JP2019015675A - ガスセンサ、ガスセンサシステム、及びガス検出方法 - Google Patents

ガスセンサ、ガスセンサシステム、及びガス検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アンモニアを選択的に検出することができるガスセンサ、ガスセンサシステム、及びガス検出方法を提供すること。【解決手段】相対する第1の主面2aと第2の主面2bとを備えた水晶振動子2と、第1の主面2aと第2の主面2bの少なくとも一方の上に形成され、検出対象のガスが吸着するハロゲン化金属の感応膜10とを有するガスセンサによる。【選択図】図3

Description

本発明は、ガスセンサ、ガスセンサシステム、及びガス検出方法に関する。
ガス濃度を高い感度で検出できるガスセンサとしてQCM(Quartz Crystal Microbalance)センサがある。
QCMセンサにおいては、検出対象のガスを吸着する感応膜が水晶振動子の表面に設けられる。ガスの吸着によって感応膜の質量が増加すると水晶振動子の共振周波数が変化するため、共振周波数の変化量からガス濃度を検出することができる。
その感応膜として銀膜や銅膜を形成するとアンモニアガスを検出することができる。ヒトの呼気にはアンモニアが含まれており、その濃度を測定することにより健康管理に役立てることができる。
例えば、ヒトの腸内でタンパク質やアミノ酸が消化して分解されるとアンモニアが発生する。そのほとんどは肝臓で代謝されたり腎臓でろ過されたりして体外に排出されるが、一部は血液中に溶け込んでそれが呼気と共に排出される。
健康なヒトであれば肝臓や腎臓の働きにより呼気中のアンモニアガスの濃度は略一定の濃度となるが、これらの臓器に異常があるとアンモニアガスの濃度が上昇する。よって、呼気中のアンモニアガスの濃度を測定することにより健康状態を把握することができる。
国際公開第2007/114192号公報 特開2006−153859号公報
しかしながら、QCMセンサの感応膜として形成した銀膜や銅膜にはアンモニアの他にアセトアルデヒド、エタノール、及びアセトン等も付着することがあり、これらの中からアンモニアのみを選択的に検出するのは難しい。
一側面によれば、本発明は、アンモニアを選択的に検出することができるガスセンサ、ガスセンサシステム、及びガス検出方法を提供することを目的とする。
一側面によれば、相対する第1の主面と第2の主面とを備えた水晶振動子と、前記第1の主面と前記第2の主面の少なくとも一方の上に形成され、検出対象のガスが吸着するハロゲン化金属の感応膜とを有するガスセンサが提供される。
一側面によれば、感応膜のハロゲン化金属にアンモニア分子が他のガスよりも吸着し易いため、アンモニアを選択的に検出することができる。
図1は、第1実施形態に係るガスセンサの正面図である。 図2は、第1実施形態に係るガスセンサの背面図である。 図3は、図2のI-I線に沿う断面図である。 図4(a)〜(c)は、本実施形態に係るガスセンサの製造途中の断面図である。 図5は、アンモニアガスの濃度と共振周波数の変化量との関係を示すグラフである。 図6は、第1実施形態に係るリフレッシュ機構の断面図である。 図7は、第1実施形態に係るリフレッシュ機構の洗浄ガス供給部と洗浄ガス吸引部の各々の上面図である。 図8は、第1実施形態に係るガスセンサシステムの構成図である。 図9は、第1実施形態に係る発振回路の回路図である。 図10は、第1実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成図である。 図11は、第1本実施形態に係るガス検出方法について説明するためのフローチャートである。 図12は、第1実施形態に係るアンモニア濃度の測定方法を示すフローチャートである。 図13は、第2実施形態に係る気中放電装置の構成図である。 図14は、第2実施形態に係るリフレッシュ機構の断面図である。 図15は、第3実施形態に係るリフレッシュ機構の断面図である。 図16は、第4実施形態に係るリフレッシュ機構の断面図である。 図17は、第5実施形態に係るリフレッシュ機構の断面図である。 図18は、第6実施形態に係るリフレッシュ機構の断面図である。 図19は、第7実施形態に係るガスセンサの断面図である。
以下に、各実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
本実施形態では、アンモニアを選択的に検出することができるガスセンサについて説明する。
図1は、本実施形態に係るガスセンサの正面図である。
このガスセンサ1はQCMセンサであって、平面視で円形の水晶振動子2を備える。
水晶振動子2のサイズやカットは特に限定されない。本実施形態では、水晶振動子2のカットをATカットにすると共に、水晶振動子2の直径を10mm程度とする。
なお、ATカットの水晶振動子2は、水晶の結晶軸のうちZ軸に対して約35°15′の角度で傾斜したカット面を有する水晶である。
また、ガスセンサ1の共振周波数は水晶振動子2の厚さによってほぼ決まり、その厚さを薄くすることにより共振周波数が高くなって感度も高くなる。但し、感度が高くなると測定可能な質量変化のレンジが狭くなる。水晶振動子2の厚さは、このような性質等を考慮して適宜設定し得る。
更に、水晶振動子2の第1の主面2aには、平面視で直径が2mm〜8mm程度の概略円形の第1の電極3が形成される。第1の電極3の材料も特に限定されないが、外気によって第1の電極3が腐食するのを防ぐため、本実施形態では第1の電極3として耐腐食性に優れた金膜を蒸着法やスパッタ法で0.05μm〜0.8μm程度の厚さに形成する。
そして、その第1の電極3には導電性接着剤11によって第1のリード線12が電気的に接続される。
図2は、ガスセンサ1の背面図である。
図2に示すように、水晶振動子2の第2の主面2bには、第2の電極4と、その第2の電極4から間隔がおかれた第3の電極5とが形成される。
この例では、第1の電極3と同様に、各電極4、5として蒸着法やスパッタ法で金膜を0.05μm〜0.8μm程度の厚さに形成する。また、第2の電極4は平面視で直径が1mm〜7mm程度の概略円形とする。そして、第3の電極5は、第2の電極4を囲む直径が1.3mm〜8mm程度のリング状とする。
更に、これらの電極4、5と第2の主面2bの各々の上には感応膜10が形成される。
感応膜10は、検出対象のアンモニア分子を選択的に吸着する厚さが50nm〜200nm程度のCuBr膜であって、その平面形状は直径が2mm〜8mm程度の円形である。
感応膜10の材料はハロゲン化金属であればCuBrに限定されない。そのようなハロゲン化金属としては、CuBrの他にCuCl、CuI、AgBr、AgCl、及びAgIもある。
また、第2の電極4と第3の電極5の各々には、導電性接着剤11によって第2のリード線13と第3のリード線14が電気的に接続される。
本実施形態では、第1のリード線12と第2のリード線13を用いて水晶振動子2の両主面に駆動電圧を印加し、これにより水晶振動子2を基本波モードで振動させる。
更に、この例では第2の電極4と第3の電極5の各々の上に感応膜10を形成したため、第2のリード線13と第3のリード線14との間の抵抗をモニタすることにより感応膜10の抵抗値を測定することができる。その抵抗値は、感応膜10に吸着しているアンモニア分子の量に応じて変わるため、感応膜10の表面状態を把握する目安となる。
図3は、図2のI-I線に沿う断面図である。
図3に示すように、水晶振動子2の第1の主面2aと第2の主面2bとは相対しており、第1の電極3と第2の電極4も相対するように設けられる。
次に、このガスセンサ1の製造方法について説明する。
図4(a)〜(c)は、本実施形態に係るガスセンサ1の製造途中の断面図である。
まず、図4(a)に示すように、水晶振動子2の各主面2a、2bに蒸着法やスパッタ法で金膜を50nm〜800nm程度の厚さに形成し、これらの金膜をそれぞれ第1〜第3の電極3〜5とする。
次に、図4(b)に示すように、水晶振動子2の第2の主面2bと各電極4、5の上に蒸着法やスパッタ法で銅膜10aを120nm程度の厚さに形成する。
その後に、図4(c)に示すように、メタノールにCuBr2を0.02mol/リットルの濃度で溶解させてなる溶液18に銅膜10aを浸漬し、この状態を1分程度維持することにより銅膜10aを臭化させ、CuBrを材料とする感応膜10を得る。なお、溶液18の溶媒はメタノールに限定されず、水やエタノールであってもよい。
この後は、各電極3〜5に前述の各リード線12〜14を接続し、本実施形態に係るガスセンサ1を完成させる。
上記したガスセンサ1によれば、感応膜10としてCuBr膜を形成する。
CuBr膜における銅イオンは、格子点から容易に離脱して膜中を移動し、呼気中のアンモニア分子と簡単に結合する。これにより、呼気に含まれるアンモニアが僅かであっても感応膜10がアンモニア分子を吸着してその質量が増大するため、その質量変化に対応してガスセンサ1の共振周波数が変化し、アンモニアを高い感度で検出することができる。
また、本願発明者は、CuBr膜がアンモニアを選択的に検出できるかどうかを調べるために、アンモニアに暴露した後のCuBr膜の抵抗値が暴露前からどの程度上昇したかを調査した。
CuBr膜は、ガスを吸着するとその抵抗値が上昇するので、CuBr膜の抵抗値はガスを吸着しているかどうかを判断する指標となる。
そして、これと同じ調査をアンモニア以外のガスについても行った。
その測定結果を次の表1に示す。
Figure 2019015675
なお、表1においては、アンモニアに暴露されたCuBr膜の抵抗値の上昇量を100%に規格化している。
表1に示すように、アセトアルデヒド、エタノール、及びアセトンの各々に暴露されたCuBr膜の抵抗値の上昇量は、アンモニアの場合の0.06%以下となっている。
この結果から、CuBr膜等のハロゲン化金属にはアンモニア分子が他のガスよりも吸着しやすいことが明らかとなった。
そのため、感応膜10の材料としてCuBr膜等のハロゲン化金属を使用することにより、アンモニア分子を選択的に検出することができるガスセンサ1を提供することが可能となる。
次に、アンモニアガスの濃度の測定方法について説明する。
図5は、呼気に含まれるアンモニアガスの濃度mと共振周波数fの変化量Δfとの関係を示すグラフである。
なお、変化量Δfは、感応膜10にアンモニア分子が吸着した状態での共振周波数fと、感応膜10にアンモニア分子が吸着していない状態での共振周波数f0との差(f-f0)として定義される。なお、以下ではその共振周波数f0のことを基準共振周波数とも呼ぶ。
図5に示すように、変化量Δfとアンモニアの濃度mとは一対一に対応する。よって、図5の関係から変化量Δfに対応した濃度mを求めることにより、ガスセンサ1を用いてアンモニア濃度を測定することができる。
ところで、長期間にわたってガスセンサ1を使用していると感応膜10に多くのアンモニア分子が吸着し、ガスセンサ1によってアンモニア濃度を正確に測定するのが難しくなる。その他にも、感応膜10に埃や塵等の異物が蓄積することもある。
そのような場合には感応膜10からアンモニア分子等の異物を除去することにより、感応膜10の表面状態を異物が吸着していない初期状態に戻すのが好ましい。以下ではこのように感応膜10の表面状態を初期状態に戻すプロセスをリフレッシュと呼ぶ。
感応膜10のリフレッシュは、以下のようにリフレッシュ機構によって行うことができる。
図6は、そのリフレッシュ機構21の断面図である。
図6に示すように、リフレッシュ機構21は、洗浄ガス供給部22と洗浄ガス吸引部23とを備える。
このうち、洗浄ガス供給部22は、感応膜10の表面に洗浄ガスFを供給する噴射ノズルである。そして、洗浄ガス吸引部23は、感応膜10に供給された洗浄ガスFを吸引する吸引ノズルである。
洗浄ガスFは特に限定されないが、測定対象のアンモニアを含まない清浄化された乾燥空気、窒素ガス、及び酸素ガスのいずれかを洗浄ガスFとして使用し得る。
そのように洗浄ガスFに感応膜10を曝すことにより、感応膜10に吸着していたアンモニア分子や異物が脱離し、感応膜10をリフレッシュすることができる。
また、洗浄ガス吸引部23により洗浄ガスFを吸引することにより、感応膜10から脱離した異物が感応膜10に再付着するのを防止することができる。
更に、この方法では感応膜10にリフレッシュ機構21を接触させずにリフレッシュを行うことができるため、リフレッシュ時に感応膜10に傷が付くこともない。これについては後述の各実施形態でも同様である。
なお、感応膜10からアンモニア分子を脱離させる簡便な方法として、ヒータ等によって感応膜10を加熱する方法も考えられる。
しかし、このようにヒータを用いると導電性接着剤11(図1、図2参照)が熱により変形して水晶振動子2の共振周波数が変化してしまう。また、各電極3〜5と水晶振動子2との界面の応力が熱によって一気に解放されて水晶振動子2の共振周波数がステップ状に急激に上昇するサーマルショックと呼ばれる現象も発生する。
本実施形態では感応膜10を加熱することがないので、このようなサーマルショック等の問題を回避することもできる。
図7は、洗浄ガス供給部22と洗浄ガス吸引部23の各々の上面図である。
図7に示すように、ガスセンサ1でアンモニア濃度を測定するために第1の電極3と第2の電極4との間に駆動電圧を印加すると水晶振動子2は振動方向Yに振動する。
この例では、その振動方向Yに垂直な方向Xに沿って洗浄ガス供給部22を延ばすことにより方向Xに沿って洗浄ガスFを流す。
これにより、ガスセンサ1でアンモニア濃度を測定しながら感応膜10に洗浄ガスFを供給しても、その洗浄ガスFの流れに起因した水晶振動子2の揺れが振動方向Yに現れ難くなるため、アンモニア濃度の測定結果に誤差が生じ難くなる。
ところで、上記のようにリフレッシュ機構21を動作させると感応膜10から簡単にアンモニア分子を脱離させることができるが、長時間にわたって必要以上にリフレッシュを行うと洗浄ガスGによって感応膜10の表面がダメージを受けるおそれがある。
感応膜10のリフレッシュに必要な時間は感応膜10の表面に吸着しているアンモニア分子の量によって異なり、そのアンモニア分子の量が少ない場合には短時間のリフレッシュで済む。
そこで、本実施形態では以下のように感応膜10の状態を監視しながらリフレッシュを行うことにより、感応膜10がダメージを受ける前にリフレッシュを自動で停止させる。
図8は、本実施形態に係るガスセンサシステムの構成図である。
図8に示すように、このガスセンサシステム20は、チャンバ24、発振回路25、周波数カウンタ26、抵抗測定部27、及びコンピュータ28を備える。
このうち、チャンバ24は、ガスセンサ1とリフレッシュ機構21とを収容した容器であって、呼気Aが供給される呼気供給口24aと、呼気Aを排気するための呼気排気口24bとを備える。
チャンバ24への呼気Aの供給方法は特に限定されない。例えば、被験者が呼気供給口24aに自身の口を近づけて呼気Aをチャンバ24に供給してもよいし、袋に溜められた呼気Aを呼気供給口24aからチャンバ24に供給してもよい。
一方、発振回路25は、ガスセンサ1を基本波モードで共振させるための回路である。
図9は、その発振回路25の回路図である。
図9に示すように、発振回路25は、インバータ29と、第1及び第2の抵抗R1、R2と、第1及び第2のキャパシタC1、C2とを備える。
このような回路においては、インバータ29がガスセンサ1と協働して並列共振回路を形成しており、第1及び第2のキャパシタC1、C2の容量値を適宜設定することで、ガスセンサ1を発振させることができる。
なお、ガスセンサ1を流れる水晶電流の大きさは第1の抵抗R1によって調節される。そして、インバータ29には電源電圧Vddが印加されており、第2の抵抗R2がインバータ29の帰還抵抗として機能する。
再び図8を参照する。
周波数カウンタ26は、発振回路25に接続されており、ガスセンサ1の共振周波数fを測定する。
抵抗測定部27は、第2のリード線13(図2参照)から第3のリード線14に電流を流すことにより感応膜10に電流を供給し、この際に生じる各リード線13、14の間の電位差に基づいて感応膜10の抵抗値Rを測定する。
また、コンピュータ28は、パーソナルコンピュータ等の汎用計算機であって、ガスセンサ1を用いてチャンバ24内のアンモニア濃度を測定したり、リフレッシュ機構21の動作を制御したりする。
図10は、コンピュータ28のハードウェア構成図である。
図10に示すように、コンピュータ28は、記憶部31、メモリ32、及びプロセッサ33を備える。これらの各部はバス35により相互に接続される。
このうち、記憶部31は、例えばフラッシュメモリやハードディスク等の不揮発性のストレージであり、ガスセンサ1とリフレッシュ機構21を制御するための制御プログラム34を記憶する。
また、メモリ32は、DRAM(Dynamic RAM)等のようにデータを一時的に記憶するハードウェアであって、その上に前述の制御プログラム34が展開される。
プロセッサ33は、コンピュータ28の各部を制御したり、メモリ32と協働して制御プログラム34を実行したりするCPU(Central Processing Unit)等のハードウェアである。
そして、このように制御プログラム34を実行することにより、プロセッサ33には抵抗取得部36、共振周波数取得部37、及び制御部38が実現される。
このうち、抵抗取得部36は、抵抗測定部27が測定した感応膜10の抵抗値Rを取得する。
また、共振周波数取得部37は、周波数カウンタ26が測定したガスセンサ1の共振周波数fを取得する。
そして、制御部38は、取得した抵抗値Rと共振周波数fを基にしてリフレッシュ機構21の動作を制御する。一例として、制御部38は、リフレッシュ機構21を動作させることにより感応膜10の表面からアンモニア分子を脱離させ、感応膜10をリフレッシュする。また、感応膜10をリフレッシュする必要がない場合には、制御部38は、リフレッシュ機構21の動作を停止させる。
次に、本実施形態に係るガス検出方法について説明する。
図11は、本実施形態に係るガス検出方法について説明するためのフローチャートである。
まず、ステップS1において、呼気供給口24a(図8参照)からチャンバ24に被験者の呼気Aを供給し、その呼気Aに含まれるアンモニアガスの濃度をガスセンサ1で測定する。
図12は、アンモニアガスの濃度の測定方法を示すフローチャートである。
アンモニアガスの濃度を測定するには、まずステップS20において、チャンバ24内において呼気Aにガスセンサ1を暴露する。なお、このように呼気Aに暴露する前に、水晶振動子2の基準共振周波数f0は予め取得してあるものとする。
次に、ステップS21に移り、呼気Aにガスセンサ1を暴露した後の水晶振動子2の共振周波数fを求め、前述の基準共振周波数f0からの共振周波数fの変化量Δfを求める。
続いて、ステップS22に移り、変化量Δfに対応する濃度mを前述の図5に基づいて求める。
以上により、呼気Aに含まれるアンモニアガスの濃度mが求められたことになる。なお、上記した各ステップS20〜S22は、ユーザが手動で行ってもよいし、コンピュータ28(図8参照)が自動で行ってもよい。
この後は、図11のステップS2に移る。
ステップS2においては、ユーザがコンピュータ28を操作することによりオートリフレッシュモードをオンにする。
オートリフレッシュモードは、感応膜10のリフレッシュが完了したことを自動的に検知してリフレッシュ機構21の動作を自動的に停止させるモードである。なお、この段階ではリフレッシュ機構21はまだ動作していない。
そして、このようにリフレッシュモードをオンにすることによりステップS3以降が実行される。
そのステップS3においては、共振周波数取得部37が、リフレッシュ機構21が動作する前の水晶振動子2の第1の共振周波数f1を取得する。
次に、ステップS4に移り、制御部38がリフレッシュ機構21を動作させる。
これにより、図6に示したように、感応膜10の表面が洗浄ガスFに曝され、感応膜10の表面からアンモニア分子が脱離をし始める。
続いて、ステップS5に移り、抵抗取得部36が感応膜10の抵抗値Rを取得する。
抵抗値Rは、感応膜10に付着しているアンモニア分子の量に依存し、その量が少なくなるほど小さくなる。
ここで、リフレッシュの初期には感応膜10から多くのアンモニア分子が脱離するため抵抗値Rの時間変化の絶対値|dR/dt|が大きいのに対し、リフレッシュが進むと感応膜10から脱離するアンモニア分子が減るため絶対値|dR/dt|は小さくなる。
そのため、抵抗値Rの時間変化の絶対値|dR/dt|は、感応膜10のリフレッシュの進行具合を推測する目安となる。
そこで、次のステップS6では、制御部38が絶対値|dR/dt|が基準変化率Aよりも小さいかどうかを判定する。
基準変化率Aは、感応膜10のリフレッシュが終了したとみなせるかどうかを判定するための基準であって、実験等によって予め求めておく。
ここで、絶対値|dR/dt|が基準変化率Aよりも小さい(YES)と判定された場合には感応膜10のリフレッシュが終了したとみなせる。よって、この場合にはステップS10に移り、制御部38がリフレッシュ機構21の動作を停止させる。
これにより、過度なリフレッシュによって感応膜10がダメージを受けるのを防止でき、リフレッシュ時に感応膜10が受けたダメージによってガスセンサ1の測定精度が低下するのを防ぐことができる。
一方、ステップS6において絶対値|dR/dt|が基準変化率Aよりも小さくない(NO)と判定された場合にはステップS7に移る。
ステップS7においては、共振周波数取得部37が、ステップS4でリフレッシュ機構21を動作させた後の水晶振動子2の第2の共振周波数f2を取得する。
次に、ステップS8に移り、制御部38がリフレッシュ機構21の動作を停止させる。
そして、ステップS9に移り、制御部38が、第2の共振周波数f2と第1の共振周波数f1との差(f2 - f1)が基準周波数Fよりも大きいかどうかを判定する。
水晶振動子2の共振周波数は感応膜10に付着しているアンモニア分子の量に依存して変化し、リフレッシュが進んでアンモニア分子の量が少なくなるほど共振周波数は大きくなる。
よって、上記した共振周波数の差(f2 - f1)は、絶対値|dR/dt|と同様に感応膜10のリフレッシュが終了したとみなせるかどうかを判定するための目安となる。
この例では、感応膜10のリフレッシュが終了したとみなせる基準として上記の基準周波数Fを採用する。
そして、差(f2 - f1)が基準周波数Fよりも大きい(YES)と判定された場合にはリフレッシュが終了したとみなし、ステップS11に移る。
そのステップS11においては制御部38がオートリフレッシュモードをオフにする。
これにより、過度なリフレッシュによって感応膜10がダメージを受けるのを防止でき、感応膜10が受けたダメージによってガスセンサ1の測定精度が低下するのを防ぐことができる。
一方、ステップS9において差(f2 - f1)が基準周波数Fよりも大きくない(NO)と判定された場合にはリフレッシュが終了したとはみなせない。よって、この場合には再びステップS4に移り、制御部38がリフレッシュ機構21を動作させる。
以上により、本実施形態に係るガス検出方法の基本ステップを終了する。
以上説明した本実施形態によれば、ステップS5で感応膜10の抵抗値Rをモニタしつつ、ステップS6でその抵抗値Rの時間変化の絶対値|dR/dt|が基準変化率Aよりも小さいと判定された場合にはリフレッシュ機構21を動作させない。
これにより、感応膜10からアンモニア分子が十分に脱離しているにも関わらず感応膜10が過度にリフレッシュされるのを防止でき、感応膜10がダメージを受けるのを防ぐことができる。
しかも、ステップS9において各共振周波数f1、f2の差(f2 - f1)を利用してリフレッシュが終了したかどうかを再度判定し、終了したと判定した場合にはリフレッシュ機構21を動作させないため、これによっても感応膜10のダメージを防止できる。
(第2実施形態)
本実施形態では、以下のようにしてオゾンガスで感応膜10をリフレッシュする。
図13は、オゾンガスを発生させるために本実施形態で使用する気中放電装置の構成図である。
図13に示すように、その気中放電装置40は、相対する第1の極板41及び第2の極板42と、第2の極板42の表面に形成されて電荷を蓄積する誘電体43とを備える。
誘電体43の材料は特に限定されないが、この例では誘電体43としてガラスやセラミックを使用する。
また、各極板41、42には交流電源44が接続される。交流電源44は、電圧が5kV〜10kVで周波数が10kHz〜20kHz程度の交流電圧を発生し、その交流電圧を各極板41、42に印加する。
実使用下においては、各極板41、42に交流電圧が印加された状態で、これらの極板41、42の間に空気を供給する。これにより、各極板41、42の間に気中放電が起こり、オゾンガスを生成することができる。
図14は、本実施形態に係るリフレッシュ機構21の断面図である。
なお、図14において、第1実施形態で説明したのと同じ要素には第1実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図14に示すように、本実施形態では、前述の気中放電装置40で発生したオゾンガスを洗浄ガスFとして使用する。
オゾンガスは空気、酸素、及び窒素と比べて活性であるため、感応膜10の表面に吸着しているアンモニア分子や異物と容易に反応してこれらを除去することができる。これにより、本実施形態では第1実施形態よりも効率的に感応膜10のリフレッシュを行うことができる。
(第3実施形態)
本実施形態では、以下のようにして赤外線により感応膜10のリフレッシュを行う。
図15は、本実施形態に係るリフレッシュ機構21の断面図である。
なお、図15において、第1実施形態や第2実施形態で説明したのと同じ要素にはこれらの実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図15に示すように、本実施形態では水晶振動子2の第2の主面2bをチャンバ24に固定し、第1の主面2aをチャンバ24の内部に向ける。
また、リフレッシュ機構21は、第1の主面2aに対向した赤外線照射部50を備える。
その赤外線照射部50は、チャンバ24に固定された集光ミラー45と、その集光ミラー45の中央に固定された赤外光源46とを有する。
このうち、赤外光源46は、赤外線Lを発光する赤外線ランプである。また、集光ミラー45は、その赤外線Lを感応膜10の中央Cに集光する凹面鏡である。
集光ミラー45の作製方法は特に限定されない。例えば、ステンレス板をプレス加工することにより集光ミラー45を作製してもよいし、チャンバ24に凹部を形成してその表面に金属めっき膜を形成することにより集光ミラー45を形成してもよい。
本実施形態では、リフレッシュ機構21を動作させると赤外光源46が赤外線Lを発光し、その赤外線Lにより感応膜10の中央Cが加熱される。これにより、感応膜10の中央Cに吸着していたアンモニア分子が熱エネルギによって脱離し、感応膜10をリフレッシュすることができる。
特に、ガスセンサ1に駆動電圧を印加してガス濃度を測定するときには、感応膜10の中央Cは周縁部と比較して振幅が大きくなり、中央Cにおける質量変化が測定結果に大きく反映される。よって、このように中央Cからアンモニアガスを脱離させることで、ガス濃度を測定する初期の状態にガスセンサ1を効率的に戻すことができる。
また、感応膜10の全面を加熱すると、各電極3〜5と水晶振動子2との界面の応力が一気に解放されるサーマルショックが発生するが、このように中央Cのみを局所的に加熱することでサーマルショックが発生するのを抑制することができる。
なお、赤外線Lによる感応膜10の加熱温度は特に限定されない。
但し、加熱温度が高すぎると、水晶振動子2や感応膜10が相転移したり、導電性接着剤11(図1、図2参照)の耐熱温度を超えたりするおそれがある。
水晶振動子2のα-β相転移温度は573℃である。感応膜10の材料であるCuBrの相転移温度は、その相構造にもよるが、γ-CuBrでは380℃〜400℃である。また、導電性接着剤11の耐熱温度は300℃程度である。
よって、赤外線Lで加熱したときの感応膜10の上限温度は300℃とするのが好ましい。
一方、加熱温度が低すぎると、空気中の水分が原因で感応膜10の表面に結露が発生し、感応膜10に付着した液相の水でアンモニア分子を感応膜10から脱離させるのが難しくなるおそれがある。また、これよりも更に温度を下げると、感応膜10の表面の水が凍結し、感応膜10からアンモニア分子10を脱離させるのが一層困難となる。
相対湿度が40%のときに結露が発生しない温度(露点)は9℃前後である。また、感応膜10の表面が凍結する温度は0℃である。
よって、赤外線Lで加熱したときの感応膜10の下限温度は10℃とするのが好ましい。
以上により、赤外線Lによるリフレッシュ時の感応膜10の加熱温度は、10℃〜300℃とするのが好ましい。
(第4実施形態)
本実施形態では、リフレッシュ時にサーマルショックが発生するのを以下のように更に効果的に防止する。
図16は、本実施形態に係るリフレッシュ機構21の断面図である。
なお、図16において、第1〜第3実施形態で説明したのと同じ要素にはこれらの実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図16に示すように、本実施形態ではチャンバ24の外に送風ファン47と遮蔽板48とを設ける。
このうち、送風ファン47は、水晶振動子2の第2の主面2bに空気Bを送風する。
また、遮蔽板48は、送風ファン47と第2の主面2bとの間に設けられており、その遮蔽板48によって第2の主面2bの中央Cが遮蔽される。これにより、第2の主面2bの中央Cには空気Bが当たらないようになる。
本実施形態においては、送風ファン47で第2の主面2bを冷却しながら、赤外線照射部50の赤外線Lで中央Cを加熱し、感応膜10の中央Cからアンモニア分子を脱離させる。
これにより、赤外線Lによって水晶振動子2が過度に加熱されるのを防止できるため、各電極3〜5と水晶振動子2との界面の応力が一気に解放されるサーマルショックを効果的に抑制することができる。
特に、この例では遮蔽板48によって中央Cに空気Bが当たらないようにしたため、空気Bによって中央Cが冷却され難くなる。そのため、質量変化が濃度の測定結果に大きく反映される中央Cから優先的にアンモニア分子を脱離させつつ、サーマルショックが発生するのを効果的に抑制することが可能となる。
(第5実施形態)
第1〜第4実施形態ではチャンバ24にリフレッシュ機構21を収容したが、本実施形態ではチャンバ24の外にリフレッシュ機構21を設ける。
図17は、本実施形態に係るリフレッシュ機構21の断面図である。
なお、図17において、第1〜第4実施形態で説明したのと同じ要素にはこれらの実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図17に示すように、本実施形態ではリフレッシュ機構21の赤外線照射部50をチャンバ24の外に設け、水晶振動子2の第2の主面2bに赤外線Lを照射する。
これにより、赤外線Lの一部が水晶振動子2を透過して第2の電極4や感応膜10に至り、その赤外線Lによって感応膜10の中央Cが加熱されるため、アンモニア分子を感応膜10の中央Cから脱離させることができる。
本実施形態は、チャンバ24の内部にリフレッシュ機構21を設けるスペースがない場合に有効である。
(第6実施形態)
本実施形態では、以下のように紫外線を用いて感応膜10のリフレッシュを行う。
図18は、本実施形態に係るリフレッシュ機構21の断面図である。
なお、図18において、第1〜第5実施形態で説明したのと同じ要素にはこれらの実施形態におけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図18に示すように、本実施形態に係るリフレッシュ機構21は、第1の主面2aに対向した紫外線照射部60を備える。
その紫外線照射部60は、チャンバ24に固定された集光ミラー45と、その集光ミラー45の中央に固定された紫外光源61とを有する。
このうち、紫外光源61は、紫外線Mを発光する紫外線ランプである。その紫外線Mは、集光ミラー45によって感応膜10の中央Cに集められる。
本実施形態では、リフレッシュ機構21を動作させると紫外光源61が紫外線Mを発光し、その紫外線Mにより感応膜10の中央Cの電子が励起される。これにより、感応膜10の中央Cに吸着していたアンモニア分子が活性化して脱離し、感応膜10をリフレッシュすることができる。
紫外線Mの波長は特に限定されない。感応膜10の電子を励起するには、感応膜10のバンドギャップよりも大きなエネルギを持つ紫外線Mを使用するのが好ましい。
例えば、CuBr、CuCl、及びCuI等のハロゲン化銅のバンドギャップは3eVであり、AgBr、AgCl、及びAgI等のハロゲン化銀のバンドギャップは2.6eVである。よって、これらのバンドギャップよりも大きなエネルギを持つ紫外線Mを使用することにより感応膜10の電子を確実に励起することができ、感応膜10の表面から効率的にアンモニア分子を脱離させることができる。
更に、前述のように質量変化が測定結果に大きく反映される中央Cにこのように紫外線Mを照射することにより、ガス濃度を測定する初期の状態にガスセンサ1を効率的に戻すことができる。
(第7実施形態)
第1〜第6実施形態においては、例えば図3に示したように水晶振動子2の第2の主面2bのみに感応膜10を形成したが、感応膜10の形成部位はこれに限定されない。
図19は、本実施形態に係るガスセンサ1の断面図である。
なお、図19において、第1〜第6実施形態で説明したのと同じ要素にはこれらの実施形態にけるのと同じ符号を付し、以下ではその説明を省略する。
図19に示すように、本実施形態では水晶振動子2の第1の主面2aと第2の主面2bの両方に感応膜10を形成する。
このように主面2a、2bの両方に感応膜10を形成しても、第1実施形態で説明したように感応膜10がアンモニア分子を選択的に吸着するため、ガスセンサ1によりアンモニアを選択的に検出することができる。
以上説明した各実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 相対する第1の主面と第2の主面とを備えた水晶振動子と、
前記第1の主面と前記第2の主面の少なくとも一方の上に形成され、検出対象のガスが吸着するハロゲン化金属の感応膜と、
を有するガスセンサ。
(付記2) 前記第1の主面に形成された第1の電極と、
前記第2の主面に形成され、前記第1の電極との間に駆動電圧が印加される第2の電極と、
前記第2の主面において前記第2の電極から間隔をおいて形成された第3の電極とを更に有し、
前記感応膜が、前記第2の電極と前記第3の電極の各々の上に形成されたことを特徴とする付記1に記載のガスセンサ。
(付記3) 相対する第1の主面と第2の主面とを備えた水晶振動子と、前記第1の主面と前記第2の主面の少なくとも一方の上に形成され、検出対象のガスが吸着するハロゲン化金属の感応膜とを備えたガスセンサと、
前記感応膜から前記ガスを脱離させるリフレッシュ機構と、
を有するガスセンサシステム。
(付記4) 前記リフレッシュ機構の動作を制御する制御部と、
前記感応膜の抵抗値を取得する抵抗取得部とを更に有し、
前記制御部は、前記抵抗値の時間変化率の絶対値が基準変化率よりも小さい場合には、前記リフレッシュ機構を動作させないことを特徴とする付記3に記載のガスセンサシステム。
(付記5) 前記第1の主面に形成された第1の電極と、
前記第2の主面に形成され、前記第1の電極との間に駆動電圧が印加される第2の電極と、
前記第2の主面において前記第2の電極から間隔をおいて形成された第3の電極を更に有し、
前記感応膜が、前記第2の電極と前記第3の電極の各々の上に形成され、
前記抵抗取得部は、前記感応膜の抵抗値として前記第2の電極と前記第3の電極との間の抵抗値を取得することを特徴とする付記4に記載のガスセンサシステム。
(付記6) 前記リフレッシュ機構の動作を制御する制御部と、
前記リフレッシュ機構が動作する前の前記水晶振動子の第1の共振周波数と、前記リフレッシュ機構を動作させた後の前記水晶振動子の第2の共振周波数とを取得する共振周波数取得部とを更に有し、
前記制御部は、前記第2の共振周波数と前記第1の共振周波数との差が基準周波数よりも大きい場合には、前記リフレッシュ機構を動作させないことを特徴とする付記3に記載のガスセンサシステム。
(付記7) 前記リフレッシュ機構は、前記感応膜の表面に洗浄ガスを供給する洗浄ガス供給部を有することを特徴とする付記3に記載のガスセンサシステム。
(付記8) 前記洗浄ガス供給部は、前記水晶振動子の振動方向に垂直な方向に延びた噴射ノズルであることを特徴とする付記7に記載のガスセンサシステム。
(付記9) 前記感応膜に供給された前記洗浄ガスを吸引する洗浄ガス吸引部を更に有することを特徴とする付記8に記載のガスセンサシステム。
(付記10) 前記洗浄ガスはオゾンガスであることを特徴とする付記7に記載のガスセンサシステム。
(付記11) 前記リフレッシュ機構は、前記感応膜に赤外線を照射する赤外線照射部を有することを特徴とする付記3に記載のガスセンサシステム。
(付記12) 前記赤外線照射部は、
前記赤外線の光源と、
前記光源から出た前記赤外線を前記感応膜の中央に集光する集光ミラーとを有することを特徴とする付記11に記載のガスセンサシステム。
(付記13) 前記感応膜は前記第1の主面に形成されており、
前記第2の主面に空気を送風する送風ファンを更に有することを特徴とする付記11に記載のガスセンサシステム。
(付記14) 前記送風ファンと前記第2の主面との間に、前記第2の主面の中央を遮蔽する遮蔽板が設けられたことを特徴とする付記13に記載のガスセンサシステム。
(付記15) 前記感応膜は前記第1の主面に形成されており、
前記リフレッシュ機構は、前記第2の主面に赤外線を照射する赤外線照射部を有することを特徴とする付記3に記載のガスセンサシステム。
(付記16) 前記リフレッシュ機構は、前記感応膜に紫外線を照射する紫外線照射部を有することを特徴とする付記3に記載のガスセンサシステム。
(付記17) 水晶振動子の相対する第1の主面と第2の主面の少なくとも一方の上に検出対象のガスを吸着するハロゲン化金属の感応膜が設けられたガスセンサを前記ガスに曝しながら前記水晶振動子の共振周波数を測定し、
前記ガスに前記ガスセンサを曝す前の前記水晶振動子の基準共振周波数からの前記共振周波数の変化量を求め、
前記変化量に対応した前記ガスの濃度を測定する、
ガス検出方法。
(付記18) 前記ガスに前記センサを曝した後に、前記感応膜から前記ガスを脱離させることを特徴とする付記17に記載のガス検出方法。
(付記19) 前記感応膜に洗浄ガスを供給することにより前記脱離を行うことを特徴とする付記18に記載のガス検出方法。
(付記20) 前記感応膜に赤外線又は紫外線を照射することにより前記脱離を行うことを特徴とする付記18に記載のガス検出方法。
1…ガスセンサ、2…水晶振動子、2a…第1の主面、2b…第2の主面、3〜5…第1〜第3の電極、10…感応膜、11…導電性接着剤、12〜14…第1〜第3のリード線、18…溶液、20…ガスセンサシステム、21…リフレッシュ機構、22…洗浄ガス供給部、23…洗浄ガス吸引部、24…チャンバ、24a…呼気供給口、24b…呼気排気口、25…発振回路、26…周波数カウンタ、27…抵抗測定部、28…コンピュータ、29…インバータ、31…記憶部、32…メモリ、33…プロセッサ、34…制御プログラム、35…バス、36…抵抗取得部、37…共振周波数取得部、38…制御部、40…気中放電装置、41…第1の極板、42…第2の極板、43…誘電体、44…交流電源、45…集光ミラー、46…赤外光源、47…送風ファン、48…遮蔽板、50…赤外線照射部、60…紫外線照射部、61…紫外光源。

Claims (5)

  1. 相対する第1の主面と第2の主面とを備えた水晶振動子と、
    前記第1の主面と前記第2の主面の少なくとも一方の上に形成され、検出対象のガスが吸着するハロゲン化金属の感応膜と、
    を有するガスセンサ。
  2. 前記第1の主面に形成された第1の電極と、
    前記第2の主面に形成され、前記第1の電極との間に駆動電圧が印加される第2の電極と、
    前記第2の主面において前記第2の電極から間隔をおいて形成された第3の電極とを更に有し、
    前記感応膜が、前記第2の電極と前記第3の電極の各々の上に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 相対する第1の主面と第2の主面とを備えた水晶振動子と、前記第1の主面と前記第2の主面の少なくとも一方の上に形成され、検出対象のガスが吸着するハロゲン化金属の感応膜とを備えたガスセンサと、
    前記感応膜から前記ガスを脱離させるリフレッシュ機構と、
    を有するガスセンサシステム。
  4. 前記リフレッシュ機構の動作を制御する制御部と、
    前記感応膜の抵抗値を取得する抵抗取得部とを更に有し、
    前記制御部は、前記抵抗値の時間変化率の絶対値が基準変化率よりも小さい場合には、前記リフレッシュ機構を動作させないことを特徴とする請求項3に記載のガスセンサシステム。
  5. 水晶振動子の相対する第1の主面と第2の主面の少なくとも一方の上に検出対象のガスを吸着するハロゲン化金属の感応膜が設けられたガスセンサを前記ガスに曝しながら前記水晶振動子の共振周波数を測定し、
    前記ガスに前記ガスセンサを曝す前の前記水晶振動子の基準共振周波数からの前記共振周波数の変化量を求め、
    前記変化量に対応した前記ガスの濃度を測定する、
    ガス検出方法。
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