JP2019026241A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】操縦安定性を確保しつつ、優れたウェット性能を長期に亘って発揮し得るタイヤを提供する。【解決手段】トレッド部2を有するタイヤである。トレッド部2には、タイヤ周方向に連続して延びる少なくとも1本の主溝3が設けられている。主溝3の一方の溝壁である第1溝壁10には、トレッド部2の踏面に表れる溝縁6よりも溝幅方向の外側に凹む第1凹部11が少なくとも1つ設けられている。第1凹部11は、最も溝幅方向の外側に凹んだ最深部15からタイヤ周方向の両側に向かって、溝縁6からの凹み量が漸減している。【選択図】図2

Description

本発明は、トレッド部に主溝が設けられたタイヤに関する。
例えば、下記特許文献1には、トレッド部に主溝が設けられたタイヤが記載されている。上記主溝の一方の溝壁は、トレッド部の踏面側から溝底側に向かって、トレッド部の踏面の法線に対して溝外側に傾斜している。このような溝壁を有する主溝は、トレッド部の摩耗後の排水性を維持するのに有利となる。
しかしながら、上記主溝に区分された陸部の溝縁側部分は、走行時、上記溝壁と溝底部との接続部分を支点として、主溝の溝中心側に倒れ込み易い傾向があった。このため、上記タイヤは、ドライ路面での操縦安定性について改善の余地があった。
特開2016−124442号公報
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、操縦安定性を確保しつつ、優れたウェット性能を長期に亘って発揮し得るタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部を有するタイヤであって、前記トレッド部には、タイヤ周方向に連続して延びる少なくとも1本の主溝が設けられ、前記主溝の一方の溝壁である第1溝壁には、前記トレッド部の踏面に表れる溝縁よりも溝幅方向の外側に凹む第1凹部が少なくとも1つ設けられており、前記第1凹部は、最も溝幅方向の外側に凹んだ最深部からタイヤ周方向の両側に向かって、前記溝縁からの凹み量が漸減している。
本発明のタイヤにおいて、前記第1凹部は、前記溝壁の溝底側に設けられているのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記第1凹部は、前記最深部を通りかつ前記踏面に沿った断面において、円弧状の輪郭部分を有するのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記第1凹部は、前記最深部を通る溝横断面において、前記凹み量が前記最深部からタイヤ半径方向外側に向かって漸減しているのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記最深部における前記凹み量は、前記主溝の前記溝縁間の長さである溝幅の0.1〜0.5倍であるのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記第1溝壁には、前記溝縁よりも溝幅方向の外側に凹み、かつ、前記溝縁からの凹み量がタイヤ周方向に一定である第2凹部が少なくとも1つ設けられているのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記第2凹部の最大の前記凹み量は、前記第1凹部の前記最深部の前記凹み量よりも小さいのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記第1溝壁には、前記第1凹部と前記第2凹部とがタイヤ周方向に交互に設けられているのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記主溝の他方の溝壁である第2溝壁には、前記第1凹部が少なくとも1つ設けられているのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記第1溝壁及び前記第2溝壁には、それぞれ、複数の前記第1凹部が設けられ、前記第1溝壁に設けられた前記第1凹部と、前記第2溝壁に設けられた前記第1凹部とは、タイヤ周方向に交互に設けられているのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記主溝は、互いに隣り合う第1主溝及び第2主溝を含み、前記第1主溝及び前記第2主溝には、互いに同じ位相で、前記第1溝壁に設けられた前記第1凹部と前記第2溝壁に設けられた前記第1凹部とがタイヤ周方向に交互に設けられているのが望ましい。
本発明のタイヤにおいて、前記主溝から溝幅方向の外側に延びるサイプが設けられ、前記サイプは、前記第1凹部と連なっているのが望ましい。
本発明のタイヤのトレッド部に設けられた主溝の第1溝壁には、トレッド部の踏面に表れる溝縁よりも溝幅方向の外側に凹む第1凹部が少なくとも1つ設けられている。第1凹部は、トレッド部が摩耗しても、トレッド部の踏面における主溝の開口面積を確保するため、優れたウェット性能が長期に亘って発揮される。
第1凹部は、最も溝幅方向の外側に凹んだ最深部からタイヤ周方向の両側に向かって、溝縁からの凹み量が漸減している。これにより、上記最深部のタイヤ周方向の両側において、上記主溝に区分された陸部の剛性が確保され、上記陸部の溝縁側部分が主溝の溝中心側に倒れ込むのを抑制することができる。また、上記第1凹部は、陸部の剛性をタイヤ周方向に滑らかに変化させるため、上記溝縁側部分が局部的に変形するのを抑制する。従って、優れた操縦安定性が得られる。
本実施形態のタイヤのトレッド部の横断面図である。 図1の第1主溝及び第2主溝の拡大平面図である。 (a)は、図2のA−A線断面図であり、(b)は、図2のB−B線断面図である。 本発明の他の実施形態の主溝の拡大平面図である。 (a)は、本発明の他の実施形態の主溝の拡大平面図であり、(b)は、(a)のC−C線断面図である。 比較例の主溝の拡大平面図である。 図6のD−D線断面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1には、本実施形態のタイヤ1のトレッド部2の横断面図が示されている。なお、図1は、タイヤ1の正規状態におけるタイヤ回転軸を含む子午線断面図である。本実施形態のタイヤ1は、例えば、乗用車用の空気入りタイヤとして好適に用いられる。但し、このような態様に限定されるものではなく、本発明のタイヤ1は、例えば、重荷重用として用いられても良い。
「正規状態」とは、タイヤが正規リムにリム組みされ、かつ、正規内圧が充填された無負荷の状態である。以下、特に言及しない場合、タイヤの各部の寸法等は、この正規状態で測定された値である。
「正規リム」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
図1に示されるように、トレッド部2には、タイヤ周方向に連続して延びる少なくとも1本の主溝3が設けられている。本実施形態では、タイヤ赤道Cと各トレッド端Teとの間に、タイヤ軸方向で互いに隣り合う第1主溝4及び第2主溝5が設けられている。第1主溝4は、例えば、トレッド端Te側に設けられている。第2主溝5は、第1主溝4とタイヤ赤道Cとの間に設けられている。これにより、本実施形態のトレッド部2には、4本の主溝3が設けられている。但し、本発明は、このような態様に限定されるものではない。
トレッド端Teとは、前記正規状態のタイヤ1に、正規荷重を負荷してキャンバー角0°で平面に接地させたときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置である。
「正規荷重」は、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。
各主溝3の溝幅W1は、例えば、トレッド幅TWの3.0%〜6.0%であるのが望ましい。なお、本明細書において、特に断りの無い限り、主溝の溝幅とは、トレッド部2の踏面に表れる溝縁間の長さを意味する。トレッド幅TWは、前記正規状態における一方のトレッド端Teから他方のトレッド端Teまでのタイヤ軸方向の距離である。各主溝3の溝深さは、乗用車用の空気入りタイヤの場合、例えば、5〜10mmであるのが望ましい。
図2には、主溝3の態様を示す図として、第1主溝4及び第2主溝5の拡大平面図が示されている。図2に示されるように、主溝3の一方の溝壁である第1溝壁10には、第1凹部11が少なくとも1つ設けられている。本実施形態の第1溝壁10には、複数の第1凹部11が設けられている。
発明が理解され易いように、図2において、主溝3の溝縁6は、実線で示され、トレッド部2を平面視したとき溝壁の輪郭7は、破線で示されている。また、主溝3の溝縁6と溝壁の輪郭7との間の凹んだ領域は、着色されている。第1凹部11は、トレッド部2の踏面に表れる溝縁6よりも溝幅方向の外側に凹んでいる。第1凹部11は、トレッド部2が摩耗するに従って、主溝3の開口面積が大きくなるため、優れたウェット性能が長期に亘って発揮される。
第1凹部11は、最も溝幅方向の外側に凹んだ最深部15からタイヤ周方向の両側に向かって、溝縁6からの凹み量が漸減している。これにより、上記最深部15のタイヤ周方向の両側において、上記主溝3に区分された陸部の剛性が確保され、陸部の溝縁側部分8(図1に示す)が主溝3の溝中心側に倒れ込むのを抑制することができる。また、第1凹部11は、陸部の剛性をタイヤ周方向に滑らかに変化させるため、上記溝縁側部分8が局部的に変形するのを抑制する。従って、優れた操縦安定性が得られる。
一般に、タイヤ周方向に連続して延びる主溝は、ウェット走行時、水をタイヤ進行方向の後方に排出するが、路面上の水の量が多い場合には、水の一部をタイヤ進行方向の前方に押し退ける傾向がある。本発明の主溝3は、上述の第1凹部11によって、水の一部をタイヤ進行方向の前方かつタイヤ軸方向の外側に押し退けることができ、ひいては押し退けた水がトレッド部2と路面との間に入り込むを抑制する。また、摩耗するに従って、溝面積が大きくなるため、従来の溝と比較して、摩耗の進行に伴う溝容積の減少を遅らせることができる。
第1凹部11は、例えば、最深部15を通りかつトレッド部2の踏面に沿った断面において、滑らかに湾曲して凹む輪郭部分16を有している。本実施形態の第1凹部11は、例えば、円弧状の輪郭部分16を有している。このような第1凹部11は、加硫成形時、加硫金型の主溝形成用のリブをトレッド部2から取り出し易くする(以下、このような作用効果を「脱型性が高められる」という場合がある。)。
本実施形態の主溝の形状は、上記の通り脱型性を高めることができるため、溝容積を大きく確保することができ、ひいては高いウェット性能を発揮し得る。また、本実施形態の主溝は、走行時の気柱共鳴音を小さく維持するのにも役立つ。
第1凹部11は、トレッド部2の踏面に沿った断面における円弧状の輪郭部分について、その曲率がタイヤ半径方向内側に向かって漸増しているのが望ましい。このような第1凹部11は、溝縁側部分8の変形を抑制しつつ、主溝3の溝容積を大きく確保できる。
本実施形態では、上記輪郭部分16の曲率半径r1は、例えば、溝幅W1の1.5〜3.0倍である。第1凹部11のタイヤ周方向の長さL1は、例えば、主溝3の溝幅W1の2.0〜3.0倍である。
図3(a)は、図2のA−A線断面図であり、第1溝壁10に設けられた第1凹部11の最深部15を通る溝横断面図に相当する。図3(a)に示されるように、第1凹部11は、主溝3の溝壁の溝底側に設けられているのが望ましい。
本実施形態の第1凹部11は、例えば、溝幅方向の外側に凹んだ凹面部17と、凹面部17のタイヤ半径方向外側に連なり、主溝3の溝中心線側に凸となる凸面部18とを含む。凹面部17及び凸面部18は、それぞれ、滑らかな円弧状に湾曲しているのが望ましい。但し、第1凹部11は、このような態様に限定されるものではなく、例えば、最深部15と溝縁6との間に平面が構成されるものでも良い。
第1凹部11は、最深部15を通る溝横断面において、凹み量が最深部15からタイヤ半径方向外側に向かって漸減しているのが望ましい。主溝3の溝容積を確保するために、最深部15における溝縁6からの凹み量d1は、主溝3の溝縁間の長さである溝幅W1(図2に示す)の好ましくは0.10倍以上、より好ましくは0.30倍以上である。また、脱型性を高めるために、上記凹み量d1は、溝幅W1の0.50倍以下であるのが望ましい。
図2に示されるように、第1溝壁10には、さらに、少なくとも1つの第2凹部12が設けられているのが望ましい。望ましい態様では、第1溝壁10には、複数の第2凹部12が設けられている。さらに望ましい態様として、本実施形態の第1溝壁10には、第1凹部11と第2凹部12とがタイヤ周方向に交互に設けられている。第2凹部12は、溝縁6よりも溝幅方向の外側に凹み、かつ、溝縁6からの凹み量がタイヤ周方向に一定である。
第2凹部12は、例えば、第1凹部11よりも小さいタイヤ周方向の長さを有しているのが望ましい。第2凹部12のタイヤ周方向の長さL2は、例えば、第1凹部11のタイヤ周方向の長さL1の0.45〜0.60倍であるのが望ましい。このような第2凹部12は、操縦安定性とウェット性能とをバランス良く高めることができる。
図3(b)は、図2のB−B線断面図であり、第1溝壁10に設けられた第2凹部12を通る溝横断面図に相当する。図3(b)に示されるように、第2凹部12は、例えば、最深部19と溝縁6との間に平面14を有している。このような第2凹部12は、脱型性を高めるのに役立つ。
第2凹部12の平面14の角度θ1は、例えば、5〜15°であるのが望ましい。なお、角度θ1は、溝縁6を通るトレッド法線と平面14との間の角度である。このような第2凹部12は、脱型性及びトレッド部が摩耗した後のウェット性能をバランス良く高めることができる。
同様の観点から、第2凹部12の最大の凹み量d2は、第1凹部11の最深部15の凹み量d1よりも小さいのが望ましい。具体的には、第2凹部12の上記凹み量d2は、主溝3の溝幅W1の0.05〜0.15倍であるのが望ましい。
図2に示されるように、主溝3の他方の溝壁である第2溝壁20には、上述した第1凹部11が少なくとも1つ設けられている。さらに、第2溝壁20には、上述した第2凹部12が少なくとも1つ設けられている。なお、図3(a)には、第2溝壁20に設けられた第2凹部12の溝横断面図が示され、図3(b)には、第2溝壁20に設けられた第1凹部11の溝横断面図が示されている。
図2に示されるように、望ましい態様では、第2溝壁20には、第1凹部11及び第2凹部12がそれぞれ複数設けられている。さらに望ましい態様として、本実施形態の第2溝壁20には、第1凹部11と第2凹部12とがタイヤ周方向に交互に設けられている。これにより、タイヤ新品時の操縦安定性及びトレッド部が摩耗した後のウェット性能がバランス良く高められる。
本実施形態では、第2溝壁20に設けられた第1凹部11は、例えば、第1溝壁10に設けられた第2凹部12と向き合っている。第2溝壁20に設けられた第2凹部12は、例えば、第1溝壁10に設けられた第1凹部11と向き合っている。これにより、第1溝壁10に設けられた第1凹部11と、第2溝壁20に設けられた第1凹部11とは、例えば、タイヤ周方向に交互に設けられている。このような第1主溝4は、優れた脱型性を発揮することができる。また、このような凹部の配置は、主溝の気柱共鳴音が大きくなるのを抑制することができる。
第1主溝4及び第2主溝5には、互いに同じ位相で、第1溝壁10に設けられた第1凹部11と第2溝壁20に設けられた第1凹部11とがタイヤ周方向に交互に設けられている。換言すれば、第1主溝4の第1溝壁10の各第1凹部11は、これらと同じ側の溝壁(図2では左側の溝壁)に設けられた第2主溝5の第1凹部11とタイヤ軸方向で隣り合っている。同様に、第1主溝4の第2溝壁20に設けられた各第1凹部11は、これらと同じ側の溝壁(図2では右側の溝壁)に設けられた第2主溝5の第1凹部11とタイヤ軸方向で隣り合っている。これにより、第1主溝4と第2主溝5との間に区分される陸部の横剛性が確保され、優れた操縦安定性が発揮される。
図4には、本発明の他の実施形態の主溝3の拡大図が示されている。図4において、上述の実施形態と共通する要素には、同一の符号が付されており、ここでの説明は省略されている。
図4に示されるように、この実施形態では、主溝3から溝幅方向の外側に延びるサイプ25が設けられている。サイプ25は、上述した第1凹部11と連なっている。本実施形態では、1つの第1凹部11に1本のサイプ25が設けられている。サイプ25は、例えば、1つの第1凹部11に複数設けられても良い。より望ましい態様では、サイプ25は、第1凹部11の最深部15と連なっている。このようなサイプ25は、加硫金型の主溝形成用のリブがトレッド部2から取り出されるとき、適度に開いて上記リブを取り出し易くすることができる。このため、第1凹部11の凹み量をさらに大きくすることができ、ひいてはウェット性能をさらに高めることができる。なお、本明細書において、サイプ25とは、幅が1.5mm未満の切れ込みを意味する。
本実施形態では、サイプ25は、例えば、第1凹部11の最深部15の凹み量と同じタイヤ軸方向の長さを有している。但し、このような態様に限定されるものではなく、別の実施形態では、サイプ25は、最深部15の凹み量よりも大きいタイヤ軸方向の長さを有しても良い。このようなサイプ25は、脱型性をさらに高めることができる。
図5(a)には、本発明の他の主溝3の拡大図が示されている。図5(b)には、図5(a)で示された主溝3のC−C線断面図が示されている。図5(a)及び(b)に示されるように、この実施形態の主溝3は、例えば、溝縁6からタイヤ半径方向内側に向かって溝幅が漸減する溝幅漸減部26を有している。また、第1凹部11は、溝幅漸減部26よりもタイヤ半径方向内側に配されている。このような主溝3は、タイヤ新品時において陸部の溝縁側部分が変形するのをさらに抑制でき、優れた操縦安定性が得られる。
溝幅漸減部26は、例えば、一定の断面形状でタイヤ周方向に延びている。溝幅漸減部26の深さd4は、例えば、主溝3の深さd3の0.30〜0.50倍であるのが望ましい。
第1凹部11は、例えば、溝幅漸減部26のタイヤ半径方向内側において、タイヤ周方向に複数設けられている。この実施形態では、第1溝壁10に設けられた第1凹部11と、第2溝壁20に設けられた第1凹部11とが、溝幅漸減部26のタイヤ半径方向内側において、タイヤ周方向に交互に設けられている。このような主溝3は、陸部の局部的な変形を抑制し、優れた操縦安定性を確保しつつ、ウェット性能を長期に亘って発揮することができる。
以上、本発明の一実施形態のタイヤが詳細に説明されたが、本発明は、上記の具体的な実施形態に限定されることなく、種々の態様に変更して実施され得る。
上述した主溝を有するサイズ185/65R15の空気入りタイヤが、表1の仕様に基づき試作された。比較例1として、図6に示される主溝を有するタイヤが試作された。図6に示されるように、比較例1のタイヤの主溝aは、両側の溝壁に、凹み量がタイヤ周方向に一定の凹部bが設けられている。なお、比較例1の主溝aの溝容積は、実施例1の主溝の溝容積と同一である。各テストタイヤの操縦安定性及び摩耗後のウェット性能がテストされた。各テストタイヤの共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
<操縦安定性>
排気量2000ccのFF乗用車の四輪に、下記の条件でテストタイヤが装着され、ドライ路面上を走行したときの操縦安定性が、運転者の官能により評価された。結果は、比較例1を100とする評点である。数値が大きい程、優れた操縦安定性を有していることを示す。
装着リム:15×6.0J
タイヤ内圧:前輪220kPa、後輪210kPa
<摩耗後のウェット性能>
インサイドドラム試験機が用いられ、下記テストタイヤが下記の条件で水深5.0mmのドラム面上を走行したときのハイドロプレーニング現象の発生速度が測定された。結果は、比較例1を100とする指数であり、数値が大きい程、上記発生速度が高く、ウェット性能が優れていることを示す。
テストタイヤ:主溝の深さが新品時の50%となる様にトレッド部が摩耗
スリップ角:1.0°
縦荷重:4.2kN
テストの結果が表1に示される。
Figure 2019026241
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例1よりも優れた操縦安定性を確保しつつ、摩耗してもウェット性能が維持されていることが確認できた(実施例1〜7)。とりわけ、本発明の凹部の形状は、脱型性に優れているため、凹部の凹み量を拡大でき、ひいてはウェット性能をさらに高めることが可能な点も確認できた(実施例3、4、6及び7)。
実施例8乃至12として、図2及び図3又は図5(a)及び(b)で示される主溝を有するサイズ185/65R15の空気入りタイヤが試作された。比較例1として、図6及び図7に示される主溝を有するタイヤが試作された。図6は、比較例1の主溝aの平面視の形状を示し、図7は、図6のD−D線断面図であり、比較例1の主溝aの断面形状を示している。図7に示されるように、比較例1の凹部bの凹み量cは、主溝aの溝幅Wの0.1倍である。各テストタイヤは、主溝の深さが新品時の50%となる様にトレッド部が摩耗した状態(50%摩耗状態)での主溝の溝容積が、表2で示される仕様となる様に設計されている。なお、表2では、各テストタイヤの上記溝容積が、比較例1の上記溝容積を100とする指数で示されている。
上記テストタイヤについて、タイヤ新品時の操縦安定性、タイヤ新品時のノイズ性能、摩耗後のウェット性能、及び、脱型性がテストされた。テスト方法は、以下の通りである。
<タイヤ新品時の操縦安定性>
上記テスト車両でドライ路面を走行し、主にタイヤ新品時における操縦安定性が、運転者の官能により評価された。結果は、比較例1を100とする評点である。数値が大きい程、優れた操縦安定性を有していることを示す。
<タイヤ新品時のノイズ性能>
上記テスト車両でドライ路面を速度100km/hで走行したときの、タイヤ新品時における主溝の気柱共鳴音が測定された。結果は、比較例1の値を100とする指数であり、数値が小さい程、主溝の気柱共鳴音が小さく良好であることを示す。
<摩耗後のウェット性能>
上記「摩耗後のウェット性能」と同様の方法でテストされた。結果は、比較例1を100とする指数であり、数値が大きい程、ハイドロプレーニング現象の発生速度が高く、ウェット性能が優れていることを示す。
<脱型性>
各テストタイヤについて、加硫成形後の脱型が原因で発生する主溝の溝壁のクラックの有無が確認された。「○」は、上記クラックが生じておらずタイヤが良好な状態であることを示し、「×」は、上記クラックが生じ、タイヤが走行に適さない状態であることを示す。
テストの結果が表2に示される。
Figure 2019026241
表2に示される様に、本発明のタイヤは、新品時の操縦安定性を高めつつ、トレッド部が摩耗した状態でも高いウェット性能を発揮できるのが確認できた。とりわけ、実施例11及び12では、タイヤ新品時のノイズ性能も高めつつ、上記作用効果が得られていることが確認できた。
2 トレッド部
3 主溝
6 溝縁
10 第1溝壁
11 第1凹部
15 最深部

Claims (12)

  1. トレッド部を有するタイヤであって、
    前記トレッド部には、タイヤ周方向に連続して延びる少なくとも1本の主溝が設けられ、
    前記主溝の一方の溝壁である第1溝壁には、前記トレッド部の踏面に表れる溝縁よりも溝幅方向の外側に凹む第1凹部が少なくとも1つ設けられており、
    前記第1凹部は、最も溝幅方向の外側に凹んだ最深部からタイヤ周方向の両側に向かって、前記溝縁からの凹み量が漸減している、
    タイヤ。
  2. 前記第1凹部は、前記溝壁の溝底側に設けられている請求項1記載のタイヤ。
  3. 前記第1凹部は、前記最深部を通りかつ前記踏面に沿った断面において、円弧状の輪郭部分を有する請求項1又は2記載のタイヤ。
  4. 前記第1凹部は、前記最深部を通る溝横断面において、前記凹み量が前記最深部からタイヤ半径方向外側に向かって漸減している請求項1乃至3のいずれかに記載のタイヤ。
  5. 前記最深部における前記凹み量は、前記主溝の前記溝縁間の長さである溝幅の0.1〜0.5倍である請求項1乃至4のいずれかに記載のタイヤ。
  6. 前記第1溝壁には、前記溝縁よりも溝幅方向の外側に凹み、かつ、前記溝縁からの凹み量がタイヤ周方向に一定である第2凹部が少なくとも1つ設けられている請求項1乃至5のいずれかに記載のタイヤ。
  7. 前記第2凹部の最大の前記凹み量は、前記第1凹部の前記最深部の前記凹み量よりも小さい請求項6記載のタイヤ。
  8. 前記第1溝壁には、前記第1凹部と前記第2凹部とがタイヤ周方向に交互に設けられている請求項6又は7記載のタイヤ。
  9. 前記主溝の他方の溝壁である第2溝壁には、前記第1凹部が少なくとも1つ設けられている請求項1乃至8のいずれかに記載のタイヤ。
  10. 前記第1溝壁及び前記第2溝壁には、それぞれ、複数の前記第1凹部が設けられ、
    前記第1溝壁に設けられた前記第1凹部と、前記第2溝壁に設けられた前記第1凹部とは、タイヤ周方向に交互に設けられている請求項9記載のタイヤ。
  11. 前記主溝は、互いに隣り合う第1主溝及び第2主溝を含み、
    前記第1主溝及び前記第2主溝には、互いに同じ位相で、前記第1溝壁に設けられた前記第1凹部と前記第2溝壁に設けられた前記第1凹部とがタイヤ周方向に交互に設けられている請求項10記載のタイヤ。
  12. 前記主溝から溝幅方向の外側に延びるサイプが設けられ、
    前記サイプは、前記第1凹部と連なっている請求項1乃至11のいずれかに記載のタイヤ。
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