JP6847518B2 - 注出キャップ - Google Patents
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Description
このため、注出キャップ1を閉蓋した際、注出筒24の内側と栓体27の外周との間に大きな空間が存在することとなり、内容液の注出後に、この空間に内容液が溜まってしまい、開蓋した際に、溜まった液が跳ねて蓋体25内を汚してしまうという問題があった。
とくに、比較的粘性の高い内容液(例えば、食用油等)の場合、流動性が悪く液が容器内へ戻りにくいために、栓体27の外周の空間に溜まり易い傾向にあった。
また、注出キャップの別の具体的実施形態として、キャップ本体と蓋体は、ヒンジを介して一体に連設されたヒンジキャップであることを特徴とする構成を採用する。
また、本発明の注出キャップは、規制突起の位置を天壁部よりも上方としたことにより、弁体の移動ストロークを長くでき、注出筒の先端部付近の残留液を容器本体内に引き込む量を多くすることができる。
また、容器本体Aは、スクイズ(押圧)変形可能な外層体3と、外層体3の内側で外層体3に対して剥離可能に積層された内層体4とを有する積層剥離容器として形成され、口部1は、外層体3の口部の上端面3aに内層体4の口部の上端部4aが積層されている。
これにより、注出された内容液と置換されて内層体4の内部に外気が吸入されることを防止して、内容液の外気との接触を抑制して、その品質を維持することができる。
また、容器本体Aは、内容器と外容器とからなる二重容器であってもよい。
天壁部11の外周縁には、後述する蓋体Dの係合凹部32と係合して閉蓋を維持する蓋係合部15が形成されている。
注出筒13は、下方から上方に向けて徐々に拡径し、先端部は、内容液を注出し易くするために湾曲して広がっている。
連通筒20は、上から順に、下方に向かうに従って緩やかに縮径する第1テーパ部21と、第1テーパ部21の下端部から下方に向かうに従って急激に縮径する第2テーパ部22と、第2テーパ部22の下端部から下方に向けて突出したストレート部23とで二段筒状に形成されている。
第1テーパ部21の内径は、弁体24の直径よりも大きく形成されているのに対して、ストレート部23の内径は、弁体24の直径よりも小さく形成されることにより、第2テーパ部22の内周面は、弁体24が上方に向けて離反可能に着座する弁座部22aとして機能し、また、ストレート部23の内側は、注入孔25として機能する。
これらの案内リブ26は、周方向に間隔をあけて配置されており、第1テーパ部21の内周面から径方向内側に向かって突設されるとともに、その軸線(上下)方向に沿って縦長に形成されている。
本実施例では、図2に示すように、案内リブ26は、周方向に等間隔で3つ形成され、第2テーパ部22の内周面の上側部分に達するように下方に向けて延びているが、案内リブ26は、第1テーパ部21の内周面だけに形成することもできる。
このように、案内リブ26の形成範囲としては、弁体24の着座領域が適切に確保できれば、第2テーパ部22の上側部分を含んでいても構わない。
複数の案内リブ26が連通筒20内に形成されていることによって、弁体24は、案内リブ26の内側で安定に支持されながらスムーズに上下動するように案内されるとともに、規制突起27によって上方への抜けが規制されている。
すなわち、規制突起27は、連通筒20内と注出筒13内とを連通させた状態で、弁体24が移動ストロークsの範囲で上下動するように規制している。
これにより、内容液は、弁体24によって流れが阻害されることなく、注出筒13に達する。
側周壁31の内周下端部に周設された係合凹部32は、キャップ本体Bの天壁部11の外周縁に形成された蓋係合部15と係合することにより蓋体Dを閉蓋状態に維持する。
密封リング34は、連通筒20の天壁部11より上方に設けられた規制突起27と干渉しないように、従来のものより短く形成されているので、注出筒13の内側と密封リング34の外周との間の空間を少なくすることができる。
押圧ボス35は、密封リング34と注出筒13のシールを注出筒13の上端部で行うことができるので、押圧ボス35の長さを従来よりも短く形成することが可能となる。
したがって、注出筒13先端部の口径を小さくすることができ、注出筒13の形状を円筒状にすることができる。
仮に、押圧ボス35が長いと、注出筒13先端部の口径が小さいか、または注出筒13が円筒状であった場合、蓋体Dを開閉する軌跡の関係で、押圧ボス35の先端部が注出筒13にぶつかってしまうので、押圧ボス35が長い場合には、注出筒13の平面形状を楕円状にしたり、注出筒13先端部の口径を大きめにする必要がある。
この押圧ボス35の先端部は、図1からもわかるように、密封リング34よりも下方で、閉蓋時に規制突起27よりも下方に位置するように突出しており、例えば、咬み込み等によって規制突起27に弁体24が貼り付いたままの状態となったとしても、弁体24を上方から押圧して規制突起27から強制的に離脱させるように機能する。
本実施例のヒンジキャップは、開蓋状態で一体成形した後、キャップ本体Bの注出筒13から規制突起27を外方に変形しながら、連通筒20内に弁体24を挿入して、その後、蓋体DをヒンジCの回りに回動し、キャップ本体Bに被せ、閉蓋する。
打栓工程は、外筒部10とシール筒部12との間に形成された環状溝に容器本体Aの口部1を当てがい、蓋体Dの上から押圧力が加えられ、外筒部10の嵌合突部14が口部1の嵌合突条2を乗り越えて嵌合し、容器本体Aの口部1がシール筒部12の外周と外筒部10の内周と天壁部11の下面によって挟持されることで装着される。
このとき、内容液は、連通筒20内の周方向に隣り合う案内リブ26間の隙間である流通路28を通じて注出筒13に達するので、弁体24によって流れが阻害されることもなく、内容液を注出筒13からスムーズに注出することができる。
なお、弁座部22aから離間した弁体24は、案内リブ26の規制突起27に接するので、これ以上の移動が規制され、連通筒20内から抜け落ちることがない。
このとき、弁体24が規制突起27に貼り付いたままの状態となったとしても、その後、蓋体Dを閉蓋する際に、押圧ボス35が弁体24を上方から押圧して規制突起27から強制的に離脱させることができる。
これにより、容器本体A内と連通筒20内との連通を遮断して、内容液の注出を停止することができる。
このように、弁体24による連通、遮断の切り換えを適切に行いながら、内容液を確実に注出することができる。
このとき、弁体24が連通筒20の弁座部22aに着座して、内層体4が密封されると、内層体4内に外気が侵入できないことから、外層体3と内層体4との間に負圧が発生し、外層体3に形成された外気吸気孔を通して外気が外層体3と内層体4との間に吸入される。
このように、外層体3と内層体4との間に外気が吸入されることにより、内層体4の減容形状が保持される。
このとき、弁体24は、連通筒20の弁座部22a上に着座しており、弁体24と弁座部22aに前述した微細な隙間が形成されている場合には、注出筒13をシールするに際し、密封リング34が注出筒13の内周に嵌合したときに、連通筒20内の圧力が高められそうになっても、この内圧を微細な隙間を通して容器本体A内(内層体4内)に逃がし易くすることができる。
B キャップ本体
C ヒンジ
D 蓋体
s 移動ストローク
1 口部
2 嵌合突条
3 外層体
3a 上端面
4 内層体
4a 上端部
10 外筒部
11 天壁部
11a 注出口
12 シール筒部
13 注出筒
14 嵌合突部
15 蓋係合部
20 連通筒
21 第1テーパ部
22 第2テーパ部
22a 弁座部
23 ストレート部
24 弁体
25 注入孔
26 案内リブ
27 規制突起
28 流通路
30 頂壁
31 側周壁
32 係合凹部
33 指掛け部
34 密封リング
35 押圧ボス
Claims (4)
- スクイズ変形可能な外層体と、外層体の内側で外層体に対して剥離可能に積層された内層体とを有する積層剥離容器として形成された容器本体の口部に装着されるキャップ本体と、キャップ本体を閉塞する蓋体とからなる注出キャップであって、
キャップ本体は、容器本体の口部を封鎖する天壁部と、天壁部に開口された注出口と、注出口から立設された円筒状の注出筒と、注出筒から下方へ連通する連通筒とを備え、
連通筒は、内周を上下動自在な弁体と、弁体の着座により連通筒内と容器本体内との連通を遮断する弁座部と、弁体の上昇を規制する規制突起とを備え、
蓋体は、頂壁と、頂壁の内面から垂設され、注出筒の内周をシールする密封リングと、密封リングの内側から垂下され、閉蓋時に規制突起よりも下方に延びる押圧ボスとを備え、
規制突起の位置は、天壁部より上方に設定するとともに、密封リングが注出筒をシールする位置を規制突起の位置よりも上方に設定することを特徴とする注出キャップ。 - 弁体は、ボール弁であることを特徴とする請求項1に記載の注出キャップ。
- 連通筒は、内周面から径方向内側に向かって突設されるとともに、軸線方向に沿って延びる複数の案内リブを備え、
規制突起は、案内リブの上端部から径方向内側に向かって突出され、
弁体は、案内リブの内側で上下動自在に案内されるとともに、規制突起によって上方への抜けが規制されることを特徴とする請求項1または2に記載の注出キャップ。 - キャップ本体と蓋体は、ヒンジを介して一体に連設されたヒンジキャップであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の注出キャップ。
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