JP2018198197A - 樹脂集電体の製造方法、リチウムイオン電池用電極の製造方法、及び、リチウムイオン電池の製造方法 - Google Patents

樹脂集電体の製造方法、リチウムイオン電池用電極の製造方法、及び、リチウムイオン電池の製造方法 Download PDF

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【課題】 貫通抵抗値の低い樹脂集電体を製造する方法を提供すること。【解決手段】 ポリオレフィンとニッケル粒子とを溶融混練することにより導電性樹脂組成物を得る工程を有する樹脂集電体の製造方法であって、上記溶融混練時の温度が、JIS K7210−1:2014に記載の方法を用いて荷重5kgの条件下で測定される上記導電性樹脂組成物のメルトマスフローレートが100〜500g/10minとなる温度であることを特徴とする樹脂集電体の製造方法。【選択図】 なし

Description

本発明は、樹脂集電体の製造方法、リチウムイオン電池用電極の製造方法、及び、リチウムイオン電池の製造方法に関する。
近年、環境保護のため、二酸化炭素排出量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用二次電池の開発が鋭意行われている。二次電池としては、高エネルギー密度、高出力密度が達成できるリチウムイオン電池に注目が集まっている。
リチウムイオン電池は、一般に、バインダを用いて正極または負極活物質等を正極用または負極用集電体にそれぞれ塗布して電極を構成している。また、双極型の電池の場合には、集電体の一方の面にバインダを用いて正極活物質等を塗布して正極層を、反対側の面にバインダを用いて負極活物質等を塗布して負極層を有する双極型電極を構成している。
このようなリチウムイオン電池においては、従来、集電体として金属箔(金属集電箔)が用いられてきた。近年、金属箔に代わって導電性材料が添加された樹脂から構成される、いわゆる樹脂集電体が提案されている。このような樹脂集電体は、金属集電箔と比較して軽量であり、電池の単位重量あたりの出力向上が期待される。
例えば、特許文献1には、簡易な工程で作成することが可能で、充放電特性および面内抵抗値を高く維持した双極型リチウム二次電池用樹脂集電体として、特定の粒子径を有する導電性粒子を含む導電剤と樹脂バインダとを含有し、特定の厚さを有する樹脂集電体が開示されている。
特開2012−150896号公報
しかし、抵抗値、特に貫通抵抗値(厚さ方向の抵抗値)の低い樹脂集電体を得るためには、未だ改善の余地があると言える。
本発明は、貫通抵抗値の低い樹脂集電体を製造する方法を提供することを目的とする。本発明はまた、上記樹脂集電体を用いたリチウムイオン電池用電極の製造方法、及び、リチウムイオン電池の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、ポリオレフィンとニッケル粒子とを溶融混練することにより導電性樹脂組成物を得る工程を有する樹脂集電体の製造方法であって、上記溶融混練時の温度が、JIS K7210−1:2014に記載の方法を用いて荷重5kgの条件下で測定される上記導電性樹脂組成物のメルトマスフローレートが100〜500g/10minとなる温度であることを特徴とする樹脂集電体の製造方法;上記の方法により樹脂集電体を作製する工程と、上記樹脂集電体の表面に活物質層を形成する工程とを備えることを特徴とするリチウムイオン電池用電極の製造方法;上記の方法によりリチウムイオン電池用電極を作製する工程を備えることを特徴とするリチウムイオン電池の製造方法である。
本発明によれば、導電性樹脂組成物のメルトマスフローレートが特定の値となる温度で溶融混練を行うことにより、貫通抵抗値の低い樹脂集電体を得ることができる。
[樹脂集電体の製造方法]
本発明の樹脂集電体の製造方法では、まず、ポリオレフィンとニッケル粒子、及び、必要に応じてその他の成分を溶融混練することにより、導電性樹脂組成物を得る。
本発明の樹脂集電体の製造方法においては、溶融混練時の温度が、JIS K7210−1:2014に記載の方法を用いて荷重5kgの条件下で測定される上記導電性樹脂組成物のメルトマスフローレートが100〜500g/10minとなる温度であることを特徴としている。換言すると、JIS K7210−1:2014に記載の方法を用いて荷重5kgの条件下で測定される上記導電性樹脂組成物のメルトマスフローレートが100〜500g/10minとなる温度で溶融混練を行うことを特徴としている。集電体の貫通抵抗値及び成形性の観点から、上記導電性樹脂組成物のメルトマスフローレートが200〜500g/10minとなる温度で溶融混練を行うことが好ましい。
メルトマスフローレート(MFRとも記載する)は、溶融状態にある樹脂の流動性を示す指標であり、MFRの値が大きいほど流動性が高い。本発明の樹脂集電体の製造方法においては、導電性樹脂組成物のMFRが100〜500g/10minとなる温度で溶融混練を行うことにより、貫通抵抗値の低い樹脂集電体を得ることができる。MFRが100g/10minよりも小さいと、フィルム成形時に樹脂が展開せず、薄膜フィルムの作製ができない。一方、MFRが500g/10minを超えると、薄膜フィルムの強度等の機械物性が維持できない。なお、MFRが上記の範囲であると貫通抵抗値の低い樹脂集電体となる理由は明らかではないが、溶融混練時のシアレートが低下して導電性フィラーであるニッケル粒子の分散度が低くなり、その結果、導電性フィラーによる導電経路が適度に維持されるためと推定される。
なお、以下の特徴を有する樹脂集電体の製造方法もまた、本発明の1つである。
ポリオレフィンとニッケル粒子とを溶融混練することにより導電性樹脂組成物を得る工程を有する樹脂集電体の製造方法であって、上記溶融混練時の温度が240〜280℃であることを特徴とする樹脂集電体の製造方法。
溶融混練の方法としては、導電性フィラーのマスターバッチを得てからさらにポリオレフィンと混合して溶融混練する方法、ポリオレフィン、導電性フィラー、及び、必要に応じてその他の成分のマスターバッチを用いる方法、及び、全ての原料を一括して混合後溶融混練する方法等があり、その混合にはペレット状又は粉体状の成分を適切な公知の混合機、例えばニーダー、インターナルミキサー、バンバリーミキサー及びロール等を用いることができる。
導電性樹脂組成物を得るために用いられるポリオレフィンとしては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等が挙げられる。その他、炭素数4〜30のα−オレフィン(1−ブテン、イソブテン、1−ヘキセン、1−デセン及び1−ドデセン等)を必須構成単量体とする重合体等でもよい。これらのポリオレフィンは、1種単独でもよいし、2種以上の混合物であってもよい。
ポリオレフィンの中でも、防湿特性や機械的強度の点で、ポリプロピレンが好ましい。ポリプロピレンとしては、例えば、ホモポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、長鎖分岐構造を有するポリプロピレン及び酸変性ポリプロピレン等が挙げられる。中でも、ポリプロピレンは、ブロックポリプロピレンを含むことが好ましい。ホモポリプロピレンは、プロピレンの単独重合体である。ランダムポリプロピレンは、不規則に導入された少量(好ましくは4.5重量%以下)のエチレン単位を含有する共重合体である。ブロックポリプロピレンは、ホモポリプロピレンの中にエチレンプロピレンゴム(EPR)が分散している組成物であり、ホモポリプロピレンの「海」の中にEPRを含む「島」が浮かぶ「海島構造」を有している。長鎖分岐構造を有するポリプロピレンとしては、特開2001−253910号公報等に記載されたポリプロピレン等が挙げられる。酸変性ポリプロピレンは、カルボキシル基を導入したポリプロピレンであり、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸とポリプロピレンとを有機過酸化物の存在下で反応する等の公知の方法で反応して得ることができる。
ポリプロピレンとして市場から入手できるものとしては、以下のものが挙げられる。
ホモポリプロピレンとしては、商品名「サンアロマーPL500A」(3g/10min)、「サンアロマーPM600A」(7g/10min)、「サンアロマーPM900A」(30g/10min)、「サンアロマーPHA03A」(42g/10min)[サンアロマー(株)製]等が挙げられる。
ランダムポリプロピレンとしては、商品名「サンアロマーPC630S」(7.5g/10min)、「サンアロマーPC630A」(7.5g/10min)[サンアロマー(株)製]、商品名「ウィンテックWFX4T」(7.0g/10min)[日本ポリプロ(株)製]、商品名「プライムポリマーF−744NP」(7.0g/10min)[(株)プライムポリマー製]等が挙げられる。
ブロックポリプロピレンとしては、商品名「サンアロマーPM854X」(20g/10min)、「サンアロマーPC684S」(7.5g/10min)、「クオリアCM688A」(8g/10min)[サンアロマー(株)製]等が挙げられる。
なお、商品名の後の括弧内に記載した値は、そのポリプロピレンのメルトマスフローレート(MFR)である。
本発明の樹脂集電体の製造方法においては、温度230℃、荷重2.16kgの条件下でJIS K7210−1:2014に記載の方法で測定されるメルトマスフローレートが7.5〜40g/10minであるポリオレフィンを用いることが好ましく、7.5〜30g/10minであるポリオレフィンを用いることがより好ましい。
導電性樹脂組成物を得るために用いられるニッケル粒子は、導電性フィラーとして機能する。ニッケル粒子は導電性を有している一方で、電荷移動媒体として用いられるイオンに関しては伝導性を有していないため、集電体内のイオン透過を抑制することができる。ここで、電荷移動媒体として用いられるイオンとは、例えばリチウムイオン電池であればリチウムイオンである。
導電性樹脂組成物を得るために用いられるニッケル粒子のメジアン径は特に限定されるものではないが、電池の電気特性の観点から、1〜20μmであることが好ましく、また、メジアン径の異なる2種以上のニッケル粒子からなることが好ましい。
なお、メジアン径とは、体積分布に基づくメジアン径であり、レーザー式粒度分布測定装置(LA−920:堀場製作所製)によって測定される。
ニッケル粒子として、市場から入手できるものとしては、商品名「Type123」、「Type255」、「4SP−10」、「HCA−1」[いずれもVale社製]等が挙げられる。
集電体の強度と導電性とのバランスの観点から、導電性樹脂組成物を得るために用いられるポリオレフィンとニッケル粒子との重量比は、ポリオレフィン:ニッケル粒子=25:75〜35:65であることが好ましく、30:70〜35:65であることがより好ましい。
導電性樹脂組成物を得るために、本発明の効果を損なわない範囲において、ニッケル粒子の他に、ニッケル粒子以外の導電性フィラーを添加してもよい。ニッケル粒子以外の導電性フィラーとしては、例えば、銅、鉄、クロム及びこれらの合金(ニッケルとの合金も含む)からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属粒子、並びに、アセチレンブラック等の炭素系導電性フィラー等が挙げられる。
導電性樹脂組成物を得るために、本発明の効果を損なわない範囲において、ニッケル粒子等の導電性フィラー及びポリオレフィンの他に、その他の成分(分散剤、架橋促進剤、架橋剤、着色剤、紫外線吸収剤、可塑剤)等を適宜添加してもよい。
溶融混練時の温度は導電性樹脂組成物のMFRが100〜500g/10minとなる温度であれば特に限定されないが、前記で好ましい範囲として挙げた温度230℃、荷重2.16kgの条件下でJIS K7210−1:2014に記載の方法で測定されるメルトマスフローレートが7.5〜40g/10minであるポリオレフィンを用いて、ポリオレフィンとニッケル粒子との重量比が25:75〜35:65である場合は240〜280℃であることが好ましい。また、前記でより好ましい範囲として挙げた温度230℃、荷重2.16kgの条件下でJIS K7210−1:2014に記載の方法で測定されるメルトマスフローレートが7.5〜30g/10minであるポリオレフィンを用いて、ポリオレフィンとニッケル粒子との重量比が30:70〜35:65である場合は250〜270℃であることがより好ましい。
溶融混練時の各成分の添加順序には特に限定はない。得られた混合物は、さらにペレタイザーなどを用いてペレット化又は粉末化してもよい。
得られた導電性樹脂組成物をフィルム状等に成形することにより、樹脂集電体が得られる。フィルム状に成形する方法としては、Tダイ法、インフレーション法及びカレンダー法等の公知のフィルム成形法が挙げられる。なお、樹脂集電体は、フィルム成形以外の成形方法によっても得ることができる。
本発明の製造方法により得られる樹脂集電体は、2層以上の導電性樹脂層からなる樹脂集電体であることが好ましい。前記の導電性樹脂組成物を成形して樹脂集電体が得られるが、成形時にピンホールが生じた場合にそのままリチウムイオン電池に用いると不具合の原因となる。2層以上の導電性樹脂層からなる樹脂集電体であると、1層の成形時にピンホールが生じた場合でも、他の層でピンホールを塞ぐことができるため好ましい。より薄膜化してもピンホールが生じ難くなるため、3層以上の導電性樹脂層からなる樹脂集電体であることが更に好ましい。
樹脂集電体の厚さは特に限定されないが、5〜400μmであることが好ましい。樹脂集電体が2層以上の導電性樹脂層からなる場合は、各々の導電性樹脂層の厚さが90μm以下であることが好ましい。
本発明の製造方法により得られる樹脂集電体は、好ましくはリチウムイオン電池用電極の樹脂集電体として用いられる。なお、本発明の製造方法により得られる樹脂集電体は、負極用樹脂集電体として用いられることが好ましい。
[リチウムイオン電池用電極の製造方法]
本発明のリチウムイオン電池用電極の製造方法は、上述した方法により樹脂集電体を作製する工程と、上記樹脂集電体の表面に活物質層を形成する工程とを備えることを特徴とする。
上述した方法により作製される樹脂集電体は、負極用樹脂集電体として用いられることが好ましい。この場合、本発明のリチウムイオン電池用電極の製造方法は、上述した方法により樹脂集電体を作製する工程と、樹脂集電体の表面に負極活物質層を形成する工程とを備える。負極活物質層は、負極活物質とともに、必要に応じてバインダ、導電助剤等の添加剤を用いて形成することができる。
[リチウムイオン電池の製造方法]
本発明のリチウムイオン電池の製造方法は、上述した方法によりリチウムイオン電池用電極を作製する工程を備えることを特徴とする。
例えば、本発明の製造方法により得られる樹脂集電体が負極用樹脂集電体として用いられる場合、すなわち、本発明のリチウムイオン電池用電極の製造方法が上述した方法により樹脂集電体を作製する工程と、樹脂集電体の表面に負極活物質層を形成する工程とを備える場合、本発明のリチウムイオン電池の製造方法は、さらに、正極用集電体の表面に正極活物質層を形成する工程を備える。正極活物質層は、正極活物質とともに、必要に応じてバインダ、導電助剤等の添加剤を用いて形成することができる。そして、セパレータを配置し、電解液を加えることによって、リチウムイオン電池が得られる。本発明のリチウムイオン電池の製造方法において、負極活物質、正極活物質、電解液、セパレータ等の材料としては、公知の材料を使用することができる。正極活物質及び負極活物質は、アクリル系樹脂等の樹脂で被覆された被覆活物質であってもよい。正極用集電体は、金属集電箔であってもよいし、樹脂集電体であってもよい。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り本発明は実施例に限定されるものではない。なお、特記しない限り、部は重量部、%は重量%を意味する。
<実施例1>
2軸押出機にて、ポリプロピレン[商品名「サンアロマーPC684S」、サンアロマー(株)製]、ニッケル粒子[商品名「Type255」、Vale社製、メジアン径:20μm]を260℃、100rpm、滞留時間5分の条件で溶融混練して導電性樹脂組成物(Z−1)を得た。表1に示すように、ポリプロピレンとニッケル粒子との重量比は、ポリプロピレン:ニッケル粒子=30:70である。
得られた導電性樹脂組成物(Z−1)をTダイから押し出し、熱プレス機により圧延することで、膜厚200μmの樹脂集電体(X−1)を得た。
<実施例2〜7>
表1に示すように、ポリプロピレンの種類、ニッケル粒子の種類、ポリプロピレンとニッケル粒子との重量比、及び、溶融混練時の温度を変更したことを除いて、実施例1と同様の方法により導電性樹脂組成物(Z−2)〜(Z−7)を得た後、樹脂集電体(X−2)〜(X−7)を得た。
<比較例1〜4>
表1に示すように、ポリプロピレンの種類、ポリプロピレンとニッケル粒子との重量比、及び、溶融混練時の温度を変更したことを除いて、実施例1と同様の方法により導電性樹脂組成物(Z´−1)〜(Z´−4)を得た後、樹脂集電体(X´−1)〜(X´−4)を得た。
表1中、ポリプロピレンとして下記を用いた。表1には、温度230℃、荷重2.16kgの条件下でJIS K7210−1:2014に記載の方法で測定されるポリプロピレンのメルトマスフローレート(MFR)を示している。
実施例1及び実施例5:ブロックポリプロピレン[商品名「サンアロマーPC684S」、サンアロマー(株)製]
実施例2〜4、実施例7、比較例1及び比較例4:ブロックポリプロピレン[商品名「サンアロマーPM854X」、サンアロマー(株)製]
実施例6:ブロックポリプロピレン[商品名「サンアロマーPC684S」]とホモポリプロピレン[商品名「サンアロマーPHA03A」]とを重量比20/80で混合したもの[いずれもサンアロマー(株)製]
比較例2:ホモポリプロピレン[商品名「サンアロマーPL500A」、サンアロマー(株)製]
比較例3:ホモポリプロピレン[商品名「サンアロマーPHA03A」、サンアロマー(株)製]
表1中、ニッケル粒子として下記を用いた。
Ni−1:ニッケル粒子[商品名「Type255」、Vale社製]
Ni−2:ニッケル粒子[商品名「4SP−10」:商品名「HCA−1」=29:71(重量比)、いずれもVale社製]
[評価方法]
<導電性樹脂組成物のMFRの測定>
導電性樹脂組成物(Z−1)〜(Z−7)及び(Z´−1)〜(Z´−4)について、溶融混練時の温度、荷重5kgの条件下でJIS K7210−1:2014に記載の方法によりメルトマスフローレート(MFR)を測定した。
<貫通抵抗値の測定>
樹脂集電体(X−1)〜(X−7)及び(X´−1)〜(X´−4)を3cm×10cm程度の短冊に裁断し、電気抵抗測定器[IMC−0240型、井元製作所(株)製]及び抵抗計[RM3548、HIOKI製]を用いて各樹脂集電体の貫通抵抗値を測定した。
電気抵抗測定器に2.16kgの荷重をかけた状態での樹脂集電体の抵抗値を測定し、2.16kgの荷重をかけてから60秒後の値をその樹脂集電体の抵抗値とした。下記の式に示すように、抵抗測定時の冶具の接触表面の面積(3.14cm)をかけた値を貫通抵抗値とした。
貫通抵抗値(Ω・cm)=抵抗値(Ω)×3.14(cm
貫通抵抗値が5Ω・cm未満である場合を○(良)、5Ω・cm以上である場合を×(不可)と判定した。
各評価結果を表1に示す。なお、比較例4の樹脂集電体(X´−4)においては、成形不良で貫通抵抗値を測定できなかったため、×(不可)と判定した。
Figure 2018198197
表1より、導電性樹脂組成物のMFRが100〜500g/10minとなる温度で溶融混練を行った実施例1〜7では、導電性樹脂組成物のMFRが100g/10min未満となる温度で溶融混練を行った比較例1及び2、並びに、導電性樹脂組成物のMFRが500g/10minを超える温度で溶融混練を行った比較例3及び4と比べて、樹脂集電体の貫通抵抗値が低いことが確認された。
本発明の樹脂集電体の製造方法は、特に、携帯電話、パーソナルコンピューター及びハイブリッド自動車、電気自動車用に用いられるリチウムイオン電池用の集電体を製造する方法として有用である。

Claims (10)

  1. ポリオレフィンとニッケル粒子とを溶融混練することにより導電性樹脂組成物を得る工程を有する樹脂集電体の製造方法であって、
    前記溶融混練時の温度が、JIS K7210−1:2014に記載の方法を用いて荷重5kgの条件下で測定される前記導電性樹脂組成物のメルトマスフローレートが100〜500g/10minとなる温度であることを特徴とする樹脂集電体の製造方法。
  2. 前記ポリオレフィンが、ポリプロピレンである請求項1に記載の樹脂集電体の製造方法。
  3. 前記ポリプロピレンが、ブロックポリプロピレンを含む請求項2に記載の樹脂集電体の製造方法。
  4. 温度230℃、荷重2.16kgの条件下でJIS K7210−1:2014に記載の方法で測定される前記ポリオレフィンのメルトマスフローレートが7.5〜40g/10minである請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂集電体の製造方法。
  5. 前記ニッケル粒子の体積分布に基づくメジアン径が1〜20μmである請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂集電体の製造方法。
  6. 前記ポリオレフィンと前記ニッケル粒子との重量比が、ポリオレフィン:ニッケル粒子=25:75〜35:65である請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂集電体の製造方法。
  7. 前記樹脂集電体が負極用樹脂集電体である請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂集電体の製造方法。
  8. 前記溶融混練時の温度が240〜280℃である請求項1〜7のいずれか1項に記載の樹脂集電体の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法により樹脂集電体を作製する工程と、
    前記樹脂集電体の表面に活物質層を形成する工程とを備えることを特徴とするリチウムイオン電池用電極の製造方法。
  10. 請求項9に記載の方法によりリチウムイオン電池用電極を作製する工程を備えることを特徴とするリチウムイオン電池の製造方法。
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