JP5178940B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シート等の記録材(記録媒体)上に画像を形成する機能を備えた、例えば、複写機、プリンタなどの画像形成装置に関するものである。
近年、従来印刷により作成していたパンフレットなどの小部数印刷物を、電子写真技術を用いた複写機・プリンタ等の画像形成装置を用いて作成する要望が増えてきている。
多くのプリンタ、複写機等の画像形成装置では、通常、記録材の隅まで印字することは困難である。A3対応機で有れば、A3サイズ用紙(幅297mm×長さ420mm)の記録材の周囲に数mm程度印字できない範囲が有る。
これに対し、印刷物の場合、最終的な仕上がり寸法の外側に「トンボ」と呼ばれる罫線をつける。トンボは、カラー印刷するときの「合わせ」や、印刷後に記録材を規定の寸法に裁断するための目印になる。そのため、印刷関連の世界では、A4のデザインはB4の記録材に、B4のデザインはA3の記録材にトンボ付きで印刷することが多い。ところが、A3のデザインはA3サイズの記録材にはトンボ付きで印刷することができない。しかも、A4版のパンフレット類は、A3サイズで印刷して二つ折りにすることが多い。つまりA3サイズデザインの需要が多い。
このため、A3サイズの記録材にトンボのスペースを加えた、A3ノビという、A3サイズより一回り大きいサイズの記録材(一例としては、SRA3サイズ紙:幅320mm×長さ450mmが有る。)に、画像形成装置が対応することが要求されてきている。
一方、画像形成装置の低価格化、省電力化、ウェイトタイムの短縮化(クイックスタート性:オンデマンドで作動)が進んでおり、このような画像形成装置に使用される定着装置として、次のような装置の実用化が進んでいる。それは、アルミナ(Al)や窒化アルミ(AlN)などのセラミック基板上に抵抗発熱体を形成した、いわゆるセラミックヒータを加熱源として使用し、熱容量の小さい定着フィルムを使用したフィルム加熱方式の定着装置、いわゆるフィルム定着装置である。
このような従来のフィルム定着装置を使用した画像形成装置の一例として、A3ノビ用紙に対応したものがある。
このような画像形成装置では、A3ノビ用紙対応として、最大通紙幅312mmの記録材に対応している。定着装置の加熱源の発熱体幅は、最大通紙幅より広い約324mmとしている。また、A3ノビ時の定着速度としては、A3サイズ時と同じ速度で行っており、定着可能幅としては約305mmとなっている。
特開2002−341682号公報
従来、最大サイズの記録材に形成したトナー画像の端部の定着性を確保するため、特許文献1のように抵抗発熱体の幅は最大通紙幅より若干大きく設定されているのが一般的である。
しかしながら、上記のような従来の定着装置では、記録材の幅の広い、いわゆるA3ノビ用紙などに対応するように、加熱体の発熱体幅を広くしてしまうと、小サイズの記録材の生産性が低下してしまうことが懸念されていた。
これに対して、小サイズの記録材の生産性を優先させて、加熱体の発熱体幅を短くしてしまうと、定着可能幅が狭くなり、A3ノビ用紙のトンボ部の定着に対応できないことが懸念されていた。
本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、幅の広い、いわゆるノビサイズの記録材に対する対応と、小サイズの記録材の生産性と、を両立させることが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明にあっては、
エンドレスベルトと、前記エンドレスベルトの内面に接触しており基板上に発熱体を有するヒータと、前記エンドレスベルトを介して前記ヒータと共にニップ部を形成する加圧ローラと、を有し、前記ニップ部で記録材に形成されたトナー画像を記録材に加熱定着する定着部、を有する画像形成装置において、
記録材移動方向に対して直交する方向における前記発熱体の長さが、前記装置で画像形成可能な最大幅の記録材よりも短くなっており、前記最大幅の記録材に形成されたトナー
画像を前記定着部で定着処理する場合は、前記発熱体の長さよりも幅が小さな記録材に形成されたトナー画像を定着処理する場合よりも、前記定着部における記録材搬送速度を低速に設定することを特徴とする。
本発明によれば、幅の広い、いわゆるノビサイズの記録材に対する対応と、小サイズの記録材の生産性と、を両立させることが可能な画像形成装置を提供することが可能となる。
(a)は実施例1の定着装置に使用されるヒータの概略構成を示す図、(b)〜(d)は発熱体の長手方向の温度分布を示す図である。 本発明に係る画像形成装置の概略断面図である。 実施例1の定着装置の概略断面図である。 定着装置において、発熱体幅と定着フィルムの長手方向の表面温度分布を説明するための図である。 実施例1の定着装置において、発熱体幅と定着可能幅との関係を示す図である。 実施例1に係る画像形成装置において、定着装置の加熱源の発熱体幅と、小サイズ(一例としてB4サイズ)の記録材の生産性とを示した図である。 実施例1と従来例との各種設定事項について示す図である。 実施例2における各種設定事項を示す図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであ
り、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
本発明は、複写機、レーザビームプリンタ(LBPと称す)、プリンタ、ファクシミリ、マイクロフィルムリーダプリンタ、記録機等の画像形成装置に関するものである。
さらに詳しくは、次のような画像形成装置に関するものである。
まず、電子写真、静電記録、磁気記録等の適時の画像形成プロセス手段により加熱溶融性の樹脂等よりなるトナーを用いて、記録材の面に直接転写方式もしくは間接転写方式で目的の画像情報に対応した未定着トナー画像を形成担持させる。そして、該未定着トナー画像を、該画像を担持している記録材面上に永久固着画像として加熱定着処理する方式の像加熱装置としての定着装置を使用する画像形成装置に関する。特に、幅の広い、いわゆるノビサイズ紙の定着と、小サイズの記録材の生産性とを両立させた画像形成装置に関する。ここで、記録材としては、紙、印刷紙、記録材シート、エレクトロファックスシート、静電記録シート、OHTシート、光沢紙、光沢フィルムなどを例示することができる。
図2は、本発明の実施例1に係る画像形成装置の一例の概略断面図である。本実施例に示す画像形成装置は、電子写真画像形成プロセス利用のレーザプリンタである。
本実施例の画像形成装置は、4つの画像形成部(画像形成ユニット)を備えている。それは、イエロー色の画像を形成する画像形成部1aと、マゼンタ色の画像を形成する画像形成部1bと、シアン色の画像を形成する画像形成部1cと、ブラック色の画像を形成する画像形成部1dである。そして、これらの4つの画像形成部1a,1b,1c,1dは一定の間隔をおいて一列に配置されている。
各画像形成部1a,1b,1c,1dには、それぞれ像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムという)2a,2b,2c,2dが設置されている。各感光ドラム2a,2b,2c,2dの周囲には、帯電器3a,3b,3c,3d、現像装置4a,4b,4c,4d、ドラムクリーニング装置5a,5b,5c,5dがそれぞれ設置されている。帯電器3と現像装置4間の上方には露光装置6a,6b,6c,6dがそれぞれ設置されている。各現像装置4a,4b,4c,4dには、それぞれイエロートナー,マゼンタトナー,シアントナー,ブラックトナーが収納されている。
各感光ドラム2a,2b,2c,2dは、負帯電のOPC感光体でアルミニウム製のドラム基体上に光導電層を有しており、駆動装置(不図示)によって図2に示す矢印方向(反時計回り)に所定のプロセススピードで回転駆動される。帯電手段としての帯電器3a,3b,3c,3dは、帯電バイアス電源(不図示)から印加される帯電バイアスによって各感光ドラム2a,2b,2c,2d表面を負極性の所定電位に均一に帯電する。
現像装置4a,4b,4c,4dは、それぞれ感光ドラム2a,2b,2c,2d上に形成される各静電潜像に各色のトナーを付着させてトナー像として現像(可視像化)する。現像装置4a,4b,4c,4dによる現像方法としては、例えばトナー粒子に対して磁性キャリアを混合したものを現像剤として用いて磁気力によって搬送し、各感光ドラムに対して接触状態で現像する2成分接触現像法を用いることができる。
転写手段としての転写ローラ7a,7b,7c,7dは弾性部材で構成されており、各転写のニップ部にて無端ベルト状の記録材搬送ベルト(以下、転写ベルトという)8を介して各感光ドラム2a,2b,2c,2dに当接している。尚、ここでは転写手段として、転写ローラ7を使用したが、トナー像を記録材に転写する際に高圧が印加され、かつ転写ベルト8に対して当接する転写ブレードとしてもよい。
ドラムクリーニング装置5a,5b,5c,5dは、感光ドラム2a,2b,2c,2d表面にそれぞれ残った転写残トナーを除去して回収する。
露光装置6a,6b,6c,6dは、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザ光をレーザ出力部(不図示)から出力し、高速回転するポリゴンミラー(不図示)等を介して各感光ドラム2a,2b,2c,2d表面を露光する。このことにより、露光装置6a,6b,6c,6dは、各帯電器3a,3b,3c,3dで帯電された各感光ドラム2a,2b,2c,2d表面に画像情報に応じた各色の静電潜像を形成する。
転写ベルト8は、駆動ローラ9、テンションローラ10間に張架されており、駆動ローラ9の駆動によって図2に示す矢印方向(反時計回り)に回転(移動)される。転写ベルト8は、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム、ポリフッ化ビニリデン樹脂フィルム等のような誘電体樹脂によって構成されている。
また、転写ベルト8の記録材搬送方向の下流側には、加熱源を内包する可撓性スリーブとしての定着フィルム11と、駆動部材としての加圧ローラ12とを有する定着装置13が設置されている。
次に、本実施例の画像形成装置による画像形成動作について説明する。
画像形成開始信号が発せられると、所定のプロセススピードで回転駆動される各画像形成部1a,1b,1c,1dの各感光ドラム2a,2b,2c,2dは、それぞれ帯電器3a,3b,3c,3dによって一様に負極性に帯電される。そして、露光装置6a,6b,6c,6dは、出力画像の画像信号をレーザ出力部(不図示)にて光信号にそれぞれ変換し、変換された光信号であるレーザ光は帯電された各感光ドラム2a,2b,2c,2d上をそれぞれ走査露光して静電潜像を形成する。
そして、先ず感光ドラム2a上に形成された静電潜像に、感光ドラム2aの帯電極性(負極性)と同極性の現像バイアスが印加された現像装置4aによりイエローのトナーを付着させて、トナー像として可視像化する。
そして、感光ドラム2a上のトナー像先端が感光ドラム2aと転写ローラ7a間の転写部に移動されるタイミングに合わせて、給送カセット14から記録材搬送ガイド15を通して給送される記録材Pが、レジストローラ16により転写部に搬送される。そして、転写部に搬送された記録材Pに、転写バイアス(トナーと逆極性(正極性))が印加された転写ローラ7aによりイエローのトナー像が記録材上に転写される。
イエローのトナー像が転写された記録材Pは、記録材搬送ベルト8によって画像形成部1bに移動される。そして、画像形成部1bと転写ローラ7bによって構成された転写部においても、感光ドラム2aと転写ローラ7a間の転写部と同様にして感光ドラム2bに形成されたマゼンタのトナー像が、記録材P上のイエローのトナー像上に重ね合わせて、転写される。
以下、同様にして記録材P上に重畳転写されたイエロー、マゼンタのトナー像上に、画像形成部1c,1dの感光ドラム2c,2dで形成されたシアン、ブラックのトナー像を各転写部にて順次重ね合わせて、フルカラーのトナー像を記録材P上に形成する。
フルカラーのトナー像が形成された記録材Pは定着装置13に搬送される。定着装置1
3では、定着フィルム11と加圧ローラ12とにより形成されたニップ部(定着ニップ部)で記録材が挟持搬送されることで、フルカラーのトナー像が加熱、加圧されて記録材P表面に熱定着される。その後、フルカラーのトナー像が定着された記録材Pは、排出ローラ17によって排出トレイ18上に排出されて、一連の画像形成動作が終了する。
上記した画像を感光ドラムから記録材に転写した際において、各感光ドラム2a,2b,2c,2d上に残留している転写残トナーは、各ドラムクリーニング装置5a,5b,5c,5dによってそれぞれ除去されて回収される。
モノクロ画像出力時は、上記の画像形成プロセスをブラック色の画像を形成する画像形成部1dにおいてのみ行う。
次に、図3を用いて、本実施例における定着装置について説明する。
図3は、図2における定着装置の概略断面図である。
本実施例における定着装置は、ヒータ19、ヒータホルダ20、メインサーミスタ21、サブサーミスタ22、定着フィルム11、加圧ローラ12、入り口ガイド23により構成される。ここで、ヒータ19及びヒータホルダ20は加熱源を構成している。
ヒータホルダ20は、耐熱性の高い液晶ポリマー樹脂で形成し、ヒータ19を保持し、定着フィルム11をガイドする役割を果たす。
本実施例においては、ヒータホルダの材質に用いる液晶ポリマーとして、住友化学株式会社製の型番 E4205L Bを使用した。この液晶ポリマーの最大使用可能温度(荷重撓み温度)は、約305℃である。
メインサーミスタ21は、定着フィルム11内面の温度を検知するもので、定着装置13の温度制御を行うために配設されている。
メインサーミスタ21は、ステンレス(SUS)製のアーム先端にサーミスタ素子が取り付けられ、アームが揺動することにより定着フィルム11内面の動きが不安定になった状態においても、サーミスタ素子が定着フィルム11内面に常に接する状態に保たれる。
メインサーミスタ21は、制御手段としての不図示のCPUに接続され、CPUは、メインサーミスタ21の出力をもとに、ヒータ19の温度制御内容を決定し、ヒータ19への通電を制御する。
サブサーミスタ22は、ヒータ19裏面に配置され、ヒータ19が何らかの理由により、過昇温した際にリミッタ制御を行う役割を果たす。本実施例において、サブサーミスタ22は、ヒータ19の長手方向端部に配置され、小サイズの記録材を通紙した際等の定着装置13端部の昇温を検知する。ここで、長手方向とは、記録材搬送方向に直交する方向であり、加圧ローラ12の軸方向であり、定着フィルム11と加圧ローラ12とにより形成された定着ニップ部の長手方向である。CPUは、サブサーミスタ22の検知結果から、定着装置13端部が昇温していると判断した場合は、定着温度を下げる制御を行うことにより、定着装置の過昇温を防いでいる。
定着フィルム11は、金属基層として厚さ約30μmの厚みのエンドレスベルト状(無端状)に形成されたステンレス製フィルム上に、弾性層としてシリコーンゴム層を形成した上に、離型性層として、厚み約30μmのPFA樹脂チューブを被覆してなる。ここで
、PFAは、テトラフルオロエチレン パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体である。
シリコーンゴム層には、極力、熱伝導率の高い材質を用い、定着フィルム11の熱容量を小さくすることが、温度立上げの観点からは望ましい。本実施例においては、熱伝導率が約1.0×10−3cal/sec・cm・K(4.2×10−3W/cm・K)と、シリコーンゴムとしては、熱伝導率が高い部類に属する材質を用いた。
一方、OHT透過性や、画像上の「す」(微小なグロスムラ)といった、画質の観点からは、定着フィルム11のシリコーンゴム層を極力厚くすることが望ましい。本発明者らの検討によれば、満足のいくレベルの画質を得るためには、200μm以上のゴム厚みが必要であることが分かっている。
本実施例におけるシリコーンゴム層は、厚みは約250〜300μmとした。また、本実施例における定着フィルム11の内径は24mmとした。
長手方向のサイズとしては、A3ノビ用紙として、SRA3サイズに対応するため、約330mmから340mmとしている。
こうして形成された定着フィルム11の熱容量を測定したところ、約3×10−2cal/cm・K(12.6×10−2J/cm・K)(定着フィルム1cmあたりの熱容量)であった。一般に、定着フィルム11の熱容量が1.0cal/cm・K(4.2J/cm・K)以上となると、温度立ち上がりが鈍くなり、オンデマンド性が損なわれる。また、逆に1.0×10−2cal/cm・K(4.2×10−2J/cm・K)以下にしようとすると、定着フィルム11のゴム層を極端に薄くせざるを得なくなり、OHT透過性や「す」のレベル等、画質を維持するために必要なゴム層の厚みを確保できない。
このため、オンデマンド性と、画質の両方を満足する定着フィルム11の熱容量は、1.0×10−2cal/cm・K以上1.0cal/cm・K以下の範囲に含まれることが分かる。
さらに、定着フィルム11表面にフッ素樹脂層を設けることで、表面の離型性を向上し、定着フィルム11表面にトナーが一旦付着し、再度記録材Pに移動することで発生するオフセット現象を防止することができる。
また、定着フィルム11表面の離型性層20cを、PFAチューブとすることで、より簡便に、均一な離型性層を形成することが可能となる。
加圧ローラ12は、芯金上に、厚み約2mmの導電シリコーンゴム層を形成し、その上に厚み約50μmの導電PFA樹脂チューブを被覆してなる。長手サイズとしてはSRA3サイズの記録材に対応するように長手方向の長さを約330mmとしている。
入り口ガイド23は、二次転写ニップを抜けた記録材Pが、定着ニップ部に正確にガイドされるよう、記録材を導く役割を果たす。
加圧ローラ12、入り口ガイド23は、それぞれフレーム24に組み付けられる。
その下に、ヒータホルダ20に装着されたヒータ19、メインサーミスタ21、サブサーミスタ22を内蔵した定着フィルムユニット25が置かれる。定着フィルムユニット2
5は、ヒータホルダ20に沿って配置されるTステー26を介して、不図示の加圧機構により、約30kgf(294N)(片側約15kgf)程度の力で加圧されている。
本実施例の定着装置においては、加圧ローラ12が回転し、定着フィルム11を駆動することによって、定着フィルム11が従動回転する。その際、定着フィルム11内面とヒータホルダ20は摺動する構成となっている。定着フィルム11内面にはグリスが塗布され、ヒータホルダ20と定着フィルム11内面との摺動性を確保している。
通常使用においては、定着装置の回転開始とともに、定着フィルム11の従動回転が開始し、ヒータ19温度の上昇とともに、定着フィルム11内面温度も上昇し、それに伴い定着フィルム11の表面温度も上昇していく。
ヒータ19には、いわゆるセラミックヒータが用いられている。
図1(a)は、本実施例のヒータ19の概略構成を示す図であり、図1(b)〜(d)は発熱体の長手方向の温度分布を示す図である。
本実施例のヒータ19は、セラミックヒータの一例として次のようなものが用いられている。これは、セラミック基板19a上(セラミック製基板上)に、通電により発熱する抵抗発熱体として抵抗を調整したAgPd(銀パラジウム合金)の発熱ペーストをスクリーン印刷で塗工した発熱体19bを印刷したものである。セラミック基板19aとしては、長手方向の長さ(幅)約380mm、記録材搬送方向の長さ約8mm、厚さ約1mmのアルミナ(Al)を使用した。さらに、この発熱体19bを保護するためにガラス保護膜19c(不図示)でコーティングしている。
本実施例のヒータ19は、発熱体19bが3本有り、中央部の発熱体と両サイドの発熱体とで、長手方向の発熱分布を異ならせている。
ヒータ19の駆動制御としては、中央部発熱体(以下、サブ発熱体と称す)への通電と、両サイドの発熱体(以下、メイン発熱体と称す)への通電の比率を通紙記録材サイズにより適宜変えている。これにより、長手方向の発熱分布を記録材サイズに合わせて最適化している。
メイン発熱体の長手方向の発熱分布の一例を図1(b)に、サブ発熱体の長手方向の発熱分布の一例を図1(c)に、メイン発熱体とサブ発熱体の両方を100%点灯させた場合の長手方向の発熱分布の一例を図1(d)に示している。
ここで、加熱源の発熱体19bの長手方向の幅を発熱体幅Whとし、本実施例の画像形成装置において、画像形成可能な記録材サイズのうち最大サイズの記録材の前記長手方向の幅(第1幅)を最大通紙幅Wpとする。このようにした場合、本実施例では、発熱体幅Whは、従来例と異なり、最大通紙幅WpとしてのSRA3サイズ(A3ノビサイズ、幅320mm)よりも短い約312mmとしている。この発熱体幅Whは、最大通紙幅Wpを有する記録材(本実施例ではSRA3サイズの記録材)で画像形成が必要とされる長手方向の幅(第2幅、以下に説明するようにSRA3サイズの記録材では約306mm)に対して画像の定着が可能な長さとなっている。
図5は、本発明者らの検討において、発熱体幅を変えた場合の長手方向の定着可能幅について示すグラフである。また、図7は、本実施例と従来例との各種設定事項について示す表である。
記録材として、坪量105g/mのSRA3サイズの記録材を使用した。
定着可能幅としては、定着後の記録材を折り曲げた後、記録材を広げ、定着トナー像が剥れている幅を測定し、ある許容レベル内の範囲を定着可能幅とした。
まず、定着速度を、従来例での定着速度とほぼ同じ約140mm/sとして定着させた場合について検討を行った。ここで、定着速度は、記録材が定着ニップ部で搬送される場合の記録材搬送速度としている。この定着速度は、ニップ部を駆動する駆動手段により変更可能に設けられている。
発熱体幅が従来例と同じ約324mmとした場合、定着可能幅は約306mmであった。
図4は、定着装置において、発熱体幅と定着フィルムの長手方向の表面温度分布を説明するための図である。図6は、本実施例の画像形成装置において、定着装置の加熱源の発熱体幅と、小サイズ(一例としてB4サイズ)の記録材の生産性とを示したグラフである。
定着フィルム表面温度は、定着フィルム両端部からの熱の逃げが有る為、図4に示すように、両端部で下がっており、また、下がり始める長手方向の位置は、加熱源の発熱体幅よりも内側の位置になる。このため、通常、定着可能幅は、発熱体幅よりも短くなっている。
この場合の小サイズの記録材として、B4サイズの記録材(一例として坪量約80g/m)を連続通紙した場合に、非通紙部昇温により生産性(スループット)が低下する枚数としては、図6に示すように、約十数枚にて、生産性が低下してしまう場合があった。
非通紙昇温が小さくなるよう発熱体幅を約312mmと短くした場合は、定着可能幅も約295mmと短くなり、A3ノビサイズのトンボ部定着に対応できなくなってしまった。
次に、本実施例では、A3ノビサイズの記録材の定着速度を、A3サイズの記録材の定着速度(約140mm/s)より低速である約1/2速(約70mm/s)にて定着させた場合について検討を行った。
この場合、略等速(140mm/s)時と同じ定着可能幅を得るための発熱体幅は短くて良い。
図5からわかるように、定着可能幅約306mm程度を確保するためには、略等速(140mm/s)時は発熱体幅が約324mm程度必要なのに対し、1/2速(約70mm/s)時は発熱体幅が約312mm程度で良い。このような発熱体幅312mmの場合、小サイズの記録材としてB4サイズの記録材の生産性を確認したところ、実用上問題の無い約100枚程度まで生産性が低下することは無かった。
このように、本実施例では、発熱体幅Whは、最大通紙幅WpとしてのSRA3サイズ(A3ノビサイズ、幅320mm)よりも短い約312mmとしている。そして、この発熱体幅Whは、最大通紙幅Wpを有する記録材で画像形成が必要とされる長手方向の幅(第2幅、約306mm)に対して画像の定着が可能な長さとしている。この発熱体幅Whは、図5に示されるような、発熱体の幅と、定着速度と、発熱体の幅及び定着速度から決定される定着可能幅(長手方向の定着画像の幅)と、の関係から前記第2幅に基づいて導
出している。さらに、前記第2幅以上(約306mm以上)の長手方向の幅を有する記録材(A3ノビサイズの記録材)の定着速度が、前記第2幅より小さい長手方向の幅を有する記録材(A3サイズ、B4サイズの記録材)の定着速度よりも低速となるように設けられている。
これにより、本実施例では、長手方向の幅の広い、いわゆるノビサイズの記録材への対応と、実用上問題無い小サイズの記録材の生産性と、を両立させた画像形成装置を実現可能としている。
ここで、本実施例においては、定着フィルム11として、金属の基層に弾性層及び離型性層を設けたタイプを使用したが、弾性層を設けず基層にごく薄い離型性層を施したタイプの定着フィルムを使用しても良い。
また、本実施例の画像形成装置においては、カラー画像形成装置について説明したが、これに限らず、モノクロ画像形成装置に対して本発明を適用することも可能である。
以下に、本発明の実施例2について説明する。本実施例においては、実施例1に対して異なる構成部分のみ述べることとし、実施例1と同様の構成部分については、その説明を省略する。
本実施例では、画像形成装置として、カラーではなくモノクロの画像形成装置を使用している。そして、定着フィルム11として、金属の基層ではなく、ポリイミド等の樹脂を基層に使用している。さらに、本実施例では、基層上に弾性層を形成せず、基層の上に離型性層を形成したタイプの定着フィルムを使用して検討を行った。
本実施例では、定着フィルムの基層として樹脂タイプを使用しているため、実施例1の金属基層を使用した定着フィルムに比べ、両端からの熱の逃げが小さい。このため、定着可能幅に対してそれほど発熱体幅を大きくしなくても良い。
本実施例での各種設定事項を図8に示す。
本実施例では、発熱体幅を約306mmとした。この場合、実施例1と同様に、A3サイズの記録材通紙時の定着速度(約140mm/s)に比べ約1/2速の約70mm/sで定着動作を行った場合の定着可能幅は、約305mmであった。また、この場合の小サイズ生産性をB4サイズの記録材について、実施例1と同様に確認したところ、約120枚程度で生産性が低下した。
本実施例のように、定着フィルムに実施例1での金属の基層ではなく、ポリイミド等の樹脂層を使用した定着フィルムを使用した場合においても、A3ノビサイズの記録材への対応と、実用上問題無い小サイズの記録材の生産性とを両立することが可能である。
11 定着フィルム、 12 加圧ローラ、 13 定着装置、 19 ヒータ、 19a セラミック基板、 19b 発熱体、 20 ヒータホルダ

Claims (3)

  1. エンドレスベルトと、前記エンドレスベルトの内面に接触しており基板上に発熱体を有するヒータと、前記エンドレスベルトを介して前記ヒータと共にニップ部を形成する加圧ローラと、を有し、前記ニップ部で記録材に形成されたトナー画像を記録材に加熱定着する定着部、を有する画像形成装置において、
    記録材移動方向に対して直交する方向における前記発熱体の長さが、前記装置で画像形成可能な最大幅の記録材よりも短くなっており、前記最大幅の記録材に形成されたトナー画像を前記定着部で定着処理する場合は、前記発熱体の長さよりも幅が小さな記録材に形成されたトナー画像を定着処理する場合よりも、前記定着部における記録材搬送速度を低速に設定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記装置はA3サイズ対応の装置であり、前記最大幅の記録材はA3ノビサイズの記録材であり、前記発熱体の長さよりも幅が小さな記録材はA3サイズの記録材であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記エンドレスベルトは、金属製の基層上に弾性層及び離型層を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
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