JP2004149585A - 親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡便且つ低コストで、親水性基を含有するポリ(p−ビニルフェノール)共重合体を得ることができる親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体の製造方法を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)に表されるp−アルケニルフェノールと、下記一般式(2)に示す水溶性モノマーと、開始剤とを用いてラジカル共重合し、下記一般式(3)で示される親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)を得るに際し、下記一般式(2)に示す水溶性モノマーのポリオキシアルキレン基の部位pが5未満である場合には、仕込み時の反応系における全モノマー濃度が10mol%未満では当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を70mol%以上とし、仕込み時の反応系における全モノマー濃度が10mol%以上では当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を30mol%以上とし、一方、下記一般式(2)に示す水溶性モノマーのポリオキシアルキレン基の部位pが5以上である場合には、当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を70mol%以上とする。
【化1】
【化2】
【化3】
【選択図】 なし
【解決手段】下記一般式(1)に表されるp−アルケニルフェノールと、下記一般式(2)に示す水溶性モノマーと、開始剤とを用いてラジカル共重合し、下記一般式(3)で示される親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)を得るに際し、下記一般式(2)に示す水溶性モノマーのポリオキシアルキレン基の部位pが5未満である場合には、仕込み時の反応系における全モノマー濃度が10mol%未満では当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を70mol%以上とし、仕込み時の反応系における全モノマー濃度が10mol%以上では当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を30mol%以上とし、一方、下記一般式(2)に示す水溶性モノマーのポリオキシアルキレン基の部位pが5以上である場合には、当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を70mol%以上とする。
【化1】
【化2】
【化3】
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリ(p−ビニルフェノール)は、レジスト材料等の機能性材料として使用されている。しかしながら、このポリ(p−ビニルフェノール)は、水に不溶であるため、適用範囲が限られており、水溶性化が望まれていた。
【0003】
一方、フェノール性水酸基を有する化合物の水溶性化としては、カチオン性モノマーと、加水分解可能な保護基でフェノール性水酸基が修飾されているビニルフェノールモノマーのラジカル共重合による水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)の製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、かかる製造方法では、合成したカチオン性ポリビニルフェノールにポリエチレンオキサイド(PEO)、あるいはポリエチレングリコールグラフト水溶性高分子化合物を添加することによってポリビニルフェノールの水溶性を向上させるものであり、ポリビニルフェノールそのものの水溶性を可能にしたものではない。
【0004】
また、ポリビニルフェノールのようなフェノール性ポリマーと、ホルムアルデヒド、及び第一級又は第二級アミンを使用した樹脂水溶液の製造方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、かかる製造方法では、最終生成物を得るために、中和、酸性カチオン交換カラムに通すなどの工程を経なければならないという問題がある。
【0005】
そこで、本出願人は、親水性モノマーであるポリエチレングリコールメチルエーテル(メタ)アクリレートと、t−ブトキシスチレンとをラジカル共重合させ、その後、脱保護することにより得られる水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体は水溶性であり、レジスト材料、抗菌剤、接着剤、難燃剤、高分子塗料、熱硬化性樹脂、吸着剤、高分子膜等、幅広い用途への応用が期待できることを知見し、水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体及び製造方法を先に出願した(特願2001−334036号)。また、その1つの用途である抗菌剤についても別途出願した(特願2001−334015号)。このとき、本出願人は、上記水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体の抗菌活性について評価を行い、その結果、この化合物は、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、大腸菌といった各種菌種に対して抗菌活性を示すことを確認した。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−247092号公報 (発明の実施の形態)
【特許文献2】
特開2000−103829号公報 (特許請求の範囲)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、先に示した合成方法では、p−ビニルフェノールはモノマーが比較的不安定であり、副反応が生じる可能性があるため、フェノール性水酸基が加水分解可能な保護基により修飾されたp−アルコキシスチレンを出発原料とし、ポリオキシアルキレン鎖を有する水溶性モノマーとの共重合を行っている。そのため、共重合後に酸などによる脱保護操作が必要であるという問題がある。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑み、簡便且つ低コストで、親水性基を含有するポリ(p−ビニルフェノール)共重合体を得ることができる親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体の製造方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために研究を重ねた結果、ビニル基を有するフェノール系モノマーでビニル基のα位に電子供与性の置換基を有するモノマーは、保護基による修飾がなくても副反応が生じることがなく、所定の水溶性モノマーと安定に共重合することを知見し本発明を完成させた。
【0010】
かかる本発明は、下記一般式(1)に表されるp−アルケニルフェノールと、下記一般式(2)に示す水溶性モノマーと、開始剤とを用いてラジカル共重合し、下記一般式(3)で示される親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)を得るに際し、下記一般式(2)に示す水溶性モノマーのポリオキシアルキレン基の部位pが5未満である場合には、仕込み時の反応系における全モノマー濃度が10mol%未満では当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を70mol%以上とし、仕込み時の反応系における全モノマー濃度が10mol%以上では当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を30mol%以上とし、一方、下記一般式(2)に示す水溶性モノマーのポリオキシアルキレン基の部位pが5以上である場合には、当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を70mol%以上とすることを特徴とする親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体の製造方法にある。
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】
【0013】
(但し、R1は水素又は炭素数1〜10の直鎖状炭化水素基又は炭素数3〜10の分岐状炭化水素基又はフェニル基を表す。R2は水素又は炭素数1〜10の直鎖状炭化水素基又は炭素数3〜10の分岐状、環状炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香環を含む炭化水素基を表す。R3は、−O−、−CO−、−COO−、−NH−、−NHCO−、−S−、−SO−、−SO2−,又は炭素数3〜20の分岐状、環状炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香環を含む炭化水素基を表し、炭化水素基の炭素炭素結合の少なくとも一部に、−O−、−CO−、−COO−、−NH−、−NHCO−、−S−、−SO−、−SO2−を含んでいてもよく、さらに、R3は存在しなくてもよい。R4は炭素数2〜10の直鎖又は分岐したオキシアルキレン基、R5は炭素数1〜10の直鎖状炭化水素基又は炭素数3〜10の分岐状、環状炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香環を含む炭化水素基を表す。また、pは1〜10を表す。)
【0014】
【化3】
【0015】
ここで、上記一般式(2)に示す水溶性モノマーのポリオキシアルキレン基の部位pが5未満である場合には、仕込み時の反応系における全モノマー濃度が10mol%未満では当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を70mol%以上とする必要がある。これは、一般式(1)で表されるp−アルケニルフェノールが一般式(2)で表される水溶性モノマーと比較して反応性が低いため、水溶性モノマーの組成比を70mol%以上と多くしないと重合が進行しないからである。一方、仕込み時の反応系における全モノマー濃度が10mol%以上では当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を30mol%以上とすれば重合反応は進行する。なお、水溶性モノマーの仕込み比が70mol%の場合には、m/n=70/30程度となり、30mol%の場合には、m/n=30/70程度となる。
【0016】
また、上記一般式(2)に示す水溶性モノマーのポリオキシアルキレン基の部位pが5以上である場合は、当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を70mol%以上とする。この場合、水溶性モノマーの側鎖の立体障害によりp−アルケニルフェノールの重合が進行し難くなるが、この問題は水溶性モノマーの仕込み比を70mol%以上と大きくすることで解決される。なお、この場合、m/n=70/30以上程度となる。
【0017】
本発明の親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体は、ビニル基を有するフェノール系モノマーと、ポリオキシエチレン鎖を有する水溶性モノマーとを共重合することにより、非常に簡便な工程で製造されるものである。すなわち、本発明では、フェノール性水酸基を保護せずにそのまま反応させることができ、脱保護の工程を省略することができる。なお、共重合体の構造は特に限定されず、例えば、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体を挙げることができる。
【0018】
ビニル基を有するフェノール系モノマーとしては、p−ビニルフェノール、p−イソプロペニルフェノール等が例示され、特にイソプロペニルフェノールが好ましい。
【0019】
上記一般式(3)で示される水溶性モノマーの親水性を示す部位としては、ポリオキシアルキシレン基を挙げることができるが、好適には、ポリオキシエチレン、又はポリオキシプロピレンを挙げることができる。
【0020】
本発明では、ビニル基を有するフェノール系モノマーであっても、水溶性モノマーとの共重合体とするので、比較的容易に反応させることができる。なお、p−ビニルフェノールはモノマーが比較的不安定であり、副反応が生じる可能性があるので、α位の置換基R1が電子供与性の置換基であるモノマー、特に、p−イソプロペニルフェノールを用いるのが好ましい。但し、このようにα位に電子供与性の置換基を有するモノマーは、α位の置換基の影響で核内の電子密度が高い状態にあり、さらに、水酸基も電子供与性であることから二重結合における電子は分子内全体に分散した状態であり、モノマー自体が安定していて反応が困難であるので、特に、以下のような条件下で反応するのが好ましい。
【0021】
本発明の重合反応は、一般的なラジカル重合に準じて行えば良く、特に限定されない。ラジカル開始剤の使用量は、共重合体の原料となる各種モノマーの合計量に対し、0.1〜10mоl%が好ましい。
【0022】
また、重合溶媒、重合温度等の条件も特に限定されない。なお、重合溶媒は、開始剤、p−アルケニルフェノール、水溶性モノマー、及び合成されるポリマーを溶解する溶媒であれば良い。なお、重合溶媒の量は、上述した条件を満たすように、使用する水溶性モノマーのポリオキシアルキレン基の長さ、水溶性モノマーとp−アルケニルフェノールの組成比によって調整する必要があるが、反応混合物中のモノマーの初期濃度が3mоl%〜50mоl%となるように調整することが好ましい。
【0023】
得られた共重合体中に、未反応モノマー、或いは、ダイマー、オリゴマー、その他不純物が混在する場合は、洗浄、再沈殿、抽出等の精製を行うことができる。
【0024】
本発明の親水性基を含有するポリ(p−ビニルフェノール)共重合体は、水溶性モノマーからなる部位を有するので、ポリ(p−ビニルフェノール)と比較すると水溶性であるといえるが、特に水溶性の用途として使用するためには、水溶性モノマーとのモル比の構成の範囲において、水溶性モノマーのポリオキシアルキレン基の部位pが5未満の場合には、水溶性モノマーによる部位の仕込み比が50mol%以上、また、pが5以上の場合には、水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比が70mol%以上であるのが好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
【0026】
共重合体の合成
(実施例1)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.03g、及びイソプロペニルフェノールを0.2g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン0.6mLを加えて溶解させた。これに、ジエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(DEGMEMA;p=2、数平均分子量が約188)2×10−3mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0027】
得られた生成物に関しGPC測定を行った結果、数平均分子量2.4×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=2.18であった。
【0028】
(実施例2)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.07g、及びイソプロペニルフェノールを0.2g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン2.4mLを加えて溶解させた。これに、ジエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(DEGMEMA;p=2、数平均分子量が約188)6×10−3mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0029】
得られた生成物に関しGPC測定を行った結果、数平均分子量3.5×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=1.94であった。
【0030】
(実施例3)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.05g、及びイソプロペニルフェノールを0.3g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン1.5mLを加えて溶解させた。これに、ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(PEGMEMA4.5;p=4.5、数平均分子量が約300)2×10−3mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0031】
得られた生成物に関しGPC測定を行った結果、数平均分子量4.2×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=1.27であった。
【0032】
(実施例4)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.05g、及びイソプロペニルフェノールを0.3g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン3.3mLを加えて溶解させた。これに、ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(PEGMEMA4.5;p=4.5、数平均分子量が約300)2×10−3mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0033】
得られた生成物に関しGPC測定を行った結果、数平均分子量3.1×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=1.84であった。
【0034】
(実施例5)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.07g、及びイソプロペニルフェノールを0.1g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン1.2mLを加えて溶解させた。これに、ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(PEGMEMA4.5;p=4.5、数平均分子量が約300)3×10−3mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0035】
得られた生成物に関しGPC測定を行った結果、数平均分子量5.7×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=2.05であった。
【0036】
また、得られたポリ(p−ビニルフェノール)共重合体の1H−NMRスペクトルを測定した結果を図1に示す。なお、チャートのfのピーク(PEGMEMAのメチル基由来)の積分値2.31とiのピーク(イソプロペニルフェノールのフェノール基由来)の積分値0.781から求めた共重合体の組成比(m:n)は78:22であった。
【0037】
(実施例6)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.06g、及びイソプロペニルフェノールを0.1g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン10mLを加えて溶解させた。これに、ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(PEGMEMA4.5;p=4.5、数平均分子量が約300)3×10−3mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0038】
得られた生成物に関しGPC測定を行った結果、数平均分子量4.2×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=1.73であった。
【0039】
(実施例7)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.08g、及びイソプロペニルフェノールを0.1g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン1.2mLを加えて溶解させた。これに、ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(PEGMEMA8.5;p=8.5、数平均分子量が約475)3×10−3mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0040】
得られた生成物に関しGPC測定を行った結果、数平均分子量3.2×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=3.33であった。
【0041】
(実施例8)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.08g、及びイソプロペニルフェノールを0.1g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン9.8mLを加えて溶解させた。これに、ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(PEGMEMA8.5;p=8.5、数平均分子量が約475)3×10−3mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0042】
得られた生成物に関しGPC測定を行った結果、数平均分子量4.2×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=1.47であった。
【0043】
(比較例1)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.04g、及びイソプロペニルフェノールを0.5g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン1.6mLを加えて溶解させた。これに、ジエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(DEGMEMA;p=2、数平均分子量が約188)1×10−3mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0044】
得られた生成物に関しGPC測定を行ったが、ポリマーによるピークは確認できず、重合が進行していないことが確認できた。
【0045】
(比較例2)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.01g、及びイソプロペニルフェノールを0.07g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン3mLを加えて溶解させた。これに、ジエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(DEGMEMA;p=2、数平均分子量が約188)5×10−4mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0046】
得られた生成物に関しGPC測定を行ったが、ポリマーによるピークは確認できず、重合が進行していないことが確認できた。
【0047】
(比較例3)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.01g、及びイソプロペニルフェノールを0.05g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン3mLを加えて溶解させた。これに、ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(PEGMEMA4.5;p=4.5、数平均分子量が約300)4×10−4mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0048】
得られた生成物に関しGPC測定を行ったが、ポリマーによるピークは確認できず、重合が進行していないことが確認できた。
【0049】
(比較例4)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.02g、及びイソプロペニルフェノールを0.07g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン0.5mLを加えて溶解させた。これに、ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(PEGMEMA8.5;p=8.5、数平均分子量が約475)8×10−4mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0050】
得られた生成物に関しGPC測定を行ったが、ポリマーによるピークは確認できず、重合が進行していないことが確認できた。
【0051】
(比較例5)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.003g、及びイソプロペニルフェノールを0.3g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン3mLを加えて溶解させ、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0052】
得られた生成物に関しGPC測定を行ったが、ポリマーによるピークは確認できず、重合が進行していないことが確認できた。
【0053】
(比較例6)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を0.1g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留ベンゼン10mLを加えて室温下でAIBNを溶解させた。これに、ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(PEGMEMA:p=8.5、数平均分子量が約475)4×10−3mol、及び、p−t−ブトキシスチレンモノマー(t−BuOSt)3×10−3molを仕込み、60℃下で48時間、続いて70℃下で24時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却凍結させることで重合停止を行った。その後、ベンゼン凍結乾燥、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0054】
得られた生成物に関しGPC測定を行った結果、数平均分子量3.8×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=1.95であった。
【0055】
このように合成したポリ(t−ブトキシスチレン−co−ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート)1gを還流管付きの反応容器に入れ、テトラヒドロフラン10mLでポリマーを溶解させた。その後、6Nの塩酸1mLを加え、60℃まで加熱し24時間撹拌した。反応後、溶液を室温まで戻した後、24時間、室温下での減圧乾燥を経てポリマーを回収した。
【0056】
得られたポリマーについて1H−NMR測定を行った結果、1.25ppm付近のt−ブトキシ基に由来するシグナルが消失しており、脱保護率(フェノール化率)は100%であった。
【0057】
さらに得られたポリマーについてGPC測定を行った結果、数平均分子量2.1×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=1.73であった。
【0058】
(まとめ)
各実施例及び比較例の諸条件を下記表1に示す。また、各実施例及び比較例での合成所要時間も併せて示す。
【0059】
【表1】
【0060】
表に示す結果より、水溶性モノマーPEGMEMA側鎖のポリオキシエチレン基の長さが5未満の場合には、仕込み時の全モノマー濃度が10mol%以上であれば、PEGMEMAの仕込み比が30mol%以上で共重合体が得られるが(実施例1〜5)、30mol%未満では共重合体が得られないことがわかった(比較例1)。また、水溶性モノマーPEGMEMA側鎖のポリオキシエチレン基の長さが5未満の場合でも、仕込み時の全モノマー濃度が10mol%未満の場合には、PEGMEMAの仕込み比が30mol%〜60mol%では共重合しないが(比較例2,3)、水溶性モノマーPEGMEMAの仕込み比が70mol%以上であれば共重合体が得られることがわかった(実施例6)。
【0061】
一方、水溶性モノマーPEGMEMA側鎖のポリオキシエチレン基の長さが5以上の場合には、PEGMEMAの仕込み比が70mol%未満では共重合しないが(比較例4)、PEGMEMAの仕込み比が70mol%以上であれば、仕込み時の全モノマー濃度にかかわらず共重合体が得られることがわかった(実施例7、8)。
【0062】
なお、実施例1〜8では、脱保護工程がないので、比較例6と比較して3/4の時間で合成できた。
【0063】
(試験例)
次に、本発明で得られた親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体について、大腸菌に対する抗菌活性の評価を実施した。
【0064】
実施例3、実施例5、実施例7で得た親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体は、各々0.1%に調製した水溶液に大腸菌を10−7cfu/g接種し、10日後までの菌の減少率により評価した。表2にその結果を示す。
【0065】
【表2】
【0066】
表2に示した結果から、本発明の実施例3、5、7の親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体は抗菌性を示し、特に実施例3及び7の親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体は、一般的に使用されている抗菌剤と同程度の優れた抗菌力を示すことがわかった。
【0067】
【発明の効果】
以上の結果より、p−アルケニルフェノールと、ポリオキシアルキレン鎖を有する水溶性モノマーとを共重合するという本発明の製造方法により、親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)を非常に簡便な工程で得ることができる。これにより、水溶性であり、レジスト材料、抗菌剤、接着剤、難燃剤、高分子塗料、熱硬化性樹脂、吸着剤、高分子膜等、幅広い用途への応用、特に水溶性抗菌剤としての用途が期待できる水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体を簡便な工程で得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例5で合成したポリ(p−ビニルフェノール)共重合体の1H−NMRスペクトルである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリ(p−ビニルフェノール)は、レジスト材料等の機能性材料として使用されている。しかしながら、このポリ(p−ビニルフェノール)は、水に不溶であるため、適用範囲が限られており、水溶性化が望まれていた。
【0003】
一方、フェノール性水酸基を有する化合物の水溶性化としては、カチオン性モノマーと、加水分解可能な保護基でフェノール性水酸基が修飾されているビニルフェノールモノマーのラジカル共重合による水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)の製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、かかる製造方法では、合成したカチオン性ポリビニルフェノールにポリエチレンオキサイド(PEO)、あるいはポリエチレングリコールグラフト水溶性高分子化合物を添加することによってポリビニルフェノールの水溶性を向上させるものであり、ポリビニルフェノールそのものの水溶性を可能にしたものではない。
【0004】
また、ポリビニルフェノールのようなフェノール性ポリマーと、ホルムアルデヒド、及び第一級又は第二級アミンを使用した樹脂水溶液の製造方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、かかる製造方法では、最終生成物を得るために、中和、酸性カチオン交換カラムに通すなどの工程を経なければならないという問題がある。
【0005】
そこで、本出願人は、親水性モノマーであるポリエチレングリコールメチルエーテル(メタ)アクリレートと、t−ブトキシスチレンとをラジカル共重合させ、その後、脱保護することにより得られる水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体は水溶性であり、レジスト材料、抗菌剤、接着剤、難燃剤、高分子塗料、熱硬化性樹脂、吸着剤、高分子膜等、幅広い用途への応用が期待できることを知見し、水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体及び製造方法を先に出願した(特願2001−334036号)。また、その1つの用途である抗菌剤についても別途出願した(特願2001−334015号)。このとき、本出願人は、上記水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体の抗菌活性について評価を行い、その結果、この化合物は、黄色ブドウ球菌、緑膿菌、大腸菌といった各種菌種に対して抗菌活性を示すことを確認した。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−247092号公報 (発明の実施の形態)
【特許文献2】
特開2000−103829号公報 (特許請求の範囲)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、先に示した合成方法では、p−ビニルフェノールはモノマーが比較的不安定であり、副反応が生じる可能性があるため、フェノール性水酸基が加水分解可能な保護基により修飾されたp−アルコキシスチレンを出発原料とし、ポリオキシアルキレン鎖を有する水溶性モノマーとの共重合を行っている。そのため、共重合後に酸などによる脱保護操作が必要であるという問題がある。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑み、簡便且つ低コストで、親水性基を含有するポリ(p−ビニルフェノール)共重合体を得ることができる親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体の製造方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために研究を重ねた結果、ビニル基を有するフェノール系モノマーでビニル基のα位に電子供与性の置換基を有するモノマーは、保護基による修飾がなくても副反応が生じることがなく、所定の水溶性モノマーと安定に共重合することを知見し本発明を完成させた。
【0010】
かかる本発明は、下記一般式(1)に表されるp−アルケニルフェノールと、下記一般式(2)に示す水溶性モノマーと、開始剤とを用いてラジカル共重合し、下記一般式(3)で示される親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)を得るに際し、下記一般式(2)に示す水溶性モノマーのポリオキシアルキレン基の部位pが5未満である場合には、仕込み時の反応系における全モノマー濃度が10mol%未満では当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を70mol%以上とし、仕込み時の反応系における全モノマー濃度が10mol%以上では当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を30mol%以上とし、一方、下記一般式(2)に示す水溶性モノマーのポリオキシアルキレン基の部位pが5以上である場合には、当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を70mol%以上とすることを特徴とする親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体の製造方法にある。
【0011】
【化1】
【0012】
【化2】
【0013】
(但し、R1は水素又は炭素数1〜10の直鎖状炭化水素基又は炭素数3〜10の分岐状炭化水素基又はフェニル基を表す。R2は水素又は炭素数1〜10の直鎖状炭化水素基又は炭素数3〜10の分岐状、環状炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香環を含む炭化水素基を表す。R3は、−O−、−CO−、−COO−、−NH−、−NHCO−、−S−、−SO−、−SO2−,又は炭素数3〜20の分岐状、環状炭化水素基又は炭素数6〜20の芳香環を含む炭化水素基を表し、炭化水素基の炭素炭素結合の少なくとも一部に、−O−、−CO−、−COO−、−NH−、−NHCO−、−S−、−SO−、−SO2−を含んでいてもよく、さらに、R3は存在しなくてもよい。R4は炭素数2〜10の直鎖又は分岐したオキシアルキレン基、R5は炭素数1〜10の直鎖状炭化水素基又は炭素数3〜10の分岐状、環状炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香環を含む炭化水素基を表す。また、pは1〜10を表す。)
【0014】
【化3】
【0015】
ここで、上記一般式(2)に示す水溶性モノマーのポリオキシアルキレン基の部位pが5未満である場合には、仕込み時の反応系における全モノマー濃度が10mol%未満では当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を70mol%以上とする必要がある。これは、一般式(1)で表されるp−アルケニルフェノールが一般式(2)で表される水溶性モノマーと比較して反応性が低いため、水溶性モノマーの組成比を70mol%以上と多くしないと重合が進行しないからである。一方、仕込み時の反応系における全モノマー濃度が10mol%以上では当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を30mol%以上とすれば重合反応は進行する。なお、水溶性モノマーの仕込み比が70mol%の場合には、m/n=70/30程度となり、30mol%の場合には、m/n=30/70程度となる。
【0016】
また、上記一般式(2)に示す水溶性モノマーのポリオキシアルキレン基の部位pが5以上である場合は、当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を70mol%以上とする。この場合、水溶性モノマーの側鎖の立体障害によりp−アルケニルフェノールの重合が進行し難くなるが、この問題は水溶性モノマーの仕込み比を70mol%以上と大きくすることで解決される。なお、この場合、m/n=70/30以上程度となる。
【0017】
本発明の親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体は、ビニル基を有するフェノール系モノマーと、ポリオキシエチレン鎖を有する水溶性モノマーとを共重合することにより、非常に簡便な工程で製造されるものである。すなわち、本発明では、フェノール性水酸基を保護せずにそのまま反応させることができ、脱保護の工程を省略することができる。なお、共重合体の構造は特に限定されず、例えば、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体を挙げることができる。
【0018】
ビニル基を有するフェノール系モノマーとしては、p−ビニルフェノール、p−イソプロペニルフェノール等が例示され、特にイソプロペニルフェノールが好ましい。
【0019】
上記一般式(3)で示される水溶性モノマーの親水性を示す部位としては、ポリオキシアルキシレン基を挙げることができるが、好適には、ポリオキシエチレン、又はポリオキシプロピレンを挙げることができる。
【0020】
本発明では、ビニル基を有するフェノール系モノマーであっても、水溶性モノマーとの共重合体とするので、比較的容易に反応させることができる。なお、p−ビニルフェノールはモノマーが比較的不安定であり、副反応が生じる可能性があるので、α位の置換基R1が電子供与性の置換基であるモノマー、特に、p−イソプロペニルフェノールを用いるのが好ましい。但し、このようにα位に電子供与性の置換基を有するモノマーは、α位の置換基の影響で核内の電子密度が高い状態にあり、さらに、水酸基も電子供与性であることから二重結合における電子は分子内全体に分散した状態であり、モノマー自体が安定していて反応が困難であるので、特に、以下のような条件下で反応するのが好ましい。
【0021】
本発明の重合反応は、一般的なラジカル重合に準じて行えば良く、特に限定されない。ラジカル開始剤の使用量は、共重合体の原料となる各種モノマーの合計量に対し、0.1〜10mоl%が好ましい。
【0022】
また、重合溶媒、重合温度等の条件も特に限定されない。なお、重合溶媒は、開始剤、p−アルケニルフェノール、水溶性モノマー、及び合成されるポリマーを溶解する溶媒であれば良い。なお、重合溶媒の量は、上述した条件を満たすように、使用する水溶性モノマーのポリオキシアルキレン基の長さ、水溶性モノマーとp−アルケニルフェノールの組成比によって調整する必要があるが、反応混合物中のモノマーの初期濃度が3mоl%〜50mоl%となるように調整することが好ましい。
【0023】
得られた共重合体中に、未反応モノマー、或いは、ダイマー、オリゴマー、その他不純物が混在する場合は、洗浄、再沈殿、抽出等の精製を行うことができる。
【0024】
本発明の親水性基を含有するポリ(p−ビニルフェノール)共重合体は、水溶性モノマーからなる部位を有するので、ポリ(p−ビニルフェノール)と比較すると水溶性であるといえるが、特に水溶性の用途として使用するためには、水溶性モノマーとのモル比の構成の範囲において、水溶性モノマーのポリオキシアルキレン基の部位pが5未満の場合には、水溶性モノマーによる部位の仕込み比が50mol%以上、また、pが5以上の場合には、水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比が70mol%以上であるのが好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
【0026】
共重合体の合成
(実施例1)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.03g、及びイソプロペニルフェノールを0.2g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン0.6mLを加えて溶解させた。これに、ジエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(DEGMEMA;p=2、数平均分子量が約188)2×10−3mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0027】
得られた生成物に関しGPC測定を行った結果、数平均分子量2.4×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=2.18であった。
【0028】
(実施例2)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.07g、及びイソプロペニルフェノールを0.2g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン2.4mLを加えて溶解させた。これに、ジエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(DEGMEMA;p=2、数平均分子量が約188)6×10−3mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0029】
得られた生成物に関しGPC測定を行った結果、数平均分子量3.5×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=1.94であった。
【0030】
(実施例3)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.05g、及びイソプロペニルフェノールを0.3g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン1.5mLを加えて溶解させた。これに、ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(PEGMEMA4.5;p=4.5、数平均分子量が約300)2×10−3mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0031】
得られた生成物に関しGPC測定を行った結果、数平均分子量4.2×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=1.27であった。
【0032】
(実施例4)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.05g、及びイソプロペニルフェノールを0.3g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン3.3mLを加えて溶解させた。これに、ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(PEGMEMA4.5;p=4.5、数平均分子量が約300)2×10−3mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0033】
得られた生成物に関しGPC測定を行った結果、数平均分子量3.1×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=1.84であった。
【0034】
(実施例5)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.07g、及びイソプロペニルフェノールを0.1g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン1.2mLを加えて溶解させた。これに、ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(PEGMEMA4.5;p=4.5、数平均分子量が約300)3×10−3mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0035】
得られた生成物に関しGPC測定を行った結果、数平均分子量5.7×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=2.05であった。
【0036】
また、得られたポリ(p−ビニルフェノール)共重合体の1H−NMRスペクトルを測定した結果を図1に示す。なお、チャートのfのピーク(PEGMEMAのメチル基由来)の積分値2.31とiのピーク(イソプロペニルフェノールのフェノール基由来)の積分値0.781から求めた共重合体の組成比(m:n)は78:22であった。
【0037】
(実施例6)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.06g、及びイソプロペニルフェノールを0.1g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン10mLを加えて溶解させた。これに、ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(PEGMEMA4.5;p=4.5、数平均分子量が約300)3×10−3mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0038】
得られた生成物に関しGPC測定を行った結果、数平均分子量4.2×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=1.73であった。
【0039】
(実施例7)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.08g、及びイソプロペニルフェノールを0.1g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン1.2mLを加えて溶解させた。これに、ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(PEGMEMA8.5;p=8.5、数平均分子量が約475)3×10−3mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0040】
得られた生成物に関しGPC測定を行った結果、数平均分子量3.2×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=3.33であった。
【0041】
(実施例8)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.08g、及びイソプロペニルフェノールを0.1g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン9.8mLを加えて溶解させた。これに、ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(PEGMEMA8.5;p=8.5、数平均分子量が約475)3×10−3mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0042】
得られた生成物に関しGPC測定を行った結果、数平均分子量4.2×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=1.47であった。
【0043】
(比較例1)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.04g、及びイソプロペニルフェノールを0.5g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン1.6mLを加えて溶解させた。これに、ジエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(DEGMEMA;p=2、数平均分子量が約188)1×10−3mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0044】
得られた生成物に関しGPC測定を行ったが、ポリマーによるピークは確認できず、重合が進行していないことが確認できた。
【0045】
(比較例2)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.01g、及びイソプロペニルフェノールを0.07g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン3mLを加えて溶解させた。これに、ジエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(DEGMEMA;p=2、数平均分子量が約188)5×10−4mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0046】
得られた生成物に関しGPC測定を行ったが、ポリマーによるピークは確認できず、重合が進行していないことが確認できた。
【0047】
(比較例3)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.01g、及びイソプロペニルフェノールを0.05g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン3mLを加えて溶解させた。これに、ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(PEGMEMA4.5;p=4.5、数平均分子量が約300)4×10−4mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0048】
得られた生成物に関しGPC測定を行ったが、ポリマーによるピークは確認できず、重合が進行していないことが確認できた。
【0049】
(比較例4)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.02g、及びイソプロペニルフェノールを0.07g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン0.5mLを加えて溶解させた。これに、ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(PEGMEMA8.5;p=8.5、数平均分子量が約475)8×10−4mоlを仕込み、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0050】
得られた生成物に関しGPC測定を行ったが、ポリマーによるピークは確認できず、重合が進行していないことが確認できた。
【0051】
(比較例5)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリルを0.003g、及びイソプロペニルフェノールを0.3g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留テトラヒドロフラン3mLを加えて溶解させ、50℃下で72時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却させて重合停止を行った。その後、溶媒を除去し、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0052】
得られた生成物に関しGPC測定を行ったが、ポリマーによるピークは確認できず、重合が進行していないことが確認できた。
【0053】
(比較例6)
反応容器中に、開始剤として2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を0.1g秤量し、容器内をアルゴン置換した後、蒸留ベンゼン10mLを加えて室温下でAIBNを溶解させた。これに、ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(PEGMEMA:p=8.5、数平均分子量が約475)4×10−3mol、及び、p−t−ブトキシスチレンモノマー(t−BuOSt)3×10−3molを仕込み、60℃下で48時間、続いて70℃下で24時間攪拌した。重合開始72時間後、重合溶液を液体窒素で冷却凍結させることで重合停止を行った。その後、ベンゼン凍結乾燥、減圧乾燥を経て重合生成物を回収した。
【0054】
得られた生成物に関しGPC測定を行った結果、数平均分子量3.8×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=1.95であった。
【0055】
このように合成したポリ(t−ブトキシスチレン−co−ポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート)1gを還流管付きの反応容器に入れ、テトラヒドロフラン10mLでポリマーを溶解させた。その後、6Nの塩酸1mLを加え、60℃まで加熱し24時間撹拌した。反応後、溶液を室温まで戻した後、24時間、室温下での減圧乾燥を経てポリマーを回収した。
【0056】
得られたポリマーについて1H−NMR測定を行った結果、1.25ppm付近のt−ブトキシ基に由来するシグナルが消失しており、脱保護率(フェノール化率)は100%であった。
【0057】
さらに得られたポリマーについてGPC測定を行った結果、数平均分子量2.1×103g/mol、分子量分布Mw/Mn=1.73であった。
【0058】
(まとめ)
各実施例及び比較例の諸条件を下記表1に示す。また、各実施例及び比較例での合成所要時間も併せて示す。
【0059】
【表1】
【0060】
表に示す結果より、水溶性モノマーPEGMEMA側鎖のポリオキシエチレン基の長さが5未満の場合には、仕込み時の全モノマー濃度が10mol%以上であれば、PEGMEMAの仕込み比が30mol%以上で共重合体が得られるが(実施例1〜5)、30mol%未満では共重合体が得られないことがわかった(比較例1)。また、水溶性モノマーPEGMEMA側鎖のポリオキシエチレン基の長さが5未満の場合でも、仕込み時の全モノマー濃度が10mol%未満の場合には、PEGMEMAの仕込み比が30mol%〜60mol%では共重合しないが(比較例2,3)、水溶性モノマーPEGMEMAの仕込み比が70mol%以上であれば共重合体が得られることがわかった(実施例6)。
【0061】
一方、水溶性モノマーPEGMEMA側鎖のポリオキシエチレン基の長さが5以上の場合には、PEGMEMAの仕込み比が70mol%未満では共重合しないが(比較例4)、PEGMEMAの仕込み比が70mol%以上であれば、仕込み時の全モノマー濃度にかかわらず共重合体が得られることがわかった(実施例7、8)。
【0062】
なお、実施例1〜8では、脱保護工程がないので、比較例6と比較して3/4の時間で合成できた。
【0063】
(試験例)
次に、本発明で得られた親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体について、大腸菌に対する抗菌活性の評価を実施した。
【0064】
実施例3、実施例5、実施例7で得た親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体は、各々0.1%に調製した水溶液に大腸菌を10−7cfu/g接種し、10日後までの菌の減少率により評価した。表2にその結果を示す。
【0065】
【表2】
【0066】
表2に示した結果から、本発明の実施例3、5、7の親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体は抗菌性を示し、特に実施例3及び7の親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体は、一般的に使用されている抗菌剤と同程度の優れた抗菌力を示すことがわかった。
【0067】
【発明の効果】
以上の結果より、p−アルケニルフェノールと、ポリオキシアルキレン鎖を有する水溶性モノマーとを共重合するという本発明の製造方法により、親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)を非常に簡便な工程で得ることができる。これにより、水溶性であり、レジスト材料、抗菌剤、接着剤、難燃剤、高分子塗料、熱硬化性樹脂、吸着剤、高分子膜等、幅広い用途への応用、特に水溶性抗菌剤としての用途が期待できる水溶性ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体を簡便な工程で得ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例5で合成したポリ(p−ビニルフェノール)共重合体の1H−NMRスペクトルである。
Claims (1)
- 下記一般式(1)に表されるp−アルケニルフェノールと、下記一般式(2)に示す水溶性モノマーと、開始剤とを用いてラジカル共重合し、下記一般式(3)で示される親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)を得るに際し、下記一般式(2)に示す水溶性モノマーのポリオキシアルキレン基の部位pが5未満である場合には、仕込み時の反応系における全モノマー濃度が10mol%未満では当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を70mol%以上とし、仕込み時の反応系における全モノマー濃度が10mol%以上では当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を30mol%以上とし、一方、下記一般式(2)に示す水溶性モノマーのポリオキシアルキレン基の部位pが5以上である場合には、当該水溶性モノマーで構成される部位の仕込み比を70mol%以上とすることを特徴とする親水性基含有ポリ(p−ビニルフェノール)共重合体の製造方法。
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