JP2019026350A - 二重容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】口部先端において、外層と内層が不用意に剥がれることがなく、品質や信頼性の高い二重容器を提供する。【解決手段】外層と内層とを有し、内層に収容される内容物の減少に伴って前記内層が収縮する二重容器である。口部先端において、外層と内層の端面11d、12dが露呈しており、口部先端に保護部材40が装着されている。保護部材は例えば円環状の部材であり、口部先端に溶着されている。保護部材が円環状部材であり、口部先端において内層の内周面と接するリブを有し、口部先端に圧入されていてもよい。口部先端を拡径し、外層及び内層が傾斜するようにすれば、溶着面積が拡大され、保護部材の固着状態の信頼性が向上する。【選択図】図6

Description

本発明は、内容物の吐出に伴って内層が収縮する二重容器に関するものであり、特に、口部における外層と内層の不用意な剥離を防止するようにした新規な二重容器に関するものである。
従来、外層容器と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って内袋が収縮する容器本体と、外層容器と内袋の間の中間空間と容器本体の外部空間との間の空気の出入りを調節する逆止弁とを備える二重容器(いわゆる積層剥離容器)が知られている(例えば、特許文献1〜2参照)。
特許文献1に開示される積層剥離容器では、容器本体の口部に取り付けるキャップに弁が内蔵されている。特許文献2に開示される積層剥離容器では、外殻の胴部の内側に弁が設けられている。
特開2013−35557号公報 特開平4−267727号公報
ところで、この種の二重容器は、積層パリソンを溶融した状態で押し出し、これをブロー成形することにより製造され、ブロー成形後に不要部分を切断除去することで製品として完成する。この不要部分の切断は、刃物を用いて行うのが一般的である。
この場合、刃物で切断された二重容器の口部先端には、切断された外層の端面、及び内層の端面が露呈することになる。このように積層された外層及び内層の端面が露呈する口部先端においては、外層から内層が不用意に剥離してしまうことがあり、二重容器の品質や信頼性を損なう要因となっている。特に、ポンプ式の二重容器では、充填ノズルやポンプ等の挿入時の干渉、ポンプ巻締時のパッキンとの摩擦、ポンプ作動時の容器内負圧等によって口部の内層がめくれたり脱落したりするおそれがある。口部において内層が剥離してしまうと、外層と内層の間に内容物が侵入するおそれがあり、内容物が侵入した場合、外気導入孔からの漏出等、不具合が発生する可能性がある。
本発明は、このような従来の事情に鑑みてなされたものであり、口部先端において、外層と内層が不用意に剥がれることがなく、品質や信頼性の高い二重容器を提供することを目的とする。
前述の目的を達成するために、本発明の二重容器は、外層と内層とを有し、内層に収容される内容物の減少に伴って前記内層が収縮する二重容器であって、口部先端において、前記外層と内層の端面が露呈しており、前記口部先端に保護部材が装着されていることを特徴とする。
口部先端に外層と内層の端面が露呈した状態では、僅かに外力が加わっただけでも外層から内層が剥離してしまうおそれがある。口部先端における外層と内層の剥離は、さらなる剥離の引き金になる可能性もある。本発明の二重容器では、口部先端に保護部材が装着されているので、外層と内層の剥離が確実に抑制される。
本発明によれば、口部先端において外層と内層が剥離することがなく、品質や信頼性の高い二重容器を提供することが可能である。
二重容器の一例を示す斜視図である。 容器本体の概略斜視図である。 容器本体の要部概略断面図である。 外層と内層の層構成を示す概略断面図である。 二重容器の使用方法を示す図である。 二重容器の口部近傍を示す図であり、(A)はリング状の保護部材の装着前の状態を示す概略斜視図、(B)はリング状の保護部材の溶着状態を示す概略斜視図、(C)はリング状の保護部材の溶着状態を示す概略断面図である。 二重容器にキャップを取り付けた状態を示す要部概略断面図である。 二重容器へのポンプの取り付け状態を示す分解斜視図である。 二重容器へのポンプの取り付け状態を示す要部概略断面図である。 二重容器の口部近傍を示す図であり、(A)は円板状の保護部材の装着前の状態を示す概略斜視図、(B)は円板状の保護部材の溶着状態を示す概略斜視図、(C)は円板状の保護部材の溶着状態を示す概略断面図である。 二重容器の口部近傍を示す図であり、(A)はリブ(スリーブ)を有するリング状の保護部材の装着前の状態を示す概略斜視図、(B)はリブを有するリング状の保護部材の装着状態を示す概略斜視図、(C)はリブを有するリング状の保護部材の装着状態を示す概略断面図である。 ポンプ式の二重容器にリブ(スリーブ)を有するリング状の保護部材を適用した形態を示す要部概略断面図である。 口部先端が拡径された二重容器におけるリング状の保護部材の取り付け状態を示す分解斜視図である。 二重容器の口部近傍を示す図であり、(A)はリング状の保護部材の装着前の状態を示す概略斜視図、(B)はリング状の保護部材の溶着状態を示す概略斜視図である。
以下、本発明を適用した二重容器の実施形態について図面を参照して説明する。
図1乃至図3に示すように、本実施形態の二重容器1は、容器本体2を主体とするものであり、容器本体2は、内容物を収容する収容部3と、収容部3から内容物を吐出する口部4を備えている。また、容器本体2の口部4には、キャップ30が取り付けられている。
本実施形態の二重容器1は、いわゆる積層剥離容器であり、図3に示すように、容器本体2は、収容部3及び口部4において、外殻である外層11と内袋である内層12を備えており、内容物の減少に伴って内層12が収縮する。
外層11と内層12は、多層パリソンとしてブロー成形に供され、一体に接合された状態で成形されるが、その使用形態としては、例えば使用前に口部4を除いて予め外層11から内層12を剥離しておき、内層12が外層11に接するまで内容物を充填する。内容物を押し出すことで、円滑に内層12が収縮する。あるいは、内層12が外層11に接合された状態のままとし、内容物の排出に伴って内層12が外層11から剥離して収縮するようにしてもよい。
容器本体2の層構成についてさらに説明すると、容器本体2は、前記の通り、外層11と内層12を備え、外層11は、復元性が高くなるように、内層12よりも肉厚に形成されている。
外層11は、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体及びその混合物などで構成される。外層11は、単層又は複数層構成であり、その最内層と最外層の少なくとも一方に滑剤を含有することが好ましい。外層11が単層構成の場合、その単層が最内層であり且つ最外層であるので、その層に滑剤を含有させればよい。外層11が2層構成の場合、容器内面側の層が最内層となり、容器外面側の層が最外層となるので、その少なくとも一方に滑剤を含有させればよい。外層11が3層以上で構成される場合、最も容器内面側の層が最内層であり、最も容器外面側の層が最外層となる。
外層11は、図4に示すように、最内層11bと最外層11aの間にリプロ層11cを備えることが好ましい。リプロ層とは、容器の成形時に発生するバリをリサイクルして使用した層をいう。外層11が複数層構成の場合、その最内層と最外層の両方に滑剤を含有することが好ましい。
滑剤としては、一般に滑剤として市販されているものを使用することができ、炭化水素系、脂肪酸系、脂肪族アマイド系、金属石鹸系の何れであってもよく、2種以上を併用してもよい。炭化水素系滑剤としては、流動パラフィン、パラフィンワックス、合成ポリエチレンワックスなどが挙げられる。脂肪酸系滑剤としては、ステアリン酸やステアリルアルコールなどが挙げられる。脂肪族アマイド系滑剤としては、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミドの脂肪酸アミドや、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミドのアルキレン脂肪酸アミドなどが挙げられる。金属石鹸系滑剤としては、ステアリン酸金属塩などが挙げられる。
外層11の最内層は、内層12に接触する層であり、外層11の最内層に滑剤を含有させることによって外層11と内層12の間の剥離性を向上させることができる。一方、外層11の最外層は、ブロー成形の際に金型に接触する層であり、外層11の最外層に滑剤を含有させることによって離型性を向上させることができる。
外層11の最内層と最外層の一方又は両方は、プロピレンと別のモノマーとの間のランダム共重合体で形成することができる。これによって、外殻である外層11の形状復元性・透明性・耐熱性を向上させることができる。
ランダム共重合体は、プロピレン以外のモノマーの含有量が、50mol%よりも小さいものであり、5〜35mol%が好ましい。この含有量は、具体的には例えば、5、10、15、20、25、30mol%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。プロピレンと共重合されるモノマーとしては、ポリプロピレンのホモポリマーに比べた場合のランダム共重合体の耐衝撃性を向上させるものであればよく、エチレンが特に好ましい。プロピレンとエチレンのランダム共重合体の場合、エチレンの含有量は、5〜30mol%が好ましく、具体的には例えば、5、10、15、20、25、30mol%であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。ランダム共重合体の重量平均分子量は、10〜50万が好ましく、10〜30万がさらに好ましい。この重量平均分子量は、具体的には例えば、10、15、20、25、30、35、40、45、50万であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
また、ランダム共重合体の引張弾性率は、400〜1600MPaが好ましく、1000〜1600MPaが好ましい。引張弾性率がこのような範囲の場合に、形状復元性が特に良好であるからである。引張弾性率は、具体的には例えば、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600Mpaであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
なお、容器が過度に硬いと、容器の使用感が悪くなるため、ランダム共重合体に、例えば、直鎖状低密度ポリエチレンなどの柔軟材料を混合して外層11を構成してもよい。ただし、ランダム共重合体に対して混合する材料は、ランダム共重合体の有効な特性を大きく阻害することのなきよう、混合物全体に対して50重量%未満となるように混合することが好ましい。例えば、ランダム共重合体と直鎖状低密度ポリエチレンとを85:15の重量割合で混合した材料により外層11を構成することができる。
内層12は、図4に示すように、容器外面側に設けられたEVOH層12aと、EVOH層12aの容器内面側に設けられた内面層12bと、EVOH層12aと内面層12bの間に設けられた接着層12cを備える。EVOH層12aを設けることで、ガスバリア性、及び外層11からの剥離性を向上させることができる。
EVOH層12aは、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂からなる層であり、エチレンと酢酸ビニル共重合物の加水分解により得られる。EVOH樹脂のエチレン含有量は、例えば25〜50mol%であり、酸素バリア性の観点から32mol%以下が好ましい。エチレン含有量の下限は、特に規定されないが、エチレン含有量が少ないほどEVOH層12aの柔軟性が低下しやすいので25mol%以上が好ましい。また、EVOH層12aは、酸素吸収剤を含有することが好ましい。酸素吸収剤をEVOH層12aに含有させることにより、EVOH層12aの酸素バリア性をさらに向上させることができる。
EVOH樹脂の融点は、外層11を構成するランダム共重合体の融点よりも高いことが好ましい。外気導入孔15は、加熱式の穿孔装置を用いて外層11に形成することが好ましいが、EVOH樹脂の融点をランダム共重合体の融点よりも高くすることによって、外層11に外気導入孔15を形成する際に、孔が内袋13にまで到達することを防ぐ。この観点から、(EVOHの融点)−(ランダム共重合体層の融点)の差は大きい方がよく、15℃以上であることが好ましく、30℃以上であることが特に好ましい。この融点の差は、例えば5〜50℃であり、具体的には例えば、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50℃であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
内面層12bは、二重容器1の内容物に接触する層であり、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体及びその混合物などのポリオレフィンからなり、低密度ポリエチレン又は直鎖状低密度ポリエチレンからなることが好ましい。内面層12bを構成する樹脂の引張弾性率は、50〜300MPaが好ましく、70〜200MPaが好ましい。引張弾性率がこのような範囲の場合に、内面層13bが特に柔軟であるからである。引張弾性率は、具体的には例えば、具体的には例えば、50、100、150、200、250、300Mpaであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
接着層12cは、EVOH層12aと内面層12bとを接着する機能を有する層であり、例えば上述したポリオレフィンにカルボキシル基を導入した酸変性ポリオレフィン(例:無水マレイン酸変性ポリエチレン)を添加したものや、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)である。接着層12cの一例は、低密度ポリエチレン又は直鎖状低密度ポリエチレンと、酸変性ポリエチレンの混合物である。
また、図2及び図3に示すように、収容部3の肩部においては、外層11に凹部7aが形成され、ここに大気導入孔15が穿設されている。大気導入孔15は、外層11にのみ設けられた貫通孔であり、内層12には到達していない。そして、この大気導入孔15から空気が導入されることで、外殻である外層11と内層12の間に中間空間21が形成される。すなわち、中間空間21と外部空間は、この大気導入孔15によって互いに連通されることになる。
大気導入孔15には、弁部材5が設けられており、弁部材5は、外気導入孔15に挿通され且つ外気導入孔15に対してスライド移動可能な軸部5aと、軸部5aの中間空間21側に設けられ且つ軸部5aよりも断面積が大きい蓋部5cと、軸部5aの外部空間S側に設けられ且つ弁部材5が中間空間21に入り込むことを防ぐ係止部5bを備える。
蓋部5cは、外層11を圧縮した際に外気導入孔15を実質的に閉塞させるように構成され、軸部5aに近づくにつれて断面積が小さくなる形状になっている。また、係止部5bは、外層11が圧縮された後に復元する際に中間空間21に空気が導入可能なように構成される。外層11を圧縮すると、中間空間21内の圧力が外圧よりも高くなって、中間空間21内の空気が外気導入孔15から外部に漏れ出す。この圧力差と空気の流れによって蓋部5cが外気導入孔15に向かって移動し、蓋部5cが外気導入孔15を閉塞する。蓋部5cが軸部5aに近づくにつれて断面積が小さくなる形状であるので、蓋部5cが容易に外気導入孔15に嵌って外気導入孔15を閉塞する。
この状態で外層11をさらに圧縮すると、中間空間21内の圧力が高まり、その結果、内層12が圧縮されて、内層12内の内容物が吐出される。また、外層11への圧縮力を解除すると、外層11が自身の弾性によって復元しようとする。この際、蓋部5cが外気導入孔15から離れて、外気導入孔15の閉塞が解除されて、中間空間21内に外気が導入される。また、係止部5bが外気導入孔15を塞いでしまわないように、係止部5bには外層11に当接する部位に突起5dが設けられており、突起5dが外層11に当接することによって、外層11と係止部5bの間に隙間が設けられる。なお、突起5dを設ける代わりに、係止部5bに溝を設けることによって係止部5bが外気導入孔15を閉塞させることを防いでもよい。
次に、逆止弁を有する二重容器1(二重容器)の使用時の動作を説明する。
図5(a)〜(c)に示すように、内容物が充填された製品を傾けた状態で外層11の側面を握って圧縮して内容物を吐出させる。使用開始時は、内層12と外層11の間に実質的に隙間がない状態であるので、外層11に加えた圧縮力は、そのまま内層12の圧縮力となり、内層12が圧縮されて内容物が吐出される。
キャップ30は、逆止弁を内蔵しており、内層12内の内容物を吐出させることはできるが、内層12内に外気が逆流することはない。そのため、内容物の吐出後に外層11へ加えていた圧縮力を除くと、外層11が自身の復元力によって元の形状に戻ろうとするが、内層12はしぼんだままで外層11だけが膨張することになる。そして、図5(d)に示すように、内層12と外層11の間の中間空間21内が減圧状態となり、外層11に形成された外気導入孔15を通じて中間空間21内に外気が導入される。中間空間21が減圧状態になっている場合、弁部材5は、大気導入孔15に押し付けられないので、外気の導入が妨げられない。
次に、図5(e)に示すように、再度、外層11の側面を握って圧縮した場合、弁部材5が大気導入孔15に当接して閉塞することによって、中間空間21内の圧力が高まり、外層11に加えた圧縮力は中間空間21を介して内層12に伝達され、この力によって内層12が圧縮されて内容物が吐出される。内容物の吐出後に外層11へ加えていた圧縮力を除くと、図5(f)に示すように、外層11は、外気導入孔15から中間空間21に外気を導入しながら、自身の復元力によって元の形状に復元される。
容器本体2の構成は以上の通りであり、容器本体2においては、口部4に外層11と内層12の端面が露呈することになる。外層11の端面と内層12の端面が露呈していると、内層12がここから剥がれてしまうことがある。そこで、本実施形態の二重容器1においては、口部4の先端に、外層11と内層12の剥離を防止する保護部材を装着している。以下、容器本体2の口部4近傍の構成について詳述する。
図6は、容器本体2の口部4の近傍を示すものであり、ブロー成形後に不要部分を切断除去した容器本体2では、図6(A)に示すように、口部4の先端において、外層11の切断された端面11d、及び内層12の切断された端面12dが露呈している。このように外層11の端面11dや内層12の端面12dが露呈していると、ここから不用意に内層12が剥離するという不具合が発生する可能性がある。
本実施形態の二重容器1では、この露呈した外層11の端面11dや内層12の端面12dと接するように保護部材40を装着し、前記内層12の剥離を防止するようにしている。前記保護部材40は、例えば円環状(リング状)のアルミニウム箔であり、図6(B)及び図6(C)に示すように、これを口部4の先端(すなわち外層11の端面11dや内層12の端面12d)に当接させ、溶着することで装着する。溶着に際しては、内層12の端部に対して、1mm程度の溶着代を持たせることが好ましい。保護部材40を溶着することで、当該保護部材40を介して外層11と内層12とが固着されることになり、内層12の不用意な剥離が抑制される。
図7は、前記保護部材40を装着(溶着)した容器本体2へのキャップ30の取り付け状態を示すものである。キャップ30は、容器本体2の口部4に取り付けられるものであり、図7に示すように、容器本体2の口部4に打栓により直接固定された固定部31と、この固定部31の外周面に設けられたネジ部31aにネジ止めされるキャップ本体32とから構成される。
固定部31は、容器本体2の口部4に対して打栓により取り付けられており、その外周面には、ネジ山31aが形成されている。
キャップ本体32は、逆止弁33や、ヒンジ34等を介して注出口を覆う蓋部35とから構成されており、装着時に口部4の内周面に当接するインナーリング35を有している。逆止弁33は、インナーリング35内の弁座部36に設けられた注出孔38を開閉するようにインナーリング35に嵌め込む形で取り付けられ、外周部が押さえ部材37によって押さえられ、固定されている。
キャップ本体32を固定部31にネジ止めすることにより、キャップ本体32のインナーリング35が口部4内に入り込み、その外周面が口部4の内周面と当接し、密閉状態とされる。
前記保護部材40の装着は、ポンプ式の二重容器においてその効果が顕著である。図8及び図9は、前記保護部材40を装着した容器本体2の口部4へのポンプ50の取り付けを示すものである。ポンプ50は、押圧操作するためのノズル部51、容器本体2への取り付け部52、容器本体2内に挿入される吸引パイプ53とから構成され、容器本体2の保護部材40が溶着された口部4に対してねじ込み方式により装着され、且つパッキン60を介して装着される。パッキン60を介在させることにより、密閉性が確保される。
ポンプ式の二重容器の場合、充填ノズルやポンプ等の挿入時の干渉、特にねじ込み方式であるが故にポンプをねじ込む際のパッキンの摩擦、ポンプ作動時の容器内負圧等によって口部の内層がめくれたり脱落したりするおそれがあるが、前記保護部材40の溶着により外層11と内層12とを固着しておけば、これらの力が加わっても、内層12が剥がれることはない。
保護部材40の形態としては、前述のリング状のものに限られるわけではなく、例えば図10(A)〜図10(C)に示すように、円板状の保護部材40(例えば円板状のアルミニウム箔)であってもよい。円板状の保護部材40を口部4の先端(外層11の端面11dや内層12の端面12d)に当接させ、溶着する。この場合、図9(B)及び図9(C)に示すように、容器本体2の口部4は保護部材40により密閉される形になることから、使用開始時に保護部材40の中央部分を開裂させ、開封するようにすることが好ましい。開封を容易にする手段としては、円板状の保護部材40の中央位置に十字状のスリット41やハーフカット等を設けておけばよい。
また、リング状の保護部材40とする場合、図11(A)〜図11(C)に示すように、内側に円環状のリブ(スリーブ)42を設け、このリブ42を内層12の内周面上端部に当接させて、内層12の剥離を抑えるようにしてもよい。この場合、リング状の保護部材40は、溶着により取り付けてもよいし、例えば圧入により装着するようにしてもよい。
図12は、ポンプ式の二重容器に、リブ(スリーブ)42を有するリング状の保護部材40を適用した形態を示すものであり、ポンプ式の二重容器において、リブ(スリーブ)42を有するリング状の保護部材40による剥離防止効果が有効に機能する。
前述の保護部材40は、口部4の先端の外層11の端面11d及び内層12の端面12dに対して装着(溶着)するが、口部4の先端を拡径することで、接触面積を拡大して、固着状態をより強固なものとすることができる。例えば図13に示すように、口部4の先端を拡径すると、口部4の先端において外層11や内層12が斜めになり、それぞれの端面11d,12dは厚さ方向に対して斜めに切断されることになる。その結果、口部4の先端に露呈する端面11d,12dの寸法が拡大され、溶着の場合、溶着面積が拡大されて、より強力に固着される。
あるいは、図14(A)に示すように、口部4の近傍において、外層11と内層12が水平となる部分を設けるとともに、先端が僅かに立ち上がるように切断するようにすれば、図14(B)に示すように、溶着により外層11と内層12の先端部分が潰れ、保護部材40と内層12が面接触するような形態とすることもできる。
以上、本発明を適用した実施形態について説明してきたが、本発明がこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能であることは言うまでもない。例えば、ポンプ式に限らず、キャップがねじ込み式の容器のおいても、回転により摩擦力が加わり、外層から内層が剥離する可能性があることから、本発明を適用することが有効である。
1 二重容器
2 容器本体
3 収容部
4 口部
5 弁部材
11 外層
11d 端面
12 内層
12d 端面
15 外気導入孔
30 キャップ
31 固定部
32 キャップ本体
33 逆止弁
34 蓋部
35 インナーリング
38 注出孔
40 保護部材
41 スリット
42 リブ(スリーブ)

Claims (6)

  1. 外層と内層とを有し、内層に収容される内容物の減少に伴って前記内層が収縮する二重容器であって、
    口部先端において、前記外層と内層の端面が露呈しており、
    前記口部先端に保護部材が装着されていることを特徴とする二重容器。
  2. 前記保護部材は円環状部材であり、前記口部先端に溶着されていることを特徴とする請求項1記載の二重容器。
  3. 前記保護部材は円板状部材であり、前記口部先端に溶着されていることを特徴とする請求項1記載の二重容器。
  4. 前記保護部材は円環状部材であり、前記口部先端において前記内層の内周面と接するリブを有し、前記口部先端に圧入されていることを特徴とする請求項1記載の二重容器。
  5. 前記口部先端が拡径されており、外層及び内層が傾斜していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の二重容器。
  6. ポンプ式の容器であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の二重容器。
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