JP2018146677A - シリコーンゴム成型体の製造方法及びその製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、シリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量を低減し、製品として使用した際に揮発する低分子量化合物の量を低減できるシリコーンゴム成型体の製造方法等を提供することである。【解決手段】本発明のシリコーンゴム成型体の製造方法は、電子写真画像形成装置に使用されるシリコーンゴム成型体の製造方法であって、シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱する工程を有し、前記加熱する工程が、前記シリコーンゴム成型体の前駆体の加熱と、外部から環境気体を導入し外部へと排出することにより前記シリコーンゴム成型体の前駆体に残存する低分子量化合物の量を低減することを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、シリコーンゴム成型体の製造方法及びその製造装置に関する。より詳しくは、本発明は、シリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量を低減し、製品として使用した際に揮発する低分子量化合物の量を低減できるシリコーンゴム成型体の製造方法等に関する。
電子写真画像形成装置(以下、「画像形成装置」ともいう。)において、定着ローラーとして、シリコーンゴム成型体が広く使用されている。
従来、このシリコーンゴム成型体の製造において、表層のシリコーンゴムの前駆体を硬化する際に、加熱チャンバーなどの炉内にゴミ・チリ等がある場合、シリコーンゴムの前駆体が硬化する前にゴミ・チリ等が付着し、品質が悪化する、という問題があった。このため、炉内を定期的に清掃しなければならないが、清掃は炉内が加熱された状態では行うことができず、生産効率を落とす原因となる。
従来、このシリコーンゴム成型体の製造において、表層のシリコーンゴムの前駆体を硬化する際に、加熱チャンバーなどの炉内にゴミ・チリ等がある場合、シリコーンゴムの前駆体が硬化する前にゴミ・チリ等が付着し、品質が悪化する、という問題があった。このため、炉内を定期的に清掃しなければならないが、清掃は炉内が加熱された状態では行うことができず、生産効率を落とす原因となる。
この問題に対し、特許文献1に開示された技術では、シリコーンゴム成型体である定着ローラーの製造に際して、恒温槽(加熱チャンバー)内の温度制御を均一にするために、シリコーンゴム成型体の製造装置に送風機構を有する。また、特許文献1には、外気の清掃に、フィルターを用いて、外気のゴミ・チリを除去するための機構を有することが開示されている。
この特許文献1に開示された技術においては、加熱された大気を、シリコーンゴム成型体の表面に均一に当てることで、均一に加熱し、これにより、表層のシリコーンゴムを均一に硬化し、ひいては、硬度が均一なシリコーンゴムを有するシリコーンゴム成型体を製造することを達成している。また、当該技術においては、外部からのゴミ・チリを除去するための機構を有するため、シリコーンゴム成型体の表面の汚染を防止することも達成している。
この特許文献1に開示された技術においては、加熱された大気を、シリコーンゴム成型体の表面に均一に当てることで、均一に加熱し、これにより、表層のシリコーンゴムを均一に硬化し、ひいては、硬度が均一なシリコーンゴムを有するシリコーンゴム成型体を製造することを達成している。また、当該技術においては、外部からのゴミ・チリを除去するための機構を有するため、シリコーンゴム成型体の表面の汚染を防止することも達成している。
一方、近年、定着ローラーが有するシリコーンゴムから、低分子量シロキサンなどの低分子量化合物が揮発し、画像形成装置から排出されることが指摘されている。
この低分子量化合物が、画像形成装置内の環境を汚染し、電子部品などに付着して接点障害を起こすという問題が報告されている。また、揮発した低分子量化合物が粒子化して、画像形成装置内を汚染したりする問題も報告されている。
この低分子量化合物が、画像形成装置内の環境を汚染し、電子部品などに付着して接点障害を起こすという問題が報告されている。また、揮発した低分子量化合物が粒子化して、画像形成装置内を汚染したりする問題も報告されている。
従来技術(例えば、特許文献1参照。)においては、加熱チャンバー内で大気を撹拌し、シリコーンゴム成型体の前駆体の加熱を均一にするための操作は行われていたものの、積極的に外部から環境気体を導入し、加熱チャンバー内の環境気体に含まれる低分子量化合物などの揮発物質を除去する発想は、見出されていなかった。
これは、加熱チャンバーは加熱を目的としたもので、加熱チャンバー内の環境気体を、当該加熱チャンバー内で循環させ、加熱空気を効果的にシリコーンゴム成型体の前駆体へ衝突させることで、熱交換を円滑に行い、これにより、シリコーンゴムの硬化反応を進め、硬度など所望のゴム物性値を早期に得ることを目的としていたためであると考えられる。
これは、加熱チャンバーは加熱を目的としたもので、加熱チャンバー内の環境気体を、当該加熱チャンバー内で循環させ、加熱空気を効果的にシリコーンゴム成型体の前駆体へ衝突させることで、熱交換を円滑に行い、これにより、シリコーンゴムの硬化反応を進め、硬度など所望のゴム物性値を早期に得ることを目的としていたためであると考えられる。
したがって、特許文献1に開示された技術を使用し、表面の汚染が防止されたシリコーンゴム成型体を使用したところで、上述の報告されている問題の解決にはいたらなかった。
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、シリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量を低減し、製品として使用した際に揮発する低分子量化合物の量を低減できるシリコーンゴム成型体の製造方法等を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討する過程において、加熱チャンバーの環境気体として、外気を積極的に導入する機構を有することで、シリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量を低減させることができ、この結果、使用する際に、揮発する低分子量化合物の量を低減できるシリコーンゴム成型体を製造できることを見いだし本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.電子写真画像形成装置に使用されるシリコーンゴム成型体の製造方法であって、
シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱する工程を有し、
前記加熱する工程が、前記シリコーンゴム成型体の前駆体の加熱と、外部から環境気体を導入し外部へと排出することにより前記シリコーンゴム成型体の前駆体に残存する低分子量化合物の量を低減することを特徴とするシリコーンゴム成型体の製造方法。
シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱する工程を有し、
前記加熱する工程が、前記シリコーンゴム成型体の前駆体の加熱と、外部から環境気体を導入し外部へと排出することにより前記シリコーンゴム成型体の前駆体に残存する低分子量化合物の量を低減することを特徴とするシリコーンゴム成型体の製造方法。
2.前記加熱する工程が、
加熱チャンバーにて前記シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱した後、
当該加熱チャンバーにて、外部から前記環境気体を導入し外部へと排出することを特徴とする第1項に記載のシリコーンゴム成型体の製造方法。
加熱チャンバーにて前記シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱した後、
当該加熱チャンバーにて、外部から前記環境気体を導入し外部へと排出することを特徴とする第1項に記載のシリコーンゴム成型体の製造方法。
3.前記加熱する工程が、
加熱チャンバーにて前記シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱した後、
加熱された前記シリコーンゴム成型体の前駆体を、前記加熱チャンバーから気体導入チャンバーに移動させた後、当該気体導入チャンバーに、外部から前記環境気体を導入し外部へと排出することを特徴とする第1項に記載のシリコーンゴム成型体の製造方法。
加熱チャンバーにて前記シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱した後、
加熱された前記シリコーンゴム成型体の前駆体を、前記加熱チャンバーから気体導入チャンバーに移動させた後、当該気体導入チャンバーに、外部から前記環境気体を導入し外部へと排出することを特徴とする第1項に記載のシリコーンゴム成型体の製造方法。
4.前記シリコーンゴム成型体の前駆体の体積の総和をV(m3)としたときに、外部から前記環境気体を導入し外部へと排出する速度が、0.3×V〜100×V(m3/min)の範囲内とすることを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載のシリコーンゴム成型体の製造方法。
5.前記シリコーンゴム成型体が、定着器に用いられる定着ローラー又は定着ベルトであることを特徴とする第1項から第4項までのいずれか一項に記載のシリコーンゴム成型体の製造方法。
6.外部から導入される前記環境気体が、水分含有量が5質量%以下である圧縮空気又は乾燥窒素であることを特徴とする第1項から第5項までのいずれか一項に記載のシリコーンゴム成型体の製造方法。
7.前記シリコーンゴム成型体の前駆体の長手方向に対して45度以上の角度で、外部から導入された前記環境気体を吹き付けることを特徴とする第1項から第6項までのいずれか一項に記載のシリコーンゴム成型体の製造方法。
8.外部から前記環境気体が導入され外部へと排出されるチャンバーの容積T(m3)に対する前記シリコーンゴム成型体の前駆体の体積の総和V(m3)の比の値(V/T)が、0.02〜0.7の範囲内であることを特徴とする第1項から第7項までのいずれか一項に記載のシリコーンゴム成型体の製造方法。
9.前記シリコーンゴム成型体が、芯金の外層にシリコーンゴムを被覆してなるゴムローラーであり、
前記芯金上での前記シリコーンゴムのアスカーC硬度が、30〜60°の範囲内であることを特徴とする第1項から第8項までのいずれか一項に記載のシリコーンゴム成型体の製造方法。
前記芯金上での前記シリコーンゴムのアスカーC硬度が、30〜60°の範囲内であることを特徴とする第1項から第8項までのいずれか一項に記載のシリコーンゴム成型体の製造方法。
10.電子写真画像形成装置に使用されるシリコーンゴム成型体の製造装置であって、
シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱する加熱チャンバーを有し、
前記加熱チャンバーが、当該シリコーンゴム成型体の製造装置の外部から環境気体を導入し外部へと排出する手段を有することを特徴とするシリコーンゴム成型体の製造装置。
シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱する加熱チャンバーを有し、
前記加熱チャンバーが、当該シリコーンゴム成型体の製造装置の外部から環境気体を導入し外部へと排出する手段を有することを特徴とするシリコーンゴム成型体の製造装置。
11.電子写真画像形成装置に使用されるシリコーンゴム成型体の製造装置であって、
加熱チャンバーと、
当該加熱チャンバーから、シリコーンゴム成型体の前駆体が移送される気体導入チャンバーと、
を有し、
前記加熱チャンバーが、前記シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱し、
前記気体導入チャンバーが、当該シリコーンゴム成型体の製造装置の外部から環境気体を導入し外部へと排出する手段を有することを特徴とするシリコーンゴム成型体の製造装置。
加熱チャンバーと、
当該加熱チャンバーから、シリコーンゴム成型体の前駆体が移送される気体導入チャンバーと、
を有し、
前記加熱チャンバーが、前記シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱し、
前記気体導入チャンバーが、当該シリコーンゴム成型体の製造装置の外部から環境気体を導入し外部へと排出する手段を有することを特徴とするシリコーンゴム成型体の製造装置。
本発明の上記手段により、シリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量を低減し、製品として使用した際に揮発する低分子量化合物の量を低減できるシリコーンゴム成型体の製造方法等を提供することができる。
本発明の効果の発現機構又は作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように考えている。
本発明の効果の発現機構又は作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように考えている。
旧来、シリコーンゴム成型体を作製する際における加熱チャンバーでの処理は、低分子量の単量体などで成形されるゴム原料の架橋ゴム化を促進させることを目的として行われていた。加熱チャンバー内で加熱されたシリコーンゴム成型体の前駆体からは、架橋が進むとともに、ゴム原料が含有する低分子量化合物が揮発し、徐々に加熱チャンバー内の環境気体中へと放散される。このため、理想的には、加熱により低分子量化合物も除去され、シリコーンゴム成型体には残存しないはずである。しかしながら、本発明者は、実際的には、シリコーンゴム成型体には低分子量化合物が一部残存することがあることを発見した。
従来、熱効率の観点から、できるだけチャンバー内部の熱(大気)を外部に拡散させないような機構が設置されていたのが実情であった。
しかしながら、もし、加熱チャンバー内部が外部から隔離され、密閉されている場合には、加熱チャンバー内の環境気体中に含有可能な量を超え、それ以上はシリコーンゴム成型体の前駆体からは環境気体中に放散が起こらなくなるという問題が生じる。このような状況で冷却を行うと、シリコーンゴム成型体の内部に低分子量化合物が残存してしまう。本発明者は、このような内部に低分子量化合物が残存するシリコーンゴム成型体を使用した場合、当該低分子量化合物が揮発して周囲に付着等することで、上記の接点障害などの不具合を引き起こすことを突き止めた。そこで、低分子量化合物を含有しない新鮮な環境気体を、製造時に積極的に導入することで、シリコーンゴム成型体の内部に低分子量化合物が残存することを抑制できることを見いだした。本発明は、この点において、従来の技術とは異なるものである。
しかしながら、もし、加熱チャンバー内部が外部から隔離され、密閉されている場合には、加熱チャンバー内の環境気体中に含有可能な量を超え、それ以上はシリコーンゴム成型体の前駆体からは環境気体中に放散が起こらなくなるという問題が生じる。このような状況で冷却を行うと、シリコーンゴム成型体の内部に低分子量化合物が残存してしまう。本発明者は、このような内部に低分子量化合物が残存するシリコーンゴム成型体を使用した場合、当該低分子量化合物が揮発して周囲に付着等することで、上記の接点障害などの不具合を引き起こすことを突き止めた。そこで、低分子量化合物を含有しない新鮮な環境気体を、製造時に積極的に導入することで、シリコーンゴム成型体の内部に低分子量化合物が残存することを抑制できることを見いだした。本発明は、この点において、従来の技術とは異なるものである。
具体的には、本発明においては、加熱する工程において、外部から環境気体を導入し外部へと排出すること、すなわち、シリコーンゴム成型体の前駆体の周辺の気体(チャンバー内の環境気体)を外部から導入し、かつ、環境気体を外部に排出すること(以下、「環境気体を導入及び排出」又は「外部から環境気体を導入及び排出」、「環境気体の導入及び排出」などともいう。)で、シリコーンゴムに含有される低分子量化合物の量を低減し、ひいては、当該シリコーンゴムから揮発する低分子量化合物の量を低減できる。
なお、本発明では、「環境気体」という用語を使用しているが、これは本発明において、シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱する工程において、シリコーンゴム成型体の前駆体と接触可能な環境下に存在する気体をいうものである。具体的には、後述する様に、シリコーンゴム成型体の前駆体の加熱を行う加熱チャンバー内に存在させる気体のことをいう。
また、本発明でいう「シリコーンゴム成型体」とは上述の加熱する工程で加熱処理が施されたシリコーンゴム組成物のことをいい、「シリコーンゴム成型体の前駆体」とは上述の加熱する工程による加熱処理が施される前のシリコーンゴム組成物のことである。例えば、後述する実施例に記載のシリコーンゴムに硬化剤やマイクロバルーン等の添加剤が添加されたシリコーンゴム混合物は加熱処理が施される前のものなのでシリコーンゴム成型体の前駆体に該当する。
なお、本発明では、「環境気体」という用語を使用しているが、これは本発明において、シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱する工程において、シリコーンゴム成型体の前駆体と接触可能な環境下に存在する気体をいうものである。具体的には、後述する様に、シリコーンゴム成型体の前駆体の加熱を行う加熱チャンバー内に存在させる気体のことをいう。
また、本発明でいう「シリコーンゴム成型体」とは上述の加熱する工程で加熱処理が施されたシリコーンゴム組成物のことをいい、「シリコーンゴム成型体の前駆体」とは上述の加熱する工程による加熱処理が施される前のシリコーンゴム組成物のことである。例えば、後述する実施例に記載のシリコーンゴムに硬化剤やマイクロバルーン等の添加剤が添加されたシリコーンゴム混合物は加熱処理が施される前のものなのでシリコーンゴム成型体の前駆体に該当する。
特に、本発明の製造方法で製造されたシリコーンゴム成型体は、電子写真画像形成装置の定着器とその周辺に用いられる部材に適用した場合に、より効果を発揮できる。その中でも更に、定着ローラーや定着ベルトとして採用された場合に、より効果を発揮するものである。
電子写真画像形成装置は通常トナー像を紙に定着する工程を有している。この定着する工程においては、トナー像と紙とに対して加熱しつつ押圧する処理をすることにより、紙へトナー像を定着させる。この加熱の際には、シリコーンゴム成型体を含む定着器自身も加熱される。したがって、定着器とその周辺に用いられる部材として、シリコーンゴム成型体が採用される場合、高温下での使用を想定する必要がある。つまり、シリコーンゴム成型体を、例えば定着ローラーとして使用した際には、加熱等により、低分子量化合物の揮発を促進する工程が生じる。このため、従来のシリコーンゴム成型体を定着器とその周辺に用いられる部材(例えば定着ローラー)として採用した場合、上述のように、低分子量化合物が揮発して画像装置内を汚染する可能性がある。しかしながら、本発明の製造方法で製造されたシリコーンゴム成型体であれば、熱せられた際に発生する低分子量化合物の量が低減されるため、定着器とその周辺に用いられる部材として好適に採用することができる。
電子写真画像形成装置は通常トナー像を紙に定着する工程を有している。この定着する工程においては、トナー像と紙とに対して加熱しつつ押圧する処理をすることにより、紙へトナー像を定着させる。この加熱の際には、シリコーンゴム成型体を含む定着器自身も加熱される。したがって、定着器とその周辺に用いられる部材として、シリコーンゴム成型体が採用される場合、高温下での使用を想定する必要がある。つまり、シリコーンゴム成型体を、例えば定着ローラーとして使用した際には、加熱等により、低分子量化合物の揮発を促進する工程が生じる。このため、従来のシリコーンゴム成型体を定着器とその周辺に用いられる部材(例えば定着ローラー)として採用した場合、上述のように、低分子量化合物が揮発して画像装置内を汚染する可能性がある。しかしながら、本発明の製造方法で製造されたシリコーンゴム成型体であれば、熱せられた際に発生する低分子量化合物の量が低減されるため、定着器とその周辺に用いられる部材として好適に採用することができる。
本発明のシリコーンゴム成型体の製造方法は、電子写真画像形成装置に使用されるシリコーンゴム成型体の製造方法であって、シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱する工程を有し、前記加熱する工程が、前記シリコーンゴム成型体の前駆体の加熱と、外部から環境気体を導入し外部へと排出することにより前記シリコーンゴム成型体の前駆体に残存する低分子量化合物の量を低減することを特徴とする。この特徴は、各請求項に係る発明に共通又は対応する技術的特徴である。これにより、本発明は、シリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量を低減し、製品として使用した際に揮発する低分子量化合物の量が低減したシリコーンゴム成型体の製造方法等を提供できるという効果を得られる。
なお、本発明は、シリコーンゴム成型体に残存する低分子量化合物の量を低減するものであるが、本発明でいう低分子量化合物とは、たとえば、分子量で規定した場合、後述の様な重量平均分子量が2000以下の化合物が挙げられる。
また、加熱工程を経て形成されたシリコーンゴム成型体の低分子量化合物の含有量は、たとえば、後述する実施例に記載の様に、本発明では1.5質量%未満のとき効果が発現されることを確認しているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明で規定する工程を経て作製されたシリコーンゴム成型体が残存低分子量化合物に起因する接点障害等を起こさずに安定した画像形成が行えるものであればよい。
なお、本発明は、シリコーンゴム成型体に残存する低分子量化合物の量を低減するものであるが、本発明でいう低分子量化合物とは、たとえば、分子量で規定した場合、後述の様な重量平均分子量が2000以下の化合物が挙げられる。
また、加熱工程を経て形成されたシリコーンゴム成型体の低分子量化合物の含有量は、たとえば、後述する実施例に記載の様に、本発明では1.5質量%未満のとき効果が発現されることを確認しているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明で規定する工程を経て作製されたシリコーンゴム成型体が残存低分子量化合物に起因する接点障害等を起こさずに安定した画像形成が行えるものであればよい。
本発明の実施態様としては、前記加熱する工程が、加熱チャンバーにて前記シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱した後、当該加熱チャンバーにて、外部から前記環境気体を導入し外部へと排出することが好ましい。このような態様であっても本願発明の効果を奏することができる。
本発明の実施態様としては、前記加熱する工程が、加熱チャンバーにて前記シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱した後、加熱された前記シリコーンゴム成型体の前駆体を、前記加熱チャンバーから気体導入チャンバーに移動させた後、当該気体導入チャンバーに、外部から前記環境気体を導入し外部へと排出することが好ましい。これにより、本発明の効果をより適切に発現できる。
本発明の実施態様としては、前記シリコーンゴム成型体の前駆体の体積の総和をV(m3)としたときに、外部から前記環境気体を導入し外部へと排出する速度が、0.3×V〜100×V(m3/min)の範囲内とすることが好ましい。これにより、シリコーンゴム成型体が含有する低分子量化合物の量をより効果的に低減でき、かつ、熱効率のよい製造方法とすることができる。
本発明の実施態様としては、前記シリコーンゴム成型を、定着器に用いられる定着ローラー又は定着ベルトとして採用してもよい。高温下での使用が想定されるこれら定着ローラー又は定着ベルトとして採用した場合であっても、熱せられた際に発生する低分子量化合物の量を低減することができる。
本発明の実施態様としては、外部から導入される前記環境気体が、水分含有量が5質量%以下である圧縮空気又は乾燥窒素であることが好ましい。これにより、水分との接触に伴うシリコーンゴムの加水分解を抑えることができる。
本発明の実施態様としては、前記シリコーンゴム成型体の前駆体の長手方向に対して45度以上の角度で、外部から導入された前記環境気体を吹き付けることが好ましい。これにより、製品として使用した際に揮発する低分子量化合物の量を更に低減できる。
本発明の実施態様としては、外部から前記環境気体が導入され外部へと排出されるチャンバーの容積T(m3)に対する前記シリコーンゴム成型体の前駆体の体積の総和V(m3)の比の値(V/T)が、0.02〜0.70の範囲内であることが好ましい。これにより、シリコーンゴム成型体が含有する低分子量化合物の量をより効果的に低減でき、かつ、生産コストを下げることができる。
本発明の実施態様としては、前記シリコーンゴム成型体が、芯金の外層にシリコーンゴムを被覆してなるゴムローラーであり、
前記芯金上での前記シリコーンゴムのアスカーC硬度が、30〜60°の範囲内であることが好ましい。これにより、シリコーンゴム成型体は、適度な弾性を有し、紙との密着性を向上できることから、熱と圧力を、均一に、効果的に付与することができる。
前記芯金上での前記シリコーンゴムのアスカーC硬度が、30〜60°の範囲内であることが好ましい。これにより、シリコーンゴム成型体は、適度な弾性を有し、紙との密着性を向上できることから、熱と圧力を、均一に、効果的に付与することができる。
本発明のシリコーンゴム成型体の製造方法を採用可能なシリコーンゴム成型体の製造装置として、シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱する加熱チャンバーを有し、前記加熱チャンバーが、当該シリコーンゴム成型体の製造装置の外部から環境気体を導入し外部へと排出する手段を有する製造装置を挙げることができる。このような態様であっても、本願発明の効果を好適に発現できる。
また、本発明のシリコーンゴム成型体の製造方法を採用可能なシリコーンゴム成型体の製造装置として、加熱チャンバーと、当該加熱チャンバーから、シリコーンゴム成型体の前駆体が移送される気体導入チャンバーと、を有し、前記加熱チャンバーが、前記シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱し、前記気体導入チャンバーが、当該シリコーンゴム成型体の製造装置の外部から環境気体を導入し外部へと排出する手段を有する製造装置が挙げられる。このような態様であれば、本願発明の効果をより好適に発現できる。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
なお、本発明において、低分子量化合物とは、主に環状ジメチルポリシロキサンと低分子量ジメチルポリシロキサンをいうが、これに限定されず、例えば、重量平均分子量が2000以下の化合物などあってもよい。
また、シリコーンゴム成型体の前駆体に残存する低分子量化合物とは、完成したシリコーンゴム成型体が含有する低分子量化合物と同義である。
また、シリコーンゴム成型体の前駆体に残存する低分子量化合物とは、完成したシリコーンゴム成型体が含有する低分子量化合物と同義である。
≪本発明のシリコーンゴム成型体の製造方法の概要≫
本発明のシリコーンゴム成型体の製造方法は、電子写真画像形成装置に使用されるシリコーンゴム成型体の製造方法であって、シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱する工程を有し、前記加熱する工程が、前記シリコーンゴム成型体の前駆体の加熱と、外部から環境気体を導入し外部へと排出することにより前記シリコーンゴム成型体の前駆体に残存する低分子量化合物の量を低減することを特徴とする。
換言すると、本発明のシリコーンゴム成型体の製造方法は、加熱する際に外部から環境気体を導入し外部へと排出する。加熱の方法は、特に限定されず、その詳細は後述するが、一般的には、チャンバーを外部から加熱することで、チャンバーの内部に格納されたシリコーンゴム成型体の前駆体を加熱する。加熱の形態は、バッチ式であっても、連続式であってもよい。例えば、バッチ式であれば、チャンバー内で、シリコーンゴム成型体の前駆体は静置されていて、所定の時間加熱したら取り出す形態としてもよい。また、連続式であれば、筒状の加熱チャンバーを使用し、当該加熱チャンバーの内部をシリコーンゴム成型体の前駆体が移動しながら、所定時間の加熱が行われる形態としてもよい。
本発明のシリコーンゴム成型体の製造方法は、電子写真画像形成装置に使用されるシリコーンゴム成型体の製造方法であって、シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱する工程を有し、前記加熱する工程が、前記シリコーンゴム成型体の前駆体の加熱と、外部から環境気体を導入し外部へと排出することにより前記シリコーンゴム成型体の前駆体に残存する低分子量化合物の量を低減することを特徴とする。
換言すると、本発明のシリコーンゴム成型体の製造方法は、加熱する際に外部から環境気体を導入し外部へと排出する。加熱の方法は、特に限定されず、その詳細は後述するが、一般的には、チャンバーを外部から加熱することで、チャンバーの内部に格納されたシリコーンゴム成型体の前駆体を加熱する。加熱の形態は、バッチ式であっても、連続式であってもよい。例えば、バッチ式であれば、チャンバー内で、シリコーンゴム成型体の前駆体は静置されていて、所定の時間加熱したら取り出す形態としてもよい。また、連続式であれば、筒状の加熱チャンバーを使用し、当該加熱チャンバーの内部をシリコーンゴム成型体の前駆体が移動しながら、所定時間の加熱が行われる形態としてもよい。
本発明においては、後述の図1で示すように、連続式の処理が好ましく、この場合には、ゴム原料を架橋させるためにシリコーンゴム成型体の前駆体を加熱した後、外部から環境気体を導入し外部へと排出を行うとよい。これにより、環境気体の導入によるチャンバー内部の温度が下がることを防ぐことができ、この結果、ゴム原料を架橋させるための熱エネルギーを効率的に付与することができるなど、熱効率の観点から好ましい。
本発明のシリコーンゴム成型体の製造方法においては、シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱する工程以外は、特に限定されず、公知の方法を用いてシリコーンゴム成型体を製造することができる。
以下に、本発明の加熱する工程の前までの工程、すなわち、シリコーンゴム成型体の前駆体の形成方法の具体的な例を説明する。
まず、低分子量の単量体などで成形されるゴム原料に、硬化剤(例えば、CAT−1602,信越化学工業社製)を加え、撹拌機で充分に混合し、第1の混合物を得る。
次に、この第1の混合物に、例えば、膨脹済みの熱膨張性マイクロカプセル(例えば、アクゾノーベル社製のマイクロバルーンであるエクスパンセル461)を加え、撹拌機で混合し、熱膨張性マイクロカプセルを含有する第2の混合物を得る。
次に、この第1の混合物に、例えば、膨脹済みの熱膨張性マイクロカプセル(例えば、アクゾノーベル社製のマイクロバルーンであるエクスパンセル461)を加え、撹拌機で混合し、熱膨張性マイクロカプセルを含有する第2の混合物を得る。
次に、例えば、アルミニウム製の芯金と、当該芯金よりも太い紙管を芯金が中心となるようにして被せ、この紙管と芯金との間に、第1の混合物(熱膨張性マイクロカプセルを含まない。)を注ぎ込み、加熱させて硬化を完了させた後、紙管を外し、ソリッドゴム層を形成する。
その後、このソリッドゴム層に、第2の混合物(熱膨張性マイクロカプセルを含む。)を塗布し、シリコーンゴム成型体の前駆体とする。
次に、このシリコーンゴム成型体の前駆体は、本発明に係る加熱する工程を経て、シリコーンゴム成型体となる。
なお、シリコーンゴム成型体の前駆体の形成方法は上記に限定されず、例えば、芯金上に直接ゴム原料を含有する塗布液を塗布し、シリコーンゴム成型体の前駆体としてもよい。
その後、このソリッドゴム層に、第2の混合物(熱膨張性マイクロカプセルを含む。)を塗布し、シリコーンゴム成型体の前駆体とする。
次に、このシリコーンゴム成型体の前駆体は、本発明に係る加熱する工程を経て、シリコーンゴム成型体となる。
なお、シリコーンゴム成型体の前駆体の形成方法は上記に限定されず、例えば、芯金上に直接ゴム原料を含有する塗布液を塗布し、シリコーンゴム成型体の前駆体としてもよい。
[加熱する工程]
本発明に係る加熱する工程は、前記シリコーンゴム成型体の前駆体の加熱と、外部から環境気体を導入及び排出と、をすることにより前記シリコーンゴム成型体の前駆体に残存する低分子量化合物の量を低減する。
本発明に係る加熱する工程は、前記シリコーンゴム成型体の前駆体の加熱と、外部から環境気体を導入及び排出と、をすることにより前記シリコーンゴム成型体の前駆体に残存する低分子量化合物の量を低減する。
加熱する工程としては、上記のようであれば特に限定されないが、以下の二つの態様を具体的な例として挙げることができる。
まず、加熱する工程の態様の具体的な例としては、加熱チャンバーにて前記シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱した後、当該加熱チャンバーにて、外部から前記環境気体を導入及び排出することが挙げられる。
まず、加熱する工程の態様の具体的な例としては、加熱チャンバーにて前記シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱した後、当該加熱チャンバーにて、外部から前記環境気体を導入及び排出することが挙げられる。
加熱する工程の態様の具体的な他の例としては、加熱する工程が、加熱チャンバーにて前記シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱した後、加熱された前記シリコーンゴム成型体の前駆体を、前記加熱チャンバーから気体導入チャンバーに移動させた後、当該気体導入チャンバーに、外部から前記環境気体を導入及び排出することが挙げられる。
このように、加熱チャンバーと、外部から環境気体の導入及び排出する気体導入チャンバーとを分けることで、より高い効果を発現することができると考える。
このように、加熱チャンバーと、外部から環境気体の導入及び排出する気体導入チャンバーとを分けることで、より高い効果を発現することができると考える。
なお、上記二つの態様のように、シリコーンゴムが含有する低分子量化合物を揮発させるためには、まず、シリコーンゴム成型体の前駆体全体を均一に加熱して架橋させた後、外部から環境気体を導入及び排出することが好ましい。これにより、加熱により、シリコーンゴムの硬化(加硫)を行い、その後に、大気の交換により大気中に含まれる低分子量化合物を系外に排出でき、低分子量化合物をより多く除去できる。
また、外部から環境気体を導入及び排出する際は、シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱しながらであると、よりシリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量を低減できるため好ましい。
また、外部から環境気体を導入及び排出する際は、シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱しながらであると、よりシリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量を低減できるため好ましい。
また、シリコーンゴム成型体の前駆体全体を均一に加熱して架橋させた後、エージングとして、シリコーンゴム成型体の前駆体を更に一定時間加熱してもよい。本発明に係る加熱する工程は、このエージングを経た後、外部から環境気体を導入及び排出することとしてもよい。このようにエージングをすることで、シリコーンゴム中に残っていた低分子シロキサンをより揮発させることができ、この結果、シリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量をより低減でき、ひいては、製品として使用した際に揮発する低分子量化合物の量を低減できる。
<環境気体>
本発明において、環境気体とは、チャンバー内の気体を指す。具体的には、例えば、加熱チャンバー内の気体や、気体導入チャンバー内の気体をいう。なお、本発明において、「外部から環境気体を導入及び排出」とは、シリコーンゴム成型体の製造装置の外部から、大気などの通常の空気や、乾燥窒素などの気体を環境気体として導入した後、シリコーンゴム成型体の製造装置内の当該環境気体を排出することをいう。
本発明において、環境気体とは、チャンバー内の気体を指す。具体的には、例えば、加熱チャンバー内の気体や、気体導入チャンバー内の気体をいう。なお、本発明において、「外部から環境気体を導入及び排出」とは、シリコーンゴム成型体の製造装置の外部から、大気などの通常の空気や、乾燥窒素などの気体を環境気体として導入した後、シリコーンゴム成型体の製造装置内の当該環境気体を排出することをいう。
環境気体の導入及び排出は、加熱されて揮発した低分子量化合物を除去するために行われる。したがって、シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱した後に環境気体の導入及び排出が行われることが、熱効率の観点から好ましい。シリコーンゴム成型体の前駆体の体積の総和をV(m3)としたときに、外部から前記環境気体を導入及び排出する速度が、0.3×V〜100×V(m3/min)の範囲内であることが好ましい。
外部から環境気体を導入及び排出する速度が、0.3×V(m3/min)以上であれば、揮発した低分子量化合物が、チャンバー内に滞留しない。この結果、シリコーンゴム成型体に低分子量化合物が再付着するなどしないため、シリコーンゴム成型体が含有する低分子量化合物の量を効果的に低減できる。
また、外部から環境気体を導入及び排出する速度が、100×V(m3/min)以下であれば、効果的にシリコーンゴム成型体の前駆体を加熱することができ、熱効率のよい製造方法とすることができる。導入する大気の流量は、一般的な流量計で観測することができる。例えば、日本フローセル製(FLT−H)などで観測することができる。
なお、シリコーンゴム成型体の前駆体の体積の総和V(m3)とは、外部から環境気体が導入され外部へと排出されるチャンバー内に存在する全てのシリコーンゴム成型体の前駆体の体積をいう。
外部から環境気体を導入及び排出する速度が、0.3×V(m3/min)以上であれば、揮発した低分子量化合物が、チャンバー内に滞留しない。この結果、シリコーンゴム成型体に低分子量化合物が再付着するなどしないため、シリコーンゴム成型体が含有する低分子量化合物の量を効果的に低減できる。
また、外部から環境気体を導入及び排出する速度が、100×V(m3/min)以下であれば、効果的にシリコーンゴム成型体の前駆体を加熱することができ、熱効率のよい製造方法とすることができる。導入する大気の流量は、一般的な流量計で観測することができる。例えば、日本フローセル製(FLT−H)などで観測することができる。
なお、シリコーンゴム成型体の前駆体の体積の総和V(m3)とは、外部から環境気体が導入され外部へと排出されるチャンバー内に存在する全てのシリコーンゴム成型体の前駆体の体積をいう。
なお、外部から導入する気体は、不活性なガスであり、かつ、シロキサンの濃度が5質量%以下であることが好ましい。これにより、より効率的にシリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量を低減でき、ひいては、製品として使用した際に揮発する低分子量化合物の量をより低減できるシリコーンゴム成型体の製造方法を提供できる。
また、外部から導入される環境気体は、上述のように特に限定されず、様々なものを使用できるが、特に、下記のような理由から、水分含有量が5質量%以下である圧縮空気(以下、「圧縮乾燥空気」ともいう。)又は乾燥窒素が好ましい。中でも、コストを考えると圧縮乾燥空気を適用することが好適である。なお、このような気体の供給方法は、特に限定されず、公知の方法でよく、例えば、水分除去する機構を取り付けた装置で作製される圧縮空気や、窒素ボンベからの供給することができる。
外部から導入される環境気体の水分含有量が低い方が、水分との接触に伴うシリコーンゴムの加水分解も防ぐことができるため好ましい。すなわち、導入する環境気体はできるだけ乾燥していることが好ましく、特に水分含有量が5質量%であることが好ましくい。また、外部から導入される環境気体は、できるだけ、低分子量化合物をより多く含有できるものが好ましく、また安価な気体であると生産コストを下げることができるため好ましい。
なお、環境気体の水分含有量を測定する方法は、露点を観測することで測定でき、例えば、三菱化学アナリテック社製 XPDM型などが適用できる。
なお、環境気体の水分含有量を測定する方法は、露点を観測することで測定でき、例えば、三菱化学アナリテック社製 XPDM型などが適用できる。
外部から導入された環境気体は、チャンバー内の温度分布を均一化する観点でも好ましく、シリコーンゴム成型体の前駆体の長手方向に対して45度以上の角度で吹き付けることが好ましく、70度以上の角度で吹き付けることが更に好ましい。これにより、シリコーンゴム成型体の前駆体から揮発した低分子量化合物を効果的に除去でき、この結果、シリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量がより低減し、ひいては、製品として使用した際に揮発する低分子量化合物の量を更に低減できる。これは、上記のような角度で吹き付けることで、シリコーンゴム成型体の前駆体の表面近傍に滞留している低分子量化合物を除去した上で、表面近傍の環境気体が低分子量化合物を含有しない環境気体に入れ替わることを促進できるためであると考えられる。
また、シリコーンゴム成型体の前駆体の内部に存在する低分子量化合物を揮発させる際にも、チャンバー内の環境気体が流動していることが重要であり、シリコーンゴム成型体の前駆体の長手方向に対し、鉛直方向の流れがあることが好ましい。チャンバー内部の気流は層流であることが、大気の均一性を好適に保つことができ、環境気体の導入及び排出による、低分子量化合物の量をより効果的に低減することができる。
<シリコーンゴム成型体>
本発明に係るシリコーンゴム成型体は、シリコーンゴムが成型されてなるものであれば特に限定されず、例えば、図2に示すような、表層にシリコーンゴムを有する円筒状のローラーが挙げられる。
本発明に係るシリコーンゴム成型体210の具体的な一例として後述の加圧ローラー131があげられ、好ましくは、円筒状の芯金212と、芯金212の外層に、ソリッドゴム層としてシリコーンゴムを被覆してなるゴムローラーである。芯金上での前記シリコーンゴムの硬度は、アスカーC硬度が30〜60°の範囲内であることが好ましい。これにより、適切なニップを形成でき、紙とトナーへ、熱と圧力を効果的に付与することができる。なお、シリコーンゴム成型体は、ソリッドゴム層214の外周面を覆うように設けられたスポンジゴム層216との3層構造を有しているものであってもよいが、これらに限定されない。ソリッドゴム層214及びスポンジゴム層216はシリコーンゴムから構成されており、ここではこれを含むローラー本体(芯金212、ソリッドゴム層214及びスポンジゴム層216の3層構造体)をシリコーンゴム成型体210と名称付けている。シリコーンゴム成型体210は本発明に係るシリコーンゴム成型体の一例である。
なお、本発明に係るアスカーC硬度とは、SRIS 0101に準拠してアスカーC硬度計で測定した25℃における硬度をいう。
本発明に係るシリコーンゴム成型体は、シリコーンゴムが成型されてなるものであれば特に限定されず、例えば、図2に示すような、表層にシリコーンゴムを有する円筒状のローラーが挙げられる。
本発明に係るシリコーンゴム成型体210の具体的な一例として後述の加圧ローラー131があげられ、好ましくは、円筒状の芯金212と、芯金212の外層に、ソリッドゴム層としてシリコーンゴムを被覆してなるゴムローラーである。芯金上での前記シリコーンゴムの硬度は、アスカーC硬度が30〜60°の範囲内であることが好ましい。これにより、適切なニップを形成でき、紙とトナーへ、熱と圧力を効果的に付与することができる。なお、シリコーンゴム成型体は、ソリッドゴム層214の外周面を覆うように設けられたスポンジゴム層216との3層構造を有しているものであってもよいが、これらに限定されない。ソリッドゴム層214及びスポンジゴム層216はシリコーンゴムから構成されており、ここではこれを含むローラー本体(芯金212、ソリッドゴム層214及びスポンジゴム層216の3層構造体)をシリコーンゴム成型体210と名称付けている。シリコーンゴム成型体210は本発明に係るシリコーンゴム成型体の一例である。
なお、本発明に係るアスカーC硬度とは、SRIS 0101に準拠してアスカーC硬度計で測定した25℃における硬度をいう。
芯金212はアルミニウム、鉄、SUSなどの金属材料から構成されている。
芯金212の厚さはここでは0.1〜5mm程度であるが、軽量化及びウォームアップ時間を考慮すると0.1〜1.5mm程度であるのがより好ましい。
芯金212の直径はここでは10〜50mm程度に設定されている。
芯金212の厚さはここでは0.1〜5mm程度であるが、軽量化及びウォームアップ時間を考慮すると0.1〜1.5mm程度であるのがより好ましい。
芯金212の直径はここでは10〜50mm程度に設定されている。
ソリッドゴム層214及びスポンジゴム層216は上記のとおりシリコーンゴムから構成されている。
シリコーンゴムは、上記定着温度に対する耐熱性と、用紙90が圧接される領域の寸法(ニップ部の長さ)を確保するための弾性とを、有している。
ソリッドゴム層214は固体状の硬質な層である。ソリッドゴム層214の厚さは5〜10mmの範囲内であるのが望ましく、ここでは7〜8mm程度に設定されている。
他方、スポンジゴム層216は無数のマイクロバルーンを含むスポンジ状の軟質な層である。スポンジゴム層216の厚さは5〜100μmの範囲内であるのが望ましく、ここでは80〜90μm程度に設定されている。
また、シリコーンゴム成型体の具体的な使用例としては、定着器に用いられる定着ローラー又は定着ベルトが挙げられる。定着ローラー又は定着ベルトに適用された場合であっても、本発明のシリコーンゴム成型体の製造方法によれば、シリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量を低減し、製品として使用した際に揮発する低分子量化合物の量が低減できるため好ましい。
なお、「シリコーンゴム成型体の前駆体」とは、シリコーンゴム成型体において、低分子量の単量体などで成形されるゴム原料を硬化する前の状態をいう。
シリコーンゴムは、上記定着温度に対する耐熱性と、用紙90が圧接される領域の寸法(ニップ部の長さ)を確保するための弾性とを、有している。
ソリッドゴム層214は固体状の硬質な層である。ソリッドゴム層214の厚さは5〜10mmの範囲内であるのが望ましく、ここでは7〜8mm程度に設定されている。
他方、スポンジゴム層216は無数のマイクロバルーンを含むスポンジ状の軟質な層である。スポンジゴム層216の厚さは5〜100μmの範囲内であるのが望ましく、ここでは80〜90μm程度に設定されている。
また、シリコーンゴム成型体の具体的な使用例としては、定着器に用いられる定着ローラー又は定着ベルトが挙げられる。定着ローラー又は定着ベルトに適用された場合であっても、本発明のシリコーンゴム成型体の製造方法によれば、シリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量を低減し、製品として使用した際に揮発する低分子量化合物の量が低減できるため好ましい。
なお、「シリコーンゴム成型体の前駆体」とは、シリコーンゴム成型体において、低分子量の単量体などで成形されるゴム原料を硬化する前の状態をいう。
≪シリコーンゴム成型体の製造装置≫
以下、図1及び図3を用いてシリコーンゴム成型体の製造装置1を例に、本発明のシリコーンゴム成型体の製造方法について具体的に説明をする。
以下、図1及び図3を用いてシリコーンゴム成型体の製造装置1を例に、本発明のシリコーンゴム成型体の製造方法について具体的に説明をする。
図1は、本発明に係るシリコーンゴム成型体の製造装置1(以下、単に「製造装置」ともいう。)1の一例を示す要部の詳細図である。図3は、本発明に係るシリコーンゴム成型体の製造装置の一例を示す全体斜視図である。
このシリコーンゴム成型体の製造装置1は、加熱チャンバー1Aと、当該加熱チャンバー1Aから、シリコーンゴム成型体の前駆体(以下、簡略化のため、単に「ローラー」ともいう。)50が移送される気体導入チャンバー1Cと、を有し、前記加熱チャンバー1Aが、前記シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱し、前記気体導入チャンバー1Cが、当該シリコーンゴム成型体の製造装置1の外部から環境気体を導入及び排出する手段7を有する。
また、シリコーンゴム成型体の製造装置1は、加熱チャンバー1Aと、気体導入チャンバー1Cとの間に、エージングチャンバー1Bを有する。
このエージングチャンバー1Bは、加熱チャンバー1Aから気体導入チャンバー1Cに、シリコーンゴム成型体の前駆体を移送可能に連通している。
なお、加熱チャンバー1A、エージングチャンバー1B、気体導入チャンバー1Cは、移送手段4を内部に備えている。シリコーンゴム成型体の前駆体50は、この移送手段4により、加熱チャンバー1Aから、エージングチャンバー1B、気体導入チャンバー1Cへと、各チャンバーの内部を通って移送される。
このシリコーンゴム成型体の製造装置1は、加熱チャンバー1Aと、当該加熱チャンバー1Aから、シリコーンゴム成型体の前駆体(以下、簡略化のため、単に「ローラー」ともいう。)50が移送される気体導入チャンバー1Cと、を有し、前記加熱チャンバー1Aが、前記シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱し、前記気体導入チャンバー1Cが、当該シリコーンゴム成型体の製造装置1の外部から環境気体を導入及び排出する手段7を有する。
また、シリコーンゴム成型体の製造装置1は、加熱チャンバー1Aと、気体導入チャンバー1Cとの間に、エージングチャンバー1Bを有する。
このエージングチャンバー1Bは、加熱チャンバー1Aから気体導入チャンバー1Cに、シリコーンゴム成型体の前駆体を移送可能に連通している。
なお、加熱チャンバー1A、エージングチャンバー1B、気体導入チャンバー1Cは、移送手段4を内部に備えている。シリコーンゴム成型体の前駆体50は、この移送手段4により、加熱チャンバー1Aから、エージングチャンバー1B、気体導入チャンバー1Cへと、各チャンバーの内部を通って移送される。
<加熱チャンバー>
加熱チャンバー1Aでは、シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱する工程を行う。これにより、シリコーンゴム成型体の前駆体のシリコーンゴムを硬化させる。このほか、加熱チャンバー1Aでは、シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱することで、当該シリコーンゴム成型体の前駆体から低分子量化合物を揮発させることができる。
加熱チャンバー1Aには、加熱チャンバー1Aを加熱するシーズヒーター2と、加熱チャンバー1A内の制御盤(図示せず)を冷却する冷却ファン6を備えている。
加熱チャンバー1Aでは、シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱する工程を行う。これにより、シリコーンゴム成型体の前駆体のシリコーンゴムを硬化させる。このほか、加熱チャンバー1Aでは、シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱することで、当該シリコーンゴム成型体の前駆体から低分子量化合物を揮発させることができる。
加熱チャンバー1Aには、加熱チャンバー1Aを加熱するシーズヒーター2と、加熱チャンバー1A内の制御盤(図示せず)を冷却する冷却ファン6を備えている。
図1に示す例では、加熱チャンバー1Aは、その出口1AXにおいて、エージングチャンバー1Bの入口1BNと連通している。加熱されたシリコーンゴム成型体の前駆体は、移送手段4により、加熱チャンバー1A内を通って、エージングチャンバー1B内に移送される。
<エージングチャンバー>
エージングチャンバー1Bの構成は、前記加熱チャンバー1A又は後述の気体導入チャンバー1Cと同様の構成でよい。すなわち、エージングチャンバー1Bは、後述の外部から環境気体を導入及び排出する手段7を有していてもよい。このエージングチャンバー1Bでは、加熱されてゴム原料が架橋されたシリコーンゴム成型体の前駆体を、更に継続して加熱する。また、エージングチャンバー1Bが外部から環境気体を導入及び排出する手段を有する場合は、加熱しつつ、環境気体の導入及び排出する。
エージングチャンバー1Bの構成は、前記加熱チャンバー1A又は後述の気体導入チャンバー1Cと同様の構成でよい。すなわち、エージングチャンバー1Bは、後述の外部から環境気体を導入及び排出する手段7を有していてもよい。このエージングチャンバー1Bでは、加熱されてゴム原料が架橋されたシリコーンゴム成型体の前駆体を、更に継続して加熱する。また、エージングチャンバー1Bが外部から環境気体を導入及び排出する手段を有する場合は、加熱しつつ、環境気体の導入及び排出する。
図1に示す例では、エージングチャンバー1Bは、その出口1BXにおいて、気体導入チャンバー1Cの入口1CNと連通している。加熱されたシリコーンゴム成型体の前駆体は、移送手段4により、エージングチャンバー1B内を通って、気体導入チャンバー1C内に移送される。
<気体導入チャンバー>
気体導入チャンバーが、当該シリコーンゴム成型体の製造装置1の外部から環境気体を導入及び排出する手段7を有する。外部から環境気体を導入及び排出する手段7としては、シリコーンゴム成型体の前駆体の周辺の気体(チャンバー内の環境気体)を外部から導入し、かつ、環境気体を外部に排出することができればよく、特に限定されない。
具体的には、図1の例では、気体導入チャンバー1Cは、外部から環境気体を導入及び排出する手段7として、外部から環境気体を導入する手段7Aと、外部に環境気体を排出する手段7Bとを有し、これらにより外部から環境気体を導入及び排出する。
気体導入チャンバーが、当該シリコーンゴム成型体の製造装置1の外部から環境気体を導入及び排出する手段7を有する。外部から環境気体を導入及び排出する手段7としては、シリコーンゴム成型体の前駆体の周辺の気体(チャンバー内の環境気体)を外部から導入し、かつ、環境気体を外部に排出することができればよく、特に限定されない。
具体的には、図1の例では、気体導入チャンバー1Cは、外部から環境気体を導入及び排出する手段7として、外部から環境気体を導入する手段7Aと、外部に環境気体を排出する手段7Bとを有し、これらにより外部から環境気体を導入及び排出する。
この図1の例では、外部に環境気体を排出する手段7Bは、排気ファン70Bによって環境気体を外部に排出させる。具体的には、外部に環境気体を排出する手段7Bは、排気ファン70Bと、排気ダクト72Bとを、気体導入チャンバー1C内の移送手段4の下方に有している。
この気体導入チャンバー1C内の環境気体は、排気ファン70Bによって排気される。廃棄された気体は、排気ダクト72Bを通って、製造装置1の外部に排出される。
この気体導入チャンバー1C内の環境気体は、排気ファン70Bによって排気される。廃棄された気体は、排気ダクト72Bを通って、製造装置1の外部に排出される。
また、外部から環境気体を導入する手段7Aは、圧力ファン70Aによって、外部から導入した環境気体をローラー50に吹き付ける。
図1の例では、具体的には、外部から環境気体を導入する手段7Aとして、気体供給流路72Aを通じ、外部気体の供給源(図示しない。)から取り込まれる気体を、気体導入チャンバー1Cの上部から、圧力ファン70Aにより吹き付ける。これにより、気体導入チャンバー1Cには、外部から導入された環境気体が導入される。
この場合、圧力ファン70Aは、シリコーンゴム成型体の前駆体の長手方向に対して45度以上の角度で、外部から導入された環境気体を吹き付けることが好ましい。このような角度であれば、吹き付けの方向は限定されず、例えば、図1のように、シリコーンゴム成型体の前駆体の上方からの吹き付けであってもよい。
この場合、圧力ファン70Aは、シリコーンゴム成型体の前駆体の長手方向に対して45度以上の角度で、外部から導入された環境気体を吹き付けることが好ましい。このような角度であれば、吹き付けの方向は限定されず、例えば、図1のように、シリコーンゴム成型体の前駆体の上方からの吹き付けであってもよい。
外部気体の供給源は、シリコーンゴム成型体の製造装置1の外部から気体を取り入れるものであれば特に限定されず、具体的には、例えば、圧縮空気や、乾燥窒素で充填された気体タンクなどが挙げられる。なお、圧縮空気を使用する場合は、公知のコンプレッサーによって、空気を高圧に圧縮し、生成された圧縮空気等を気体タンクに充填させればよい。
また、外部から前記環境気体が導入され外部へと排出されるチャンバーの容積T(m3)に対する前記シリコーンゴム成型体の前駆体の体積の総和V(m3)の比の値(V/T)が、0.02〜0.7の範囲内であることが好ましい。V/Tが0.7以下であれば、環境気体の導入及び排出が充分であり、揮発した低分子量化合物が環境気体内に蓄積せず、シリコーンゴム成型体の前駆体からの低分子量化合物の揮発が好適に起きる。また、0.02以上であれば、環境気体を導入及び排出する速度が速くなり乱流が引き起こされることが回避でき、この結果、加熱を均一にでき好ましい。また、環境気体の導入は、チャンバー内の温度よりも低い温度の気体を当該チャンバー内に導入することとなる場合であっても、上記範囲内であれば、チャンバー内が冷却されず、熱効率の観点から好ましく、生産コストを下げることができ好ましい。
なお、気体導入チャンバー1Cは、導入された環境気体をローラー50に均一に当てる目的で、図1に示すように、パンチングメタル8を設けていてもよい。このパンチングメタル8の上には圧力ファン70A、下には耐熱フィルター9がそれぞれ設けられている。このような構成とすれば、圧力ファン70Aによって導入される環境気体はパンチングメタル8の多数の小孔8aによって、ローラー50に対して均一に当てることができ好ましい。また、小孔8aを穿設する際の角度を調整することにより、吹き付ける環境気体の角度を調整してもよい。
<その他の構成>
上記シリコーンゴム成型体の製造装置1のその他の構成について、図4も用いて、以下簡単に説明する。図4は、図1及び3に示すシリコーンゴム成型体の製造装置1の全体側面図である。
上記シリコーンゴム成型体の製造装置1のその他の構成について、図4も用いて、以下簡単に説明する。図4は、図1及び3に示すシリコーンゴム成型体の製造装置1の全体側面図である。
製造装置1は、ローラー50が導入する入口に入口シャッター3Aと排出される出口に出口シャッター3Bを有する。移送手段4は、チャンバー1A〜1Cが設置される移送フレーム12と、前記入口側及び出口側に位置する移送フレーム12の入口台12A及び出口台12Bにそれぞれ設けられたスプロケット13及び14と、駆動スプロケット16と、駆動スプロケット16並びにスプロケット13、14により伝動されるチェーン17とを有する。なお、駆動スプロケット16は、出口台12B近傍に設けられ駆動モーター15により回転する。
スプロケット13、14およびチェーン17の組合せは、移送フレーム12の横幅方向に二つ設けられている。
スプロケット13、14およびチェーン17の組合せは、移送フレーム12の横幅方向に二つ設けられている。
この一対のチェーン17間には、プレート19が等間隔で複数設けられている。このプレート19は、チャンバー内部の環境気体を対流させる。各プレート19の両端部には、一対のローラー受18がそれぞれ装着されている。このローラー受18は、V字溝を有し、ローラー50を担持する。
このような構成により、移送手段4は、ローラー50をチェーン17の進行方向に対して並列に移送させることができる。
このような構成により、移送手段4は、ローラー50をチェーン17の進行方向に対して並列に移送させることができる。
このように構成された移送手段4等の動作について説明する。まず、駆動スプロケット16を駆動モーター15によって回転させ、チェーン17を移動させる。チェーン17の移動速度は各チャンバーを通過に要する所定の時間に合わせて設定する。例えば、加熱チャンバー1Aであれば、ゴム原料を架橋して硬化させることができる時間に設定する。
シリコーンゴム成型体の前駆体は、ローラー受18に載置されることで、チェーン伝動されて順々に入口シャッター3Aから加熱チャンバー1Aに入り、順次各チャンバーへと移送される。シリコーンゴム成型体の前駆体は、所定間が経過すると次のチャンバーへ移送され、最終的には、気体導入チャンバー1Cを経て、シリコーンゴム成型体となって、出口シャッター3Bから出てくる。
このような装置及び方法によれば、シリコーンゴム成型体を洗浄しなくとも、簡易に低分子量化合物の量を低減できる。
このような装置及び方法によれば、シリコーンゴム成型体を洗浄しなくとも、簡易に低分子量化合物の量を低減できる。
[電子写真画像形成装置]
以下に、本発明の好ましい実施形態に係るカラータンデム方式の画像形成装置100の概略構成を、図5を用いて説明する。この画像形成装置は、スキャナー、コピー、プリンターなどの機能を備えた複合機であって、MFP(Multi Function Peripheral又はMulti Function Printer)と呼ばれるものである。
以下に、本発明の好ましい実施形態に係るカラータンデム方式の画像形成装置100の概略構成を、図5を用いて説明する。この画像形成装置は、スキャナー、コピー、プリンターなどの機能を備えた複合機であって、MFP(Multi Function Peripheral又はMulti Function Printer)と呼ばれるものである。
図5に示すとおり、画像形成装置100は、本体ケーシング101内の略中央に、2個のローラー102、106に巻回された周方向に移動する環状の中間転写ベルト108を備えている。
2個のローラー102、106のうち、一方のローラー102は図において左側に配置され、他方のローラー106は図において右側に配置されている。中間転写ベルト108は、これらのローラー102、106によって支持されて矢印X方向に回転駆動される。
2個のローラー102、106のうち、一方のローラー102は図において左側に配置され、他方のローラー106は図において右側に配置されている。中間転写ベルト108は、これらのローラー102、106によって支持されて矢印X方向に回転駆動される。
中間転写ベルト108の下方には、図において左側から順に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナーに対応する画像形成ユニット110Y、110M、110C、110Kが並べて配置されている。
各画像形成ユニット110Y、110M、110C、110Kは、それらが取り扱うトナー色の違いを除いて互いに同様に構成されている。
例えば、イエローの画像形成ユニット110Yは、感光体ドラム190と、帯電装置191と、露光装置192と、トナーを用いて現像を行う現像装置193と、クリーナー装置195とを一体にして構成されている。
中間転写ベルト108を挟んで感光体ドラム190と対向する位置に、1次転写ローラー194が設けられている。
画像形成時には、まず帯電装置191によって感光体ドラム190の表面が一様に帯電され、続いて、露光装置192によって感光体ドラム190の表面が露光されて、そこに潜像が形成される。次に、現像装置193によって、感光体ドラム190の表面上の潜像が現像されてトナー画像となる。このトナー画像は、感光体ドラム190と1次転写ローラー194との間の電圧印加によって、中間転写ベルト108に転写される。感光体ドラム190の表面上の転写残トナーは、クリーナー装置195によってクリーニングされる。
例えば、イエローの画像形成ユニット110Yは、感光体ドラム190と、帯電装置191と、露光装置192と、トナーを用いて現像を行う現像装置193と、クリーナー装置195とを一体にして構成されている。
中間転写ベルト108を挟んで感光体ドラム190と対向する位置に、1次転写ローラー194が設けられている。
画像形成時には、まず帯電装置191によって感光体ドラム190の表面が一様に帯電され、続いて、露光装置192によって感光体ドラム190の表面が露光されて、そこに潜像が形成される。次に、現像装置193によって、感光体ドラム190の表面上の潜像が現像されてトナー画像となる。このトナー画像は、感光体ドラム190と1次転写ローラー194との間の電圧印加によって、中間転写ベルト108に転写される。感光体ドラム190の表面上の転写残トナーは、クリーナー装置195によってクリーニングされる。
中間転写ベルト108が矢印X方向に移動するに伴って、各画像形成ユニット110Y、110M、110C、110Kによって中間転写ベルト108上に出力画像として4色のトナー画像が重ねて形成される。
中間転写ベルト108の左側には、中間転写ベルト108の表面から残留トナーを取り除くクリーニング装置125と、クリーニング装置125によって取り除かれたトナーを回収するトナー回収ボックス126とが設けられている。
中間転写ベルト108の右側には、用紙のための搬送路124を挟んで2次転写ローラー112が設けられている。搬送路124のうち2次転写ローラー112の上流側に相当する位置に、搬送ローラー120が設けられている。中間転写ベルト108上のトナーパターンを検出するための光学式濃度センサー115が設けられている。
中間転写ベルト108の右側には、用紙のための搬送路124を挟んで2次転写ローラー112が設けられている。搬送路124のうち2次転写ローラー112の上流側に相当する位置に、搬送ローラー120が設けられている。中間転写ベルト108上のトナーパターンを検出するための光学式濃度センサー115が設けられている。
本体ケーシング101内の右上部には、トナーを用紙に定着させる定着装置130が設けられている。
定着装置130は、図5において紙面に対して垂直に延在する一対の定着ローラーを備えている。定着ローラーの一方は加熱ローラー132であり、他方は加圧ローラー131である。
加熱ローラー132は、ヒーター133によって所定の目標温度(例えば180〜200℃の範囲内の定着温度)に加熱される。加圧ローラー131は、図示しない、ばねによって加熱ローラー132へ向かって付勢されている。これにより、加圧ローラー131と加熱ローラー132とは定着のためのニップ部を形成している。
トナー像が転写された用紙90がこのニップ部を通ることにより、その用紙90にトナー画像が定着される。加圧ローラー131と加熱ローラー132の温度は、それぞれ温度センサー135、136によって検出される。
定着装置130は、図5において紙面に対して垂直に延在する一対の定着ローラーを備えている。定着ローラーの一方は加熱ローラー132であり、他方は加圧ローラー131である。
加熱ローラー132は、ヒーター133によって所定の目標温度(例えば180〜200℃の範囲内の定着温度)に加熱される。加圧ローラー131は、図示しない、ばねによって加熱ローラー132へ向かって付勢されている。これにより、加圧ローラー131と加熱ローラー132とは定着のためのニップ部を形成している。
トナー像が転写された用紙90がこのニップ部を通ることにより、その用紙90にトナー画像が定着される。加圧ローラー131と加熱ローラー132の温度は、それぞれ温度センサー135、136によって検出される。
本体ケーシング101の下部には、用紙90を収容するための給紙カセット116A、116Bが2段に設けられている。図5では、給紙カセット116Aにのみ用紙90が収容された状態を示している。
給紙カセット116A、116Bにはそれぞれ、用紙を送り出すための給紙ローラー118と、送り出された用紙を検出する給紙センサー117とが設けられている。
給紙カセット116A、116Bにはそれぞれ、用紙を送り出すための給紙ローラー118と、送り出された用紙を検出する給紙センサー117とが設けられている。
本体ケーシング101内には、この画像形成装置全体の動作を制御するCPU(中央演算処理装置)からなる制御部200が設けられている。
画像形成時には、制御部200による制御によって、用紙90は給紙ローラー118によって給紙カセット116Aから搬送路124へ1枚ずつ送り出される。搬送路124に送り出された用紙90は、レジストセンサー114によってタイミングをとって、搬送ローラー120によって中間転写ベルト108と2次転写ローラー112との間のトナー転写位置へ送り込まれる。
一方、上記のように、各画像形成ユニット110Y、110M、110C、110Kによって中間転写ベルト108上に4色のトナー画像が重ねて形成されており、トナー転写位置に送り込まれた用紙90に、中間転写ベルト108上の4色のトナー画像が2次転写ローラー112によって転写される。
トナー像が転写された用紙90は、定着装置130の加圧ローラー131と加熱ローラー132とが作るニップ部を通して搬送され加熱及び加圧を受ける。これにより、その用紙90にトナー画像が定着される。
最終的に、トナー画像が定着された用紙90は、排紙ローラー121によって排紙路127を通して本体ケーシング101の上面に設けられた排紙トレイ部122へ排出される。
なお、画像形成装置100では、両面印刷の場合に用紙90を再びトナー転写位置へ送り込むためのスイッチバック搬送路128が設けられている。
一方、上記のように、各画像形成ユニット110Y、110M、110C、110Kによって中間転写ベルト108上に4色のトナー画像が重ねて形成されており、トナー転写位置に送り込まれた用紙90に、中間転写ベルト108上の4色のトナー画像が2次転写ローラー112によって転写される。
トナー像が転写された用紙90は、定着装置130の加圧ローラー131と加熱ローラー132とが作るニップ部を通して搬送され加熱及び加圧を受ける。これにより、その用紙90にトナー画像が定着される。
最終的に、トナー画像が定着された用紙90は、排紙ローラー121によって排紙路127を通して本体ケーシング101の上面に設けられた排紙トレイ部122へ排出される。
なお、画像形成装置100では、両面印刷の場合に用紙90を再びトナー転写位置へ送り込むためのスイッチバック搬送路128が設けられている。
上記のとおり、加圧ローラー131は定着ローラーの一方を構成しており、ここではシリコーンゴム製ローラーとなっている。
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本発明に係るシリコーンゴム成型体の製造方法及びその製造装置においては、上述のように加熱チャンバーが、気体導入チャンバーを兼ねていてもよい。
すなわち、気体導入チャンバーによって、シリコーンゴム成型体の前駆体の表層のシリコーンゴムを硬化させつつ、低分子量化合物の量を低減させてもよい。
すなわち、気体導入チャンバーによって、シリコーンゴム成型体の前駆体の表層のシリコーンゴムを硬化させつつ、低分子量化合物の量を低減させてもよい。
また、加熱チャンバーが、気体導入チャンバーを兼ねている場合(すなわち、外部から環境気体を導入及び排出する手段を有する場合。)、当該加熱チャンバーにてシリコーンゴム成型体の前駆体を加熱しつつ、当該加熱チャンバーにて、外部から前記環境気体を導入及び排出することとしてもよい。これによると短時間で処理を行うことができる。
なお、この場合、加熱チャンバーは、外部から環境気体を導入及び排出する手段として、上記図1に示す気体導入チャンバー1Cと同様の外部から環境気体を導入及び排出する手段7を有することができる。
また、加熱チャンバーはエージングチャンバーを兼ねるものであってもよく、さらには、加熱チャンバーはエージングチャンバー及び気体導入チャンバーを兼ねていてもよい。このような場合、本発明に係るシリコーンゴム成型体の製造装置は、上記図1に示す気体導入チャンバー1Cと同様の構成をもつ加熱チャンバー1Aを一つ有すればよい。
なお、この場合、加熱チャンバーは、外部から環境気体を導入及び排出する手段として、上記図1に示す気体導入チャンバー1Cと同様の外部から環境気体を導入及び排出する手段7を有することができる。
また、加熱チャンバーはエージングチャンバーを兼ねるものであってもよく、さらには、加熱チャンバーはエージングチャンバー及び気体導入チャンバーを兼ねていてもよい。このような場合、本発明に係るシリコーンゴム成型体の製造装置は、上記図1に示す気体導入チャンバー1Cと同様の構成をもつ加熱チャンバー1Aを一つ有すればよい。
また、シリコーンゴム成型体の前駆体は各チャンバー内で回転などの運動を行って、均一に環境気概が吹き付けられる処理を行うこととしてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」又は「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」又は「質量%」を表す。
まず、シリコーンゴム成型体の前駆体の準備を準備した。次に、シリコーンゴム成型体の前駆体に対し、加熱する工程として実施例1〜8、比較例1の処理をした。実施例1〜8、比較例1の具体的な処理、すなわち、外部から環境気体を導入及び排出の有無(表Iの「導入及び排出の有無」。)、環境気体を導入及び排出する速度(表Iの「導入及び排出する速度」。)、導入する環境気体の種類気体の種類及び水分含有量(表Iの「気体の種類」及び「水分含有量」。)、外部から環境気体が導入され外部へと排出されるチャンバーの容積T(m3)に対するシリコーンゴム成型体の前駆体の体積の総和V(m3)の比の値(V/T)、シリコーンゴムのアスカーC硬度(表Iの「アスカーC硬度」。)、気体導入チャンバーの有無(表Iの「気体導入チャンバーの有無」。)、シリコーンゴム成型体の前駆体の長手方向に対して環境気体を吹き付ける角度(表Iの「吹き付け角度」。)については、表Iに記載のとおりとした。各処理については、以下に記載するとおりである。
[シリコーンゴム成型体の前駆体の準備]
二液型室温硬化型シリコーンゴム(商品名:KE−1602、信越化学工業社製)100質量部に、硬化剤(商品名:CAT−1602、信越化学工業社製)を10質量部加え、撹拌機で充分に混合しシリコーンゴム混合物Cを得た。
シリコーンゴム混合物Cに、膨脹済みのエクスパンセル461を15質量部加え、撹拌機で30分混合しシリコーンゴム混合物Dを得た。エクスパンセル461はアクゾノーベル(株)製のマイクロバルーンであって、外殻が塩化ビニリデンとアクリロニトリルの共重合体であり、110℃で溶融するものである。未膨脹の球形は10〜16μmであり、ここでは100℃で10分加熱して球形が40〜60μmの膨脹したマイクロバルーンとした。
二液型室温硬化型シリコーンゴム(商品名:KE−1602、信越化学工業社製)100質量部に、硬化剤(商品名:CAT−1602、信越化学工業社製)を10質量部加え、撹拌機で充分に混合しシリコーンゴム混合物Cを得た。
シリコーンゴム混合物Cに、膨脹済みのエクスパンセル461を15質量部加え、撹拌機で30分混合しシリコーンゴム混合物Dを得た。エクスパンセル461はアクゾノーベル(株)製のマイクロバルーンであって、外殻が塩化ビニリデンとアクリロニトリルの共重合体であり、110℃で溶融するものである。未膨脹の球形は10〜16μmであり、ここでは100℃で10分加熱して球形が40〜60μmの膨脹したマイクロバルーンとした。
シリコーンゴム混合物C、Dの調製とは別に、アルミニウム製の芯金(長さ370mm、直径25mm)に接着剤を塗布し、芯金よりも直径で15mm太い紙管を芯金が中心となるようにして被せ、底蓋を設置した。
その後、紙管と芯金との間に、シリコーンゴム混合物C(マイクロバルーンを含まない。)を注ぎ込み、室温で一昼夜放置し、硬化を完了させた。その後、紙管を外し、ソリッドゴム層を形成した。
その後、このソリッドゴム層に、シリコーンゴム混合物D(マイクロバルーンを含む。)を100μmの厚さに塗布し、一昼夜放置させた後、研磨機で表面を研磨し、およそ40〜60μmのマイクロバルーンが無数に埋設されたスポンジゴム層を形成した。
このような処理により、外層がスポンジゴムで、内層がソリッドゴムの2層構造を有するシリコーンゴム成型体の前駆体(複写機用ロール、ゴム層の面長340mm、図2参照)を得た。
その後、紙管と芯金との間に、シリコーンゴム混合物C(マイクロバルーンを含まない。)を注ぎ込み、室温で一昼夜放置し、硬化を完了させた。その後、紙管を外し、ソリッドゴム層を形成した。
その後、このソリッドゴム層に、シリコーンゴム混合物D(マイクロバルーンを含む。)を100μmの厚さに塗布し、一昼夜放置させた後、研磨機で表面を研磨し、およそ40〜60μmのマイクロバルーンが無数に埋設されたスポンジゴム層を形成した。
このような処理により、外層がスポンジゴムで、内層がソリッドゴムの2層構造を有するシリコーンゴム成型体の前駆体(複写機用ロール、ゴム層の面長340mm、図2参照)を得た。
[環境気体の導入及び排出]
環境気体の導入及び排出は、気体導入チャンバーを用いる場合と、加熱チャンバーにて行う場合の二つの場合で行った。
なお、各実施例及び比較例において、導入される気体は表Iに示すとおりである。なお、圧縮空気とは、通常の大気を圧縮したものであり、コンプレッサーで圧縮したものをもちいてもよいし、大気ボンベから供給してもよい。乾燥窒素は、市販のものを使用でき、例えば、関東化学製窒素ボンベを使用し、供給することができる。また、外部から導入された前記環境気体を吹き付ける角度は、シリコーンゴム成型体の前駆体の長手方向に対する角度とし、当該角度は、表Iの「吹き付け角度」に記載の数値とした。なお、この角度は、チャンバー内において、環境気体が吹き付けられる全てのシリコーンゴム成型体の前駆体について測定し、その平均値を表Iに記載した。
なお、シリコーンゴム成型体の前駆体の体積の総和Vは、シリコーンゴム成型体の前駆体の単体の体積を半径と長さから計算し、当該単体の体積と、環境気体の導入及び排出するチャンバー内に存在する平均の個数との積を計算することで算出した。
環境気体の導入及び排出は、気体導入チャンバーを用いる場合と、加熱チャンバーにて行う場合の二つの場合で行った。
なお、各実施例及び比較例において、導入される気体は表Iに示すとおりである。なお、圧縮空気とは、通常の大気を圧縮したものであり、コンプレッサーで圧縮したものをもちいてもよいし、大気ボンベから供給してもよい。乾燥窒素は、市販のものを使用でき、例えば、関東化学製窒素ボンベを使用し、供給することができる。また、外部から導入された前記環境気体を吹き付ける角度は、シリコーンゴム成型体の前駆体の長手方向に対する角度とし、当該角度は、表Iの「吹き付け角度」に記載の数値とした。なお、この角度は、チャンバー内において、環境気体が吹き付けられる全てのシリコーンゴム成型体の前駆体について測定し、その平均値を表Iに記載した。
なお、シリコーンゴム成型体の前駆体の体積の総和Vは、シリコーンゴム成型体の前駆体の単体の体積を半径と長さから計算し、当該単体の体積と、環境気体の導入及び排出するチャンバー内に存在する平均の個数との積を計算することで算出した。
<気体導入チャンバーを有する場合>
まず、シリコーンゴム成型体の前駆体をエージングチャンバーに移送した。
エージングチャンバーにおいて、200℃に加熱して1時間放置した。
エージングチャンバーでは、シリコーンゴム成型体の前駆体を徐々に移動させ、1時間かけて端部から端部まで移送し、エージングチャンバーと連通された気体導入チャンバーへと導入した。なお、気体導入チャンバーの容積T(m3)に対するシリコーンゴム成型体の前駆体の体積の総和V(m3)の比の値(V/T)は、表Iに記載のとおりとした。
気体導入チャンバーでは200℃に加熱しつつ、環境気体を導入及び排出する速度を表Iに記載のとおりとし、低分子量化合物を低減させる処理を実施し、シリコーンゴム成型体を製造した。なお、環境気体の種類、水分含有量は、表Iに記載のとおりである。
まず、シリコーンゴム成型体の前駆体をエージングチャンバーに移送した。
エージングチャンバーにおいて、200℃に加熱して1時間放置した。
エージングチャンバーでは、シリコーンゴム成型体の前駆体を徐々に移動させ、1時間かけて端部から端部まで移送し、エージングチャンバーと連通された気体導入チャンバーへと導入した。なお、気体導入チャンバーの容積T(m3)に対するシリコーンゴム成型体の前駆体の体積の総和V(m3)の比の値(V/T)は、表Iに記載のとおりとした。
気体導入チャンバーでは200℃に加熱しつつ、環境気体を導入及び排出する速度を表Iに記載のとおりとし、低分子量化合物を低減させる処理を実施し、シリコーンゴム成型体を製造した。なお、環境気体の種類、水分含有量は、表Iに記載のとおりである。
<気体導入チャンバーを別途有さない場合(表Iの気体導入チャンバー「無」。)>
加熱チャンバーが、気体導入チャンバーを兼ねる。具体的には、加熱チャンバーにて、200℃に加熱して1時間放置しエージングをした。なお、気体導入チャンバー(この場合、加熱チャンバー)の容積T(m3)に対するシリコーンゴム成型体の前駆体の体積の総和V(m3)の比の値(V/T)は表Iに記載のとおりである。
加熱チャンバーが、気体導入チャンバーを兼ねる。具体的には、加熱チャンバーにて、200℃に加熱して1時間放置しエージングをした。なお、気体導入チャンバー(この場合、加熱チャンバー)の容積T(m3)に対するシリコーンゴム成型体の前駆体の体積の総和V(m3)の比の値(V/T)は表Iに記載のとおりである。
その後、加熱チャンバーにて、外部から環境気体の導入及び排出をした。環境気体の導入及び排出する速度は、表Iに記載のとおりである。
環境気体を導入及び排出する速度は表Iに記載のとおりとし、低分子量化合物を低減させる処理を実施し、シリコーンゴム成型体を製造した。なお、環境気体の種類、水分含有量は、表Iに記載のとおりである。
環境気体を導入及び排出する速度は表Iに記載のとおりとし、低分子量化合物を低減させる処理を実施し、シリコーンゴム成型体を製造した。なお、環境気体の種類、水分含有量は、表Iに記載のとおりである。
[シリコーンゴム成型体の取り出し]
低分子量化合物を低減させる処理を実施された後に各チャンバーから排出されたシリコーンゴム成型体を取り出した。
なお、各シリコーンゴム成型体の硬度をアスカーC型硬度計で計測した。硬度は、表Iに示すとおりであった。
低分子量化合物を低減させる処理を実施された後に各チャンバーから排出されたシリコーンゴム成型体を取り出した。
なお、各シリコーンゴム成型体の硬度をアスカーC型硬度計で計測した。硬度は、表Iに示すとおりであった。
[評価]
上記のようにして作製したシリコーンゴム成型体を搭載した複写機を密閉した閉鎖空間の中でプリントを行い、その大気を回収して分析を行った。具体的には、コニカミノルタ社製bizhub C308機の定着装置に実施例1〜8、比較例1のシリコーンゴム成型体を組み込み、この改造機をSUS製の容積5m3のチャンバー内に設置し、風量15m3/hで換気を行うようにした。そして、約1時間の換気を行った後、10分間だけプリントを行い、機内から発生する揮発性物質をTenax管で10mL/minの量だけサンプリングした。その後、プリント停止後も約20分間だけ連続してサンプリングを行った。そして、サンプリングしたTenax管を加熱脱着装置で脱着し、GC−MSにて測定を行ってシロキサンガスの発生量を算出し、これをシリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量として評価した。
上記のようにして作製したシリコーンゴム成型体を搭載した複写機を密閉した閉鎖空間の中でプリントを行い、その大気を回収して分析を行った。具体的には、コニカミノルタ社製bizhub C308機の定着装置に実施例1〜8、比較例1のシリコーンゴム成型体を組み込み、この改造機をSUS製の容積5m3のチャンバー内に設置し、風量15m3/hで換気を行うようにした。そして、約1時間の換気を行った後、10分間だけプリントを行い、機内から発生する揮発性物質をTenax管で10mL/minの量だけサンプリングした。その後、プリント停止後も約20分間だけ連続してサンプリングを行った。そして、サンプリングしたTenax管を加熱脱着装置で脱着し、GC−MSにて測定を行ってシロキサンガスの発生量を算出し、これをシリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量として評価した。
(まとめ)
表Iより、本発明によれば、シリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量を低減し、製品として使用した際に揮発する低分子量化合物の量を低減できるシリコーンゴム成型体の製造方法を提供できることが示された。
具体的には、実施例1〜8では、シリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量が十分に低減(すなわち、残留量が1.5質量%未満に低減)され、この結果、製品として使用した際に揮発する低分子量化合物の量を低減できることが分かる。
表Iより、本発明によれば、シリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量を低減し、製品として使用した際に揮発する低分子量化合物の量を低減できるシリコーンゴム成型体の製造方法を提供できることが示された。
具体的には、実施例1〜8では、シリコーンゴムに残留する低分子量化合物の量が十分に低減(すなわち、残留量が1.5質量%未満に低減)され、この結果、製品として使用した際に揮発する低分子量化合物の量を低減できることが分かる。
1 シリコーンゴム成型体の製造装置
1A 加熱チャンバー
1AX 出口
1B エージングチャンバー
1BN 入口
1BX 出口
1C 気体導入チャンバー
4 移送手段
6 冷却ファン
7 外部から環境気体を導入し外部へと排出する手段
7A 外部から環境気体を導入する手段
70A 圧力ファン
72A 気体供給流路
7B 外部に環境気体を排出する手段
70B 排気ファン
72B 排気ダクト
50 シリコーンゴム成型体の前駆体(ローラー)
1A 加熱チャンバー
1AX 出口
1B エージングチャンバー
1BN 入口
1BX 出口
1C 気体導入チャンバー
4 移送手段
6 冷却ファン
7 外部から環境気体を導入し外部へと排出する手段
7A 外部から環境気体を導入する手段
70A 圧力ファン
72A 気体供給流路
7B 外部に環境気体を排出する手段
70B 排気ファン
72B 排気ダクト
50 シリコーンゴム成型体の前駆体(ローラー)
Claims (11)
- 電子写真画像形成装置に使用されるシリコーンゴム成型体の製造方法であって、
シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱する工程を有し、
前記加熱する工程が、前記シリコーンゴム成型体の前駆体の加熱と、外部から環境気体を導入し外部へと排出することにより前記シリコーンゴム成型体の前駆体に残存する低分子量化合物の量を低減することを特徴とするシリコーンゴム成型体の製造方法。 - 前記加熱する工程が、
加熱チャンバーにて前記シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱した後、
当該加熱チャンバーにて、外部から前記環境気体を導入し外部へと排出することを特徴とする請求項1に記載のシリコーンゴム成型体の製造方法。 - 前記加熱する工程が、
加熱チャンバーにて前記シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱した後、
加熱された前記シリコーンゴム成型体の前駆体を、前記加熱チャンバーから気体導入チャンバーに移動させた後、当該気体導入チャンバーに、外部から前記環境気体を導入し外部へと排出することを特徴とする請求項1に記載のシリコーンゴム成型体の製造方法。 - 前記シリコーンゴム成型体の前駆体の体積の総和をV(m3)としたときに、外部から前記環境気体を導入し外部へと排出する速度が、0.3×V〜100×V(m3/min)の範囲内とすることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のシリコーンゴム成型体の製造方法。
- 前記シリコーンゴム成型体が、定着器に用いられる定着ローラー又は定着ベルトであることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のシリコーンゴム成型体の製造方法。
- 外部から導入される前記環境気体が、水分含有量が5質量%以下である圧縮空気又は乾燥窒素であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のシリコーンゴム成型体の製造方法。
- 前記シリコーンゴム成型体の前駆体の長手方向に対して45度以上の角度で、外部から導入された前記環境気体を吹き付けることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のシリコーンゴム成型体の製造方法。
- 外部から前記環境気体が導入され外部へと排出されるチャンバーの容積T(m3)に対する前記シリコーンゴム成型体の前駆体の体積の総和V(m3)の比の値(V/T)が、0.02〜0.7の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載のシリコーンゴム成型体の製造方法。
- 前記シリコーンゴム成型体が、芯金の外層にシリコーンゴムを被覆してなるゴムローラーであり、
前記芯金上での前記シリコーンゴムのアスカーC硬度が、30〜60°の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載のシリコーンゴム成型体の製造方法。 - 電子写真画像形成装置に使用されるシリコーンゴム成型体の製造装置であって、
シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱する加熱チャンバーを有し、
前記加熱チャンバーが、当該シリコーンゴム成型体の製造装置の外部から環境気体を導入し外部へと排出する手段を有することを特徴とするシリコーンゴム成型体の製造装置。 - 電子写真画像形成装置に使用されるシリコーンゴム成型体の製造装置であって、
加熱チャンバーと、
当該加熱チャンバーから、シリコーンゴム成型体の前駆体が移送される気体導入チャンバーと、
を有し、
前記加熱チャンバーが、前記シリコーンゴム成型体の前駆体を加熱し、
前記気体導入チャンバーが、当該シリコーンゴム成型体の製造装置の外部から環境気体を導入し外部へと排出する手段を有することを特徴とするシリコーンゴム成型体の製造装置。
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CN102156399B (zh) * | 2011-01-28 | 2012-07-25 | 刘宝利 | 导电橡胶海绵转印辊的制造方法及海绵组合物 |
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2017
- 2017-03-02 JP JP2017039524A patent/JP2018146677A/ja active Pending
-
2018
- 2018-02-28 US US15/908,054 patent/US20180250896A1/en not_active Abandoned
- 2018-02-28 CN CN201810182055.7A patent/CN108527735A/zh active Pending
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