JP2016130777A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】定着部材の内面に塗布される塗料からの低分子シロキサンの発生を抑制することで、VOC(揮発性有機化合物)やUFP(超微粒子)の発生量を減少させる。
【解決手段】本発明の定着装置18は、回転可能に設けられる定着部材23と、定着部材23に圧接して定着ニップNを形成し、回転可能に設けられる加圧部材24と、定着部材23に内包されるヒーター25と、を備え、定着部材23の内面23aには、ヒーター25からの光を熱に変換するための耐熱性の塗料34が塗布され、塗料34は、無機材料によって形成されることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の定着装置18は、回転可能に設けられる定着部材23と、定着部材23に圧接して定着ニップNを形成し、回転可能に設けられる加圧部材24と、定着部材23に内包されるヒーター25と、を備え、定着部材23の内面23aには、ヒーター25からの光を熱に変換するための耐熱性の塗料34が塗布され、塗料34は、無機材料によって形成されることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、記録媒体にトナー像を定着させる定着装置と、この定着装置を備えた画像形成装置に関する。
従来、複写機やプリンターなどの電子写真方式の画像形成装置は、用紙などの記録媒体にトナー像を定着させる定着装置を備えている。
例えば、特許文献1には、定着部材(特許文献1の「定着ローラ60」参照)と、定着部材に圧接して定着ニップを形成する加圧部材(特許文献1の「加圧ローラ70」参照)と、定着部材に内包されるヒーター(特許文献1の「ヒータランプ65」参照)と、を備えた定着装置が開示されている。また、この定着装置では、定着部材の内面に熱吸収塗料が塗布されている。
特許文献1には、上記の熱吸収塗料として、メチルシリコーンを含む有機材料を用いる点が開示されている(段落0034等参照)。このようにメチルシリコーンを含む有機材料を用いた場合、ベンゼンの発生量を抑制することはできるが、低分子シロキサンと呼ばれるシリコーン樹脂中の揮発成分が発生する。低分子シロキサンは、環境保全を促す規格においてVOC(揮発性有機化合物)として指定されている場合があり、UFP(超微粒子)の発生原因とも考えられている。そのため、低分子シロキサンの発生量は少ない方が好ましいが、特許文献1の従来技術では低分子シロキサンの発生を十分に抑制するのは困難である。
そこで、本発明は上記事情を考慮し、定着部材の内面に塗布される塗料からの低分子シロキサンの発生を抑制することで、VOCやUFPの発生量を減少させることを目的とする。
本発明の定着装置は、回転可能に設けられる定着部材と、前記定着部材に圧接して定着ニップを形成し、回転可能に設けられる加圧部材と、前記定着部材に内包されるヒーターと、を備え、前記定着部材の内面には、前記ヒーターからの光を熱に変換するための耐熱性の塗料が塗布され、前記塗料は、無機材料によって形成されることを特徴とする。
このような構成を採用することで、定着部材の内面に塗布される塗料がシリコーン類を含有する有機材料によって形成される場合と比較して、塗料からの低分子シロキサンの発生を抑制し、VOCやUFPの発生量を減少させることが可能となる。そのため、環境への負荷を軽減することができるとともに、環境保全を促す規格への対応が容易になる。
また、塗料が耐熱性を有することで、塗料の熱劣化を抑制することが可能となる。そのため、塗料の光熱変換機能が低下するのを抑制することができ、定着部材の加熱効率を高めることが可能となる。
前記塗料は、水を溶媒とする水性塗料であり、前記無機材料中にシリカを含んでいても良い。
上記のように水を溶媒とする水性塗料を用いることで、水が揮発成分となるため、環境への負荷を一層軽減することが可能となる。
前記塗料の焼成温度Tは、200℃≦T≦500℃を満たしても良い。
このような構成を採用することで、定着部材の変形を抑制しつつ、定着部材の内面に塗料をムラ無く均一に塗布することが可能となる。
前記塗料は、単一の層のみによって構成されても良い。
このような構成を採用することで、定着部材の内面に塗料を塗布する作業の工数を削減することができるとともに、塗料の材料費を安くすることができる。
前記定着部材は、定着ローラーであっても良い。
このような構成を採用することで、定着部材の剛性を高めることができ、定着部材の変形を抑制することが可能となる。
前記定着部材は、定着ベルトであっても良い。
このような構成を採用することで、定着部材の熱容量を小さくすることが可能となり、ウォームアップタイムの短縮や省エネルギー化を図ることが可能となる。
本発明の画像形成装置は、上記したいずれかの定着装置を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、定着部材の内面に塗布される塗料からの低分子シロキサンの発生を抑制することで、VOCやUFPの発生量を減少させることが可能となる。
まず、図1を用いて、電子写真方式のプリンター1(画像形成装置)の全体の構成について説明する。以下、図1における紙面手前側を、プリンター1の前側とする。各図に適宜付される矢印L、R、U、Loは、それぞれプリンター1の左側、右側、上側、下側を示している。
プリンター1は、箱型形状のプリンター本体2を備えており、プリンター本体2の下部には用紙(記録媒体)を収納する給紙カセット3が収容され、プリンター本体2の上面には排紙トレイ4が設けられている。プリンター本体2の上面には、排紙トレイ4の側方に上カバー5が開閉可能に取り付けられ、上カバー5の下方には、トナーコンテナ6が収納されている。
プリンター本体2の上部には、排紙トレイ4の下方にレーザー・スキャニング・ユニット(LSU)で構成される露光器7が配置され、露光器7の下方には、画像形成部8が設けられている。画像形成部8には、像担持体である感光体ドラム10が回転可能に設けられており、感光体ドラム10の周囲には、帯電器11と、現像器12と、転写ローラー13と、クリーニング装置14とが、感光体ドラム10の回転方向(図1の矢印X参照)に沿って配置されている。
プリンター本体2の内部には、用紙の搬送経路15が設けられている。搬送経路15の上流端には給紙部16が設けられ、搬送経路15の中流部には、感光体ドラム10と転写ローラー13によって構成される転写部17が設けられ、搬送経路15の下流部には定着装置18が設けられ、搬送経路15の下流端には排紙部20が設けられている。搬送経路15の下方には、両面印刷用の反転経路21が形成されている。
次に、このような構成を備えたプリンター1の画像形成動作について説明する。
プリンター1に電源が投入されると、各種パラメーターが初期化され、定着装置18の温度設定等の初期設定が実行される。そして、プリンター1に接続されたコンピューター等から画像データが入力され、印刷開始の指示がなされると、以下のようにして画像形成動作が実行される。
まず、帯電器11によって感光体ドラム10の表面が帯電された後、露光器7からのレーザー光(図1の二点鎖線P参照)により感光体ドラム10に対して画像データに対応した露光が行われ、感光体ドラム10の表面に静電潜像が形成される。次に、この静電潜像を、現像器12がトナーによりトナー像に現像する。
一方、給紙部16によって給紙カセット3から取り出された用紙は、上記した画像形成動作とタイミングを合わせて転写部17へと搬送され、転写部17において感光体ドラム10上のトナー像が用紙に転写される。トナー像を転写された用紙は、搬送経路15を下流側へと搬送されて定着装置18に進入し、この定着装置18において用紙にトナー像が定着される。トナー像が定着された用紙は、排紙部20から排紙トレイ4に排出される。なお、感光体ドラム10上に残留したトナーは、クリーニング装置14によって回収される。
次に、図2を用いて、定着装置18について詳細に説明する。図2の矢印Yは、用紙の搬送方向を示している。
定着装置18は、定着フレーム22と、定着フレーム22の上部に収容される定着ローラー23(定着部材)と、定着フレーム22の下部に収容される加圧ローラー24(加圧部材)と、定着ローラー23に内包されるハロゲンランプ25(ヒーター)と、を主体として構成されている。
定着フレーム22は、箱型形状を成している。定着フレーム22の左端部中央には導入開口部27が設けられ、定着フレーム22の右端部中央には導出開口部28が設けられている。そして、導入開口部27を介して定着フレーム22内に導入された用紙が、導出開口部28を介して定着フレーム22から排出されるように構成されている。
定着ローラー23は、前後方向(図2では紙面奥行き方向)に長い円筒状を成している。定着ローラー23は、定着フレーム22に回転可能に支持されている。
定着ローラー23は、例えば、アルミニウムや鉄等の金属から成る円筒状の基材層31と、この基材層31に周設され、シリコンゴム等から成る弾性層32と、この弾性層32を被覆し、PFA(Per Fluoro Alkoxy)等のフッ素樹脂から成る離型層33と、を備えている。なお、他の異なる実施形態では、定着ローラー23が弾性層32を備えていなくても良い。
定着ローラー23の基材層31の内面23a(以下、「定着ローラー23の内面23a」と称する)には、耐熱性の塗料34が塗布されている。塗料34は、無機材料によって形成されている。ここで、「無機材料」とは、メチルシリコーン、フェニルメチルシリコーンなどの有機化合物を含まない材料のことである。塗料34は、水を溶媒とする水性塗料であり、上記無機材料中にシリカを含んでいる。例えば、塗料34は、粒径5nm〜100nmのシリカ20重量%と、蒸留水25重量%と、Mn酸化物及び黒色顔料から成る着色顔料35重量%と、アルミナ、ベントナイト、マイカ、白雲母、金雲母、ネフェリンシナイト等の体質顔料20重量%と、を混合することで作製される。塗料34は、単一の層のみによって構成されている。
塗料34は、定着ローラー23の内面23aに塗布された後に、所定の焼成温度Tで焼成される。焼成温度Tが200℃未満になると、塗料34にムラが発生してしまう恐れがあり、焼成温度Tが500℃を超えると、定着ローラー23が変形する恐れがある。従って、定着ローラー23の変形を抑制しつつ、定着ローラー23の内面23aに塗料34をムラ無く均一に塗布するためには、焼成温度Tが、200℃≦T≦500℃を満たすのが好ましい。
加圧ローラー24は、前後方向(図2では紙面奥行き方向)に長い円筒状を成している。加圧ローラー24は、定着フレーム22に回転可能に支持されている。加圧ローラー24は、付勢部材(図示せず)の付勢力によって定着ローラー23に圧接しており、定着ローラー23と加圧ローラー24の間には、定着ニップNが形成されている。
加圧ローラー24は、例えば、アルミニウムや鉄等の金属から成る円筒状の基材層41と、この基材層41に周設され、シリコンゴム等から成る弾性層42と、この弾性層42を被覆し、PFA(Per Fluoro Alkoxy)等のフッ素樹脂から成る離型層43と、を備えている。
ハロゲンランプ25は、定着ローラー23の内部空間の中央部に収容されており、定着ローラー23を貫通している。
上記のように構成された定着装置18において、用紙にトナー像を定着させる際には、駆動源(図示せず)によって定着ローラー23を回転させる(図2の矢印A参照)。このように定着ローラー23を回転させると、定着ローラー23に圧接する加圧ローラー24が定着ローラー23に従動して回転する(図2の矢印B参照)。
また、用紙にトナー像を定着させる際には、ハロゲンランプ25を点灯させる。このようにハロゲンランプ25を点灯させると、ハロゲンランプ25から光が放射される(図2の矢印C参照)。このハロゲンランプ25からの光は、定着ローラー23の内面23aに塗布された塗料34によって熱に変換され、定着ローラー23に吸収される。これにより、ハロゲンランプ25によって定着ローラー23が加熱される。この状態で、未定着のトナー像が形成された用紙が定着ニップNを通過すると、トナー像と用紙が加熱及び加圧されて、トナー像が用紙に定着される。
本実施形態では、上記のように、一対のローラー(定着ローラー23と加圧ローラー24)によって定着ニップNを形成する「ローラー定着方式」が採用されている。このローラー定着方式は、電子写真方式の画像形成装置において、カラー機、モノクロ機を問わず、一般的に採用されている。
また、本実施形態では、定着ローラー23の内面23aに塗料34が塗布されており、この塗料34は無機材料によって形成されている。このような構成を採用することで、塗料34がシリコーン類を含有する有機材料によって形成される場合と比較して、塗料34からの低分子シロキサンの発生を抑制し、VOC(揮発性有機化合物)やUFP(超微粒子)の発生量を減少させることが可能となる。そのため、環境への負荷を軽減することができるとともに、環境保全を促す規格への対応が容易になる。
また、塗料34が耐熱性を有しているため、塗料34の熱劣化を抑制することが可能となる。そのため、塗料34の光熱変換機能が低下するのを抑制することができ、定着ローラー23の加熱効率を高めることが可能となる。
なお、ベース層とコート層を含む複数の層から成る塗料34について、コート層のみを無機材料によって形成するような構成を採用することも考えられる。しかしながら、このような構成を採用すると、定着ローラー23の内面23aに塗料34を二度塗りすることが必要となり、塗料34の塗布作業の工数が増加すると共に、塗料34の材料費が高くなってしまう。
そこで、本実施形態では、塗料34を単一の層のみによって構成している。このような構成を採用することで、塗料34の塗布作業の工数を削減することができるとともに、塗料34の材料費を安くすることができる。
また、本実施形態の塗料34は、有機溶剤を含んでいない。そのため、排気装置や脱臭装置が不要となり、設備投資に掛かるコストを安くすることが可能となる。
また、塗料34は、水を溶媒とする水性塗料であり、無機材料中にシリカを含んでいる。このように水を溶媒とする水性塗料を用いることで、水が揮発成分となるため、環境への負荷を一層軽減することが可能となる。
また、ハロゲンランプ25をヒーターとして用いているため、所望の温度分布を低コストで実現することができる。
また、定着ローラー23を定着部材として用いているため、定着部材の変形を抑制することが可能となる。
本実施形態では、定着ローラー23を定着部材として用いる場合について説明した。一方で、他の異なる実施形態では、図3に示されるように、定着ローラー23よりも薄い可撓性の定着ベルト70を定着部材として用いても良い。定着ベルト70は、例えば、ニッケルやステンレス等の金属から成る円筒状の基材層71と、この基材層71に周設され、シリコンゴム等から成る弾性層72と、この弾性層72を被覆し、PFA等のフッ素樹脂から成る離型層73と、を備えており、基材層71の内面70aに塗料34が塗布されている。なお、他の異なる実施形態では、定着ベルト70が弾性層72を備えていなくても良い。このように定着ベルト70を定着部材とすることで、定着部材の熱容量を小さくすることが可能となり、ウォームアップタイムの短縮や省エネルギー化を図ることが可能となる。
本実施形態では、ハロゲンランプ25をヒーターとして用いる場合について説明した。一方で、他の異なる実施形態では、セラミックヒーター等のハロゲンランプ25とは異なるヒーターを用いても良い。
本実施形態では、プリンター1に本発明の構成を適用する場合について説明したが、他の異なる実施形態では、複写機、ファクシミリ、複合機等の他の画像形成装置に本発明の構成を適用しても良い。
<実験>
本発明の実施例に係る塗料と比較例1、2に係る塗料を用いて、本発明の効果を実証するための実験を行った。
本発明の実施例に係る塗料と比較例1、2に係る塗料を用いて、本発明の効果を実証するための実験を行った。
(実験装置)
図4に示されるように、本実験に用いた実験装置50は、素管51と、素管51に内包されるハロゲンランプ52と、ハロゲンランプ52を保持する保持部材53と、を備えている。
図4に示されるように、本実験に用いた実験装置50は、素管51と、素管51に内包されるハロゲンランプ52と、ハロゲンランプ52を保持する保持部材53と、を備えている。
素管51は、アルミニウム製であり、長さ260mm、直径20mm、厚み1mmである。
ハロゲンランプ52は、ガラス管55と、ガラス管55に収容されるフィラメント56と、ガラス管55の両端部に固定されるセラミック製の被保持部57と、を備えている。
保持部材53は、一対の保持壁58と、各保持壁58の下端部を連結する連結壁59と、を備えている。各保持壁58の上端部には、V字状の溝部60が設けられており、この溝部60にハロゲンランプ52の各被保持部57が保持されている。なお、各保持壁58は、有機物ではなく、SUS等の金属によって形成されている。これは、各保持壁58を有機物で構成すると、各保持壁58からVOCやUFPが発生してしまい、実験結果に大きな影響を与えることが懸念されるからである。
(塗料)
本発明の実施例に係る塗料は、粒径5nm〜100nmのシリカ20重量%と、蒸留水25重量%と、Mn酸化物及び黒色顔料から成る着色顔料35重量%と、アルミナ、ベントナイト、マイカ、白雲母、金雲母、ネフェリンシナイト等の体質顔料20重量%と、を混合することで作製した。この塗料は、有機化合物を含まない無機材料によって形成されている。また、この塗料は、水を溶媒とする水性塗料である。
本発明の実施例に係る塗料は、粒径5nm〜100nmのシリカ20重量%と、蒸留水25重量%と、Mn酸化物及び黒色顔料から成る着色顔料35重量%と、アルミナ、ベントナイト、マイカ、白雲母、金雲母、ネフェリンシナイト等の体質顔料20重量%と、を混合することで作製した。この塗料は、有機化合物を含まない無機材料によって形成されている。また、この塗料は、水を溶媒とする水性塗料である。
比較例1に係る塗料は、メチルシリコーン樹脂20重量%と、トルエン40重量%と、Mn酸化物及び黒色顔料から成る着色顔料15重量%と、無機質顔料25重量%を混合することで作製した。この塗料は、有機化合物であるメチルシリコーン樹脂を含む有機材料によって形成されている。
比較例2に係る塗料は、フェニルメチルシリコーン樹脂20重量%と、トルエン40重量%と、Mn酸化物及び黒色顔料から成る着色顔料15重量%と、無機質顔料25重量%を混合することで作製した。この塗料は、有機化合物であるフェニルメチルシリコーン樹脂を含む有機材料によって形成されている。
(実験方法)
本発明の実施例及び比較例1、2に係る塗料を素管51の内面に30μmの厚みで塗布し、一定の温度で1時間焼成した。塗料の焼成温度は、200℃、300℃、500℃の3種類とした。なお、塗料の焼成温度が500℃を超えると、素管51が変形する恐れがあるため、500℃を超える焼成温度については実験を行わなかった。
本発明の実施例及び比較例1、2に係る塗料を素管51の内面に30μmの厚みで塗布し、一定の温度で1時間焼成した。塗料の焼成温度は、200℃、300℃、500℃の3種類とした。なお、塗料の焼成温度が500℃を超えると、素管51が変形する恐れがあるため、500℃を超える焼成温度については実験を行わなかった。
塗料の焼成後に、実験装置50を1m3の試験チャンバー内に設置し、ハロゲンランプ52を点灯させて200℃に温調した。そして、10分間におけるVOCの発生量[mg/h]とUFPの発生量[個]をそれぞれ測定した。VOCの測定には、ガスクロマトグラフィー質量分析装置(Perkin Elmer社製)を用いた。UFPの測定には、リアルタイム粒子解析装置(FMPS:Fast Mobility Particle Sizer)Model3091(TSI社製:アメリカ合衆国ミネソタ州セントポール)を用いた。
(実験結果)
本実験の実験結果を図5、図6に示す。図5、図6から明らかな通り、本発明の実施例に係る塗料については、比較例1、2に係る塗料と比べて、VOC及びUFPの両方について発生量が減少している。これは、塗料を無機材料によって形成することで、低分子シロキサンの発生が抑制されたためであると考えられる。なお、塗料の焼成温度の上昇に伴ってVOC及びUFPの発生量が減少しているのは、塗料の焼成温度が上昇すると脱水縮合反応が起こりやすくなり、塗料の密度が高まるからであると考えられる。また、本発明の実施例に係る塗料は、焼成温度が200℃から効果を発揮するので、塗料の焼成に必要なエネルギー量を少なくすることができる。
本実験の実験結果を図5、図6に示す。図5、図6から明らかな通り、本発明の実施例に係る塗料については、比較例1、2に係る塗料と比べて、VOC及びUFPの両方について発生量が減少している。これは、塗料を無機材料によって形成することで、低分子シロキサンの発生が抑制されたためであると考えられる。なお、塗料の焼成温度の上昇に伴ってVOC及びUFPの発生量が減少しているのは、塗料の焼成温度が上昇すると脱水縮合反応が起こりやすくなり、塗料の密度が高まるからであると考えられる。また、本発明の実施例に係る塗料は、焼成温度が200℃から効果を発揮するので、塗料の焼成に必要なエネルギー量を少なくすることができる。
1 プリンター(画像形成装置)
18 定着装置
23 定着ローラー(定着部材)
23a (定着ローラーの)内面
24 加圧ローラー(加圧部材)
25 ヒーター
34 塗料
70 定着ベルト(定着部材)
70a (定着ベルトの)内面
N 定着ニップ
18 定着装置
23 定着ローラー(定着部材)
23a (定着ローラーの)内面
24 加圧ローラー(加圧部材)
25 ヒーター
34 塗料
70 定着ベルト(定着部材)
70a (定着ベルトの)内面
N 定着ニップ
Claims (7)
- 回転可能に設けられる定着部材と、
前記定着部材に圧接して定着ニップを形成し、回転可能に設けられる加圧部材と、
前記定着部材に内包されるヒーターと、を備え、
前記定着部材の内面には、前記ヒーターからの光を熱に変換するための耐熱性の塗料が塗布され、前記塗料は、無機材料によって形成されることを特徴とする定着装置。 - 前記塗料は、水を溶媒とする水性塗料であり、前記無機材料中にシリカを含むことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記塗料の焼成温度Tは、200℃≦T≦500℃を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
- 前記塗料は、単一の層のみによって構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記定着部材は、定着ローラーであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の定着装置。
- 前記定着部材は、定着ベルトであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の定着装置。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の定着装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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