JP2003137934A - 水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体及びその製造方法 - Google Patents
水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体及びその製造方法Info
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Abstract
−ビニルフェノール)共重合体及びその製造方法を提供
する。 【解決手段】 下記一般式(1)で示されることを特徴
とする水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体。 (但し、R1,R2は水素又は炭素数1〜10の直鎖状
炭化水素基又は炭素数3〜10の分岐状、環状炭化水素
基又は炭素数6〜10の芳香環を含む炭化水素基を表
す。R 3は、例えば−COO−で。R4は炭素数2〜1
0の直鎖または分岐したオキシアルキレン基、R5は炭
素数1〜10の直鎖状炭化水素基又は炭素数3〜10の
分岐状、環状炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香環を
含む炭化水素基を表す。また、pは1〜50を表す。)
Description
リ(p−ビニルフェノール)共重合体及びその製造方法
に関する。
ル)は、レジスト材料等の機能性材料として使用されて
いる。しかしながら、このポリ(p−ビニルフェノー
ル)は、水に不溶であるため、適用範囲が限られてお
り、水溶性化が望まれていた。
の水溶性化としては、例えば、特開平11−24709
2号公報には、カチオン性モノマーと、加水分解可能な
保護基でフェノール性水酸基が修飾されているビニルフ
ェノールモノマーのラジカル共重合による水溶性ポリビ
ニルフェノールの製造方法が開示されている。しかしな
がら、かかる製造方法では、合成したカチオン性ポリビ
ニルフェノールにポリエチレンオキサイド(PEO)、
あるいはポリエチレングリコールグラフト水溶性高分子
化合物を添加することによってポリビニルフェノールの
水溶性を向上させるものであり、ポリビニルフェノール
そのものの水溶性を可能にしたものではない。
には、ポリビニルフェノールのようなフェノール性ポリ
マーと、ホルムアルデヒド、及び第一級又は第二級アミ
ンを使用した樹脂水溶液の製造方法が開示されている。
しかしながら、かかる製造方法では、最終生成物を得る
ために、中和、酸性カチオン交換カラムに通すなどの工
程を経なければならないという問題がある。
情に鑑み、簡便且つ低コストで水溶性を有するポリ(p
−ビニルフェノール)共重合体及びその製造方法を提供
することを課題とする。
明の第1の態様は、下記一般式(1)で示されることを
特徴とする水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)共重合
体にある。
直鎖状炭化水素基又は炭素数3〜10の分岐状、環状炭
化水素基又は炭素数6〜10の芳香環を含む炭化水素基
を表す。R2は水素又は炭素数1〜10の直鎖状炭化水
素基又は炭素数3〜10の分岐状、環状炭化水素基又は
炭素数6〜10の芳香環を含む炭化水素基を表す。R 3
は、−O−、−CO−、−COO−、−NH−、−NH
CO−、−S−、−SO−、−SO2−、又は炭素数1
〜20の直鎖状炭化水素基又は炭素数3〜20の分岐
状、環状炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香環を含む
炭化水素基を表し、炭化水素基の炭素炭素結合の少なく
とも一部に、−O−、−CO−、−COO−、−NH
−、−NHCO−、−S−、−SO−、−SO2−を含
んでいてもよく、さらに、R3は存在しなくてもよい。
R4は炭素数2〜10の直鎖または分岐したオキシアル
キレン基、R5は炭素数1〜10の直鎖状炭化水素基又
は炭素数3〜10の分岐状、環状炭化水素基又は炭素数
6〜10の芳香環を含む炭化水素基を表す。また、pは
1〜50を表す。)
で示されることを特徴とする第1の態様に記載の水溶性
ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体にある。
直鎖状炭化水素基又は炭素数3〜10の分岐状、環状炭
化水素基又は炭素数6〜10の芳香環を含む炭化水素基
を表す。R2は水素又は炭素数1〜10の直鎖状炭化水
素基又は炭素数3〜10の分岐状、環状炭化水素基又は
炭素数6〜10の芳香環を含む炭化水素基を表す。R 4
は炭素数2〜10の直鎖または分岐したオキシアルキレ
ン基、R5は炭素数1〜10の直鎖状炭化水素基又は炭
素数3〜10の分岐状、環状炭化水素基又は炭素数6〜
10の芳香環を含む炭化水素基を表す。また、pは1〜
50を表す。)
フト重合体であることを特徴とする第1又は2の態様に
記載の水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体に
ある。
チレンと、下記一般式(3)に示す水溶性モノマーと、
開始剤とを用いてラジカル共重合し、脱保護して下記一
般式(1)で示される水溶性ポリ(p−ビニルフェノー
ル)を得ることを特徴とする水溶性ポリ(p−ビニルフ
ェノール)共重合体の製造方法にある。
直鎖状炭化水素基又は炭素数3〜10の分岐状、環状炭
化水素基又は炭素数6〜10の芳香環を含む炭化水素基
を表す。R3は、−O−、−CO−、−COO−、−N
H−、−NHCO−、−S−、−SO−、−SO2−、
又は炭素数1〜20の直鎖状炭化水素基又は炭素数3〜
20の分岐状、環状炭化水素基又は炭素数6〜20の芳
香環を含む炭化水素基を表し、炭化水素基の炭素炭素結
合の少なくとも一部に、−O−、−CO−、−COO
−、−NH−、−NHCO−、−S−、−SO−、−S
O2−を含んでいてもよく、さらに、R3は存在しなく
てもよい。R4は炭素数2〜10の直鎖または分岐した
オキシアルキレン基、R5は炭素数1〜10の直鎖状炭
化水素基又は炭素数3〜10の分岐状、環状炭化水素基
又は炭素数6〜10の芳香環を含む炭化水素基を表す。
また、pは1〜50を表す。)
直鎖状炭化水素基又は炭素数3〜10の分岐状、環状炭
化水素基又は炭素数6〜10の芳香環を含む炭化水素基
を表す。R2は水素又は炭素数1〜10の直鎖状炭化水
素基又は炭素数3〜10の分岐状、環状炭化水素基又は
炭素数6〜10の芳香環を含む炭化水素基を表す。R 3
は、−O−、−CO−、−COO−、−NH−、−NH
CO−、−S−、−SO−、−SO2−、又は炭素数1
〜20の直鎖状炭化水素基又は炭素数3〜20の分岐
状、環状炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香環を含む
炭化水素基を表し、炭化水素基の炭素炭素結合の少なく
とも一部に、−O−、−CO−、−COO−、−NH
−、−NHCO−、−S−、−SO−、−SO2−を含
んでいてもよく、さらに、R3は存在しなくてもよい。
R4は炭素数2〜10の直鎖または分岐したオキシアル
キレン基、R5は炭素数1〜10の直鎖状炭化水素基又
は炭素数3〜10の分岐状、環状炭化水素基又は炭素数
6〜10の芳香環を含む炭化水素基を表す。また、pは
1〜50を表す。)
ル)共重合体は、加水分解可能な保護基でフェノール性
水酸基が修飾されたビニルフェノールモノマーと、ポリ
オキシアルキレン鎖を有する水溶性モノマーとを共重合
し、脱保護することにより、非常に簡便な工程で製造さ
れるものである。共重合体の構造は特に限定されず、例
えば、ブロック共重合体、グラフト共重合体を挙げるこ
とができる。
ーの親水性を示す部位としては、ポリオキシアルキレン
基を挙げることができるが、好適には、ポリオキシエチ
レン、又はポリオキシプロピレンを挙げることができ
る。
以上、例えば、pが5以上の場合には、水溶性モノマー
で構成される部位のモル比は20モル%以上(m/n=
20/80以上)であればよい。なお、pが5より小さ
い場合には、水溶性モノマーによる部位が70モル%以
上(m/n=70/30以上)であるのが、水溶性とい
う点で好ましい。
か未反応モノマーが残存しやすくなるが、所定の水溶性
を示す共重合体を得ることができる。なお、未反応モノ
マーを低減するためには、例えばp=4.5とpの値が
小さいモノマーを組み合わせる等の手段が考えられる。
なるものを2種類以上用いてもよいことはいうまでもな
い。
合に準じて行えばよく、特に限定されない。開始剤とし
てはラジカル重合に使用できるものであれば限定され
ず、また、重合溶媒、重合温度等の条件も特に限定され
ない。なお、重合溶媒は、開始剤、p−アルコキシスチ
レン、水溶性モノマー、及び合成されるポリマーを溶解
する溶媒であればよい。
重合体は、フェノール性水酸基が加水分解可能な保護基
により修飾されたp−アルコキシスチレンを出発原料と
し、酸による脱保護によってアルコキシ基をフェノール
性水酸基にする。
ば、p−メトキシスチレン、p−エトキシスチレン、p
−n−ブトキシスチレン、p−sec−ブトキシスチレ
ン、p−tert−ブトキシスチレン等が例示され、特
にp−tert−ブトキシスチレンが好ましい。
酸、塩酸、酢酸等が挙げられる。この中では特に臭化水
素酸、塩酸等の還元力の高い酸が好ましい。塩酸では、
例えば、0.1N以上のものを用いるのが好ましい。
どの還元力の高い酸を用いるのが好ましく、塩酸では、
例えば、0.1N以上のものを用いるのが好ましい。な
お、酢酸などの還元力の低い酸を用いると、回収された
ポリマーは水溶性を示すものの、脱保護率が60〜80
%と低くなる。
アルコキシスチレン)共重合体及びポリ(p−ビニルフ
ェノール)共重合体の両者が溶解する溶媒であれば特に
限定されないが、テトラヒロドフラン、アセトン、メタ
ノール等を用いることができる。また、脱保護反応に用
いる酸は、例えば、ポリ(p−アルコキシスチレン)共
重合体に対して20〜100mol%、好ましくは、5
0〜80mol%である。
重合体は、水溶性であり、レジスト材料、抗菌剤、接着
剤、難燃剤、高分子塗料、熱硬化性樹脂、吸着剤、高分
子膜等、幅広い用途への応用が期待できる。
いて説明する。
2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIB
N)を0.1g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、
蒸留ベンゼン10mLを加えて室温下でAIBNを溶解
させた。これに、ポリ(エチレングリコール)メチルエ
ーテルメタクリレートモノマー(PEGMEMA:n=
4.5、数平均分子量が約300)7×10−3mo
l、及びp−t−ブトキシスチレンモノマー(t−Bu
OSt)2×10−3mol(PEGMEMAが80m
ol%、t−BuOStが20mol%)を仕込み、6
0℃下で48時間、続いて70℃下で24時間攪拌し
た。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却凍
結させることで重合停止を行った。その後、ベンゼン凍
結乾燥、減圧乾燥を経て水溶性を有する共重合体を回収
した。
た結果、数平均分子量6.5×10 3g/mol、分子
量分布Mw/Mn=3.12であった。
2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIB
N)を0.02g秤量し、容器内をアルゴン置換した
後、蒸留ベンゼン5mLを加えて室温下でAIBNを溶
解させた。これに、ポリ(エチレングリコール)メチル
エーテルメタクリレートモノマー(PEGMEMA:n
=8.5、数平均分子量が約475)5×10−4mo
l、及びp−t−ブトキシスチレンモノマー(t−Bu
OSt)1×10−3mol(PEGMEMAが30m
ol%、t−BuOStが70mol%)を仕込み、6
0℃下で48時間、続いて70℃下で24時間攪拌し
た。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却凍
結させることで重合停止を行った。その後、ベンゼン凍
結乾燥、減圧乾燥を経て水溶性を有する共重合体を回収
した。
た結果、数平均分子量4.3×10 3g/mol、分子
量分布Mw/Mn=1.26であった。
2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIB
N)を0.1g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、
蒸留ベンゼン10mLを加えて室温下でAIBNを溶解
させた。これに、ポリ(エチレングリコール)メチルエ
ーテルメタクリレートモノマー(PEGMEMA:n=
8.5、数平均分子量が約475)4×10−3mo
l、及びp−t−ブトキシスチレンモノマー(t−Bu
OSt)3×10−3mol(PEGMEMAが60m
ol%、t−BuOStが40mol%)を仕込み、6
0℃下で48時間、続いて70℃下で24時間攪拌し
た。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却凍
結させることで重合停止を行った。その後、ベンゼン凍
結乾燥、減圧乾燥を経て水溶性を有する共重合体を回収
した。
た結果、数平均分子量3.8×10 3g/mol、分子
量分布Mw/Mn=1.95であった。
2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIB
N)を0.02g秤量し、容器内をアルゴン置換した
後、蒸留ベンゼン5mLを加えて室温下でAIBNを溶
解させた。これに、ポリ(エチレングリコール)メチル
エーテルメタクリレートモノマー(PEGMEMA:n
=8.5、数平均分子量が約475)9×10−4mo
l、及びp−t−ブトキシスチレンモノマー(t−Bu
OSt)2×10−4mol(PEGMEMAが80m
ol%、t−BuOStが20mol%)を仕込み、6
0℃下で48時間、続いて70℃下で24時間攪拌し
た。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却凍
結させることで重合停止を行った。その後、ベンゼン凍
結乾燥、減圧乾燥を経て水溶性を有する共重合体を回収
した。
た結果、数平均分子量4.4×10 3g/mol、分子
量分布Mw/Mn=1.29であった。
2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIB
N)を0.01g秤量し、容器内をアルゴン置換した
後、蒸留ベンゼン5mLを加えて室温下でAIBNを溶
解させた。これに、ポリ(エチレングリコール)メチル
エーテルメタクリレートモノマー(PEGMEMA:n
=22.7、数平均分子量が約1100)4×10−4
mol、及びp−t−ブトキシスチレンモノマー(t−
BuOSt)9×10−4mol(PEGMEMAが3
0mol%、t−BuOStが70mol%)を仕込
み、60℃下で48時間、続いて70℃下で24時間攪
拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷
却凍結させることで重合停止を行った。その後、ベンゼ
ン凍結乾燥、減圧乾燥を経て水溶性を有する共重合体を
回収した。
た結果、溶出曲線は二峰性であり、未反応モノマーも残
存していた。
2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIB
N)を0.03g秤量し、容器内をアルゴン置換した
後、蒸留ベンゼン5mLを加えて室温下でAIBNを溶
解させた。これに、ポリ(エチレングリコール)メチル
エーテルメタクリレートモノマー(PEGMEMA:n
=4.5、数平均分子量が約300)1×10−3mo
l、及びp−t−ブトキシスチレンモノマー(t−Bu
OSt)5×10−4mol(PEGMEMAが70m
ol%、t−BuOStが30mol%)を仕込み、6
0℃下で48時間、続いて70℃下で24時間攪拌し
た。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却凍
結させることで重合停止を行った。その後、ベンゼン凍
結乾燥、減圧乾燥を経て非水溶性共重合体を回収した。
た結果、数平均分子量5.6×10 3g/mol、分子
量分布Mw/Mn=2.12であった。
2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIB
N)を0.03g秤量し、容器内をアルゴン置換した
後、蒸留ベンゼン5mLを加えて室温下でAIBNを溶
解させた。これに、ポリ(エチレングリコール)メチル
エーテルメタクリレートモノマー(PEGMEMA:n
=8.5、数平均分子量が約475)5×10−4mo
l、及びp−t−ブトキシスチレンモノマー(t−Bu
OSt)2×10−3mol(PEGMEMAが20m
ol%、t−BuOStが80mol%)を仕込み、6
0℃下で48時間、続いて70℃下で24時間攪拌し
た。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却凍
結させることで重合停止を行った。その後、ベンゼン凍
結乾燥、減圧乾燥を経て非水溶性共重合体を回収した。
た結果、数平均分子量4.0×10 3g/mol、分子
量分布Mw/Mn=1.42であった。
2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIB
N)を0.01g秤量し、容器内をアルゴン置換した
後、蒸留ベンゼン5mLを加えて室温下でAIBNを溶
解させた。これに、ポリ(エチレングリコール)メチル
エーテルメタクリレートモノマー(PEGMEMA:n
=22.7、数平均分子量が約1100)9×10−5
mol、及びp−t−ブトキシスチレンモノマー(t−
BuOSt)4×10−4mol(PEGMEMAが2
0mol%、t−BuOStが80mol%)を仕込
み、60℃下で48時間、続いて70℃下で24時間攪
拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷
却凍結させることで重合停止を行った。その後、ベンゼ
ン凍結乾燥、減圧乾燥を経て非水溶性共重合体を回収し
た。
た結果、数平均分子量3.3×10 3g/mol、分子
量分布Mw/Mn=1.30であった。
体を5%水溶液にし、溶解性を確認した。溶解したもの
を溶解性○、溶解しないものを溶解性×とした。結果は
表1に示す。
MEMAの側鎖のポリオキシエチレン基の長さが、5以
上あると、PEGMEMAのモル比が20mol%を越
えれば十分な水溶性を示すことが確認された(実施例2
〜4)。しかしながら、ポリオキシエチレン基の長さが
4.5であっても、PEGMEMAの組成比を80mo
l%程度にすれば水溶性が得られることがわかった。
場合には、モル比にかかわらず、分子量が4000程度
の共重合体が得られることがわかった(実施例2〜4、
比較例2)。
レン基の長さが22.7と長いPEGMEMAを用いる
と、20モル%を越えて含有される場合には、水溶性を
示すが、未反応モノマーが残存しやすくなることがわか
った。これは側鎖の立体障害と考えられるので、側鎖の
ポリオキシエチレン基の長さは20程度までが好ましい
ことがわかった。
−ブトキシスチレン−co−ポリエチレングリコールメ
チルエーテルメタクリレート)1gを還流管付きの反応
容器に入れ、テトラヒドロフラン10mLでポリマーを
溶解させた。その後、6Nの塩酸1mLを加え、60℃
まで加熱し24時間撹拌した。
間、室温下での減圧乾燥を経て無色透明の粘稠体0.9
5gを得た。得られたポリ(p−ビニルフェノール)共
重合体も水溶性を示した。
定を行った結果、1.25ppm付近のt−ブトキシ基
に由来するシグナルが消失しており、脱保護率(フェノ
ール化率)は100%であった。さらに得られたポリマ
ーについてGPC測定を行った結果、数平均分子量2.
1×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=1.7
3であることが確認できた。
−ブトキシスチレン−co−ポリエチレングリコールメ
チルエーテルメタクリレート)1gを還流管付きの反応
容器に入れ、テトラヒドロフラン10mLでポリマーを
溶解させた。その後、酢酸4mLを加え、60℃まで加
熱し24時間撹拌した。反応後、溶液を室温まで戻した
後、24時間、室温下での減圧乾燥を経て無色透明の粘
稠体0.9gを得た。得られた共重合体も水溶性を示し
た。
NMR測定を行った結果、1.25ppm付近のt−ブ
トキシ基に由来するシグナルが残存しており、脱保護率
(フェノール化率)は79.5%であった。
共重合体は、水溶性であり、使用性に優れている。加水
分解可能な保護基でフェノール性水酸基が修飾されたビ
ニルフェノールモノマーと、ポリオキシアルキレン鎖を
有する水溶性モノマーとを共重合し、脱保護するという
本発明の製造方法により、このような共重合体を非常に
簡便な工程で製造することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記一般式(1)で示されることを特徴
とする水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体。 【化1】 (但し、R1は水素又は炭素数1〜10の直鎖状炭化水
素基又は炭素数3〜10の分岐状、環状炭化水素基又は
炭素数6〜10の芳香環を含む炭化水素基を表す。R2
は水素又は炭素数1〜10の直鎖状炭化水素基又は炭素
数3〜10の分岐状、環状炭化水素基又は炭素数6〜1
0の芳香環を含む炭化水素基を表す。R 3は、−O−、
−CO−、−COO−、−NH−、−NHCO−、−S
−、−SO−、−SO2−、又は炭素数1〜20の直鎖
状炭化水素基又は炭素数3〜20の分岐状、環状炭化水
素基又は炭素数6〜20の芳香環を含む炭化水素基を表
し、炭化水素基の炭素炭素結合の少なくとも一部に、−
O−、−CO−、−COO−、−NH−、−NHCO
−、−S−、−SO−、−SO2−を含んでいてもよ
く、さらに、R3は存在しなくてもよい。R4は炭素数
2〜10の直鎖または分岐したオキシアルキレン基、R
5は炭素数1〜10の直鎖状炭化水素基又は炭素数3〜
10の分岐状、環状炭化水素基又は炭素数6〜10の芳
香環を含む炭化水素基を表す。また、pは1〜50を表
す。) - 【請求項2】 下記一般式(2)で示されることを特徴
とする請求項1記載の水溶性ポリ(p−ビニルフェノー
ル)共重合体。 【化2】 (但し、R1は水素又は炭素数1〜10の直鎖状炭化水
素基又は炭素数3〜10の分岐状、環状炭化水素基又は
炭素数6〜10の芳香環を含む炭化水素基を表す。R2
は水素又は炭素数1〜10の直鎖状炭化水素基又は炭素
数3〜10の分岐状、環状炭化水素基又は炭素数6〜1
0の芳香環を含む炭化水素基を表す。R 4は炭素数2〜
10の直鎖または分岐したオキシアルキレン基、R5は
炭素数1〜10の直鎖状炭化水素基又は炭素数3〜10
の分岐状、環状炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香環
を含む炭化水素基を表す。また、pは1〜50を表
す。) - 【請求項3】 ブロック又はグラフト重合体であること
を特徴とする請求項1又は2記載の水溶性ポリ(p−ビ
ニルフェノール)共重合体。 - 【請求項4】 p−アルコキシスチレンと、下記一般式
(3)に示す水溶性モノマーと、開始剤とを用いてラジ
カル共重合し、脱保護して下記一般式(1)で示される
水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)を得ることを特徴
とする水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体の
製造方法。 【化3】 (但し、R2は水素又は炭素数1〜10の直鎖状炭化水
素基又は炭素数3〜10の分岐状、環状炭化水素基又は
炭素数6〜10の芳香環を含む炭化水素基を表す。R3
は、−O−、−CO−、−COO−、−NH−、−NH
CO−、−S−、−SO−、−SO2−、又は炭素数1
〜20の直鎖状炭化水素基又は炭素数3〜20の分岐
状、環状炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香環を含む
炭化水素基を表し、炭化水素基の炭素炭素結合の少なく
とも一部に、−O−、−CO−、−COO−、−NH
−、−NHCO−、−S−、−SO−、−SO2−を含
んでいてもよく、さらに、R3は存在しなくてもよい。
R4は炭素数2〜10の直鎖または分岐したオキシアル
キレン基、R5は炭素数1〜10の直鎖状炭化水素基又
は炭素数3〜10の分岐状、環状炭化水素基又は炭素数
6〜10の芳香環を含む炭化水素基を表す。また、pは
1〜50を表す。) 【化4】 (但し、R1は水素又は炭素数1〜10の直鎖状炭化水
素基又は炭素数3〜10の分岐状、環状炭化水素基又は
炭素数6〜10の芳香環を含む炭化水素基を表す。R2
は水素又は炭素数1〜10の直鎖状炭化水素基又は炭素
数3〜10の分岐状、環状炭化水素基又は炭素数6〜1
0の芳香環を含む炭化水素基を表す。R 3は、−O−、
−CO−、−COO−、−NH−、−NHCO−、−S
−、−SO−、−SO2−、又は炭素数1〜20の直鎖
状炭化水素基又は炭素数3〜20の分岐状、環状炭化水
素基又は炭素数6〜20の芳香環を含む炭化水素基を表
し、炭化水素基の炭素炭素結合の少なくとも一部に、−
O−、−CO−、−COO−、−NH−、−NHCO
−、−S−、−SO−、−SO2−を含んでいてもよ
く、さらに、R3は存在しなくてもよい。R4は炭素数
2〜10の直鎖または分岐したオキシアルキレン基、R
5は炭素数1〜10の直鎖状炭化水素基又は炭素数3〜
10の分岐状、環状炭化水素基又は炭素数6〜10の芳
香環を含む炭化水素基を表す。また、pは1〜50を表
す。)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004149585A (ja) * | 2002-10-29 | 2004-05-27 | Hokushin Ind Inc | 親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体の製造方法 |
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JP2018162348A (ja) * | 2017-03-24 | 2018-10-18 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット記録用水系インク組成物および色材液 |
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2001
- 2001-10-31 JP JP2001334036A patent/JP2003137934A/ja active Pending
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