JP2018187586A - 洗浄装置 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 洗浄装置1は、タンク2の開口部を閉鎖する蓋体23と、当該蓋体23で閉鎖されたタンク2の内部に向けて洗浄液を噴射する内部洗浄用ノズル31とを備えている。上記内部洗浄用ノズル31を上記タンク2の幅方向に移動させる幅方向移動手段(内部洗浄用往復動手段33)と、上記内部洗浄用ノズル31をタンク2の深さ方向に進退動させる進退動手段(内部洗浄用昇降手段34)とを備え、上記内部洗浄用ノズル31をタンク2の内部の所要の位置に移動可能とした。【効果】 内部に凹凸形状や付属部材が設けられたタンク2であってもこれを洗浄することができる。【選択図】 図6

Description

本発明はタンク内部の洗浄装置に関し、より詳しくは、タンクの内部に洗浄用ノズルを侵入させて、該洗浄用ノズルから洗浄液を噴射してタンクの内部を洗浄するタンク内部の洗浄装置に関する。
従来、タンクの内部に洗浄用ノズルを侵入させて、タンクの内部を洗浄するようにしたタンク内部の洗浄装置は公知である(特許文献1)。
こうした従来のタンク内部の洗浄装置は、回転軸の下端部に公転および自転可能な旋回回転軸を備えており、該旋回回転軸に洗浄用ノズルを連結することで、旋回回転軸の公転および自転に伴って洗浄用ノズルをあらゆる方向に向け、タンクの内部に洗浄液を噴射して洗浄するようになっている。
特許第4636956号公報
ところで、洗浄すべきタンクには、その内部に凹凸形状が形成されたものや、内部に撹拌部材やスクレーパー等の付属部材が取り付けられているものがあり、この場合洗浄用ノズルから噴射された洗浄液がタンク内の凹凸形状や付属部材によって遮られ、死角となった部分の洗浄ができない場合があった。
このような問題に鑑み、本発明は内部に凹凸形状や付属部材が取り付けられたタンクであってもこれを洗浄することが可能な洗浄装置を提供するものである。
すなわち請求項1にかかる洗浄装置は、タンクの開口部を閉鎖する蓋体と、当該蓋体で閉鎖されたタンクの内部に洗浄液を噴射する内部洗浄用ノズルを有する洗浄ユニットとを備えたタンク内部の洗浄装置において、
上記洗浄ユニットを上記タンクの幅方向に移動させる幅方向移動手段と、上記タンクの深さ方向に進退動させる進退動手段とを備え、上記内部洗浄用ノズルをタンクの内部の所要の位置に移動可能としたことを特徴とするものである。
上記発明によれば、タンク内に凹凸形状や付属部材が設けられている場合であっても、上記幅方向移動手段および進退動手段によって上記内部洗浄用ノズルをタンク内部の所要の位置に移動させることが可能となるため、洗浄液の噴射されない死角となる部分を解消し、タンクの内部全体を洗浄することができる。
本実施例にかかる洗浄装置の平面図 洗浄装置の正面図 洗浄装置の側面図 内部洗浄ユニットを説明する図 回転軸洗浄ユニットの動作説明図 撹拌部材を洗浄する際の動作説明図
以下、図示実施例について説明すると、図1〜図6はタンク2の内部を洗浄する洗浄装置1を示し、タンク2を保持するタンク保持部3と、タンク2の内部に洗浄液を噴射して内部の洗浄を行う洗浄部4とから構成され、これらは図示しない制御手段によって制御されるようになっている。
まず上記タンク2について説明すると、本実施例のタンク2は食品等を収容するための本体部11の内部に、収容された食品等を撹拌するために回転可能に設けられたリング状の撹拌部材12を備えたものとなっている。
上記本体部11は半球状を有した底部11aと、当該底部11aの上部に設けられた円筒状の側部11bとによって構成され、上記側部11bの上端部には開口部を囲繞するようにフランジ11cが設けられている。
上記撹拌部材12は上記側部11bの内面に沿って形成された円環状を有しており、上記撹拌部材12の対向位置に設けられた一対の回転軸13によって回転可能に設けられている。
このうち一方の回転軸13は側部11bを貫通して外部に突出しており、上記タンク2を使用する際には、上記側部11bの外部に突出した回転軸13に駆動手段を接続して、撹拌部材12を回転させるようになっている。
上記構成を有するタンク2においては、上記撹拌部材12が回転して外周部が水平方向を向いた横転状態となった際には当該外周部が側部11bの内面に接近した状態となり、また外周部が上下方向を向いた起立状態となった際には当該外周部のうち下半分が上記底部11aの内面に接近した状態となる。
上記タンク保持部3は、上記タンク2を支持するベース21と、上記タンク2の撹拌部材12を駆動する撹拌部材駆動手段22とによって構成されている。
上記撹拌部材駆動手段22は、上記ベース21に載置されたタンク2に隣接して設けられたモータ22aと、当該モータ22aの駆動軸に設けられて上記撹拌部材12の回転軸13に連結される接続手段22bとによって構成されている。
上記モータ22aにはサーボモータを使用することができ、上記制御手段によって撹拌部材12を所要の回転角度に停止させ、上記横転状態や起立状態、ないしは横転状態と起立状態との間の任意の角度に傾けることが可能となっている。
そして上記タンク保持部3に保持されたタンク2には、当該タンク2の開口部を閉鎖する有底円筒状の蓋体23が装着されるようになっており、上記本体部11におけるフランジ11cの上部に載置されるようになっている。
また上記洗浄部4は、後述するように、タンク2の内部を洗浄する内部洗浄用ノズル31を備えた内部洗浄ユニット32を備えており、内部洗浄用往復動手段33によって往復動可能となっている。
そこで本実施例の上記蓋体23には、内部洗浄ユニット32の往復動を許容するスリット23aが形成され、上記タンク2の開口部の幅方向、ここでは図1の図示上下方向に向けて設けられている。
そして上記蓋体23をタンク2に装着する際には、上記スリット23aの向きが上記内部洗浄用往復動手段33による内部洗浄ユニット32の往復動方向に合わさるようになっている。
さらに上記スリット23aには、上記スリット23aの隙間から洗浄液が飛び出さないようにするための閉鎖手段24が設けられており、図1に示すように、上記内部洗浄ユニット32がスリット23aの中央に位置した際に、当該スリット23aにおける内部洗浄ユニット32に隣接した部分を覆う開閉可能な蓋状の部材によって構成されている。
なお上記閉鎖手段24については、その他の構成とすることも可能であり、スリット23a全体を覆うとともに上記内部洗浄ユニット32の移動に伴って変形する蛇腹状の部材を用いることも考えられる。
上記洗浄部4は、タンク2の内部の洗浄を行う内部洗浄用ノズル31を備えた内部洗浄ユニット32と、上記内部洗浄ユニット32をタンク2の深さ方向に移動させる進退動手段としての内部洗浄用昇降手段34と、上記内部洗浄ユニット32をタンク2の幅方向に往復動させる幅方向移動手段としての上記内部洗浄用往復動手段33と、上記撹拌部材12の回転軸13の洗浄を行う回転軸洗浄用ノズル35を備えた回転軸洗浄ユニット36と、当該回転軸洗浄ユニット36をタンク2の深さ方向に移動させる回転軸洗浄用昇降手段37とを備えている。
まず、上記内部洗浄ユニット32を昇降させる上記内部洗浄用昇降手段34は、上記タンク保持部3に隣接した位置に鉛直方向に設けられた垂直方向レール34aと、当該垂直方向レール34aに沿って移動可能に設けられた昇降部材34bとによって構成され、上記昇降部材34bは昇降用モータ34cによって昇降し、制御手段によってその高さが制御されるようになっている。
上記内部洗浄用往復動手段33は、上記内部洗浄用昇降手段34の昇降部材34bに設けられた逆L字形のブラケット38の先端部に固定されており、上記タンク保持部3に保持されたタンク2の上方に位置する水平方向レール33aと、当該水平方向レール33aに沿って移動可能に設けられた水平移動部材33bとによって構成され、上記水平移動部材33bは水平移動用モータ33cによって移動し、制御手段によってその位置が制御されるようになっている。
図4に示すように、内部洗浄ユニット32は、上記内部洗浄用往復動手段33の水平移動部材33bに上下方向に向けて軸支された外管41と、外管41の内部に軸支された内管42と、当該内管42の先端部に水平方向に向けて軸支された旋回回転軸43と、上記旋回回転軸43の先端部に連結された上記内部洗浄用ノズル31とによって構成されている。
そして上記内管42はギヤ42a、44aを介して第1駆動手段としての第1モータ44によって駆動されるとともに、上記外管41もギヤ41a、45aを介して第2駆動手段としての第2モータ45によって駆動されるようになっており、これら第1、第2モータ44、45は上記制御手段によって制御されるようになっている。
上記外管41は、上記水平移動部材33bに固定されたL字形のブラケット46に固定された管状の支持部材47の内部に、軸受を介して回転可能に設けられている。
上記外管41の上端部は上記支持部材47およびブラケット46よりも上方に突出しており、当該突出した部分に上記第2モータ45のギヤ45aと噛合する上記ギヤ41aが設けられている。
また外管41は上記支持部材47の下方に突出するとともに、その先端部には段差部41bが形成され、当該段差部41bよりも下方にはリング状の第1傘歯車48が装着されている。
そして上記外管41の長さは、図3に示すように内部洗浄用ノズル31を下降位置に位置させた際に、当該内部洗浄用ノズル31がタンク2の底部11a近傍に位置する程度の長さに設定されている。
上記内管42は上記外管41のさらに内部に軸受を介して回転可能に設けられており、その上端部は上記外管41の上方に突出するとともに、当該突出した部分に上記第1モータ44のギヤ44aと噛合する上記ギヤ42aが設けられている。
上記内管42の下端部にはホルダー49が形成されており、これら内管42および上記ホルダー49には上記旋回回転軸43を水平方向に向けて軸支するための軸受部が形成されている。
このような構成により、上記第1モータ44を駆動して内管42を回転させると、当該内管42の回転中心を中心に、上記旋回回転軸43を水平方向に旋回させることが可能となっている。
また上記内管42の内部には、内部洗浄用ノズル31に洗浄液を給送するための洗浄液通路を構成する液通路42bが形成され、当該液通路42bは、内管42の上端に回転可能に設けられたロータリージョイント50および導管51を介して洗浄液の供給源52に接続されている。
上記導管51は可撓性を有しており、上記内部洗浄ユニット32が上記内部洗浄用往復動手段33および内部洗浄用昇降手段34によって移動しても、これに追従して変形するようになっている。
また内管42の液通路42bの下端部は、当該内管42の下端部に形成された軸受部に開口するとともに、上記当該軸受部に周方向に形成された図示しない周方向溝に連通している。
上記旋回回転軸43は、上述した様に上記内管42およびホルダー49の間に軸受を介して水平方向を向いた状態で軸支され、その先端には上記内部洗浄用ノズル31が設けられている。
また旋回回転軸43の外周には上記外管41の先端部に設けられた傘歯車と噛合する第2傘歯車53が設けられており、上記外管41の下端部に嵌着された太陽ギヤとしての第1傘歯車48と噛合するようになっている。
また上記旋回回転軸43は有底箱状を有したギヤケース54の内部に収容されており、上記第1、第2傘歯車48、53等を洗浄液から防護するとともに、このギヤケース54からは旋回回転軸43の先端部だけを突出させて上記内部洗浄用ノズル31に連結させるようになっている。
上記ギヤケース54の上端部には、上記外管41の段差部41bとの間に軸受が設けられており、これによりギヤケース54は上記外管41に対して回転可能となっている。
このような構成により、上記旋回回転軸43が水平方向に旋回すると、これに伴ってギヤケース54も外管41に対して回転するようになっている。
次に、上記旋回回転軸43の内部に形成された液通路43aは、当該旋回回転軸43の軸方向に形成されるとともに、上記内管42に形成された液通路42aの開口部の位置に合わせて分岐する通路を有している。
上述した様に、上記内管42における上記旋回回転軸43を軸支する部分には周方向溝が形成され、当該円周方向溝と上記液通路43aの分岐通路とが常時連通するようになっている。
そして上記内部洗浄用ノズル31は上記旋回回転軸43の液通路43aと連通するように設けられ、その先端に形成された噴射孔は上記旋回回転軸43の軸心に対して略直交方向を向くように固定されている。
上述した様に、上記旋回回転軸43は上記内管42によって水平方向に軸支されていることから、旋回回転軸43が回転することで内部洗浄用ノズル31は実質的に鉛直面で自転(旋回)するようになっている。
そして本実施例では、上記旋回回転軸43が上記内管42によって軸支され、上記外管41に設けられた第1傘歯車48と上記旋回回転軸43に設けられた第2傘歯車53とが噛合していることから、上記内管42と外管41をそれぞれ上記第1、第2モータ44、45によって駆動することにより、上記旋回回転軸43に設けられた内部洗浄用ノズル31の向きを任意に変更しながら洗浄を行うことが可能となっている。
具体的には、上記第2モータ45によって外管41のみを回転させると、内部洗浄用ノズル31は旋回回転軸43の回転に伴って旋回回転軸43の中心軸を中心に自転するようになっている。
これと同様、上記第1モータ44によって内管42のみを回転させた場合は、上記内部洗浄用ノズル31は上記旋回回転軸43の水平方向の旋回に伴って上記内管42の中心軸に対して公転し、さらに内部洗浄用ノズル31は旋回回転軸43の回転に伴って旋回回転軸43の中心軸を中心に自転することとなる。
しかして、上記外管41と内管42とを同時に回転させ、さらに上記第1、第2モータ44、45による回転速度を適宜調整することで、内部洗浄用ノズル31の公転速度と自転速度とを設定することができ、内部洗浄用ノズル31により噴射される洗浄液の軌跡を任意に設定することができる。
例えば、外管41と内管42とを同じ方向に同じ速度で回転させると、上記第1、第2傘歯車48、53の噛合による旋回回転軸43の自転が生じない為、内部洗浄用ノズル31を所定の噴射方向に維持したまま、これを外管41の中心軸に対して公転させることができる。
また、内部洗浄用ノズル31の公転速度よりも自転速度が遅くなるよう、外管41と内管42とを異なる速度で回転させれば、洗浄液の噴射軌跡をタンク2の内面にらせん状に形成することができる。
次に、上記回転軸洗浄ユニット36および上記回転軸洗浄用昇降手段37は、図3に示すように上記蓋体23の両端部に設けられ、上記撹拌部材12の両端に設けられた回転軸13の上方に位置している。
本実施例において上記回転軸洗浄用昇降手段37は上下方向に向かって伸縮するエアシリンダによって構成され、上記内部洗浄ユニット32によってタンク2内部を洗浄する際には図2に示すように上昇位置に待機し、上記回転軸13を洗浄する際には図5に示すように下降位置まで下降するようになっている。
上記回転軸洗浄ユニット36は、上記回転軸洗浄用昇降手段37の先端に設けられたコ字形のフレーム61に、上記回転軸洗浄用ノズル35が複数設けられた構成を有しており、上記フレーム61の内部には各回転軸洗浄用ノズル35に洗浄液を供給するための図示しない配管が設けられている。
なお、上記フレーム61の形状については、上記回転軸13を囲繞できるものであれば、V字状のものや半円状であってもよい。
上記フレーム61は上記回転軸洗浄ユニット36が下降位置に位置した際に上記回転軸13を囲繞する形状を有しており、上記複数の回転軸洗浄用ノズル35は上記回転軸13に対して上下左右から洗浄液を噴射できるように設けられている。
具体的には、上記複数の回転軸洗浄用ノズル35のうち、上記フレーム61の先端に設けられた回転軸洗浄用ノズル35は、上記回転軸13の下方に位置するようになっており、かつ斜め上方に向けて洗浄液を噴射するように設けられている。
このような構成とすることで、上記回転軸洗浄用ノズル35から噴射された洗浄液によって回転軸13の下方の部分も洗浄することが可能となっている。
上記構成を有する洗浄装置1の使用方法について説明する。まず、タンク2をタンク保持部3に装着し、さらに当該タンク2の撹拌部材12の回転軸13に上記撹拌部材駆動手段22を接続する。
続いて、内部洗浄ユニット32を下降させて、上記タンク2の本体部11に蓋体23を装着する。その際、蓋体23はタンク2のフランジ部11cに支持されて位置ずれしないようになっている。
またこの時、蓋体23に形成したスリット23aが、上記タンク2の幅方向、図1においては図示上下方向を向くようにされ、具体的にはスリット23aの向きを上記内部洗浄ユニット32の往復動方向に一致されるようになっている。これにより1対の回転軸洗浄ユニット36がそれぞれ上記回転軸13の上方に位置することとなる。
次に、上記内部洗浄ユニット32によってタンク2の内部の洗浄を行う。
この時、上記タンク保持部3の撹拌部材駆動手段22が上記回転軸13を駆動して撹拌部材12を回転させ、当該撹拌部材12を横転状態または、横転状態と起立状態との中間位置に位置させる。
この状態とすることで、上記内部洗浄用ノズル31はリング状を有した上記撹拌部材12の間を通過することが可能となる。
続いて、制御手段は予め設定された動作に基づいて、上記第1、第2モータ44、45を作動させ、外管41および内管42をそれぞれ所定の回転速度で回転させ、これにより旋回回転軸43に接続された内部洗浄用ノズル31が自転しながら公転することとなる。
この状態で上記内部洗浄用ノズル31に上記供給源52から洗浄液を供給すると、上記内部洗浄用ノズル31からは上記内管42および旋回回転軸43に形成された液通路42a、43aを流通した洗浄液が高圧で噴射されることとなる。
このとき、第1、第2モータ44、45の回転方向や回転速度を異ならせることで、内部洗浄用ノズル31を任意の方向に向けながら旋回させ、タンク2の内部全体に対して洗浄液を噴射することができる。
最初、上記内部洗浄用昇降手段34は内部洗浄用ノズル31を上記タンク2の所定の高さに位置させ、内部洗浄用ノズル31を自転させながら公転させることにより、タンク2の上方部分を洗浄する。
その後、上記内部洗浄用昇降手段34が内部洗浄用ノズル31を下降位置に下降させて、再度内部洗浄用ノズル31を自転させながら公転させることにより、タンク2の下方部分を洗浄する。
なお、上記内部洗浄用昇降手段34によって昇降させながら、内部洗浄用ノズル31を自転させながら公転させて、連続的にタンク2の上方部分から下方部分にかけて洗浄するようにしてもよい。
しかしながら、このようにしてタンク2の内部の上方部分および下方部分を洗浄しても、上記タンク2の内面における上記撹拌部材12の接近した部分については、図2に示すように上記洗浄液の届かない死角になっている恐れがある。
そこで、タンク2の内部の上方部分および下方部分の洗浄が一通り終了したら、制御手段は上記タンク保持部3の撹拌部材駆動手段22を作動させて上記撹拌部材12の角度を図示想像線で示す位置へと変更し、それまで上記撹拌部材12が接近していた部分に洗浄液が噴射されるようにする。
上記作業を行うことで、タンク2の内部についてはほぼ全域を洗浄することが可能であるが、上記撹拌部材12の外周側はタンク2の側部11bに対向していたため、上記内部洗浄用ノズル31に対して死角となる場合がある。
そこで制御手段は、上記内部洗浄用昇降手段34によって内部洗浄用ノズル31を上昇位置に退避させ、その状態で上記撹拌部材駆動手段22が撹拌部材12を起立状態として、それまで死角となっていた撹拌部材12の外周部を上方に向ける。
続いて制御手段は、上記内部洗浄ユニット32の第1、第2モータ44、45によって内管42と外管41とを回転させ、上記内部洗浄用ノズル31が下方を向くとともに、撹拌部材12の外周側と対向するようにする。
さらに図6に示すように、制御手段は内部洗浄用往復動手段33と内部洗浄用昇降手段34とによって内部洗浄用ノズル31の噴射孔を撹拌部材12の外周面に沿って移動させ、洗浄液を当該撹拌部材12の外周面に噴射させる。
なお、内部洗浄用ノズル31を移動させながらさらに上記第1、第2モータ44、45を制御して、内部洗浄用ノズル31の向きが撹拌部材12の外周面に直交した状態を維持するようにし、撹拌部材12の外周面に洗浄液が垂直に噴射されるようにしてもよい。
そして、撹拌部材12の一方の外周部の洗浄が終了したら、制御手段はモータ22aを作動させて撹拌部材12を回転させ、洗浄の終了していないそれまで下方を向いていた他方の外周部を上方に向け、当該他方の外周部の洗浄を行う。
上記内部洗浄ユニット32による洗浄が終了したら、上記内部洗浄用昇降手段34によって内部洗浄用ノズル31を上昇位置に退避させ、今度は上記回転軸洗浄ユニット36を用いて上記撹拌部材12の回転軸13の洗浄を行う。
上記回転軸洗浄用昇降手段37によって回転軸洗浄ユニット36を図3に示す上昇位置から図5に示す下降位置に移動させると、上記回転軸13は上記フレーム61に設けられた回転軸洗浄用ノズル35よって囲繞されることとなる。
この状態で上記回転軸洗浄用ノズル35から洗浄液を噴射することにより、回転軸13の全周、特に回転軸13における下方側の洗浄を行うことができ、上記内部洗浄ユニット32では洗浄しにくい部分の洗浄を行うことができる。
なお、上記実施例では上記内部洗浄ユニット32を内部洗浄用往復動手段33によってタンク2の幅方向に往復動させるようになっているが、幅方向移動手段としては往復動ではなく幅方向面内で前後左右に移動可能としてもよい。
また本実施例では内部洗浄用往復動手段33と内部洗浄用昇降手段34をそれぞれ異なる駆動手段によって駆動される構成としているが、これを一体に設けてもよい。
さらに上記実施例では、上記回転軸洗浄ユニット36を設けて、撹拌部材12の回転軸13の洗浄を行っているが、当該回転軸13の洗浄を上記内部洗浄ユニット32によって洗浄するようにしてもよい。
このとき、上記内部洗浄ユニット32の内部洗浄用ノズル31を上記回転軸13の下方まで下降させ、さらに上記外管41および内管42の回転によって当該内部洗浄用ノズル31を上方に向けることで、回転軸13の下方側も洗浄することができる。
また、上記実施例では内部に撹拌部材12が設けられたタンク2を洗浄する場合について説明したが、その他内部に凹凸形状が形成されたタンク2や、スクレーパー等の付属部材が設けられらタンク2であっても、上記構成を有する洗浄装置1を用いることでこれを洗浄することができる。
つまり、上記内部洗浄用昇降手段34および内部洗浄用往復動手段33を用いて上記内部洗浄用ノズル31を移動させることにより、上記凹凸形状や付属部材による死角を解消することができ、タンク2の内部全体に対して洗浄液を噴射することができる。
さらに、開口部が側方を向いたタンク2についても、当該側方を向いた開口部に蓋体23を装着するとともに、上記内部洗浄ユニット32の内部洗浄用ノズル31を当該タンク2の幅方向および深さ方向に移動させ、また回転軸洗浄ユニット36の回転軸洗浄用ノズル35をタンク2の深さ方向に移動させることで、これを洗浄することができる。
1 洗浄装置 2 タンク
3 タンク保持部 4 洗浄部
11 本体部 12 撹拌部材
13 回転軸 31 内部洗浄用ノズル
32 内部洗浄ユニット 33 内部洗浄用往復動手段
34 内部洗浄用昇降手段 35 回転軸用ノズル
36 回転軸洗浄ユニット 37 回転軸洗浄用昇降手段

Claims (5)

  1. タンクの開口部を閉鎖する蓋体と、当該蓋体で閉鎖されたタンクの内部に洗浄液を噴射する内部洗浄用ノズルを有する洗浄ユニットとを備えたタンク内部の洗浄装置において、
    上記洗浄ユニットを上記タンクの幅方向に移動させる幅方向移動手段と、上記タンクの深さ方向に進退動させる進退動手段とを備え、上記内部洗浄用ノズルをタンクの内部の所要の位置に移動可能としたことを特徴とするタンク内部の洗浄装置。
  2. 上記タンクは、タンクに収容される内容物を撹拌する撹拌部材と、当該撹拌部材をタンクの内部で回転可能に軸支する回転軸とを有し、
    上記回転軸を駆動して上記撹拌部材を回転させる撹拌部材駆動手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のタンク内部の洗浄装置。
  3. 上記幅方向移動手段および進退動手段により、上記内部洗浄用ノズルを上記撹拌部材の外周部に沿って移動させることを特徴とする請求項2に記載のタンク内部の洗浄装置。
  4. 上記回転軸を囲繞可能なフレームと、当該フレームに設けられた複数の回転軸洗浄用ノズルと、上記フレームをタンクの深さ方向に進退動させる回転軸洗浄用進退動手段とを備え、
    上記回転軸洗浄用進退動手段によって上記回転軸を囲繞する位置に上記フレームを位置させて、上記回転軸洗浄用ノズルが回転軸に洗浄液を噴射するようにしたことを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載のタンク内部の洗浄装置。
  5. 上記洗浄ユニットは、上記タンクの深さ方向に向けて設けられた内管と、該内管に形成された第1液体通路と、上記内管に対して略直交方向に軸回転可能に軸支されるとともに上記内管を回転中心として公転する旋回回転軸と、該旋回回転軸に形成されて上記第1液体通路と連通する第2液体通路とを備え、
    上記内部洗浄用ノズルは上記旋回回転軸に設けられて、上記第1液体通路と第2液体通路を介して供給される洗浄液をタンク内部に噴射するように設けられ、
    さらに、上記内管を囲繞して軸回転可能に軸支された外管と、該外管に設けられた第1傘歯車と、上記旋回回転軸に設けられて上記第1傘歯車と噛合する第2傘歯車と、上記内管を回転させる第1駆動源と、上記外管を回転させる第2駆動源と、上記第1駆動源および第2駆動源を制御する制御手段とを備え、
    上記制御手段は、上記第1駆動源と第2駆動源とを作動させて、上記内部洗浄用ノズルを所要の噴射方向に向かせ得ることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のタンク内部の洗浄装置。

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