JP2019032817A - 動的環境において行動する人を支援するための方法、および対応するシステム - Google Patents

動的環境において行動する人を支援するための方法、および対応するシステム Download PDF

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Abstract

【課題】人が動的環境において行動するのを支援するための方法およびシステムを提供する。【解決手段】まず、共通の環境内にある少なくとも2つの実在物の状態についての情報を取得するS1。次に、実在物のそれぞれの将来の挙動を、取得した情報に基づいて予測しS2、少なくとも2つの実在物が関与する少なくとも1つの所定の事象についての、事象までの時間と、人に対する事象の発生位置と、を推定するS3。さらに、予測された事象の人に対する相対方向および事象までの時間を示すアクチュエータを駆動するための信号を生成する。、上記信号は、人がその知覚能力により知覚することのできる刺激を生じさせるものである。そして、事象までの時間が短いほど、上記信号の顕著性が高くなるように符号化するS5。【選択図】図9

Description

本発明は、動的環境において行動する人を支援するための方法およびシステムに関する。
動的環境に関与する実在物が増えるにつれ、そのような動的環境において行動することは一層困難になっている。顕著な例は、交通である。世界の多くのエリアで、交通量は増加している。その結果、車両の運転者は、その車両をどのように走行させるかについて最良の判断を行うため、ますます多くの情報に対処しなくてはならない。運転者の運転を支援するために、多くの様々な開発が行われてきた。その1つの重要な側面は、人または車両の環境を知覚できるシステムが提供してくれる情報であれば、その情報を、その車両の運転者が直接的に、または任意の他の動的環境内にいる人が直接的に、知覚することは不要である、ということである。したがって人は、そのシーンにおける他の局面に集中することができる。多くの場合、そのような支援システムにより、情報がその重要度に関してフィルタリングされる。
環境(周囲)における全ての(関連するまたは重要な)局面を知覚し及び情報をフィルタリングすることについて人の支援を行うことが好ましい状況として、交通状況は、もちろん一つの例に過ぎない。そのような支援システムは、ボートや船を操縦するする人、あるいは、動的環境において反応しなくてはならないスキーヤーなどの他の任意の人にも好適であることは明らかである。多くのそのような支援システムは、物理的センサによって感知されたシーンを分析し、例えば警告を発出したり、現在の交通状況においてどのように振る舞うべきかの示唆を与えたり、あるいは(部分的な)自律運転を行うことによって、車両の運転者を支援する。これらのシステムは、多くの場合、情報が良好に伝達されるように運転者は注意を能動的にシフトさなければならない、という欠点を有する。このため、交通シーンの他の局面に対する運転者の集中力が逸らされることとなり、その結果、安全性が低下することとなり得る。本来なら運転タスクに用いられる注意資源を能動的にシフトさせることを必ずしも要することなく、人の受容野を拡張して運転者その他の任意の人に情報を提供することのできる方法があれば有利である。これにより、どのように行動すべきかを判断する際に普通なら人が用いることのできないような情報が、利用可能となる。動的状況に対するそのような人間の感覚を強化することは、実在物が互いに対し相対的に移動するような状況においては特に有利である。
これまでに、例えば人に対する相対的な実在物の距離および/または方向を、その人に対して通知する試みが行われてきた。その結果、遮られていたり視線から外れていたことにより他の実在物に気付いてさえいなかった可能性のある人でも、そのような実在物の存在や接近が通知されることで、とにかく反応することができることとなる。これにより人の環境知覚は既に向上されているが、人が能動的には使用しない人間の利用可能な感覚、例えば触覚が用いられるときには、特に向上される。既知のそのようなシステムの1つは、車両前方のエリアに集中している運転者が通常は能動的には観察しないような車両の環境エリアを観察する、死角監視システムである。観察していないエリア内で他の車両が自車両に接近すると、運転者に警告が出力される。多くの場合、ハンドルの振動を用いて運転者に刺激が与えられる。これは、運転者により用いられて交通状況全体の評価を向上させることとなるような付加的な情報を提供するために、環境の知覚に能動的には使用されていない運転者の感知能力を、どのように利用することができるか、を示す典型的な例である。上述の例では、車両の運転者の死角内を走行する他車両についての警報が当該運転者に発出されるので、その運転者は、すぐに視線を向けて、それまでは気付いていなかった状況を完全に把握することができる。
本発明の目的は、タスクに関連する実在物についての可能性のある事象について、認識容易な情報を人に提供することで、その人の動的環境における状況判断を支援することである。
この目的は、独立請求項に従う、特許を請求する方法およびシステムによって達成される。本発明の方法によれば、共通の環境内にある少なくとも2つの実在物の状態に関する情報を取得することで、動的環境において行動することについて人が支援される。本システムは、例えばカメラ、レーザセンサ、レーダ、ライダー、またはシステムの環境を物理的に感知することができるその他のセンサなどの、1つのセンサを少なくとも備える状態情報取得ユニットを有する。本システムは、車車間通信などの、少なくとも1つの他の実在物から情報を取得する通信手段も使用するものとすることができる。その後、上記取得した情報に基づき、例えばその情報を含むデータの前処理の後で、その情報が与えられたプロセッサにより、実在物のそれぞれの将来の挙動が予測または推定される。さらに、上記少なくとも2つの実在物が関与する少なくとも1つの所定の事象に関し、事象までの時間が推定されると共に、人またはその人に関連するか若しくはその人により制御される実在物に対する、上記事象の相対的な発生位置も推定される。この推定プロセスは、プロセッサにおいて実行される。2つの実在物は、特に、行動支援が行われる人、またはその人によって操作される車両またはアバター(avatar)である。そのような車両を、自車両と称する。また、少なくとも2つの実在物のうちの第2の実在物および任意の他の実在物は、例えば、他の交通参加者または他の人である。もちろん、これらの他の実在物は、必ずしも他の車両または人である必要はなく、人又はその人の自車両の周囲にあるインフラストラクチャ要素又はその他の任意の物体であってもよい。人に関連する実在物は、例えば、航空管制官に関連するインフラストラクチャ要素などの移動しない実在物であり得る。
その事象について推定された発生位置および事象までの時間(a time to event)(以下、事象余裕時間という)に基づいて、人間の感覚の少なくとも1つに刺激を引き起こすのに適した信号であって、その人に対する上記予測された事象の方向とその事象余裕時間とを示す信号が、信号生成ユニットによって生成される。人はアクチュエータによりこの信号に基づいて刺激を受けるので、この信号は、人の知覚能力によってその人に知覚され得る。事象余裕時間は、その事象余裕時間が短いほど信号の顕著性(saliency)が高くなるように符号化される。事象余裕時間は、特に、接触までの時間(time to contact)(衝突までの時間、TTC)とすることができ、好ましくは車、ボート、船、オートバイ、自転車などの自車両と、他の交通参加者または任意の他の物体との接触または衝突までの時間であり得る。これら実在物間の測定距離が下側閾値より下にあるかどうかを示して運転者に警告するだけの既知のシステムとは異なり、本発明は、これに代えて、知覚される信号の顕著性を変調することにより事象余裕時間を人に直接通知する、という利点を有する。すなわち、そのような事象が例えば自車両まで長い距離を隔てた位置で生じる場合であっても、その特定の事象が一旦発生すれば、人または運転者の注意をまずこの方向に向けることが必要である。他の物体が人または自車両に対しより近い位置にある場合であっても、人は、この物体を認識し、全状況を分析し、およびどのように行動または反応すべきかを判断するための、より多くの時間を有する場合があり得る。本発明による支援を受けると、運転者または人の注意は常に暗黙のうちに次に発生する(関連する)事象に向けられることとなり、安全性についての大きな改善が図られる。
本発明は従属請求項において詳述されており、従属請求項はすべて、本発明の有利な実施形態に言及している。
事象余裕時間の推定または上記生成された信号を、その状況の可能性のあるコンテキストに適合させて、その事象余裕時間の推定または上記生成された信号に対しコンテキストに応じた修正を行うことが特に有利である。これは、特に、タスクの実行に関連するまたは有益であると考えられ得る変数を考慮することと関係する。そのような修正の例は、一の車両のオペレータである人間のそれぞれ、異なる車両のそれぞれ、あるいは、環境要因その他の可能性のある関連するコンテキスト上の要因(contextual factors)のそれぞれについて個々の軌道予測を行うことであり得る。事象余裕時間が衝突余裕時間(a time to collision)である場合には、例えばより控えめ(conservative)な時間推定を通知することが戦略的な選択であり得る。この場合、人に実際に通知される衝突余裕時間は、実際に推定された衝突余裕時間よりもわずかに短くなるように選択される。この場合、衝突余裕時間は、まず推定され、その次に、その推定された衝突余裕時間そのものに依存し得る時間長さか、または他のコンテキスト上の変数に依存し得る時間長さだけ、短縮される。他の好ましい実施形態によれば、推定プロセスそれ自体が適合される。上述したように、これは、例えば車両の操作者に応じて具体的に選択される軌道のように、推定(予測)アルゴリズムのパラメータを適合させることにより行うことができる。
さらに好ましい実施形態によれば、上記信号を用いて、人の身体の特定の位置で人を刺激して上記相対方向を符号化する触覚刺激が生成され、触覚刺激の1つまたは複数のパラメータが、事象余裕時間を符号化するように適合される。そのような触覚刺激は、例えばシート、または車両シートの背もたれ、および/またはシートベルト、またはジャケットなどに配置された触覚アクチュエータのアレイによって生成され得る。人体の異なる部分を刺激することによって、予測された事象の方向が直接示され、例えば、へそのエリアで刺激が生じたときには、事象がその人の真正面で起きることを意味する。また、上半身の右側が刺激されたときには、事象はその人の右側で生じる、などということになる。これに代えて、特に触覚アクチュエータを人の身体周りに配置することができない場合には、特定の方向を示すことが学習された身体の他の部分を使用することもできる。これらのいずれの場合も、刺激の強さまたは強度によって変調され得る信号の顕著性が、事象余裕時間を示す。強い刺激は、すぐに生じる事象に対応しており、控えめな刺激は、まだ少し時間が残っていることを示している。振動触覚刺激の場合には、この事象余裕時間の推定値は、刺激の振動数、振幅、波形(振幅変調)、パルス間隔、およびパルス持続時間を用いて符号化することができる。当然ながら、事象余裕時間に依存することになるこれらのパラメータのいずれかを、組み合わせることが可能である。触覚アクチュエータは、人体に加える圧力を用いて人を刺激し並びに方向および事象余裕時間を人に通知することもできる。この場合、事象余裕時間を表すために利用可能な他のパラメータは、圧力レベルである。
これに代えて又はこれに加えて、事象の相対位置を表す位置で音が生成されるような聴覚信号が使用される。この場合も、生成される音を規定する1つまたは複数のパラメータは、事象余裕時間を符号化するように適合される。事象余裕時間に対するこれらのパラメータの依存性は、触覚を発生させる場合と同様であり、振動数、振幅、または、スピーチなどのより複雑なこれらの組合せ、のうちの少なくとも1つを用いることができる。
さらに、これに代えて又はこれに加えて、上記信号は、相対位置を表す位置において生成される視覚刺激を引き起こす視覚信号とすることができ、視覚刺激の1つまたは複数のパラメータは、事象余裕時間を符号化するように適合される。視覚信号を使用するとき、推定された事象の方向は、視覚刺激の位置により符号化され、事象余裕時間は、1つまたは複数の顕著性変調パラメータを用いて符号化される。そのようなパラメータは、明るさ、コントラスト、色、刺激持続時間、明滅頻度、刺激のサイズ、形状、またはパターンとすることができる。
他の有利な実施形態によれば、上記信号は、人の神経系または身体部分と相互作用する電磁刺激を引き起こす電磁信号である。電磁刺激は、方向を表す身体の位置に刺激を与えるように、または電磁刺激が空間内の位置に関連していると知覚されるように人に印加され、電磁信号の1つまたは複数のパラメータが、事象余裕時間を電気刺激において符号化するように適合される。そのような電磁信号、またはこれらの信号に基づく電磁刺激は、ユーザの神経系または身体部分の活動または振る舞いを変更し得る。刺激それ自体は、経頭蓋磁気刺激などの場合には磁気誘導によって、またはユーザの神経細胞に電流を流すことによって、生じさせることができる。これには、導電媒質による間接的な刺激が含まれる。刺激は、また、利用可能な光感応性のある生体組織を持つユーザに対する光インパルスにより実現することができる。この方法は、光遺伝学的に添加されたロドプシンなどの光遺伝学的なアクチュエータを含む組織とともに使用すると、特に実用的である。この場合も、刺激が知覚される位置(例えば、神経系の特定の部分、または神経活性化の一定のパターンに関連付けられた空間的な位置)において方向が符号化され、事象余裕時間の推定値は、使用される電磁信号の1つまたは複数のパラメータにおいて符号化され得る。これらのパラメータは、知覚される信号の顕著性を変調するように選択される必要がある。そのようなパラメータは、例えば、電圧、振幅、磁気励起、磁界強度、刺激持続時間、振動数、およびパターンである。
上記信号は、相対位置を表す身体の位置などにおいて、人に化学的な刺激を与えるための化学信号とすることもでき、化学信号の1つまたは複数のパラメータは、事象余裕時間を符号化するように適合される。そのような化学信号は、ユーザの神経系または接続器官(connecting organ)の活動を変更することとなる反応を生成し得る信号である。人体の特定の部分におけるこの活動の変更は、事象の方向を符号化するために使用される。この場合も、信号の顕著性は、事象余裕時間の推定値を符号化するために使用される。信号の顕著性を適合させるために使用され得るパラメータは、量(quantity)、適用頻度、持続時間、および刺激のパターン、ならびに化学成分、および化学物質の濃度である。
他の好ましい実施形態によれば、上記信号は、上記人の身体の特定の位置において生成され及び印加されて上記相対方向を符号化する、熱に基づく熱信号であり、その熱のレベルが事象余裕時間を符号化するように適合される。
信号の顕著性が、人体の種々の位置に応じて補償されると、特に有利である。すなわち、熱のレベルを補償することによって、例えばより熱に敏感な人体のエリアにおいては熱そのもののわずかな上昇が知覚され、身体の他の部分ではより大きな熱の上昇が同程度に知覚されることとなり、その人は、同じ印象を持って事象余裕時間が同じであると判断することとなる。
システムは、使用される信号のそれぞれのタイプに従いそれらに応じた刺激を人に適用するための複数のアクチュエータ要素を備えていることが、特に好ましい。したがって、それらの要素は、特に、振動触覚アクチュエータ、拡声器(loudspeaker)、光照射器(light emitter)、電極、および加熱要素、のうちの1つまたは複数とすることができる。複数の要素が、アレイ構成に配置されことが特に好ましく、人への刺激がその人の上半身の周りで行われることが、さらに好ましい。これは、それらの要素を、ベストもしくはジャケット内に入れることによって実現することができ、または、例えば人が車両の操作者であるときにはその人の上半身または腰周りに必然的に置かれる複数の異なる部材にアクチュエータを取り付けることによって実現することができる。そのような異なる部材の1つの組合せは、シートベルトを車両のシートと組み合わせて使用することである。
システムの構造、異なる方法ステップ、ならびにそのような方法およびシステムを使用することは、図面と共に説明する以下の実施形態から、特に明らかになろう。
事象の方向および事象余裕時間を人に通知する状況、及びそれぞれの状況について生成される信号の概略図である。 事象の方向および事象余裕時間を人に通知する状況、及びそれぞれの状況について生成される信号の概略図である。 事象の方向および事象余裕時間を人に通知する状況、及びそれぞれの状況について生成される信号の概略図である。 事象の方向および事象余裕時間を人に通知する状況、及びそれぞれの状況について生成される信号の概略図である。 事象の方向および事象余裕時間を人に通知する状況、及びそれぞれの状況について生成される信号の概略図である。 事象の方向および事象余裕時間を人に通知する状況、及びそれぞれの状況について生成される信号の概略図である。 事象の方向および事象余裕時間を人に通知する状況、及びそれぞれの状況について生成される信号の概略図である。 本発明の方法ステップを実行するための、本発明のシステムの構成要素を示すブロック図である。 本発明の方法の主要なステップを示す簡略化されたフローチャートである。 本発明の用途の第1の例である。 本発明の用途の第2の例である。 本発明の用途の第3の例である。
図1〜図7は、移動している実在物のあるシナリオ、およびそれぞれのシナリオについて判定された方向性(directional)の接触余裕時間(TTC、Time to Contact)信号を視覚的に表す、簡略化された2次元の例である。上記信号に基づき、人体の刺激が行われる。各シナリオにおいて、方向性TTC(directional TTC)が判定されている対象とする実在物(entity of interest)(以下、対象実在物)は、黒丸で表されている。白丸は、環境内にある他の関連する実在物、例えば交通シナリオにおける他の車両を表している。対象実在物は、事象の相対位置、特に実在物間の衝突の相対位置が推定される任意の実在物とすることができる。好ましい実施形態によれば、関与する実在物のうちの1つが対象実在物である。しかし、例えば自車両の前方にある2台の車両間の衝突のような、対象実在物が直接的に関与しない事象についても考慮され得る。そのような事象は、衝突した車両が自車両を塞いだり、他の車両が急ブレーキをかけたりすることから、自車両運転者にとって大きな関連を有する。ただし、以下の説明においては、対象実在物とは、人そのもの又はその車両であり、他の実在物とは他の交通参加者であって、事象とは衝突を言うものとする。
外へ出ていく矢印の方向は、それが付されている実在物の移動方向を表し、矢印の長さは、その方向への移動速度を表している。生成された信号を表す図示の描写において、入ってくる矢印の向きは、予測される将来の接触の方向を表しており、矢印の大きさは、TTCを符号化するための信号成分を表している。この表記は、長い矢印は短いTTC、したがって顕著性(saliency)の高い信号を表し、短い矢印は長いTTCを表し、矢印がないのは無量もしくは閾値TTCを超えていることを表す、といったように相対的なものと理解されたい。
上記信号は、人への刺激の基礎となるものである。すなわち実際の情報はその信号に基づく人の刺激を用いて且つ符号化された方向と顕著性とを実現することのできるアクチュエータを用いて伝達されるが、以下では、その刺激を信号とも称するものとする。
図1は、同じ経路上で同じ方向に移動している2つの実在物、例えば同じレーン上を走行している2つの車両を表現している。黒丸は白丸の2倍の速度で移動しており、したがって、これら2つの車両はその相対速度または軌道を変更しない限り衝突することとなる。黒丸の視点からは、図示上側における将来の衝突が予測され、したがって、人への刺激を表す矢印は、黒丸の頂上部に向かっている。
図2は、共通の環境内を移動する3つの実在物を表している。黒丸は、左上の白丸と同じ速度で同じ経路上を移動しており、これらは、例えば同じレーン上の自車両とその先行車である。右下の白丸は、黒丸の軌道と交差する異なる軌道に沿って、より速い速度で移動している。これらの現在の状況において、この2者は、この交点において衝突し得る。黒丸の視点では、右下からの将来の衝突が予測される。図1と比較して、この衝突は、矢印の相対的な短さで表現されているように、後の時点で生じる。
図3に示されているシナリオの2次元の例示図は、複数の実在物との衝突が予測されるときに複数の刺激を生じさせる信号が生成され得ることを示している。信号は、事象余裕時間(またはTTC)を示すことから、そのような事象(または衝突)を通知される人は、とは言え、どの方向の緊急性がより高いかに気付くことになる。
この表現では、共通の環境内を移動する5つの実在物が示されている。黒丸は、左側の2つの白丸と同じ経路に沿って移動しているが、それらの速度は、2者との衝突がほぼ同時に生じ得るような態様で、異なっている。これに加え、1つの白丸(右上)が比較的高速で黒丸の将来の位置に向かって移動しており、これにより、別の将来の衝突が発生する可能性が生じる。黒丸と、反対方向に異なる経路上を移動する白丸(右下)と、の衝突が生じる可能性は低い。黒丸の視点からは、異なる方向からの複数の実在物との衝突が予測される。相対速度が異なるので、図示上部の衝突と下部の衝突は同時に起きると予測される。右上の丸との衝突は、より早い時点で生じると予測され、上記信号におけるこれに対応する情報は、より長い矢印によって表現されている。
図4に示す表示は、共通の環境内を移動する4つの実在物を示している。黒丸の将来経路は、右上の白丸の将来経路とのみ交差する。黒丸の視点からは、その右側における将来の衝突が信号で通知される。距離のみを通知する従来型アプローチと比較して、本発明の主要な利点のうちの1つを示すために、この例は特に有用である。左上の実在物の方が、対象実在物にずっと近い。しかし、衝突のリスクを示す唯一の実在物、より正確にはその衝突の方向が、通知されることとなる。提供される情報は、人が(走行するという)タスクを実現することに実際に関連のある情報に絞り込まれる。不必要な情報による注意の散逸が防止され得る。
図5の表示は、交差する2つの経路に沿って移動する2つの実在物を示している。黒丸の視点から、その左下側の衝突が信号により通知される。図4と比較して、この衝突は、矢印の相対的な短さによって表されるように、後の時点で生じる。
接触までの時間は相対的な性質を有するので、絶対的には異なるシナリオであっても、同一の信号が出されることがある。これは図6および図7のシナリオと、その結果もたらされる信号をそれぞれ比較すると、明らかである。
図6に示されている2つのシナリオは、生成される信号に関して同一である。実在物が移動していないとき(B)、およびすべての実在物が同じ速度で同じ方向に一様に移動するとき(A)には、衝突は予測されない。その結果、符号化される事象はなく、信号は生成されない。
図7は、生成される信号に関して同一である4つのシナリオの例を示している。白丸の2倍の速度で黒丸が移動する場合(A)に生成される出力は、全く移動していない白丸に向かって黒丸がAに比べ半分の速度で移動する場合(B)、静止している黒丸に向かって白丸が同じ速度で移動する場合(C)、および静止した黒丸に向かってより近い開始点からより遅い速度で白丸が動いている場合(D)と、同じである。
図8は、本システムを主要な構成要素及び図9にも示す信号生成のプロセスと共に示している。センサ1〜4は、実在物が互いに対して移動し得る動的シナリオにおいて、実在物を物理的に繰り返し感知する(ステップ1)。この例では、TTC推定は、様々なリソースからの情報を繰り入れることによって行われ得る。
− センサ1〜4の例として、車に内蔵または装着されたレーダ、カメラおよび/またはレーザスキャナからのデータが、関連する実在物を特定する特徴に関してフィルタリングされ、位置および距離を推測するために使用される。
− 複数回のサンプリングに亘る実在物の距離および位置の積算を用いて現在の相対速度を推測するものとしてもよい。
− 速度および加速度についての情報及び自車両の形状のほか、利用可能な地図から取得されるか又はオンライン測定に基づく道路のカーブや傾斜などについての地形情報を組み合わせて、自車両と他の実在物との将来の衝突についての予測が行われるものとしてもよい。
この感知は、本システムの支援を受ける人に対して相対的な位置および速度を判断するための基礎であり、感知された値から実在物の状態(方向、速度)についての情報が、ステップS2において繰り返し導出される。この情報は、メモリ6に記憶され、挙動予測、軌道推定の基礎となる。測定の繰り返し毎に、関与する実在物の個々の軌道および相対速度が、プロセッサ5において推定される(ステップS2)。上記推定は、1つまたは複数の対象実在物と、環境内にある他の関連する実在物との、将来の起こり得る接触を推測または予測するための基礎を提供する。また、そのような推定の際には、シナリオについて利用可能な且つ関連のある追加情報が組み入れられるものとしてもよい。衝突余裕時間(TTC)の推定も、ステップS3においてプロセッサ5により行われる。実在物(自車両を含む)の将来の挙動を予測する(将来の軌道を推定する)ためのアルゴリズムは、本技術分野において公知であるので、その詳細は省略する。予測処理のため、種々のTTCについての確率分散が、関連する可能性のある実在物が特定された各方向において、生成され得る。そのような分散は、利用可能な情報に関連する不確実性を保存しており、信号選択基準を適用するのに適したものであり得る、という点において有利である。
どの接触についての推定を方向性TTC符号化信号の生成の基礎として用いるべきかについての判断は、ステップS4においてプロセッサ5により行われる。そのような判断は、所与の方向における予測の入手性、事象の近接性などのコンテキストに応じた基準、及び、対応する実在物と予測の確実性との関係性、に基づいて行われるものとすることができる。方向性TTC推定は(ステップS5において)信号に符号化され、当該信号に基づき、上述の判断に応じて、(例えば触覚)インターフェイスを介して人が刺激されるか、または刺激されないこととなる。上記信号は、アクチュエータ8を駆動するのに適切に適合された駆動回路7により生成される。アクチュエータ8が有する1つまたは複数のアクチュエータ要素が駆動されて、事象が生じるであろう方向を示す身体の位置において、TTCを示す知覚顕著性をもって人が刺激されるように、予測された衝突の方向およびTTCが信号生成において符号化される。おそらくは最もわかりやすいアプローチは、最も確度の高いTTCを取り上げることである。しかしこの基準は、例えば、エントロピーが高い場合、または同じような高さのピークが複数ある場合にはほとんど価値がない。さらに、多くのシナリオにおいては、短いTTC(高い近接性)は、長いTTC(低い近接性)よりも重要度が高く、したがって、それが一定の確率に達すると優先され得る。フォールス・ポジティブ(false positive)信号およびフォールス・ネガティブ(false negative)信号がドライビング性能に与える相対的な影響も、選択基準の細部において考慮されるべきである。
本発明は、現在の状況において、対象実在物(例えば自車両)とその環境内にある他の実在物とが関与する衝突などの事象が生じるまでにどのくらい時間がかかるか、及び、対象実在物(例えばユーザ、車両、またはアバターであり得る)の視点から見て、これらの事象がどの方向から生じると予測されるか、をユーザに知らせる。
この情報を用いることで、実在物が互いに移動し得る動的なシナリオにおける状況評価(又は状況判断、situation assessment)に、有用な影響を与えることができる。これにより、特に、自転車またはオートバイでの走行、車での走行、ボート、船、または航空機の操縦やスキーおよびスノーボードでの進路決定といった、移動のシナリオにおいて、その情報の利用が有益となる。
ここで、本発明のいくつかの例示的な用途を説明する。説明の一部において触覚インターフェイスを用いた本発明の実施形態に触れるが、これとは異なる様式でインターフェイスを行う場合でも、上述した利点のほとんどを有するものとなる。
都市エリアでの車の走行は、事故や規則違反を回避すべく監視しなければならない交通参加者、道路標示、信号機などが多いため、知覚的には過酷なタスクとなり得る。そのような場合、運転者が安全に関連する全ての物体に気付く、という保証はない。本発明は、交通状況の中の、特に関連性が生じようとしている局面に対して運転者の注意を引きつけるのに役立つ。
シナリオ1:右折用に2つのレーンが利用可能な交差点における右折。
転回時に、左側の右折レーンからの他車両が、右側の右折レーンにすでに車がいることに気付くことなく、レーン変更を突然開始する。右側の車がなんとか間にあうようにブレーキをかけなければ(しかしこれは後ろからの車両によって追突されることになり得る)、2つの右折車両は衝突することになる。起ころうとしている衝突の方向を符号化した信号を用いれば、左側レーンの運転者は自らの過ちについて知らされ、自らの操作を中断する、または間に合うように調整することができる。同様に、右側レーンの運転者は、左側からの危険について知らされ、迅速に反応することができる。
シナリオ2:自転車が直進しようとしている一方で、同じ方向からの車が右折を行う。運転者は自転車を見ておらず、自転車の搭乗者がなんとか間にあうようにブレーキをかけなければ、これらの2台は衝突し得る。現在の軌道を前提として、近づきつつある衝突の方向とタイミングとを提供する触覚信号は、運転者の状況評価(状況判断)をサポートし、運転者が見てさえいなかった、または触覚による指示がなければ気付かなかった交通参加者との衝突事故を、運転者が回避することを可能にする。
シナリオ3:不注意な運転者が交差点で左折しようとしている一方で、反対レーンの他の車が真っ直ぐに走行している。直進車の速度が速すぎてブレーキが間に合わないので、左折車がその操作を継続すれば、これらの車は事故を起こし得る。現在の軌道を前提として、近づきつつある衝突の方向とTTCとを符号化する触覚信号を用いると、左折車の運転者は早い段階で自らの過ちについて知らされ、自らの操作を間に合うように中断することができる。
シナリオ4:左折に伴う潜在的な危険のある他のシナリオが、図10に示されている。道を譲らなければならない交差点のレーンにいる車が、左折して主要道路に入ろうとしている。しかし運転者は、左側から近づいてくる走行優先権を有するオートバイに気付いていない。近づきつつある衝突の方向とTTCとを符号化する触覚信号(触覚アクチュエータを駆動するように適合された信号を意味する)によって、左側から到来する危険を運転者に知らせ、その運転者にオートバイが通過するまで当該運転者の操作を遅らせる。オートバイの運転手は、同様のデバイスが装着されていれば、自らの速度を落として衝突を回避し又は遅らせることができる。
自動車の運転者に比べて、オートバイ搭乗者は特に無防備な交通参加者である。さらに、車輪が2つしかないのでその車両の安定性は低く、比較的サイズが小さいことから他の道路利用者にとっては一層見つけにくくなっており、これらのことがオートバイでの走行に更なるリスクを付加する。
したがって、オートバイでの走行の際には、環境内のリスクをよく理解しておくことが特に重要である。車について上述した様々な交通状況において方向性TTC(可能性のある衝突の方向およびTTC)を信号により通知することの利点は、オートバイの場合にも当てはまる。
これまでに説明した状況はすべて、車、オートバイなどの交通に関するものであり、関与する実在物は全て車両である。しかしながら、本発明は他のシナリオにおいても有用である。
ボートまたは船を操縦する場合、水面下のエリアははっきり見えないことが多く、たとえ見えても水中の物体の位置と距離とを水面上から視覚的に判定することは困難であることが多い。このことは、図11aおよび図11bに示す状況を考えれば明らかである。図11aは鳥瞰図であって、ボートの操縦者が知覚し得る若干のものを示しており、側面図は水中の岩礁を示している。本発明を用いると、操縦者は、自分で岩を見ることができなくても、起ころうとしている危険の方向を知ることができる。
河川、湖、および海にある船舶その他の物体は、さらに、針路を維持するために頻繁な調整を必要とするような漂流(drift)や水流(current)に晒されることが多い。特に海岸領域では、船舶の移動できるスペースが、水中の地形によって非常に制限されることが多い。現在の軌道および速度において衝突が予想される方向についての知覚を持つことができれば、そのような難しい環境における操縦が容易となる。2012年に起きたクルーズ船コスタ・コンコルディアと水中の岩との衝突などの、岩礁や水中物体との衝突を減らすことが可能となり得る。
そのような事例では、物体までの絶対距離の情報を提供すれば充分だという意見があるかもしれない。しかし、例えば図12に示されているような狭い水路の場合には、船のコースが衝突の可能性の非常に低いものであったとしても、船の操縦者には側面にある近くの障害物についての警告が与えられ続けることとなってしまう。予測されたTTCを通知する信号は、それほど煩わしいものではなく、より関連性が深く、且つ速度および軌道に応じた本来的に適切なものとなる。図12の船の操縦者は、真っ直ぐな水路を通る真っ直ぐな経路に沿って船を移動させている場合には、信号を受け取らない。その後に水路のカーブがあれば、そのことが信号に基づく刺激によって示される。この信号は、船がカーブに近づくにつれてその顕著性が高くなり、最終的に適切な転回操縦が実行されたときには、その顕著性が下がると共にその位置も変更される。船が横からの水流の影響を受ける場合には、操縦者は、時折、浅いエリアに向かう横方向の加速度に応じた側方からの刺激を受けることとなる。これに応じてコースを変更すると、正しい操縦が行われた場合には信号の顕著性が減少し、及び誤った方向に操舵された場合には顕著性が増加することによって、直接的なフィードバックが与えられることとなる。
これらの利点は、他のよく知られた海上での悲劇を考えた場合にも明らかとなる。1912年、RMSタイタニックは、最高巡航速度で氷山に衝突した。この場合、低速移動シナリオに用いられる信号と同様な大きさで、その方向と空間距離そのもののみを符号化する信号に基づいて刺激が与えられても、役には立たなかったであろう。その信号は、衝撃の直前にしか注目に値する強さにならなかったであろう。これとは異なり、TTCを符号化する信号は、低速移動シナリオにおいても高速移動シナリオにおいても適用することができる。TTCを符号化する信号は、移動速度を考慮するので、氷山を検出した時点で適切な顕著性を持った早期の通知を与えたであろう。
すなわち、方向性TTC符号化信号を用いれば、速い移動速度での衝突をより容易に回避することができる一方、難しい環境では低速に制御された操縦操作が容易となる。
ただし、本発明は、乗り物が全く関与しないような状況においても有用である。例えば、スキーの傾斜は危険な地形である。移動方向は、ほとんど下り坂であるが、個々のコース、速度、スキル、および血中アルコールレベルは変動することから、安全で楽しい体験のためには、周囲環境を継続的に監視して迅速に反応できるようにすることが極めて重要となる。この監視タスクにおいて、衝突リスクの方向および緊急性についての情報を提供することでスキーヤーおよびスノーボーダーを支援することのできるデバイスがあれば、斜面での安全性が改善され得る。
このシナリオにおいても、距離そのものではなくTTCを通知する信号が有利である。
その軌道が自身の軌道と時空間的に交差しない近くのスキーヤーは、直近の安全性には関係しない。ところが実際には、空間距離を通知する信号の場合には、比較的近くで一緒にスキーをしている人々は、そのような信号に煩わされてしまうであろう。さらに、より混雑したシナリオでは、物体までの空間距離を通知する振動が複数の方向において常に同時に発生して人々は混乱することとなり、例えば地表の凍ったエッジにより制御を失った人が高速で近づいてくることについての情報などの、実際に関連のある信号が覆い隠されてしまう恐れがある。
上述した車両のシナリオとは異なり、スキー/スノーボードのシナリオでは、必要なセンサおよび処理ユニットの設置にかなり強力な制限がかかる。ウエアラブルセンサに代わる1つの可能性のある代替案は、傾斜、並びに人の位置および速度についての外部監視であり得る。この場合、警告信号は、中央サービスが備えるプロセッサ5によって算出され、駆動回路7およびアクチュエータ8を含むその傾斜に居る人々が着用しているデバイスに送られ得る。
ここに示す具体的事例では、事象について通知される上記方向情報は、運転者、操縦者、またはスキーヤーに自身の車両に対するまたは自身に対する水平方向のどこに物体があるかを通知するものの、その物体がどの高度に位置しているか又はどのくらい高さがあるかについては知らせないような、2つの空間次元に制限されたものであり得る。
この支援システムでは、運転者、操縦者、スキーヤーの触覚感覚が、信号伝達のチャネルとして使用されることが好ましい。通知は、運転者の上半身に配置され、知覚される刺激の位置、振動数、および振幅を同時に変動させることができる触覚アクチュエータ(例えば振動触覚)のアレイの形態で実現される。このインターフェイスを用いる場合、一定の閾値よりも小さなTTCを有する関連のある実在物に向かう方向が、その方向に向いている運転者の上半身の位置に対応に対応する。さらに、そのような方向毎に、TTCが短くなるにつれてその振動数が人間の層板小体に対する想定最適励起振動数に近づくように当該TTCが振動数において符号化されると、刺激の検出性と状況の緊急性とが結び付けられるという利点が生じる。さらに、刺激の振幅および振動数の範囲は運転者の好みや感度に適合させることができることから、振動数の符号化は個々人に個別化(パーソナライズ)できる可能性が高く、これにより煩わしい信号や検出不可能な信号が生成されるリスクが低減される。
図8において言及した如くアクチュエータ8を形成するために、アクチュエータ8は、ユーザのシートベルトに取り付けられた、及びユーザのシートのうちユーザの背中下側と接触する領域に埋め込まれた、複数のアクチュエータ要素を備える。この設定は、ユーザが手間をかけて追加的な機器を取り付ける必要がなく、シートベルトが一般的な又は法的に要求される位置で実際に使用される可能性を高める、という利点を有している。これに代えて、アクチュエータは、ベルト、ジャケット、または着用者の腰の周りに触覚アクチュエータ要素が配置されるように延在することのできるその他の衣類に、埋め込まれるものとすることもできる。様々な身体形状を考慮して、知覚される信号の位置が身体の空間基準座標に関し常に正しい方向に対応するように、アクチュエータの配置および/または制御を適合させる必要がある。シートベルトを使用する場合、アクチュエータの方向のマッピングは、例えば腰周りのベルト長さの関数とすることができる。これに加えて、充分な空間分解能を有するアクチュエータアレイを使用すること、振動触覚による錯覚を利用すること、またはこれら両者を組合せることで、そのような個別化の実現が容易となり得る。

Claims (13)

  1. 人が動的環境を評価するのを支援するための方法であって、
    − 共通の環境内にある少なくとも2つの実在物の状態についての情報を取得するステップ(S1)と、
    − 前記実在物のそれぞれの将来挙動を、前記取得した情報に基づいて予測するステップ(S2)と、
    − 前記少なくとも2つの実在物が関与する少なくとも1つの所定のタイプの事象について、事象までの時間と、前記人または前記人に関連付けられた所定の実在物に対する前記事象の発生位置と、を推定するステップ(S3)と、
    − アクチュエータを駆動する信号であって前記予測された事象の前記人に対する相対方向および前記事象までの時間を表す信号を、生成するステップであって、前記信号は、前記人がその知覚能力により知覚することのできる刺激を生じさせるものであり、前記事象までの時間は、当該事象までの時間が短いほど前記信号の顕著性が高くなるように、符号化される、ステップ(S5)と、
    を備える、方法。
  2. 前記事象までの時間の推定または前記信号が、前記事象までの時間の推定が行われるコンテキストに適合されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記信号は、前記人の身体の特定の位置において前記人の触覚刺激を引き起こして前記相対方向を符号化する触覚信号であって、前記触覚信号の1つまたは複数のパラメータは、前記事象までの時間を符号化するように適合されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記信号は、前記相対方向を表す位置において音を生成させる聴覚信号であり、前記音の1つまたは複数のパラメータは、前記事象までの時間を符号化するよう適合されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記信号は、前記相対方向を表す位置において視覚刺激を生成させる視覚信号であり、前記視覚刺激の1つまたは複数のパラメータは、前記事象までの時間を符号化するよう適合されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記信号は、前記人の神経系または身体部分と相互作用する電磁信号であり、前記電磁信号は、前記相対方向を表す身体の位置に刺激を与えるように前記人に適用され、前記電磁信号の1つまたは複数のパラメータは、前記事象までの時間を符号化するよう適合されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記信号は、前記相対方向を表す身体の位置に刺激を与えるように前記人に適用される化学信号であり、前記化学信号の1つまたは複数のパラメータは、前記事象までの時間を符号化するよう適合されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記信号は、前記相対方向を符号化するため前記人の身体の特定の位置において前記人に適用される熱信号であって、熱のレベルが、前記事象までの時間を符号化するように適合されていることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記信号の顕著性は、前記信号が適用される身体の異なる位置の異なる感度、および異なる環境条件に対して補償されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 前記事象は、前記実在物のうちの少なくとも2つの間の衝突であることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 人が動的環境を評価するのを支援するためのシステムであって、
    共通の環境内にある少なくとも2つの実在物の状態についての情報を取得するための状態情報取得ユニットと、
    − 前記実在物のそれぞれの将来の挙動を、前記取得した情報に基づいて予測し、前記少なくとも2つの実在物が関与する少なくとも1つの所定のタイプの事象について、事象までの時間と、前記人に対する前記事象の発生位置と、を推定するためのプロセッサ(5)と、
    − 前記事象の前記人に対する相対方向および前記事象までの時間を示す信号を生成するための信号生成器(7)であって、前記信号は、前記人がその知覚能力を用いて刺激を知覚することができるようにアクチュエータ(8)に前記人を刺激させるものであり、前記事象までの時間は、前記事象までの時間が短いほど前記信号の顕著性が高くなるように符号化される、信号生成器(7)と、
    を備えるシステム。
  12. 前記システムは、振動触覚アクチュエータ、圧力印加アクチュエータ、拡声器、光照射器、電極、誘導コイル、化学エミッタ/化学物質、および加熱要素のうちの少なくとも1つである複数のアクチュエータ要素を備えることを特徴とする、請求項11に記載のシステム。
  13. 前記複数の要素はアレイとして配置されることを特徴とする、請求項12に記載のシステム。
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