JP2018506845A - 電気化学二重層コンデンサにおいてesrゲインを低減させるための添加剤 - Google Patents

電気化学二重層コンデンサにおいてesrゲインを低減させるための添加剤 Download PDF

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Abstract

アルキル化剤又はアリール化剤を含む電気二重層コンデンサ(EDLC)を本明細書において記載する。アルキル化試薬又はアリール化試薬は、式I、すなわちR−X(I)の化合物を含む。R及びXについて本明細書に記載する。【選択図】 図12

Description

関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2015年1月26日に出願された「ADDITIVES FOR REDUCING ESR GAIN IN ELECTROCHEMICAL DOUBLE LAYER CAPACITORS」と題する米国出願第14/605,114号に対する優先権を主張する。この開示は全体が引用により本願に含まれる。
[0002] 本開示は、電気二重層コンデンサ(EDLC:electric double layer capacitor)の動作中に発生した求核種(nucleophilic species)を捕捉することができるアルキル化添加剤又はアリール化添加剤を含むEDLCに関する。コンデンサは通常、電荷を静電気的に保持すると共に迅速に放電することができる電気回路のコンポーネントとして用いられる。スーパーキャパシタ又はウルトラキャパシタとしても知られるEDLCは、イオン透過膜(セパレータ)によって分離された2つの電極と、双方の電極を電気的に接続する電解液と、を有するコンデンサのタイプである。
[0003] EDLCは通常、従来のバッテリよりもエネルギ密度が低いが、パワー密度ははるかに高い場合が多い。例えば、一部のEDLCは従来のバッテリに比べて最大で100倍のパワー密度を有し得る。このためEDLCは、例えば電気自動車及びハイブリッド自動車のような多くの市販の用途に用いることが可能となる。
[0004] 現在のEDLCの1つの欠点は、セルの通常機能の結果として電解液内に求核種が発生する可能性があることである。例えば、EDLC電解液内の外来性の水(adventitious water)に由来する微量の水酸化物イオンが、塩化テトラエチルアンモニウムと反応して、ホフマン脱離(Hoffman elimination)タイプの機構によってトリエチルアミンを生成し得る。トリエチルアミン、又はこのように発生した他の求核種は、次いでセル内で更に反応し、EDLCの通常機能を妨げる恐れがある。
[0005] 本開示は、EDLCの動作中に発生した求核種を捕捉することができるアルキル化添加剤又はアリール化添加剤を有するEDLCを含むシステム、デバイス、及び方法に関する。いくつかの実施形態において、電気化学二重層コンデンサは、カソード、アノード、セパレータ、電解質、及び式Iの化合物を含む添加剤を含む。
R−X (I)
いくつかの実施形態において、Rは、飽和アルキル、不飽和アルキル、飽和分岐アルキル、不飽和分岐アルキル、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、又は置換アルキルとすることができ、Xは、I、Br、Cl、−SOF、−SOCF、−OCH、−N(SOF)、−N(SOCF、−N(CN)、−Si(CH、−O−S(O)−OCH、−S(O)−O−CF、又はトシレートとすることができる。電気化学二重層コンデンサ内の式Iの化合物の濃度は体積で約10%未満である。
[0006] 電解質に0%及び1%(v:v)のトリエチルアミンが付加された4.4Fパウチセルの充電曲線及び放電曲線を示す。 [0007] 電解質に0%及び1%(v:v)のN−メチルピロリジンが付加された4.4Fパウチセルの充電曲線及び放電曲線を示す。 [0008] 電解質に0%、0.5%、及び1%(v:v)のトリエチルアミンが付加された4.4FパウチセルのESRゲイン(ESR gain)を示す。 [0009] 電解質に0%、0.5%、及び1%(v:v)のN−メチルピロリジンが付加された4.4FパウチセルのESRゲインを示す。 [0010] 電解質に0%、0.5%、及び1%(v:v)のトリエチルアミンが付加された4.4Fパウチセルの容量保持を示す。 [0011] 電解質に0%、0.5%、及び1%(v:v)のN−メチルピロリジンが付加された4.4Fパウチセルの容量保持を示す。 [0012] 0%のハロゲン化アリール、1%のPh−I、1%のPh−Br、1%のPh−Cl、及び1%のPh−F(v:v)の無条件パウチセルの電圧対時間プロファイルを示す。 [0013] 0%のハロゲン化アリール、1%のPh−I、1%のPh−Br、1%のPh−Cl、及び1%のPh−F(v:v)の予め条件付けたパウチセルの電圧対時間プロファイルを示す。 [0014] 0%及び1%のPh−Cl(v:v)が付加されたパウチセルのESRゲインを示す。 [0015] 0%及び1%のPh−Cl(v:v)で処理されたパウチセルの容量保持を示す。 [0016] 0%のハロゲン化アリール、1%のPh−Cl、及び1%のPh−F(v:v)で処理されたパウチセルの容量保持を示す。 [0017] 0%のBu−Cl及び1%のBu−Cl(v:v)で処理されたパウチセルのESRゲインを示す。 [0018] 0%のBu−Cl及び1%のBu−Cl(v:v)で処理されたパウチセルの容量保持を示す。 [0019] 5%のベンゾニトリル(v:v)、及び3%のベンゾニトリル/2%のPh−Cl(v:v)混合物で処理された円筒セルのESRゲインを示す。 [0020] 定格電圧の80%から40%で測定した、セル内の5%のベンゾニトリル(v:v)、及び3%のベンゾニトリル/2%のPh−Cl(v:v)混合物で処理された円筒セルの容量保持を示す。 [0021] 全電圧範囲で測定した、セル内の5%のベンゾニトリル(v:v)、及び3%のベンゾニトリル/2%のPh−Cl(v:v)混合物で処理された円筒セルの容量保持を示す。
[0022] 本開示は、EDLCの動作中に発生した求核種を捕捉することができるアルキル化添加剤又はアリール化添加剤を有するEDLCを含むシステム、デバイス、及び方法に関する。アルキル化剤又はアリール化剤は、高温において特に活性となり、アルキル化剤又はアリール化剤を有しないセルに比べて等価直列抵抗(ESR:equivalent series resistance)ゲインを低減させると共にEDCLの容量損失を低下させる効果を生じることができる。いくつかの実施形態において、電気化学二重層コンデンサは、カソード、アノード、セパレータ、電解質、及び式Iの化合物を含む添加剤を含む。
R−X (I)
ここで、Rは、飽和アルキル、不飽和アルキル、飽和分岐アルキル、不飽和分岐アルキル、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、又は置換アルキルとすることができ、Xは、I、Br、Cl、−SoF、−SoCF、−OCH、−N(SOF)、−N(SOCF、−N(CN)、−Si(CH、−O−S(O)−OCH、−S(O)−O−CF、又はトシレートとすることができる。電気化学二重層コンデンサ内の式Iの化合物の濃度は体積で約10%未満である。
[0023] いくつかの実施形態において、電気化学二重層コンデンサは、カソード、アノード、セパレータ、電解液、安定剤、及び式Iの化合物を含む添加剤を含む。
R−X (I)
ここで、Rは、飽和アルキル、不飽和アルキル、飽和分岐アルキル、アリール、置換アリール、又は置換アルキルとすることができ、Xは、I、Br、Cl、−SOF、−SOCF、−OCH、−N(SOF)、−N(SOCF、−N(CN)、−Si(CH、−O−S(O)−OCH、−S(O)−O−CF、又はトシレートとすることができる。電気化学二重層コンデンサ内の式Iの化合物及び安定剤の総濃度は体積で約10%以下である。
[0024] いくつかの実施形態において、EDLCセルを製造する方法は、正極集電体上にカソードを配置することと、負極集電体上にアノードを配置することと、正極集電体と負極集電体との間にセパレータを配置してEDLCセルを形成することと、EDLCセルをコンテナ内に配置することと、イオン種と、溶剤と、式Iの化合物を含む添加剤とを含む電解質配合物をEDLCセルに浸透させることと、を含む。
R−X (I)
ここで、Rは、飽和アルキル、不飽和アルキル、不飽和分岐アルキル、アリール、置換アリール、又は置換アルキルとすることができ、Xは、I、Br、Cl、−SOF、−SOCF、−OCH、−N(SOF)、−N(SOCF、−N(CN)、−Si(CH、−O−S(O)−OCH、−S(O)−O−CF、又はトシレートとすることができる。電解質内の式Iの化合物の濃度は体積で約10%未満である。
[0025] 本開示は、EDLCの通常動作の副生成物として生成される求核種を捕捉することができるアルキル化剤又はアリール化剤を特徴とする。求核種は、例えば第3級アミン、カルボキシル酸、例えば電極コーティングの結合剤又は接着剤として用いられるセルロースタイプの材料(例えばカルボキシメチルセルロース(CMC))、又は、電気化学的、化学的、もしくは熱的な副反応によってセル内で発生し得る他の任意の求核種である可能性がある。これらの種は反応性であり、EDLCの通常機能と干渉することがある。反応種を捕捉することにより、本開示の実施形態は、EDLCの機能に負の影響を及ぼす求核種の能力を低減させ、従ってセルの長寿命化及び性能向上を図ることができる。例えばいくつかの実施形態では、本明細書に開示するアルキル化又はアリール化試薬の付加によって、容量保持の向上及びESRゲインの低減を得ることができる。
[0026] 本明細書において用いる場合、「等価直列抵抗(ESR)」という用語は、EDLCの内部抵抗を近似するパラメータとして理解される。いくつかの実施形態では、高いESRよりも低いESRを有することが望ましい。
[0027] 「容量安定性」とは、経時的なコンデンサの容量保持のことである。いくつかの実施形態では、高い容量安定性を有することが望ましい。
[0028] 本明細書で用いる場合、「第3級アミン」とは、3つの異なる炭素原子に結合された窒素原子を含む有機化合物を意味するものと理解される。
[0029] 「カルボキシル酸」は、式−C(O)OHの官能基を意味するものと理解される。カルボキシレートは、式−C(O)Oの脱プロトン化カルボキシル酸を意味するものと理解される。ここで、カルボキシレートの負電荷は対応する対カチオンにより平衡化されることは理解されよう。
[0030] 「求核種」とは、例えばアルキル化剤の存在下で求核物質(nucleophile)として作用し得る化学部分(例えば第3級アミン又はカルボキシレート)を意味するものと理解される。求核物質が求電子物質(electrophile)に電子対を与えて結合を形成できることは、当業者によって理解されよう。
[0031] 原子の「置換された(substituted)」又は「置換(substitution)」という用語は、指定された原子の1つ以上の水素が、この指定された原子の正常な原子価を超えないという条件で、限定ではないが炭素、窒素、酸素、硫黄、又はハロゲン原子を含む異なる原子で置き換えられることを意味する。「非置換の(unsubstituted)」原子は、原子価で決定される水素原子を全て有する。
[0032] 「飽和の(saturated)」という用語は、二重結合又は三重結合を含まない脂肪族基を意味するものと理解される。飽和基は、最大の通常原子価(normal valency)であるものと理解される。
[0033] 「不飽和の(unsaturated)」という用語は、炭素−炭素二重結合(例えばアルケン)又は炭素−炭素三重結合(例えばアルキン)を含有する脂肪族炭化水素基を意味し、鎖内に約2から約6の炭素原子を有する直鎖又は分岐であり得る。いくつかの実施形態において、アルケニル基は鎖内に2から約4の炭素原子を有する。分岐とは、メチル、エチル、又はプロピル等の1つ以上の低級アルキル基が線状のアルケニル鎖に結合していることを意味する。例示的なアルケニル基は、エテニル、プロペニル、n−ブテニル、及びi−ブテニルを含む。
[0034] 「アルキル」という用語は、鎖内に約1から約6の炭素原子を有する直鎖又は分岐であり得る脂肪族炭化水素基を意味する。分岐とは、メチル、エチル、又はプロピル等の1つ以上の低級アルキル基が線状のアルキル鎖に結合していることを意味する。例示的なアルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、及び3−ペンチルを含む。
[0035] 本明細書で用いる場合、「アリール」とは、6から19の炭素原子を含有する芳香族単環系又は多環系であって、任意選択的に置換され得るものを指す。本開示のアリール基は、限定ではないがフェニル、ナフチル、アズレニル、フェナントレニル、アントラセニル、フルオレニル、ピレニル、トリフェニレニル、クリセニル、及びナフタセニル等の基を含む。
[0036] 本明細書で用いる場合、「Ph−X」という略語はハロゲン化アリールを表すものと理解される。いくつかの実施形態において、ハロゲン化アリールはハロゲン化フェニルである。「Ph」はフェニル基の略語であることは理解されよう。また、「X」は、例えばヨウ素、臭素、塩素、又はフッ素等のハロゲン原子の略語であることは理解されよう。従って、例えばPh−Brは臭化フェニルを表すものと理解される。
[0037] いくつかの実施形態において、式Iの化合物は塩化アルキル又は塩化アリールである。例えば式Iの化合物は、クロロベンゼン、1−クロロ−n−ブタン、ブロモベンゼン、1−ブロモ−n−ブタン、1−クロロプロパン、及び1−ブロモプロパンから選択することができる。いくつかの実施形態において、式Iの化合物はクロロベンゼン又は1−クロロ−n−ブタンである。
[0038] いくつかの実施形態において、式Iの化合物の電気化学的安定性は、式Iの「R」化合物に官能基を付加することで向上させることができる。代表的な官能基は、例えば−CN又は−Fであり得る。例えば、式Iの化合物は以下によって表せる。
Figure 2018506845
ここで、n+m≦5である。いくつかの実施形態において、Ph−Cl及びPh−Fは最も電気化学的に安定な添加剤である。しかしながらいくつかの実施形態では、Ph−Fは、Ph−I、Ph−Br、及びPh−Clほど求核種に対して反応性が高くない。
[0039] いくつかの実施形態において、式Iの化合物は電解質に含まれ、電解質はイオン種及び溶剤を含む。電解質内の式Iの化合物の濃度は、体積で約0.1%から体積で約10%とすることができる。例えば電解質内の式Iの化合物の濃度は、約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.1%、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、又は10%とすることができる。
[0040] 1つ以上の実施形態において、溶剤は、アセトニトリル、プロピオニトリル、及びブチロニトリルの少なくとも1つである。あるいは溶剤は、ガンマ−ブチロラクトン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、及びジエチルカーボネートから選択することができる。
[0041] いくつかの実施形態において、イオン種は第4級アンモニウム塩である。第4級アンモニウム塩は、スピロ−ビピロリジニウムテトラフルオロボレート(SBP BF)、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート(TEA TFB)、及びトリエチル(メチル)アンモニウムテトラフルオロボレートの1つとすることができる。
[0042] 1つ以上の実施形態において、電解質は更に安定剤を含む。安定剤は例えばベンゾニトリルとすることができる。
[0043] いくつかの実施形態においては、式Iの化合物をセパレータ内に含ませることができる。また、式Iの化合物をアノード及びカソードの少なくとも一方に含ませることができ、又は、式Iの化合物をカソード及びアノードの少なくとも一方の結合剤内に含ませることも可能である。
[0044] いくつかの実施形態において、結合剤はカルボキシメチルセルロースを含むことができる。
[0045] 1つ以上の実施形態において、本開示のEDLCは、約2.7Vよりも高い動作電圧を有する。本開示のEDLCは、約50℃よりも高い定格最高温度を有し得る。
[0046] いくつかの実施形態において、EDLCは安定剤も含むことができる。安定剤はベンゾニトリルとすることができる。安定剤及び添加剤の総濃度はほぼ同じとすることができる。
[0047] 例えば、安定剤及び添加剤の総濃度は約5%とすることができる。例えば、安定剤の濃度は約1%であると共に添加剤の濃度は約4%であり、安定剤の濃度は約2%であると共に添加剤の濃度は約3%であり、安定剤の濃度は約2.5%であると共に添加剤の濃度は約2.5%であり、安定剤の濃度は約3%であると共に添加剤の濃度は約2%であり、又は、安定剤の濃度は約4%であると共に添加剤の濃度は約1%である場合がある。
[0048] いくつかの実施形態において、式Iの化合物は、EDLCセル内に存在する第3級アミンをアルキル化又はアリール化するように配合することができる。いくつかの実施形態において、EDLCセルは約2.7Vよりも高い動作電圧を有し、約50℃よりも高い動作温度を有し得る。
[0049] いずれの特定の理論にも束縛されることは望まないが、式Iの化合物は、電気化学二重層コンデンサ(EDLC)が機能する過程全体を通して生成される特定の反応種をアルキル化できるものであることが提案される。例えばいくつかの実施形態において、EDLCは、高い電圧(例えば約2.7V超)及び/又は高い温度(例えば50℃超)で機能する。これらの条件は特定の化学反応を促進し、EDLCの通常機能と干渉し得る特定の反応種(例えば求核種)を生成する可能性がある。
[0050] いくつかの実施形態においては、上述の条件下で、第3級アミン、カルボキシル酸、CMCのようなセルロースタイプの材料、その他の求核化合物等の求核種が形成される可能性がある。理論に束縛されることは望まないが、求核性の第3級アミンの生成はホフマン脱離機構から生じ得る。例えば、100℃超の温度及び真空であっても、EDLC内のセルコンポーネント、特に活性炭及びセルロースセパレータから、微量の水を全て除去することは現実的に不可能であり得る。(例えば高い電圧及び温度における)電気化学セル内の水の還元によって水酸化物アニオンが形成されることがあり、この水酸化物アニオンは次いで第4級アンモニウムカチオンと化学的に反応して、ホフマン脱離ルートにより第3級アミンを形成し得る。
[0051] 更に、例えば電気化学セル内の電気化学的、化学的、又は熱的な副反応によって求核種が形成される可能性がある。例えば、理論に束縛されることは望まないが、電解質が第4級アンモニウムカチオンを含むEDLCでは、電気化学的還元によって第3級アミンが形成され得る。第4級アンモニウムカチオンの電気化学的還元によって、N−C結合の開裂により第3級アミン及びアルキルラジカルが生成される。また、このアルキルラジカルが更に電気化学的に還元されてカルボアニオンになる場合、これが塩基として作用するホフマン脱離によって、新たなカチオンから更なる第3級アミンが形成され得る。EDLC内の負電極の電位は概して、第4級アンモニウムカチオンを全体的に還元できるほどではない負レベルで動作するが、いくつかの実施形態では、低率(slow rate)の第3級アミン生成が存在し得る。例えば、EDLCによっては充分な充電状態を維持するため一定の細流電流が必要であるが、いくつかの実施形態では、セルが理論上はレドックスフリー(redox−free)のシステムであっても、この細粒電流がセル内のレドックス反応を促進する。
[0052] いくつかの実施形態においては、EDLCの動作電圧が高くなればなるほど、副反応率が高くなると共に、問題となる量の第3級アミンが生成される可能性が高くなる。また、温度が上昇すると反応速度(reaction kinetics)が向上し、これによって第3級アミン及び他の分解生成物の生成が加速され得る。
[0053] 第3級アミンの他に、カルボキシル酸又はカルボキシレート等の他の求核物質が形成される可能性がある。例えば、セル内で見出されるエステル基の加水分解によってカルボキシル酸基が形成され得る。また、(例えば上述の還元機構により生成された)水酸化物イオンは、カルボキシメチルセルロース内のエステル基を加水分解してカルボキシレート基を与え得る。EDLC内の求核種の更に別のソースとして、CMC等のセルロースタイプの材料がある。CMCはEDLC電極の結合剤として使用できる。場合によっては、CMCのナトリウム塩又はアンモニア塩のいずれかが利用される。CMCは、集電体とコーティングとの間の低抵抗コンタクトを確保する際に重要な役割を果たし得る。また、CMCは、電極マトリクス内の個々の炭素粒子を結合すること、及びウェットコーティング手順が用いられる電極のコーティングに使用するスラリを濃くすることに役立ち得る。
[0054] CMCは水溶性とすることができ、いくつかの実施形態では、活性材料又はCMCリッチな材料(CMC rich material)の前層(pre−layer)で集電体をコーティングするため用いられる水性スラリの一部である。例えば、CMCリッチな材料はカーボンブラックを含有することができ、その上部は後に活性材料でコーティングされる。いくつかの好適な実施形態において、可溶化CMCは、粒子間の間隙空間及びコーティングと集電体との界面に効果的に浸透するので、いったん蒸発によって水分が取り除かれたら、それらを効果的に結合することができる。
[0055] いくつかの実施形態において、水溶性セルロース材料は、非水溶性セルロースタイプに比べて化学的安定性が低いことがある。例えば特定のセルロースタイプは、充分な水を浸透させない極めて密な結晶構造を有し、従ってこういったセルロースタイプは水溶性でなく、酸触媒加水分解が起こりにくい。酸触媒加水分解は、結果としてセルロース鎖の脱重合を生じると共に、例えば書籍や他の印刷媒体で用いられる(セルロースベースの)紙のゆっくりとした劣化を生じ得る。
[0056] EDLCの場合、理論に束縛されることは望まないが、特に厳しい条件下(例えば3V及び65℃)でのセルの動作によって正電極で酸性環境を生成することが示される。いくつかの実施形態において、この環境内のCMCは劣化する可能性があり、これはセルのESRに悪影響を及ぼす。セル内部で発生する副反応のため、EDLCの正電極において酸性種が形成され得ることは知られている。更に、時として、加速エージング試験(accelerated ageing test)を行ったセルの正電極はセルの解体時に剥離を生じることが観察されている。これは、セル内で起こった反応によって、集電体と電極コーティングとの間の結合がその強度のほとんどを失ったことを示している。この剥離効果は、図9に実証されるように酸露呈実験で再現することができる。更に、そのようなセルは、著しい容量損失が生じなかったにもかかわらず、加速エージング試験の過程でESRゲインが大きかった。
[0057] 従って、理論に束縛されることは望まないが、本開示は、厳しい条件下でセルの著しいESRゲインを防ぐため、セル内のCMCの劣化に対抗する戦略を提供する。また、CMC劣化に加えて、ESRゲインの他の機構も活性であると考えられる。
[0058] 理論に束縛されることは望まないが、これらの求核種及び求核種を生成する副反応は、EDLCセルの通常機能と干渉し、結果としてセル内のESRゲイン及び容量損失の増大を招き得る。いくつかの実施形態では、EDLCの負電極における微量の水の水酸化物イオンへの初期の還元が、セルにおける性能損失を引き起こす恐れがある。
[0059] 更に、第3級アミンのような求核種は、EDLCの正電極で反応して不溶性生成物を形成する可能性がある。第3級アミンの電気化学的酸化がセル内の性能損失を引き起こすだけでなく、このように生成された生成物が別の未知の副反応及び/又は望ましくない副反応を起こすことによって通常のセル機能と干渉する恐れがある。理論に束縛されることは望まないが、トリエチルアミンの反応は正電極における不可逆的な電気化学的酸化であると考えられる。これは、第3級アミンはそのような反応を起こすことが知られ、また、負電位では概ね安定であることが知られているからである。
[0060] 従って、本開示の目的は、反応種(例えば第3級アミン又はカルボキシル酸)を捕捉し、従ってそれらがセルの通常動作と干渉するのを防ぐため、これらの種をアルキル化又はアリール化する際に有用であり得る式Iの化合物を含有したEDLCを提供することである。
[0061] いくつかの実施形態において、アルキル化剤(例えばクロロブタン等のハロゲン化アルキル)又はアリール化剤(例えば塩化フェニル等のハロゲン化アリール)が、求核種と反応することができる。例えばクロロブタンは、アルキル化反応でトリエチルアミン等の第3級アミンと反応してブチルトリエチルアンモニウムクロリドを発生させることができる。あるいはいくつかの実施形態において、式Iの化合物(例えばクロロブタン)は、水酸化物イオン(例えば微量の水の存在下で発生した水酸化物イオン)と反応して、アルコール(例えばブタノール)及び対応するハロゲン化物(例えば塩化物)を与えることができる。
[0062] 更に、本開示のアルキル化剤又はアリール化剤は、例えばセルロース結合剤のカルボキシル基をアルキル化し、従ってセルロール材料の安定性に影響を及ぼすことができる。理論に束縛されることは望まないが、セルロース材料(例えばCMC)の安定性の向上は、材料のアルキル化(カルボキシ基/カルボキシル基/カルボキシレート基のアルキル化の場合、エステル化)によるセルロースの疎水性増大のため生じ得る。また、そのようなアルキル化はセルロース材料の結晶構造及び/又は電子構造に影響を及ぼし、これが更に安定性を向上させるように作用する場合がある。セルロース結合剤(例えばCMC)のヒドロキシル基のアルキル化も起こる可能性がある。理論に束縛されることは望まないが、アルキル化は既知の有機化学機構を介して起こり得る。アルキル化プロセスは、CMCに加えて、他のタイプのセルロース、並びに他のポリマー、バイオポリマー、多糖、及び炭水化物にも適用できる。そのような他のポリマーは、限定ではないが、アルコール及びカルボキシ官能化ポリマー、例えばポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アンモニウムを含み得る。
[0063] 更に、場合によっては、セルロース(例えばCMC)内に存在するカルボキシル官能基(COO−)は、電気化学的に酸化して二酸化炭素ガス(CO)を生成し、ポリマー鎖上にラジカル部位を残す可能性がある。そのような反応により放出されるCOはセル内に捕獲され、いくつかの実施形態では負電極において電気化学的(又は化学的)反応を起こすことがある。そのような反応はセルの性能損失を生じ得る。従っていくつかの実施形態では、エステルを形成するカルボキシル基のアルキル化によって、セルロースの電気化学的安定性の向上を図ることができる。そのようなアルキル化は、ハロゲン化アルキル又はハロゲン化アリールのような本開示のアルキル化剤を用いることにより達成できる。また、アルキル化剤は、電解質内(例えばカルボキシル酸)又は炭素表面上(例えば官能基を含有する)のカルボキシル部分と反応(例えばエステル化)することができ、そのような反応はいくつかの実施形態においてシステムの電気化学的安定性を向上させることができる。
[0064] 更に、本開示のハロゲン化アルキル又はハロゲン化アリールは、反応性官能基(例えばカルボキシル酸基)が存在する炭素表面をアルキル化又はアリール化することができる。そのようなアルキル化もセルの安定性を高めることができる。
[0065] ハロゲン化アルキル及びハロゲン化アリールの双方を使用できるが、炭素−ハロゲン結合強度の差と炭素表面に対する親和性の差によって、アルキル系とアリール系との間ではEDLCセル性能の差が生じ得る。
[0066] いくつかの実施形態において、式Iの化合物と第3級アミンとの反応の生成物は、式Iの化合物から誘導された第4級アンモニウム塩及び対応する対アニオン(例えば塩化物イオン)である。いくつかの実施形態において、第4級アンモニウム生成物は第3級アミンに比べて正電位で比較的安定であり、このため、不安定な第3級アミンや別の反応を起こすはずの他の求核種を除去することによってセルの安定性が向上する。
[0067] 更に、いくつかの実施形態において、例えば単分子層のような炭素表面に対するハロゲン化アリール又はハロゲン化アルキルの吸着は、炭素表面に対するアセトニトリル又は他の電解質種の侵入を低減することで副反応を減少させ、これによって他の電解質種のアセトニトリルの反応率を低下させてセル寿命を長期化することができる。
[0068] 先に規定したように、ESRはEDLCの内部抵抗を近似するパラメータを指す。以下の実施例に示すように、(例えば代表的な求核物質として)第3級アミンが付加されるとESRゲインは増大し、このためセルの性能が低下する。ほとんどのEDLCでは第3級アミンが付加されないものの、上述のようにセル内で第3級アミン及び求核種が形成される可能性があり、これらがセルの性能に有害な影響を及ぼし得ることは理解されよう。
[0069] 先に規定したように、容量安定性は、経時的なコンデンサの容量保持のことである。いくつかの実施形態において、EDLCに第3級アミンを付加すると、図5及び図6に示すように容量安定性を向上させることができる。これらの実施例では、トリエチルアミン及びN−メチルピロリジンの付加によって容量安定性が高まった。
実施例
[0070] 以下の実施例は、例示的な目的のためだけに示すものであり、本開示の範囲を限定することは意図していない。
一般的方法
[0071] 活性炭ベースの正電極及び活性炭ベースの負電極でパウチセルを構成し、各々に、エッチングしたアルミニウム集電体を利用した。セルロースセパレータを用いて電極を分離し、この電極アセンブリをアルミニウム−ポリマータイプのパウチセル材料に収容した。各電極のコーティング面積は16cm(すなわち4cm×4cmのサイズ)であった。各セルは合計1mLの電解質を含有した。
実施例1:EDLCセル性能に対するトリエチルアミン付加の効果
[0072] パウチセル(〜4.4F)について、トリエチルアミン(1%v:v)を付加したもの、N−メチルピロリジン(1%v:v)を付加したもの、及び第3級アミンが存在しないもの(対照)を調製した。これらのセルを50mAの定電流で充電した。
[0073] 図1は、トリエチルアミン(1%v:v)を含有するパウチセルの電圧曲線(破線)を、付加トリエチルアミンを含有しないパウチセル(実線)と比較して示す。付加トリエチルアミンを含むセルは、0%トリエチルアミンに比べて傾斜の緩い充電曲線を示す。図2は、N−メチルピロリジン(1%v:v)を含有するパウチセルの電圧曲線(破線)を、付加トリエチルアミンを含有しないパウチセル(実線)と比較して示す。付加トリエチルアミンを含むセルは、0%トリエチルアミンに比べて傾斜の緩い充電曲線を示す。
[0074] 図1及び図2では、アミンを付加しないセルに比べ、電解質に付加したアミン(1%:v)(すなわちトリエチルアミン又はN−メチルピロリジン)を含有するセルの方が傾斜の緩い充電曲線を示す。これらの結果は、セルの充電中にアミンが電気化学的に消費されていることを示唆する。
実施例2:ESRゲインに対するトリエチルアミン付加の効果
[0075] パウチセル(〜4.4F)について、トリエチルアミン(1%v:v)を付加したもの、N−メチルピロリジン(1%v:v)を付加したもの、及び第3級アミンが存在しないもの(対照)を調製した。これらのセルを50mAの定電流で充電した。
[0076] 図3に示すように、EDLCにトリエチルアミン(EtN)を付加すると、電解質で(0.5%v:v)以上用いた場合、耐久試験中のESRゲインに対して有害な効果があった。いくつかの実施形態において、この効果は時間期間が長くなると更に悪化した。
[0077] 図4に示すように、EDLCにN−メチルピロリジンを付加すると、電解質で(0.5%v:v)以上用いた場合、耐久試験中のESRゲインに対して有害な効果があった。いくつかの実施形態において、この効果は時間期間が長くなると更に悪化した。
[0078] 0.5%(v:v)トリエチルアミン及び0.5%(v:v)N−メチルピロリジンよりも低いレベル(図示せず)では、明らかな大きい不利益は見られなかった。
実施例3:容量安定性に対するトリエチルアミン付加の効果
[0079] パウチセル(〜4.4F)について、トリエチルアミン(1%v:v)を付加したもの、N−メチルピロリジン(1%v:v)を付加したもの、及び第3級アミンが不在したいもの(対照)を調製した。これらのセルを50mAの定電流で充電した。図5に示すように、電解質にトリエチルアミンを付加すると容量保持が向上した。同じ結果がN−メチルピロリジンの付加でも観察された(図6を参照のこと)。
実施例4:無条件セルにおける電気化学安定性に対するハロゲン化アリールの効果
[0080] 無条件パウチセルを、Ph−I(1%v:v)、Ph−Br(1%v:v)、Ph−Cl(1%v:v)、及びPh−F(1%v:v)で処理した。ハロゲン化アリールを付加しない無条件パウチセルを対照として用いた。これらのセルを50mAで充電し、10分間3.0Vに保持し、5Aで放電し、5秒間放置し、50mAで充電し、10分間3Vに保持し、最後に50mAで放電した。
[0081] 図7は、上述した2回の充電−放電サイクル後のパウチセルの電圧対時間プロファイルを示す。図7に示すように、Ph−Iを含有するセルは完全3V充電に到達できなかった。この結果は、Ph−Iが電気化学的に安定でなく、3Vパウチセルの条件下で負電極において直接還元されていることを示唆する。
[0082] これに対して、Ph−Br及びPh−Clは3Vセル内で目に見える電気化学的反応性を示さなかった。理論に束縛されることは望まないが、Ph−Iはセル内で電気化学的に反応していることが示される。結果として得られるI(ヨウ化物)イオンは、I、I、及びI を伴うレドックスシャトル(redox shuttle)として作用し、従ってセルの通常動作を中断させる可能性がある。
実施例5:条件付けたセルにおける電気化学的安定性に対するハロゲン化アリールの効果
[0083] Ph−Br(1%v:v)、Ph−Cl(1%v:v)、及びPh−F(1%v:v)で処理したパウチセルを、18時間にわたって3V及び65℃に条件付けた(condition)。ハロゲン化アリールを付加しない条件付パウチセルを対照として用いた。これらのセルを50mAで充電し、10分間3.0Vに保持し、5Aで放電し、5秒間放置し、50mAで充電し、10分間3Vに保持し、最後に50mAで放電した。
[0084] 図8は、上述した2回の充電−放電サイクル後のパウチセルの電圧対時間プロファイルを示す。図8に示すように、Ph−Brを含有するセルは、充電プロセスを遅らせる不安定さを生じた。この結果は、Ph−Brが電気化学的に安定でなく、条件付けたパウチセルの負電極において還元されていることを示唆する。理論に束縛されることは望まないが、電気化学セル内で臭化物レドックスプロセスは潜在的に活性であるが、確立は遅かった。Ph−Cl、Ph−F、及び対照のセルは、何ら問題を起こさなかった。従って、理論に束縛されることは望まないが、Ph−Cl及びPh−Fセルは適切な電気化学安定性を有すると考えられることが示される。しかしながら、これも理論に束縛されることは望まないが、Ph−Fは、Ph−F結合の安定性のため、第3級アミン又は多くの他の求核物質に対して高い反応性を有することは予想されない。
実施例6:電気化学セルに対するクロロベンゼン(Ph−Cl)の使用の効果
[0085] 塩化フェニル(Ph−Cl)(1%v:v)を含む電解質の使用の効果を試験するように、パウチセルを生成した。対照として、塩化フェニルが0%(v:v)の電解質を用いた。
[0086] 対照セルでは、アセトニトリル中の1M SBP BF4と5%(v:v)ベンゾニトリルから電解質を構成した。Ph−Clを添加剤として含むセルでは、1M SBP BFと5%ベンゾニトリルと1%Ph−Cl(v:v)から電解質を構成した。例えばPh−Clが存在する電解質は、アセトニトリル中の1M SBP BF4を1.0L採取し、50mLのベンゾニトリルを付加し、10mLのPh−Clを付加することで生成することができた。
[0087] 耐久試験の開始前に、18時間にわたって3.0V及び65℃に保持することでセルを条件付けた。耐久試験は、システムの電気化学的安定性を測定するため設計された実質的に定電圧、高温の試験である。デバイスの容量及びESRを、耐久試験の開始前に室温で測定し、更に試験中に特定の時間間隔で測定する。試験中に行う測定については、容量及びESRの測定前に、セルを放電して室温まで冷却させる。いったん測定を行ったら、セルを加速劣化条件(3.0V及び65℃)に戻す。
[0088] 図9は、添加剤として存在するPh−Cl(1%v:v)を含むセルの方が、耐久試験中に生じるESRゲインが小さいことを示す。図10は、添加剤として存在するPh−Clを含むセルが、この添加剤を含まないセルと等しいか又はもっと良好な容量保持を有することを示す。試験の最初の100時間に対照セルで観察される急激な容量低下は、Ph−Cl添加剤を用いることで回避される。図11は、Ph−Fではこの特有の傾向(affect)が現れないことを示す。理論に束縛されることは望まないが、この差は、Ph−Clの化学反応性によるものである(Ph−Fは、C−F結合の高い安定性のためにPh−Clほど化学的に活性でない)か、又はおそらく、Ph−Clが炭素表面に吸着される場合に容量に影響しそうであるC−Cl結合の高い分極性によるものであり得る。
[0089] 耐久試験後のセルの検査では、アルミニウム集電体の目に見える腐食は見られなかった。理論に束縛されることは望まないが、塩素、特にCl−(塩化物)の存在は、正電極上の集電体の腐食を促進すると言えるであろう。
実施例7:電気化学セルに対する1−クロロ−n−ブタンの使用の効果
[0090] 1−クロロ−n−ブタンとしても知られる塩化ブチル(Bu−Cl)(1%v:v)を含む電解質の使用の効果を試験するように、実施例6と同様のパウチセルを生成した。対照として、塩化ブチルが0%のセルも生成した。
[0091] 対照セルでは、アセトニトリル中の1M SBP BFと5%ベンゾニトリルから電解質を構成した。Bu−Clを添加剤として含むセルでは、1M SBP BF4と5%ベンゾニトリルと1%Bu−Cl(v:v)から電解質を構成した。例えばBu−Clが存在する電解質は、アセトニトリル中の1M SBP BF4を1.0L採取し、50mLのベンゾニトリルを付加し、10mLのBu−Clを付加することで生成することができた。
[0092] セルは、実施例6におけるように、3.0V及び65℃で条件付け、耐久試験を行った。
[0093] 図12は、Bu−Clの存在によって、3.0V及び65℃で動作するセルでERSゲインが低減したことを示し、この効果は約500時間よりも後に最も明らかであった。図13は、容量がBu−Clなしのセルと同じであるか又はそれらより良好であることを示し、これらのセルは1000時間期間のほとんどにおいてわずかであるが目に見えて良好である。Ph−Clと同様に、Bu−Clの存在は、対照セルで観察される試験期間の最初の100時間内の容量に著しい影響を与え、容量の急激な低下の大部分を防止する。
実施例8:電気化学セルの性能に対する安定剤の効果
[0094] 活性炭ベースの電極を含む商用のらせん巻き円筒セルを、それぞれ約1300Fの容量及び0.45mΩのESRで生成して、安定剤としての3%ベンゾニトリル(v:v)(BZN)に加えて2%Ph−Clを含有するアセトニトリル中の1M SBP BFをベースとした電解質を使用する効果を試験した(二添加剤系)。対照として、5%ベンゾニトリル(v:v)を含有するセルも試験した(単一添加剤系)。示されるように、添加剤の百分率は付加体積ベースである。例えば二添加剤系は、アセトニトリル中の1M SBP BF4を1L採取し、20mLのPh−Cl及び30mLのBZNを付加することで生成することができた。試験の開始前に、44時間にわたって2.92V及び55℃に保持することでセルを条件付けた。実施例4に記載したように、3.0V及び65℃で、1024時間にわたってセルに耐久試験を行った。
ESRゲイン
[0095] 図14にセルのESR挙動を示す。二添加剤系は、1024時間期間後に初期ESRの約290%という著しく低いESRゲインを示し、これに対して単一添加剤系では約415%であった。理論に束縛されることは望まないが、ESRゲインは主として炭素コーティングと集電体との界面の汚染の結果生じる可能性があり、結合剤系を変更するとESRゲインがいっそう大きく低減し得る。この直接的な比較の結果は、この標準的な試験条件下においてESR安定性のためにPh−Cl添加剤が有利であることを示唆している。
容量損失:定格電圧の80〜40%
[0096] 図15は、2%のPh−Cl及び3%のBZN(v:v)を含有するセルが、5%BZN(v:v)のセルに比べて著しく容量損失が小さいことを示す。この場合、容量は定格電圧の80%から40%、すなわち2.4Vから1.2Vで測定される。二添加剤セルでは、単一添加剤系での容量損失に比べ、耐久試験の最初の約100時間にわたってわずかな容量増大が生じる。二添加剤系のセルは、1024時間期間後に最初の容量の96%から97%を有し、これは並外れた安定性レベルである。これに比べ、単一添加剤系では約91%から92%である。
容量損失:全電圧
[0097] 同じセルについて、全電圧範囲で、すなわち3Vから0Vまで電圧を測定した場合。図16に示すように、この試験の初期の二添加剤系セルの容量上昇はいっそう顕著であり、これらのセルは1024時間期間後に最初の容量の98%から99.5%を維持する。単一添加剤系のセルは、1024時間期間後に最初の容量の94%から96%を有する。
[0098] この結果は、3V EDLCについて先に実証したものよりもはるかに高い容量安定性レベルが二添加剤系を利用して達成できること、及び活性炭電極における表面エリア阻止反応が実質的に停止されたことを示す。
実施例9:セルロース安定性に対する酸性条件の効果
[0099] EDLC電極を、1%(v:v)酢酸、1%(v:v)トリエチルアミン、又は1%(v:v)酢酸及び1%(v:v)トリエチルアミンの双方を混ぜたEDLC電解質に浸した。また、混ぜていない対照サンプルも試験した。以下の表1に結果を示す。
Figure 2018506845
[00100] 酸が存在すると、数週間にわたって65℃で浸漬した後に集電体から電極コーティングが大きく剥離した。この結果にコンテキストを加えると、加速エージング試験の過程でESRゲインが大きかったが著しい容量損失は起こらなかったセルは、多くの場合、酸を混ぜた浸漬試験で観察されたものと同様に、正電極において集電体からの炭素コーティングの剥離を示した。
[00101] システム、方法、及びデバイスの様々な実施形態について上述したが、それらは限定でなく単に例示としてのみ提示したことは理解されよう。上述の方法及びステップが特定の順序で発生する特定のイベントを示す場合、特定のステップの順序を変更してもよく、そのような変更は本開示の変形に従うことは、本開示の利益を有する当業者には認められよう。更に、それらのステップのいくつかは、可能な場合には並列プロセスで同時に実行してもよく、上述のように順次実行してもよい。実施形態について具体的に図示し記載したが、形態及び詳細について様々な変更を行い得ることは理解されよう。

Claims (37)

  1. カソードと、
    アノードと、
    セパレータと、
    電解質と、
    式Iの化合物を含む添加剤と、
    R−X (I)
    を含む電気化学二重層コンデンサであって、
    Rは、飽和アルキル、不飽和アルキル、飽和分岐アルキル、アリール、置換アリール、又は置換アルキルであり、
    Xは、I、Br、Cl、−SOF、−SOCF、−OCH、−N(SOF)、−N(SOCF、−N(CN)、−Si(CH、−O−S(O)−OCH、−S(O)−O−CF、又はトシレートであり、
    前記電気化学二重層コンデンサ内の式Iの前記化合物の濃度は約10体積%未満である、電気化学二重層コンデンサ。
  2. 式Iの前記化合物は塩化アルキルである、請求項1に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  3. 式Iの前記化合物は塩化アリールである、請求項1に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  4. 式Iの前記化合物は、クロロベンゼン、1−クロロ−n−ブタン、ブロモベンゼン、1−ブロモ−n−ブタン、1−クロロプロパン、及び1−ブロモプロパンのうち少なくとも1つである、請求項1に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  5. 式Iの前記化合物はクロロベンゼンである、請求項4に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  6. 式Iの前記化合物は1−クロロ−n−ブタンである、請求項4に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  7. 式Iの前記化合物は前記電解質に含まれ、前記電解質はイオン種及び溶剤を含む、請求項1に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  8. 前記電解質内の式Iの前記化合物の濃度は約0.1体積%から約10体積%である、請求項7に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  9. 前記溶剤は、アセトニトリル、プロピオニトリル、及びブチロニトリルのうち少なくとも1つである、請求項7に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  10. 前記溶剤は、ガンマ−ブチロラクトン、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、及びジエチルカーボネートのうち少なくとも1つである、請求項7に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  11. 前記イオン種は第4級アンモニウム塩である、請求項7に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  12. 前記第4級アンモニウム塩は、スピロ−ビピロリジニウムテトラフルオロボレート(SBP BF)、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート(TEA TFB)、及びトリエチル(メチル)アンモニウムテトラフルオロボレートのうち1つである、請求項11に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  13. 前記電解質は更に安定剤を含む、請求項7に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  14. 前記安定剤はベンゾニトリルである、請求項13に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  15. 式Iの前記化合物は前記セパレータに含まれる、請求項1に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  16. 式Iの前記化合物は前記アノード及び前記カソードのうち少なくとも1つに含まれる、請求項1に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  17. 式Iの前記化合物は前記カソード及び前記アノードのうち少なくとも1つの結合剤に含まれる、請求項16に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  18. 約2.7Vよりも大きい動作電圧を有する、請求項1に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  19. 約50℃よりも高い定格最高温度を有する、請求項1に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  20. カソードと、
    アノードと、
    セパレータと、
    電解質と、
    安定剤と、
    式Iの化合物を含む添加剤と、
    R−X (I)
    を含む電気化学二重層コンデンサであって、
    Rは、飽和アルキル、不飽和アルキル、飽和分岐アルキル、アリール、置換アリール、又は置換アルキルであり、
    Xは、I、Br、Cl、FSO、CFSO、OCH、N(SOF)、N(SOCF、N(CN)、Si(CH、SOCH、CFSO、又はトシレートであり、
    前記電気化学二重層コンデンサ内の式Iの前記化合物及び前記安定剤の総濃度は体積で約10%以下である、電気化学二重層コンデンサ。
  21. 前記安定剤及び前記添加剤の前記総濃度はほぼ同じである、請求項20に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  22. 前記安定剤及び前記添加剤の前記総濃度は約5%である、請求項20に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  23. 前記安定剤はベンゾニトリルである、請求項20に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  24. 式Iの前記化合物はクロロベンゼンである、請求項20に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  25. 式Iの前記化合物は1−クロロ−n−ブタンである、請求項20に記載の電気化学二重層コンデンサ。
  26. EDLCセルを製造する方法であって、
    正極集電体上にカソードを配置することと、
    負極集電体上にアノードを配置することと、
    前記正極集電体と前記負極集電体との間にセパレータを配置して前記EDLCセルを形成することと、
    前記EDLCセルをコンテナ内に配置することと、
    イオン種と、溶剤と、式Iの化合物を含む添加剤と、を含む電解質配合物を前記EDLCセルに浸透させることと、
    を含み、
    R−X (I)
    Rは、飽和アルキル、不飽和アルキル、飽和分岐アルキル、アリール、置換アリール、又は置換アルキルであり、
    Xは、I、Br、Cl、FSO、CFSO、OCH、N(SOF)、N(SOCF、N(CN)、Si(CH、SOCH、CFSO、又はトシレートであり、
    前記電気化学二重層コンデンサにおける式Iの前記化合物の濃度は約5体積%未満である、方法。
  27. 前記電解質は更に安定剤を含む、請求項26に記載の方法。
  28. 前記安定剤はベンゾニトリルである、請求項26に記載の方法。
  29. 式Iの前記化合物は、前記EDLCセル内に存在する第3級アミンをアルキル化又はアリール化するように配合されている、請求項26に記載の方法。
  30. 式Iの前記化合物は塩化アルキルである、請求項26に記載の方法。
  31. 式Iの前記化合物は塩化アリールである、請求項26に記載の方法。
  32. 式Iの前記化合物は、クロロベンゼン、1−クロロ−n−ブタン、ブロモベンゼン、1−ブロモ−n−ブタン、1−クロロプロパン、及び1−ブロモプロパンのうち少なくとも1つを含む、請求項26に記載の方法。
  33. 式Iの前記化合物はクロロベンゼンである、請求項32に記載の方法。
  34. 前記溶剤は、アセトニトリル、プロピオニトリル、及びブチロニトリルのうち少なくとも1つを含む、請求項26に記載の方法。
  35. 前記イオン種は、スピロ−ビピロリジニウムテトラフルオロボレート(SBP BF)、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート(TEA TFB)、及びトリエチル(メチル)アンモニウムテトラフルオロボレートのうち1つである、請求項26に記載の方法。
  36. 前記EDLCセルは約2.7Vよりも大きい動作電圧を有する、請求項26に記載の方法。
  37. 前記EDLCセルは摂氏約50度よりも高い動作温度を有する、請求項26に記載の方法。
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