JP2018188568A - ガスバリア転写フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】高湿度環境下において、長期に亘って優れたガス透過率制御性を発揮するガスバリア性を付与可能なガスバリア転写フィルムの提供。【解決手段】樹脂基材11と、樹脂基材の少なくとも片面に積層された蒸着層12と、蒸着層上に積層された樹脂接着層13とを備え、樹脂接着層が、カルボキシル基を有する熱可塑性樹脂を含有するガスバリア転写フィルム10。熱可塑性樹脂が、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、またはエチレン−アクリル酸共重合体(EAA)であることが好ましいガスバリア転写フィルム。更に好ましくは、樹脂基材と蒸着層12との間にシロキサン結合を有するケイ素化合物(A)とヒドロキシル基を有する水溶性高分、カルボキシル基を有する水溶性高分子又は、ヒドロキシシル基とカルボキシル基とを含有するアクリルポリオールから選択される一つと、を含有する、ウェットコート層を備える、ガスバリア転写フィルム。【選択図】図1

Description

本発明は、任意のフィルム、表示素子や各種デバイスなどにガスバリア性を付与するガスバリア転写フィルムに関する。
ガスバリア転写フィルムとは、酸素や水蒸気などのガスを透過させない性質(ガスバリア性)を備えているガスバリア性積層体を、任意の被転写体に転写させる転写フィルムである。直接的に真空蒸着法やスパッタ法などによってガスバリア膜などを積層することが困難な耐熱性が不十分なフィルムや各種素子、デバイス、枚葉形態の表示装置などにガスバリア性積層体を転写することで、容易に高いガスバリア性を付与することが可能となる。ガスバリア性積層体で遮蔽された部位に保持された部材は、外部のガスに起因する劣化/変質などを抑制することができる。近年、このようなガスバリア性積層体は、様々な分野で活用されている。
このようなガスバリア性積層体は、例えば、食品などの包装に用いられる包装材料として活用されている。食品などの包装用途では、内容物の変質を防止することが求められている。具体的には、タンパク質や油脂等の酸化や変質を抑制し、更に風味や鮮度を保持できることが求められる。このため、好適にガスバリア性積層体が用いられる。
また、このようなガスバリア性積層体は、例えば、医薬品などの包装に用いられる包装材料として活用されている。医薬品などの包装用途では、内容物の変質を防止することが求められている。具体的には、無菌状態を保持し、内容物の有効成分の変質を抑制し、その効能を保持できることが求められている。このため、好適にガスバリア性積層体が用いられる。
また、このようなガスバリア性積層体は、例えば、半導体ウェハなどの電子部品や精密部品の包装に用いられる包装材料として活用されている。精密部品は、外部のガスに暴露されると、外部のガスが異物として働き不良品となる恐れがあることから、外部のガスを遮蔽することが求められている。このため、好適にガスバリア性積層体が用いられる。
また、このようなガスバリア性積層体は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどのフラットパネルディスプレイの部材として活用されている。フラットパネルディスプレイの用途では、画素素子など内部部材の劣化を防止することが求められている。このため、好適にガスバリア性積層体が用いられる。
また、このようなガスバリア性積層体は、例えば、太陽電池におけるバックシートやフロントシートとして活用されている。太陽電池用途では、紫外線や湿気などから内部機構の劣化を防止することが求められる。このため、好適にガスバリア性積層体が用いられる。
ここで、このようなガスバリア性積層体を包装部材として用いる場合、透明性も兼ね備えることが好ましい。包装材料が透明性を有することで、包装の外から内容物の形状や内容物の色などが目視で確認することができ、それにより、内容物の取り違い防止や、損傷の有無、内容物の変質の有無を開封前に把握することができる。
以上、ガスバリア性積層体は、種々の広範な用途に対応できるように、ガスバリア性だけでなく、透明性、耐湿性、耐候性、耐久性などの特性を高度なレベルで兼ね備えていることが求められる。
従来、ガスバリア性積層体として、フィルム基材上にガスバリア性物質を蒸着したガスバリア性積層体が知られている。ガスバリア性物質の蒸着膜は、ガスバリア性を有するほか、極めて薄いことから透明性も良好である。
このようなガスバリア性積層体としては、例えば、シリカ系蒸着フィルムやアルミナ反応蒸着フィルムが挙げられる。シリカ系蒸着フィルムは、フィルム基材に、一酸化ケイ素やSi/SiO混合材料を蒸着した積層体である。また、アルミナ反応蒸着フィルムは、フィルム基材に、金属アルミニウムを蒸発させ酸素と反応させて蒸着した積層体である。
ここで、シリカ系蒸着フィルムやアルミナ反応蒸着フィルムは、ガスバリア性が温度や水分の影響を受けやすいことから、耐熱性、耐水性、耐湿性を向上させたガスバリア性積層体が提案されている(特許文献1および特許文献2参照)。
特許文献1および特許文献2に開示された積層体は、基材上に設けた蒸着膜の上に、さらに、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子と、テトラエトキシシラン等のアルコキシシラン又はその加水分解物とを含有するコーティング液を塗工し、加熱乾燥させてガスバリア性被膜を設けている。このような構成によって、ガスバリア性、耐熱性、耐水性、耐湿性等を向上させている。
また、従来法ならば枚葉でハードコート層、ガスバリア層をコーティング法、真空蒸着法、スパッタリング法等で形成しなければならなかったプラスチック液晶パネル用のプラスチック基板等に対して、ガスバリア性積層体などを転写する転写箔が考案されている(特許文献3参照)。
特開平7−164591号公報 国際公開第2004/048081号 特開平8−234181号公報
ガスバリア性積層体は、その使用用途の拡大に伴い、特殊なフィルムや、巻き取り成膜では直接ガスバリア性が付与できない素子やデバイスに、効率よく、安価に、高いガスバリア性を付与することが求められている。このような場合に各種転写フィルムが提案されてはいるが、転写の際にガスバリア性が損なわれず、かつ、高湿度雰囲気下にあっても長期間、高いガスバリア機能を有する転写積層体は知られていない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、高湿度環境下において、長期に亘って優れたガス透過率制御性を発揮するガスバリア性を付与可能なガスバリア転写フィルムを提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、ガスバリア転写フィルムにおいて、高いガスバリア性を付与することが容易な転写フィルムを見出し、本発明を完成した。本発明は、例えば以下の態様を有する。
本発明に係るガスバリア転写フィルムは、樹脂基材と、樹脂基材の少なくとも片面に積層された蒸着層と、蒸着層上に積層された樹脂接着層とを備えたガスバリア転写フィルムであって、樹脂接着層が、カルボキシル基を有する熱可塑性樹脂を含有することを特徴とする。
また、熱可塑性樹脂が、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、またはエチレン−アクリル酸共重合体(EAA)であることが好ましい。
また、樹脂基材と蒸着層との間であって、樹脂基材上に直接あるいは剥離層を介して積層されたウェットコート層を更に備え、ウェットコート層が、シロキサン結合を有するケイ素化合物(A)と、ヒドロキシル基を有する水溶性高分子、カルボキシル基を有する水溶性高分子、ヒドロキシル基とカルボキシル基を含有するアクリルポリオールのいずれかひとつ(B)と、を含有してもよい。
また、樹脂基材と樹脂接着層との間に、1組以上の蒸着層とウェットコート層とが積層されてもよい。
本発明によれば、高湿度環境下において、長期に亘って優れたガス透過率制御性を発揮するガスバリア性を付与可能なガスバリア転写フィルムを実現できる。
本発明の一実施形態に係るガスバリア転写フィルムの概略断面図 本発明の他の実施形態に係るガスバリア転写フィルムの概略断面図 本発明の他の実施形態に係るガスバリア転写フィルムの概略断面図 本発明の一実施形態に係るガスバリア転写フィルムの転写後の概略断面図
以下、本発明に係るガスバリア転写フィルムの実施形態について図面を参照して具体的に説明する。ただし、本発明の具体的な構成は下記実施形態の内容に限定されるものではなく、本明細書の趣旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、それらは本発明に含まれる。
本実施形態のガスバリア転写フィルムは、樹脂基材と、樹脂基材の少なくとも片面に積層された蒸着層と、蒸着層上に積層された樹脂接着層とを備え、樹脂接着層が、カルボキシル基を有する熱可塑性樹脂を含有することを特徴とする。また、熱可塑性樹脂が、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、またはエチレン−アクリル酸共重合体(EAA)であることが好ましい。
ガスバリア転写フィルムは、EMAAなどの熱可塑性樹脂を含有する樹脂接着層が被転写材との接着層となることで被転写材にラミネートされ、蒸着層が樹脂基材から剥離され被転写材に転写されるものである。EMAAなどの熱可塑性樹脂はカルボキシル基を有しており、蒸着層との高い密着性を発現させる効果がある。このことにより、蒸着層の剥離の際に、蒸着層のガスバリア性を劣化させずに、被転写材に転写することが可能となる。
特に蒸着層が複数積層される場合、著しく高いバリア性を発現することが可能であり、仮に転写時に、一部の層にクラックなどの劣化が生じたとしても、高いバリア性を維持することができる。
(ガスバリア転写フィルム)
図1に、本発明の一実施形態に係るガスバリア転写フィルムの概略断面図を示す。ガスバリア転写フィルム10は、樹脂基材11の片面に、蒸着層12、(熱可塑性)樹脂接着層13が順次積層した構成の積層体である。また、図2に、本発明の他の実施形態に係るガスバリア転写フィルムの概略断面図を示す。ガスバリア転写フィルム10は、樹脂基材11の片面に、ウェットコート層24、蒸着層12、(熱可塑性)樹脂接着層13が順次積層した構成の積層体である。以下、樹脂基材11を基準として、蒸着層12や(熱可塑性)樹脂接着層13が積層される向きを上(層)として説明する。
<樹脂基材>
樹脂基材11は、ガスバリア転写フィルム10の基体となる層である。樹脂基材11は、一般的に使用されている種々のシート状の基材(フィルム状のものを含む)のなかから適宜選択し、用いてよい。例えば、(1)ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステルフィルム、(2)ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンフィルム、(3)ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリスチレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリルニトリルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリ乳酸などの生分解性プラスチックフィルム、などが挙げられる。
また、樹脂基材11には、帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤等の公知の添加剤が含有されていてもよい。
また、樹脂基材11の厚みは、特に制限がなく、仕様などに応じて適宜決定してよい。実用上、樹脂基材の厚みは、6μm以上200μm以下、好ましくは12μm以上125μm以下、より好ましくは12μm以上50μm以下が望ましい。ただし、本実施形態のガスバリア転写フィルム10において、樹脂基材11の厚みは上記範囲に限定されるものではない。
また、樹脂基材11表面に剥離層などを設けてもよい。尚、剥離層を設けることにより、樹脂基材11と他の層(蒸着層12、樹脂接着層13など)との転写時の剥離が容易となるが、一般に剥離層上に蒸着層12を欠陥を少なく成膜することが困難な場合が多く不適である。剥離層を設ける場合には蒸着層12のガスバリア性が損なわれないように後述するウェットコート層24を設けることが必要となる。ウェットコート層は転写後には被転写材において蒸着層12の上面側に配置されることになり、転写後の蒸着膜の保護層として機能するものである。
<蒸着層>
蒸着層12は、ガスバリア性を付与するため、蒸着材料を蒸着させることにより、樹脂基材11より上層に形成される層である。蒸着層12に用いる蒸着材料は、公知のガスバリア性蒸着膜を構成する無機材料から適宜選択して用いてよい。例えば、Si、Al、Zn、Sn、Fe、Mn等の金属、これらの金属の1種以上を含む無機化合物などが挙げられる。該無機化合物としては、酸化物、窒化物、炭化物、フッ化物等が挙げられる。これらの中でも、金属及び金属酸化物から選ばれる少なくとも1種が好ましい。具体的には、例えば、一酸化ケイ素、二酸化ケイ素等のケイ素酸化物(SiO)、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化スズ、などが挙げられる。なかでも、酸化アルミニウムを含有する蒸着膜は、ヘリウムバリア性にも優れ好適である。
また、蒸着層12は、金属アルミニウムを含有する蒸着材料を用いて酸素を導入しながら反応させる真空蒸着により形成することが特に好ましい。真空蒸着により形成された蒸着層12は、透明性や、酸素ガスや水蒸気に対するバリア性に特に優れる。蒸着材料中、アルミニウムと酸素の含有量の比率は、アルミニウムと酸素との元素比O/Alが1.0以上2.0以下になる比率とすることが好ましく、O/Alが1.4以上2.0以下になる比率とすることがより好ましい。O/Alが1.0以上であると、透明性が良好で、O/Alが2.0以下であると、バリア性が良好である。さらにO/Alが2.0以下の場合は緻密な膜が形成されるため、ヘリウムバリア性にも優れ好適である。
蒸着層12の形成方法には、公知の蒸着方法から適宜選択し用いてよい。例えば、真空蒸着法、スパッタリング法等の物理気相成長(PVD:Physical Vapor Deposition)法、イオンプレーティング法、プラズマ気相成長法等の化学気相成長(CVD:Chemical Vapor Deposition)法、ALD:Atomic Layer Deposition法、などを用いてよい。特に、EB:Electron Beam加熱方式の真空蒸着法は高い成膜速度が得ることができ、本実施形態のガスバリア転写フィルム10の蒸着層12の形成方法として好ましい。
また、蒸着を行うにあたり、反応蒸着法を用いてもよい。反応蒸着法は、蒸着材料を蒸着させる際に、蒸発した粒子と雰囲気中に導入したガスなどとを反応させて蒸着させる方法である。導入するガスとしては、例えば、酸素ガス、アルゴンガス、などが挙げられる。酸素ガスなどとの反応蒸着を行うことにより、蒸着材料中の金属成分が酸化され、蒸着層12の透明性を向上させることができる。また、反応蒸着法を用いる場合、ガスを導入する際の成膜室の圧力を2×10−1Pa以下にすることが望ましい。成膜室の圧力が2×10−1Paよりも大きくなってしまうと、蒸着層12がきれいに積層されず、水蒸気バリア性が低下してしまうおそれがある。
また、蒸着層12の膜厚は、5nm以上300nm以下が好ましく、10nm以上150nm以下がより好ましい。5nm以上であると充分なバリア性が発現し、300nm以下であると、後工程などでクラックの発生やそれによるバリア性の低下が生じにくい。ただし、本実施形態のガスバリア転写フィルム10において、蒸着層12の膜厚は上記範囲に限定されるものではない。
<(熱可塑性)樹脂接着層>
樹層接着層13は、転写前は蒸着層12の保護層で、転写後は被転写基材との接着層として機能する。転写前は、蒸着層12を保護する保護層として、緻密で脆い蒸着層12を保護する機能も有しており、擦れや屈曲によるクラックの発生を抑制できる。さらに転写後は蒸着層12の被転写基材との接着層となる層であり、被転写基材との密着性を維持する機能を有する。特に転写に際して、柔軟で、蒸着層12と高い密着性を有し、蒸着層12にクラックなどのダメージが生じないように密着性が高い均質な状態とすることが好ましい。樹脂接着層13は、ヒートシールワニスやコート剤を塗工する方法、熱可塑性樹脂フィルムを熱ラミネーターで貼合する方法や、熱可塑性樹脂を加熱溶融し、ホットメルトコーターや押し出し装置にて、蒸着層12上に積層する方法により形成する。
樹脂接着層13は、カルボキシル基を有する熱可塑性樹脂が好ましく、カルボキシル基を含有する塩化ビニル系や酢酸ビニル系のヒートシールワニスや共重合体など特に限定されない。なかでも、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、またはエチレン−アクリル酸共重合体(EAA)は好適である。押し出し装置によって溶融した樹脂やシート状の基材(フィルム状のものを含む)のなかから適宜選択し、用いてよい。
樹脂接着層13の膜厚は、1μm以上100μm以下が好ましく、20μm以上50μm以下がより好ましい。1μm以上であれば安定して高い密着性が発現され好適である。1μmより小さいと、転写の際に蒸着膜が劣化してガスバリア性が低下する。100μmを超えると熱ラミや熱転写の際に熱の伝わりが不十分となりやすく不適である。ただし、本実施形態のガスバリア転写フィルム10において、樹脂接着層13の膜厚は上記範囲に限定されるものではない。
<ウェットコート層>
ウェットコート層24は、転写前は蒸着層12の下地層で、転写後は蒸着層12の保護層として機能する。特に蒸着層12の下地となる層であるため、蒸着層12の欠陥数などに影響が大きい。そのため、高い熱安定性を有し、異物が少なく、平滑で均質な状態とすることが好ましい。蒸着層12の下地効果により、蒸着層12の欠陥数を低減することができ、酸素や水蒸気のバリア性にも好適である。ウェットコート層24を有機無機複合膜とすることで、その上に成膜される蒸着層12が優れたガスバリア性を発揮することができる。さらに転写後は、ウェットコート層24は緻密で脆い蒸着層12を保護する機能も有しており、擦れや屈曲によるクラックの発生を抑制できる。ウェットコート層24は、塗布液を調整し、樹脂基材11上に塗布液を塗布した後、塗布液を加熱乾燥することにより形成する。
ウェットコート層24は、シロキサン結合を有するケイ素化合物(A)と、ヒドロキシル基を有する水溶性高分子、カルボキシル基を有する水溶性高分子、ヒドロキシル基とカルボキシル基を含有するアクリルポリオールのいずれかひとつ(B)とを含有する。
ウェットコート層24は、シロキサン結合を有するケイ素化合物(A)と、ヒドロキシル基を有する水溶性高分子、カルボキシル基を有する水溶性高分子、ヒドロキシル基とカルボキシル基とを含有するアクリルポリオールのいずれかひとつ(B)とを含有するコーティング液を樹脂基材11上に塗工した後、コーティング液を乾燥させることにより形成される。
シロキサン結合を有するケイ素化合物(A)は、アルコキシシランやシランカップリング剤などの有機ケイ素化合物の加水分解生成物からなり、メタノールなどのアルコールにアルコキシシランを溶解させ、その溶液に塩酸などの酸の水溶液を添加し、加水分解反応させることにより調製したものが挙げられる。
アルコキシシランとしては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラプロポキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシランなどを用いることができる。シランカップリング剤などの有機ケイ素化合物としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのエポキシ基を有するもの、3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ基を有するもの、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプト基を有するもの、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどのイソシアネート基を有するものなどが挙げられ、これらのシランカップリング剤を1種類あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。これらの有機ケイ素化合物は単独で有機成分と無機成分から構成されるコート膜を形成することができ好適である。
また、本実施形態のウェットコート層を形成する水溶性高分子(B)としては、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)、ポリアクリル酸樹脂(PAA)、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)、ポリビニルピロリドン樹脂(PVP)、あるいは、ヒドロキシル基とカルボキシル基とを有するアクリルポリオールを用いることができ、これらを単独あるいは複数組み合わせて用いてもよい。
本実施形態のウェットコート層形成用組成物の全固形分質量に対するケイ素成分の含有割合がSiO換算で55wt%以上90wt%以下であることが望ましい。ケイ素成分の含有割合を55wt%以上とすることで湿潤状態でのバリア性において優れた特性を得ることができ好適である。一方ケイ素成分の含有割合が90wt%を超えると十分なバリア性能を得ることができなくなり、さらに可とう性が著しく低下するため不適である。
また、蒸着層12との密着性を上げるために、分子内にイソシアネート基を2個以上有するイソシアネート系化合物を添加してもよい。
塗布液の塗布方法は、通常のコーティング方法を用いることができる。例えばディッピング法、ローコート法、グラビアコート法、リバースコート法、エアナイフコート法、コンマコート法、ダイコート法、スクリーン印刷法、スプレーコート法、グラビアオフセット法等の周知の方法を用いることができる。乾燥方法は、熱風乾燥、熱ロール乾燥、高周波照射、赤外線照射、UV照射など、熱をかける方法を1種類あるいは2種類以上組み合わせて用いることができる。乾燥方法において、加熱温度は、60℃以上200℃以下の範囲内が好ましく、100℃以上150℃以下の範囲内がより好ましい。60℃以上であると、所望のバリア性が発現され良好である。200℃以下であると、基材の変形やフィルムダメージが発生することなく好適である。
ウェットコート層24の膜厚は、0.1μm以上2.0μm以下が好ましく、0.2μm以上1.0μm以下がより好ましい。0.1μm以上であると安定してバリア性が発現し、2.0μm以下であると、印刷や他のフィルムの積層や曲げ加工などの後加工適性に優れる。ただし、本実施形態のガスバリア転写フィルム10において、ウェットコート層24の膜厚は上記範囲に限定されるものではない。
また、本実施形態のガスバリア転写フィルム10は、板状でもよく、フィルム状でもよい。例えばロールでの巻き取り加工等によりフィルム状に成形されたものでもよい。
<多層積層体>
図3に、本発明の他の実施形態に係るガスバリア転写フィルムの概略断面図を示す。ガスバリア転写フィルム10は、樹脂基材11の片面に、ウェットコート層24、蒸着層12、ウェットコート層24、蒸着層12、(熱可塑性)樹脂接着層13が順次積層した構成の積層体である。このように、ガスバリア転写フィルム10は、樹脂基材層11と樹脂接着層13との間に、1組以上の蒸着層12とウェットコート層24とを積層した多層構成としてもよい。1組以上の多層構成にすることでさらにバリア性が向上し、ガス透過率を大きく低減させる効果を有する。そのため、ウェットコート層24がガスバリア転写フィルム10の後加工による耐久性を長期間に亘って維持することが可能となる。
図4に、本発明の一実施形態に係るガスバリア転写フィルムの転写後の概略断面図を示す。ガスバリア転写フィルム10の樹脂基材層11からウェットコート層24、蒸着層12及び樹脂接着層13が剥離されている。また、被転写基材46上には、転写された樹脂接着層13、蒸着層12及びウェットコート層24がこの順で積層されている。
本実施形態に係るガスバリア転写フィルムによれば、少なくとも蒸着層及び樹脂接着層を転写することで、被転写フィルムや部材の所望の位置にガスバリア性機能を付与することができる。ガスバリア性機能を付与された被転写フィルムや部材は、高いガスバリア性が発現可能であり、さらに、長期間、高温高湿度下においても高いガスバリア性を維持することができる。よって、本実施形態に係るガスバリア転写フィルムによれば、部材の制約無しにさまざまな特異な用途に対応可能であり、長期に亘って優れたガスバリア性を維持し、発揮することができる。
以下、本発明のガスバリア転写フィルムの実施例について詳細に説明する。ただし、本発明のガスバリア転写フィルムは、実施例で示した様態に限定されるものではない。なお、ウェットコート層形成用の塗布液における有機ケイ素化合物またはその加水分解物の含有量を示す「固形分」は、加水分解した有機ケイ素化合物が重合し、成膜される塗膜重量に換算した量とする。
酸素透過度の測定は、酸素透過度測定装置(モダンコントロール社製OXTRAN−2/20)を用いて、30℃−70%RH雰囲気下での酸素透過度〔cc/m・day・atm〕を測定した。水蒸気透過度の測定は、水蒸気透過度計(モダンコントロール社製MOCON PERMATRAN−W 3/31)を用いて、40℃−90%RH雰囲気下での水蒸気透過度〔g/m・day〕を測定した。
(実施例1)
まず、樹脂基材11上に蒸着層12を形成した。樹脂基材11には、厚さ25μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ株式会社、T60)を用いた。真空蒸着機を使用して、上記樹脂基材11に、直接、元素比O/Alが1.7になるように酸素を導入しながら、金属アルミニウムを蒸発させ、樹脂基材上に蒸着層12を形成した。このとき、形成された蒸着層(AlO蒸着膜)は厚さ15nmであった。
次に、蒸着層12上に、押出ラミネート機を用い、EMAA樹脂(三井デュポンポリケミカル株式会社製、ニュクレル)を溶融加熱し、押し出しラミネートして樹脂接着層13を形成し、ガスバリア転写フィルムを得た。このとき形成された樹脂接着層13の乾燥膜厚は、膜厚15μmであった。
以上より、樹脂基材11/蒸着層12/樹脂接着層13がこの順で積層された実施例1のガスバリア転写フィルムを製造した。実施例1のガスバリア転写フィルムにおいて、各層の膜厚は、樹脂基材11:25μm/蒸着層12:15nm/樹脂接着層13:15μmであった。
[検査測定]
実施例1のガスバリア転写フィルムを、熱ラミロール機を用い、OPP基材(フタムラ化学(株)製、フィルム厚25μm)を被転写基材として貼合した後、ガスバリア転写フィルムの樹脂基材PETフィルムを剥離することで、OPP基材に樹脂接着層、蒸着層の順になるように転写し、検査測定用のバリアフィルムを作製した。外観を目視ならびに光学顕微鏡で観察したところ、クラックなどの欠陥がないことを確認した。また、酸素透過度(OTR)、水蒸気透過度(WVTR)の測定を行った。OTRは1.2cc/(m・day・atm)であり、WVTRは1.3g/(m・day)であった。測定結果を表1に示す。
(実施例2)
まず、ウェットコート層形成用の塗布液を調製した。ウェットコート塗布液として、テトラエトキシシラン(TEOS)の加水分解溶液(0.01Nの塩酸を用いてテトラエトキシシランの5倍モル当量加えたもの)と、ポリビニルアルコールの水溶液とを、TEOSのSiO換算量とPVAとの質量比が60:40となるように混合して固形分5質量%の溶液を調製した。
次に、樹脂基材11上にウェットコート層形成用塗布液を塗布し、ウェットコート層24を形成した。樹脂基材11には、未処理の厚さ25μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ株式会社、T60)を用いた。グラビアコート機を用いて、ウェットコート層形成用塗布液を上記樹脂基材11に塗工し、加熱乾燥の条件が、120℃、1分間になるように乾燥を行い、ウェットコート層24を形成した。このとき、ウェットコート層24の乾燥膜厚は、0.5μmであった。
次に、ウェットコート層24上に実施例1と同様に蒸着層12を形成した。真空蒸着機を使用して、元素比O/Alが1.7になるように酸素を導入しながら、金属アルミニウムを蒸発させ、ウェットコート層24上に蒸着層12を形成した。このとき、形成された蒸着層(AlO蒸着膜)は厚さ15nmであった。
次に、蒸着層12上に実施例1と同様に樹脂接着層12を形成した。このとき、形成された樹脂接着層(EMAA樹脂)は厚さ15μmであった。
以上より、樹脂基材11/ウェットコート層24/蒸着層12/樹脂接着層13がこの順で積層された実施例2のガスバリア転写フィルムを製造した。実施例2のガスバリア転写フィルムにおいて、各層の膜厚は、樹脂基材11:25μm/ウェットコート層24:0.5μm/蒸着層12:15nm/樹脂接着層13:15μmであった。
[検査測定]
実施例2のガスバリア転写フィルムを、実施例1の検査測定と同様に、熱ラミロール機を用い、OPP基材(フタムラ化学(株)製、フィルム厚25μm)を被転写基材として貼合した後、ガスバリア転写フィルムの樹脂基材PETフィルムを剥離することで、OPP基材に樹脂接着層、蒸着層、ウェットコート層の順になるように転写し、検査測定用のバリアフィルムを作製した。外観を目視ならびに光学顕微鏡で観察したところ、クラックなどの欠陥がないことを確認した。また、酸素透過度(OTR)、水蒸気透過度(WVTR)の測定を行った。OTRは0.2cc/(m・day・atm)であり、WVTRは0.3g/(m・day)であった。測定結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例2と同様の方法により、樹脂基材11上にウェットコート層形成用塗布液を塗布し、ウェットコート層24を形成した。次に、真空蒸着機を使用して、元素比O/Siが1.7になるように金属ケイ素粉末及び二酸化ケイ素粉末を混合した蒸着材料を蒸着させ、ウェットコート層24上に蒸着層12を形成した。このとき、形成された蒸着層(SiO蒸着膜)は厚さ50nmであった。
次に、蒸着層12上に、熱ラミロール機を用い、EMAA樹脂フィルム(タマポリ株式会社製、EMAAフィルム、フィルム厚30μm)を熱ラミネートして樹脂接着層13を形成し、ガスバリア転写フィルムを得た。
以上より、樹脂基材11/ウェットコート層24/蒸着層12/樹脂接着層13がこの順で積層された実施例3のガスバリア転写フィルムを製造した。実施例3のガスバリア転写フィルムにおいて、各層の膜厚は、樹脂基材11:25μm/ウェットコート層24:0.5μm/蒸着層12:50nm/樹脂接着層13:30μmであった。
[検査測定]
実施例3のガスバリア転写フィルムを、実施例1の検査測定と同様に、熱ラミロール機を用い、OPP基材(フタムラ化学(株)製、フィルム厚25μm)を被転写基材として貼合した後、ガスバリア転写フィルムの樹脂基材PETフィルムを剥離することで、OPP基材に樹脂接着層、蒸着層、ウェットコート層の順になるように転写し、検査測定用のバリアフィルムを作製した。外観を目視ならびに光学顕微鏡で観察したところ、クラックなどの欠陥がないことを確認した。また、酸素透過度(OTR)、水蒸気透過度(WVTR)の測定を行った。OTRは0.2cc/(m・day・atm)であり、WVTRは0.1g/(m・day)であった。測定結果を表1に示す。
(比較例1)
樹脂基材11に、厚さ25μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ株式会社、T60)を用い、実施例3と同様の方法により、樹脂基材11上にウェットコート層24および蒸着層12を設けた。
次に、蒸着層12上に、熱可塑性樹脂コート剤としてカルボキシル基を含まない塩化ビニル−酢酸ビニル系ワニス(東洋インキ製)を、バーコーターを用いて塗工し、樹脂接着層13を形成した。以上より、樹脂基材11/ウェットコート層24/蒸着層12/樹脂接着層13がこの順で積層された比較例1のガスバリア転写フィルムを得た。比較例1のガスバリア転写フィルムにおいて、各層の膜厚は、樹脂基材11:25μm/ウェットコート層24:0.5μm/蒸着層12:50nm/樹脂接着層:3μmであった。
[検査測定]
比較例1のガスバリア転写フィルムを、実施例1の検査測定と同様に、熱ラミロール機を用い、OPP基材(フタムラ化学(株)製、フィルム厚25μm)を被転写基材として貼合した後、ガスバリア転写フィルムの樹脂基材PETフィルムを剥離することで、OPP基材に樹脂接着層、蒸着層、ウェットコート層の順になるように転写し、検査測定用のバリアフィルムを作製した。外観を目視ならびに光学顕微鏡で観察したところ、多数のクラックなどの欠陥が確認された。また、酸素透過度(OTR)、水蒸気透過度(WVTR)の測定を行った。OTRは120cc/(m・day・atm)であり、WVTRは6.3g/(m・day)であった。測定結果を表1に示す。
(比較例2)
基材として、実施例1〜3において被転写基材として用いたOPP基材(フタムラ化学(株)製、フィルム厚25μm)を用い、この基材に直接、蒸着層およびウェットコート層をこの順で積層しバリアフィルムを作製した。蒸着層およびウェットコート層は、実施例3と同じ材料を用い、実施例3と同様の方法で形成し、OPP基材/蒸着層12/ウェットコート層13がこの順で積層された比較例2のバリアフィルムを製造した。比較例2のバリアフィルムにおいて、各層の膜厚は、OPP基材11:25μm/蒸着層12:50nm/ウェットコート層13:0.5μmであった。
[検査測定]
比較例2で得られたバリアフィルムについて、実施例1と同様にして、酸素透過度(OTR)、水蒸気透過度(WVTR)の測定を行った。その結果、OTRは10cc/(m・day・atm)であり、WVTRは7g/(m・day)であった。測定結果を表1に示す。
実施例1〜3および比較例1で得たガスバリア転写フィルムの層構成(使用材料)並びに比較例2で得られたバリアフィルムの層構成(使用材料)、該ガスバリア転写フィルムを用い、OPP基材を被転写基材として転写して形成された検査測定用ガスバリアフィルムの外観、酸素透過度(OTR)および水蒸気透過度(WVTR)の測定結果を表1にまとめて示す。なお、上記の通り、比較例2は、ガスバリア転写フィルムの構成ではなく、直接基材上に積層したバリアフィルムの構成であって、表1中の「ウェットコート層」は蒸着層上に塗布形成された「ウェットコート層」を示し、表1中の「蒸着層」はOPP基材上に直接成膜された「蒸着層」を示す。
<評価>
実施例1〜3のガスバリア転写フィルムは、転写後の検査用バリアフィルムの外観検査において、クラックなどの欠陥が発生せず、良好にガスバリア膜の転写が施されていることが分かった。また、転写された検査用バリアフィルムにおいて、酸素、水蒸気ともに高いガスバリア性を示した。一方、比較例1の検査用バリアフィルムは転写後にクラックが発生していることが確認された。また、比較例1、2の検査用バリアフィルムは、酸素と水蒸気のガスバリア性について著しく悪い結果であった。
以上より、本発明のガスバリア転写フィルムは、転写プロセスにて、別部材へ高いガスバリア機能を付加することが可能であり、直接成膜が困難な部材や各種デバイスなどにガスバリア膜を転写した場合に、転写されたバリアフィルムの酸素透過度や水蒸気透過度が著しく低いことが確認された。具体的には、OTRが2cc/(m・day・atm)未満であり、WVTRが2g/(m・day)未満であることが確認された。
本発明のガスバリア転写フィルムは、転写によって別部材に、透明性、耐久性を高度なレベルで兼ね備えたガスバリア性を容易に付加することができる。例えば、耐熱性の低い基材や、含水率の高いフィルム基材や、あるいは巻き取り成膜により蒸着層などを形成することができない枚葉状の表示素子や各種デバイスなどのガスバリア機能を必要とする分野に広範に利用できる。また、例えば、特殊な医薬品などの内容物の被吸着特性を有するが蒸着適性のない包装用フィルムや、太陽電池やEL素子など各種デバイスなどの分野に好適に利用されることが期待されるが、これに限るものではない。
10 ガスバリア転写フィルム
11 樹脂基材
12 蒸着層
13 樹脂接着層
24 ウェットコート層
46 被転写基材

Claims (4)

  1. 樹脂基材と、前記樹脂基材の少なくとも片面に積層された蒸着層と、前記蒸着層上に積層された樹脂接着層とを備えたガスバリア転写フィルムであって、
    前記樹脂接着層が、カルボキシル基を有する熱可塑性樹脂を含有することを特徴とする、ガスバリア転写フィルム。
  2. 前記熱可塑性樹脂が、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、またはエチレン−アクリル酸共重合体(EAA)であることを特徴とする、請求項1に記載のガスバリア転写フィルム。
  3. 前記樹脂基材と前記蒸着層との間であって、前記樹脂基材上に直接あるいは剥離層を介して積層されたウェットコート層を更に備え、
    前記ウェットコート層が、
    シロキサン結合を有するケイ素化合物(A)と、
    ヒドロキシル基を有する水溶性高分子、カルボキシル基を有する水溶性高分子、ヒドロキシル基とカルボキシル基を含有するアクリルポリオールのいずれかひとつ(B)と、
    を含有することを特徴とする、請求項1または2に記載のガスバリア転写フィルム。
  4. 前記樹脂基材と前記樹脂接着層との間に、1組以上の前記蒸着層と前記ウェットコート層とが積層された、請求項3に記載のガスバリア転写フィルム。
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