JP2018146491A - 複合材料の解析方法及び複合材料の解析用コンピュータプログラム - Google Patents

複合材料の解析方法及び複合材料の解析用コンピュータプログラム Download PDF

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【課題】フィラー凝集構造を保持した状態で複合材料の数値解析が可能な複合材料の解析方法、及び複合材料の解析用コンピュータプログラムを提供すること。【解決手段】複合材料の解析方法は、コンピュータを用いた分子動力学法により作成した複合材料の解析用モデルを用いた複合材料の解析方法であって、ポリマーをモデル化したポリマーモデル及びフィラーをモデル化した複数のフィラーモデルを含む複合材料の解析用モデルを作成する第1ステップST11と、複数のフィラーモデル間に少なくとも1つの凝集構造保持結合を作成する第2ステップST12と、凝集構造保持結合が作成された複合材料の解析用モデルの数値解析を実行する第3ステップST13とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、複合材料の解析方法及び複合材料の解析用コンピュータプログラムに関し、例えば、フィラー及びポリマーを含む複合材料を解析可能な複合材料の解析方法及び複合材料の解析用コンピュータプログラムに関する。
従来、分子動力学を用いた複合材料のシミュレーション方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の複合材料のシミュレーション方法では、モデル作成領域内にポリマーモデル及びフィラーモデルを含む複合材料モデルを作成した後、フィラーモデル表面の結合位置にポリマーモデルを結合する。これにより、特許文献1に記載の複合材料の解析用モデルの作成方法では、フィラー表面におけるポリマー粒子の結合状態が、複合材料の材料特性に与える影響を解析することが可能となる。
特開2015−064242号公報
ところで、低燃費タイヤの開発を加速するためには、タイヤ変形に伴うエネルギーロス(ヒステリシス)とタイヤナノ構造との関係を明らかにすることが有効である。低燃費タイヤに用いられる複合材料の材料特性は、フィラーの配置及び構造の影響を強く受けているものと考えられている。このため、複合材料の材料開発では、例えば、複合材料中に存在するフィラー凝集構造などが複合材料の力学応答に及ぼす影響を調査することが有効である。
しかしながら、従来の複合材料の解析方法では、フィラーモデルが略球状の形状を有するので、一般的な解析条件ではフィラーモデル間に引力が作用する領域が少なく、数値解析時にフィラーモデル間の引力によって複合材料モデル中のフィラー凝集構造を保持することは困難であった。また、数値解析時にフィラーモデル間に作用する引力の有効範囲が大きい相互作用ポテンシャルを設定してフィラー凝集構造を保持することも考えられる、この場合には数値解析の計算時間が莫大に増加する問題がある。このため、従来の複合材料の解析方法では、複合材料モデル中のフィラー凝集構造を保持した状態で各種数値解析が十分になされていない実情がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、複合材料モデル中のフィラー凝集構造を保持した状態で各種数値解析が可能な複合材料の解析方法、及び複合材料の解析用コンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本発明の複合材料の解析方法は、コンピュータを用いた分子動力学法により作成した複合材料の解析用モデルを用いた複合材料の解析方法であって、ポリマーをモデル化したポリマーモデル及びフィラーをモデル化した複数のフィラーモデルを含む前記複合材料の解析用モデルを作成する第1ステップと、複数の前記フィラーモデル間に少なくとも1つの凝集構造保持結合を作成する第2ステップと、前記凝集構造保持結合が作成された前記複合材料の解析用モデルの数値解析を実行する第3ステップとを含むことを特徴とする。
本発明の複合材料の解析方法によれば、複合材料の解析用モデルの複数のフィラーモデル間に少なくとも1つの凝集構造保持結合を設けるだけで、数値解析時に複合材料の解析用モデル中の2以上のフィラーモデルの凝集を保持することができるので、フィラー凝集構造を保持した状態で各種数値解析を実行することが可能となる。また、凝集構造保持結合を作成することにより、数値解析時にフィラーモデル間に有効範囲の大きい相互作用ポテンシャルを設定することなくフィラー凝集構造を保持できるので、計算時間を大幅に削減することが可能となる。したがって、複合材料の解析方法は、複合材料中のフィラー凝集構造を保持した状態で複合材料の数値解析が可能となる。
本発明の複合材料の解析方法においては、さらに、前記ポリマーモデルを架橋させるステップを含むことが好ましい。この方法により、複合材料の解析方法は、架橋反応を介してポリマーモデルを予め架橋した状態で、フィラーモデル間に凝集保持結合を作成するので、ポリマーモデルの架橋を考慮した複合材料の各種数値解析が可能となる。したがって、複合材料の解析方法は、複合材料中のフィラー凝集構造を保持した状態でのより正確な複合材料の数値解析が可能となる。
本発明の複合材料の解析方法においては、前記凝集構造保持結合は、結合長の伸び切り長が定義されないものであることが好ましい。この方法により、複合材料の解析方法は、数値解析時に凝集構造保持結合が設けられた一対のフィラーモデル間の距離が増大した場合であっても、凝集構造保持結合が切断させることがない。これにより、複合材料の解析方法は、複合材料の解析用モデル中のフィラー凝集構造をより確実に保持することが可能となるので、数値解析時のフィラー凝集構造の解消による数値解析の破綻を回避することが可能となる。
本発明の複合材料の解析方法においては、前記凝集構造保持結合は、前記フィラーモデルの中心部間に作成されることが好ましい。この方法により、複合材料の解析方法は、数値解析時に複数のフィラー粒子が略球状に集合したフィラーモデルが回転運動した場合であっても、凝集構造保持結合が作成された一対のフィラーモデル間の距離の変化を低減することが可能となる。これにより、複合材料の解析方法は、複合材料中のフィラー凝集構造を保持した状態でより正確な複合材料の数値解析が可能となる。
本発明の複合材料の解析方法においては、前記凝集構造保持結合の平衡長が、当該凝集構造保持結合が設けられた一対のフィラーモデルの半径の和以上であることが好ましい。この方法により、複合材料の解析方法は、数値解析時に凝集構造保持結合が設けられた一対のフィラーモデル同士の接近による衝突を防ぐことができるので、数値解析の応力上昇を回避することが可能となる。これにより、複合材料の解析方法は、複合材料中のフィラー凝集構造を保持した状態でより正確な複合材料の数値解析が可能となる。
本発明の複合材料の解析方法においては、前記数値解析による計算結果として得られた応力歪み曲線から前記凝集構造保持結合に基づく応力を減算することが好ましい。この方法により、複合材料の解析方法は、数値解析により得られた応力歪曲線から、数値解析時に凝集構造保持結合によるフィラー凝集構造の保持に必要なエネルギーを除去することができるので、フィラー凝集構造がポリマー鎖に与える影響を正確に評価することが可能となる。
本発明の複合材料の解析用コンピュータプログラムは、上記複合材料の解析方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明の複合材料の解析用コンピュータプログラムによれば、複合材料の解析用モデルの複数のフィラーモデル間に少なくとも1つの凝集構造保持結合を設けるだけで、数値解析時に複合材料の解析用モデル中の2以上のフィラーモデルの凝集を保持することができるので、フィラー凝集構造を保持した状態で各種数値解析をすることが可能となる。また、凝集構造保持結合を作成することにより、数値解析時にフィラーモデル間に有効範囲の大きい相互作用ポテンシャルを設定することなくフィラー凝集構造を保持できるので、計算時間を大幅に削減することが可能となる。したがって、複合材料の解析方法は、複合材料中のフィラー凝集構造を保持した状態で複合材料の数値解析が可能となる。
本発明によれば、フィラー凝集構造を保持した状態で複合材料の数値解析が可能な複合材料の解析方法、及び複合材料の解析用コンピュータプログラムを実現できる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る複合材料の解析方法の概略を示すフロー図である。 図2は、第1の実施の形態に係る複合材料の解析用モデルの作成方法で作成される解析用モデルの一例を示す概念図である。 図3は、第1の実施の形態に係る複合材料の解析用モデルの作成方法の一例を示す説明図である。 図4は、第1の実施の形態に係る複合材料の解析用モデルの作成方法の一例を示す説明図である。 図5は、第1の実施の形態に係る複合材料の解析用モデルの作成方法の一例を示す説明図である。 図6は、第1の実施の形態に係る複合材料の解析用モデルの作成方法の一例を示す説明図である。 図7Aは、第1の実施の形態に係る複合材料の解析用モデルの作成方法の一例を示す説明図である。 図7Bは、第1の実施の形態に係る複合材料の解析用モデルの作成方法の一例を示す説明図である。 図7Cは、第1の実施の形態に係る複合材料の解析用モデルの作成方法の一例を示す説明図である。 図8は、本発明の第2の実施の形態に係る複合材料の解析用モデルの作成方法の概略を示すフロー図である。 図9Aは、第2の実施の形態に係る複合材料の解析用モデルの作成方法の一例を示す説明図である。 図9Bは、第2の実施の形態に係る複合材料の解析用モデルの作成方法の一例を示す説明図である。 図10は、本発明の実施の形態に係る複合材料の解析方法及び複合材料の解析方法を実行する解析装置の機能ブロック図である。 図11は、本発明の実施例及び比較例に係る複合材料の解析用モデルの概念図である。 図12Aは、本発明の実施例1に係る伸長解析後の複合材料の解析用モデルの概念図である。 図12Bは、本発明の比較例1に係る伸長解析後の複合材料の解析用モデルの概念図である。 図12Cは、本発明の比較例2に係る伸長解析後の複合材料の解析用モデルの概念図である。 図13は、本発明の実施例に係る複合材料の解析用モデルの応力歪曲線を示す図である。
以下、本発明の各実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、以下の各実施の形態に限定されるものではなく、適宜変更して実施可能である。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る複合方法の概略を示すフロー図である。図1に示すように、本実施の形態に係る複合材料の解析方法は、コンピュータを用いた分子動力学法により作成した複合材料の解析用モデルを用いた複合材料の解析方法である。この複合材料の解析方法は、ポリマーをモデル化したポリマーモデル及びフィラーをモデル化した複数のフィラーモデルを含む複合材料の解析用モデルを作成する第1ステップST11と、複数のフィラーモデル間に少なくとも1つの凝集構造保持結合を作成する第2ステップST12と、凝集構造保持結合が作成された複合材料の解析用モデルの数値解析を実行する第3ステップST13とを含む。
図2は、本実施の形態に係る複合材料の解析用モデル1の一例を示す概念図である。図2に示すように、本実施の形態に係る複合材料の解析用モデル1は、例えば、一辺の長さが距離Lの略立方体形状の仮想空間であるモデル作成領域A内でモデル化される。モデル作成領域Aは、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸方向に広がる三次元空間となっている。複合材料の解析用モデル1は、複数のフィラー粒子11aがモデル化されてなる複数のフィラーモデル11A,11B,11C,11Dと、複数のポリマー粒子21a及び結合鎖21bがモデル化されてなる複数のポリマーモデル21とを有する。この複合材料の解析用モデル1では、複数のフィラーモデル11A,11B,11C,11Dは、モデル作成領域A内に分散して配置される。複数のポリマーモデル21は、複数のフィラーモデル11A,11B,11C,11D間に分散して配置される。
なお、図2に示す例では、複合材料の解析用モデル1が、4つのフィラーモデル11を含む例について説明するが、モデル化されるフィラーモデルの数に制限はない。複合材料の解析用モデル1は、3以上のフィラーモデル11を含んでいてもよい。また、図2においては、4つのポリマーモデル21のみを示しているが、複合材料の解析用モデル1では、複数のポリマーモデル21がモデル作成領域A内の全域に亘って存在している。さらに、図2に示す例では、モデル作成領域Aが、略直方体形状の仮想空間である例について示しているが、球状、楕円状、直方体形状、多面体形状など任意の形状であってもよい。
フィラーとしては、例えば、カーボンブラック、シリカ、及びアルミナなどが含まれる。フィラー粒子11aは、複数のフィラーの原子が集合されてモデル化される。また、フィラー粒子11aは、複数のフィラー粒子11aが集合してフィラー粒子群を構成する。フィラー粒子11aは、複数のフィラー粒子11a間の結合鎖(不図示)によって相対位置が特定されている。この結合鎖(不図示)は、フィラー粒子11a間の結合距離である平衡長とバネ定数とが定義されたバネとしての機能を有し、各フィラー粒子11a間を拘束している。結合鎖は、フィラー粒子11aの相対位置及び捻り、曲げなどによって力が発生するポテンシャルが定義されているボンドである。このフィラーモデル11A,11B,11C,11Dは、フィラーを分子動力学で取り扱うための数値データ(フィラー粒子11aの質量、体積、直径及び初期座標などを含む)である。フィラーモデル11の数値データは、コンピュータに入力される。
ポリマーとしては、例えば、ゴム、樹脂、及びエラストマーなどが含まれる。ポリマー粒子21aは、複数のポリマーの原子が集合されてモデル化される。また、ポリマー粒子21aは、複数のポリマー粒子21aが集合してポリマー粒子群を構成する。ポリマーには、フィラーとの親和性を高める変性剤が必要に応じて配合される。変性剤としては、例えば、水酸基、カルボニル基、及び原子団の官能基などが含まれる。ポリマーモデル21は、複数のポリマー原子及び複数のポリマー原子の集合体であるポリマー粒子21aがモデル作成領域A内に所定密度で充填されてモデル化される。ポリマー粒子21aは、複数のポリマー粒子21a間の結合鎖21bによって結合されて相対位置が特定されている。この結合鎖21bは、ポリマー粒子21a間の結合距離である平衡長とバネ定数とが定義されたバネとしての機能を有し、各ポリマー粒子21a間を拘束している。結合鎖21bは、ポリマー粒子21aの相対位置及び捻り、曲げなどによって力が発生するポテンシャルが定義されているボンドである。また、結合鎖21bは、複数のポリマー粒子が直列状に連結されてなるポリマーモデル21間にも架橋結合(不図示)として結合されている。このポリマーモデル21は、ポリマーを分子動力学で取り扱うための数値データ(ポリマー粒子21aの質量、体積、直径及び初期座標などを含む)である。ポリマーモデル21の数値データは、コンピュータに入力される。
なお、本実施の形態では、解析対象となる複合材料がフィラー及び高分子材料であるポリマーを含有する例について説明するが、本発明は、2種類の以上の物質を含有する複合材料にも適用可能である。また、本発明は、フィラー及びポリマー以外の物体を含有する複合材料にも適用可能である。
次に、図3〜図7Cを参照して、本実施の形態に係る複合材料の解析方法について詳細に説明する。図3〜図7Cは、本実施の形態に係る複合材料の解析方法の一例を示す説明図である。なお、図3〜図7Cにおいては、図2の平面図を模式的に示し、ポリマーモデル21については、省略している。
第1ステップST11では、図2に示したように、モデル作成領域A内に、複数のフィラー粒子11aが集合してモデル化されたフィラーモデル11及び複数のポリマー粒子21aが結合鎖21bを介して連結されてモデル化されたポリマーモデル21を含む複合材料の解析用モデル1を作成する。第1ステップST11では、図3に示すように、4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11Dは、複数のフィラー粒子11aが平面視においてそれぞれ略円形形状に集合した状態でモデル化される。また、4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11Dは、相互に所定距離離れて凝集した凝集状態でモデル化される。
次に、第2ステップST12では、図4に示すように、4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11D間にそれぞれ凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDを作成する。凝集構造保持結合12ABは、フィラーモデル11Aとフィラーモデル11Bとの間の距離が最短となるように、フィラーモデル11Aの表面に存在するフィラー粒子11aとフィラーモデル11Bの表面に存在するフィラー粒子11aとの間に作成される。凝集構造保持結合12ACは、フィラーモデル11Aとフィラーモデル11Cとの間の距離が最短となるように、フィラーモデル11Aの表面に存在するフィラー粒子11aとフィラーモデル11Cの表面に存在するフィラー粒子11aとの間に作成される。凝集構造保持結合12ADは、フィラーモデル11Aとフィラーモデル11Dとの間の距離が最短となるように、フィラーモデル11Aの表面に存在するフィラー粒子11aとフィラーモデル11Dの表面に存在するフィラー粒子11aとの間に作成される。凝集構造保持結合12BCは、フィラーモデル11Bとフィラーモデル11Cとの間の距離が最短となるように、フィラーモデル11Bの表面に存在するフィラー粒子11aとフィラーモデル11Cの表面に存在するフィラー粒子11aとの間に作成される。凝集構造保持結合12BDは、フィラーモデル11Bとフィラーモデル11Dとの間の距離が最短となるように、フィラーモデル11Bの表面に存在するフィラー粒子11aとフィラーモデル11Dの表面に存在するフィラー粒子11aとの間に作成される。凝集構造保持結合12CDは、フィラーモデル11Cとフィラーモデル11Dとの間の距離が最短となるように、フィラーモデル11Cの表面に存在するフィラー粒子11aとフィラーモデル11Dの表面に存在するフィラー粒子11aとの間に作成される。
凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDは、各フィラーモデル11A,11B,11C,11D間の凝集状態を維持するための所定の平衡長とバネ定数とが定義された仮想バネとしての機能を有し、各フィラーモデル11A,11B,11C,11D間を拘束する。また、凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDは、各フィラーモデル11A,11B,11C,11D間の凝集状態を保持するために、各フィラーモデル11A,11B,11C,11D間に作用する分子間力より強く、水素結合より弱い結合力を有するものが好ましい。このような凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDを設けることにより、フィラーモデル11A,11B,11C,11D間の凝集状態を引力だけで保持する場合と比較して、凝集状態を保持しやすくなると共に、計算時間を大幅に削減することが可能となる。
なお、図4に示した例では、各フィラーモデル11A,11B,11C,11D間の距離が最短となる位置に配置されたフィラー粒子11a間に凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDを設けた例について説明したが、凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDを設けるフィラー粒子11aは適宜変更可能である。
図5に示すように、凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDは、各フィラーモデル11A,11B,11C,11Dの中心部PA,PB,PC,PD間に作成してもよい。図5に示す例では、凝集構造保持結合12ABは、フィラーモデル11Aの中心部PAに存在するフィラー粒子11aとフィラーモデル11Bの中心部PBに存在するフィラー粒子11aとの間に作成される。凝集構造保持結合12ACは、フィラーモデル11Aの中心部PAに存在するフィラー粒子11aとフィラーモデル11Cの中心部PCに存在するフィラー粒子11aとの間に作成される。凝集構造保持結合12ADは、フィラーモデル11Aの中心部PAに存在するフィラー粒子11aとフィラーモデル11Dの中心部PDに存在するフィラー粒子11aとの間に作成される。凝集構造保持結合12BCは、フィラーモデル11Bの中心部PBに存在するフィラー粒子11aとフィラーモデル11Cの中心部PCに存在するフィラー粒子11aとの間に作成される。凝集構造保持結合12BDは、フィラーモデル11Bの中心部PBに存在するフィラー粒子11aとフィラーモデル11Dの中心部PDに存在するフィラー粒子11aとの間に作成される。凝集構造保持結合12CDは、フィラーモデル11Cの中心部PCに存在するフィラー粒子11aとフィラーモデル11Dの中心部PDに存在するフィラー粒子11aとの間に作成される。
このように、各フィラーモデル11A,11B,11C,11Dの中心部PA,PB,PC,PD間に凝集構造保持結合12AB,12BC,12CD,12ADを作成することにより、複合材料の解析用モデル1の数値解析時に、複数のフィラー粒子11aが略球状に集合したフィラーモデル11A,11B,11C,11Dが回転運動した場合であっても、凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDが作成された一対のフィラーモデル11A,11B,11C,11D間の距離の変化を低減することが可能となる。これにより、フィラー凝集構造を保持した状態でより正確な複合材料の数値解析が可能となる。
なお、図4及び図5に示した例では、4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11D間に、6つの凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDを作成した例について説明したが、凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CD及びフィラーモデル11A,11B,11C,11Dの数は適宜変更可能である。例えば、2つのフィラーモデル11A,11Bのフィラー凝集構造を保持した数値解析を実行する場合には、凝集構造保持結合12ABを設ければよい。また、3つのフィラーモデル11A,11B,11Cのフィラー凝集構造を保持した数値解析を実行する場合には、凝集構造保持結合12AB,12BC,12ACの少なくとも2つを設定すればよい。また、4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11Dのフィラー凝集構造を保持した数値解析を実行する場合には、例えば、凝集構造保持結合12AB,12AC,12ADの少なくとも3つを設定すればよい。
また、図6に示すように、一対のフィラーモデル11A,11Bの中心部PA,PB間に凝集構造保持結合12ABを設ける場合には、フィラーモデル11A,11B間の凝集構造保持結合12ABのポテンシャルの平衡長dABが、当該凝集構造保持結合12ABが設けられる一対のフィラーモデル11Aの半径dAとフィラーモデル11Bの半径dBとの和以上であることが好ましい。これにより、複合材料の解析用モデル1の数値解析時に一対のフィラーモデル11A,11Bが相互に接近した場合であっても、仮想バネとして機能する当該凝集構造保持結合12ABによって、フィラーモデル11A,11Bが押し戻されるので、フィラーモデル11A,11Bの衝突を防ぐことができる。この結果、フィラーモデル11A,11Bの衝突による数値解析の応力上昇を回避することが可能となるので、フィラー凝集構造を保持した状態でより正確な複合材料の数値解析が可能となる。また、凝集構造保持結合12ABのポテンシャルの平衡長dABは、当該凝集構造保持結合12ABが設けられる一対のフィラーモデル11Aの半径dAとフィラーモデル11Bの半径dBとの和であることがより好ましい。これにより、上述した作用効果に加え、フィラーモデル11A,11Bをより高い密度で凝集させることができる。
また、図4に示した凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDは、結合長の伸び切り長が定義されないものであることが好ましい。図7A〜図7Cに示すように、複合材料の解析用モデル1の数値解析時には、図7Aに示す数値解析前の複合材料の解析用モデル1の各フィラーモデル11A,11B,11C,11Dがモデル作成領域Aの外側に向かって移動し、各フィラーモデル11A,11B,11C,11D間距離が増大して凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDが作成時より大幅に伸びて切断されてフィラー凝集構造が解消することがある。このような場合、凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDに平衡長の伸び切り長が定義されないポテンシャルを定義することにより、凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDの切断を防いで、複合材料の解析用モデル1中にフィラー凝集構造を保持することが可能となる。また、図7Bに示す状態となった後、各フィラーモデル11A,11B,11C,11Dがモデル作成領域Aの内側に向かって移動した場合には、図7に示すように、凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDが縮むことにより、各フィラーモデル11A,11B,11C,11Dの移動が凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDによって妨げられることがない。
このように、凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDは、結合長に伸び切り長が定義されないことにより、複合材料の解析用モデル1の数値解析時に凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDが設けられた各フィラーモデル11A,11B,11C,11D間の距離が大幅に変化した場合であっても、凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDが切断させることなく、複合材料の解析用モデル中にフィラー凝集構造を保持することが可能となる。これにより、複合材料の解析方法は、数値解析時のフィラーモデルの配置変化による数値解析の破綻を回避することが可能となる。
第3ステップST13では、フィラーモデル11A,11B,11C,11Dとポリマーモデル21との間に相互作用を設定して数値解析を実行する。このように相互作用を設定して数値解析を実行することにより、各フィラーモデル11A,11B,11C,11D及びポリマーモデル21間に引力及び斥力などが作用し、凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDによって、フィラーモデル11A,11B,11C,11Dがフィラー凝集構造を保持した状態でモデル作成領域A内をそれぞれ移動しながら各種計算結果が得られる。
フィラーモデル11A,11B,11C,11Dとポリマーモデル21との間の相互作用は、フィラー粒子間、ポリマー粒子間及びフィラー粒子とポリマー粒子との間に設定される。なお、フィラーモデル11A,11B,11C,11Dとポリマーモデル21との間の相互作用は、必ずしも全てのフィラー粒子11a及びポリマー粒子21aに設定する必要はない。フィラーモデル11とポリマーモデル21との間の相互作用としては、例えば、分子間力及び水素結合などの引力及び斥力などの化学的な相互作用、及び共有結合などの物理的な相互作用が挙げられる。また、ポリマーモデル21が複数の種類のポリマー粒子21aで構成されている場合には、複数の種類のポリマー粒子21aにそれぞれ相互作用を設定してもよい。また、複数の種類の各ポリマー粒子21aとフィラーモデル11との相互作用は同一であってもよく、異なっていてもよい。例えば、ポリマー粒子Aとフィラー粒子11aの相互作用とポリマー粒子Bとフィラー粒子11aの相互作用とは異なる相互作用を設定してもよい。
数値解析としては、例えば、変温解析、変圧解析、伸張解析及びせん断解析などの変形解析、緩和解析などの各種数値解析などが挙げられる。これらの数値解析で取得する計算結果は、数値解析の結果得られた変位などの値を用いてもよく、所定の演算処理を実行した歪みであってもよい。これらの中でも、数値解析としては、複合材料のコンパウンドの力学特性を解析可能となる観点から、変形解析が好ましい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、 複合材料の解析用モデル1の複数のフィラーモデル11A,11B,11C,11D間に少なくとも1つの凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDを設けるだけで、数値解析時に複合材料の解析用モデル1中の2以上のフィラーモデル11A,11B,11C,11Dの凝集を保持することができるので、フィラー凝集構造を保持した状態で各種数値解析をすることが可能となる。また、凝集構造保持結合を作成することにより、数値解析時にフィラーモデル11A,11B,11C,11D間に有効範囲の大きい相互作用ポテンシャルを設定することなくフィラー凝集構造を保持できるので、計算時間を大幅に削減することが可能となる。したがって、複合材料の解析方法は、フィラー凝集構造を保持した状態で複合材料の数値解析が可能となる。
なお、上述した実施の形態では、第2ステップST12で凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDを作成する例について説明したが、凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDは、第3ステップST13におけるフィラーモデル11A,11B,11C,11Dとポリマーモデル21との間の相互作用の設定後に作成してもよい。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、以下においては、上述した第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。また、上述した第1の実施の形態と共通する構成要素には、同一の符号を付して説明を省略する。
図8は、本発明の第2の実施の形態に係る複合材料の解析用モデルの作成方法の概略を示すフロー図である。図8に示すように、本実施の形態に係る複合材料の解析用モデルの作成方法は、コンピュータを用いた分子動力学法により作成した複合材料の解析用モデルを用いた複合材料の解析方法である。この複合材料の解析方法は、ポリマーをモデル化したポリマーモデル及びフィラーをモデル化した複数のフィラーモデルを含む複合材料の解析用モデルを作成する第1ステップST21と、複数のフィラーモデル間に少なくとも1つの凝集構造保持結合を作成する第2ステップST22と、ポリマーモデルを架橋させる第3ステップST23と、凝集構造保持結合が作成された複合材料の解析用モデルの数値解析を実行する第4ステップST24とを含む。
次に、図9A及び図9Bを参照して、本実施の形態に係る複合材料の解析用モデルの作成方法について詳細に説明する。図9A及び図9Bは、本実施の形態に係る複合材料の解析用モデルの作成方法の一例を示す説明図である。なお、図9A及び図9Bにおいては、図2に示したフィラーモデル11の平面図を模式的に示している。
第1ステップST21では、上述した第1の実施の形態と同様に、フィラーモデル11及びポリマーモデル21を含む複合材料の解析用モデル1を作成する。
次に、第2ステップST22では、架橋結合21cを形成した状態の複合材料モデル10に上述した第1の実施の形態と同様に、フィラーモデル11A,11B,11C,11D間に凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDを作成する。なお、第2ステップST22では、凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDは、上述した第1の実施の形態と同様に、少なくとも1つを設ければよい。
次に、第3ステップST23では、図9A及び図9Bに示すように、第1ステップST21で作成されたポリマーモデル21に架橋解析などにより架橋結合21cを作成する。図9Bに示す例では、ポリマー粒子21a及び結合鎖21bによって構成された4つのポリマーモデル21A〜21D間に複数の架橋結合21cが形成され、モデル作成領域A内にポリマーモデル21による三次元ネットワークが形成される。
次に、第4ステップST24では、上述した第1の実施の形態と同様に、フィラーモデル11A,11B,11C,11Dとポリマーモデル21との間に相互作用を設定して数値解析を実行する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、架橋反応を介してポリマーモデル21を予め架橋した状態で、フィラーモデル11A,11B,11C,11D間に凝集保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDを作成するので、ポリマーモデル21の架橋による三次元ネットワークを考慮した複合材料の数値解析が可能となる。したがって、複合材料の解析方法は、フィラー凝集構造を保持した状態でより正確な複合材料の数値解析が可能となる。
なお、上記実施の形態では、第3ステップST23で架橋解析による架橋結合21cを作成する前に、第2ステップST22で凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDを作成する例について説明した。凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDは、数値解析の実行前であれば作成時期に制限はない。凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDは、例えば、架橋結合21cを形成した後に作成してもよく、架橋結合21c及び第4ステップST24におけるフィラーモデル11A,11B,11C,11Dとポリマーモデル21との間の相互作用の設定後に作成してもよい。これらの中でも、架橋結合21cによる凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDの作成への悪影響を防ぐ観点から、架橋結合21cの作成前に凝集構造保持結合12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CDを作成することが好ましい。
次に、本実施の形態に係る複合材料の解析方法及び複合材料の解析用コンピュータプログラムについてより詳細に説明する。図10は、本実施の形態に係る複合材料の解析方法を実行する解析装置の機能ブロック図である。
図10に示すように、本実施の形態に係る複合材料の解析方法は、処理部52と記憶部54とを含むコンピュータである解析装置50が実現する。この解析装置50は、入力手段53を備えた入出力装置51と電気的に接続されている。入力手段53は、複合材料の解析用モデルの作成対象であるポリマー及びフィラーの各種物性値、ポリマー及びフィラーを含有する複合材料を用いた伸張試験結果の実測結果、及び解析における境界条件などを処理部52又は記憶部54へ入力する。入力手段53としては、例えば、キーボード、マウスなどの入力デバイスが用いられる。
処理部52は、例えば、中央演算装置(CPU:Central Processing Unit)及びメモリを含む。処理部52は、各種処理を実行する際にコンピュータプログラムを記憶部54から読み込んでメモリに展開する。メモリに展開されたコンピュータプログラムは、各種処理を実行する。例えば、処理部52は、記憶部54から予め記憶された各種処理に係るデータを必要に応じて適宜メモリ上の自身に割り当てられた領域に展開し、展開したデータに基づいて複合材料の解析用モデルの作成及び複合材料の解析用モデルを用いた複合材料の解析に関する各種処理を実行する。
処理部52は、モデル作成部52aと、条件設定部52bと、解析部52cとを含む。モデル作成部52aは、予め記憶部54に記憶されたデータに基づき、分子動力学法により複合材料の解析用モデル1を作成する際のフィラー及びポリマーなどの複合材料の粒子数、分子数、分子量、分子鎖長、分子鎖数、分岐、形状、大きさ、反応時間、反応条件及び作成する解析用モデルに含まれる分子数である目標分子数などの構成要素の配置、設定及び計算ステップ数などの粗視化モデルの設定を行う。また、モデル作成部52aは、フィラー粒子11a間、ポリマー粒子21a間及びフィラー・ポリマー粒子の水素結合、分子間力などの相互作用などの各種計算パラメーターの初期条件の設定を行う。また、モデル作成部52aは、必要に応じてポリマーモデル21の架橋による架橋結合21cの作成などの架橋解析などを作製してもよい。
フィラー粒子11a間の相互作用及びポリマー粒子21a間の相互作用を調整する計算パラメーターとしては、下記式(1)で表されるレナード・ジョーンズポテンシャルのσ、εを用い、これらが調整される。ポテンシャルを計算する上限距離(カットオフ距離)を大きくすることで、遠距離まで働いた引力、斥力を調整できる。なお、フィラー粒子11a間の相互作用及びポリマー粒子21a間の相互作用が一定値になるまで順次、フィラー粒子11a間の相互作用及びポリマー粒子21a間の相互作用のパラメーターを小さくすることが好ましい。レナード・ジョーンズポテンシャルのσ、εを大きな値から徐々に本来の値に近づけることにより、分子を不自然な状態に導かない穏やかな速度で粒子の接近を行うことができる。また、カットオフ距離も徐々に小さくすることにより、適正な範囲で引力、斥力を調整できる。
Figure 2018146491
条件設定部52bは、変温解析及び変圧解析などの数値解析、伸張解析、せん断解析などの変形解析及び緩和解析などの運動解析などの各種解析条件を設定する。
解析部52cは、条件設定部52bによって設定された解析条件に基づいて複合材料の解析用モデル1の各種数値解析を実行する。また、解析部52cは、モデル作成部52aによって作成された複数のフィラーモデル間に少なくとも1つの凝集構造保持結合を作成する。ここでは、解析部52cは、凝集構造保持結合をフィラーモデルの表面間及び中心部間などに作成する。また、解析部52cは、凝集構造保持結合を結合長の伸び切り長などを設定する。また、解析部52cは、凝集構造保持結合の平衡長を設定する。また、解析部52cは、モデル作成部52aによって作成された複合材料の解析用モデル1を用いて分子動力学法による数値解析を実行して物理量を取得する。ここでは、解析部52cは、数値解析として、伸張解析、せん断解析などの変形解析及び緩和解析などを実行する。また、解析部52cは、運動解析の結果得られた変位などの値又は得られた値に所定の演算処理を実行した歪みなどの物理量を取得する。
記憶部54は、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ及びCD−ROMなどの読み出しのみが可能な記録媒体である不揮発性のメモリ、並びに、RAM(Random Access Memory)のような読み出し及び書き込みが可能な記録媒体である揮発性のメモリが適宜組み合わせられる。
記憶部54には、入力手段53を介して解析対象となる複合材料の解析用モデルを作成するためのデータであるゴムカーボンブラック、シリカ、及びアルミナなどのフィラーのデータ、ゴム、樹脂、及びエラストマーなどのポリマーのデータ、予め設定した物理量履歴である応力歪み曲線及び本実施の形態に係る複合材料の解析用モデル1の作成方法、複合材料の解析方法を実現するためのコンピュータプログラムなどが格納されている。このコンピュータプログラムは、コンピュータ又はコンピュータシステムに既に記録されているコンピュータプログラムとの組み合わせによって、本実施の形態に係る複合材料の解析方法を実現できるものであってもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)及び周辺機器などのハードウェアを含むものとする。
表示手段55は、例えば、液晶表示装置等の表示用デバイスである。なお、記憶部54は、データベースサーバなどの他の装置内にあってもよい。例えば、解析装置50は、入出力装置51を備えた端末装置から通信により処理部52及び記憶部54にアクセスするものであってもよい。
次に、再び図1を参照して、本実施の形態に係る複合材料の解析方法についてより詳細に説明する。
まず、図1に示すように、モデル作成部52aが、所定のモデル作成領域A内にポリマー粒子21a及び結合鎖21bを含む未架橋の複数のポリマーモデル21を作成すると共にフィラー粒子11aを含む複数のフィラーモデル11を含む複合材料の解析用モデル1を作成する(第1ステップST11)。未架橋のポリマーモデル21は、図2に示したように、複数のポリマー粒子21aが結合鎖21bによって連結されてなるものである。ここでは、モデル作成部52aは、作成したフィラーモデル11中に未架橋のポリマーモデル21を配置する。次に、モデル作成部52aは、初期条件の設定の後、平衡化計算を行う。平衡化計算では、所定の温度、密度及び圧力で、初期設定後の各種構成要素が平衡状態に到達する所定の時間、分子動力学計算を行う。そして、モデル作成部52aは、初期条件の設定及び平衡化の計算処理後に、計算領域内に設定した複合材料の解析用モデル1を作成するモデル作成領域A内に、ポリマーモデル21及びフィラーモデル11を含む複合材料の解析用モデル1を配置する。また、モデル作成部52aは、必要に応じてポリマーにフィラーとの親和性を高める水酸基、カルボニル基、及び原子団の官能基などの変性剤を配合してもよい。また、モデル作成部52aは、作成したポリマーモデル21に架橋解析により架橋結合21cを導入してもよい。
次に、条件設定部52bが、モデル作成部52aで作成した複合材料の解析用モデル1を用いた分子動力学法による架橋解析、数値解析及び運動解析(シミュレーション)を実行するための各種条件を設定する。条件設定部52bは、入力手段53からの入力及び記憶部54に記憶されている情報に基づいて各種条件を設定する。各種条件としては、解析を実行するフィラーモデル11の位置及び数、フィラー原子、フィラー原子団、フィラー粒子11a及びフィラー粒子群の位置及び数、フィラー粒子番号、ポリマーの分子鎖の位置及び数、ポリマー原子、ポリマー原子団、ポリマー粒子21a及びポリマー粒子群の位置及び数、ポリマー粒子番号、結合鎖21bの位置及び数、結合鎖21bの番号、予め設定した物理量履歴である応力歪み曲線及び条件を変更しない固定値などが含まれる。
次に、解析部52cが、モデル作成部52aによって作成された複数のフィラーモデル11間に少なくとも1つの凝集構造保持結合を作成する(第2ステップST12)。ここでは、解析部52cは、凝集構造保持結合を結合長の伸び切り長が定義されないものとしてもよい。また、解析部52cは、凝集構造保持結合をフィラーモデル11の中心部間に作成してもよい。さらに、解析部52cは、凝集構造保持結合の平衡長を、当該凝集構造保持結合が設けられた一対のフィラーモデル11の半径の和以上としてもよい。
次に、解析部52cは、複合材料の解析用モデル1に相互作用を設定して変温解析、変圧解析などの各種数値解析を実施する。解析部52cは、必要に応じて、例えば、フィラー粒子11a間、ポリマー粒子21a間、フィラー粒子11aとポリマー粒子21aとの間の相互作用及びフィラー粒子11aとポリマー粒子21aとが結合鎖21bで結合した状態の相互作用などを設定する。次に、解析部52cは、複合材料の解析用モデル1を用いた分子動力学法による緩和解析、伸張解析、及びせん断解析などの変形解析などの各種数値解析を実行する。また、解析部52cは、数値解析の計算結果から得られる運動変位及び公称応力又は運動変位を演算して得られる公称歪みなどの各種物理量を取得する。このような数値解析及び運動解析により、解析時間毎に変化する複合材料の解析用モデル1全体のポリマー分子の結合長及びポリマー粒子速度、架橋点間と自由末端の速度又は結合長、配向などの物理量などのセグメントの状態変化を表す数値と歪みとの関係、解析時間毎に変化するポリマー分子の結合長及びポリマー粒子速度などのセグメントの状態変化を表す数値と圧力又は解析時間との関係、及び解析時間毎に変化するポリマー分子の結合長及びポリマー粒子速度などのセグメントの状態変化を表す数値と温度又は解析時間との関係などを評価できるので、ポリマー分子の局所的な分子状態変化のより詳細な解析が可能となる。次に、解析部52cは、解析した複合材料の解析結果を記憶部54に格納する。
また、解析部52cは、数値解析による計算結果として得られた応力歪み曲線から前記凝集構造保持結合に基づく応力を減算することが好ましい。これにより、複合材料の解析方法は、数値解析により得られた応力歪曲線から、数値解析時に凝集構造保持結合によるフィラー凝集構造の保持に必要なエネルギーを除去することができるので、フィラー凝集構造がポリマー鎖に与える影響を正確に評価することが可能となる。
(実施例)
次に、本発明の効果を明確にするために行った実施例について説明する。なお、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
本発明者らは、複数のポリマーモデル及び複数のフィラーモデルを含む複合材料の解析用モデルを作成し、作成した複合材料の解析用モデルを用いて各種解析条件で伸長解析をして計算時間と弾性率との関係について調べた。本発明者らは、各フィラーモデルの中心間に凝集構造保持結合を作成する解析条件で伸長解析した場合(実施例1)と、作成した複合材料の解析用モデルを一般的な解析条件である各フィラーモデル間に斥力が作用する解析条件で伸長解析した場合(比較例1)と、複数のフィラーモデル間に引力の有効範囲が大きい相互作用ポテンシャルを設定した解析条件で伸長解析した場合(比較例2)とでフィラーモデルの凝集状態、計算時間、及び弾性率との関係について調べた。以下、本発明者らが調べた内容について説明する。
図11は、実施例1及び比較例1,2に係る複合材料の解析用モデルの概念図である。図11に示すように、実施例1、比較例1,2で用いた複合材料の解析用モデルは、平面視にて矩形形状のモデル作成領域Aの一辺側に沿って4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11Dが凝集したフィラー凝集構造を有していた。
図12Aは、実施例1に係る伸長解析後の複合材料の解析用モデルの概念図である。図12に示すように、実施例1では、伸長解析前と比較して4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11Dが若干移動しているが、伸長解析後においても、モデル作成領域A内で4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11Dが凝集したフィラー凝集構造を保持していた。
図12Bは、本発明の比較例1に係る伸長解析後の複合材料の解析用モデルの概念図である。図12Bに示すように、比較例1では、伸長解析前と比較して4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11Dが大きく移動して相互に離れており、4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11Dのフィラー凝集構造が解消されていた。
図12Cは、本発明の比較例2に係る伸長解析後の複合材料の解析用モデルの概念図である。図12Cに示すように、比較例2では、伸長解析前と比較して4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11Dが移動しているが、伸長解析後においても、モデル作成領域A内で4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11Dが凝集したフィラー凝集構造を保持していた。
図13は、本発明の実施例に係る複合材料の解析用モデルの応力歪曲線を示す図である。図13に示すように、実施例1、比較例1及び比較例2の応力歪曲線を対比すると、応力の増大に伴う歪みの増大が、実施例1(実線L1参照)、比較例1(一点鎖線L2参照)、比較例2(点線L3)の順に小さくなることが分かる。この結果は、実施例1では、伸長解析前後で4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11Dのフィラー凝集構造が維持されていたために、応力の増大に対してフィラー凝集構造が強く影響して歪みが増大したためと考えられる。また、比較例1では、伸長解析後に4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11Dのフィラー凝集構造が解消されていたために、応力の増大に対してフィラー凝集構造が全く影響せずに歪みが小さくなったためと考えられる。また、比較例2では、伸長解析前後で4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11Dのフィラー凝集構造が保持されていたが、実施例1と比較してフィラー凝集構造が若干分散されていたために、応力の増大に対する歪みの増大が実施例1より悪化したためと考えられる。
Figure 2018146491
表1に示すように、実施例1では、計算時間が、凝集構造保持結合を設けなかった比較例1と同様であるのに対し、弾性率は、大幅に増大していることが分かる。また、比較例2では、弾性率は、実施例1と同様の結果が得られたのに対し、複数のフィラーモデル11A,11B,11C,11Dの大部分に対して相互に引力が作用する解析条件で伸長解析したために、実施例1に対して計算時間が著しく増大していることが分かる。
このように、上述した実施例1によれば、伸長解析前後で複数のフィラーモデル11A,11B,11C,11Dのフィラー凝集構造を保持した伸長解析が実現できるだけでなく、計算時間の著しい増大を防ぎつつ、フィラー凝集構造を保持した状態が反映された複合材料の伸長解析の解析結果が得られることが分かる。
1 複合材料の解析用モデル
11A,11B,11C,11D フィラーモデル
11a フィラー粒子
12AB,12AC,12AD,12BC,12BD,12CD 凝集構造保持結合
21,21A,21B,21C,21D ポリマーモデル
21a ポリマー粒子
21b 結合鎖
21c 架橋結合
50 解析装置
51 入出力装置
52 処理部
52a モデル作成部
52b 条件設定部
52c 解析部
53 入力手段
54 記憶部
55 表示手段
A モデル作成領域

Claims (7)

  1. コンピュータを用いた分子動力学法により作成した複合材料の解析用モデルを用いた複合材料の解析方法であって、
    ポリマーをモデル化したポリマーモデル及びフィラーをモデル化した複数のフィラーモデルを含む前記複合材料の解析用モデルを作成する第1ステップと、
    複数の前記フィラーモデル間に少なくとも1つの凝集構造保持結合を作成する第2ステップと、
    前記凝集構造保持結合が作成された前記複合材料の解析用モデルの数値解析を実行する第3ステップとを含むことを特徴とする、複合材料の解析方法。
  2. さらに、前記ポリマーモデルを架橋させるステップを含む、請求項1に記載の複合材料の解析方法。
  3. 前記凝集構造保持結合は、結合長の伸び切り長が定義されないものである、請求項1又は請求項2に記載の複合材料の解析方法。
  4. 前記凝集構造保持結合は、前記フィラーモデルの中心部間に作成される、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の複合材料の解析方法。
  5. 前記凝集構造保持結合の平衡長が、当該凝集構造保持結合が設けられた一対のフィラーモデルの半径の和以上である、請求項4に記載の複合材料の解析方法。
  6. 前記数値解析による計算結果として得られた応力歪み曲線から前記凝集構造保持結合に基づく応力を減算する、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の複合材料の解析方法。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の複合材料の解析方法をコンピュータに実行させることを特徴とする、複合材料の解析用コンピュータプログラム。
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