JPH09262844A - ゴムロールの加硫方法及び装置 - Google Patents

ゴムロールの加硫方法及び装置

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JPH09262844A
JPH09262844A JP7602496A JP7602496A JPH09262844A JP H09262844 A JPH09262844 A JP H09262844A JP 7602496 A JP7602496 A JP 7602496A JP 7602496 A JP7602496 A JP 7602496A JP H09262844 A JPH09262844 A JP H09262844A
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JP
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rubber roll
rubber
heating
heating tank
tank
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JP7602496A
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English (en)
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Tsutomu Nagasawa
務 長沢
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 本発明は、ゴムロールの全域にわたって均一
な物性を保持することができゴムロールの製造方法及び
その装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 本発明のゴムロールの加硫方法及び装置
は、高周波誘導加熱により、ゴムロールを予備加熱した
後、回転させながら、熱風循環と遠赤外線により加熱さ
せてゴムロールの加硫と発泡を行い、さらに加熱して加
硫を安定化した後、冷却している。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機な
どに組み込まれる定着、現像、紙送り等に使用されるゴ
ムロールの加硫方法及びその装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の加硫装置は、図9に示す通り、加
熱槽Bと冷却槽Cからなり、複数の未加硫のゴムロール
31を載置したパレット32を順次加熱槽Bに入れ、攪
拌ファン33による熱風循環と遠赤外線ヒーター34に
より約300℃〜350℃で約5〜15分間加熱した
後、加熱槽Bから冷却槽Cへ移動させ、冷却空気の循環
によりゴムロール31を約40℃以下まで冷却させるこ
とで、ゴム部の加硫および発泡を行っていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ゴムロールのうち、発
泡ゴムロールや半導電ゴムロール等は、加硫を行う際の
ゴム部の温度上昇や温度分布により、ゴム部内部の発泡
セルの大きさや分布の均一性が大きく変化し、その物性
に大きな影響を与える。例えば、現像ロールのように、
ロール外周部分の円周方向で均一な電気抵抗値が要求さ
れるものに対して、上記発泡セルの大きさや分布の均一
性がその物性に大きく作用する。しかし、従来の上記構
造の加硫装置では、ロール全体に均一な加熱を行うこと
ができず、本来要求される加硫、発泡後のゴムロールの
物性を満足することが難しかった。 【0004】本発明者は、上記の点について検討した結
果、従来の加硫装置のように加熱槽内におけるパレット
単位の搬送では、パレット上のゴムロールの位置や、加
熱槽内のパレットの位置によって、熱風の流れや遠赤外
線の照射角度が異なり、ゴム部の加硫や発泡状態に差が
でること、パレットに乗せた状態での加硫では、熱風の
当たる面と当たらない面が生じること、さらに、ゴムロ
ールの外面と芯金の近傍面とでは、熱伝導時間に差が出
て、それによって発泡セルの大きさや均一性が損なわれ
ることを究明した。本発明は、上記の点に鑑み、ゴムロ
ールの全域にわたって均一な物性を保持することがで
き、所望の特性のゴムロールを得ることができるゴムロ
ールの製造方法及びその装置を提供することを課題とす
る。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明のゴムロールの加
硫方法では、高周波誘導加熱により、ゴムロールを予備
加熱している。即ち、ゴムロールを加熱槽に入れる前
に、予め高周波誘導加熱で芯金の加熱を行い、その近傍
のゴム部を加熱しておくことにより、加熱槽での加硫に
際して、ゴム部内部の芯金近傍と外周付近の発泡状態を
近づけることができる。また、加熱槽では、ゴムロール
を回転させながら、熱風循環と遠赤外線により加熱して
加硫発泡させている。それ故、ゴムロールに非加熱部分
を生じることがなく、ゴムロールの全域にわたって均一
な加熱を行うことができ、発泡セルの大きさや分布の均
一性が保持できる。さらに加硫と発泡を終えたゴムロー
ルは、回転が止められ、静止した状態で熱風加熱されて
加硫の安定が図られ、冷却槽で冷却することにより、均
一で安定した物性を有するゴムロールが得られる。 【0006】また、本発明のゴムロールの加硫装置で
は、加熱槽と冷却槽の下部を貫いて、間欠循環駆動する
チェーンコンベアを設けてゴムロールの搬送を行い、加
熱槽の入口に、高周波誘導加熱コイルを挿通してゴムロ
ールをチェーンコンベア上に供給する移動シャフトを設
けてゴムロールの予備加熱とチェーンコンベアへの供給
を行い、さらに加熱槽の上流部上方に遠赤外線ヒーター
を設けると共に、その下方でゴムロールの軸方向の両側
に位置して、その両端を着脱自在に把持する駆動軸に連
なる回転自在のホルダーを設けるという手段を講じてい
る。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図1〜図6に示した装置に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のゴムロールの加硫装置の概略平面図で
あり、図2はその正面図である。また図3(a)は、本
発明の加硫装置における予備加熱機構の一例を示す模式
的平面図であり、(b)は、その部分拡大図である。図
4(a)は、本発明のゴムロールの加硫装置の予備加熱
機構の別の態様を示す平面図であり、(b)は、その側
面図である。さらに、図5(a)は、ゴムロールの搬送
装置の概略側面図であり、(b)は、その概略正面図、
図6はゴムロールの芯金をホルダーが把持した状態での
部分断面図である。本発明のゴムロールの加硫装置は、
ゴムロールの予備加熱をするための予備加熱機構Aと、
ゴムロールの加硫と発泡及びその安定を行う加熱槽B
と、ゴムロールの冷却を目的とする冷却槽Cから構成さ
れている。 【0008】予備加熱機構 図1で示すように予備加熱機構Aは、高周波誘導加熱コ
イル1とこのコイル内を挿通した(図示しない駆動手段
により)前後進する移動シャフト2からなり、ゴムロー
ル3は、移動シャフト2により把持された状態で高周波
誘導加熱コイル1間に挿通させて予備加熱され、加熱
後、ゴムロールの搬送装置のチェーンコンベア4の爪4
a[図5(b)参照]上に、個別に供給されて加熱槽B
に搬送される。この移動シャフト2は、図3(a)に示
すように、α部において、V字の爪5(図3(b)参
照)に接続するシリンダー6による上下動によりゴムロ
ール3を把持可能な移動シャフト2へ受け渡し、β部の
高周波加熱コイル1の内側に挿通させ、中心まで水平移
動する。ここで、一定時間高周波誘導加熱コイル1に通
電して、ゴムロール3を加熱した後、すばやくγ部のチ
ェーンコンベア4上へ移動し、ここでV字爪5’に接続
するシリンダー6’による上下動と移動シャフト2の開
放により、ゴムロール3をチェーンコンベア4の爪4a
上に乗せて加熱槽Bへ搬送させた後、α部に戻って次の
ゴムロールを受け取る。 【0009】高周波誘導加熱コイル1は、一本の導体か
らなり、スプリングコイル状の巻間隔は、中央部では疎
とし、両端部で密となるように構成させて、長手方向の
加熱温度分布を均一にするのが良い。高周波誘導加熱コ
イル1と加熱される芯金との距離は、接近させた方がエ
ネルギーのロスは少ないが、実際にはゴム部があるた
め、高周波誘導加熱コイルの直径は、ゴムロールの外形
より、直径で10〜20mm大きいものとするのが好ま
しい。また、加熱時間と加熱温度の関係は、ゴムロール
を乗せるチェーンコンベア4のサイクル時間により決ま
るが、例えば、3〜10秒間の加熱で芯金の温度が10
0〜250℃となるよう高周波誘導加熱コイルへの通電
を調整すると良い。なお、ゴムロール3上の温度分布の
ばらつきは5℃以下とするのが好ましい。 【0010】高周波誘導加熱コイル1は、図4(a)に
示すようなU字型のコイル7を使用することも可能であ
る。この場合のU字型のコイル7は、加硫装置の入口側
で槽へ入る直前のチェーンコンベア上方に配置し、両端
から把持用のシャフト8によりゴムロールを把持し、U
字型コイルの中央まで持ち上げ、加熱と同時に把持用の
シャフト8を回転させ、また、U字型のコイル7を芯金
の長手方向へ揺動させると良い。揺動の移動量とスピー
ドを調整することにより、ゴムロールの長手方向の加熱
温度を均一とすることができ、またゴムロールを回転す
ることにより円周方向の加熱を均一とすることができ
る。この場合、加熱コイルを固定し、回転させたゴムロ
ール自体を揺動させるようにしても良い。 【0011】加熱槽と冷却槽 移動シャフト2から、ゴムロールの搬送装置のチェーン
コンベア4の爪4a上に乗せられたゴムロールは、図
1、図2に示すように、加熱槽と冷却槽の内部を通過し
ていく。加熱槽Bと冷却槽Cは隣接し、両槽の下部を貫
いて、一つのチェーンコンベア4でつながっている。加
熱槽Bは、底面中央部の2カ所の入口11より熱風が吹
き出し、加熱槽の隅部に設けられた出口12側へ循環さ
せている。また、加熱槽Bの上流部の上方には、4個の
遠赤外線ヒーター13が取り付けられているため、その
下方のチェーンコンベア4上のゴムロール3は、熱風循
環と遠赤外線の熱伝導と輻射熱による加熱を受ける。 【0012】加熱槽内の温度は、250〜300℃とす
るのが好ましい。250℃未満では、加硫及び発泡は不
完全であり、350℃を越えるとシリコーンゴムの物性
的な劣化が始まる。本発明の加硫装置では、ゴム部の加
硫、発泡は、加熱槽内の上流部で熱風循環と遠赤外線に
よる加熱により、ゴムロールを回転させながら行うが、
この上流部でのゴムロール表面に当たる温度は、280
〜330℃が好ましい。また、遠赤外線による加熱時間
と搬送サイクルは、ゴム部の素材に応じて決定される。
一般に、遠赤外線による加熱は、ゴムロールの回転を行
う位置の上方に遠赤外線ヒーターを配置して行うが、こ
のヒーターは、加熱槽内の全長に対して入口から10〜
50%、好ましくは10〜30%の位置に配置すると良
い。 【0013】ゴムロールは、加熱槽Bの上流部では、回
転しながら加熱され、ゴム部の加硫と発泡が行われる
が、この回転は、図5(a)に示すように、ゴムロール
3の軸方向の両側に、チェーンコンベア4に沿って配置
された回転自在のホルダー14が内側に移動することに
よって把持されて回転する。このホルダー14は、回転
シャフト15の先端に取り付けられ、回転シャフト15
は、これに取り付けられたチェーンスプロケット16が
モーター17に繋がる駆動チェーン18に連結されて回
転する[図5(b)参照]と共に、その先端が弾機と流
体圧とによって伸縮自在になっている。なお、回転シャ
フト15のホルダー14側先端部は、加熱槽Bの内部に
入っているが、モーター17、駆動チェーン18等の回
転駆動部は加熱槽Bの外側に設けられている。 【0014】ゴムロールの搬送装置のチェーンコンベア
4は、間欠送りで循環駆動する。加熱槽B内の上流部で
は、この間欠送りによって生じる搬送動作の停止時間の
間に回転シャフト15が水平移動して、その先端に取り
付けられたホルダー14によりゴムロール3の芯金を把
持、回転、開放までの一連の動作を行う。この一連の動
作は、チェーンコンベア4の間欠送りの度に毎回行われ
るものであり、図6に示すように回転シャフト15の芯
高さをチェーンコンベアの爪4aに乗せたゴムロール3
の芯高さよりわずかに高くすることで、回転シャフト1
5の先端に付けられた逆テーパーのホルダー14によ
り、把持と同時にゴムロール3はわずかに持ち上げら
れ、チェーンコンベアの爪4aから離れた状態で回転が
行われる。 【0015】加熱槽Bの上流部で、加硫及び発泡を終え
たゴムロールは、チェーンコンベア4で加熱槽Bの下流
部に送られる。加熱槽Bの下流部では、ゴムロール3は
両側のホルダー14が外側へ移動することによってホル
ダー14から外されて、回転が停止され、静止した状態
で熱風循環加熱されながらゴム部の加硫の安定が図られ
る。この安定のための加熱温度と加熱時間は、ゴムの素
材によっても異なるが通常250〜350℃で、10〜
20分が好ましい。加硫の安定を終えたゴムロール3
は、加熱槽Bを出て、同じチェーンコンベア4により冷
却槽Cに送られ、常温(30〜50℃)まで強制冷却さ
れる。これによりゴムロールの収縮を少なくすることが
できる。冷却槽Cで冷却されたゴムロール3は、チェー
ンコンベア4で槽外に搬送されて払い出される。 【0016】加熱槽B内におけるゴムロールの搬送手段
としては、チェーンコンベアの他にベルトやローラー搬
送等が挙げられるが、加硫中にゴム表面がベルトやロー
ラーに接触していると、加硫のばらつきや発泡セルの変
形等の悪影響が生じるため、上記芯金の両端を保持する
チェーンコンベア方式とするのが良い。なお、図5
(a)に示すように、チェーンコンベア4の幅寸法は、
ゴムロール3の長さに応じて調整する。即ち、両端のチ
ェーンを連結している駆動軸20はスプライン形状をし
ており、この軸上をスプロケット21が移動し、チェー
ンコンベアに取り付けられた爪の幅をゴムロール3を保
持可能な幅に合わせる。この場合、移動するスプロケッ
ト21とチェーン22は、両方を移動可能としてもよい
が、片側を基準として固定し、もう一方のみを移動させ
るようにしても良い。駆動軸20は、モーター27によ
り駆動する。 【0017】また、加熱槽B内におけるゴムロール3の
回転としては、チェーンスプロケット16とチェーン1
8による駆動の他に歯車のかみ合わせによる駆動として
もよい。ゴムロールの回転方向は、正転逆転、または正
転と逆転を交互に、のいずれを用いてもよいが、回転の
速さは、毎分10〜60回転の範囲内で全て一定の回転
スピードとなるようにするのが好ましい。また、回転機
構は、槽内の全てのゴムロールを回転させるようにして
もよい。 【0018】加熱槽B内における熱風の循環は、加熱槽
上部からの排気風量と同量のフレッシュエアーを供給す
るが、基本的には閉回路とし、また熱風の循環する経路
の途中に整流板23を設け、加熱槽内での熱風流速を均
一となるよう調節すると良い。また、冷却槽における冷
風の循環は、底面の一方の入口24より冷風が吹き出
し、他方の出口側25へ循環される。 【0019】 【実施例】図1、図2に示した本発明のゴムロールの加
硫装置を用いて、現像用のゴムロールを100本製造し
た。ゴムロールは、外径6mm、長さ240mmの快削
鋼(SUM22,Niメッキ処理)の芯金の外周面上
に、外径20mm、長さ225mmのシリコーンゴムを
被覆してゴム部を設けた。上記ゴムロール3を移動シャ
フト2で把持し、高周波誘導加熱コイル(出力8kw)
3に移動した。ここで、8秒間加熱した後、加熱槽Bに
搬送した。加熱槽B内は、280℃に保持した。また、
チェーンコンベア4の搬送サイクルは、一本当たり10
秒とし、加熱槽B内の上流部で30本分のゴムロール3
を回転させ、この30本分の上方に遠赤外線ヒーター1
3を設けてゴムロール3の表面の温度が300℃になる
まで加熱した。ゴムロールは、加硫装置全体でチェーン
コンベア上に70本乗るように設定した。次いで、ゴム
ロール3を静止させて、さらに7分間加熱槽B内で熱風
循環により加熱した後、冷却槽Cで空冷により40℃ま
で冷却させた後払い出した。こうして製造したゴムロー
ルを一本任意に抽出し、中央部で切断してゴム部の発泡
状態を見たところ、図7(a)に示す断面形状であっ
た。これにより、発泡セルの大きさとその分布の均一性
が保持されていることが判る。また、このゴムロールの
表面全域にわたり、任意の箇所を選択して電気的抵抗値
を測定したところ、いずれの箇所でも同一な抵抗値を示
した。 【0020】この実施例にあたって、ゴムロールの加硫
槽入口から70本目までの発泡状態を、外形寸法とゴム
の比重の変化を測定して、図8にグラフで示した。この
グラフからもわかるように、外径寸法の変化は1〜10
本目までの上流部の導入区分では、ゴムロールの温度が
加熱槽の設定温度まで上昇すると同時に加硫及び発泡が
開始し、次いで10〜30本目までの反応区分では時間
の経過と共に発泡が進み、更に30本目以降の後、下流
部の反応区分では、多少の発泡はあるが、外径寸法や比
重は安定することが判る。 【0021】また、ゴムロールの発泡では、最初に表面
部分1〜2mmの加硫をすばやく行い、その後内部のゴ
ムを加硫及び発泡させることにより、ゴムロールの外径
寸法はあまり大きくならず、内部の発泡セルは小さくな
る傾向にある。例えば、ゴム部に発泡シリコーンゴムを
用いた場合、加熱槽に送られたゴムロールは、昇温と同
時に加硫と発泡が始まり約5分間でほぼ完了する。この
ため、チェーンコンベアの搬送サイクルが一本当たり1
0秒とした場合、加熱槽B内の上流部で30本分のゴム
ロールを回転させ、この30本分の上方に遠赤外線ヒー
ター13を設けて加熱を促進させると良い。図8のグラ
フにおいて、加熱槽B内の上流部(1〜30本)では遠
赤外線照射による加熱が行われており、照射のエネルギ
ーを多くすると反応の傾きはきつくなるが、実際には加
熱するゴムの物性に応じた傾きとなるようにすると良
い。 【0022】 【比較例】比較のために実施例と同じ現像用のゴムロー
ルを、予備加熱をせず、また加熱槽における加硫、発泡
は、パレットに乗せて行う従来の加硫装置で100本製
造した。製造したゴムロールの一本を任意に抽出して実
施例と同様に、中央部で切断したところ、図7(b)に
示す断面形状であった。この断面形状から判るように、
発泡セルの大きさや分布のばらつきが確認できた。ま
た、このゴムロールを表面全域にわたり、任意箇所を選
択して電気的抵抗値を測定したところ、測定箇所によっ
て10〜20%のばらつきがあった。さらに、製造した
ゴムロールを、パレットに乗せた状態及び位置で、それ
ぞれ調べたところ、発泡は熱風の当たる面より始まり、
ゴムロールのパレットに乗せた位置によって加硫及び発
泡の状態に差が生じることが確認できた。上記実施例と
比較例から、本発明の装置により製造したゴムロール
は、発泡セルの大きさやばらつきが、従来の加硫槽の場
合と比較して小さくなり、また、物性面で円周方向の電
気抵抗値のばらつきも改善されることが確認できた。 【0023】 【発明の効果】本発明のゴムロールの加硫方法及び装置
によれば、ゴム部の発泡セルの大きさや分布のばらつき
が均一になるため、所望の特性のゴムロールを製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明のゴムロールの加硫装置の概略平面
図。 【図2】 本発明のゴムロールの加硫装置の概略正面
図。 【図3】 (a)は、本発明の加硫装置における予備加
熱機構の一例を示す模式的平面図あり、(b)は、その
部分拡大図である。 【図4】 図4(a)は、本発明のゴムロールの加硫装
置の予備加熱機構の別の態様を示す平面図であり、
(b)はその側面図である。 【図5】 (a)は、本発明のゴムロールの搬送装置の
模式的側面図であり、(b)は、その正面図である。 【図6】 ゴムロールの芯金をホルダーに把持した状態
の部分断面図である。 【図7】 (a)は、本発明のゴムロールの加硫装置で
製造したゴムロールの断面図、(b)は、従来のゴムロ
ールの加硫装置で製造したゴムロールの断面図である。 【図8】 加熱槽でのゴムロールの発泡状態を、外形寸
法とゴムの比重の変化を測定して得たグラフを表す図で
ある。 【図9】 従来のゴムロールの加硫装置の概略正面図。 【符号の説明】 1 高周波誘導加熱コイル 7 U字型コ
イル 2 移動シャフト 8 把持用シ
ャフト 3 ゴムロール A 予備加熱
機構 4 チェーンコンベア B 加熱槽 5,5’V字爪 C 冷却槽 6 シリンダー 20 駆動軸 11 熱風入口 21 スプロ
ケット 12 熱風出口 22 チェー
ン 13 遠赤外線ヒーター 23 整流板 14 ホルダー 24 冷風入
口 15 回転シャフト 25 冷風出
口 16 チェーンスプロケット 31 ゴムロ
ール 17,27 モーター 32 パレッ
ト 18 駆動チェーン 33 攪拌フ
ァン 34 遠赤外線ヒーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 21:00 105:24 B29L 31:32

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項l】 高周波誘導加熱により、ゴムロールを予
    備加熱した後、回転させながら、熱風循環と遠赤外線に
    より加熱させてゴムロールの加硫と発泡を行い、次いで
    加熱して加硫を安定化した後、冷却することを特徴とす
    るゴムロールの加硫方法。 【請求項2】 加熱槽とその後方に冷却槽を有するゴム
    ロールの加硫装置であって、両槽の下部を貫いて、間欠
    循環駆動するチェーンコンベアを設け、加熱槽の入口
    に、高周波誘導加熱コイルを挿通してゴムロールをチェ
    ーンコンベア上に供給する移動シャフトを設け、加熱槽
    の上流部上方に遠赤外線ヒーターを設けると共に、その
    下方でゴムロールの軸方向の両側に位置して、その両端
    を着脱自在に把持する駆動軸に連なる回転自在のホルダ
    ーを設けたことを特徴とするゴムロールの加硫装置。
JP7602496A 1996-03-29 1996-03-29 ゴムロールの加硫方法及び装置 Pending JPH09262844A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100844188B1 (ko) * 2007-05-10 2008-07-07 한국기계연구원 유도가열방식 원적외선 고무가교 장치
CN100406140C (zh) * 2000-11-08 2008-07-30 井上株式会社 涂布系统
KR100854448B1 (ko) * 2007-06-08 2008-08-27 한국기계연구원 유도가열을 이용한 밀폐형 원적외선 고무가교 장치
JP2018146677A (ja) * 2017-03-02 2018-09-20 コニカミノルタ株式会社 シリコーンゴム成型体の製造方法及びその製造装置

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