JP2018172133A - 内容物を計量して塗布する塗布容器 - Google Patents
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Description
本発明に係る塗布容器は、被塗布部に塗布する内容物が収容される有底筒状の容器本体と、前記容器本体の口部に装着され、前記容器本体内に連通する連通孔が形成された中栓部材と、前記中栓部材との間に、前記連通孔を通して前記容器本体内に連通する計量室を形成するとともに、頂部に前記計量室に連通する吐出孔が形成された計量筒部材と、前記計量室に設けられるとともに、先端部が前記吐出孔から前記計量室の外部に突出される塗布栓と、前記容器本体の口部、若しくは前記計量筒部材に着脱可能に装着され、前記吐出孔および前記塗布栓の先端部を覆うキャップ体と、を備え、前記塗布栓は、前記吐出孔と前記計量室との連通を遮断し、かつ前記計量室と前記連通孔とを連通させる計量位置と、前記計量位置よりも容器軸方向に沿う前記容器本体の底部側に位置するとともに、前記計量室と前記連通孔との連通を遮断し、かつ前記吐出孔と前記計量室とを連通させる塗布位置と、の間を容器軸方向に移動自在に配設され、前記中栓部材は、前記塗布位置に位置する前記塗布栓を、その容器軸方向の前記容器本体の底部側から支持する規制部を備え、前記キャップ体は、前記容器本体の口部、若しくは前記計量筒部材に着脱可能に係合した係合部と、前記塗布栓の先端部に、その容器軸方向に沿う前記容器本体の外側から当接する当接部と、を備え、前記当接部は、前記係合部に対して容器軸方向に離反可能に配設されていることを特徴とする。
また、キャップ体が、塗布栓の先端部に、その容器軸方向に沿う容器本体の外側、つまり上側から当接する当接部を備えているので、キャップ体が口部等に装着された状態で、塗布栓が、例えば振動、若しくは容器本体の内圧上昇等に起因して、不意に塗布位置から計量位置側に移動するのを防ぐことができる。
しかも、このような作用効果が新たな部品を設けなくても奏されることとなり、コストの増大を抑えることができる。
この場合、伸長部を覆う外キャップを備えているので、キャップ体に伸長部を備えさせたことによる見映えの悪化を防ぐこと等ができる。
また、塗布栓が塗布位置に位置している状態において、シール筒がシリンダ筒内に嵌合して計量室と連通孔との連通を遮断する一方、規制部が、シール筒ではなく外挿筒を支持することで、塗布栓の下方に向けた移動を規制する。したがって、塗布位置に位置した塗布栓において、計量室と連通孔との連通を遮断する部材(シール筒)と、塗布栓の下降を規制する部材(外挿筒)と、を異ならせることができる。これにより、例えば、塗布栓の先端部を被塗布部に押し当てて内容物を塗布する際に、塗布栓を被塗布部に強く押し当てる等しても、容器本体と計量室との間のシール性を維持することができる。
また前述のように、塗布位置に位置した塗布栓において、計量室と連通孔との連通を遮断する部材と、塗布栓の下降を規制する部材と、を異ならせることで、塗布栓の容器軸方向の位置を安定させつつ、計量室と連通孔との連通を遮断する部材であるシール筒の消耗を抑えることができる。これにより、例えば、計量室による計量を長期にわたって高精度に実施することができるとともに、この塗布容器の耐久性を向上させること等ができる。
また、規制部が案内軸と一体に形成された場合には、規制部と案内軸との相対的な変位を防止することができる。これにより、例えば、外挿筒が案内軸に対して容器軸方向に移動するときに径方向にがたつく等しても、塗布位置に位置した塗布栓の外挿筒を規制部によって確実に支持することができる。
なお、本実施形態では、中栓部材4のシリンダ筒12、支持体11、主嵌合筒13および外嵌合筒17が一体に形成されている。
案内軸11aは、シリンダ筒12における径方向の内側に配置され、案内軸11aの上端部は、シリンダ筒12および主嵌合筒13よりも上側に突出している。
規制部11bは、全周にわたって連続して延びる筒状に形成され、その内周面が案内軸11aの外周面と一体に形成されている。規制部11bは、シリンダ筒12の底壁の上面に連結されている。規制部11bは、シリンダ筒12の底壁および案内軸11aに一体に連結されている。規制部11bの上端縁は、シリンダ筒12の周壁の上端開口縁よりも下側に位置している。なお、規制部11bは、案内軸11aおよびシリンダ筒12と別体に形成されてもよい。
シリンダ筒12の周壁の内周面のうち、連通孔5より上側に位置する部分には、塗布栓9の下端部が上下摺動可能に嵌合している。
外嵌合筒17は、主嵌合筒13の上部に連結され、その下端縁が容器本体2の口部3の上端開口縁に当接している。外嵌合筒17の外周面には、径方向の外側に向けて突出するとともに周方向に延びる環状又は円弧状の突起が形成されている。
図示の例では、計量筒部材7は下側から上側へ向かって、装着筒部18、連結筒部20、および頂部19の順に段階的に縮径している。
頂部19は、連結筒部20の天壁の内周縁部から上側に向けて突出している。
本実施形態では、計量筒部材7の連結筒部20と、中栓部材4における主嵌合筒13、およびシリンダ筒12と、により画成される空間が計量室6とされている。
図示の例では、塗布栓9が塗布位置に位置した状態で、塗布栓9の外周面と吐出孔8の内周面との間の隙間を通して、計量室6の内容物が吐出可能とされている。
このようなシール筒24は、塗布位置に位置するときに、シリンダ筒12内に嵌合し計量室6と連通孔5との連通を遮断する一方、計量位置に位置するときに、シリンダ筒12内から上方に離脱し計量室6と連通孔5とを連通させる。
ここで、シール筒24の上部における外周面には、径方向の外側に向けて突出するとともに周方向に延びる環状又は円弧状の第1係合突部24aが形成されている。この第1係合突部24aは、塗布栓9が塗布位置から計量位置に移動したときに、吐出孔8の内周面に形成された第2係合突部8aを上方に乗り越え、第2係合突部8aに第1係合突部24aの下側から係合する。なお、第1係合突部24aおよび第2係合突部8aは、互いに全周にわたって連続して係合しなくてもよい。
先端部26の上端部における外周面には、径方向の外側に向けて突出するとともに周方向に延びる環状又は円弧状の被係合部26aが形成されている。
なお、キャップ体10が、口部3に着脱可能に螺着するのに代えて例えば、キャップ体10の平滑な内周面に、口部3の平滑な外周面が着脱可能に嵌合したり、あるいはキャップ体10が口部3に着脱可能にアンダーカット嵌合したりする等、適宜変更してもよい。また、キャップ体10を、口部3に装着するのに代えて例えば、計量筒部材7に装着してもよい。
ここで、キャップ体10の引き上げ突起31aが、塗布栓9の被係合部26aから外れるときには、塗布栓9に下方に向けた弾性反発力が生ずるものの、前述したように、塗布栓9の第1係合突部24aが、計量筒部材7の第2係合突部8aに、第1係合突部24aの下側から係合しているので、塗布栓9の計量位置から下方に向けた移動が規制される。
キャップ体10のうち、段部32より下方に位置する下端部は、下方に向かうに従い漸次、径方向の外側に向けて延びている。
上側部分21は、キャップ体10における天壁と周壁の上端部とを備え、下側部分22は、キャップ体10のうち、周壁の上端部より下方に位置する部分となっている。
伸長部23は、図3に示されるように、容器軸O方向に延びる板体23aが、周方向に間隔をあけて複数配置されて構成されている。板体23aは、下方から上方に向かうに従い漸次、周方向の一方側に向けて延びている。図示の例では、板体23aは、下方から上方に向かうに従い漸次、周方向のうち、キャップ体10の口部3に対する緩み側から締め込み側に向けて延びている。板体23aは、容器軸Oに対する傾斜角度が変化するように弾性変形可能に形成されている。これにより、下側部分22および上側部分21の相対的な容器軸O方向の位置が変化するようになっている。板体23aは、下側部分22の上端開口縁と、上側部分21の下端開口縁と、を連結している。複数の板体23aは、全周にわたって等間隔をあけて配設されている。板体23aの上端部は、計量筒部材7の上端部より上方で、かつ塗布位置に位置する塗布栓9の先端部26の上端部より下方に位置している。図2に示されるように、板体23aの下端部、および引き上げ筒31の下端部それぞれの容器軸O方向の位置が互いに同等になっている。板体23aの幅は、周方向で互いに隣り合う板体23a同士の間の、板体23aの幅方向に沿う間隔と同等になっている。
容器本体2内の内容物を被塗布部Sに塗布するには、まず、キャップ体10を上側へ移動させて容器本体2の口部3から離脱させ、吐出孔8および塗布栓9の先端部26を容器外部に露出させる。ここで、キャップ体10が離脱される際には、引き上げ筒31の引き上げ突起31aと、塗布栓9の先端部26の被係合部26aと、が互いに容器軸O方向に係合することで、キャップ体10により塗布栓9が引き上げられて計量位置に移動する。この際、口部3の雄ねじ部、およびキャップ体10の雌ねじ部10aは、二条ねじであるため、一条ねじである構成と比較して、ねじのリードが大きくなる。このため、キャップ体10の周方向の回転量に対する容器軸O方向の変位量を大きくすることができる。これにより、塗布栓9を速やかに上側に移動させることができるとともに、キャップ体10を容器本体2の口部3から速やかに離脱させることができる。
次いで、図5に示すように、計量位置に位置する塗布栓9の先端部26を、被塗布部Sに押し付けると、塗布栓9は、塗布位置に向けて移動する。この過程において、塗布栓9の外周面と吐出孔8の内周面との間の隙間を容器外部に開口させるとともに、外挿筒25を中栓部材4の規制部11bに突き当て、また、シール筒24の下端部をシリンダ筒12の周壁の内側に嵌合させる。
これにより、塗布容器1は、計量室6と連通孔5との連通が遮断されるとともに、吐出孔8と計量室6とが連通し、吐出孔8の内周面と塗布栓9の先端部26の外周面との間の隙間を通して内容物を被塗布部Sに塗布することができる。
なお、キャップ体10が伸長部23を備えていることから、キャップ体10に過剰に大きな、キャップ体10を下降させる外力が加えられても、その力を、伸長部23を容器軸O方向に伸長させることによって緩和させることができる。
しかも、このような作用効果が新たな部品を設けなくても奏されることとなり、コストの増大を抑えることができる。
また、伸長部23を覆う外キャップ30を備えているので、キャップ体10に伸長部23を備えさせたことによる見映えの悪化を防ぐこと等ができる。
また、塗布栓9のうち、規制部11bに支持される部分が外挿筒25となっていて、中実の軸体と比べて変形しやすくなっているので、前述のような、キャップ体10の下側部分22が口部3に対して大きく下降しても、キャップ体10の上側部分21が下降するのを抑制することができるといった作用効果が有効に奏功される。
なおこのように、規制部11bによって外挿筒25を確実に支持することで、塗布栓9が過度に下方に移動するのを規制することができる。このため、シール筒24により計量室6と連通孔5との連通を確実に遮断することができる。また、キャップ体10の離脱時に、塗布栓9を確実に引き上げることもできる。
さらに、規制部11bが、シリンダ筒12の底壁および案内軸11aにわたって一体に形成されているので、規制部11bの剛性が確保され、規制部11bによって外挿筒25を確実に支持することができる。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
キャップ体33は、伸長部23を有さず、上側部分21の下端開口縁と下側部分22の上端開口縁とが容器軸O方向に直結された有頂筒状の本体筒34と、本体筒34内に配設された内装体35と、を備えている。
引き上げ筒36および当接部37は全体で有頂筒状体を構成している。装着環38は、引き上げ筒36より下方に位置している。装着環38および連結筒部20の天壁それぞれの容器軸O方向の位置は互いに同等になっている。本体筒34の内周面には、装着環38の下端開口縁を支持する支持突起34aと、装着環38の上端開口縁を支持する段部34cと、が形成されている。装着環38は、容器軸O方向の移動が規制された状態で本体筒34内に嵌合されている。
なお、この第3実施形態においては、第2実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
図9に示されるように、弾性部42は、周方向に間隔をあけて複数配置された弾性板42aを備えている。弾性板42aは、上面視で周方向に長い長方形状を呈する。弾性板42aは、上方に向かうに従い漸次、周方向の一方側に向けて延びている。図示の例では、弾性板42aは、下方から上方に向かうに従い漸次、周方向のうち、キャップ体10の口部3に対する締め込み側から緩み側に向けて延びている。複数の弾性板42aの全てが、上下方向に対して同じ向きに傾斜している。
2 容器本体
3 口部
4 中栓部材
5 連通孔
6 計量室
7 計量筒部材
8 吐出孔
9 塗布栓
10、33、43 キャップ体
10a 雌ねじ部(係合部)
11a 案内軸
11b 規制部
12 シリンダ筒
21 上側部分
22 下側部分
23 伸長部
24 シール筒
25 外挿筒
27、37、40 当接部
30 外キャップ
O 容器軸
S 被塗布部
Claims (4)
- 被塗布部に塗布する内容物が収容される有底筒状の容器本体と、
前記容器本体の口部に装着され、前記容器本体内に連通する連通孔が形成された中栓部材と、
前記中栓部材との間に、前記連通孔を通して前記容器本体内に連通する計量室を形成するとともに、頂部に前記計量室に連通する吐出孔が形成された計量筒部材と、
前記計量室に設けられるとともに、先端部が前記吐出孔から前記計量室の外部に突出される塗布栓と、
前記容器本体の口部、若しくは前記計量筒部材に着脱可能に装着され、前記吐出孔および前記塗布栓の先端部を覆うキャップ体と、を備え、
前記塗布栓は、
前記吐出孔と前記計量室との連通を遮断し、かつ前記計量室と前記連通孔とを連通させる計量位置と、
前記計量位置よりも容器軸方向に沿う前記容器本体の底部側に位置するとともに、前記計量室と前記連通孔との連通を遮断し、かつ前記吐出孔と前記計量室とを連通させる塗布位置と、の間を容器軸方向に移動自在に配設され、
前記中栓部材は、前記塗布位置に位置する前記塗布栓を、その容器軸方向の前記容器本体の底部側から支持する規制部を備え、
前記キャップ体は、
前記容器本体の口部、若しくは前記計量筒部材に着脱可能に係合した係合部と、
前記塗布栓の先端部に、その容器軸方向に沿う前記容器本体の外側から当接する当接部と、を備え、
前記当接部は、前記係合部に対して容器軸方向に離反可能に配設されていることを特徴とする塗布容器。 - 前記キャップ体は、前記係合部が配設された下側部分と、前記当接部が配設された上側部分と、容器軸方向に伸長可能に形成されるともに、前記下側部分と前記上側部分とを容器軸方向に連結した伸長部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の塗布容器。
- 前記キャップ体のうち少なくとも前記伸長部を覆う外キャップを備えることを特徴とする請求項2に記載の塗布容器。
- 前記中栓部材は、
内側が前記連通孔を通して前記容器本体内に連通するシリンダ筒と、
前記シリンダ筒における径方向の内側に配置され容器軸方向に延びる案内軸と、を備え、
前記塗布栓は、
内側に前記案内軸が容器軸方向に相対移動自在に挿入された外挿筒と、
前記外挿筒を径方向の外側から囲繞するとともに、前記塗布位置に位置するときに、前記シリンダ筒内に嵌合し前記計量室と前記連通孔との連通を遮断する一方、前記計量位置に位置するときに、前記シリンダ筒内から離脱し前記計量室と前記連通孔とを連通させるシール筒と、を備え、
前記規制部は、前記案内軸に配設されるとともに、前記塗布栓の前記外挿筒を、その容器軸方向の前記容器本体の底部側から支持することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の塗布容器。
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