JP2003227809A - オゾンセンサ、オゾンセンサの製造方法、及び、オゾン測定方法 - Google Patents

オゾンセンサ、オゾンセンサの製造方法、及び、オゾン測定方法

Info

Publication number
JP2003227809A
JP2003227809A JP2002028664A JP2002028664A JP2003227809A JP 2003227809 A JP2003227809 A JP 2003227809A JP 2002028664 A JP2002028664 A JP 2002028664A JP 2002028664 A JP2002028664 A JP 2002028664A JP 2003227809 A JP2003227809 A JP 2003227809A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ozone
sensor
resistance change
change layer
sensitive resistance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002028664A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatoshi Hanesaka
雅敏 羽坂
Kazuhiro Nishikawa
一裕 西川
Yoshiki Shimizu
義樹 清水
Toru Kuzumi
徹 來住
Masao Okubo
昌男 大久保
Akira Yamada
公 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Electronic Materials Corp
Original Assignee
Japan Electronic Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Electronic Materials Corp filed Critical Japan Electronic Materials Corp
Priority to JP2002028664A priority Critical patent/JP2003227809A/ja
Publication of JP2003227809A publication Critical patent/JP2003227809A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、オゾン濃度変化に対応する
応答性や安定性の高いオゾン測定を可能とすることにあ
る。 【解決手段】 本発明に係るオゾンセンサは、基板10
の表面がガスクラスタイオン照射などで平均粗さ0.0
5マイクロメートル以下に平滑化されており、その上に
にオゾン感応抵抗変化層20として厚さ0.3ないし
0.5マイクロメートルの酸化インジウム膜を用いてい
る。そして、オゾン濃度の測定時には波長0.36マイ
クロメートル以下の紫外線をオゾンセンサに照射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オゾンを測定する
オゾンセンサに関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】オゾンは、酸化性の強い
ガスとして知られ、滅菌や消臭等で有効利用されている
が、その反面長期間オゾンガスにさらされると人体にと
って有害となる場合がある。それで、日本産業衛生学会
では許容濃度として0.1ppm以下を推奨しており、
諸外国では0.05ppm以下を推奨する国も存在す
る。また、高層大気圏でのオゾンガスは地球上へ入射す
る紫外線を吸収するのでその量の緩和に役立つ。しか
し、コピー機等の動作時に発生するオゾンは微量である
が、長期にわたって吸引すると、呼吸機能を阻害するお
それがある。また、近年、空気浄化機等の普及が進みつ
つあるが、高電圧で使用される場合には必然的にオゾン
が発生する。したがって、オゾンを測定したり、その濃
度を知ることは、オゾンを積極的に利用する立場からは
もとより、環境保存の見地からも重要になりつつある。
【0003】さて、オゾンの濃度測定については、化学
的、物理的な多くの方法が存在する。そのうちで、リア
ルタイムで測定でき、最も信頼性の高いものとしては、
オゾンガスが紫外線を吸収する性質を利用したものがあ
る。しかるに、このタイプのものは装置が大型であると
ともに高価である。
【0004】また、上記問題を解決したオゾンセンサと
して、基板の表面に酸化物薄膜半導体からなるオゾン感
応抵抗変化層を形成したものが知られている。このオゾ
ン感応抵抗変化層としては、例えば酸化インジウムや、
酸化タングステン等からなる薄膜が利用されている。
【0005】上記のオゾンセンサは、吸着したオゾンが
膜材料と反応してこれを酸化して、膜の電気的抵抗値を
変えることを利用している。しかるに、この膜材料にオ
ゾンが吸着したままでは、すぐに飽和してしまい、新た
な濃度変化に応じて抵抗値変化が追随せず、リアルタイ
ムでのオゾン測定が不可能となる。したがって、一方で
高い吸着効率が要求され、同時に、オゾンを速やかに離
脱させる必要がある。このためには、オゾンセンサは、
数百度程度の高温度で使用される。つまりは、オゾンセ
ンサは、オゾンの吸着と離脱との平衡状態で使用されて
いる。そして、リアルタイムでオゾン濃度を測定するた
めには、この吸着と離脱との平衡状態に如何に速やかに
到達するかが重要なのであるが、従来のものではこの点
が不十分である。また、吸着したオゾンが完全に離脱す
るまでの時間が必ずしも短いとはいえず、その間に感応
抵抗変化層自身の永久変化をもたらすこともあり、特性
そのものの本質的変化が生ずることも起こりうる。ま
た、たとえば暫く測定動作を停止し(数時間電源をオフ
状態にし)、その後で測定を再開する時、電源停止中、
感応抵抗変化層が空気中の水蒸気、酸素等を吸着してい
るので、完全に元の状態に戻るのに少なくとも数分以上
必要であるというのが現状である。
【0006】上記のような不具合を解消すべく、異種金
属やその酸化物を混合したり、熱処理条件を変えたりす
る方法も提案されているが、これらの手段をもってして
もオゾンセンサの使用者の立場からすれば満足すべき状
況にあるとは言えない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、オゾ
ン濃度変化に対する応答性や安定性の高いオゾン測定を
可能とすることにある。また、本発明の目的は、オゾン
測定開始時の応答性の向上を図ることにもある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に、本発明に係るオゾンセンサは、基板の表面にオゾン
感応抵抗変化層を形成してなるオゾンセンサであって、
前記オゾン感応抵抗変化層は、0.3マイクロメートル
以上0.5マイクロメートル以下の厚みの酸化物半導体
膜から構成されている。
【0009】なお、オゾン感応抵抗変化層の表面は、そ
の平均粗さが0.1マイクロメートル以下に設けられて
いることが好ましい。なお、その手段としては、ガスク
ラスタ又はガスクラスタイオンの照射によることが有効
である。また、酸化物半導体膜としては、酸化インジウ
ムが好適に用いられる。また、基板は、純度99.5以
上のアルミナが好適に用いられる。
【0010】上記構成からなるオゾンセンサは、オゾン
感応抵抗変化層が0.3マイクロメートル以上0.5マ
イクロメートル以下の厚みであるため、電気的な抵抗値
から考えても十分な厚みを持つとともに、オゾンの離脱
の迅速化が図られる。つまり、オゾン感応抵抗変化層が
薄すぎると、感度の上昇は期待されるが、その抵抗値が
高くなり、測定方法に困難性を伴うことになり、上記の
ように0.3マイクロメートル以上とすることにより、
かかる問題を回避することができる。また、吸着された
オゾンはオゾン感応抵抗変化層の内部へも拡散するた
め、オゾン感応抵抗変化層が厚すぎると、オゾン感応抵
抗変化層の内部までオゾンが拡散しすぎ、オゾンの離脱
に時間がかかり、オゾン濃度変化に対する応答性が低す
ぎることになるのである。
【0011】また、本発明に係るオゾンセンサは、基板
の表面の平均粗さが0.05マイクロメートル以下に設
けられていることが好ましい。これにより、基板の表面
に上記のような厚みの酸化物半導体膜の場所的一様性を
向上させると共に、容易且つ確実に形成することが可能
となる。
【0012】なお、上記のためには、ガスクラスタイオ
ン等で基板の表面を照射研磨することが好適に採用し得
る。ガスクラスタイオンによって基板表面を照射するこ
とにより、表面近傍に存在する不純物原子も離脱する
が、特に強く吸着している水蒸気分子や酸素分子の離脱
が促進される。したがって、清浄化された面の上面に酸
化インジウム等を蒸着したとき、このオゾン感応抵抗変
化層への不純物の拡散を激減することが可能となり、オ
ゾン感応抵抗変化層の安定性を向上することができる。
なお、オゾン感応抵抗変化層の表面も同様の方法によっ
て研磨することが好ましい。
【0013】また、本発明に係るオゾン測定方法は、基
板の表面にオゾン感応抵抗変化層が形成されてなるオゾ
ンセンサを用いてオゾン濃度を測定する方法であって、
オゾンセンサの動作時において、オゾン感応抵抗変化層
に紫外線を照射するものである。特に、紫外線の照射を
オゾンセンサの動作開始前又は開始時に行うことが好ま
しい。
【0014】上記構成を採用することにより、オゾン感
応抵抗変化層に吸着しているガスを紫外線の照射により
離脱させることができ、特に吸着したオゾンの分解、離
脱を促進することができる。特に、オゾンセンサ動作開
始時においてオゾンを照射することにより、オゾンセン
サ停止時にオゾン感応抵抗変化層に吸着したガスを早期
に離脱させることができる。
【0015】なお、照射する紫外線としては、0.36
マイクロメートル以下の波長が含まれるものが好適に用
いられ、特に、オゾンセンサの動作継続時においては、
0.185マイクロメートル未満の波長が含まれないも
のが好適に用いられる。つまり、オゾンセンサ動作開始
時にあっては、0.36マイクロメートル以下で0.2
54マイクロメートルや0.185マイクロメートルに
ピークを有する紫外線であってもよいが、オゾンセンサ
の動作継続時(オゾン測定時)にこれを継続すると、
0.185マイクロメートル以下の波長の紫外線は空気
分子からオゾンを発生させる確率が高いため、測定誤差
の原因となるのである。 より詳述すると、波長0.3
6マイクロメートル以下の紫外線を含むランプでオゾン
感応抵抗変化層を照射する方法が好適に用いられ、特
に、このランプによる照射光について、0.185マイ
クロメートル以下の波長をフィルターによる吸収等によ
って除去することが好ましい。
【0016】また、オゾンセンサの動作開始時にのみ紫
外線を照射する場合にあっては、少なくとも動作開始時
の30秒以上前から紫外線を照射していることが好まし
い。
【0017】また、本発明に係るオゾン測定方法は、基
板の表面にオゾン感応抵抗変化層が形成されてなるオゾ
ンセンサを用いてオゾン濃度を測定する方法であって、
オゾンセンサの動作温度を、オゾン負荷のない状態にお
けるオゾン抵抗変化層の最小の電気抵抗値を示す温度の
±10℃の範囲内とするものである。これにより、オゾ
ンセンサの温度変化に対して抵抗値の変化が最小となる
ため、確度の高いオゾン測定が可能となる。
【0018】なお、かかる方法において、上述のように
紫外線照射をオゾン測定時に行う場合には、その「オゾ
ン負荷のない状態におけるオゾン抵抗変化層の最小の電
気抵抗値」が、紫外線照射を行わない場合に較べてより
低くなるため、その動作温度を低温とすることができる
ので、より好ましい。
【0019】また、本発明に係るオゾン測定方法は、基
板の表面にオゾン感応抵抗変化層が形成されてなるオゾ
ンセンサを用いてオゾン濃度を測定する方法であって、
オゾンセンサの動作開始時前後において、オゾンセンサ
の周囲を、一時的、局所的に0.1ppm以上0.3p
pm以下のオゾンガス存在下に爆するものとする。これ
により、オゾンセンサの動作開始時におけるオゾン感応
抵抗変化層の電気抵抗値の安定性が図られるという利点
を有する。
【0020】なお、本発明に係るオゾン測定方法におい
てオゾンセンサとしては、既述の本発明に係るオゾンセ
ンサを用いることが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に係るオゾンセンサの実施
の形態を図1乃至図6を参照しつつ説明する。図1は本
発明に係るオゾンセンサの実施の形態を示す図で、
(A)は概略的断面図、(B)は概略的平面図、図2は
同実施形態のオゾンセンサについて紫外線照射の有無に
よる電気的抵抗値の変化を比較したグラフである。ま
た、図3乃至図6は、それぞれ、同実施形態のオゾンセ
ンサについてオゾン濃度を変化させた際の電気的抵抗値
の変化を示すグラフである。なお、電気的抵抗値は、抵
抗値そのものではなく、相対的な電圧出力で表示してい
る。
【0022】本実施形態のオゾンセンサは、アルミナを
主原料とする基板10の表面に、酸化インジウム層(酸
化物半導体膜)からなるオゾン感応抵抗変化層20が形
成されてなり、該オゾン感応抵抗変化層20の両側には
センサ部電極30が一対設けられているものである。該
センサ部電極30には、それぞれリード線E1 及びE 2
がろう付け、またはスポット溶接等で取り付けられてい
る。そして、オゾン感応抵抗変化層20の電気的抵抗値
の変化は、一定の電流を流すことによって両端子E1
びE2 間に生ずる電圧差によって測定されるものであ
る。
【0023】より具体的に説明すると、基板10は、純
度99.5%以上のアルミナから構成されており、該基
板10の表面は、オゾン感応抵抗変化層20を設ける前
に(蒸着の前に)、ガスクラスタイオン照射によって平
均粗さを0.05マイクロメートル以下にされている。
また、該基板10の表面側に設けられたオゾン感応抵抗
変化層20も、その表面が、ガラクラスタイオン照射に
よって0.1マイクロメートル以下にされている。ま
た、基板10の表面側に設けられたオゾン感応抵抗変化
層20は、基板10の表面に真空蒸着法によって0.3
±0.05ないし0.5±0.05マイクロメートルの
厚みの範囲で蒸着されている。
【0024】また、基板10の裏面には、このオゾン感
応抵抗変化層20の加熱用ヒータ膜としての白金、酸化
ルテニウム等の薄層からなる加熱層40が設けられてい
る。この加熱層40の下面両端側には、この加熱層40
に電流を与えるためのリード線R1 及びR2 がろう付
け、またはスポット溶接等で取り付けられている。
【0025】次に、上記オゾンセンサを用いた本発明の
実施形態のオゾン測定方法について説明する。
【0026】まず、センサの電源をONにしたセンサ動
作開始時において、オゾンセンサ(のオゾン感応抵抗変
化層20の表面)に紫外線を照射する。ここでは、波長
0.36マイクロメートル以下の紫外線を含むランプを
用いて、該ランプから照射される光について0.185
マイクロメートル以下の波長をフィルターによる吸収等
によって除去したうえで、オゾン感応抵抗変化層20に
照射する方法が用いられる。なお、オゾンセンサの動作
開始時前後(例えば動作開始時を含めて30秒前後)に
のみ紫外線を照射する場合にあっては、上記のようなフ
ィルターによる短波長側を除去する方法は特に必要とな
らないが、後述するように、オゾン濃度測定時(センサ
動作継続時)においても、オゾンを照射する場合にあっ
ては、0.185マイクロメートルピーク以下の波長の
紫外線はオゾンを発生するおそれが強いので、フィルタ
によって除去しておくことが好ましい。
【0027】また、上記センサ動作開始時においては、
オゾンセンサ(のオゾン感応抵抗変化層20)の周囲
を、一時的、局所的にオゾンガス存在下とする。具体的
には、オゾンセンサ(のオゾン感応抵抗変化層20)の
表面に、30秒間0.1〜0.3ppmのオゾンをさら
す方法がとられる。
【0028】また、上記センサ動作開始に伴い、加熱層
40による加熱が開始される。そして、該加熱層40
は、所望のセンサ動作温度に達すると、その温度を維持
するように設けられている。なお、このセンサ動作温度
としては、450℃として、オゾンセンサが450℃±
10℃で動作するように維持することが好ましい。な
お、この温度(450℃)は、オゾン負荷のない状態に
おけるオゾン感応抵抗変化層20の最小の電気抵抗値を
示す温度であり、上記のようにオゾン照射がなされてい
るため、オゾン照射がない場合に比して低い温度となっ
ている。
【0029】上記のようなセンサ動作開始後、オゾン濃
度の測定が行われるのであるが、この際には、上述のよ
うにオゾンセンサ(のオゾン感応抵抗変化層20の表
面)への紫外線の照射が継続される。
【0030】(実験例)上記実施形態のオゾンセンサを
用いて以下のような種々の実験を行い、その結果を図2
乃至図6に示す。図2は、基板温度を30℃から500
℃まで、5℃/分の速度で上昇させた際のオゾン感応抵
抗変化層20の抵抗の変化を説明するグラフであり、横
軸に温度、縦軸に抵抗値をとっている。曲線Iは、オゾ
ン感応抵抗変化層20に紫外線照射を行わない場合であ
り、曲線IIは、オゾン感応抵抗変化層20に紫外線照射
を行った場合である。これから、紫外線照射を行うこと
によって、低温度領域での抵抗値が減少するとともに、
オゾン負荷のない状態におけるオゾン感応抵抗変化層2
0の最小の電気抵抗値が減少していることが分かる。こ
れは、高温度になると、電子伝導にあずかるキャリア数
が増加しないのに格子振動や粒界との衝突などで再びセ
ンサ抵抗値が増加に転じるものと考えられる。また、上
記のように紫外線照射により、最適な動作温度が下が
り、その操作性が向上している。
【0031】また、図3乃至図6は、オゾンセンサにつ
いてオゾン濃度の変化と、その電気的抵抗値の変化を示
すグラフである。ここでは、所定の動作温度を保持しつ
つ、オゾン濃度を0.01ppm(A点)から0.2p
pm(B点)まで0.02ppm/分の速度で変化さ
せ、0.2ppm(B点)まで達した後に0.02pp
m/分の速度で0.01ppm(C点)まで変化させた
実験の結果を示す。なお、各図の横軸のオゾン濃度は、
別途用意した紫外線吸収式オゾン濃度計によって測定さ
れた値である。また、縦軸は抵抗値の代わりに電圧出力
で表示している。
【0032】各図の点は測定点を示し、一つの濃度にお
いて往路(A点からB点まで)と復路(B点からC点ま
で)とは一般的に酸化物半導体抵抗変化利用のセンサの
常としてズレが生ずる。ここで、実線は往路と復路とに
おける測定値について最小二乗法により求めた平均値で
ある。この実線と各測定点とのズレが少ないものが安定
性に優れているのは明白である。
【0033】図3は、動作温度400℃で、紫外線照射
を行っている例であり、図4は、動作温度450℃で、
紫外線照射を行っている例である。この図3の結果と図
4の結果とを比較すると、図4の結果は、実線と各測定
点とのズレが小さく、その安定性に優れている。これ
は、450℃がオゾン負荷がない場合のオゾン感応抵抗
変化層20の最小抵抗値であるからである。
【0034】また、図5及び図6は、何れもセンサ動作
開始時において上記実施形態のようにセンサの周囲を3
0秒間、0.2ppmのオゾン存在下にしたものであ
り、図5は、動作温度450℃で、紫外線照射を行って
いない例であり、図6は、動作温度450℃で、紫外線
照射を行っている例である。各図の結果から明らかなよ
うに、動作開始時においてセンサの周囲をオゾン存在下
とすることによって、実線と各測定点とのズレが小さ
く、その安定性に優れている。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るオゾ
ンセンサ及びオゾン測定方法は、オゾン濃度変化に対す
る応答性や安定性の高いオゾン測定が可能であり、ま
た、オゾン測定開始時の応答性の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るオゾンセンサの実施の形態を示
す図で、(A)は概略的断面図、(B)は概略的平面図
である。
【図2】 同実施形態のオゾンセンサについて紫外線照
射の有無による電気的抵抗値の変化を比較したグラフで
ある。
【図3】 同実施形態のオゾンセンサについてオゾン濃
度を変化させた際の電気的抵抗値の変化を示すグラフで
ある。
【図4】 同実施形態のオゾンセンサについてオゾン濃
度を変化させた際の電気的抵抗値の変化を示すグラフで
ある。
【図5】 同実施形態のオゾンセンサについてオゾン濃
度を変化させた際の電気的抵抗値の変化を示すグラフで
ある。
【図6】 同実施形態のオゾンセンサについてオゾン濃
度を変化させた際の電気的抵抗値の変化を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
10 基板 20 オゾン感応抵抗変化層(酸化インジウム層) 30 センサ部電極 40 加熱層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 義樹 兵庫県尼崎市西長洲町2丁目5番13号 日 本電子材料株式会社内 (72)発明者 來住 徹 兵庫県尼崎市西長洲町2丁目5番13号 日 本電子材料株式会社内 (72)発明者 大久保 昌男 兵庫県尼崎市西長洲町2丁目5番13号 日 本電子材料株式会社内 (72)発明者 山田 公 兵庫県姫路市新在家本町6−11−9 Fターム(参考) 2G046 AA04 BA01 BA08 BA09 BB02 BB04 BE03 BE08 EA02 EA04 EA08 EB01 FB02 FE03 FE15 FE31 FE35

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面にオゾン感応抵抗変化層を形
    成してなるオゾンセンサであって、前記オゾン感応抵抗
    変化層は、0.3マイクロメートル以上0.5マイクロ
    メートル以下の厚みの酸化物半導体膜から構成されてい
    ることを特徴とするオゾンセンサ。
  2. 【請求項2】 前記基板の表面は、その平均粗さが0.
    05マイクロメートル以下に設けられていることを特徴
    とする請求項1記載のオゾンセンサ。
  3. 【請求項3】 ガスクラスタ又はガスクラスタイオンを
    用いて基板の表面を研磨する工程と、前記基板の表面に
    オゾン感応抵抗変化層を形成する工程とを具備してお
    り、前記オゾン感応抵抗変化層は、0.3マイクロメー
    トル以上0.5マイクロメートル以下の厚みの酸化物半
    導体膜から構成されていることを特徴とするオゾンセン
    サの製造方法。
  4. 【請求項4】 基板の表面にオゾン感応抵抗変化層が形
    成されてなるオゾンセンサを用いてオゾン濃度を測定す
    る方法であって、オゾンセンサの動作時において、オゾ
    ン感応抵抗変化層に紫外線を照射することを特徴とする
    オゾン測定方法。
  5. 【請求項5】 前記紫外線の照射をオゾンセンサの動作
    開始時又は同時に行うことを特徴とする請求項4記載の
    オゾン測定方法。
  6. 【請求項6】 基板の表面にオゾン感応抵抗変化層が形
    成されてなるオゾンセンサを用いてオゾン濃度を測定す
    る方法であって、オゾンセンサの動作温度を、オゾン負
    荷のない状態におけるオゾン抵抗変化層の最小の電気抵
    抗値を示す温度の±10℃の範囲内とすることを特徴と
    するオゾン測定方法
  7. 【請求項7】 基板の表面にオゾン感応抵抗変化層が形
    成されてなるオゾンセンサを用いてオゾン濃度を測定す
    る方法であって、オゾンセンサの動作開始時において、
    オゾンセンサの周囲を、一時的、局部的に0.1ppm
    以上0.3ppm以下のオゾンガス存在下とすることを
    特徴とするオゾン測定方法。
JP2002028664A 2002-02-05 2002-02-05 オゾンセンサ、オゾンセンサの製造方法、及び、オゾン測定方法 Pending JP2003227809A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002028664A JP2003227809A (ja) 2002-02-05 2002-02-05 オゾンセンサ、オゾンセンサの製造方法、及び、オゾン測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002028664A JP2003227809A (ja) 2002-02-05 2002-02-05 オゾンセンサ、オゾンセンサの製造方法、及び、オゾン測定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003227809A true JP2003227809A (ja) 2003-08-15

Family

ID=27749772

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002028664A Pending JP2003227809A (ja) 2002-02-05 2002-02-05 オゾンセンサ、オゾンセンサの製造方法、及び、オゾン測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003227809A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018200179A (ja) * 2017-05-25 2018-12-20 富士電機株式会社 回転電機の部分放電監視装置及び部分放電監視方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018200179A (ja) * 2017-05-25 2018-12-20 富士電機株式会社 回転電機の部分放電監視装置及び部分放電監視方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002501305A (ja) 迅速な光−熱表面処理
Tom et al. Investigation of the Si (111)-(7× 7) surface by second-harmonic generation: Oxidation and the effects of surface phosphorus
Lai et al. Sputtering and etching of GaN surfaces
JP2002313811A5 (ja)
JP2015200653A5 (ja)
TWI236710B (en) Plasma processing device, plasma processing method and semiconductor manufacturing device
JP2003227809A (ja) オゾンセンサ、オゾンセンサの製造方法、及び、オゾン測定方法
Snidero et al. Influence of the postplasma process conditions on the surface conductivity of hydrogenated diamond surfaces
JP2005017182A (ja) 薄膜ガスセンサおよびその製造方法
JP2006513403A5 (ja)
TW201916383A (zh) 氣體感測器之結構
JP2006003153A (ja) 水素ガス検知素子、水素ガスセンサおよび水素ガス検知方法
JP2009188222A (ja) ダイヤモンド紫外線センサー素子とその製造方法、紫外線センサー装置、ダイヤモンド単結晶の処理方法
JP3577960B2 (ja) ガス測定方法
JP2005030907A (ja) ガスセンサ
JPH03248578A (ja) 半導体放射線検出素子の製造方法
JPH0451972B2 (ja)
JP2010071700A (ja) ガス検出用素子及び当該ガス検出用素子を備えたガス検出用センサ
Cross et al. IrO2/Pb (Zr, Ti) O3/Pt capacitor degradation with D2 gas at elevated temperature
JPH11258206A (ja) 光触媒評価方法および評価装置
EA037632B1 (ru) Газовый датчик для детектирования газового компонента
JP4263881B2 (ja) 表面光起電力測定方法
JP2001044192A (ja) 半導体装置の製造方法及び半導体製造装置
JPH08335576A (ja) シリコン酸化膜の形成方法
JP2002280431A (ja) nタイプウェーハの少数キャリア拡散長測定法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20040604

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040622

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20041109

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02