1−3)とは、各々、第1モノマーに由来する構成単位である。第2モノマーは、1種類以上のアルキル(メタ)アクリレート系モノマーと1種類以上のスチレン系モノマーとからなる群より選択される少なくとも1つであることが好ましい。アルキル(メタ)アクリレート系モノマーは、1種類以上のアルキル基を分子内に有する(メタ)アクリレート系モノマーを意味する。
Figure 2019039944
式(1−4)において、R5は、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。アルキル基には、直鎖状アルキル基と、分岐鎖状アルキル基と、環状アルキル基とが含まれる。置換基を有してもよいアルキル基の一例としては、フェニル基が挙げられる。好ましくは、R5は、水素原子、メチル基、エチル基、又はイソプロピル基を表す。
第1モノマーの配合量と第2モノマーの配合量との合計に対する第1モノマーの配合量の割合(以下、単に「第1モノマーの配合比率」と記載する)が10質量%以上60質量%以下となるように、第1モノマーの配合量と第2モノマーの配合量との各々を調整することが好ましい。第1モノマーの配合比率が高いほど、シェル層内における特定の共有結合の個数が増加し易い傾向にあるため、外添用樹脂粒子の脱離率が5.0%未満となり易い傾向にある。また、第1モノマーの配合比率が高いほど、第2モノマーの単重合体に由来する単位、又は第2モノマーの共重合体に由来する単位が、構成単位(1−1)と構成単位(1−2)と構成単位(1−3)とからなる群より選択される少なくとも1つの構成単位で架橋され易い傾向にある。これにより、トナーの耐熱性がさらに向上し、トナーの耐熱ストレス性がさらに向上する。なお、第1モノマーの配合比率が高すぎると、特定のビニル樹脂において架橋密度が高くなり過ぎることがあるため、トナーの低温定着性が低下することがある。
[トナーの製造方法]
本実施形態に係るトナーの製造方法は、複合粒子の製造工程を含む。本実施形態に係るトナーの製造方法は、外添工程をさらに含んでもよい。複合粒子は、トナー母粒子と外添用樹脂粒子とを備えるが、外添用樹脂粒子でない外添剤粒子(例えば、シリカ粒子、又は金属酸化物粒子)を備えない。また、複合粒子では、トナーコアと外添用樹脂粒子の各々とが、特定の共有結合により、互いに結合されている。なお、トナー粒子が外添用樹脂粒子でない外添剤粒子を備えない場合、複合粒子がトナー粒子に相当する。また、同時に製造されたトナー粒子は、互いに略同一の構成を有すると考えられる。
<複合粒子の製造工程>
複合粒子の製造工程は、トナーコアの製造工程と、外添用樹脂粒子の分散液の調製工程と、シェル層形成用液の調製工程と、シェル層の形成工程とを含む。
(トナーコアの製造工程)
トナーコアの製造工程では、表面に水酸基を有するトナーコアを製造する。公知の粉砕法又は公知の凝集法によりトナーコアを製造すれば、トナーコアを容易に製造できる。何れの方法でトナーコアを製造する場合であっても、水酸基価が1mgKOH/g以上50mgKOH/g以下である樹脂を1種類以上用いてトナーコアを製造することが好ましい。これにより、表面に水酸基を有するトナーコアが得られ易い。より好ましくは、水酸基価が10mgKOH/g以上40mgKOH/g以下である樹脂を1種類以上用いてトナーコアを製造する。以下、「トナーコアの表面に存在する水酸基」を「第1水酸基」と記載することがある。
(外添用樹脂粒子の分散液の調製工程)
外添用樹脂粒子の分散液の調製工程では、表面に水酸基を有する樹脂粒子の分散液を調製する。詳しくは、種々の重合反応により、樹脂(より具体的には外添用樹脂)を分散媒中で合成することが好ましい。より好ましくは、種々の重合反応により、水酸基価が1mgKOH/g以上30mgKOH/g以下である樹脂を分散媒中で合成する。これにより、表面に水酸基を有する樹脂粒子が得られ易い。分散媒中では、1種類のモノマーを単重合させてもよいし、2種類以上のモノマーを共重合させてもよいし、重合開始剤の存在下でモノマーを重合させてもよい。重合反応の反応条件は特に限定されない。分散媒としては、水を使用でき、例えばイオン交換水を使用できる。以下、「外添用樹脂粒子の表面に存在する水酸基」を「第2水酸基」と記載することがある。
(シェル層形成用液の調製工程)
シェル層形成用液の調製工程では、シェル用樹脂粒子の分散液を調製する。詳しくは、まず、種々の重合反応により、シェル用樹脂を有機溶媒中で合成することが好ましい。より具体的には、種々の重合反応により、下記式(1−5)で表される構成単位(以下、「構成単位(1−5)」と記載する)を含む樹脂を有機溶媒中で合成することが好ましい。より好ましくは、種々の重合反応により、第1モノマーと第2モノマーとを含むモノマーを有機溶媒中で合成する。さらに好ましくは、第1モノマーの配合比率が10質量%以上60質量%以下となるように、第1モノマーの配合量と第2モノマーの配合量との各々を調整する。重合開始剤の存在下でモノマーを重合させてもよい。重合反応の反応条件は特に限定されない。有機溶媒としては、例えば、n−プロパノールを使用できる。このようにして、有機溶媒を分散媒とする分散液が得られる。
Figure 2019039944
式(1−5)において、R6は、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。アルキル基には、直鎖状アルキル基と、分岐鎖状アルキル基と、環状アルキル基とが含まれる。置換基を有してもよいアルキル基の一例としては、フェニル基が挙げられる。好ましくは、R6は、水素原子、メチル基、エチル基、又はイソプロピル基を表す。
次に、固形成分を、分散液から取り出して、別の分散媒に分散させる。分散液から固形成分を取り出す手法は特に限定されない。別の分散媒は、水を含むことが好ましく、より好ましくはイオン交換水を含む。別の分散媒に分散させる前に、固形成分を粉砕してもよい。また、固形成分を別の分散媒中で高速剪断してもよい。このようにして、シェル用樹脂粒子の分散液(シェル層形成用液)が得られる。
(シェル層の形成工程)
シェル層の形成工程では、トナーコアの表面を覆うシェル層を形成する。詳しくは、所定の温度で、トナーコアと外添用樹脂粒子の分散液とシェル層形成用液とを混合する。これにより、シェル層が形成される。また、トナーコアと外添用樹脂粒子の各々とが特定の共有結合により互いに結合される。
より具体的には、まず、トナーコアと外添用樹脂粒子の分散液とシェル層形成用液とを混合して分散液を得る。分散液中では、シェル用樹脂粒子と外添用樹脂粒子とがトナーコアの表面に付着する。このとき、シェル用樹脂粒子の方が外添用樹脂粒子に比べて大径である。そのため、シェル用樹脂粒子はトナーコアの表面近傍に存在し易く、外添用樹脂粒子はシェル用樹脂粒子よりもトナーコアの径方向外側に存在し易い。外添用樹脂粒子の方がシェル用樹脂粒子よりも先にトナーコアの表面に付着した場合であっても、トナーコアの表面に付着している外添用樹脂粒子に対してシェル用樹脂粒子が衝突することで、トナーコアの表面からの外添用樹脂粒子の脱離が起こり易い。これにより、シェル用樹脂粒子が外添用樹脂粒子よりも優先的にトナーコアの表面近傍に存在し易くなる。
トナーコアの表面に均一にシェル用樹脂粒子を付着させるためには、分散液中においてトナーコアを高度に分散させることが好ましい。分散液中においてトナーコアを高度に分散させるために、分散液に界面活性剤を含ませてもよいし、強力な攪拌装置(例えば、プライミクス株式会社製「ハイビスディスパーミックス」)を用いて分散液を攪拌してもよい。
次に、分散液を攪拌しながら、分散液の温度を、所定の昇温速度で所定の温度にまで上昇させる。その後、分散液を攪拌しながら、所定の時間にわたって分散液の温度を所定の温度に保つ。所定の温度は、第1水酸基と構成単位(1−5)に含まれるN−メチロール基(−NHCH2OH)とが反応して原子団X1が形成される温度以上であり、第2水酸基と構成単位(1−5)に含まれる別のN−メチロール基とが反応して原子団X2が形成される温度以上である。これらのことから、分散液の温度を所定の温度に保っている間に次に示す反応が進行する、と考えられる。詳しくは、構成単位(1−5)に含まれる複数のN−メチロール基のうち、一部のN−メチロール基が第1水酸基と反応して構成単位(1−1)が形成され、別の一部のN−メチロール基が第2水酸基と反応して構成単位(1−2)が形成される。構成単位(1−5)に含まれる複数のN−メチロール基のうち、第1及び第2水酸基の何れとも反応しなかったN−メチロール基は、互いに反応する(構成単位(1−3)の形成)。このようにして、シェル層が形成される。また、シェル層の形成と同時に、トナーコアと外添用樹脂粒子の各々とが特定の共有結合により互いに結合される。そして、分散液に対して固液分離と洗浄と乾燥とを行えば、複数の複合粒子が得られる。
所定の温度は、40℃以上100℃以下から選ばれる温度であることが好ましい。所定の温度が40℃以上であれば、第1水酸基及び第2水酸基の各々とN−メチロール基との反応が進行し易い。所定の温度が100℃を超えると、分散液においてトナーコア同士が凝集することがある。そのため、凝集したトナーコア同士が溶融融着することがある。その結果、トナーコアの表面に均一にシェル材料を付着させることが困難となる。
所定の昇温速度は、例えば、0.1℃/分以上3℃/分以下から選ばれる速度であることが好ましい。所定の時間は、例えば、30分間以上4時間以下から選ばれる時間であることが好ましい。回転速度が50rpm以上500rpm以下という条件で、分散液を攪拌することが好ましい。これらにより、第1水酸基及び第2水酸基の各々とN−メチロール基との反応が進行し易い。
<外添工程>
混合機(例えば、日本コークス工業株式会社製のFMミキサー)を用いて、外添用樹脂粒子でない外添剤粒子と複合粒子とを混合する。このようにして、複数のトナー粒子を含むトナーが得られる。
[トナーを構成する材料の例示]
<トナーコア>
トナーコアでは、一般的に、成分の大部分(例えば、85質量%以上)を結着樹脂が占める。このため、結着樹脂の性質がトナーコア全体の性質に大きな影響を与えると考えられる。結着樹脂として複数種の樹脂を組み合わせて使用することで、結着樹脂の性質(より具体的には、水酸基価、酸価、Tg、又はTm等)を調整することができる。例えば、結着樹脂がエステル基、水酸基、エーテル基、酸基、又はメチル基を有する場合には、トナーコアはアニオン性になる傾向が強くなり、結着樹脂がアミノ基を有する場合には、トナーコアはカチオン性になる傾向が強くなる。
トナーコアは、結着樹脂だけでなく、着色剤、離型剤、及び電荷制御剤のうちの少なくとも1つをさらに含有してもよい。以下、順に説明する。
(結着樹脂)
結着樹脂の水酸基価が0mgKOH/gよりも大きければ、原子団X1が形成され易い。好ましくは、結着樹脂の水酸基価が1mgKOH/g以上50mgKOH/g以下である。結着樹脂の水酸基価が大きいほど、第1水酸基とN−メチロール基との反応が進行し易い傾向にあるため、原子団X1が形成され易い傾向にある。結着樹脂の水酸基価が大きすぎると、トナーの帯電安定性が低下することがある。例えば、結着樹脂の水酸基価が大きすぎると、高湿環境下で画像形成を行った場合にトナーの帯電量が低下することがある。より好ましくは、結着樹脂の水酸基価が10mgKOH/g以上40mgKOH/g以下である。
より具体的には、結着樹脂は、水酸基価が1mgKOH/g以上50mgKOH/g以下である樹脂を1種類以上含有することが好ましい。これにより、結着樹脂の水酸基価が1mgKOH/g以上50mgKOH/g以下となり易い。さらに具体的には、結着樹脂は、水酸基価が1mgKOH/g以上50mgKOH/g以下であるポリエステル樹脂と水酸基価が1mgKOH/g以上50mgKOH/g以下であるスチレン−アクリル酸系樹脂とからなる群より選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。
ポリエステル樹脂は、1種類以上のアルコールと1種類以上のカルボン酸との共重合体である。ポリエステル樹脂を合成するためのアルコールとしては、例えば以下に示す2価アルコール又は3価以上のアルコールを使用できる。2価アルコールとしては、例えば、ジオール類又はビスフェノール類を使用できる。ポリエステル樹脂を合成するためのカルボン酸としては、例えば以下に示す2価カルボン酸又は3価以上のカルボン酸を使用できる。
ジオール類の好適な例としては、脂肪族ジオールが挙げられる。脂肪族ジオールの好適な例としては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2−プロパンジオール、α,ω−アルカンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、又はポリテトラメチレングリコールが挙げられる。α,ω−アルカンジオールは、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、又は1,12−ドデカンジオールであることが好ましい。
ビスフェノール類の好適な例としては、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、又はビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物が挙げられる。
3価以上のアルコールの好適な例としては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、又は1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンが挙げられる。
2価カルボン酸の好適な例としては、芳香族ジカルボン酸、α,ω−アルカンジカルボン酸、不飽和ジカルボン酸、又はシクロアルカンジカルボン酸が挙げられる。芳香族ジカルボン酸は、例えば、フタル酸、テレフタル酸、又はイソフタル酸であることが好ましい。α,ω−アルカンジカルボン酸は、例えば、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、又は1,10−デカンジカルボン酸であることが好ましい。不飽和ジカルボン酸は、例えば、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、又はグルタコン酸であることが好ましい。シクロアルカンジカルボン酸は、例えば、シクロヘキサンジカルボン酸であることが好ましい。
3価以上のカルボン酸の好適な例としては、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、又はエンポール三量体酸が挙げられる。
スチレン−アクリル酸系樹脂は、1種類以上のスチレン系モノマーと1種類以上のアクリル酸系モノマーとの共重合体である。スチレン−アクリル酸系樹脂を合成するためのスチレン系モノマーの好適な例としては、スチレン、アルキルスチレン、ヒドロキシスチレン、又はハロゲン化スチレンが挙げられる。アルキルスチレンは、例えば、α−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、又は4−tert−ブチルスチレンであることが好ましい。ヒドロキシスチレンは、例えば、p−ヒドロキシスチレン、又はm−ヒドロキシスチレンであることが好ましい。ハロゲン化スチレンは、例えば、α−クロロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、又はp−クロロスチレンであることが好ましい。
スチレン−アクリル酸系樹脂を合成するためのアクリル酸系モノマーの好適な例としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、又は(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸iso−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、又は(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルであることが好ましい。(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルは、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、又は(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルであることが好ましい。
結着樹脂は、ポリエステル樹脂及びスチレン−アクリル酸系樹脂でない樹脂(他の樹脂)をさらに含んでもよい。他の樹脂は、水酸基価が0mgKOH/gである樹脂であってもよい。また、他の樹脂は、ポリエステル樹脂及びスチレン−アクリル酸系樹脂を除く熱可塑性樹脂(他の熱可塑性樹脂)であってもよい。他の熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、アクリル酸系樹脂、オレフィン系樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、又はウレタン樹脂を使用できる。アクリル酸系樹脂としては、例えば、アクリル酸エステル重合体又はメタクリル酸エステル重合体を使用できる。オレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂を使用できる。ビニル樹脂としては、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ビニルエーテル樹脂、又はN−ビニル樹脂を使用できる。また、これら各樹脂の共重合体、すなわち前述の樹脂中に任意の繰返し単位が導入された共重合体を他の熱可塑性樹脂として使用してもよい。例えば、スチレン−ブタジエン系樹脂を他の熱可塑性樹脂として使用してもよい。
(着色剤)
着色剤としては、正帯電性トナーの色に合わせて公知の顔料又は染料を用いることができる。正帯電性トナーを用いて高画質の画像を形成するためには、着色剤の量が結着樹脂100質量部に対して1質量部以上20質量部以下であることが好ましい。
トナーコアは、黒色着色剤を含有していてもよい。黒色着色剤の例としては、カーボンブラックが挙げられる。また、黒色着色剤は、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、及びシアン着色剤を用いて黒色に調色された着色剤であってもよい。
トナーコアは、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、又はシアン着色剤のようなカラー着色剤を含有していてもよい。
イエロー着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、及びアリールアミド化合物からなる群より選択される1種類以上の化合物を使用できる。イエロー着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー(3、12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、191、又は194)、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、又はC.I.バットイエローを使用できる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、及びペリレン化合物からなる群より選択される1種類以上の化合物を使用できる。マゼンタ着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントレッド(2、3、5、6、7、19、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、又は254)を使用できる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物、アントラキノン化合物、及び塩基染料レーキ化合物からなる群より選択される1種類以上の化合物を使用できる。シアン着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントブルー(1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、又は66)、フタロシアニンブルー、C.I.バットブルー、又はC.I.アシッドブルーを使用できる。
(離型剤)
離型剤は、例えば、正帯電性トナーの定着性又は耐高温オフセット性を向上させる目的で使用される。トナーコアのカチオン性を強めるためには、カチオン性を有するワックスを用いてトナーコアを作製することが好ましい。
離型剤は、例えば、脂肪族炭化水素ワックス、植物性ワックス、動物性ワックス、鉱物ワックス、脂肪酸エステルを主成分とするワックス類、又は脂肪酸エステルの一部又は全部が脱酸化したワックスであることが好ましい。脂肪族炭化水素ワックスは、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、又はフィッシャートロプシュワックスであることが好ましい。脂肪族炭化水素ワックスには、これらの酸化物も含まれる。植物性ワックスは、例えば、キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう、又はライスワックスであることが好ましい。動物性ワックスは、例えば、みつろう、ラノリン、又は鯨ろうであることが好ましい。鉱物ワックスは、例えば、オゾケライト、セレシン、又はペトロラタムであることが好ましい。脂肪酸エステルを主成分とするワックス類は、例えば、モンタン酸エステルワックス、又はカスターワックスであることが好ましい。1種類のワックスを単独で使用してもよいし、複数種のワックスを併用してもよい。
結着樹脂と離型剤との相溶性を改善するために、相溶化剤をトナーコアに添加してもよい。
(電荷制御剤)
電荷制御剤は、例えば、正帯電性トナーの帯電安定性又は帯電立ち上がり特性を向上させる目的で使用される。正帯電性トナーの帯電立ち上がり特性は、短時間で所定の帯電レベルに正帯電性トナーを帯電可能か否かの指標になる。トナーコアに正帯電性の電荷制御剤を含有させることで、トナーコアのカチオン性を強めることができる。
<シェル層>
シェル層は、特定のビニル樹脂を含有する。特定のビニル樹脂は、構成単位(1−1)と構成単位(1−2)と構成単位(1−3)とを含む。特定のビニル樹脂は、第1モノマー及び第2モノマーでないビニル化合物に由来する構成単位をさらに含んでもよい。
第1モノマーは、N−メチロール(メタ)アクリルアミドであることが好ましい。第2モノマーは、アルキル(メタ)アクリレート系モノマー、及び/又はスチレン系モノマーであることが好ましい。第2モノマーとしてアルキル(メタ)アクリレート系モノマーとスチレン系モノマーとを併用すれば、トナーの耐ストレス性が向上し易い。トナーの耐ストレス性には、トナーの耐熱ストレス性が含まれる。
アルキル(メタ)アクリレート系モノマーは、例えば、メタ(アクリル酸)メチル、メタ(アクリル酸)エチル、メタ(アクリル酸)n−プロピル、メタ(アクリル酸)イソプロピル、メタ(アクリル酸)n−ブチル、メタ(アクリル酸)イソブチル、及びメタ(アクリル酸)2−エチルヘキシルからなる群より選択される少なくとも1つであることが好ましい。より好ましくは、アルキル(メタ)アクリレート系モノマーがメタ(アクリル酸)メチルである。アルキル(メタ)アクリレート系モノマーがメタ(アクリル酸)メチルであれば、低温定着性に優れるトナーを提供できる。第2モノマーとして使用可能なスチレン系モノマーとしては、前述の(結着樹脂)に記載のスチレン系モノマーを使用できる。
<外添剤>
外添剤は、内添剤とは異なり、トナー母粒子の内部には存在せず、トナー母粒子の表面のみに選択的に存在する。外添剤は、複数の外添用樹脂粒子を含む。外添用樹脂粒子の量が少なすぎると、トナーの耐熱性、耐熱ストレス性、又は帯電安定性が確保されないことがある。外添用樹脂粒子の量が多すぎると、トナーコアに結合されない外添用樹脂粒子の量を無視できないことがあるため、外添用樹脂粒子の脱離率が5.0%以上となることがある。外添用樹脂粒子の量は、トナー母粒子100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上2.5質量部未満であり、より好ましくは0.5質量部以上2.4質量部以下である。
外添用樹脂の水酸基価が0mgKOH/gよりも大きければ、原子団X2が形成され易い。好ましくは、外添用樹脂の水酸基価が1mgKOH/g以上30mgKOH/g以下である。外添用樹脂の水酸基価が大きいほど、第2水酸基とN−メチロール基との反応が進行し易い傾向にあるため、原子団X2が形成され易い傾向にある。外添用樹脂の水酸基価が大きすぎると、トナーの帯電安定性が低下することがある。例えば、外添用樹脂の水酸基価が大きすぎると、高湿環境下で画像形成を行った場合にトナーの帯電量が低下することがある。より好ましくは、外添用樹脂の水酸基価が5mgKOH/g以上30mgKOH/g以下である。
より具体的には、外添用樹脂は、水酸基価が1mgKOH/g以上30mgKOH/g以下である樹脂を1種類以上含有することが好ましい。これにより、外添用樹脂の水酸基価が1mgKOH/g以上30mgKOH/g以下となり易い。さらに具体的には、外添用樹脂は、水酸基価が1mgKOH/g以上30mgKOH/g以下であるポリエステル樹脂と水酸基価が1mgKOH/g以上30mgKOH/g以下であるスチレン−アクリル酸系樹脂とからなる群より選択される少なくとも1つを含むことが好ましい。ポリエステル樹脂の合成に使用されるアルコールとしては、前述の(結着樹脂)に記載の2価アルコール又は3価以上のアルコールを使用できる。ポリエステル樹脂の合成に使用されるカルボン酸としては、前述の(結着樹脂)に記載の2価カルボン酸又は3価以上のカルボン酸を使用できる。スチレン−アクリル酸系樹脂の合成に使用されるスチレン系モノマーとしては、前述の(結着樹脂)に記載のスチレン系モノマーを使用できる。スチレン−アクリル酸系樹脂の合成に使用されるアクリル酸系モノマーとしては、前述の(結着樹脂)に記載のアクリル酸系モノマーを使用できる。
外添用樹脂粒子の個数平均1次粒子径が10nm以上50nm以下であることが好ましい。外添用樹脂粒子の個数平均1次粒子径が大きいほど、外添用樹脂粒子を容易に製造できる傾向にある。外添用樹脂粒子の個数平均1次粒子径が大きすぎると、シェル層の形成工程において外添用樹脂粒子がシェル用樹脂粒子よりもトナーコアの表面側に存在し易くなることがある。より好ましくは、外添用樹脂粒子の個数平均1次粒子径が10nm以上40nm以下である。
外添剤は、外添用樹脂粒子でない外添剤粒子(他の外添剤粒子)をさらに含んでもよい。他の外添剤粒子は、樹脂を含有しないことが好ましく、シリカ粒子又は金属酸化物で構成された粒子であることが好ましい。金属酸化物は、例えば、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、又はチタン酸バリウムであることが好ましい。外添剤は、他の外添剤粒子を1種類含んでもよいし、他の外添剤粒子を2種類以上含んでもよい。
他の外添剤粒子の量は、トナー母粒子100質量部に対して0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましい。トナー粒子が他の外添剤粒子を2種類以上備える場合には、他の外添剤粒子の合計量がトナー母粒子100質量部に対して0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましい。他の外添剤粒子の粒子径は、0.01μm以上1.00μm以下であることが好ましい。
他の外添剤粒子は、各々、シェル層の表面領域のうち、外添用樹脂粒子から露出する部分に、設けられていることが好ましい。これにより、トナーの耐熱性、耐熱ストレス性、帯電安定性及び現像性を高めつつ、トナー粒子の流動性が向上する。
本発明の実施例について説明する。表1に、実施例又は比較例に係るトナーの構成を示す。表1において、外添剤用サスペンションの配合量には、トナー母粒子100質量部に対する外添剤用サスペンションの固形分の配合量を記す。
Figure 2019039944
表2に、実施例又は比較例における結着樹脂の構成を示す。表3に、表2に記載のPES−1、PES−2、SA−1、及びSA−2の各々の構成を示す。
Figure 2019039944
Figure 2019039944
表4に、実施例又は比較例におけるシェル用サスペンションS−1〜S−6の構成を示す。表4において、N−MAMは、N−メチロールアクリルアミドを意味する。MMAは、メタクリル酸メチルを意味する。Stは、スチレンを意味する。粒子径には、シェル用樹脂粒子の個数平均粒子径を記す。
Figure 2019039944
表5に、実施例又は比較例における外添剤用サスペンションE−1〜E−3の構成を示す。表5において、粒子径には、外添用樹脂粒子の個数平均粒子径を記す。Tgには、外添用樹脂のガラス転移点を記す。
Figure 2019039944
以下、まず、実施例又は比較例における結着樹脂の合成方法、結着樹脂の水酸基価の測定方法、外添剤用サスペンションの作製方法、外添用樹脂粒子の物性値の測定方法、シェル用サスペンションの作製方法、及びシェル用樹脂粒子の物性値の測定方法について、順に説明する。次に、実施例又は比較例に係るトナーTA−1〜TA−9及びTB−1〜TB−4の製造方法、評価方法、及び評価結果について、順に説明する。なお、誤差が生じる評価においては、誤差が十分小さくなる相当数の測定値を得て、得られた測定値の算術平均を評価値とした。
[結着樹脂の合成方法]
(非晶性ポリエステル樹脂PES−1の合成方法)
温度計(より具体的には熱電対)と脱水管と窒素導入管と攪拌装置とを備えた4つ口フラスコ(容量:5L)に、1700gのビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物と、650gのビスフェノールAエチレンオキサイド付加物と、500gのn−ドデセニル無水コハク酸と、400gのテレフタル酸と、4gの酸化ジブチル錫とを入れた。フラスコ内の温度を220℃にまで上昇させた。フラスコ内の温度を220℃に保った状態で、9時間にわたってフラスコの内容物を反応させた。フラスコの内圧を8kPaに下げた。高温減圧(温度220℃且つ圧力8kPa)下で、フラスコの内容物をさらに反応させた。このようにして、非晶性ポリエステル樹脂PES−1を得た。非晶性ポリエステル樹脂PES−1では、軟化点(Tm)が124.8℃であり、ガラス転移点(Tg)が57.2℃であり、酸価が6.0mgKOH/gであり、水酸基価が41.0mgKOH/gであり、数平均分子量(Mn)が3737であり、質量平均分子量(Mw)が109475であった。
(結晶性ポリエステル樹脂PES−2の合成方法)
温度計(より具体的には熱電対)と脱水管と窒素導入管と攪拌装置とを備えた4つ口フラスコ(容量:5L)に、990.0g(84モル部)の1,4−ブタンジオールと、242.0g(11モル部)の1,6−ヘキサンジオールと、1480.0g(100モル部)のフマル酸と、2.5gの1,4−ベンゼンジオールとを入れた。フラスコ内の温度を170℃にまで上昇させた。フラスコ内の温度を170℃に保った状態で、5時間にわたってフラスコの内容物を反応させた。フラスコ内の温度を210℃にまで上昇させた。フラスコ内の温度を210℃に保った状態で、1.5時間にわたってフラスコの内容物を反応させた。フラスコの内圧を8kPaに下げた。高温減圧(温度210℃且つ圧力8kPa)下で、1時間にわたってフラスコの内容物をさらに反応させた。
フラスコの内圧を常圧に戻した。フラスコに、69.0g(2.8モル部)のスチレンと、54.0g(2.2モル部)のメタクリル酸n−ブチルとを加えた。フラスコ内の温度を210℃に保った状態で、1.5時間にわたってフラスコの内容物を反応させた。フラスコの内圧を8kPaに下げた。高温減圧(温度210℃且つ圧力8kPa)下で、1時間にわたってフラスコの内容物をさらに反応させた。このようにして、結晶性ポリエステル樹脂PES−2を得た。結晶性ポリエステル樹脂PES−2では、Tmが88.8℃であり、融点(Mp)が82℃であり、酸価が3.1mgKOH/gであり、水酸基価が19.0mgKOH/gであり、Mnが3620であり、Mwが27500であった。
(スチレン−アクリル酸系樹脂SA−1の合成方法)
温度計(より具体的には熱電対)と脱水管と窒素導入管と攪拌装置とを備えた4つ口フラスコ(容量:5L)に、2Lのイオン交換水と、5.0gの第三リン酸カルシウム(太平化学産業株式会社製)とを入れた。フラスコの内容物を回転速度50rpmで攪拌しながら、700.0gのスチレンと、270.0gのアクリル酸n−ブチルと、4.5gのジビニルベンゼンと、30.0gのメタクリル酸2−ヒドロキシエチルと、油相とを入れた。油相では、15.0gの2,2´−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)が25.0gのジエチレングリコールに溶解されていた。フラスコ内の温度を80℃にまで上昇させた。フラスコ内の温度を80℃に保った状態で、8時間にわたってフラスコの内容物を重合反応させた。このようにして、ビーズ状のスチレン−アクリル酸系樹脂SA−1を得た。スチレン−アクリル酸系樹脂SA−1では、Tmが110.8℃であり、Tgが42.9℃であり、酸価が0.0mgKOH/gであり、水酸基価が13.0mgKOH/gであり、Mnが3500であり、Mwが143900であった。
(スチレン−アクリル酸系樹脂SA−2の合成方法)
スチレンの配合量を700.0gから730.0gに変更した。また、4つ口フラスコにはメタクリル酸2−ヒドロキシエチルを加えなかった。これらを除いては、スチレン−アクリル酸系樹脂SA−1の合成方法に従い、スチレン−アクリル酸系樹脂SA−2を合成した。得られたスチレン−アクリル酸系樹脂SA−2では、Tmが110.3℃であり、Tgが41.5℃であり、酸価が0.0mgKOH/gであり、水酸基価が0.0mgKOH/gであり、Mnが2740であり、Mwが120263であった。
[結着樹脂の水酸基価の測定方法]
「JIS K0070−1992」に記載の方法に準拠して、結着樹脂の水酸基価を測定した。なお、測定試料として、20gの結着樹脂を使用した。また、非晶性ポリエステル樹脂PES−1及び結晶性ポリエステル樹脂PES−2の各々の水酸基価を測定する場合には、測定試料を溶解させる溶剤として、アセトンとトルエンとの混合液[アセトン:トルエン=1:1(体積比)]を使用した。スチレン−アクリル酸系樹脂SA−1及びSA−2の各々の水酸基価を測定する場合には、測定試料を溶解させる溶剤として、ジエチルエーテルとエタノールとの混合液[ジエチルエーテル:エタノール=2:1(体積比)]を使用した。結果を表3に示す。
[外添剤用サスペンションの作製方法]
(外添剤用サスペンションE−1の作製方法)
アンカー型攪拌翼を備えた丸底フラスコに、60.0質量部のスチレンと、25.0質量部のメタクリル酸メチルと、5.0質量部のメタクリル酸2−ヒドロキシエチルと、10.0質量部のジビニルベンゼンと、4.5質量部の過硫酸カリウム(水溶性重合開始剤)と、100.0質量部のイオン交換水とを入れた。丸底フラスコの内容物を回転速度100rpmで攪拌しながら、丸底フラスコ内の温度を70℃にまで上昇させた。丸底フラスコ内の温度を70℃に保った状態で、8時間にわたって丸底フラスコの内容物を乳化重合させた。このようにして、有機微粒子の分散液を得た。得られた分散液を濾過し、濾過により得られた固形物を洗浄した。洗浄された固形物を、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム水溶液(濃度:10質量%)に分散させた。このようにして、外添剤用サスペンションE−1(固形分濃度:8質量%)を得た。
(外添剤用サスペンションE−2の作製方法)
アンカー型攪拌翼を備えた丸底フラスコに、62.0質量部のスチレンと、25.0質量部のメタクリル酸メチルと、3.0質量部のメタクリル酸2−ヒドロキシエチルと、10.0質量部のジビニルベンゼンと、4.5質量部の過硫酸カリウム(水溶性重合開始剤)と、100.0質量部のイオン交換水とを入れた。その後は、外添剤用サスペンションE−1の作製方法に従い、外添剤用サスペンションE−2を得た。
(外添剤用サスペンションE−3の作製方法)
アンカー型攪拌翼を備えた丸底フラスコに、60.0質量部のスチレンと、30.0質量部のメタクリル酸メチルと、10.0質量部のジビニルベンゼンと、4.5質量部の過硫酸カリウム(水溶性重合開始剤)と、100.0質量部のイオン交換水とを入れた。その後は、外添剤用サスペンションE−1の作製方法に従い、外添剤用サスペンションE−3を得た。
[外添用樹脂粒子の物性値の測定方法]
前述の[結着樹脂の水酸基価の測定方法]に記載の方法に従い、外添剤用サスペンションE−1〜E−3の各々に含まれる外添用樹脂粒子の水酸基価を測定した。結果を表5に示す。また、電界放出形走査型電子顕微鏡(FE−SEM)(日本電子株式会社製「JSM−7600F」)を用いて、外添用樹脂粒子の個数平均1次粒子径を測定した。結果を表5に示す。また、示差走査熱量計(セイコーインスツル株式会社製「DSC−6220」)を用いて、外添用樹脂のガラス転移点(Tg)を測定した。結果を表5に示す。
なお、外添用樹脂粒子は、シャープな粒度分布を有していた。より具体的には、外添剤用サスペンションE−1に含まれる外添用樹脂粒子は、約28nmの粒子径を有するスチレン−アクリル酸系樹脂粒子のみを実質的に含んでいた。外添剤用サスペンションE−2に含まれる外添用樹脂粒子は、約28nmの粒子径を有するスチレン−アクリル酸系樹脂粒子のみを実質的に含んでいた。外添剤用サスペンションE−3に含まれる外添用樹脂粒子は、約32nmの粒子径を有するスチレン−アクリル酸系樹脂粒子のみを実質的に含んでいた。
[シェル用サスペンションの作製方法]
(シェル用サスペンションS−1の作製方法)
温度計(より具体的には熱電対)と冷却管と窒素導入管と攪拌羽根とを備えた反応容器(容量:5L)に、240gのn−プロパノール(NPA)と、27gのN−メチロールアクリルアミド(N−MAM)と、63gのメタクリル酸メチル(MMA)とを入れた。窒素を反応容器に導入しながら、反応容器内の温度を65℃にまで上昇させた。反応容器に有機溶液(ラジカル重合開始剤)を3時間かけて滴下した。有機溶液では、t−ヘキシルパーオキシピバレートを炭化水素で希釈したもの(日油株式会社製「パーヘキシル(登録商標)PV」)3gが40gのn−プロパノールに溶解されていた。反応容器内の温度を5時間にわたって65℃に保つことで、反応容器の内容物が反応(重合反応)した。反応容器内の温度を80℃にまで上昇させた。反応容器内の温度を1時間にわたって80℃に保つことで、反応容器の内容物がさらに反応(重合反応)した。その後、反応容器内の温度を140℃にまで上昇させるとともに反応容器の内圧を10kPaに下げることで、反応容器の内容物から溶媒成分を除去した。反応容器の内容物(固形物)を粉砕して、粗粉砕物を得た。
機械式粉砕機(フロイント・ターボ株式会社製「ターボミルT250」)を用いて、設定粒子径10μmの条件で粗粉砕物を粉砕した。得られた微粉砕物100gと、1gのカチオン界面活性剤(花王株式会社製「コータミン(登録商標)24P」、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド25質量%水溶液)と、25gの水酸化ナトリウム水溶液(濃度:0.1N)とを混ぜた。得られた分散液に適量のイオン交換水を加えて、スラリー(全量:400g)を得た。スラリーをステンレス製の耐圧丸底容器に入れた。高温(140℃)且つ高圧(0.5MPa)環境下で、高速剪断乳化装置(エム・テクニック株式会社製「クレアミックス(登録商標)CLM−2.2S」)を用いて、ローター回転速度20000rpmの条件でスラリーを30分間剪断分散した。容器内の温度が50℃になるまで容器の内容物を5℃/分の速度で冷却しながら、ローター回転速度15000rpmの条件で容器内容物を攪拌した。このようにして、シェル用サスペンションS−1を得た。
(シェル用サスペンションS−2の作製方法)
N−メチロールアクリルアミドの配合量を27gから9gに変更した。メタクリル酸メチルの配合量を63gから81gに変更した。これらを除いてはシェル用サスペンションS−1の作製方法に従い、シェル用サスペンションS−2を作製した。
(シェル用サスペンションS−3の作製方法)
N−メチロールアクリルアミドの配合量を27gから45gに変更した。メタクリル酸メチルの配合量を63gから45gに変更した。これらを除いてはシェル用サスペンションS−1の作製方法に従い、シェル用サスペンションS−3を作製した。
(シェル用サスペンションS−4の作製方法)
温度計(より具体的には熱電対)と冷却管と窒素導入管と攪拌羽根とを備えた反応容器(容量:5L)に、240gのn−プロパノール(NPA)と、27gのN−メチロールアクリルアミド(N−MAM)と、49.5gのメタクリル酸メチル(MMA)と、13.5gのスチレンとを入れた。その後は、シェル用サスペンションS−1の作製方法に従い、シェル用サスペンションS−4を得た。
(シェル用サスペンションS−5の作製方法)
温度計(より具体的には熱電対)と冷却管と窒素導入管と攪拌羽根とを備えた反応容器(容量:5L)に、240gのn−プロパノール(NPA)と、27gのN−メチロールアクリルアミド(N−MAM)と、63gのスチレンとを入れた。その後は、シェル用サスペンションS−1の作製方法に従い、シェル用サスペンションS−5を得た。
(シェル用サスペンションS−6の作製方法)
N−メチロールアクリルアミドの配合量を27gから4.5gに変更した。メタクリル酸メチルの配合量を63gから85.5gに変更した。これらを除いてはシェル用サスペンションS−1の作製方法に従い、シェル用サスペンションS−6を作製した。
[シェル用樹脂粒子の物性値の測定方法]
電界放出形走査型電子顕微鏡(FE−SEM)(日本電子株式会社製「JSM−7600F」)を用いて、シェル用樹脂粒子の個数平均1次粒子径を測定した。結果を表4に示す。
なお、シェル用樹脂粒子は、シャープな粒度分布を有していた。より具体的には、シェル用サスペンションS−1〜S−6の各々に含まれるシェル用樹脂粒子は、約130nmの粒子径を有するビニル樹脂粒子のみを実質的に含んでいた。
[トナーの製造方法]
<トナーTA−1の製造方法>
まず、トナーコアC−1を作製した。詳しくは、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM−20B」)を用いて、80.0質量部の非晶性ポリエステル樹脂PES−1と、20.0質量部の結晶性ポリエステル樹脂PES−2と、5.0質量部のエステルワックス(日油株式会社製「ニッサンエレクトール(登録商標)WEP−3」)と、6.0質量部のカーボンブラック(三菱化学株式会社製「MA100」)とを混合した。
得られた混合物を、二軸押出機(株式会社池貝製「PCM−30」)を用いて、材料供給速度6kg/時、軸回転速度160rpm、且つ設定温度(シリンダー温度)120℃の条件で、溶融混練した。得られた溶融混練物を冷却した。冷却された溶融混練物を、粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製「ロートプレックス(登録商標)」)を用いて、粗粉砕した。得られた粗粉砕物を、粉砕機(フロイント・ターボ株式会社製「ターボミル RS型」)を用いて、微粉砕した。得られた微粉砕物を、分級機(日鉄鉱業株式会社製「エルボージェットEJ−LABO型」)を用いて、分級した。その結果、体積中位径(D50)7.0μmのトナーコアC−1を得た。
次に、複合粒子を作製した。詳しくは、温度計と攪拌羽根とを備えた3つ口フラスコ(容量:1L)に、300.0gのトナーコアC−1と、1.5gのアニオン界面活性剤(花王株式会社製「エマール(登録商標)0」)と、300mLのイオン交換水とを入れた。フラスコをウォーターバスにセットし、ウォーターバスを用いてフラスコ内の温度を30℃に保った。フラスコに2gの塩酸水溶液(濃度:2N)を加えて、フラスコの内容物のpHを4に調整した。
フラスコに、160gのシェル用サスペンションS−1と、75gの外添剤用サスペンションE−1とを加えた。このとき、トナー母粒子100質量部に対する外添剤用サスペンションE−1の固形分の配合量が2.0質量部となるように、外添剤用サスペンションE−1の配合量を調整した。その後、回転速度350rpmで15分間にわたってフラスコの内容物を攪拌した。ウォーターバスを用いて、フラスコ内の温度が60℃になるまでフラスコの内容物を0.2℃/分の速度で昇温させた。ウォーターバスを用いてフラスコ内の温度を60℃に保った状態で、回転速度350rpmで120分間にわたってフラスコの内容物を攪拌した。フラスコ内の温度を60℃に保っている間に、シェル用樹脂粒子がトナーコアの表面で膜化した。また、外添用樹脂粒子がシェル層の表面に付着した。その後、フラスコをウォーターバスから取り出して、フラスコ内の温度が25℃になるまでフラスコの内容物を10℃/分の速度で冷却した。フラスコに水酸化ナトリウム水溶液(濃度:0.1N)を加えて、フラスコの内容物のpHを7に調整した。このようにして、分散液を得た。
分散液を、ブフナー漏斗を用いて、吸引濾過した。得られたウェットケーキ状の複合粒子をイオン交換水に再度分散させた。得られた分散液を、ブフナー漏斗を用いて、吸引濾過した。このような固液分離処理を5回にわたって繰返し行った。
固液分離処理で得られた粒子(複合粒子)をエタノール水溶液(濃度:50質量%)に分散させた。このようにして、スラリーを得た。連続式表面改質装置(フロイント産業株式会社製「コートマイザー(登録商標)」)を用いて、熱風温度45℃且つブロアー風量2m3/分の条件で、スラリー中の複合粒子を乾燥させた。密閉型の流動式混合機(日本コークス工業株式会社製「FM−20C/I」)を用いて、回転速度3000rpm、ジャケット温度20℃、且つ処理時間10分間の条件で、複合粒子に機械的処理(より詳しくは、剪断力を与える処理)を施した。このようにして、複数の複合粒子で構成された粉体を得た。
続いて、外添処理を行った。詳しくは、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM−10B」)に、100.0質量部の複合粒子と、1.2質量部の疎水性シリカ粒子(日本アエロジル株式会社製「AEROSIL(登録商標)RA−200H」)と、0.8質量部の導電性酸化チタン粒子(チタン工業株式会社製「EC−100」)とを入れた。回転速度3000rpm、ジャケット温度20℃、且つ処理時間2分間の条件で、複合粒子と疎水性シリカ粒子と導電性酸化チタン粒子とを混合した。このようにして、多数のトナー粒子を含むトナーTA−1を得た。
<トナーTA−2の製造方法>
トナー母粒子100質量部に対する外添剤用サスペンションE−1の固形分の配合量が1.5質量部となるように、外添剤用サスペンションE−1の配合量を調整した。より具体的には、フラスコに56gの外添剤用サスペンションE−1を加えた。このことを除いてはトナーTA−1の製造方法に従い、トナーTA−2を得た。
<トナーTA−3の製造方法>
トナー母粒子100質量部に対する外添剤用サスペンションE−1の固形分の配合量が2.3質量部となるように、外添剤用サスペンションE−1の配合量を調整した。より具体的には、フラスコに86gの外添剤用サスペンションE−1を加えた。このことを除いてはトナーTA−1の製造方法に従い、トナーTA−3を得た。
<トナーTA−4〜TA−7の製造方法>
シェル用サスペンションS−2〜S−5を用いたことを除いてトナーTA−1の製造方法に従い、各々、トナーTA−4〜TA−7を得た。
<トナーTA−8の製造方法>
トナーコアC−2を用いたことを除いてトナーTA−1の製造方法に従い、トナーTA−8を得た。次に示す方法でトナーコアC−2を製造した。詳しくは、80.0質量部の非晶性ポリエステル樹脂PES−1と20.0質量部の結晶性ポリエステル樹脂PES−2とを用いる代わりに100.0質量部のスチレン−アクリル酸系樹脂SA−1を用いたことを除いてはトナーコアC−1の製造方法に従い、トナーコアC−2を製造した。
<トナーTA−9の製造方法>
外添剤用サスペンションE−2を用いたことを除いてトナーTA−1の製造方法に従い、トナーTA−9を得た。
<トナーTB−1の製造方法>
トナー母粒子100質量部に対する外添剤用サスペンションE−1の固形分の配合量が2.5質量部となるように、外添剤用サスペンションE−1の配合量を調整した。より具体的には、フラスコに94gの外添剤用サスペンションE−1を加えた。このことを除いてはトナーTA−1の製造方法に従い、トナーTB−1を得た。
<トナーTB−2の製造方法>
シェル用サスペンションS−6を用いたことを除いてトナーTA−1の製造方法に従い、トナーTB−2を得た。
<トナーTB−3の製造方法>
トナーコアC−3を用いたことを除いてトナーTA−1の製造方法に従い、トナーTB−3を得た。次に示す方法でトナーコアC−3を製造した。詳しくは、80.0質量部の非晶性ポリエステル樹脂PES−1と20.0質量部の結晶性ポリエステル樹脂PES−2とを用いる代わりに100.0質量部のスチレン−アクリル酸系樹脂SA−2を用いたことを除いてはトナーコアC−1の製造方法に従い、トナーコアC−3を製造した。
<トナーTB−4の製造方法>
外添剤用サスペンションE−3を用いたことを除いてトナーTA−1の製造方法に従い、トナーTB−4を得た。
[トナーの評価方法]
<トナーの耐熱性の評価方法>
3gのトナー(トナーTA−1〜TA−9及びTB−1〜TB−4の各々)をポリエチレン製容器(容量:20mL)に入れて密閉した。密閉された容器を恒温槽(設定温度:58℃)内に3時間静置した。その後、容器を恒温槽から取り出して室温(約25℃)まで冷却して、評価用トナーを得た。
得られた評価用トナーを、質量既知の200メッシュ(目開き75μm)の篩に載せた。評価用トナーを含む篩の質量を測定し、篩別前のトナーの質量を求めた。パウダーテスター(登録商標、ホソカワミクロン株式会社製)に篩をセットし、パウダーテスターのマニュアルに従い、レオスタッド目盛り5の条件で30秒間、篩を振動させ、評価用トナーを篩別した。篩別後、篩を通過しなかったトナーの質量を測定した。篩別前のトナーの質量と、篩別後のトナーの質量とに基づいて、次の式に従い凝集度(単位:%)を求めた。なお、下記式における「篩別後のトナーの質量」は、篩を通過しなかったトナーの質量であり、篩別後に篩上に残留したトナーの質量である。
凝集度=100×篩別後のトナーの質量/篩別前のトナーの質量
評価基準を以下に示す。評価結果を表6に示す。
優良:凝集度が10%以下であった。
良好:凝集度が10%よりも大きく20%以下であった。
<トナーの低温定着性の評価方法>
(評価対象の調製方法)
トナー(トナーTA−1〜TA−9及びTB−1〜TB−4の各々)の含有量が10質量%となるようにトナーとキャリア(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製の「TASKalfa5550ci」用キャリア)とをボールミルに入れ、これらを30分間にわたって混合した。このようにして、評価対象を得た。
(評価機の準備方法)
評価機としては、定着温度を調節できるように複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「FS−C5250DN」)を改造したものを使用した。評価対象(未使用)を評価機の現像装置に入れ、補給用トナー(未使用)を評価機のトナーコンテナに入れた。本実施例では、補給用トナーとしては、評価対象に含まれるトナーと同一のトナーを用いた。このようにして、評価機を準備した。
(最低定着温度の測定)
以下に示す方法で、最低定着温度を測定した。ここで、最低定着温度とは、低温オフセットが発生しなかったと判断された場合の定着温度のうちの最低温度を意味する。
詳しくは、記録用紙へのトナーの載せ量が1.0mg/cm2となるように、評価機の現像バイアスを調整した。線速200mm/秒で印刷用紙(90g/m2の印刷用紙)を搬送しながら、印刷用紙に未定着のソリッド画像を形成した。
未定着のソリッド画像が形成された印刷用紙を評価機の定着装置に通した。このとき、評価機の定着装置の温度(具体的には、評価機の定着装置に含まれる定着ローラーの温度)を100℃から5℃ずつ上昇させることにより、定着温度を100℃以上200℃以下の温度範囲で5℃ずつ上昇させた。このようにして、各定着温度で定着されたソリッド画像(21種類)を得た。
得られたソリッド画像の各々を用いて折擦り試験を行うことにより、低温オフセットが発生しているか否かを判断した。詳しくは、ソリッド画像が定着された記録用紙を、ソリッド画像を定着した面が内側となるように、半分に折り曲げた。布帛で被覆した1kgの分銅を用いて、記録用紙の折り目の上を5往復摩擦した。その後、記録用紙を広げ、記録用紙の折り曲げ部のうちソリッド画像が定着された部分におけるトナーの剥がれの長さ(以下、「剥がれ幅」と記載する)を測定した。剥がれ幅が1.0mm未満であった場合には低温オフセットが発生しなかったと判断し、剥がれ幅が1.0mm以上であった場合には低温オフセットが発生したと判断した。このようにして、最低定着温度を求めた。
評価基準を以下に示す。評価結果を表6に示す。
優良:最低定着温度が145℃以下であった。
良好:最低定着温度が145℃よりも高く155℃以下であった。
不良:最低定着温度が155℃よりも高かった。
<外添用樹脂粒子による汚染の有無の評価方法>
評価対象としては、<トナーの低温定着性の評価方法>で準備した評価対象を使用した。評価機としては、複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「TASKalfa5550ci」)を使用した。評価対象(未使用)を評価機の現像装置に入れ、補給用トナー(未使用)を評価機のトナーコンテナに入れた。本実施例では、補給用トナーとしては、評価対象に含まれるトナーと同一のトナーを用いた。このようにして、評価機を準備した。
温度32℃且つ湿度80%RHの環境下で、評価機を用いて、印字率5%のサンプル画像を印刷用紙(A4サイズ)に2万枚連続で印刷する耐刷試験を行った。このとき、サンプル画像の印刷枚数が1000枚に達するまでは、サンプル画像の印刷枚数が200枚に達するごとにベタ画像を出力した。サンプル画像の印刷枚数が1000枚を超えると、サンプル画像の印刷枚数が1000枚に達するごとにベタ画像を出力した。ベタ画像を出力するたびに、評価機から現像スリーブを取り出し、現像スリーブの表面に付着物が存在するか否かを目視により確認した。
評価基準を以下に示す。評価結果を表6に示す。
良好:サンプル画像の印刷枚数が2万枚に達しても、現像スリーブの表面に付着物の存在が確認されなかった。
不良:サンプル画像の印刷枚数が2万枚に達するまでに、現像スリーブの表面に付着物の存在が確認された。
<外添用樹脂粒子の脱離率の評価方法>
2gのトナー(トナーTA−1〜TA−9及びTB−1〜TB−4の各々)を500mLの界面活性剤の水溶液に加えて、測定用サンプルを調製した。界面活性剤の水溶液は、イオン交換水と、0.2質量%のアルキルエーテル硫酸エステルナトリウムとを含んでいた。
測定用サンプルを、濾布(開口径:2μm)を用いて吸引脱水した後、真空オーブンを用いて乾燥させた。FT−IR(フーリエ変換赤外分光分析装置)(パーキンエルマー社製「Spectrum One(Frontierシリーズ)」)を用いて、測定用サンプルのIR吸収スペクトルを測定した。得られたIR吸収スペクトルから、外添用樹脂に由来するピークのピーク面積を算出した。このようにして、初期のピーク面積を求めた。
超音波液体混合装置(アズワン株式会社販売「スーパーソニックVS−F100」)を用いて、10分間にわたって、超音波(高周波出力:100W、発振周波数:50kHz)を測定用サンプルに照射した。その後は、初期のピーク面積の求め方に従い、照射後のピーク面積を求めた。初期のピーク面積と、照射後のピーク面積とに基づいて、次の式に従い外添用樹脂粒子の脱離率(単位:%)を求めた。
(外添用樹脂粒子の脱離率)=(初期のピーク面積−照射後のピーク面積)×100/(初期のピーク面積)・・・式(A)
評価基準を以下に示す。評価結果を表6に示す。
良好:外添用樹脂粒子の脱離率が5%未満であった。
不良:外添用樹脂粒子の脱離率が5%以上であった。
[トナーの評価結果]
表6に、評価結果を示す。表6において、「付着物の存在の有無」には、現像スリーブの表面に付着物の存在が確認されなかったか否かを記す。サンプル画像の印刷枚数が2万枚に達しても現像スリーブの表面に付着物の存在が確認されなかった場合には、「無」と記す。サンプル画像の印刷枚数が2万枚に達するまでに現像スリーブの表面に付着物の存在が確認された場合には、「有」と記す。また、「脱離率」には、外添用樹脂粒子の脱離率(算出結果)を記す。
Figure 2019039944
トナーTA−1〜TA−9(実施例1〜9に係るトナー)は、各々、以下に示す構成を備えていた。詳しくは、トナーTA−1〜TA−9は、各々、正帯電性を有し、複数のトナー粒子を含んでいた。トナー粒子は、各々、トナー母粒子と、外添剤とを備えていた。トナー母粒子は、各々、トナーコアと、シェル層とを有していた。トナーコアは、結着樹脂を含有していた。シェル層は、トナーコアの表面を覆っていた。外添剤は、複数の外添用樹脂粒子を含んでいた。外添用樹脂粒子は、各々、シェル層の表面に存在していた。外添用樹脂粒子の脱離率が、5.0%未満であった。
表6に示すように、トナーTA−1〜TA−9では、各々、凝集度を低く抑えることができた。トナーTA−1〜TA−9の各々を用いて画像を形成すると、155℃以下の温度で未定着トナーを印刷用紙に定着できた。トナーTA−1〜TA−9の各々を用いて画像を形成すると、印刷枚数が2万枚に達しても、現像スリーブの表面に付着物の存在が確認されなかった。
一方、トナーTB−1〜TB−4(より具体的には、比較例1〜4に係るトナー)は、各々、前述の構成を有していなかった。詳しくは、トナーTB−1〜TB−4の各々では、外添用樹脂粒子の脱離率が5%以上であった。トナーTB−1〜TB−4の各々を用いて画像を形成すると、サンプル画像の印刷枚数が2万枚に達するまでに、現像スリーブの表面に付着物の存在が確認された。また、トナーTB−1を用いて画像を形成したときには、定着温度が155℃を超えた。
本発明に係るトナーは、例えば複写機、プリンター、又は複合機において画像を形成するために用いることができる。

Claims (7)

  1. 正帯電性を有するトナーであって、
    前記トナーは、複数のトナー粒子を含み、
    前記トナー粒子は、各々、トナー母粒子と、外添剤とを備え、
    前記トナー母粒子は、各々、結着樹脂を含有するトナーコアと、前記トナーコアの表面を覆うシェル層とを有し、
    前記外添剤は、樹脂を含有する樹脂粒子を複数含み、
    前記樹脂粒子は、各々、前記シェル層の表面に存在し、
    前記シェル層は、ビニル樹脂を含有し、
    前記ビニル樹脂は、下記式(1−1)で表される構成単位と、下記式(1−2)で表される構成単位と、下記式(1−3)で表される構成単位とを含み、
    下記式(1−1)で表される構成単位に含まれる原子団X1と、下記式(1−2)で表される構成単位に含まれる原子団X2とは、各々、N−メチロール基に由来し、−NHCH2O−で表され、
    前記原子団X1の末端に位置する酸素原子の未結合手が、前記結着樹脂を構成する原子に接続され、
    前記原子団X2の末端に位置する酸素原子の未結合手が、前記樹脂粒子が含有する樹脂を構成する原子に接続され、
    前記トナーコアと、前記樹脂粒子の各々とは、前記シェル層内の共有結合により、互いに結合され、
    前記共有結合は、前記原子団X1と、前記原子団X2とを有し、
    高周波出力が100Wであり且つ発振周波数が50kHzである超音波を前記トナーに対して10分間照射した場合における前記樹脂粒子の脱離率が、5%未満である、トナー。
    Figure 2019039944
    上記式(1−1)において、R1は、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。
    Figure 2019039944
    上記式(1−2)において、R2は、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。
    Figure 2019039944
    上記式(1−3)において、R3とR4とは、各々独立に、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。
  2. 前記ビニル樹脂は、第1モノマーと第2モノマーとの共重合体であり、
    前記第1モノマーは、下記式(1-4)で表される1種類以上のビニル化合物であり、
    前記式(1−1)で表される構成単位と、前記式(1−2)で表される構成単位と、前記式(1−3)で表される構成単位とは、各々、前記第1モノマーに由来する構成単位であり、
    前記第2モノマーは、1種類以上のアルキル(メタ)アクリレート系モノマーと1種類以上のスチレン系モノマーとからなる群より選択される少なくとも1つであり、
    前記第1モノマーの配合量と前記第2モノマーの配合量との合計に対する前記第1モノマーの配合量の割合が、10質量%以上60質量%以下である、請求項1に記載のトナー。
    Figure 2019039944
    上記式(1−4)において、R5は、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。
  3. 前記ビニル樹脂において、前記第2モノマーの単重合体に由来する単位、又は前記第2モノマーの共重合体に由来する単位が、前記式(1−1)で表される構成単位と前記式(1−2)で表される構成単位と前記式(1−3)で表される構成単位とからなる群より選択される少なくとも1つの構成単位で架橋される、請求項2に記載のトナー。
  4. 前記結着樹脂は、水酸基価が1mgKOH/g以上50mgKOH/g以下である樹脂を1種類以上含有し、
    前記樹脂粒子は、各々、水酸基価が1mgKOH/g以上30mgKOH/g以下である樹脂を1種類以上含有する、請求項1〜3の何れか一項に記載のトナー。
  5. 正帯電性を有するトナーの製造方法であって、
    トナーコアを製造する工程と、
    樹脂粒子の分散液を調製する工程と、
    シェル層形成用液を調製する工程と、
    前記トナーコアの表面を覆うシェル層を形成する工程と、
    を含み、
    前記トナーコアは、結着樹脂を含有し、
    前記トナーコアは、表面に第1水酸基を有し、
    前記樹脂粒子は、各々、表面に第2水酸基を有し、
    前記シェル層形成用液は、ビニル樹脂を含有する樹脂粒子の分散液であり、
    前記ビニル樹脂は、下記式(1−5)で表される構成単位を含み、
    前記シェル層を形成する工程は、所定の温度で、前記トナーコアと前記樹脂粒子の分散液と前記シェル層形成用液とを混合する工程を含み、
    前記所定の温度は、前記第1水酸基及び前記第2水酸基の各々と前記構成単位に含まれるN−メチロール基とが反応する温度以上である、トナーの製造方法。
    Figure 2019039944
    上記式(1−5)において、R6は、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。
  6. 前記ビニル樹脂は、第1モノマーと第2モノマーとの共重合体であり、
    前記第1モノマーは、下記式(1-4)で表される1種類以上のビニル化合物であり、
    前記式(1−1)で表される構成単位と、前記式(1−2)で表される構成単位と、前記式(1−3)で表される構成単位とは、各々、前記第1モノマーに由来する構成単位であり、
    前記第2モノマーは、1種類以上のアルキル(メタ)アクリレート系モノマーと1種類以上のスチレン系モノマーとからなる群より選択される少なくとも1つであり、
    前記第1モノマーの配合量と前記第2モノマーの配合量との合計に対する前記第1モノマーの配合量の割合が、10質量%以上60質量%以下である、請求項5に記載のトナーの製造方法。
    Figure 2019039944
    上記式(1−4)において、R5は、水素原子、又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。
  7. 前記所定の温度は、40℃以上100℃以下である、請求項5又は6に記載のトナーの製造方法。
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