JP7378290B2 - 塗布容器 - Google Patents
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Description
この際、内側突起が、ヘッド体の頂壁部の上面において、支持筒の上端開口の直上に位置する部分に設けられているので、ヘッド体の頂壁部が、支持筒内に向けて弾性変形する。これにより、容器本体内の内容物が流入している支持筒内が加圧され、吐出孔を通して内容物が吐出されることとなり、内容物を少量ずつ塗布することができる。ヘッド体の頂壁部の復元変形に伴い、外気が吐出孔を通して支持筒内に吸入される。
以上の過程において、被塗布部に押し当てられる内側突起、およびヘッド体が弾性変形可能な軟材質で形成されているため、被塗布部に及ぼされる衝撃や外力が緩和されて柔らかい感触が得られ、使用者の不快感を低減することができる。
また、ヘッド体の頂壁部に、互いに高さの異なる内側突起および外側突起が形成されているので、被塗布部に対する押付力を調整することで、被塗布部に押し当てられる突起の数量を変えることが可能になり、例えばマッサージ効果を向上させること等ができる。
この際、上端縁が、内側突起の上端縁より下方に位置している外側突起が、内側突起回りに沿って複数配置されているので、被塗布部に対する押付力を高めて、内側突起に加えて外側突起も被塗布部に押し当てたときに、複数の外側突起が、被塗布部の複数個所にほぼ同時に押し当てられることとなり、被塗布部に及ぼされる衝撃や外力を緩和させることができる。
さらにこの際、複数の外側突起が、ヘッド体の頂壁部の上面において、支持筒の上端縁の直上に位置する部分に設けられているので、ヘッド体の頂壁部の、支持筒内に向けた弾性変形を抑制することが可能になり、例えば、吐出孔から内容物が大量に吐出されるのを防ぐこと等ができる。
この状態で、ヘッド体を被塗布部に押し当てると、塗布栓が塗布位置に移動し、計量室と第1連通孔との連通が遮断されるので、計量室内にこれ以上、容器本体内の内容物が流入することがなく、計量室の容積分の内容物が計量されることとなる一方、計量筒部材の第2連通孔と計量室とが連通するので、計量室内の計量された内容物が、第2連通孔、および支持筒の第3連通孔を通して支持筒の嵌合筒内に流入し、順次、前述したように吐出孔から吐出され、被塗布部に塗布される。
以上より、塗布構造体が、中栓部材、計量筒部材、および塗布栓を備え、支持筒に前記第3連通孔が形成されているので、計量した内容物を被塗布部に塗布することができる。
ヘッド体の周壁部のうちの少なくとも一部の外周面が、引き上げ突起より径方向の外側に位置しているので、キャップ体を、容器本体、および塗布構造体に対して引き上げて、引き上げ突起が、嵌合筒の被係合部から外れる際、嵌合筒に生じた下方に向けた弾性反発力に起因して、仮にヘッド体、支持筒、および塗布栓が、計量位置に対して下方に位置ずれしても、キャップ体を、容器本体、および塗布構造体から離脱するまでの間に、引き上げ突起を、ヘッド体の周壁部の外周面に摺接させることによって、ヘッド体、支持筒、および塗布栓を、計量位置に引き上げることができる。
これにより、ヘッド体、支持筒、および塗布栓を上下動させるときに生ずる摺動抵抗を高くする設計をしなくても、キャップ体を、容器本体、および塗布構造体から離脱したときに、ヘッド体、支持筒、および塗布栓を計量位置に位置させることができる。したがって、塗布時に使用者が不快感を持つのを防ぎつつ、キャップ体の離脱時に、ヘッド体、支持筒、および塗布栓を計量位置に位置させることができる。
これにより、例えば塗布容器を倒立姿勢にし、かつ塗布位置において、嵌合筒内に内容物が流入している状態で、ヘッド体を計量位置に移動させ、塗布容器を正立姿勢に戻したとき等に、嵌合筒内の内容物が第3連通孔を通して外部に流出する、といった不具合を生じにくくすることができる。
図1に示すように、塗布容器1は、容器本体2、塗布構造体39、およびキャップ体10を備えている。
容器本体2は有底筒状に形成され、キャップ体10は有頂筒状に形成されている。容器本体2およびキャップ体10それぞれの中心軸線は、共通軸上に配置されている。以下、この共通軸を容器軸Oといい、容器軸Oに沿う方向のうち、容器本体2の底部側(図1における下側)を下側、容器本体2の口部3側(図1における上側)を上側、容器軸Oに沿う方向を上下方向という。上下方向から見て容器軸Oに交差する方向を径方向といい、容器軸O回りに周回する方向を周方向という。
塗布構造体39は、ヘッド体45、支持筒40、中栓部材4、計量筒部材7、および塗布栓9を備えている。なお、塗布構造体39は、中栓部材4、計量筒部材7、および塗布栓9の少なくとも1つを有さず、例えば、ヘッド体45、および支持筒40が、容器本体2の口部3に直接、取付けられてもよい。
装着筒13の上端部は、容器本体2の口部3より上方に突出し、かつ口部3の上端縁に配置されている。
支持体11の上端部は、装着筒13およびシリンダ筒12の各上端部より上方に位置している。
計量室6は、少なくとも、計量筒部材7の連結筒部20と、中栓部材4における装着筒13とシリンダ筒12との接続部分と、により画成される。
なお、ここで言う「連通させる」とは、「連通する、または連通可能な状態とする」の両方の意味を含む。
シール筒24、および外挿筒25は、容器軸Oと同軸に配置されるとともに、一体に形成されている。
ここで、取付部41の外周面は、第2連通孔8の内周面と径方向に隙間をあけて対向している。これにより、塗布栓9が塗布位置にあるときに、計量室6内の内容物は、この隙間を通り、さらに第3連通孔43を通って嵌合筒42の上部内に流入する。
キャップ体10は、天壁28および周壁29を有する有頂筒状に形成されている。
雌ねじ部は、例えば二条ねじであってもよい。口部3に雄ねじ部を形成するのに代えて、塗布構造体39のうち、例えば計量筒部材7の基筒部18の外周面等に雄ねじ部を形成し、この雄ねじ部に周壁29の雌ねじ部を螺着してもよい。キャップ体10は、口部3、若しくは塗布構造体39に着脱可能に螺着される構成に代えて、例えば、キャップ体10の平滑な内周面に、口部3、若しくは塗布構造体39の平滑な外周面が着脱可能に嵌合したり、あるいは、キャップ体10が、口部3、若しくは塗布構造体39に着脱可能にアンダーカット嵌合したりする等の構成に、適宜変更してもよい。
この状態から、さらに容器本体2の口部3に対してキャップ体10が上側へ移動することで、キャップ体10における引き上げ筒31の引き上げ突起31aが、支持筒40の嵌合筒42における被係合部42aを上方に乗り越えて、キャップ体10が、容器本体2、支持筒40、およびヘッド体45から取り外される。
そして、ヘッド体45を被塗布部Sに押し当てることにより、ヘッド体45の頂壁部が、嵌合筒42の上部内に向けて弾性変形し、嵌合筒42の上部内の内容物が加圧されて吐出孔46から吐出される。このようにして、使用者は、塗布容器1の内容物を被塗布部Sに塗布することができる。
この際、内側突起47が、ヘッド体45の頂壁部の上面において、嵌合筒42の上端開口42bの直上に位置する部分に設けられているので、ヘッド体45の頂壁部が、嵌合筒42の上部内に向けて弾性変形する。これにより、容器本体2内の内容物が流入している嵌合筒42の上部内が加圧され、吐出孔46を通して内容物が吐出されることとなり、内容物を少量ずつ塗布することができる。ヘッド体45の頂壁部の復元変形に伴い、外気が吐出孔46を通して嵌合筒42の上部内に吸入される。
以上の過程において、被塗布部Sに押し当てられる内側突起47、およびヘッド体45が弾性変形可能な軟材質で形成されているため、被塗布部Sに及ぼされる衝撃や外力が緩和されて柔らかい感触が得られ、使用者の不快感を低減することができる。
この際、上端縁が、内側突起47の上端縁より下方に位置している外側突起48が、内側突起47回りに沿って複数配置されているので、被塗布部Sに対する押付力を高めて、図4に示されるように、内側突起47に加えて外側突起48も被塗布部Sに押し当てたときに、複数の外側突起48が、被塗布部Sの複数個所にほぼ同時に押し当てられることとなり、被塗布部Sに及ぼされる衝撃や外力を緩和させることができる。
さらにこの際、複数の外側突起48が、ヘッド体45の頂壁部の上面において、嵌合筒42の上端縁42cの直上に位置する部分に設けられているので、ヘッド体45の頂壁部の、嵌合筒42の上部内に向けた弾性変形を抑制することが可能になり、例えば、吐出孔46から内容物が大量に吐出されるのを防ぐこと等ができる。
これにより、ヘッド体45、支持筒40、および塗布栓9を上下動させるときに生ずる摺動抵抗を高くする設計をしなくても、キャップ体10を、容器本体2、および塗布構造体39から離脱したときに、ヘッド体45、支持筒40、および塗布栓9を計量位置に位置させることができる。したがって、塗布時に使用者が不快感を持つのを防ぎつつ、キャップ体10の離脱時に、ヘッド体45、支持筒40、および塗布栓9を計量位置に位置させることができる。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
外壁体50は、上下方向に延び、かつ周方向の全長にわたって連続して延びる筒状に形成されている。なお、外壁体50は、周方向の全長にわたって断続的に延びる筒状等に形成されてもよい。
ここで、連結筒部20は、天壁部が環状に形成された有頂筒状に形成されている。この天壁部の内周縁部から頂部19が上方に向けて突出している。
外壁体50は、連結筒部20において、天壁部と周壁部との接続部分から上方に向けて突出している。外壁体50の外周面と、連結筒部20の周壁部の外周面と、は上下方向に段差なく連なっている。なお、外壁体50は、例えば、連結筒部20の天壁部、連結筒部20の周壁部、若しくは計量筒部材7の基筒部18等に設けられてもよく、計量筒部材7と別体に形成されてもよく、容器本体2等に設けられてもよい。
塗布栓9が塗布位置にあるときに、ヘッド体45の周壁部のうち、外壁体50から上方に突出した部分は、上方に向かうに従い、縮径している。なお、ヘッド体45の周壁部は、上下方向の全長にわたって、上方に向かうに従い、縮径してもよい。
外壁体50の上端開口縁は、塗布栓9が計量位置にあるときに、嵌合筒42の下端縁42eより下方に位置している。なお、外壁体50の上端開口縁は、塗布栓9が計量位置にあるときに、嵌合筒42の下端縁42eに対して、上下方向に沿う同じ位置に位置してもよいし、上方に位置してもよい。
これにより、例えば塗布容器52を倒立姿勢にし、かつ塗布位置において、嵌合筒42の上部内に内容物が流入している状態で、ヘッド体45を計量位置に移動させ、塗布容器52を正立姿勢に戻したとき等に、嵌合筒42の上部内の内容物が第3連通孔43を通して外部に流出する、といった不具合を生じにくくすることができる。
なお、この第3実施形態においては、第2実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
以上説明したように、本実施形態の塗布容器53によれば、前記第2実施形態と同様の作用効果を奏する。
2 容器本体
3 口部
4 中栓部材
5 第1連通孔
6 計量室
7 計量筒部材
8 第2連通孔
9 塗布栓
10 キャップ体
19 頂部
31 引き上げ筒
31a 引き上げ突起
39 塗布構造体
40 支持筒
41 取付部
42 嵌合筒
42a 被係合部
43 第3連通孔
45 ヘッド体
46 吐出孔
47 内側突起
48 外側突起
50、51 外壁体
O 容器軸
S 被塗布部
Claims (4)
- 被塗布部に塗布する内容物が収容される容器本体と、
前記容器本体の口部に装着された塗布構造体と、を備え、
前記塗布構造体は、
弾性変形可能な軟材質で形成されるとともに、頂壁部に内容物の吐出孔が形成された有頂筒状のヘッド体と、
前記軟材質より硬い材質で形成されるとともに、前記ヘッド体内に嵌合された支持筒と、を備え、
前記ヘッド体の頂壁部に、
上方に向けて突出した内側突起と、
上方に向けて突出し、前記内側突起回りに沿って配置された複数の外側突起と、が形成され、
前記内側突起の上端縁は、前記外側突起の上端縁より上方に位置し、
前記内側突起は、前記ヘッド体の頂壁部の上面において、前記支持筒の上端開口の直上に位置する部分に設けられ、
複数の前記外側突起は、前記ヘッド体の頂壁部の上面において、前記支持筒の上端縁の直上に位置する部分に設けられ、
前記塗布構造体は、
前記容器本体の口部に装着され、前記容器本体内に連通する第1連通孔が形成された中栓部材と、
前記中栓部材との間に、前記第1連通孔を通して前記容器本体内に連通する計量室を形成するとともに、前記計量室に連通する第2連通孔が頂部に形成された計量筒部材と、
前記計量室に設けられた塗布栓と、を備え、
前記塗布栓は、
前記第2連通孔と前記計量室との連通を遮断し、かつ、前記計量室と前記第1連通孔とを連通させる計量位置と、前記計量位置よりも下側に位置するとともに、前記計量室と前記第1連通孔との連通を遮断し、かつ、前記第2連通孔と前記計量室とを連通させる塗布位置と、の間を上下方向に移動可能に配設され、
前記支持筒には、前記塗布栓に取り付けられた取付部と、前記ヘッド体内に嵌合された嵌合筒と、が備えられるとともに、前記嵌合筒内に連通し、かつ前記塗布位置において前記第2連通孔を通して前記計量室に連通する第3連通孔が形成され、
前記容器本体、若しくは前記塗布構造体に離脱可能に装着され、前記ヘッド体を覆うキャップ体を備え、
前記嵌合筒において、前記ヘッド体より下方に位置する下端部に、径方向の外側に向けて突出した被係合部が形成され、
前記キャップ体は、前記嵌合筒の下端部を径方向の外側から囲う引き上げ筒を備え、
前記引き上げ筒の内周面に、前記被係合部にアンダーカット嵌合した引き上げ突起が形成され、
前記ヘッド体の周壁部のうちの少なくとも一部の外周面は、前記引き上げ突起より径方向の外側に位置している、塗布容器。 - 前記ヘッド体の周壁部のうち、下端部の外径は、下端部から上方に延びる部分の外径より小さく、
前記ヘッド体の周壁部の下端部の外周面は、前記被係合部より径方向の内側に位置している、請求項1に記載の塗布容器。 - 被塗布部に塗布する内容物が収容される容器本体と、
前記容器本体の口部に装着された塗布構造体と、を備え、
前記塗布構造体は、
弾性変形可能な軟材質で形成されるとともに、頂壁部に内容物の吐出孔が形成された有頂筒状のヘッド体と、
前記軟材質より硬い材質で形成されるとともに、前記ヘッド体内に嵌合された支持筒と、を備え、
前記ヘッド体の頂壁部に、
上方に向けて突出した内側突起と、
上方に向けて突出し、前記内側突起回りに沿って配置された複数の外側突起と、が形成され、
前記内側突起の上端縁は、前記外側突起の上端縁より上方に位置し、
前記内側突起は、前記ヘッド体の頂壁部の上面において、前記支持筒の上端開口の直上に位置する部分に設けられ、
複数の前記外側突起は、前記ヘッド体の頂壁部の上面において、前記支持筒の上端縁の直上に位置する部分に設けられ、
前記塗布構造体は、
前記容器本体の口部に装着され、前記容器本体内に連通する第1連通孔が形成された中栓部材と、
前記中栓部材との間に、前記第1連通孔を通して前記容器本体内に連通する計量室を形成するとともに、前記計量室に連通する第2連通孔が頂部に形成された計量筒部材と、
前記計量室に設けられた塗布栓と、を備え、
前記塗布栓は、
前記第2連通孔と前記計量室との連通を遮断し、かつ、前記計量室と前記第1連通孔とを連通させる計量位置と、前記計量位置よりも下側に位置するとともに、前記計量室と前記第1連通孔との連通を遮断し、かつ、前記第2連通孔と前記計量室とを連通させる塗布位置と、の間を上下方向に移動可能に配設され、
前記支持筒には、前記塗布栓に取り付けられた取付部と、前記ヘッド体内に嵌合された嵌合筒と、が備えられるとともに、前記嵌合筒内に連通し、かつ前記塗布位置において前記第2連通孔を通して前記計量室に連通する第3連通孔が形成され、
前記塗布位置において、前記ヘッド体および前記嵌合筒のなかで、少なくとも最も下方に位置する部分を径方向の外側から囲う外壁体を備えている、塗布容器。 - 前記塗布位置において、前記ヘッド体の周壁部のうちの少なくとも前記外壁体から上方に突出した部分は、上方に向かうに従い、縮径している、請求項3に記載の塗布容器。
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