JP2019019396A - 窒化部品および窒化処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】窒化機械部品と、そのための窒化処理方法の提供。【解決手段】C:0.08〜0.60%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.40〜3.00%、P:0.05%以下、S:0.001〜0.100%、Cr:0.03〜2.00%、Al:0.001〜0.080%、N:0.025%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなる鋼材を用いた窒化部品であって、部品表面と垂直な断面上で観察される前記窒化部品の表面のすべて、または一部に、鉄と窒素からなる化合物層が形成され、前記化合物層は、ε窒化鉄の割合が80面積%以上、厚さが1〜12μm、かつ化合物層最表面で測定される圧縮の残留応力が200MPa以上であることを特徴とする窒化部品。【選択図】図2

Description

本発明は、窒化部品に関する。より詳しくは、自動車、産業機械および建設機械などの機械部品に用いるのに好適な窒化部品に関する。
自動車、産業機械および建設機械などに用いられる機械部品には、疲労強度を向上させる目的で、窒化処理が施されることがある。窒化処理は、他の表面硬化手法である浸炭処理や、高周波焼入れ処理と比較すると、処理温度が低温であるため、ひずみが極めて小さいという特徴がある。窒化処理では、他の表面硬化処理と異なり、鋼表面に鉄と窒素を主体とした化合物層と呼ばれる層状の組織が生成する。この化合物層はε相(Fe2〜3N)、γ’相(Fe4N)またはそれらの混合相で構成された層である。化合物層の直下には、金属状態の母相に窒素が浸入した拡散層と呼ばれる層が形成される。
これらの窒化処理によって形成される化合物層と拡散層は、いずれも部品の疲労強度や耐摩耗性に影響することが知られている。
炭素を含む鋼に対して、一般的な条件で窒化処理を行うと、表層に生成する化合物層は、ε相となる場合が多い。近年、窒化時の雰囲気を制御することで、化合物層の構成相をε相からγ’相に変化させたり、化合物層の生成を抑制したりすることで部品の疲労強度を高める種々の技術が開発されている。
特許文献1では、合金成分量を最適化した鋼に対して、窒化ポテンシャルを制御した窒化処理により、化合物層に占めるγ’相の比率を30モル%以上とする技術が開示されている。γ’相を生成させた場合、ε相を生成させた場合と比べて圧縮の残留応力が大きくなり、高い疲労強度を達成できる。
ここで窒化ポテンシャルKnとは、窒化力を示すパラメーターであり、窒化雰囲気中のアンモニア分圧をPNH3とし、水素分圧をPH2として、Kn=PNH3/PH2 3/2で表される。
特許文献2では、窒化処理を二工程に分割し、各工程での窒化ポテンシャルを精緻に制御する技術が開示されている。本技術によると、低靭性で変形能の乏しい化合物層の生成を抑制でき、それによって高い疲労強度を達成できる。
前述の特許文献1に記載の窒化方法では、化合物層中に占めるγ’相の比率を30%以上とする。γ’相は、通常の窒化ポテンシャルを制御しない場合に生成しやすい化合物層であるε相と比べると、耐食性に劣ることが知られている(例えば、ディーター・リートケ原著 鉄の窒化と軟窒化 アグネ技術センター(2011) p.109)。従って、特許文献1の方法による窒化部品は、使用される環境によっては腐食の進行により、種々の特性が劣化する可能性がある。
特許文献2で示される技術では、化合物層の生成が抑制されているために、部品の最表面には金属結合の地鉄が露出し易く、やはり耐食性に劣る。
特開2015−117412号公報 国際公開第2015/136917号
本発明の目的は、上記課題を解決し、窒化時に生成する表面の化合物層が耐食性に優れるε相であっても、高い疲労強度を達成可能な窒化部品、およびその窒化処理方法を提供することである。
本発明者らは、窒化条件を種々に変化させて、生成する窒化層と残留応力の関係を調査し、下記(a)〜(c)の知見を得た。
(a)短時間の窒化処理で鋼の表面に薄いε相を生成させた場合、長時間の処理で表面に厚いε相を生成させた場合と比べて、化合物層に付与される残留応力は大きくなる。
(b)窒化ポテンシャルを通常よりも低くして化合物層の成長速度を小さくし、長時間の窒化処理で薄いε層を形成させた場合、化合物層に付与される圧縮残留応力は、通常の窒化ポテンシャルで短時間窒化処理して、表面に薄いε相を生成させた場合よりも小さくなる。
(c)ε相に付与される残留応力を高めるために窒化処理を短時間化すると、拡散層の厚さが薄くなるために内部破壊が生じやすくなり、その結果、疲労特性が劣化する。
そこで、発明者らは化合物の残留応力を高くしつつ、厚い拡散層を得るための方法を検討し、下記(d)の知見を得た。
(d)窒化処理の初期における窒化ポテンシャルを低く制御して化合物層の生成を抑制し、処理の後期に窒化ポテンシャルを高く制御して、短時間でε層を生成させることで、圧縮残留応力の大きな化合物層と厚い拡散層を両立することが出来る。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は、下記(1)〜(4)に示す窒化部品、および窒化処理方法にある。
(1)質量%で、C:0.08〜0.40%、Si:0.01〜0.50%、Mn:0.40〜3.00%、P:0.05%以下、S:0.001〜0.100%、Cr:0.03〜2.00%、Al:0.001〜0.080%、N:0.025%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなる鋼材を用いた窒化部品であって、部品表面と垂直な断面上で観察される前記窒化部品の表面のすべて、または一部に、鉄と窒素からなる化合物層が形成され、前記化合物層は、ε窒化鉄の割合が80面積%以上、厚さが1〜12μm、かつ化合物層最表面で測定される圧縮の残留応力が200MPa以上であることを特徴とする窒化部品。
(2)前記(1)に記載の鋼材に、さらに、質量%で、V:0.50%以下、Ti:0.05%以下、Nb:0.05%以下からなる群から選択される1種又は2種以上を含有する鋼材を用いた窒化部品であって、前記窒化部品の表面のすべて、または一部に、鉄と窒素からなる化合物層が形成され、部品表面と垂直な断面上で観察される前記化合物層は、ε窒化鉄の割合が80面積%以上、厚さが1〜12μm、かつ化合物層最表面で測定される圧縮の残留応力が200MPa以上であることを特徴とする窒化部品。
(3)前記(1)または(2)のいずれかに記載の鋼材に、さらに、質量%で、Mo:0〜0.50%、Cu:0〜0.50%、Ni:0〜0.50%からなる群から選択される1種又は2種以上を含有する鋼材を用いた窒化部品であって、前記窒化部品の表面のすべて、または一部に、鉄と窒素からなる化合物層が形成され、部品表面と垂直な断面上で観察される前記化合物層は、ε窒化鉄の割合が80面積%以上、厚さが1〜12μm、かつ化合物層最表面で測定される圧縮の残留応力が200MPa以上であることを特徴とする窒化部品。
(4)前記(1)〜(3)の何れかに記載の鋼材を用いた窒化部品の窒化処理方法であって、窒化処理中の雰囲気を、段階1、段階2、および段階3の順に三段階に変化させる窒化処理であって、窒化処理雰囲気中のNH3分圧をPNH3とし、H2分圧をPH2とした時の窒化ポテンシャルKnを(1)式としたとき、段階1における窒化ポテンシャルKn1が下記(2)式を満足し、段階1で保持する時間t1が30分以上であり、段階2における窒化ポテンシャルKn2が下記(3)式を満足し、段階2で保持する時間t2が120分以下であり、段階3における窒化ポテンシャルKn3が下記(4)式を満足し、段階3で保持する時間t3が15〜60分であり、その後、室温まで冷却する窒化処理を施すことを特徴とする窒化処理方法。
ここで、式(2)、式(3)および式(4)中のKS、KFはそれぞれ下記式(5)、(6)式で表されるパラメーターである。
Kn=PNH3/PH2 3/2・・・(1)
KS−0.10≦Kn1≦KS+0.25・・・(2)
KS−0.10≦Kn2≦KF+2.00・・・(3)
KF−0.20≦Kn3≦KF+2.00・・・(4)
KS=9×exp{−0.007×(T−273)}・・・(5)
KF=380×exp{−0.0105×(T−273)}・・・(6)
式(5)、(6)中のTは、各段階それぞれにおける保持温度(K)を表す。
本発明は、耐食性と優れた疲労特性を兼ね備えた窒化部品と、そのための窒化処理方法を提供することができる。
小野式回転曲げ疲労試験片の正面図である。 同一鋼種における実施例と比較例の疲労強度値の比較グラフである。
以下、上述の窒化用鋼材について詳しく説明する。各元素の含有量の「%」は「質量%」を意味する。
[化学組成]
本発明による窒化用鋼材の化学組成は、次の元素を含有する。
C:0.08〜0.40%
Cは、ε相を安定化させるために必須の元素である。この効果を得るためには、Cの含有量を0.08%以上とする必要がある。一方、Cの含有量が0.40%を超えると、切削時の硬さが硬くなりすぎ、被削性が劣化する。したがって、C含有量は0.08〜0.40%である。なお、C含有量は0.09%以上であることが好ましく、0.12%以上であることが一層好ましい。また、C含有量は、0.35%以下であることが好ましく、0.30%以下であることが一層好ましい。
Si:0.01〜0.50%
Siは、鋼の脱酸材として必要な元素である。この効果を得るためには、Siの含有量を0.01%以上とする必要がある。一方、Siの含有量が0.50%を超えると、固溶強化により切削時の硬さが硬くなりすぎ、被削性が劣化する。したがって、Si含有量は0.01〜0.50%である。なお、Si含有量は0.05%以上であることが好ましく、0.10%以上であることが一層好ましい。また、Si含有量は、0.40%以下であることが好ましく、0.30%以下であることが一層好ましい。
Mn:0.40〜3.00%
Mnは、窒化後の拡散層を硬化させ、かつ硬化層を深くする効果がある。この効果を得るためには、Mnの含有量を0.40%以上とする必要がある。一方、Mnの含有量が3.00%を超えると、硬化層の組織がマルテンサイト化して硬さが硬くなり、被削性が劣化する。したがって、Mn含有量は0.40〜3.00%である。なお、Mn含有量は0.60%以上であることが好ましく、0.70%以上であることが一層好ましい。また、Mn含有量は、2.50%以下であることが好ましく、2.10%以下であることが一層好ましい。
P:0.05%以下
Pは、不純物である。Pは結晶粒界に偏析し、粒界脆化を引き起こす。したがって、P含有量はなるべく低い方が好ましい。P含有量は0.05%以下である。好ましいP含有量は0.04%以下である。
S:0.001〜0.100%
Sは、鋼材中でMnと結合してMnSを形成し、鋼材の被削性を高める。この効果を得るためには、Sの含有量を0.001%以上とする必要がある。一方、Sの含有量が0.100%を超えると、粗大なMnSが形成され、疲労強度が劣化する。したがって、S含有量は0.001〜0.100%である。なお、S含有量は0.005%以上であることが好ましく、0.010%以上であることが一層好ましい。また、S含有量は、0.080%以下であることが好ましく、0.070%以下であることが一層好ましい。
Cr:0.03〜2.00%
Crは、窒化後の拡散層の硬さ増大に寄与する。この効果を得るためには、Crの含有量を0.03%以上とする必要がある。一方、Crの含有量が2.00%を超えると、窒素の拡散を阻害する作用が顕著になり、硬化深さが浅くなる。したがって、Cr含有量は0.03〜2.00%である。なお、Cr含有量は0.30%以上であることが好ましく、0.50%以上であることが一層好ましく、0.60%以上であることがより一層好ましい。また、Cr含有量は、1.50%以下であることが好ましく、1.20%以下であることが一層好ましい。
Al:0.001〜0.080%
アルミニウムは鋼を脱酸する。一方、Al含有量が高すぎれば、窒素の拡散が阻害され、硬化深さが浅くなる。したがって、Al含有量は0.001〜0.080%である。なお、Al含有量は0.005%以上であることが好ましく、0.010%以上であることが一層好ましい。また、Al含有量は、0.060%以下であることが好ましく、0.050%以下であることが一層好ましい。
N:0.025%以下
Nは、不純物として鋼に混入する元素である。N含有量が高すぎれば、鋼材中に気泡が生成されて、疲労強度を劣化させる場合がある。したがって、N含有量は0.025%以下である。なお、N含有量は0.020%以下であることが好ましく、0.015%以下であることが一層好ましい。
本発明に係る窒化用鋼材の残部は、Feおよび不純物からなる。ここで、不純物とは、鋼材を工業的に製造する際に、原料としての鉱石、スクラップ、または製造環境などから混入されるものであって、本発明の窒化用鋼材に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。
[任意元素について]
本発明による窒化用鋼材はさらに、V、Ti及びNbからなる群から選択される1種又は2種以上を含有してもよい。
V:0〜0.50%
Vは母材中のNと結合してVNを形成し、熱間鍛造で部品を成形する際の結晶粒の粗大化を防止すると共に、窒化後の拡散層の硬さの増大と硬化深さの深化に寄与する。また、窒化時にCと結合してV炭化物を形成し、芯部硬さを増大させる効果も持つ。一方、Vの含有量が0.50%を超えると、合金コストが上昇し、経済性が劣化する。したがって、V含有量は0.50%以下である。なお、V含有量は0.40%以下であることが好ましく、0.25%以下であることが一層好ましい。
Ti:0〜0.05%
Tiは母材中のNと結合してTiNを形成し、熱間鍛造時の結晶粒の粗大化を抑制する。しかしながらTi含有量が高すぎれば、TiCが生成して鋼材の硬さのばらつきが大きくなる。したがって、Ti含有量は0.05%以下である。Tiを含有させる場合のTi含有量の好ましい下限は0.005%であり、さらに好ましくは0.010%である。Ti含有量の好ましい上限は0.04%であり、さらに好ましくは0.03%である。
Nb:0〜0.05%
Nbは母材中のNと結合してNbNを形成し、熱間鍛造時の結晶粒の粗大化を抑制する。Nbはさらに、熱間鍛造時の再結晶を遅らせ、結晶粒の粗大化を抑制する。しかしながらNb含有量が高すぎれば,NbCが生成して鋼材の硬さのばらつきが大きくなる。したがって、Nb含有量は0〜0.05%である。Nb含有量の好ましい下限は0.005%であり、さらに好ましくは0.01%である。Nb含有量の好ましい上限は0.04%であり、さらに好ましくは0.03%である。
Mo:0〜0.50%
Moは鋼材の組織を微細化させ、窒化部品の靭性と疲労強度を高める。しかしながら、Mo含有量が高くなりすぎれば、鋼材のコストが高まる。したがって、Mo含有量は0.50%以下である。なお、Mo含有量は0.40%以下であることが好ましく、0.25%以下であることが一層好ましい。
Cu:0〜0.50%
Cuはフェライトに固溶して鋼材の強度を高める。そのため、鋼材の疲労強度が高まる。しかしながら、Cu含有量が高すぎれば、熱間鍛造時に鋼の粒界に偏析して熱間割れを誘起する。したがって、Cu含有量は0.50%以下である。なお、Cu含有量は0.40%以下であることが好ましく、0.25%以下であることが一層好ましい。
Ni:0〜0.50%
Niはフェライトに固溶して鋼材の強度を高める。そのため、鋼材の疲労強度が高まる。Niはさらに、鋼材がCuを含有する場合に、Cuに起因する熱間割れを抑制する。しかしながら、Ni含有量が高すぎれば、その効果が飽和し、製造コストが高くなる。したがって、Ni含有量は0.50%以下である。なお、Ni含有量は0.40%以下であることが好ましく、0.25%以下であることが一層好ましい。
[化合物層]
本発明の窒化部品には、疲労特性と耐食性を高めるために、以下の要件を満たす化合物層を表面に有する必要がある。ここで言う化合物層とは、鋼部品を窒化した際に鋼部品の表面に生成する層であって、ε相(Fe2〜3N)またはε相とγ’相(Fe4N)の混合相で構成された層であり、断面をEBSD(電子線後方散乱回折法)で解析した際に、ε相またはγ’相として同定される層である。この化合物層はFeとN以外に、地鉄に由来する微量の合金、介在物も含有するが、相構造はこれら地鉄由来の合金、介在物には影響されない。
化合物層の厚さ:1〜12μm
耐食性を確保するためには、部品表面に十分な厚さの化合物層が形成される必要がある。安定的に耐食性を高めるためには、化合物層の厚さを1μm以上にする必要がある。化合物層が厚くなりすぎると、化合物層中で残留応力に分布が生じ、極表層付近の残留応力が低下し、疲労特性が劣化する。従って、化合物層の厚さは12μm以下にする必要がある。なお、化合物層の厚さは2μm以上であることが好ましく、3μm以上であることが一層好ましい。化合物層の厚さは10μm以下であることが好ましく、9μm以下であることが一層好ましい。
ε相面積比率:80%以上
化合物層の耐食性を高めるためには、化合物層の構成相を耐食性の高いε主体とする必要がある。安定的に耐食性を高めるためには、化合物層に占めるε相面積比率を80%以上にする必要がある。各相の面積比率の測定に際しては、表面と垂直な断面上で測定される化合物層厚さをAμmとして、(A×100)μm2以上を測定する必要がある。なお、ε相の面積比率は85%以上であることが好ましく、90%以上であることが一層好ましい。
化合物層の圧縮残留応力:200MPa以上
疲労負荷を受けた際に、疲労破壊の起点となり得るき裂の生成を抑制するためには、化合物層の最表層に圧縮の残留応力を付与する必要がある。この効果を十分に得るためには、化合物層の表層に付与される圧縮の残留応力が200MPa以上である必要がある。圧縮の残留応力は250MPa以上であることが好ましく、300MPa以上であると一層好ましい。
[製造方法]
本発明による窒化用鋼材、窒化部品、及び窒化部品の製造方法の一例を説明する。
本発明による窒化用鋼材の製造方法は、素材準備工程と、熱間加工工程と、切削工程と、窒化処理工程とを含む。以下、それぞれの工程を説明する。
[素材準備工程]
上述の化学組成を満たす溶鋼を製造する。製造された溶鋼を用いて、鋳造法により鋳片(スラブ、ブルーム)にする。又は、溶鋼を用いて、造塊法によりインゴットにする。鋳片又はインゴットを熱間加工して、ビレットを製造する。熱間加工は、熱間圧延でもよいし、熱間鍛造でもよい。次工程で使用される素材は、上記の鋳片又はインゴットでもよいし、ビレットでもよい。
[熱間加工工程]
製造された上記素材を加熱する。加熱温度が低すぎれば、熱間加工装置に過度の負荷が掛かる。一方、加熱温度が高すぎれば、スケールロスが大きい。したがって、好ましい加熱温度は1000〜1300℃である。
加熱後の素材に対して、熱間加工を実施する。熱間加工はたとえば、熱間鍛造である。
以下、本工程での熱間加工を熱間鍛造として説明を続ける。
熱間鍛造の好ましい仕上げ温度は900℃以上である。仕上げ温度が低すぎれば、熱間鍛造装置の金型への負担が大きくなるためである。一方、仕上げ温度の好ましい上限は、1250℃である。
[熱処理]
切削加工を施す前に、必要に応じて、熱処理により組織を調整したり、ひずみを開放するための熱処理を施しても良い。例えば焼ならしや、焼入れ・焼戻しや、低温焼なましを施しても良い。
[切削加工]
上述の窒化用鋼材に対して、切削加工を実施して所定の形状にする。
[窒化処理]
切削加工された窒化用鋼材に対して、窒化処理を実施する。窒化処理は窒化ポテンシャルKnを段階1、段階2、段階3の順に三段階に変化させる処理である。各段階における温度、Kn、時間について以下に述べる。
段階1の処理においては、化合物層ができないか、非常に薄い化合物層しかできない条件である必要がある。そのためには、段階1の窒化ポテンシャルKn1は、KS+0.25よりも低くする必要がある。KSとは各温度において化合物層が生成する限界のKnである。一方、Kn1が低くなりすぎると、窒素の侵入量が低減し、硬化層が形成され難くなる。したがって、Kn1はKS−0.10以上にする必要がある。
段階1の処理においては、深い硬化層を得るために、表層から十分な量の窒素を鋼材内部に供給する必要がある。そのためには、段階1で保持する時間t1は30分以上である必要がある。
段階2は、段階1から段階3へと雰囲気を変更する際の移行期間に相当する。従って、段階2の窒化ポテンシャルは段階1の下限よりも大きく、段階3の上限よりも小さくする必要がある。段階2で保持する時間は短くても良く、装置上、可能であれば0分であっても良い。段階2で保持する時間が長すぎると、窒化処理に要する時間が長時間化しコスト増大を招くため、120分以下とする必要がある。
段階3の処理においては、表面にε相を生成させるために、窒化ポテンシャルKn3を十分に高める必要がある。Kn3が高すぎると、化合物層表面にポーラス層が形成され、短時間の保持時間であっても残留応力が低下してしまう。従って、段階3の窒化ポテンシャルKn3は、KF+2.00よりも低くする必要がある。KFとは、最もε相が生成しにくい純鉄においてε相が生成する下限のKnである。一方、Kn3が低すぎると、化合物層が十分にε相化しなくなり、耐食性が不十分となる。したがって、Kn3はKF−0.20以上にする必要がある。
十分にε相を生成させるために、段階3で保持する時間t3は15分以上とする必要がある。一方、保持時間が長くなりすぎると、残留応力が開放されてしまうので、t3は60分以下とする必要がある。
上記、段階1、2、および3の処理中のKnは、各段階において一定である必要は無く各段階で規定される上下限内であれば、変動しても良い。また、Knが規定内に入りさえすれば、処理に用いるガスは何でも良い。例えばアンモニアのみを用いても良いし、アンモニアとアンモニアの分解ガスの混合気を用いても良いし、これらのガスに、浸炭性のガスを含有して、軟窒化処理を実施してもよい。したがって、本明細書にいう「窒化」とは「軟窒化」も含む。
段階3の保持後の室温までの冷却は、どのような方法で行っても良く、例えば空冷、油冷、水冷で行っても良い。
以上の製造工程により製造された窒化部品は、優れた疲労強度と、優れた耐食性を有する。
表1に示す化学成分の鋼種A〜Jのインゴットを1250℃に加熱した。加熱されたインゴットを熱間鍛造して、1片が75mmの正方形の断面を持つ角棒を製造した。さらに角棒を1250℃に加熱し、仕上げ温度1000℃狙いの条件で、35mmの直径を有する丸棒に熱間で鍛造し、室温まで放冷した。
Figure 2019019396
各試験番号の丸棒を用いて、次の試験を実施した。
[丸棒の硬さ測定]
熱間鍛造後、丸棒横断面上の中心と表面を結ぶ直線の中点を被検面とするサンプルを採取した。採取されたサンプルの中心付近の任意の7点でJIS Z 2244に基づくビッカース硬度(HV)を測定した。試験力は9.8Nであった。得られた7つのビッカース硬度の平均値を、各試験番号の窒化前硬さと定義した。
[窒化処理後の硬さと残留応力測定のための試験片、および窒化処理後の回転曲げ疲労強さ測定のための試験片作製]
各試験番号の丸棒から、1辺の長さが13mmの正方形の断面を持つ、長さ50mmの硬さおよび残留応力測定用の試験片を作製した。
さらに、各試験番号の丸棒から、図1に示す小野式回転曲げ疲労試験片Aを複数採取した。試験片中央部の平滑部の直径は10mmであり、長さ方向の中央部に、深さ1mm、曲率半径1mmの切欠きを設けた。
採取された硬さおよび残留応力測定用の試験片、および小野式回転曲げ疲労試験片に対して、表2に示す種々の条件で窒化処理を実施した。試験番号19、22〜30の窒化条件は、一般的な化合物層である厚さ10μm以上のε主体の化合物層の生成を狙った条件である。
Figure 2019019396
[窒化後の硬さ測定結果]
窒化後、硬さおよび残留応力測定用試験片の端部10mmを切断し、窒化した表面を保護するためにNiめっきを施した後、切断面を観察できる方向に樹脂に埋め込み、研磨して硬さ測定用の試験片とした。この硬さ試験片を用いて、化合物層下の地鉄表面から0.05mmピッチで深さ方向に向かって、JIS Z 2244に基づくビッカース硬さ測定を行い、硬さ分布(HV)を測定した。
試験力は2.94Nであった。各測定深さ位置ごとに硬さ測定を3回行い、得られた3つのビッカース硬さの平均値を、その深さ位置の硬さと定義した。測定点間の硬さは、その深さ位置を挟む二つの測定点の硬さを結ぶ直線上に乗ると定義した。表面から0.05mm深さ位置の硬さを、窒化後の表層硬さと定義した。また、各埋め込みサンプルの中央付近の硬さを試験力9.8Nで各5点測定し、得られた5つのビッカース硬度の平均値を、窒化後の芯部硬さと定義した。窒化層のうち、その硬さが芯部硬さよりもHVで50ポイント以上高くなる領域の表面からの距離を硬化深さと定義した。
[化合物層の相解析]
窒化した硬さ試験片をEBSD(電子線後方散乱回折法)による化合物層の相解析に供した。
化合物層の相解析を行うため、各試験番号の試験片それぞれについて、化合物層断面のランダムな三つの視野を選択し、それぞれの視野に対して、地鉄表面と平行な方向に40μm、それと垂直な方向に30μmの範囲を含む領域の菊池パターンを測定ステップ60nmで測定した。
このとき、視野の中心と化合物層厚さの中心位置を揃え、化合物層の厚さ方向の全長が視野内に含まれるように調整した。測定したパターンをα鉄(地鉄)、ε、γ’の三相で指数付けを行い、断面の相構造を決定した。表面と平行な方向の40μmのうち、化合物層が生成している範囲が50%以上のものに対して、以下の手順でεまたはγ‘のその視野における面積比率を求めた。
まず、その視野におけるε相の面積比率(%)は、EBSDによりεと判定された領域の面積を、εと判定された領域の面積とγ’と判定された領域の面積を足し合わせた値で除すこと(ε/(ε+γ’)×100(%))で算出した。γ’相の面積比率は、100%からε相の面積比率(%)値を引いた値とした。
三つの視野の各相の面積比率を平均したものを、その試験番号における各相の面積比率とした。εとγ‘のうち、より比率の大きな相をそのサンプルの表層の主体相と定義した。
表面と平行な方向の40μmのうち、化合物層が生成している範囲が50%未満のものには、十分に化合物層が生成していないので、表層の主体相は母相のフェライト(α)であると判断した。
[窒化後の残留応力測定結果]
窒化後の残留応力測定用試験片の13×50mmの面のうち、中央付近をX線回折による残留応力測定に供した。X線回折は、試料面法線と格子面法線のなす角度ψを変えた際の、同一回折ピーク位置の変化から残留応力を測定するsin2ψ法を並傾法にて行った。
測定に用いたX線源はCrのKα線である。測定に用いたピークは、ε相に対しては(−1−13)面、γ’相に対しては(220)面、母相に対しては(211)面の回折ピークであり、各サンプルの表層構成相に対応する回折ピークを用いた。回折面の指数付けは、JCPDSカード73−2101、06−0627、06-0696に基づく。疲労特性にとって重要な最表層の残留応力を測定するために、X線の浸入深さが浅くなるように、ψ角の範囲は0°〜30°の範囲に制限した。
[小野式回転曲げ疲労試験]
上述の窒化処理がされた小野式回転曲げ疲労試験片を用いて、小野式回転曲げ疲労試験を実施した。JIS Z2274(1978)に準拠した回転曲げ疲労試験を、室温(25℃)の大気雰囲気中において実施した。試験は、回転数3000rpmの両振り条件で実施した。繰り返し数1.0×107回まで破断しなかった試験片のうち、最も高い応力を、その試験番号の疲労強度(MPa)と定義した。本発明で規定した化合物層を生成させることで、疲労特性の向上が見込まれる。本発明で既定した化合物層が生成した鋼の疲労強度が、一般的な化合物層を有する鋼の疲労強度に対して、5%以上向上している場合、疲労特性が向上したと判断した。10μm以上のε相の比率が80%以上である化合物層を一般的な化合物層であるとした。
[塩水浸漬試験]
残留応力測定後の試験片を、13×50mmの面が水面に向くように、飽和食塩水に2時間浸漬し、その後、食塩水から引き上げて、大気中で2時間放置した。食塩水への浸漬と大気中での放置を、交互に2時間ごとに繰返し、食塩水への浸漬と大気中での放置の合計時間が56時間となった時点で、表層の錆の有無を確認した。水面に向けた13×50mmの面のうち、錆が生じた面積が5%以下のものを耐食性に優れる(○印)と判断した。
[試験結果]
表2に試験結果を示す。試験番号1〜13の発明例では、得られた化合物層が本発明の範囲内であり、耐食性に優れる。一方、試験番号14〜30の比較例では、得られた化合物層が本発明の範囲外であり、表層の主体相がεでないものは耐食性が劣る。その内、試験番号19、22〜30の化合物層は、いずれもε相の比率が80%以上であり、厚さが10μm以上であり、一般的な窒化処理で生成する化合物層と同種である。発明例と、その発明例と同一の鋼種を素材とした比較例の組み合わせに対して、疲労強度を比較したグラフを図2に示す。
鋼Aを用いた発明例としては試験番号1を、比較例としては試験番号14を採用した。
図から明らかなように、同一の鋼種を素材とした場合であっても、本発明の化合物層を有する発明例は、一般的な化合物層を有する比較例と比べて疲労強度が5%以上高い。
本発明は、耐食性と高い疲労強度を兼ね備えた窒化処理部品と、その製造に使用する窒化処理方法を提供できるので、広範な範囲の機械部品製造に適用することができ、産業上の利用価値は大なるものである。

Claims (4)

  1. 質量%で、
    C:0.08〜0.40%、
    Si:0.01〜0.50%、
    Mn:0.40〜3.00%、
    P:0.05%以下、
    S:0.001〜0.100%、
    Cr:0.03〜2.00%、
    Al:0.001〜0.080%、
    N:0.025%以下を含有し、
    残部がFeおよび不純物からなる鋼材を用いた窒化部品であって、
    部品表面と垂直な断面上で観察される前記窒化部品の表面のすべて、または表面の一部に、鉄と窒素からなる化合物層が形成され、
    前記化合物層は、ε窒化鉄の割合が80面積%以上、厚さが1〜12μm、かつ化合物層最表面で測定される圧縮の残留応力が200MPa以上であることを特徴とする窒化部品。
  2. 請求項1に記載の鋼材に、さらに、
    質量%で、
    V:0.50%以下、
    Ti:0.05%以下、
    Nb:0.05%以下からなる群から選択される1種又は2種以上を含有する鋼材を用いた窒化部品であって、
    部品表面と垂直な断面上で観察される前記窒化部品の表面のすべて、または表面の一部に、鉄と窒素からなる化合物層が形成され、
    前記化合物層は、ε窒化鉄の割合が80面積%以上、厚さが1〜12μm、かつ化合物層最表面で測定される圧縮の残留応力が200MPa以上であることを特徴とする窒化部品。
  3. 請求項1または2の何れかに記載の鋼材に、さらに、
    質量%で、
    Mo:0〜0.50%、
    Cu:0〜0.50%、
    Ni:0〜0.50%からなる群から選択される1種又は2種以上を含有する鋼材を用いた窒化部品であって、
    部品表面と垂直な断面上で観察される前記窒化部品の表面のすべて、または一部に、鉄と窒素からなる化合物層が形成され、
    前記化合物層は、ε窒化鉄の割合が80面積%以上、厚さが1〜12μm、かつ化合物層最表面で測定される圧縮の残留応力が200MPa以上であることを特徴とする窒化部品。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の鋼材を用いた窒化部品の窒化処理方法であって、
    窒化処理中の雰囲気を、段階1、段階2、および段階3の順に三段階に変化させる窒化処理であって、窒化処理雰囲気中のNH3分圧をPNH3とし、H2分圧をPH2とした時の窒化ポテンシャルKnを(1)式としたとき、段階1における窒化ポテンシャルKn1が下記(2)式を満足し、
    段階1で保持する時間t1が30分以上であり、
    段階2における窒化ポテンシャルKn2が下記(3)式を満足し、段階2で保持する時間t2が120分以下であり、
    段階3における窒化ポテンシャルKn3が下記(4)式を満足し、段階3で保持する時間t3が15〜60分であり、
    その後、室温まで冷却する窒化処理を施すことを特徴とする窒化処理方法。
    ここで、式(2)、式(3)および式(4)中のKS、KFはそれぞれ下記式(5)、(6)式で表されるパラメーターである。
    Kn=PNH3/PH2 3/2・・・(1)
    KS−0.10≦Kn1≦KS+0.25・・・(2)
    KS−0.10≦Kn2≦KF+2.00・・・(3)
    KF−0.20≦Kn3≦KF+2.00・・・(4)
    KS=9×exp{−0.007×(T−273)}・・・(5)
    KF=380×exp{−0.0105×(T−273)}・・・(6)
    式(5)、(6)中のTは、各段階それぞれにおける保持温度(K)を表す。
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