JP2018162348A - インクジェット記録用水系インク組成物および色材液 - Google Patents

インクジェット記録用水系インク組成物および色材液 Download PDF

Info

Publication number
JP2018162348A
JP2018162348A JP2017059080A JP2017059080A JP2018162348A JP 2018162348 A JP2018162348 A JP 2018162348A JP 2017059080 A JP2017059080 A JP 2017059080A JP 2017059080 A JP2017059080 A JP 2017059080A JP 2018162348 A JP2018162348 A JP 2018162348A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
ink composition
ink
soluble
vinyl monomer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017059080A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6848581B2 (ja
Inventor
伊藤 弘
Hiroshi Ito
弘 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2017059080A priority Critical patent/JP6848581B2/ja
Priority to CN201810089512.8A priority patent/CN108624141B/zh
Priority to US15/894,201 priority patent/US20180273780A1/en
Priority to EP18160390.3A priority patent/EP3378909B1/en
Publication of JP2018162348A publication Critical patent/JP2018162348A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6848581B2 publication Critical patent/JP6848581B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/02Printing inks
    • C09D11/10Printing inks based on artificial resins
    • C09D11/106Printing inks based on artificial resins containing macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • C09D11/107Printing inks based on artificial resins containing macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds from unsaturated acids or derivatives thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/32Inkjet printing inks characterised by colouring agents
    • C09D11/322Pigment inks
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/02Printing inks
    • C09D11/10Printing inks based on artificial resins
    • C09D11/106Printing inks based on artificial resins containing macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/32Inkjet printing inks characterised by colouring agents
    • C09D11/328Inkjet printing inks characterised by colouring agents characterised by dyes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/30Inkjet printing inks
    • C09D11/38Inkjet printing inks characterised by non-macromolecular additives other than solvents, pigments or dyes

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】殺生物性の防腐剤の使用量を低減させた場合であってもインクに防腐性能を持たせたインクジェット記録用水系インク組成物および色材液を提供する。【解決手段】本発明に係るインクジェット記録用水系インク組成物および色材液は、フェノール骨格を有するビニルモノマーと、前記フェノール骨格を有するビニルモノマー以外の水溶性ビニルモノマーとを構成単位に含む水溶性樹脂と、水溶性有機溶剤と、水と、を含むことを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット記録用水系インク組成物および色材液に関する。
インクジェット記録方法は、比較的単純な装置で高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。しかし、水系のインク組成物(以下、単に「インク」ともいう。)は、保存している間に微生物が増殖する場合がある。インク中で微生物が増殖すると、インクのpHが低下したり、インク成分の沈降等が発生し、インクの劣化やノズルの目詰まりを引き起こすおそれがある。このため、インクの防腐性について種々の検討がなされており、環境配慮の点から、殺生物性の防腐剤を使用せずにインクに防腐性能を持たせることが待ち望まれている。
そこで、例えば、殺生物性の防腐剤を使用する代わりに、ビニルフェノール系樹脂を添加することにより、インクに防腐性をもたせることが検討されている(例えば、特許文献1−3参照。)。また、インクに添加するカチオン性ポリマーラテックスの1成分として、生物活性要素(抗菌剤や防腐剤の分子)を組み込んだ非溶解性の樹脂粒子を添加する技術がある(例えば、特許文献4参照。)。
特開2014−167069号公報 特開2015−160881号公報 特開2010−195972号公報 特表2010−501672号公報
しかしながら、上記文献に記載の非水溶性のビニルフェノール系樹脂を、そのまま水系のインク組成物に用いることができない。また、水系のインク組成物中では防腐性が低下するためビニルフェノール系樹脂の含有量を増やす必要があり、インク粘度が高くなるため、インクジェット記録用のインクとして適さない。
本発明に係る幾つかの態様は、上述の課題の少なくとも一部を解決することで、殺生物性の防腐剤の使用量を低減させた場合であってもインクに防腐性能を持たせたインクジェット記録用水系インク組成物および色材液を提供することにある。
本発明は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係るインクジェット記録用水系インク組成物の一態様は、
フェノール骨格を有するビニルモノマーと、前記フェノール骨格を有するビニルモノマー以外の水溶性ビニルモノマーとを構成単位に含む水溶性樹脂と、
水溶性有機溶剤と、
水と、を含むことを特徴とする。
上記適用例によれば、水溶性樹脂が、フェノール骨格を有するビニルモノマーと、前記フェノール骨格を有するビニルモノマー以外の水溶性ビニルモノマーとの共重合により得られるため、得られた樹脂は防腐機能を持つフェノール部分と水溶性部分との両方を有する。このため、殺生物性の防腐剤の使用量を低減させた場合であっても、インクに防腐性能を持たせたインクジェット記録用水系インク組成物を提供することができる。また、この樹脂は、水溶性ビニルモノマーを構成単位に含むため、ル樹脂のフェノール性水酸基を中和することなく水に可溶化でき、樹脂の防腐性を損なうことなく添加することができる。
[適用例2]
上記適用例において、
さらに色材を含み、
前記色材は、顔料および染料からなる群より選択される少なくとも1種であることができる。
上記適用例によれば、色材として顔料および染料からなる群より選択される少なくとも1種を含むインクジェット記録用水系インク組成物においても、殺生物性の防腐剤の使用量を低減させた場合にもインクに防腐性能を持たせたインクジェット記録用水系インク組成物を提供することができる。
[適用例3]
上記適用例において、
前記水溶性有機溶剤は、水−オクタノール分配係数が0.5以上2.5以下であることができる。
上記適用例によれば、水溶性有機溶剤の水−オクタノール分配係数が0.5以上2.5以下であることにより、水溶性樹脂の添加量を上げることなく、インクに防腐性能を持たせることができる。このため、インクの粘度をインクジェット記録に適した粘度とすることができる。さらに、材料の分散安定性が得られる。
[適用例4]
上記適用例において、
前記インクジェット記録用水系インク組成物中の遊離1価アルカリ金属イオン量が、フェノール骨格を有するビニルモノマー含有量に対して25mol%以下であることができる。
上記適用例によれば、遊離1価アルカリ金属量が、フェノール骨格を有するビニルモノマー含有量に対して25mol%以下であることにより、水溶性樹脂のフェノール性水酸基の中和が回避され、インクの防腐性能を維持することができる。
[適用例5]
上記適用例において、
pHが7.0以上10.0以下であることができる。
上記適用例によれば、pHが7.0以上10.0以下であることにより、水溶性樹脂のフェノール性水酸基の意図しない中和を回避して、インクの防腐性能を維持することができる。
[適用例6]
上記適用例において、
前記水溶性樹脂の含有量が、ビニルフェノールモノマー換算で0.005質量%以上1.0質量%以下であることができる。
上記適用例によれば、水溶性樹脂の含有量が、ビニルフェノールモノマー換算で0.005質量%以上1.0質量%以下であることにより、十分にインクに防腐性能を持たせることができる。
[適用例7]
上記適用例において、
前記水溶性有機溶剤の含有量が、10.0質量%以下であることができる。
上記適用例によれば、水溶性有機溶剤の含有量が、10.0質量%以下であることにより、インクの粘度をインクジェット記録に適した粘度とすることができ、また、材料の分散安定性が得られる。
[適用例8]
上記適用例において、
前記水溶性樹脂以外の殺生物性の抗菌剤または防かび剤を、1質量%を超えて含まないことが好ましい。
上記適用例によれば、殺生物性の抗菌剤または防かび剤を、1質量%を超えて含まない場合であっても、十分にインクに防腐性能を持たせることができる。
[適用例9]
本発明に係る色材液の一態様は、
フェノール骨格を有するビニルモノマーと、前記フェノール骨格を有するビニルモノマー以外の水溶性ビニルモノマーとを構成単位に含む水溶性樹脂と、
水溶性有機溶剤と、
水と、
色材と、を含むことを特徴とする。
上記適用例によれば、水溶性樹脂が、フェノール骨格を有するビニルモノマーと、前記フェノール骨格を有するビニルモノマー以外の水溶性ビニルモノマーとの共重合により得られるため、得られた樹脂は防腐機能を持つフェノール部分と水溶性部分との両方を有する。このため、殺生物性の防腐剤の使用量を低減させた場合であっても、色材液に防腐性能を持たせた色材液を提供することができる。また、この樹脂は、水溶性ビニルモノマーを構成単位に含むため、樹脂のフェノール性水酸基を中和することなく水に可溶化でき、樹脂の防腐性を損なうことなく色材液に添加することができる。
以下に本発明の好適な実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の一例を説明するものである。また、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変形例も含む。
1.インクジェット記録用水系インク組成物および色材液
本発明の一実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物(以下、「インク」ともいう。)および色材液は、フェノール骨格を有するビニルモノマーと、前記フェノール骨格を有するビニルモノマー以外の水溶性ビニルモノマーとを構成単位に含む水溶性樹脂と、水溶性有機溶剤と、水と、を含むことを特徴とする。以下、本実施形態に係るイン
クジェット記録用水系インク組成物および色材液に含まれる成分、および含まれ得る成分について説明する。
なお、本実施形態において、色材液はインクの原料液として用いられるものであり、そのまま、もしくは適宜水や溶媒、その他の添加剤を加えて混合することにより、インクとすることができる。このため、以下では、主にインクジェット記録用水系インク組成物を例に挙げて説明する。
1.1.水溶性樹脂
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、フェノール骨格を有するビニルモノマーと、前記フェノール骨格を有するビニルモノマー以外の水溶性ビニルモノマーとを構成単位に含む水溶性樹脂を含む。
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、水溶性樹脂が、フェノール骨格を有するビニルモノマーと、前記フェノール骨格を有するビニルモノマー以外の水溶性ビニルモノマーとの共重合により得られるため、得られた樹脂は防腐機能を持つフェノール部分と水溶性部分との両方を有する。このため、殺生物性の防腐剤の使用量を低減させた場合であっても、インクに防腐性能を持たせたインクジェット記録用水系インク組成物を提供することができる。また、この水溶性樹脂は、水溶性ビニルモノマーを構成単位に含むため、樹脂のフェノール性水酸基を中和することなく水に可溶化でき、樹脂の防腐性を損なうことなく、インクに添加することができる。このため、この樹脂をインクに添加しても、インクジェット記録の際の吐出が安定する。
ここで、本実施形態において、水溶性樹脂とは、pHが7.0以上10.0以下の中性〜弱アリカリ性水に、25℃で水100質量%に対して2質量%以上溶解する樹脂を指す。
上記水溶性樹脂を構成する、フェノール骨格を有するビニルモノマーとしては、例えば、o−ビニルフェノール、m−ビニルフェノール、p−ビニルフェノール、ヒドロキシ−α−メチルスチレン、メタクリル酸−4−ヒドロキシフェニル、p−ヒドロキシ−2−メチルアクリルアニリド、アクリル酸−4−ヒドロキシフェニル、p−ヒドロキシけい皮アルコール等が挙げられる。
また、上記フェノール骨格を有するビニルモノマー以外の水溶性ビニルモノマーとしては、アニオン系の水溶性ビニルモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、ビニルスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。ノニオン系の水溶性ビニルモノマーとしては、例えば、ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、ヒドロキシエチルアクリルアミド、アリルアルコール、グリセリンモノアリルエーテル、ポリ(エチレングリコール)メチルエーテルメタクリレート等が挙げられる。両イオン性系の水溶性ビニルモノマーとしては、例えば、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、3−[[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]ジメチルアンモニオ]プロピオナート等が挙げられる。
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物では、上記のフェノール骨格を有するビニルモノマーと、フェノール骨格を有するビニルモノマー以外の水溶性ビニルモノマーとを、従来公知の方法によって重合させることにより、フェノール骨格を有するビニルモノマーと、前記フェノール骨格を有するビニルモノマー以外の水溶性ビニルモノマーとを構成単位に含む水溶性樹脂を得ることができる。
上記の水溶性樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
また、上記の水溶性樹脂の添加は、インクジェット記録用水系インク組成物の総質量(100質量%)に対して、ビニルフェノールモノマー換算で、好ましくは0.005質量%以上1.0質量%以下であり、より好ましくは0.01質量%以上0.9質量%以下であり、さらに好ましくは0.1質量%以上0.75質量%以下である。水溶性樹脂の含有量が上記範囲内であることにより、更にインクに防腐性能を持たせることができるとともに、インクの粘度を適度インクジェット記録に適した粘度とすることができ、インクジェット記録の際の吐出が安定する。
1.2.水溶性有機溶剤
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、水溶性有機溶剤を含有する。
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物で用いる水溶性有機溶剤としては、水−オクタノール分配係数が0.5以上2.5以下であることが好ましい。水溶性有機溶剤として、水−オクタノール分配係数が0.5以上2.5以下であることにより、上記の水溶性樹脂の添加量を上げることなく、インクに防腐性能を持たせることができる。このため、インクの粘度をインクジェット記録に適した粘度とすることができる。さらに、樹脂や顔料等の材料の分散安定性が得られる。
ここで、水−オクタノール分配係数、つまりlogP値とは、OECD Test Guideline 107で定義される値をいう。logP値は、高いほど疎水性が高く、低いほど親水性が高いことを示す。水−オクタノール分配係数が0.5以上2.5以下である水溶性有機溶剤は、水溶性有機溶剤それ自体も防腐性能を有する。
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物において、水溶性有機溶剤の水−オクタノール分配係数は、好ましくは0.6以上2.0以下であり、より好ましくは0.7以上1.7以下である。水−オクタノール分配係数が前記範囲である場合には、インクジェット記録用水系インク組成物の防腐性能と、吐出安定性を十分に確保することができる。
水−オクタノール分配係数が0.5以上2.5以下の水溶性有機溶剤としては、特に限定されないが、ブチルトリグリコール(logP:0.5)、ブチルジグリコール(logP:0.56)、3−ブトキシ−1,2−プロパンジオール(logP:0.59)、ジプロピレングリコ−ルモノプロピルエーテル(logP:0.60)、1−プロピル−2−ピロリドン(logP:0.67)、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド(logP:0.86)、1,2−ヘキサンジオール(logP:0.70、トリトリメチロールプロパン(logP:0.97)、1,2−ヘプタンジオール(logP:1.0)、3−(ヘキシルオキシ)−1,2−プロパンジオール(logP:1.36)、ジエチレングリコール−2−エチルヘキシルエーテル(logP:2.4)、エチルヘキシルグリセリン(logP:2.5)等が挙げられる。これらの溶剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。これらの中でも、少量で防腐性能を確保できることから、特に、トリトリメチロールプロパン、3−ブトキシ−1,2−プロパンジオールや3−(ヘキシルオキシ)−1,2−プロパンジオールを用いることが好ましい。
水−オクタノール分配係数が0.5以上2.5以下の水溶性有機溶剤の含有量は、他の成分との相溶性や吐出安定性、保存安定性および防腐性能の確保の観点から、インクジェット記録用水系インク組成物の総量(100質量%)に対して、10.0質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5.0質量%以下であり、さらに好ましくは2.0質量%以下である。また、水−オクタノール分配係数が0.5以上2.5以下の水溶性有機
溶剤の含有量の下限値は、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.4質量%以上である。
1.3.水
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、水を含む。水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並びに超純水のような、イオン性不純物を極力除去したものが挙げられる。また、紫外線照射又は過酸化水素の添加等によって滅菌した水を用いると、インクジェット記録用水系インク組成物を長期保存する場合に細菌類や真菌類の発生を防止することができる。
水の含有量は、インクジェット記録用水系インク組成物の総量(100質量%)に対して、好ましくは40質量%以上であり、より好ましくは45質量%以上であり、さらに好ましくは50質量%以上である。水の含有量が40質量%以上であることにより、インクジェット記録用水系インク組成物が比較的低粘度となる。また、水の含有量が40質量%以上であることにより、上記水溶性有機溶剤との相溶性が向上し、インクジェット記録用水系インク組成物の安定性が向上する。また、水の含有量の上限は、インクジェット記録用水系インク組成物の総量に対して、好ましくは90質量%以下であり、より好ましくは85質量%以下であり、さらに好ましくは80質量%以下である。
1.4.色材
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、色材を含んでもよい。色材としては、顔料および染料のいずれも用いることができる。
顔料としては、例えば、無機顔料、有機顔料等があげられる。無機顔料としては、特に限定されないが、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ等が挙げられる。
有機顔料としては、特に限定されないが、例えば、キナクリドン系顔料、キナクリドンキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラピリミジン系顔料、アンサンスロン系顔料、インダンスロン系顔料、フラバンスロン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、アントラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ベンツイミダゾロン系顔料、イソインドリノン系顔料、アゾメチン系顔料、及びアゾ系顔料等が挙げられる。
上記顔料は、水溶性樹脂、水分散性樹脂や界面活性剤から選ばれる分散剤を用いて顔料分散して用いてもよく、あるいはオゾン、次亜塩素酸、発煙硫酸等により、顔料表面を酸化、あるいはスルホン化して自己分散顔料として用いてもよい。
上記顔料は、1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
染料としては、特に限定されないが、例えば、水溶解系としては、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が挙げられ、水分散系としては、分散染料、油溶染料等が挙げられる。より具体的には、酸性染料としては、例えば、C.I.アシッドイエロー17、23、42、44、79、142、C.I.アシッドレッド52、80、82、249、254、289、C.I.アシッドブルー9、45、249、C.I.アシッドブラック1、2、24、94等、直接染料としては、例えば、C.I.ダイレクトイエロー1、12、24、33、50、55、58、86、132、142、144、173、C.I.ダイレクトレッド1、4、9、80、81、225、227、C.I.ダイレクトブルー1、2、15、71、86、87、98、165、199、202、C.I.ダイレ
クトブラック19、38、51、71、154、168、195、C.I.ダイレクトブルー2、3、8、10、12、31、35、63、116、130、149、199、230、231等、反応性染料としては、例えば、C.I.リアクティブイエロー2、7、15、22、37、42、57、69、76、81、95、102、125、135、C.I.リアクティブレッド2、14、24、32、55、79、106、111、124、C.I.リアクティブブルー2、13、21、38、41、50、69、72、109、120、143、C.I.リアクティブブラック3、4、5、8、13、14、31、34、35、39等、塩基性染料としては、例えば、C.I.ベーシックイエロー1、2、13、19、21、25、32、36、40、51、C.I.ベーシックレッド1、5、12、19、22、29、37、39、92、C.I.ベーシックブルー1、3、9、11、16、17、24、28、41、45、54、65、66、C.I.ベーシックブラック2、8等、分散染料としては、例えば、C.I.ディスパースレッド60、82、86、86:1、167:1、279、C.I.ディスパースイエロー64、71、86、114、153、233、245、C.I.ディスパースブルー27、60、73、77、77:1、87、257、367、C.I.ディスパースバイオレット26、33、36、57、C.I.ディスパースオレンジ30、41、61等、油溶染料としては、例えば、C.I.ソルベントイエロー16、21、25、29、33、51、56、82、88、89、150、163、C.I.ソルベントレッド7、8、18、24、27、49、109、122、125、127、130、132、135、218、225、230、C.I.ソルベントブルー14、25、35、38、48、67、68、70、132、C.I.ソルベントブラック3、5、7、27、28、29、34等が挙げられる。
染料は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。さらに、染料と顔料を混合して用いてもよい。
色材の含有量は、用途に応じて適宜調整することができるが、インクジェット記録用水系インク組成物の総量(100質量%)に対して、好ましくは0.10質量%以上20.0質量%以下であり、より好ましくは0.20質量%以上15.0質量%以下であり、さらに好ましくは1.0質量%以上10.0質量%以下である。
1.5.保湿剤
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、保湿剤(湿潤剤)をさらに含むことができる。保湿剤としては、一般にインクジェット記録用インク組成物に用いられるものであれば、特に限定されず使用可能である。保湿剤の標準沸点は、好ましくは180℃以上であり、蒸発乾燥型インクに用いるインクジェット記録用水系インク組成物では標準沸点範囲180℃以上250℃以下であることがより好ましく、浸透乾燥型インクに用いるインクジェット記録用水系インク組成物では200℃以上であることがより好ましい。標準沸点が上記範囲内であることにより、インク組成物に良好な保水性及び湿潤性を付与することができる。
上記保湿剤としては、特に限定されないが、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタメチレングリコール、トリメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、トリプロピレングリコール、イソブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、メソエリスリトール、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどのポリオール類、2−ピロリドン、ε−カプロラクタム等のラクタム類、尿素、チオ尿素、エチレン尿素、1,3−ジメチルイミダゾリジノン類等の尿素誘導体、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール(ソルビット)、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレ
ハロース、マルトトリオース等の単糖類、二糖類、オリゴ糖類及び多糖類及びこれらの糖類の誘導体、グリシン、トリメチルグリシンのベタイン類等が挙げられる。これらの中でも、特に、トリメチルグリシン、2−ピロリドン、尿素を用いることが好ましい。
保湿剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
保湿剤の含有量は、用途に応じて適宜調整することができるが、本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物の総量(100質量%)に対して、好ましくは5.0質量%以上30質量%以下であり、より好ましくは10質量%以上25質量%以下であり、さらに好ましくは15質量%以上20質量%以下である。
1.6.表面張力調整剤
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、表面張力調整剤をさらに含むことができる。表面張力調整剤は、水溶解時に表面張力を低下させてインクの印刷用基材、吐出流路や吐出ヘッドに対する濡れ性を調整するために用いられる。本実施形態において、表面張力調整剤は、低表面張力性の水溶性溶剤および界面活性剤から選ばれる。
低表面張力性の水溶性溶剤としては、特に限定されないが、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの低級アルコール類、ブチレングリコール、1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のジオール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールモノエーテル類が用いられる。界面活性剤系としては、特に限定されないが、例えば、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤から適宜選択することができる。特に、界面活性が高く、気泡性の少ないアセチレングリコール系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤を用いることが好ましい。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、オルフィンE1004、E1010、E1020、PD−001、PD−002W、PD−004、PD−005、EXP.4200、EXP.4123、EXP.4300(以上、いずれも日信化学工業株式会社製商品名)、サーフィノール440、465、485、CT111、CT121、TG、GA、ダイノール604、607、オルフィン104シリーズやオルフィンE1010等のEシリーズ(以上、いずれもエアープロダクツジャパン社(Air Products Japan, Inc.)製商品名)、アセチレノールE40、E60、E100(以上、いずれも川研ファインケミカル株式会社製商品名)等が挙げられる。アセチレングリコール系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリシロキサン系化合物、ポリエーテル変性オルガノシロキサン等が挙げられる。シリコーン系界面活性剤の市販品としては、特に限定されないが、例えば、BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−347、BYK−348、BYK−349(以上商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、(以上商品名、信越化学株式会社製)、シルフェイスSAG002、005、503A、008(以上商品名、日信化学工業株式会社製)等が挙げられる。
表面張力調整剤の含有量は、本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物の総量(100質量%)に対して、好ましくは0.10質量%以上2.5質量%以下であり、より好ましくは0.20質量%以上1.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.40質量%以上1.25質量%以下である。表面張力調整剤の含有量が上記範囲内であることにより、インクジェット記録用水系インク組成物の記録媒体に対する濡れ性を適切に調整することができる。
1.7.pH調整剤
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、インクのpHを調整する目的で、pH調整剤をさらに含むことができる。pH調整剤としては、特に限定されないが、例えば、有機塩基としてトリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、有機酸としてアジピン酸、クエン酸、コハク酸、乳酸等が挙げられる。
pH調整剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
pH調整剤の含有量は適宜調整することができるが、好ましくはインクpH7.0以上10.0以下になるように添加することができる。
1.8.定着樹脂
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、定着樹脂を含むことができる。定着樹脂は、主に色材が顔料の場合に添加し、記録媒体に対する顔料の定着性を向上するために用いる。
定着樹脂としては、特に限定されないが、例えば、水溶性樹脂、水分散性樹脂のいずれも用いることができ、具体的には、アクリル系重合体、例えば、ポリアクリル酸エステル若しくはその共重合体、ポリメタクリル酸エステル若しくはその共重合体、ポリアクリロニトリル若しくはその共重合体、ポリシアノアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、またはポリメタクリル酸;ポリオレフィン系重合体、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリスチレン若しくはそれらの共重合体、石油樹脂、クマロン・インデン樹脂、またはテルペン樹脂;酢酸ビニル・ビニルアルコール系重合体、例えば、ポリ酢酸ビニル若しくはその共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、またはポリビニルエーテル;含ハロゲン系重合体、例えば、ポリ塩化ビニル若しくはその共重合体、ポリ塩化ビニリデン、含窒素ビニル系重合体、例えば、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルピロリドン若しくはその共重合体、ポリビニルピリジン、またはポリビニルイミダゾール;ジエン系重合体、例えば、ポリブタジエン若しくはその共重合体、ポリクロロプレン、またはポリイソプレン(ブチルゴム);あるいはその他の開環重合型樹脂、縮合重合型樹脂、または天然高分子樹脂等を用いることができる。
定着樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
定着樹脂の含有量は、用途に応じて適宜調整することができるが、インクジェット記録用水系インク組成物の総量に対して、好ましくは1.5質量%以上5質量%以下である。定着樹脂の含有量が上記範囲内であることにより、記録媒体に対する顔料の密着性が向上する。
1.9.その他の成分
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、その保存安定性及びヘッ
ドからの吐出安定性を良好に維持したり、目詰まり改善のために、又はインクジェット記録用水系インク組成物の劣化を防止するために、溶解助剤、粘度調整剤、酸化防止剤、及び分散に影響を与える金属イオンを捕獲するためのキレート化剤等の、種々の添加剤を適宜添加することもできる。
なお、本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、上記のフェノール骨格を有するビニルモノマーと、前記フェノール骨格を有するビニルモノマー以外の水溶性ビニルモノマーとを構成単位に含む水溶性樹脂を含むことにより、殺生物性の防腐剤を別に使用しなくても、インクに防腐性能を持たせることができる。したがって、従来の水系インク組成物で使用されているような、殺生物性の抗菌剤、殺菌剤、防かび剤、防腐剤等を、1質量%を超えて含む必要がない。
このような殺生物性の化合物としては、例えば、イソチアゾリン系の化合物としては、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(BIT)、3−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(MIT)、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(CMI)、2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン(OIT)、4,5−ジクロロ−2−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン(2Cl―OIT)等が挙げられる。フマル酸エステル系の化合物としては、フマル酸ジメチル(DMF)、フマル酸ジエチル(DEF)、フマル酸ジブチル(DBF)等が挙げられる。その他、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール(ブロノポール)、2,2−ジブロモ−3−ニトリルプロピオンアミド(DBNPA)等が挙げられる。
1.10.インクジェット記録用水系インク組成物の調製方法
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、上記各成分を混合することにより調製することができる。混合方法としては、特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。また、本実施形態に係る色材液をインクジェット記録用水系インク組成物としてそのまま使用してもよいし、該色材液に適宜水や溶媒、その他の添加剤を加えて混合することにより本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物を調製してもよい。
1.11.物性
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、記録品質とインクジェット用インク組成物としての信頼性とのバランスの観点から、20℃における表面張力が20mN/m以上50mN/mであることが好ましく、25mN/m以上40mN/m以下であることがより好ましい。なお、表面張力の測定は、自動表面張力計CBVP−Z(協和界面科学株式会社製)を用いて、20℃の環境下で白金プレートをインクで濡らしたときの表面張力を確認することにより測定することができる。
また、同様の観点から、本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物の20℃における粘度は、2mPa・s以上30mPa・s以下であることが好ましく、2mPa・s以上20mPa・s以下であることがより好ましい。なお、粘度の測定は、粘弾性試験機MCR−300(Pysica株式会社製)を用いて、20℃の環境下で、Shear Rateを10〜1000に上げていき、Shear Rate200時の粘度を読み取ることにより測定することができる。
さらに、本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、インク中の遊離1価アルカリ金属イオン量が、フェノール骨格を有するビニルモノマー含有量に対して25mol%以下であることが好ましく、24mol%以下であることがより好ましく、22mol%以下であることがさらに好ましい。インク中の遊離1価アルカリ金属イオン量が前記範囲にあることにより、フェノール性水酸基の意図しない中和を回避して、インク
の防腐性能を維持することができる。なお、遊離1価アルカリ金属イオン量の測定は、JIS K0127:2013 イオンクロマトグラフィー通則にのっとり測定することができる。
また、本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、pHは7.0以上10.0以下であることが好ましく、pHが7.5以上9.5以下であることがより好ましく、pHは8.0以上9.0以下であることがさらに好ましい。本実施形態において、インクのpHが前記範囲であることにより、水溶性樹脂のフェノール性水酸基の意図しない中和を回避して、インクの防腐性能を維持することができる。
1.12.用途
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、公知のインクジェット記録装置のインクカートリッジに収容し、インクの液滴を吐出させ、紙等の記録媒体に該液滴を付着させて画像を記録する。インクジェット記録装置としては、電気信号に基づいて振動可能な電歪素子が搭載されると共に、前記電歪素子の振動によってインクを吐出することができるように構成されたインクジェット記録装置が好ましい。
インクジェット記録用水系インク組成物をノズルから吐出させる方式としては、例えば、ノズルとノズルの前方に置いた加速電極の間に強電界を印加し、ノズルから液滴状のインクを連続的に吐出させ、インクの液滴が偏向電極間を飛翔する間に記録情報信号に対応して吐出させる方式(静電吸引方式);小型ポンプでインクに圧力を加え、ノズルを水晶振動子等で機械的に振動させることにより、強制的にインクの液滴を吐出させる方式;インクに圧電素子で圧力と記録情報信号を同時に加え、インクの液滴を吐出・記録させる方式(ピエゾ方式);インクを記録情報信号にしたがって微小電極で加熱発泡させ、インクの液滴を吐出・記録させる方式(サーマルジェット方式)等が挙げられる。
インクジェットヘッドとしては、ライン式インクジェットヘッド、シリアル式インクジェットヘッドのいずれも使用可能である。
本実施形態において、印刷対象となる記録媒体は特に制限されず、種々の記録媒体に対して用いることが可能であり、インク吸収性の高い綿、絹、ポリエステル、ポリウレタン、ナイロン等の布地やインクジェット専用紙、中程度の吸収性の上質紙、コピー用紙だけでなく、低吸収性あるいは非吸収性の塗工紙やプラスチックフィルムにも用いることができる。
低吸収性記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、表面に塗料を塗布して塗工層が設けられた塗工紙が挙げられる。塗工紙としては、特に限定されないが、例えば、アート紙、コート紙、マット紙等の印刷本紙が挙げられる。
非吸収性記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、インク吸収層を有していないプラスチックフィルム、紙等の基材上にプラスチックがコーティングされているものやプラスチックフィルムが接着されているもの等が挙げられる。ここでいうプラスチックとしては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられる。
ここで、「低吸収性記録媒体」または「非吸収性記録媒体」は、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msecまでの水吸収量が10mL/m以下である被記録媒体をいう。このブリストー法は、短時間での液体吸収量の測定方法として最も普及している方法であり、日本紙パルプ技術協会(JAPAN TAPPI)でも採用されている。試験方法の詳細は「JAPAN TAPPI紙パルプ試験方法2000年版」
の規格No.51「紙及び板紙−液体吸収性試験方法−ブリストー法」に述べられている。
本実施形態に係るインクジェット記録用水系インク組成物は、フェノール骨格を有するビニルモノマーと、フェノール骨格を有するビニルモノマー以外の水溶性ビニルモノマーとを構成単位に含む水溶性樹脂を含むことにより、殺生物性の防腐剤の使用量を低減させた場合であってもインクに防腐性能を持たせることができる。このため、このインクを用いてインクジェット記録を行っても、インクジェット記録の際や、記録で得られた画像から殺生物性の防腐剤が放出されることがなく、皮膚感作性のおそれがなく安全であり、また、環境に負荷を与えない。
2.実施例
以下、本発明を実施例および比較例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
2.1.インクジェット記録用水系インク組成物の調製
各種評価を行う前に、まず、実施例及び比較例のインクジェット記録用水系インク組成物を調製する前に、下記の水溶性樹脂1〜3を調製した。材料は以下の表1に記載の通りである。
Figure 2018162348
2.1.1.水溶性樹脂の調製
水溶性モノマーとしてポリ(エチレングリコール)メチルエーテルメタクリレート(エチレングリコール繰り返し単位4) 2g、フェノール骨格を有するビニルモノマーとしてp−ビニルフェノール 0.4gをテトラヒドロフラン10mlに混合し、別に調整した2,2‘−アゾビス(イソブチロニトリル) 0.1gを溶解したテトラヒドロフラン2ml溶液を加え、60℃で48時間反応させた。反応後、溶剤を減圧除去・乾燥して水溶性樹脂1を回収した。得られた樹脂のGPC測定を行った結果、数平均分子量は約3,000であった。水溶性樹脂2、3についても、水溶性樹脂1と同様の方法で調製した。使用したモノマーは表1に記載の通りとした。
2.1.2.インクの調製
次に、得られた水溶性樹脂を用いて、各インクジェット記録用水系インク組成物を調製した。材料は以下の表2に記載の通りである。
Figure 2018162348
<実施例1>
色材として別に調製したシアン顔料分散液(顔料濃度15%)を20g、水溶性有機溶剤としてトリトリメチロールプロパン(logP:0.97) 1.0g、水溶性樹脂1
を0.6g(ビニルフェノールモノマー換算で0.12g)、保湿剤としてトリメチルグリシン 15gと2−ピロリドン 5g、表面張力調整剤としてシリコーン系界面活性剤
BYK−349(商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製) 0.5gとアセチレングリコール系界面活性剤としてサーフィノール440(商品名、Air Products Japan, Inc.製) 0.2g、pH調整剤としてトリエタノールアミン
0.3gを混合して、イオン交換水を加えて全量を100gとした。孔径1.2μmのメンブレンフィルターで濾過を行って、実施例1のインクとした。pHメーターにてインクのpHを測定した結果、pH8.7であった。
得られた実施例1のインクを10,000rpm×1時間の超遠心分離、続いて孔径0.2μmのシリンジフィルターで濾過し、遊離の遊離1価アルカリ金属イオン量をJIS
K0127:2013 イオンクロマトグラフィー通則にのっとり定量した。遊離の遊離1価アルカリ金属イオン量は、33ppmであった。この量は、水溶性樹脂1のビニルフェノールモノマーに対して、23mol%であった。
<実施例2、3>
実施例2、3については、表2の配合および実施例1と同様の方法で調製し、実施例2、3のインクとした。
<比較例1>
実施例1に対し、水溶性樹脂と水溶性有機溶剤を純水に置き換えて比較例1のインクとした。
<比較例2>
実施例2に対し、水溶性樹脂と水溶性有機溶剤を配合せず、水溶性樹脂の代わりにポリビニルフェノールを添加して比較例2のインクとした。ただし、ポリビニルフェノールは水に溶解しないため、水酸化カリウムを添加して中和することでポリビニルフェノールを溶解させた。
<参考例1>
実施例1に対し、水溶性樹脂と水溶性有機溶剤を純水に置き換えて、かつ殺生物性防腐剤のプロキセルXL2を添加して参考例1のインクとした。
なお、表2で使用した成分のうち、オルフィンE1010(商品名、Air Products Japan, Inc.製)は、アセチレングリコール系界面活性剤である。
2.2.インクの評価
2.2.1.防腐試験
実施例および比較例で得られた各インク中に、各供試菌(細菌類および真菌類)を約10CFU/gとなるように接種し、25℃で24時間放置した後の生菌数を測定し、以下の評価基準に基づいて評価した。
(供試菌種)
大腸菌(Escherichia coli)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、コウジカビ(Aspergillus oryzae)、アオカビ(Penicillium funiculosum)
(評価基準)
初期: 100,000CFU/g
A:100CFU/g未満
B:100CFU/g以上1,000CFU/g未満
C:1,000CFU/g以上10,000CFU/g未満
D:10,000CFU/g以上
2.2.2.吐出安定性試験
インクジェット方式のプリンターEM―930C(商品名、セイコーエプソン株式会社製)に実施例および比較例で得られた各インクを充填し、吐出ヘッドを吸引キャップから外して1日放置した。放置後にクリーニング1回行って、全ノズルを吐出しながら20頁連続印刷して、印刷抜け、曲がりのノズル本数を以下の基準に基づいて判定した。
(評価基準)
A:抜け、曲がりが0ノズル
B:抜け、曲がりが1〜5ノズル
C:抜け、曲がりが6ノズル以上
評価試験の結果を下記表3に示す。
Figure 2018162348
実施例1、2、3はいずれも防腐性と吐出安定性が両立できていた。これに対し、比較例1では、水溶性樹脂も水溶性有機溶剤も含まないため防腐性が得られなかった。また、比較例2では、防腐性、吐出安定性ともに不足していた。これは、水溶性樹脂の代わりにビニルモノマー単独からなるポリビニルフェノールを添加しているが、使用したポリビニルフェノールは水不溶のため、水酸化カリウム中和で水溶解させており、フェノール性水酸基がアルカリ金属イオンで中和されて防腐性が無くなるため、結果的にインクの防腐性が得られなかったと推測される。さらに、ポリビニルフェノールを水溶解させるためには強いアルカリ性が必要であるが、比較例2の添加量では溶解性が不十分であり、溶解が不十分なゲル状分によってノズル詰まりが発生し、吐出が安定しなかったと推測される。
参考例1は、殺生物性の防腐剤を添加しているため防腐性効果が得られていた。また、比較例2の様な溶解力不足もないので、吐出安定性に問題も出ない。しかし、参考例1では殺生物性の防腐剤が必須であり、本発明の目的である、殺生物性の防腐剤の使用量を低減させた場合であっても防腐性能を持たせたインクとすることはできなかった。
以上示したように、本発明によれば、既存の殺生物性の抗菌剤や防かび剤などの防腐剤の使用量を低減させた場合であってもインクの防腐性を得ることができ、かつ、吐出安定性に優れたインクを得ることができた。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。

Claims (9)

  1. フェノール骨格を有するビニルモノマーと、前記フェノール骨格を有するビニルモノマー以外の水溶性ビニルモノマーとを構成単位に含む水溶性樹脂と、
    水溶性有機溶剤と、
    水と、を含む、インクジェット記録用水系インク組成物。
  2. さらに色材を含み、
    前記色材は、顔料および染料からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載のインクジェット記録用水系インク組成物。
  3. 前記水溶性有機溶剤は、水−オクタノール分配係数が0.5以上2.5以下である、請求項1または請求項2に記載のインクジェット記録用水系インク組成物。
  4. 前記インクジェット記録用水系インク組成物中の遊離1価アルカリ金属イオン量が、前記フェノール骨格を有するビニルモノマー含有量に対して25mol%以下である、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のインクジェット記録用水系インク組成物。
  5. pHが7.0以上10.0以下である、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のインクジェット記録用水系インク組成物。
  6. 前記水溶性樹脂の含有量が、ビニルフェノールモノマー換算で0.005質量%以上1.0質量%以下である、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のインクジェット記録用水系インク組成物。
  7. 前記水溶性有機溶剤の含有量が、10.0質量%以下である、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のインクジェット記録用水系インク組成物。
  8. 前記水溶性樹脂以外の殺生物性の抗菌剤または防かび剤を、1質量%を超えて含まない、請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載のインクジェット記録用水系インク組成物。
  9. フェノール骨格を有するビニルモノマーと、前記フェノール骨格を有するビニルモノマー以外の水溶性ビニルモノマーとを構成単位に含む水溶性樹脂と、
    水溶性有機溶剤と、
    水と、
    色材と、を含む、色材液。
JP2017059080A 2017-03-24 2017-03-24 インクジェット記録用水系インク組成物 Active JP6848581B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017059080A JP6848581B2 (ja) 2017-03-24 2017-03-24 インクジェット記録用水系インク組成物
CN201810089512.8A CN108624141B (zh) 2017-03-24 2018-01-30 喷墨记录用水性油墨组合物以及色料液
US15/894,201 US20180273780A1 (en) 2017-03-24 2018-02-12 Water-based ink composition for ink jet recording and coloring material liquid
EP18160390.3A EP3378909B1 (en) 2017-03-24 2018-03-07 Water-based ink composition for ink jet recording and coloring material liquid

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017059080A JP6848581B2 (ja) 2017-03-24 2017-03-24 インクジェット記録用水系インク組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018162348A true JP2018162348A (ja) 2018-10-18
JP6848581B2 JP6848581B2 (ja) 2021-03-24

Family

ID=61581080

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017059080A Active JP6848581B2 (ja) 2017-03-24 2017-03-24 インクジェット記録用水系インク組成物

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20180273780A1 (ja)
EP (1) EP3378909B1 (ja)
JP (1) JP6848581B2 (ja)
CN (1) CN108624141B (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018162349A (ja) * 2017-03-24 2018-10-18 セイコーエプソン株式会社 インクジェット記録用水系インク組成物および色材液

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10158583A (ja) * 1996-05-23 1998-06-16 Sekisui Chem Co Ltd 塗料組成物及び塗膜形成法
JP2003137934A (ja) * 2001-10-31 2003-05-14 Hokushin Ind Inc 水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体及びその製造方法
JP2003260348A (ja) * 2002-03-11 2003-09-16 Seiko Epson Corp 分散剤およびその製造方法、該分散剤を用いた分散体、該分散体を用いた水性インク、並びに該水性インクを用いた被記録物
JP2009506187A (ja) * 2005-08-31 2009-02-12 プリンター リミテッド Uv硬化可能なハイブリッド硬化インクジェットインク組成物およびそれを使用するソルダマスク
JP2009051821A (ja) * 2008-06-30 2009-03-12 Fancl Corp 水溶性高分子抗菌剤
WO2010001631A1 (ja) * 2008-07-01 2010-01-07 コニカミノルタエムジー株式会社 平版印刷版材料
US20100092669A1 (en) * 2008-10-14 2010-04-15 Irving Mark E Inkjet printing system, ink, and process
JP2015124250A (ja) * 2013-12-25 2015-07-06 セイコーエプソン株式会社 分散染料インク組成物、印捺方法、及び印捺物
JP2016020455A (ja) * 2014-07-15 2016-02-04 セイコーエプソン株式会社 インクジェットインク組成物
JP2017014443A (ja) * 2015-07-06 2017-01-19 セイコーエプソン株式会社 液体組成物、顔料分散液およびインクジェット記録用水系インク組成物
CN106947319A (zh) * 2017-04-19 2017-07-14 上海幂方电子科技有限公司 一种用于制作缓冲层的墨水、制备方法及应用

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3839076A (en) * 1970-11-30 1974-10-01 Weyerhaeuser Co Method of producing coatings using thixotropic compositions
JPH0229644B2 (ja) * 1980-02-27 1990-07-02 Maruzen Oil Co Ltd Bokabi*satsukinzai
WO2001051530A1 (fr) * 2000-01-14 2001-07-19 Fancl Corporation Agent antimicrobien faiblement irritant a masse moleculaire elevee
JP4526788B2 (ja) * 2003-07-04 2010-08-18 花王株式会社 水系インク
US7649041B2 (en) * 2004-06-30 2010-01-19 Dic Corporation Aqueous coating composition
CA2661486C (en) 2006-08-24 2013-04-23 Mallard Creek Polymers, Inc. Cationic latex as a carrier for bioactive ingredients and methods for making and using the same
JP2008150407A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Seiko Epson Corp インクジェット記録用インク
US8187371B2 (en) * 2007-02-28 2012-05-29 Eastman Kodak Company Pigment based inks for high speed durable inkjet printing
JP5254632B2 (ja) * 2008-02-07 2013-08-07 富士フイルム株式会社 インク組成物、インクジェット記録方法、印刷物、及び、成形印刷物
JP2010195972A (ja) 2009-02-26 2010-09-09 Chisso Corp インクジェット用インク
US20110293898A1 (en) * 2010-05-28 2011-12-01 Seiko Epson Corporation Ink set, textile printing method and printed textile
JP2014167069A (ja) 2013-02-28 2014-09-11 Pentel Corp ボールペン用インキ組成物
CN103525196A (zh) * 2013-10-30 2014-01-22 合肥市华美光电科技有限公司 一种喷码印刷油墨及其制备方法
JP6169510B2 (ja) 2014-02-27 2017-07-26 株式会社日立産機システム インクジェットプリンタ用インク
JP6264961B2 (ja) * 2014-03-11 2018-01-24 株式会社リコー オーバーコート液、インクセット、画像形成方法及び画像形成装置
JP6322533B2 (ja) * 2014-09-17 2018-05-09 株式会社ミマキエンジニアリング 捺染用インク、それを用いた印刷方法
JP6551650B2 (ja) * 2015-03-04 2019-07-31 セイコーエプソン株式会社 インクジェット記録用水系インク組成物

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10158583A (ja) * 1996-05-23 1998-06-16 Sekisui Chem Co Ltd 塗料組成物及び塗膜形成法
JP2003137934A (ja) * 2001-10-31 2003-05-14 Hokushin Ind Inc 水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体及びその製造方法
JP2003260348A (ja) * 2002-03-11 2003-09-16 Seiko Epson Corp 分散剤およびその製造方法、該分散剤を用いた分散体、該分散体を用いた水性インク、並びに該水性インクを用いた被記録物
JP2009506187A (ja) * 2005-08-31 2009-02-12 プリンター リミテッド Uv硬化可能なハイブリッド硬化インクジェットインク組成物およびそれを使用するソルダマスク
JP2009051821A (ja) * 2008-06-30 2009-03-12 Fancl Corp 水溶性高分子抗菌剤
WO2010001631A1 (ja) * 2008-07-01 2010-01-07 コニカミノルタエムジー株式会社 平版印刷版材料
US20100092669A1 (en) * 2008-10-14 2010-04-15 Irving Mark E Inkjet printing system, ink, and process
JP2015124250A (ja) * 2013-12-25 2015-07-06 セイコーエプソン株式会社 分散染料インク組成物、印捺方法、及び印捺物
JP2016020455A (ja) * 2014-07-15 2016-02-04 セイコーエプソン株式会社 インクジェットインク組成物
JP2017014443A (ja) * 2015-07-06 2017-01-19 セイコーエプソン株式会社 液体組成物、顔料分散液およびインクジェット記録用水系インク組成物
CN106947319A (zh) * 2017-04-19 2017-07-14 上海幂方电子科技有限公司 一种用于制作缓冲层的墨水、制备方法及应用

Also Published As

Publication number Publication date
EP3378909B1 (en) 2021-08-25
CN108624141B (zh) 2021-10-29
JP6848581B2 (ja) 2021-03-24
US20180273780A1 (en) 2018-09-27
CN108624141A (zh) 2018-10-09
EP3378909A1 (en) 2018-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107880649B (zh) 喷墨记录方法、喷墨记录装置的控制方法
US9708500B2 (en) Liquid composition, pigment dispersion liquid, and aqueous ink composition for ink jet recording
CN108624138B (zh) 喷墨记录用水性油墨组合物以及色料液
EP3196261B1 (en) Ink, ink cartridge, and image recording method
JP2017189889A (ja) インクジェットヘッドのメンテナンス方法
JP2021100815A (ja) インクジェット記録方法、インクジェット記録装置の制御方法
JP2017014443A (ja) 液体組成物、顔料分散液およびインクジェット記録用水系インク組成物
US9688865B2 (en) Liquid composition, pigment dispersion liquid, and aqueous ink composition for ink jet recording
CN108624142B (zh) 喷墨记录用水性油墨组合物以及色料液
CN104946021B (zh) 非水系喷墨油墨组合物、油墨收容体、喷墨记录方法及喷墨记录装置
US9695330B2 (en) Liquid composition, pigment dispersion liquid, and aqueous ink composition for ink jet recording
JP6848581B2 (ja) インクジェット記録用水系インク組成物
JP6331086B2 (ja) インクジェットインク組成物
JP2018051823A (ja) 記録方法
CN114106632B (zh) 油墨组、记录方法
JP2023069247A (ja) 処理液及び記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200929

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6848581

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150