JP2019034290A - 合成装置 - Google Patents

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Chigusa Inaka
千草 井中
雄一郎 津田
Yuichiro Tsuda
雄一郎 津田
勝好 宮下
Katsuyoshi Miyashita
勝好 宮下
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Abstract

【課題】溶液により化学合成するため合成装置において、溶液の利用効率を改善する。【解決手段】合成装置3は、溶液が収容されている収容容器2−1,2−2,2−3から延びて設けられている導出管6と、収容容器2−1,2−2,2−3の溶液を導出管6を通じて送る送液手段24と、収容容器2−1,2−2,2−3から送られた溶液が入れられ合成物が生成される反応容器9とを備えている。反応容器9は、溶液を反応容器9の下から導入可能とする下ポート45を有している。【選択図】 図1

Description

本発明は、タンパク質、ペプチド、核酸等を化学合成するための装置に関する。
タンパク質、ペプチド、核酸等を化学合成する方法として、反応容器に複数種類の溶液(試薬)を順に供給し、この反応容器内において反応を進める方法がある。例えば、核酸を合成する場合、反応容器内にビーズを多数設け、この反応容器に溶液を順次供給しながら、脱トリチル化、カップリング、酸化、及びキャッピングの処理を繰り返し行い、ビーズから塩基を次々と結合させる。
用いられる溶液は数十種類(例えば20種類)とされることもあり、これら溶液を選択的に反応容器へ送り、溶液に含まれる分子材料により合成物が生成される。このような化学合成を行うための装置として例えば特許文献1に記載の合成装置が知られている。
特表2002−518526号公報
図6は、従来の合成装置を簡略化して示す説明図である。この合成装置では、複数種類の溶液が収容容器90a,90b,90cにそれぞれ収容されており、収容容器90a,90b,90cから延びる配管91a,91b,91cがロータリバルブ92に接続されている。複数種類の溶液が選択的にプランジャポンプ93によって反応容器94に送られ、この反応容器94において合成処理が行われる。
核酸を合成する場合、反応容器94内にはビーズが多数設けられており、この反応容器94の中を順に複数種類の溶液を通過させる。図6に示すように従来の合成装置では、反応容器94に対して上部から溶液を供給し、上から下へ溶液を通過させる構成となっている。反応容器94は、例えば円筒状の容器により構成されており、この場合、反応容器94内の中央領域では溶液が通過しやすいが、側壁95に近い領域ほど溶液は通過しにくい。また、反応容器94に対して溶液を上から供給し下から排出する場合、供給量よりも排出量が多いと、反応容器94において溶液が充満状態とならず、反応容器94内において、部分的に化学反応が充分に行われない箇所が発生する。このため、従来では、反応容器94内での化学反応の進捗度に差が生じ、所望の仕様を満たす化学合成物が生成され難いという問題点がある。
そこで、従来では、理論上必要とされる量よりも多い溶液を反応容器94に供給し、反応容器94の側壁95に近い領域や反応容器94の上部の領域にも溶液が充分に行き渡るようにしている。このように従来では、過剰の溶液を用いていることから、特に化学合成物を量産化する場合、コスト高となってしまう。
そこで、本発明は、溶液の利用効率を改善することを目的とする。
本発明の合成装置は、溶液が収容されている収容容器から延びて設けられている配管と、前記収容容器の溶液を前記配管を通じて送る送液手段と、前記収容容器から送られた溶液が入れられ合成物が生成される反応容器と、を備え、前記反応容器は、前記溶液を当該反応容器の下から導入可能とする下ポートを有している。
この合成装置によれば、反応容器の下から溶液を導入する構成となるため、反応容器内において溶液が広がりつつ上方に流れて溜められ、溶液に含まれる材料を従来よりも分散させ易くなる。このため、合成物の生成のための処理の効率化及び均質化が図れ、これにより、溶液の無駄な消費が抑えられ、溶液の利用効率を改善することが可能となる。
また、前記反応容器は、当該反応容器の上部に設けられ前記下ポートを通じて当該反応容器内に溶液が供給されると当該反応容器内のガスを外部へ排出可能とする上ポートを更に有しているのが好ましい。この場合、反応容器に供給された溶液はガスを押しのけつつ導入され、溶液は反応容器全体に広がり、より一層、合成物の生成のための処理の効率化及び均質化が図れる。
また、前記上ポートは、反応容器の上部に設けられており、前記ガスを排出させる他に、更に、前記下ポートから導入した溶液を排出可能とさせる。これにより、下ポートから導入した溶液を下から上に向かって反応容器を通過させ、上ポートから排出させることで、反応容器内全体を溶液で満たすことができ、合成物の生成のための処理を更に効率よく行わせることが可能となる。
また、前記反応容器は、当該反応容器の上部に設けられガスを当該上部から導入可能とするガス用ポートと、当該反応容器の下部に設けられ当該反応容器内の溶液を当該下部から排出可能とする排液用ポートと、を更に有しているのが好ましい。この構成によれば、例えば反応容器に送る溶液の種類を切り替えるために、ガスを反応容器に上部(ガス用ポート)から導入し、溶液の排出を下部(排液用ポート)から行うことができる。これにより、溶液の排出が促進され、また、溶液の残留が抑制され、溶液を切り替える作業の効率が良い。
また、この場合において、溶液を導入する前記下ポートは、前記排液用ポートと兼用されているのが好ましい。前記のとおり、反応容器の上部のガス用ポートから導入したガスによって、反応容器の溶液を、下ポート(排液用ポート)を通じて排出することから、反応容器のみならず、下ポート及びこの下ポートと繋がる流路においても、溶液が残留し難くなり、これら下ポート及び流路もクリーンな状態となる。このため、別の溶液が下ポートを通じて反応容器に供給される場合に、先の溶液が混ざるのを防ぐことができる。よって、下ポートを排液用ポートと兼用するのが好ましい。また、反応容器の下部に下ポートを一つ設ければ(つまり、前記のように兼用することで)、合成物生成のための溶液の導入、及び溶液の切り替えのための溶液の排出を、反応容器の下部側において行うことが可能となり、反応容器の構成が簡素化される。
また、反応容器の下から溶液を導入可能とする前記下ポートと、前記排液用ポートとが兼用される場合において、前記排液用ポートに連結され前記反応容器の溶液を排液として排出する流路の途中において、前記反応容器側へ新たな溶液を供給するための一次側流路が、上から接続されているのが好ましい。この構成によれば、下ポートと排液用ポートとが兼用されていても、反応容器から排出された溶液が、反応容器側へ新たな溶液を供給する一次側流路へ流れ難くなり、溶液の切り替えにおいて、純度の高い溶液を、一次側流路を通じて反応容器に供給することが可能となる。
また、前記反応容器は、当該反応容器の上部に設けられ前記下ポートから導入した溶液を当該上部から排出可能とする上ポートを更に有し、前記上ポートは前記ガス用ポートと兼用されているのが好ましい。この場合、反応容器に下ポートから導入した溶液を下から上に向かってこの反応容器内を通過させ、上ポートから排出させることができ、反応容器内全体を溶液で満たすことができ、合成のための処理を効率よく行わせることが可能となる。そして、反応容器の上部に上ポートを一つ設ければ(つまり、前記のように兼用することで)、下ポートから導入した溶液の反応容器内の通過、及び溶液の切り替えのためのガスの導入を行うことが可能となり、反応容器の構成が簡素化される。
また、上ポートとガス用ポートとが兼用されている場合において、前記上ポートに連結され前記反応容器の溶液を排液として排出する流路に対して、前記ガスを供給するための流路が、上から接続されているのが好ましい。この構成によれば、ガス以外の流体(つまり、反応容器の上ポートから排出された排液)が、ガスを供給するための流路を流れ難くなり、ガス源側において不具合が生じるのを防ぐことが可能となる。
本発明によれば、反応容器内において溶液が広がりつつ上方に流れて溜められ、溶液に含まれる材料が従来よりも分散され易くなり、合成物の生成のための処理の効率化及び均質化が図れ、この結果、溶液の無駄な消費が抑えられ、溶液の利用効率を改善することが可能となる。
本発明の合成装置の一例を示す構成図である。 反応容器、及びこの反応容器に繋がる流路の構成を示す説明図である。 反応容器、及びこの反応容器に繋がる流路の構成を示す説明図である。 反応容器に繋がる流路構成の変形例を示す説明図である。 反応容器に繋がる流路構成の変形例を示す説明図である。 従来の合成装置を簡略化して示す説明図である。
〔合成装置の全体構成について〕
図1は、本発明の合成装置の一例を示す構成図である。本発明の合成装置は、タンパク質、ペプチド、核酸等を化学合成するための装置であり、図1に示す合成装置3の場合、反応容器9に複数種類の溶液(試薬)を順に供給し、この反応容器9内において化学合成を進める。核酸を合成する場合、反応容器9内にビーズを多数設け、この反応容器9に溶液を順次供給しながら、脱トリチル化、カップリング、酸化、及びキャッピングの処理を繰り返し行い、ビーズから例えば塩基のような分子材料を次々と結合させる。用いられる溶液は数十種類(例えば20種類)とされ、これら溶液を選択的に反応容器9へ送り、溶液に含まれる分子材料により合成物(核酸)が生成される。
本実施形態では、用いられる溶液(試薬)は20種類である。なお、この数は化学合成する生成物に応じて変更される。溶液の種類と同数(20個)の収容容器(試薬瓶)2−1、2−2、2−3・・・を設ける領域を合成装置3は備えており、収容容器2−1、2−2、2−3・・・それぞれに各溶液が溜められている。なお、図1では、三つの収容容器2−1、2−2、2−3のみを示しており、その他の収容容器については図示省略している。以下において、収容容器に付する符号を単に「2」とすることもある。各収容容器2は、密閉容器であるが、導入管5及び導出管6が繋がっている。
合成装置3は、加圧ガスを溜めているタンク4、前記導入管5、前記導出管6、中間容器7、配管により構成されている中間流路8(以下、中間配管8という)、反応容器9、反応容器9に繋がる下流側流路40、及び制御装置16を備えている。タンク4には大気よりも高圧のガスが充填されており、本実施形態では、不活性ガスとしてアルゴンガスが充填されている。不活性ガスの代わりに無菌化されたガス(エア)であってもよい。複数の収容容器2と同数(本実施形態では20本)の導入管5は、共通する配管により構成されている上流側流路10(以下、上流側配管10という)から分岐した配管であり、この上流側配管10にはレギュレータ(電空レギュレータ)11及びバルブ12が設けられている。上流側配管10は、タンク4と接続されており、加圧ガスを各収容容器2に供給することができ、また、レギュレータ11により各収容容器2の内圧が調整される。加圧ガスにより各収容容器2の内圧が高まり、収容容器2の溶液は導出管6から圧送される。つまり、各収容容器2と中間容器7との差圧で各収容容器2の溶液が導出管6を通じて中間容器7へ圧送される。以上より、本実施形態では、収容容器2の溶液を送る送液手段24は圧送方式のものであり、この送液手段24には、タンク4、上流側配管10、レギュレータ11、バルブ12、及び導入管5が含まれる。
導出管6それぞれにはバルブ14が設けられている。本実施形態のバルブ14はピンチバルブである。導出管6は、少なくとも一部が弾性変形可能な配管(チューブ)によって構成されており、ピンチバルブ14は、この導出管6(前記一部)を潰すことにより、導出管6において収容容器2からの溶液の流れを停止させる機能を有すると共に、流れる溶液の流量を調整する機能を有する。開状態とするピンチバルブ14を選択することで、複数の収容容器2の溶液の中から所定の溶液を選択的に、導出管6を通じて中間容器7へ送る(圧送する)ことができる。開状態とするピンチバルブ14の選択は制御装置16によって行われる。つまり、制御装置16が、その内部メモリに記憶されているプログラムに従って、開状態とするための信号を所定のピンチバルブ14に送信し、他のピンチバルブ14は閉状態を維持させる。なお、導出管6に設けられるバルブは、ピンチバルブ14以外であってもよい。
中間容器7は、各溶液を溜めることができる有底筒状の容器であり、本実施形態では、中間容器7の上部の入口領域(開口部)に複数の導出管6が集約して設けられている。このため、選択的に導出管6を通じて送られた溶液が中間容器7に導入され、この中間容器7に溜められる。中間容器7は収容容器2の数よりも少なくされており、本実施形態では、中間容器7が一つのみ設けられている。つまり、複数種類の溶液のために中間容器7は共用されている。
合成装置3は、更に、計量機構15を備えており、中間容器7を計量容器として機能させ、計量機構15は中間容器7に溜められる溶液を計量する。計量機構15は、センサ26を有しており、センサ26は、中間容器7における重量を測定する。具体的構成を説明すると、センサ26は重量センサであり、本実施形態ではひずみ式のロードセルにより構成されている。この計量機構15によれば、中間容器7に溜められる溶液の重量を測定することで、中間容器7において溶液を精度よく計測することができる。なお、センサ26は他の形式であってもよく、重量センサ26の代わりに、中間容器7に溜められる溶液の液面レベルを検知するセンサであってもよい。計量機構15(センサ26)による計量結果は、制御装置16に送信され、制御装置16は、計量結果に基づいてピンチバルブ14の開閉動作制御を行い、規定量の溶液を中間容器7において取得する。そして、この規定量の溶液を、中間配管8等を通じて反応容器9へ送る。中間配管8には、バルブ21が設けられており、計量を行う際、バルブ21は閉状態にある。
中間容器7から反応容器9への溶液の供給方式は圧送であり、本実施形態では、タンク4の加圧ガスを用いる。この圧送の際、バルブ21は開状態となる。この圧送のために、合成装置3は、中間容器7を収容する密閉容器29を備えている。密閉容器29とタンク4との間には加圧ガス用の配管17が設けられており、この配管17には、第二のレギュレータ(電空レギュレータ)18が設けられている。中間容器7は、密閉容器29内で開口しており、バルブ32が開状態で、密閉容器29内の加圧ガスの圧力(内圧)が中間容器7に溜められている溶液に作用し、密閉容器29(中間容器7)と反応容器9との差圧で中間容器7の溶液が中間配管8等を通じて反応容器9へ圧送される。また、レギュレータ18により、反応容器9への溶液の送液速度を調整することができる。
以上より、図1に示す形態では、複数の収容容器2の内の少なくとも一つから溶液が選択的に中間容器7へ送られ、この中間容器7で計量が行われると、反応容器9へ送られる。このような反応容器9への溶液の供給が、溶液の種類を変更しながら繰り返し行われ、複数種類の溶液が反応容器9に順に供給され、この反応容器9内に設けられている反応空間44において化学合成が進められる。本実施形態では、反応容器9(反応空間44)には、多数のビーズが設けられており、ビーズから塩基を次々と結合させ、核酸が合成される。
反応容器9において、中間配管8とその下流側で繋がる流入側の流路(一次側流路51及び第一共通流路47)を通じて、溶液が供給されると、この溶液は反応容器9を通過し、排出側の流路(第二共通流路48、二次側流路52、及びドレイン流路49)を通じて排出される。
前記の各種バルブ(ピンチバルブ14、バルブ12,21,32)の動作制御は、制御装置16によって行われる。また、レギュレータ11,18の動作制御も制御装置16によって行われる。バルブ12,21,32もピンチバルブを採用することができる。
以上のように、合成装置3は、溶液が収容されている収容容器2から延びて設けられている導入管5と、収容容器2の溶液を、導入管5、中間配管8及び前記流入側の流路(一次側流路51及び第一共通流路47)を通じて送る送液手段24と、収容容器2から送られた溶液が入れられ合成物が生成される反応容器9とを備えている。特に図1に示す合成装置3は、複数種類の溶液を選択的に反応容器9に送って、この反応容器9において、各溶液に含まれる材料を用いて化学合成をする。このために、複数種類の溶液が収容されている複数の収容容器2それぞれから、複数の導出管6が延びて設けられており、送液手段24によって各収容容器2の溶液が導出管6を通じて中間容器7へ送られ、更に反応容器9へ送られる構成となっている。そして、本実施形態では、複数の前記配管(導出管6)を含む全体流路25の途中であって、各収容容器2から反応容器9までの間に、計量機構15が設けられており、この計量機構15によって、反応容器9に送る溶液が計量される。反応容器9では、複数の収容容器2から選択的に送られた規定量の溶液が入れられ、各溶液に含まれる材料により合成物が生成される。なお、前記全体流路25には、収容容器2よりも下流側(反応容器9側)の流路が含まれ、導出管6の他に、中間配管8、及び反応容器9に繋がる下流側流路40が含まれる。全体流路25に含まれる配管(流路)や各機器は、溶液の溶剤(溶媒)に耐える性質(耐溶剤性)を有している。
〔反応容器9及びその周囲の流路について〕
図2は、反応容器9、及びこの反応容器9に繋がる下流側流路40の構成を示す説明図である。反応容器9は、筒状である反応空間44を有する本体部43と、この本体部43の上下に取り付けられている蓋部材41,42とを有している。筒状である反応空間44の中心線が鉛直方向に向けられており、反応容器9は水平方向の幅寸法よりも鉛直方向に長い縦長形状を有している。なお、反応容器9内において反応空間44は複数設けられていてもよい。反応空間44に多数のビーズが設けられ、溶液が順次供給されることで、ビーズから例えば塩基のような分子材料を次々と結合させる。反応容器9は、下部9b(下の蓋部材42)に設けられている下ポート45と、上部9a(上の蓋部材41)に設けられている上ポート46とを有している。反応容器9において、後に説明するが、これら下ポート45及び上ポート46を通じて溶液やガスの出し入れが行われる。
このような反応容器9に繋がる下流側流路40には、一次側流路51、二次側流路52、第一共通流路47、第二共通流路48、ドレイン流路49、及びガス流路50が含まれる。本実施形態では、これら各流路は配管(チューブ)により構成されている。この下流側流路40は、更に、第一合流部53、第二合流部54、及び第三合流部55を備えている。これら合流部53,54,55は例えばT字管により構成されている。
一次側流路51は、図1に示す中間配管8と連続している。本実施形態のガス流路50は、図1に示すタンク4と接続されている。ガス流路50の上流側に設けられているバルブ31(図1参照)が開状態になると、タンク4のガスがガス流路50を流れる。なお、図示しないが、ガス流路50は、タンク4とは別のガス源と接続されており、このガス源からガスが供給される構成であってもよい。ドレイン流路49は、処理済みの溶液等を排出するための流路であり、合成装置3が有する排液タンク60と繋がっている。
反応容器9の下ポート45に第一共通流路47が接続されており、上ポート46に第二共通流路48が接続されている。第一合流部53には、第一共通流路47、一次側流路51、及びドレイン流路49が接続されている。第二合流部54には、第二共通流路48、二次側流路52、及びガス流路50が接続されている。第三合流部55は、ドレイン流路49の途中に設けられており、二次側流路52と接続されている。一次側流路51、二次側流路52、第一共通流路47、第二共通流路48、ドレイン流路49、及びガス流路50には、バルブ51a,52a,47a,48a,49a,50aが接続されている。これらバルブ51a,52a,47a,48a,49a,50aそれぞれの動作制御は、制御装置16(図1参照)によって行われる。つまり、制御装置16が、その内部メモリに記憶されているプログラムに従って、開状態とするための信号又は閉状態とするための信号をバルブ51a,52a,47a,48a,49a,50aに送信する。バルブ51a,52a,47a,48a,49a,50aについてもピンチバルブを採用することができる。
〔反応容器9への溶液の供給処理について〕
以上のように構成された反応容器9に対して溶液を供給する処理について説明する。ここでは、図1に示す収容容器2−1の溶液(以下、「第一の溶液」と言う)を反応容器9へ供給した後、別の収容容器2−2の溶液(以下、「第二の溶液」という)を反応容器9へ供給するまでの具体例を説明する。
図2において、第一の溶液を供給する前に、反応容器9内の反応空間44に、ガスGが予め溜められている。このガスGは、アルゴンガス等の不活性ガス、又は、無菌化されたガス(エア)である。本実施形態では、タンク4から供給されたガスGである。
図1において、送液手段24によって、収容容器2−1の第一溶液を中間容器7へ供給した後、中間容器7の第一溶液を、送液手段24によって反応容器9へ供給する。中間容器7から第一溶液を反応容器9側へ送る際、中間容器7の下流側のバルブ21は開状態にある。図2に示すように、ガス流路50のバルブ50a及びドレイン流路49のバルブ49aは閉じられており、その他については開状態にある。これにより、第一溶液は、一次側流路51から第一共通流路47を流れ、下ポート45を通じて反応容器9内(反応空間44)に供給される。下ポート45は、反応容器9の下部9bに設けられていることから、反応容器9には第一溶液が下から上に向かって供給される。反応容器9にはガスGが溜められていたことから、第一溶液が反応容器9に供給されるとガスGは上ポート46から排出される。第一溶液によって反応容器9が充満状態になっても、第一溶液の供給は継続されており、上ポート46からガスGに続いて第一溶液が排出される。上ポート46から排出されたガスG及び第一溶液は、第二共通流路48及び二次側流路52を通じて、ドレイン流路49へと流れ、排液タンク60へと排出される。
このように、反応容器9は、その下部9bに設けられている下ポート45を有しており、この下ポート45は、第一溶液を反応容器9の下から導入可能としている。本実施形態では、第一溶液を鉛直方向下側から反応容器9内に向かって導入している。このように、第一溶液を反応容器9の下から導入することで、反応容器9内において第一溶液が広がりつつ上方に流れて溜められる。このため、第一溶液に含まれる材料を反応容器9内において広く分散させ、合成物の生成のための処理の効率化及び均質化が図れる。
更に本実施形態では、第一溶液の供給前に、反応容器9の反応空間44には、予めガスGが溜められている。そして、反応容器9は、その上部9aに設けられている上ポート46を有しており、この下ポート45を通じて反応空間44に第一溶液が供給されると、反応空間44のガスGは上ポート46から反応容器9の外部へ排出される。このため、反応容器9に供給された第一溶液はガスGを押しのけつつ導入され、第一溶液は反応容器9全体に広がり、より一層、合成物の生成のための処理の効率化及び均質化が図れる。また、上ポート46からは、ガスGを排出する他に、更に、下ポート45から導入した第一溶液を排出する。これにより、下ポート45から導入した第一溶液を、下から上に向かって反応容器9を通過させ、更に、上ポート46から排出させることで、反応容器9内全体を第一溶液で満たすことができ、合成物の生成のための処理を更に効率よく行わせることが可能となる。
以上より、反応容器9において、第一溶液による処理が行われる。
反応容器9への第一溶液の供給開始から所定時間経過して、第一溶液による処理を終えると、反応容器9から第一溶液を排出する処理が行われる。このために、図3に示すように、二次側流路52のバルブ52a及び一次側流路51のバルブ51aが閉じられ、その他については開状態にある。ガス流路50が繋がるガス源(タンク4)から、ガスが、ガス流路50及び第二共通流路48を経て、ガス用ポート66を通じて反応容器9へ供給される。本実施形態では、上ポート46がガス用ポート66と兼用されており、ガスが上ポート46を通じて反応容器9へ供給される。このガスの供給により、第二共通流路48、上ポート46(ガス用ポート66)、及び反応容器9の第一溶液は、排液用ポート65を通じて、反応容器9から排出され、第一共通流路47及びドレイン流路49を流れて、排液タンク60へと送られる。本実施形態では、下ポート45が排液用ポート65と兼用されており、第一溶液は、下ポート45を通じて外部へ排出される。ガス源(タンク4)からのガスの供給は、第二共通流路48、反応容器9、及び第一共通流路47が、空となるまで、つまり、ガスによって満たされるまで行われる。これにより、第二共通流路48、反応容器9、及び第一共通流路47には第一溶液がほぼ残留しないで、クリーンな状態となり、後に供給される第二溶液に第一溶液が混ざるのを防ぐことができる。
第一溶液の排出が完了すると、第二溶液を反応容器9へ供給するための動作に切り替わる。図1に示す中間容器7には第二溶液が供給されており、送液手段24によって、この中間容器7から第二溶液を反応容器9側へ送る。この際、図2に示すように、ガス流路50のバルブ50a及びドレイン流路49のバルブ49aは閉じられており、その他については開状態にある。これにより、第二溶液は、一次側流路51から第一共通流路47を流れ、下ポート45を通じて反応容器9内(反応空間44)に供給される。下ポート45は、反応容器9の下部に設けられていることから、反応容器9には第二溶液が下から上に向かって供給される。反応容器9にはガスGが溜められている(残存している)ことから、第二溶液が反応容器9に供給されるとガスGは上ポート46から排出される。第二溶液によって反応容器9が充満状態になっても、第二溶液の供給は継続されており、上ポート46からガスGに続いて第二溶液が排出される。上ポート46から排出されたガスG及び第二溶液は、第二共通流路48及び二次側流路52を通じて、ドレイン流路49へと流れ、排液タンク60へと排出される。
このように、下ポート45から第二溶液が反応容器9に供給されることで、この反応容器9内において第二溶液が広がりつつ上方に流れて溜められる。このため、第二溶液に含まれる材料を反応容器9内において広く分散させる、第二溶液による処理の効率化が図れる。また、第一溶液の場合と同様に、反応容器9に供給された第二溶液はガスを押しのけつつ導入され、第二溶液は反応容器9全体に広がりやすい。また、上ポート46からは、ガスGを排出する他に、更に、下ポート45から導入した第二溶液を排出する。これにより、下ポート45から導入した第二溶液を下から上に向かって反応容器9を通過させ、更に、上ポート46から排出させることで、反応容器9内全体を第二溶液で満たすことができ、第二溶液による処理が効率よく行われる。
以上より、反応容器9において、第二溶液による処理が行われる。
反応容器9への第二溶液の供給開始から所定時間経過して、第二溶液による処理を終えると、反応容器9から第二溶液を排出する処理が行われる。このために、図3に示すように、二次側流路52のバルブ52a及び一次側流路51のバルブ51aが閉じられ、その他については開状態にある。ガス流路50が繋がるガス源(タンク4)から、ガスが、ガス流路50及び第二共通流路48を経て、上ポート46(ガス用ポート66)を通じて反応容器9へ供給される。これにより、第二共通流路48、上ポート46、及び反応容器9の第二溶液は、下ポート45(排液用ポート65)を通じて、反応容器9から排出され、第一共通流路47及びドレイン流路49を流れて、排液タンク60へと送られる。ガス源(タンク4)からのガスの供給は、第二共通流路48、反応容器9、及び第一共通流路47が、空となるまで、つまり、ガスによって満たされるまで行われる。これにより、第二共通流路48、反応容器9、及び第一共通流路47には第二溶液がほぼ残留しないで、クリーンな状態となり、後に供給される溶液に第二溶液が混ざるのを防ぐことができる。
第二溶液の排出が完了すると、次の溶液を反応容器9へ供給するための動作に切り替わる。この動作は、図2により説明した処理、及び、図3により説明した処理と同じであり、以下、図2により説明した処理と図3により説明した処理とが繰り返し行われる。
図3により説明したように、本実施形態の反応容器9は、上部9aからガスを導入可能とするガス用ポート66と、反応容器9内の第一溶液(第二溶液)を下部9bから排出可能とする排液用ポート65とを有しているが、上ポート46がガス用ポート66と兼用されており、下ポート45が排液用ポート65と兼用されている。
下ポート45が排液用ポート65と兼用されていることにより、ガス用ポート66(上ポート46)から導入したガスによって、反応容器9の第一溶液(第二溶液)を、下ポート45を通じて排出することから、反応容器9のみならず、下ポート45及びこの下ポート45と繋がる第一共通流路47においても、第一溶液(第二溶液)が残留し難くなり、これら下ポート45及び第一共通流路47もクリーンな状態となる。このため、例えば、一次側流路51から第二溶液が、第一共通流路47及び下ポート45を通じて、反応容器9に供給される場合に、先に供給されていた第一溶液が、新たに供給される第二溶液に混ざるのを防ぐことができる。よって、本実施形態のように、下ポート45を排液用ポート65と兼用する構成が好ましい。
また、前記のとおり、下ポート45から反応容器9に導入した第一溶液(第二溶液)は、反応に用いられると、上ポート46から排出され第二共通流路48を通過し排液タンク60側へと排出される。そして、反応容器9内に残る第一溶液(第二溶液)を排出するために、ガス用ポート66(上ポート46)からガスを導入する。本実施形態では、上ポート46がガス用ポート66と兼用されていることにより、ガス用ポート66(上ポート46)を通じて導入する前記ガスは、その前に第二共通流路48を通過している。このため、反応容器9のみならず、第二共通流路48及び上ポート46においても、反応に用いられた第一溶液(第二溶液)が残留し難くなり、これら第二共通流路48及び上ポート46もクリーンな状態となる。よって、本実施形態のように、上ポート46をガス用ポート66と兼用する構成が好ましい。
また、反応容器9の下部9bに下ポート45を一つ設ければ、合成物生成のための第一溶液(第二溶液)の導入及び溶液の切り替えのための溶液の排出の双方を、反応容器9の下部9b側において、それぞれ所定のタイミングで行うことが可能となり、下部9b側においてポートを二つ設ける必要がなく、反応容器9の構成が簡素化される。また、反応容器9の上部9aに上ポート46を一つ設ければ、第一溶液(第二溶液)の排出及び溶液の切り替えのためのガスの導入の双方を、反応容器9の上部9a側において、それぞれ所定のタイミングで行うことが可能となり、上部9a側においてポートを二つ設ける必要がなく、反応容器9の構成が簡素化される。
また、本実施形態の合成装置3では、反応容器9に供給する溶液の切り替え(第一溶液から第二溶液への切り替え)において、次に説明するように、純度の高い溶液を反応容器9に供給することが可能となる。
すなわち、図2において、既に説明したように、一次側流路51は反応容器9側へ新たな第二溶液を供給するための流路であり、この一次側流路51を構成する配管は、第一合流部53に上から接続されている。つまり、一次側流路51を構成する配管は、第一合流部53よりも高い位置から、この第一合流部53に接続されている。また、前記のとおり、排液用ポート65として機能する下ポート45に連結されている第一共通流路47、及びドレイン流路49が、この第一合流部53に接続されており、図3により説明したように、これら第一共通流路47及びドレイン流路49には、反応容器9内において処理が済んだ第一溶液が排液となって流れる。このように、反応容器9の第一溶液を排液として排出する流路(第一共通流路47及びドレイン流路49)の途中において、本実施形態では、反応容器9側へ新たに第二溶液を供給することとなる一次側流路51が、上から接続されている。この構成によれば、本実施形態のように、下ポート45と排液用ポート65とが兼用されていることで、後に第二溶液が流れる第一共通流路47を、既に使用された第一溶液(排液)が流れるが、このような第一溶液(排液)が、新たな第二溶液を供給するための一次側流路51側(つまり、バルブ51aと第一合流部53との間の流路部51b)へ流れ難くなり(逆流し難くなり)、また、この流路部51bに第一溶液(排液)が滞留しないため、第一溶液から第二溶液への切り替えにおいて、純度の高い第二溶液を、一次側流路51を通じて反応容器9に供給することが可能となる。
また、本実施形態の合成装置3では、図3において、既に説明したように、ガス流路50は、反応容器9へガスを供給するための流路であり、図1に示すように、ガス流路50の上流側、つまり、ガス源(タンク4)側にレギュレータ18が接続されている。そして、このガス流路50を構成する配管は、第二合流部54に上から接続されている。つまり、ガス流路50を構成する配管は、第二合流部54よりも高い位置から、この第二合流部54に接続されている。また、この第二合流部54には、上ポート46に連結されており反応容器9の溶液(第一溶液、第二溶液)を排液として排出する第二共通流路48及び二次側流路52が接続されており、これら第二共通流路48及び二次側流路52には、反応容器9を通過した溶液(第一溶液、第二溶液)が流れる。そこで、このような上ポート46に連結されており反応容器9の溶液を排液として排出する流路(第二共通流路48及び二次側流路52)に対して、本実施形態では、ガス流路50が、上から接続されている。この構成により、ガス以外の流体(つまり、反応容器9の上ポート46から排出された排液(第一溶液、第二溶液))が、ガス流路50を流れ難くなり、ガス源側の前記レギュレータ18にまで前記排液が流れてしまって、レギュレータ18において不具合が生じるのを防ぐことが可能となる。
〔反応容器9に繋がる流路構成の変形例(その1)〕
図2に示す形態では、反応容器9を通過して排液となる溶液が流れる二次側流路52が、第三合流部55を介して、ドレイン流路49に接続されている場合について説明したが、図4に示すように、二次側流路52は、ドレイン流路49に接続されないで、ドレイン流路49に接続する排液タンク60に直接、又は他の排液タンク60′に接続されていてもよい。図4に示す形態においても、図2及び図3に示す形態と同様に、反応容器9は、ガス用ポート66と排液用ポート65と有しているが、下ポート45が排液用ポート65として用いられ、上ポート46がガス用ポート66として用いられる。そして、排液用ポート65(下ポート45)に連結され反応容器9の溶液を排液として排出する流路(第一共通流路47及びドレイン流路49)の途中において、反応容器9側へ新たな溶液を供給するための一次側流路51が、上から接続されている。また、上ポート46に連結され反応容器9の溶液を排液として排出する流路(第二共通流路48及び二次側流路52)に対して、ガス流路50が、上から接続されている。
〔反応容器9に繋がる流路構成の変形例(その2)〕
図5は、図4に示す形態の変形例を示している。図5に示す形態においても、前記各形態と同様に、反応容器9は、ガス用ポート66と排液用ポート65と有しているが、下ポート45が排液用ポート65として用いられ、上ポート46がガス用ポート66として用いられる。そして、排液用ポート65(下ポート45)に連結され反応容器9の溶液を排液として排出する流路(第一共通流路47及びドレイン流路49)の途中(途中合流部56)から延びる延長流路57に対して、反応容器9側へ新たな溶液を供給するための一次側流路51が、上から接続されている。また、上ポート46に連結され反応容器9の溶液を排液として排出する流路(第二共通流路48及び二次側流路52)に対して、ガス流路50が、上から接続されている。
これら図4及び図5に示す各形態においても、溶液の切り替えの際に、純度の高い溶液を、一次側流路51を通じて反応容器9に供給することが可能となり、また、ガス源側(図1に示すレギュレータ18)において不具合が生じるのを防ぐことが可能となる。また、図4及び図5に示す各形態においても、溶液の供給及び排出のためのバルブ開閉動作は、図2及び図3に示す形態と同じであり、ここではその説明を省略する。
〔合成装置3について〕
以上のような構成を備えている各形態の合成装置3によれば、溶液に含まれる材料を反応容器9内において広く分散させ、合成物の生成のための処理の効率化及び均質化が図れる。この結果、溶液の無駄な消費が抑えられ、溶液の利用効率を改善することが可能となる。
〔その他の構成〕
図1に示す合成装置3では、溶液を送る手段が圧送方式であり、タンク4に充填されているガスを用いて、上流側の容器と下流側の容器との圧力差により送液が行われる構成である。このため、全体流路25におけるコンタミネーション、異物の詰まりによる故障の点で、送液手段にポンプ(電動ポンプや油圧ポンプ)が含まれる場合よりも有利である。つまり、ポンプが用いられる場合、ポンプの可動部が流路中に露出することから、この可動部が有する摺動部材等の剥離や摩耗粉の発生により、コンタミネーション及び異物の詰まりの点で不利である。また、溶液に含まれている溶剤が硬化(結晶化)すると、ポンプの故障の原因となる。更に、合成装置3では、定期的にまたは所定のタイミングで(所定の頻度で)溶液が接する配管や機器等の接液部を交換する必要がある。前記のとおり、本実施形態では、各バルブにピンチバルブが採用されており、ピンチバルブは、駆動部が溶液と接することがないため、交換対象とはならない。つまり、ピンチバルブによって挟まれるチューブのみを交換すればよいことから、ディスポーザブルの点で有利である。
以上のとおり開示した実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。つまり、本発明の合成装置は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。
前記実施形態では、下ポート45が排液用ポート65と兼用されている場合について説明したが、下ポート45と排液用ポート65とが別々でありそれぞれが独立して設けられていてもよい。また、上ポート46がガス用ポート66と兼用されている場合について説明したが、上ポート46とガス用ポート66とが別々でありそれぞれが独立して設けられていてもよい。
各収容容器2の溶液を、中間容器7を介して反応容器9へ供給する場合について説明したが、中間容器7を省略してもよく、各収容容器2から反応容器9へ直接的に溶液を供給するように構成してもよい。
溶液を送る手段を全て圧送としたが、一部又は全部において、その他の動力によるものであってもよい。
前記実施形態では、各バルブをピンチバルブとする場合について説明したが、他の形式のバルブであってもよい。
2:収容容器 3:合成装置 6:導出管(配管)
9:反応容器 24:送液手段
45:下ポート 46:上ポート 47:第一共通流路
48:第二共通流路 49:ドレイン流路 50:ガス流路
51:一次側流路 52:二次側流路 65:排液用ポート
66:ガス用ポート G:ガス

Claims (7)

  1. 溶液が収容されている収容容器から延びて設けられている配管と、前記収容容器の溶液を前記配管を通じて送る送液手段と、前記収容容器から送られた溶液が入れられ合成物が生成される反応容器と、を備え、
    前記反応容器は、前記溶液を当該反応容器の下から導入可能とする下ポートを有している、合成装置。
  2. 前記反応容器は、当該反応容器の上部に設けられ前記下ポートを通じて当該反応容器内に溶液が供給されると当該反応容器内のガスを外部へ排出可能とする上ポートを更に有している、請求項1に記載の合成装置。
  3. 前記反応容器は、当該反応容器の上部に設けられガスを当該上部から導入可能とするガス用ポートと、当該反応容器の下部に設けられ当該反応容器内の溶液を当該下部から排出可能とする排液用ポートと、を更に有している、請求項1又は2に記載の合成装置。
  4. 溶液を導入する前記下ポートは、前記排液用ポートと兼用されている、請求項3に記載の合成装置。
  5. 前記排液用ポートに連結され前記反応容器の溶液を排液として排出する流路の途中において、前記反応容器側へ新たな溶液を供給するための一次側流路が、上から接続されている、請求項4に記載の合成装置。
  6. 前記反応容器は、当該反応容器の上部に設けられ前記下ポートから導入した溶液を当該上部から排出可能とする上ポートを更に有し、
    前記上ポートは前記ガス用ポートと兼用されている、請求項3〜5のいずれか一項に記載の合成装置。
  7. 前記上ポートに連結され前記反応容器の溶液を排液として排出する流路に対して、前記ガスを供給するための流路が、上から接続されている請求項6に記載の合成装置。
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