JP2015125266A - 電子写真用トナー - Google Patents
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Abstract
Description
(A1)N−メチロール基又はN−アルコキシメチロール基を有するビニル系単量体。
(A2)アルキル(メタ)アクリレート系単量体。
本実施形態のトナー粒子を構成するコアは、結着樹脂及び内添剤(着色剤、離型剤、磁性粉)を含む。ただし、コアが上記成分の全てを有していることは必須ではなく、トナーの用途等に応じて必要のない成分(着色剤、離型剤、磁性粉等)を割愛してもよい。
結着樹脂を構成する樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂の好適な例としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂等が挙げられる。中でも、スチレンアクリル系樹脂及びポリエステル樹脂はそれぞれ、トナー中の着色剤の分散性、トナーの帯電性、被記録媒体に対する定着性に優れる。
結着樹脂を構成するスチレンアクリル系樹脂は、例えばスチレン系単量体とアクリル系単量体との共重合体である。
結着樹脂を構成するポリエステル樹脂は、例えば2価又は3価以上のアルコール成分と、2価又は3価以上のカルボン酸成分とを縮重合や共縮重合することで得られる。
着色剤としては、例えばトナー粒子の色に合わせて公知の顔料や染料を用いることができる。着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して1質量部以上20質量部以下であることが好ましく、3質量部以上10質量部以下であることがより好ましい。
本実施形態に係るトナー粒子のコアは、黒色着色剤を含有していてもよい。黒色着色剤は、例えばカーボンブラックから構成される。また、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、シアン着色剤等の着色剤を用いて黒色に調色された着色剤も利用できる。
本実施形態に係るトナー粒子のコアは、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、シアン着色剤等のカラー着色剤を含有していてもよい。
離型剤は、トナーの定着性及び耐オフセット性を向上させる目的で使用される。定着性及び耐オフセット性を向上させるためには、離型剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、5質量部以上20質量部以下であることがより好ましい。
トナーを1成分現像剤として使用する場合、磁性及び定着性を向上させるためには、磁性粉の使用量は、トナー全量100質量部に対して35質量部以上60質量部以下であることが好ましく、40質量部以上60質量部以下であることがより好ましい。
本実施形態に係るシェル層は、下記の単量体(A1)と単量体(A2)との共重合体を微粉化してなる樹脂微粒子を含有するシェル剤(樹脂微粒子分散液)を用いて形成される。
(A1)N−メチロール基又はN−アルコキシメチロール基を有するビニル系単量体。
(A2)アルキル(メタ)アクリレート系単量体。
単量体(A1)としては、N−メチロール基又はN−アルコキシメチロール基を有するビニル系単量体が用いられるが、N−メチロール基を有するビニル系単量体が好ましい。
単量体(A2)としては、アルキル(メタ)アクリレート系単量体が用いられる。アルキル(メタ)アクリレート系単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、iso−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートが挙げられる。これら単量体(A2)は、1種又は2種以上が選択して使用される。これら単量体(A2)の中でも、低温定着性に優れるという観点から、メチル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
外添剤は、トナー粒子の流動性及び取扱性を向上させるために使用され、シェル層の表面に付着する。以下、外添剤により処理される前の粒子を「トナー母粒子」と記載する。流動性及び取扱性を向上させるためには、外添剤の使用量は、トナー母粒子100質量部に対して0.5質量部以上10質量部以下であることが好ましく、2質量部以上5質量部以下であることがより好ましい。
例えば磁性キャリアを使用することが好ましい。磁性キャリアは、例えばキャリア芯材と、キャリア芯材を被覆する樹脂層とから構成される。キャリア芯材を被覆する樹脂層中に磁性粒子を分散させてもよい。
コアは、例えば粉砕分級法(溶融混練法)又は凝集法により形成される。これらの方法によれば、結着樹脂中に内添剤を良好に分散させることが可能になる。
結着樹脂の材料と内添剤の材料とを混合し、混合物を溶融混練する。次に、溶融混練物を粉砕し、分級することにより、所望の粒子径を有するコアを得る。粉砕分級法によれば、凝集法よりも容易にコアを形成することが可能になる。
コア成分を含む微粒子を水性媒体中で凝集させる。詳しくは、結着樹脂の材料を水性媒体中で所望のサイズに微粒子化することで、結着樹脂微粒子を含む水性分散液(結着樹脂微粒子分散液)を得る。続けて、結着樹脂微粒子分散液中で結着樹脂微粒子を凝集させる。これにより、凝集粒子が形成される(凝集工程)。
(シェル剤用の樹脂微粒子分散液の作製)
例えば、攪拌装置、窒素導入管及び冷却管を備えた反応容器に、重合溶媒(n−プロパノール等)と、単量体(A1)としてのN−メチロールアクリルアミド等、及び単量体(A2)としてのメチルメタクリレート等を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら所定温度(好ましくは65℃)に加熱する。そこへ、ラジカル重合開始剤(t−ヘキシルペルオキシピバレートの炭化水素希釈品等)をノルマルプロピルアルコール(NPA)等の有機溶剤に溶解させたものを所定時間(好ましくは3時間)かけて滴下する。さらに所定時間(好ましくは5時間)重合を行った後、所定温度(好ましくは80℃)に昇温し、その温度で所定時間(好ましくは1時間)重合を行う。これを所定条件(好ましくは140℃、10kPa)で加熱減圧乾燥して溶剤分を除去し、解砕して粗粉砕物を得る。
例えば、温度計及び撹拌羽根を備えた容量1Lの3つ口フラスコを準備し、上記で作製したトナーコア粒子、アニオン性界面活性剤、イオン交換水を入れた後、ウォーターバス等を用いてフラスコ内温度を所定温度(好ましくは30℃)に保持する。ここに塩酸水溶液等を添加してpHを4に調整する。次に、前記で作成した樹脂微粒子分散液を投入して所定時間(好ましく15分間)撹拌した後、所定温度(好ましくは55℃)まで所定の昇温レート(好ましくは1℃/5分)で昇温する。所定条件(好ましくは60℃で120分間)で攪拌して樹脂微粒子の付着及び膜化を進行させる。次に、加熱を止め、好ましくは10℃/分で急冷し所定温度(好ましくは25℃)まで冷却する。その後、水酸化ナトリウム水溶液等の中和剤を加えてpH7にまで中和し、ろ過洗浄して乾燥させる。このトナーに外添剤(シリカ等)を添加し、トナーコア粒子の表面に、シェル層用の樹脂微粒子が付着してなるカプセルトナーを作製する。
(低溶融トナーコアの作製)
ビスフェノールAを骨格にしてエチレンオキサイドを付加したアルコール(ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物)に、パラフタル酸を反応させてポリエステル樹脂を作製した。このポリエステル樹脂のOHV値は20mgKOH/g、AVは40mgKOH/g、Tmは100℃、Tgは48℃であった。このポリエステル樹脂100質量部に対し、着色剤としてC.I.ピグメントブルー15:3(フタロシアニン顔料)を5質量部、離型剤としてエステルワックス(日油社製、WEP−3)を5質量部配合し、混合機(ヘンシェルミキサー)を用いて混合した後、2軸押出機(池貝社製、PCM−30)で混練したチップを、機械式粉砕機(ターボ工業社製、ターボミル)にて6ミクロンに粉砕した。その後、分級機(日鉄鉱業社製、エルボージェット)にて分級し、6ミクロンのトナーコアを得た。このトナーコアの形状指数は0.93、Tgは49℃、Tmは90℃であった。このトナーコアを標準キャリアN−01を用いて摩擦帯電量(アニオン性)を測定すると−20μC/gであった。さらにpH4でのゼータ電位の測定値は−15mVであり、明らかなアニオン性を示した。なお、トナーコアの各測定は以下のようにして行った。
ベックマンコールター社製のコールターカウンターマルチサイザー3を用いて、体積平均粒子径(D50)を測定した。
示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ社製、DSC−6200)を用いて吸熱曲線を測定することにより、吸熱曲線における比熱の変化点から求めた。
試料を高化式フローテスター(島津製作所社製、CFT−500D)にセットし、ダイス細孔経1mm、プランジャー荷重20kg/cm2、昇温速度6℃/分で、1cm3の試料を溶融流出させてS字カーブを求め、得られたS字カーブからトナーコアのTmを読み取った。
ターブラミキサーを用いて、標準キャリアN−01(日本画像学会から提供される負帯電極性トナー用標準キャリア)と、この標準キャリアに対して7質量%のトナーコアとを30分間混合した。そして、得られた混合物を測定試料として標準キャリアと摩擦させた場合のトナーコアの摩擦帯電量をQMメータ(TREK社製、MODEL 210HS−2A)で測定した。
トナーコア0.2g、イオン交換水80g、及び1%濃度のノニオン系界面活性剤(ポリビニルピロリドン、日本触媒社製「K−85」)20gをマグネットスターラーで混合し、トナーコアを均一に分散させて分散液を得た。この分散液に希塩酸を加えて分散液のpHを4に調整した。そして、この分散液を測定試料として、ゼータ電位・粒度分布測定装置(ベックマン・コールター社製、Delsa Nano HC)により、pH4に調整された分散液中のトナーコアのゼータ電位を測定した。
攪拌装置、窒素導入管及び冷却管を備えた反応容器に、重合溶媒としてのn−プロパノール(以下、NPAと略記する)240gと、単量体(A1)としてのN−メチロールアクリルアミド(以下、N−MAAと略記する)4.5g(5質量%)、及び単量体(A2)としてのメチルメタクリレート(以下、MMAと略記する)85.5g(95質量%)を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら65℃に加熱した。そこへ、ラジカル重合開始剤としてt−ヘキシルペルオキシピバレートの炭化水素希釈品(日油社製、パーヘキシルPV)3gをNPA40gに溶解させたものを3時間かけて滴下した。さらに5時間重合を行った後、80℃に昇温し、その温度で1時間重合を行った。これを140℃、10kPaで加熱減圧乾燥して溶剤分を除去し、解砕して粗粉砕物を得た。この粗粉砕物を10μm以下に粉砕した粉砕物100gと、カチオン性界面活性剤(花王社製、コータミン24P)1g及び0.1N−水酸化ナトリウム水溶液25gを混合し、さらにイオン交換水を加えて全量400gのスラリーを調製した。続いてスラリーを耐圧丸底ステンレス容器に投入し、高速剪断乳化装置クレアミックス(エム・テクニック社製、CLM−2.2S)を用いて容器内のスラリーを、140℃、0.5MPaに加熱加圧しながら、クレアミックスのローター回転数20000rpmで30分間剪断分散した。その後、50℃になるまで15000rpmで撹拌しながら、5℃/分の冷却速度で冷却を行い、樹脂微粒子分散液(粒径0.13μm)を作製した。なお、樹脂微粒子の粒径(D50)は、レーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所社製、SALD−2200)を用いて測定した。
まず、温度計及び撹拌羽根を備えた容量1Lの3つ口フラスコを準備し、上記で作製したトナーコア粒子300g、アニオン性界面活性剤(花王社製、エマール0)1.5g、イオン交換水300mLを入れた後、ウォーターバスを用いてフラスコ内温度を30℃に保持した。ここに2N−塩酸水溶液2gを添加してpHを4に調整した。次に、樹脂微粒子分散液160gを投入して15分間撹拌(撹拌速度:150rpm)した後、55℃まで1℃/5分の昇温レートで昇温した(撹拌速度:150rpm)。60℃で120分間攪拌(撹拌速度:150rpm)して樹脂微粒子の付着及び膜化を進行させた。次に、加熱を止め10℃/分で急冷し25℃まで冷却した。その後、水酸化ナトリウム水溶液(中和剤)を加えてpH7にまで中和し、ろ過洗浄して乾燥させトナー母粒子を得た。ろ液の導電率を、堀場製作所社製のHoriba COND METER ES−51を用いて測定した結果、4μS/cmであった。このトナーにシリカ(日本アエロジル社製、REA90)をトナー母粒子の質量に対して0.5質量部を添加し、トナーコア粒子の表面に、シェル層用の樹脂微粒子が付着してなるカプセルトナーを作製した。
樹脂微粒子分散液の原料であるN−MAAの配合量を13.5g(15質量%)、MMAの配合量を76.5g(85質量%)に変更した以外は、実施例1と同様にして、樹脂微粒子分散液(粒径0.13μm)を作製した。そして、この樹脂微粒子分散液を用いて、実施例1と同様にしてカプセルトナーを作製した。
樹脂微粒子分散液の原料であるN−MAAの配合量を27g(30質量%)、MMAの配合量を63g(70質量%)に変更した以外は、実施例1と同様にして、樹脂微粒子分散液(粒径0.17μm)を作製した。そして、この樹脂微粒子分散液を用いて、実施例1と同様にしてカプセルトナーを作製した。
樹脂微粒子分散液の原料であるN−MAAの配合量を54g(60質量%)、MMAの配合量を36g(40質量%)に変更した以外は、実施例1と同様にして、樹脂微粒子分散液(粒径0.14μm)を作製した。そして、この樹脂微粒子分散液を用いて、実施例1と同様にしてカプセルトナーを作製した。
樹脂微粒子分散液の原料であるN−MAAの配合量を13.5g(15質量%)、MMAの配合量を63g(70質量%)に変更すると共に、さらに単量体(A2)としてのスチレン(St)13.5g(15質量%)を配合した以外は、実施例1と同様にして、樹脂微粒子分散液(粒径0.17μm)を作製した。そして、この樹脂微粒子分散液を用いて、実施例1と同様にしてカプセルトナーを作製した。
樹脂微粒子分散液の原料であるN−MAAの配合量を13.5g(15質量%)に変更すると共に、MMAに代えてn−ブチルメタクリレート(以下「BMA」と略記する)を76.5g(85質量%)を配合した以外は、実施例1と同様にして、樹脂微粒子分散液(粒径0.14μm)を作製した。そして、この樹脂微粒子分散液を用いて、実施例1と同様にしてカプセルトナーを作製した。
樹脂微粒子分散液の作製工程において、クレアミックスのローター回転数を変更した以外、即ちクレアミックスのローター回転数を10000rpmに変更し30分間剪断分散した後、50℃になるまで5000rpmで撹拌しながら、5℃/分の冷却速度で冷却を行った以外は、実施例2と同様にして、樹脂微粒子分散液(粒径0.22μm)を作製した。そして、この樹脂微粒子分散液を用いて、実施例1と同様にしてカプセルトナーを作製した。
樹脂微粒子分散液の原料であるN−MAA13.5g(15質量%)に代えて、N−メトキシメチロールメタクリルアミド(以下「MMA」と略記する)13.5g(15質量%)を使用した以外は、実施例2と同様にして、樹脂微粒子分散液(粒径0.13μm)を作製した。そして、この樹脂微粒子分散液を用いて、実施例1と同様にしてカプセルトナーを作製した。
樹脂微粒子分散液の原料であるN−MAAを配合せず、MMAの配合量を76.5g(75質量%)、スチレン(St)の配合量を76.5g(25質量%)に変更した以外は、実施例1と同様にして、樹脂微粒子分散液(粒径0.15μm)を作製した。そして、この樹脂微粒子分散液を用いて、実施例1と同様にしてカプセルトナーを作製した。
樹脂微粒子分散液の原料であるN−MAAの配合量を58.5g(65質量%)、MMAの配合量を31.5g(35質量%)に変更した以外は、実施例1と同様にして、樹脂微粒子分散液(粒径0.13μm)を作製した。そして、この樹脂微粒子分散液を用いて、実施例1と同様にしてカプセルトナーを作製した。
樹脂微粒子分散液の原料であるN−MAAの配合量を2.7g(3質量%)、MMAの配合量を73.8g(82質量%)に変更し、さらにスチレン(St)13.5g(15質量%)を配合した以外は、実施例1と同様にして、樹脂微粒子分散液(粒径0.14μm)を作製した。そして、この樹脂微粒子分散液を用いて、実施例1と同様にしてカプセルトナーを作製した。
このようにして得た実施例及び比較例のカプセルトナーを用いて、下記の基準に従い各特性の評価を行った。これらの結果を下記の表1に併せて示した。
シェル層の厚さは、上述の方法に従い測定した。即ち、トナー粒子を、常温硬化性のエポキシ樹脂中に十分に分散し、40℃の雰囲気にて2日間硬化させて硬化物を得た。この硬化物を四酸化オスミウムにて染色した後、ダイヤモンドナイフをセットしたミクロトーム(ライカ社製、EM UC6)にて切り出し、厚さ200nmの薄片試料を得た。そして、この試料の断面を透過型電子顕微鏡(TEM)(日本電子社製、JSM−6700 F)にて撮影した。さらに、画像解析ソフトウェア(三谷商事社製、WinROOF)でTEM撮影像を解析することで、シェル層の厚さを計測した。具体的には、トナー粒子の断面の略中心で直交する2本の直線を引き、この2本の直線上の、シェル層と交差する4箇所の長さを測定した。そして、測定された4箇所の長さの平均値を測定対象である1個のトナー粒子のシェル層の厚さとした。トナーに含まれる10個以上のトナー粒子についてシェル層の厚さを測定し、得られた10個以上の測定値の平均値を評価値とした。
(現像剤の作製)
ポリアミドイミド樹脂30gを水2Lで希釈した後、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体(FEP)120gを分散させ、さらに酸化ケイ素3gを分散させた被覆層形成液を得た。この被覆層形成液とノンコートフェライトEF−35B(パウダーテック社製、35μm)109kgを流動床被覆装置に投入して被覆を行った。その後、250℃で1時間、焼付けを行いキャリアを得た。
○:最低定着温度が160℃未満
×:最低定着温度が160℃以上
実施例及び比較例のカプセルトナーを用いてトナー濃度10重量%の現像剤を調製し、評価機としてカラープリンターFS−C5400DN(京セラドキュメントソリューションズ社製)を用いて耐ストレス性評価を行った。評価は、任意の環境条件(HH(温度32.5℃、湿度80%)/NN(温度23℃、湿度50%)/LL(温度10℃、湿度20%))において、上記評価機により白紙2000枚の耐久試験を行った後、評価トナーを取り出して、光学顕微鏡を用いて1000倍の倍率で視野を変えて5回観察し、トナー500個中の破砕トナーの平均個数(3カウント)で行った。評価基準を以下に示す。
◎:破砕トナーが全くなく、実用上問題ないもの
○:破砕トナーが1〜2個存在するが、実用上問題ないもの
△:破砕トナーが3〜9個存在するが、実用上問題ないもの
×:破砕トナーが10個以上存在し、実用上問題あるもの
20gのポリ容器にカプセルトナー3gを秤量し、オーブンにて60℃で3時間加温後に取り出した。25℃65%での環境下で30分間静置した後、目開き105μm、63μm、45μmの篩いを重ねて保存後のカプセルトナーを載せ、パウダーテスター(ホソカワミクロン株式会社製、PT−E)にて5メモリ30秒間振動させて下式から耐熱保存後の凝集度を算出し、耐熱保存性を評価した。評価基準を以下に示す。
(105μm篩上の重量)/3×100・・・(a)
(63μm篩上の重量)/3×100×3/5・・・(b)
(45μm篩上の重量)/3×100×1/5・・・(c)
凝集度(%)=(a)+(b)+(c)
○:凝集度15%未満
×:凝集度15%以上
比較例2は、N−MAA含量が高いため、架橋密度が高くなり、低温定着性が劣っていた。
比較例3は、N−MAA含量が低いため、架橋反応が十分に進行せず、耐ストレス性及び耐熱保存性が劣っていた。
Claims (3)
- 少なくとも結着樹脂を含むトナーコア粒子の表面に、シェル層用の樹脂微粒子が付着してなるカプセルトナーを含有する電子写真用トナーであって、前記樹脂微粒子は、下記の単量体(A1)及び単量体(A2)の共重合体の微粉化物からなり、前記単量体(A1)の配合量は、前記単量体(A1)及び単量体(A2)の合計量100質量部に対して5〜60質量部であることを特徴とする電子写真用トナー。
(A1)N−メチロール基又はN−アルコキシメチロール基を有するビニル系単量体。
(A2)アルキル(メタ)アクリレート系単量体。 - 単量体(A2)はさらにスチレン系単量体を含む請求項1に記載の電子写真用トナー。
- 樹脂微粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μm以下である請求項1又は2に記載の電子写真用トナー。
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