JP2018171609A - 洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
Description
こうした従来の洗浄装置は、駆動側となる回転軸と、その下端部に配置された旋回回転軸と、該旋回回転軸に取り付けたノズルとを備えており、一対の傘歯車によって上記回転軸と旋回回転軸を連動させる構成となっている。そして、洗浄時には、ノズルから洗浄液を噴射させるとともに回転軸を回転させることにより、上記一対の傘歯車を介して旋回回転軸が公転されるとともに自転される。それにより、ノズルが三次元的な移動軌跡を描いて移動されるので、タンクの内面に洗浄液が三次元的に噴射されて洗浄されるようになっている。
また、ノズルからの距離が離れると洗浄液の移動軌跡の間隔が大きくなるのに加え、洗浄圧力も低下するので十分な洗浄が難しくなり、より洗浄ムラや洗浄漏れが生じるおそれがあった。また、タンクの内面が一部の箇所を除いて綺麗であっても、洗い難い箇所(洗い残し)があれば、その洗い難い場所に合わせてノズルから大流量の洗浄液を噴射して洗浄を行ったり、洗浄時間を延ばしたり、又は洗浄回数を増やす必要があるので、洗浄時間が長くなるとともに洗浄液の使用量も増えるという問題があった。
さらに、各種の形状の被洗浄物に対して同じ条件でノズルから洗浄液を噴射して洗浄しようとすると、例えば上面が開口した寸胴鍋を洗浄する場合にも上方に向けてノズルから洗浄液を噴射することになり、不必要に洗浄液を消費するとともに洗浄時間に無駄が生じて洗浄効率が低下するという問題があった。
被洗浄物の内部に上記ノズルを挿入させて、該ノズルから洗浄液を噴射して被洗浄物の内面を洗浄するようにした洗浄装置であって、
上記制御装置は、上記第1駆動源と第2駆動源とを同時に作動させ得るとともに、それら両駆動源の回転数を制御して上記ノズルが洗浄液を噴射する際におけるノズルの移動軌跡を変更可能であることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載した第2の本発明は、軸回転可能に軸支された回転軸と、該回転軸に形成された第1液体通路と、上記回転軸と実質的に直交方向に軸回転可能に軸支されるとともに上記回転軸を回転中心として公転される旋回回転軸と、該旋回回転軸に設けられて上記第1液体通路と連通する第2液体通路と、旋回回転軸に設けられて上記第1液体通路と第2液体通路を介して供給される洗浄液を被洗浄物に噴射するノズルと、上記回転軸を囲繞して軸回転可能に軸支された外管と、該外管に設けられた第1傘歯車と、上記旋回回転軸に設けられて上記第1傘歯車と噛合する第2傘歯車と、上記回転軸を回転させる第1駆動源と、上記外管を回転させる第2駆動源と、上記第1駆動源及び第2駆動源の作動を制御する制御装置とを備え、
被洗浄物の内部に上記ノズルを挿入させて、該ノズルから洗浄液を噴射して被洗浄物の内面を洗浄するようにした洗浄装置であって、
上記制御装置は、上記第1駆動源の作動を停止させた状態で第2駆動源を作動させて、上記ノズルを公転させずに自転させ得ることを特徴とするものである。
この状態において、ノズル3から洗浄液Wを噴射させるとともに、ノズル3を回転軸を中心に公転かつ旋回回転軸8を中心に自転させて三次元的な移動軌跡で移動させることにより、タンク2の内面2Aに洗浄液W(水)が三次元的に噴射されて、タンク2の内面2Aが洗浄されるようになっている(図2参照)。なお、洗浄後の洗浄液は、タンク2の底部に形成された図示しない排出口から外部へ排出される。
タンク2の内面2Aの洗浄作業が終了したら、昇降機構17によって洗浄ユニット4、蓋体5が元の上昇位置まで上昇されるので、蓋体5がタンク2の上端開口部2Bから離隔するとともに洗浄ユニット4がタンク2の開口部2Bよりも上方側となる元の位置まで上昇されて停止される。その後、洗浄後のタンク2は、図示しない搬出機構によって洗浄位置Aから搬出されるようになっている。
内管7及び外管15は鉛直方向に支持されており、その状態で軸回転できるようになっている。外管15の下部には、箱型のギヤケース23が配置されており、このギヤケース23によって傘歯車11、12や旋回回転軸8等が覆われている。このギヤケース23は、外管15に対して円周方向に相対回転できるようになっている。
旋回回転軸8の外周部に傘歯車12が嵌着されており、この傘歯車12は、外管15の下端外周部に嵌着された太陽ギヤとしての傘歯車11に噛み合っている。そのため、内管7が回転される際には、旋回回転軸8は内管7を回転中心として所定方向に公転する。その際には両傘歯車11、12の噛み合いによって旋回回転軸8が所定方向に自転する(旋回する)ようになっている。それにより、先端の噴射口3Aの長手方向が旋回回転軸8の軸心と略平行となった状態で、ノズル3が三次元的な移動軌跡を描いて移動するようになっている(図2参照)。
内管7の上端(液通路11Aの上端)は、接続具31と導管32を介して洗浄液Wの供給源33に接続されている。この供給源33は制御装置18によって作動を制御されるようになっており、制御装置18は所要時に供給源33から導管32を介して洗浄液通路27に洗浄液W(水)を供給するようになっている。その際には、洗浄液通路27に供給された洗浄液Wがノズル3の先端から噴射されるようになっている。
このように、本実施例においては、第1モータ14による旋回回転軸8の公転及び自転とは別個に、所要時に外管15を第2モータ16により独立して回転させることが可能であり、それによって、公転中における旋回回転軸8の自転時の回転数を変更し、あるいは自転を停止させることが可能となっている。
軸方向通路15Aの上端部は、外周面の環状溝15Bと連通しており、該環状溝15Bは環状シール部材43によって覆われている。そして、導管44の一端は、環状シール部材43と環状溝15Bを介して第2洗浄液通路41に連通している。導管44の他端は、洗浄液Wとは異なる、例えば泡状の洗剤からなる洗浄液W2を供給する供給源45に接続されており、この供給源45は制御装置18によって作動を制御されるようになっている。制御装置18が供給源45を作動させると、導管44を介して第2洗浄液通路41に洗浄液W2(泡状の洗剤)が供給されるので、外管15に設けた複数の噴射口42から洗浄液W2が外方にむけて噴射されるようになっている。洗浄作業初期の段階で第2モータ16により外管15を回転させながら噴射口42から洗浄液W2を噴射することで、泡状の洗剤である洗浄液W2によってタンク2の内面2Aを予備洗浄できるようになっている。なお、洗浄液W2としては、洗剤に限らず、例えば殺菌水や清浄水等を使用することができる。また、洗浄作業初期の予備洗浄に限らず、例えば洗浄作業後期において、噴射口42から清浄水を噴射してすすぎ洗浄に用いても良い。
支持部材6に取り付けられた蓋体5は円板状に形成されており、外周部とその近接内方位置に液漏れや飛散防止用の環状のストッパ5Aが設けられている。
この後、両モータ14、16および供給源33、45等が制御装置18により以下のように作動を制御されることで、タンク2の内面2Aの洗浄作業が行われる。
本実施例では、ノズル3から洗浄液W(水)を噴射して内面2Aを洗浄する前に泡状の洗剤である洗浄液W2をタンク2の内面2Aに噴射して予備洗浄が行われる。すなわち、先ず、洗浄液W2の供給源45が作動されると同時に第2モータ16も作動される。そのため、導管44を介して泡状の洗浄液W2が外管15の洗浄液通路41に供給されるとともに、外管15が軸回転される(図1参照)。そのため、洗浄液W2を噴出している各噴射口42も公転されてタンク2の内面2Aに泡状の洗浄液W2が噴射される。なお、この時には供給源33は作動されていないので、外管15の回転に伴って傘歯車11、12を介して旋回回転軸8とノズル3も自転されるが、ノズル3から洗浄液Wは噴射されない。
このようにして所定時間、外管15を回転させながら噴射口42から洗浄液W2を内面2Aに吹き付けることで、タンク2の内面の予備洗浄が行われる。
すると、駆動モータ14が作動されるとともに供給源33が作動されるので、洗浄液W(水)が導管32を介して洗浄液通路27に供給され、洗浄液Wがノズル3から噴射される。また、内管7が軸回転するので、旋回回転軸8は公転され、かつ傘歯車11,12を介して自転される(図2参照)。そのため、ノズル3が三次元的な移動軌跡を描いて移動されるので、洗浄液Wがタンク2の内面2Aの全域に噴射される(図2参照)。これにより、タンク2の内面2Aが洗浄液W(水)により洗浄される。なお、ノズル3からタンク2へ噴射された洗浄後の洗浄液Wは、タンク2の下部に形成された図示しない排水口から外部へ排出される。
そこで、本実施例においては、この後にタンク2の内面の所要箇所に重点的に洗浄液Wを噴射して仕上げ洗浄を行うようにしている。具体的には、供給源33と第1モータ14の作動を継続した状態において、第2モータ16を所要の回転数で作動させる。すると、ギヤ37、38を介して外管15が回転されるので、傘歯車11の回転によって傘歯車12の回転が抑制される。
すると、図3に実線で示すように、ノズル3が所定角度に傾斜した状態に維持され、つまり、ノズル3の自転が停止され、その状態で公転される。これにより、所定角度に傾斜状態が維持されたノズル3から内面2Aの所定位置にむけて洗浄液Wが噴射されて、そこが重点的に洗浄される(図3参照)。
このようにして、所定時間毎に第2モータ16の回転数を適宜変更して、旋回回転軸8を旋回させた後に停止させることで、複数回にわたってノズル3を異なる傾斜角度に停止される状態を実現し、各傾斜角度で傾斜した状態のノズル3から内面2Aにおける複数箇所に洗浄液Wを重点的に噴射する(図3の想像線を参照)。これにより、タンク2の内面2Aの洗浄されにくい複数箇所を重点的に仕上げ洗浄することができる。
このようにして、タンク2の内面2の洗浄作業が終了すると、両モータ14、16及び供給源33の作動が停止される。
例えば前述した以外の具体例としては、第1モータ14を停止させた状態で第2モータ16のみを作動させると、ノズル3は公転することなく、その場で自転する。それにより、タンク2の内面2Aの隅部等を洗浄液Wで重点的に洗浄することができる。特に被洗浄物であるタンク2の形状が角形である場合には、角の隅部に洗い残しが生じやすいが、この隅部にノズル3を向けた位置で公転を止め、その場で自転させることにより隅部を効果的に洗浄することができる。
また、他の例として、両モータ14、16を作動させた状態から第2モータ16の回転数を徐々に変化させることによりノズル3の移動軌跡を密にすることができる。さらに、両モータ14,16の作動状態において第2モータ16の回転数を徐々に変更することでノズル3の傾斜角度を徐々に変更することにより、ノズル3を螺旋状の移動軌跡で移動させることも可能である。これは、特に上面が開口した寸胴鍋のような被洗浄物の場合に、無駄になる上面の洗浄を行わなくてもよいので効率的に洗浄を行うことができる。
本実施例によれば、タンク2の内面2Aの洗浄しにくい特定箇所に向けて重点的に洗浄液Wを噴射することが可能となる。そのため、洗浄作業の終了後において特定箇所に洗い残しや洗浄漏れが生じることを防止することができるのに加え、洗浄時間を短縮することができる。また、洗浄液W(水)の消費量及び電源の電気の消費量を抑制して、タンク2を効率的に洗浄することが可能な洗浄装置1を提供できる。
また、図6、図7は、ノズル3を自転させずに公転させた状態を示しており、この場合、ノズル3の噴射口3Aの長手方向が旋回回転軸8の軸心に対して45°傾斜した状態で公転されるようになっている。
すなわち、ノズル3を公転させずに自転させた場合、ノズル3を公転させながら自転させた場合、ノズル3を自転させずに公転させた場合のいずれの場合であっても、幅広の洗浄液Wを噴射することができる。
特に図6、図7に示すように、噴射口3Aの長手方向を旋回回転軸8の軸心に対して約45°傾斜させて旋回回転軸8にノズル3を取り付けることで、ノズル3を自転させずに公転させる場合に、ノズル3の噴射口3Aから噴射される洗浄液Wの噴射対象領域を上述の実施例よりも大きくすることができるので効果的である。具体的には、汚れが落ち難いタンク2の上部隅部周辺や下部隅部周辺、汚れの溜まりやすい液面周辺を狙って幅広の洗浄液Wを噴射することができる。そして、ノズル3を自転させずに公転させる場合だけでなく、常に幅広の洗浄液Wをタンク2の内面2Aに噴射することができるので、噴射口3Aの長手方向が旋回回転軸8の軸心と略平行となった上述の実施例よりも様々なノズル3の移動軌跡を採用することができて、タンク2の内面2Aを効率的に洗浄することができる。なお、噴射口3Aを旋回回転軸8の軸心に対して傾斜させる角度は、45°に限らず、30°〜60°の範囲であっても良い。
なお、被洗浄物の形状や汚れの状態に応じて、上記ノズル3の噴射口3Aを旋回回転軸8の軸心に対して傾斜させる角度を変更できるようにしても良い。
また、幅広の洗浄液Wを噴射できるものであれば、ノズル3の断面形状は楕円形やその他の形状であっても良い。
また、上記実施例は、ノズル3を上方からタンク2内に挿入し、その状態でノズル3を公転及び自転させるように構成しているが、被洗浄物の形状に応じて、被洗浄物の側方或いは下方からノズル3を被洗浄物内に挿入して洗浄するようにしても良い。
2A‥内面 3‥ノズル
7‥内管(回転軸) 8‥旋回回転軸
11‥傘歯車 12‥傘歯車
14‥第1モータ(第1駆動源) 15‥外管
16‥第2モータ(第2駆動源) 18‥制御装置
27‥洗浄液通路 W‥洗浄液
Claims (6)
- 軸回転可能に軸支された回転軸と、該回転軸に形成された第1液体通路と、上記回転軸と実質的に直交方向に軸回転可能に軸支されるとともに上記回転軸を回転中心として公転される旋回回転軸と、該旋回回転軸に設けられて上記第1液体通路と連通する第2液体通路と、旋回回転軸に設けられて上記第1液体通路と第2液体通路を介して供給される洗浄液を被洗浄物に噴射するノズルと、上記回転軸を囲繞して軸回転可能に軸支された外管と、該外管に設けられた第1傘歯車と、上記旋回回転軸に設けられて上記第1傘歯車と噛合する第2傘歯車と、上記回転軸を回転させる第1駆動源と、上記外管を回転させる第2駆動源と、上記第1駆動源及び第2駆動源の作動を制御する制御装置とを備え、
被洗浄物の内部に上記ノズルを挿入させて、該ノズルから洗浄液を噴射して被洗浄物の内面を洗浄するようにした洗浄装置であって、
上記制御装置は、上記第1駆動源と第2駆動源とを同時に作動させ得るとともに、それら両駆動源の回転数を制御して上記ノズルが洗浄液を噴射する際におけるノズルの移動軌跡を変更可能であることを特徴とする洗浄装置。 - 上記制御装置は上記両駆動源の回転数を制御して上記旋回回転軸の軸回転を停止させて、上記ノズルの自転を停止させた状態で該ノズルを公転させ得ることを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
- 上記制御装置は上記両駆動源の回転数を制御して上記旋回回転軸の軸回転を徐々に変更することで上記ノズルの傾斜方向を徐々に変更させながら該ノズルを公転させることにより、ノズルを螺旋状の移動軌跡で移動させ得ることを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
- 軸回転可能に軸支された回転軸と、該回転軸に形成された第1液体通路と、上記回転軸と実質的に直交方向に軸回転可能に軸支されるとともに上記回転軸を回転中心として公転される旋回回転軸と、該旋回回転軸に設けられて上記第1液体通路と連通する第2液体通路と、旋回回転軸に設けられて上記第1液体通路と第2液体通路を介して供給される洗浄液を被洗浄物に噴射するノズルと、上記回転軸を囲繞して軸回転可能に軸支された外管と、該外管に設けられた第1傘歯車と、上記旋回回転軸に設けられて上記第1傘歯車と噛合する第2傘歯車と、上記回転軸を回転させる第1駆動源と、上記外管を回転させる第2駆動源と、上記第1駆動源及び第2駆動源の作動を制御する制御装置とを備え、
被洗浄物の内部に上記ノズルを挿入させて、該ノズルから洗浄液を噴射して被洗浄物の内面を洗浄するようにした洗浄装置であって、
上記制御装置は、上記第1駆動源の作動を停止させた状態で第2駆動源を作動させて、上記ノズルを公転させずに自転させ得ることを特徴とする洗浄装置。 - 上記洗浄液とは異なる洗浄液を給送する別の洗浄液通路が上記外管に形成されるとともに、該外管の所定位置に上記洗浄液通路に供給された洗浄液を被洗浄物に向けて噴射する噴射口が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の洗浄装置。
- 上記ノズルは、先端の噴射口が扁平となったノズルであって、当該噴射口の長手方向が、上記旋回回転軸の軸心に対して30°〜60°傾斜した状態で、旋回回転軸に設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の洗浄装置。
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