JP7348470B2 - 複合材料のモデル作成方法、複合材料の解析方法、及び複合材料の解析用コンピュータプログラム - Google Patents
複合材料のモデル作成方法、複合材料の解析方法、及び複合材料の解析用コンピュータプログラム Download PDFInfo
- Publication number
- JP7348470B2 JP7348470B2 JP2019078256A JP2019078256A JP7348470B2 JP 7348470 B2 JP7348470 B2 JP 7348470B2 JP 2019078256 A JP2019078256 A JP 2019078256A JP 2019078256 A JP2019078256 A JP 2019078256A JP 7348470 B2 JP7348470 B2 JP 7348470B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- model
- particle
- models
- composite material
- filler
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
分子動力学による数値解析を行うには、分子動力学法により数値解析を行うことができるように、ゴム材料等の複合材料を再現した解析用モデルを作成する必要がある。ゴム材料等の複合材料は、複合材料の機能を高めるために所定のフィラー粒子が母材中に分布した構造を備える。このため、解析用モデルでは、フィラー粒子をモデル化した複数の粒子モデルを、複合材料の母材中に粒子が分布した構造に対応させて、母材をモデル化した母材モデル中に配置させる。
当該技術によれば、2つの粒子モデルによって作られる仮想ポテンシャルを設定し、複数の粒子モデルを、マトリックス材料モデルに配した複合材料モデルを作成した後、複数の粒子モデル間に作用する仮想ポテンシャルの値を合計して全ポテンシャルエネルギーの値を算出する。この後、1つの粒子モデルを仮移動し、仮移動後の全ポテンシャルエネルギーの値を算出し、仮移動後の全ポテンシャルエネルギーの値が仮移動前の全ポテンシャルエネルギーの値に比べて低いとき、仮移動を粒子モデルの本移動として定めて粒子モデルの配置を修正した修正複合材料モデルを生成する。この修正複合材料モデルが、所定の条件を満足するまで、仮移動前、仮移動後の全ポテンシャルエネルギーの値の算出及び比較を繰り返し行う。所定の条件を満足するときの修正複合材料モデルを、最終のモデルとする。
これにより、複数の粒子モデルが鎖形状に連なった構成の複合材料のモデルを作成することができる、とされている。
また、上述の技術では、粒子モデルが凝集して最密充填に近い構造を再現するような、条件の厳しい粒子配置を再現することができない場合もある。
前記複合材料は、前記複合材料の母材中に粒子を含む構成を有する。
前記方法は、
前記複合材料をモデル化するモデル作成領域内に、前記粒子をモデル化した粒子モデルの群を初期配置するステップと、
初期配置した前記粒子モデルの群のうちの複数の粒子モデルを、分子動力学法を用いて、前記粒子モデル間に作用する相互作用の力に基づいて移動させる計算を行なうことにより、前記粒子モデルの位置が予め設定された条件を満足するまで前記粒子モデルの位置を修正するステップと、
前記条件を満足する前記粒子モデルの位置に基づいて、前記複合材料の解析用モデルを作成するステップと、
を備える。
前記粒子モデルの群の一部の粒子モデルには、前記粒子モデルの群の他の一部の粒子モデルにおける排除体積領域とは異なるように、前記排除体積領域が付与される、ことが好ましい。
前記粒子モデルの位置を修正するステップにおいて、前記粒子モデルの群のうち互いに領域が重複する粒子モデルの位置の修正により非重複状態になったとき、該粒子モデルの位置を前記非重複状態の位置に固定して、該粒子モデルの移動あるいは位置の修正を禁止する、ことも好ましい。
前記粒子モデルの位置の修正を繰り返し行うとき、前記粒子モデルのうち、前記移動距離と前記移動方向により定まる予定移動先が前記粒子モデル配置可能領域外になる領域外移動粒子モデルは、前記粒子モデル配置可能領域内に位置するように再配置される。
このとき、前記領域外移動粒子モデルが移動によって前記粒子モデル配置可能領域の外縁を横切る横断点と前記粒子モデル配置可能領域の中心点とを通る直線が、前記粒子モデル配置可能領域の外縁と交差する、前記中心点から見て前記横断点と反対側にある横断対応点から、前記横断点と前記予定移動先との間の距離の分だけ、前記移動方向と平行な方向に移動させた位置に、前記領域外移動粒子モデルの再配置される位置が設定される、ことが好ましい。
前記粒子モデルの位置の修正を繰り返すにつれて、前記粒子モデル配置可能領域の大きさを断続的にあるいは連続的に狭くする、ことが好ましい。
前記コンピュータが、前記解析用モデルを用いて分子動力学法による数値解析をするステップと、
を備えることを特徴とする複合材料の解析方法である。
図1に示すモデル作成方法は、コンピュータを用いて分子動力学法により複合材料のモデルを作成する。すなわち、複合材料のモデルの作成は、コンピュータが実行する。この複合材料のモデル作成方法は、図1に示すように、粒子モデル配置可能領域を設定するステップ(ST10)と、粒子モデルの群を初期配置するステップ(ST12)と、粒子モデル同士の相互作用を設定するステップ(ST14)と、分子動力学を用いて粒子モデルの移動の計算を行なうステップ(ST16)と、粒子モデルの位置の修正をするステップ(ST16)と、粒子モデルの位置が設定された条件を満足するか否かを判定するステップ(ST20)と、粒子モデルの配置で問題ないかを判定するステップ(ST20)と、を主に備える。
解析用モデルの作成では、図2に示す例では、複合材料をモデル化するモデル作成領域Aに、フィラーモデル11A~11Dを備える解析用モデル1を作成する。モデル作成領域Aは、略直方体形状の仮想空間であるが、球状、楕円状、直方体形状、多面体形状など任意の形状であってもよい。
この粒子モデル配置可能領域は、解析用モデルにおいてフィラー粒子の群が配置される領域である。粒子モデル配置可能領域は、例えば最密充填に近い状態に凝集して塊となるフィラーモデルを作成するための領域として用いられる。粒子モデル配置可能領域は、複合材料をモデル化するモデル作成領域A内に設定される。図3(a)は、粒子モデル配置可能領域12及びフィラー粒子モデル11aを説明する図である。図3(a)では、わかり易く説明するために、二次元平面上にモデル作成領域Aが設定され、この平面上のモデル作成領域A内に、フィラー粒子モデル11aが配置されている。
図3(a)に示す例では、粒子モデル配置可能領域12は、モデル作成領域A内に2つ設定されている。この2つの粒子モデル配置可能領域12が、図2に示すフィラーモデル11A~11Dの2つを作成する領域となる。図3(a)に示す例では、粒子モデル配置可能領域12が2つ設定されるが、設定数は2つに制限されず、1つでもよいし、3つ以上でもよい。図2に示すように、4つのフィラーモデル11A~11Dを作成する場合、4つの粒子モデル配置可能領域12が設定される。図3(a)に示す粒子モデル配置可能領域12の形状は、真円形状であるが、楕円形状、矩形形状、多面体形状であってもよく、形状は特に制限されない。
フィラー粒子モデル11aのそれぞれは、コンピュータ内で、質量及び位置座標で規定されており、さらに、各フィラー粒子モデル11aは、それ以外の周りにあるフィラー粒子モデル11aから相互作用による力を受ける。したがって、各フィラー粒子モデル11aは、受ける力と質量から、運動方程式にしたがって移動を開始する。このようなフィラー粒子モデル11aの移動を予め定めた時間間隔で区切って(予め定めた時間間隔毎に区切って)計算して、各フィラー粒子モデル11aの移動距離と移動方向を求めることができる。さらに、各フィラー粒子モデル11aが、他のフィラー粒子モデル11aから受ける力も、他のフィラー粒子モデル11aの移動に伴って変化する。このため、コンピュータは、予め定めた時間間隔で区切って各フィラー粒子モデル11aの移動距離と移動方向を算出する。図4は、各フィラー粒子モデル11aの移動の一例を示す図である。図4では、移動方向と移動距離が、矢印の向く方向と矢印の長さで表されている。
フィラー粒子モデル11aの位置の修正では、移動距離と移動方向によって定まる移動先の位置が、粒子モデル配置可能領域12内にある場合、フィラー粒子モデル11aの位置をこの移動先の位置に修正する。さらに、移動距離と移動方向によって定まる移動先の位置が、粒子モデル配置可能領域12外にある場合、移動先が、粒子モデル配置可能領域12内に位置するように修正する。この場合の修正の方法は、特に制限はないが、後述する好ましい方法により修正することができる。好ましい修正の方法については後述する。
このような条件を満足するまで、分子動力学法を用いたフィラー粒子モデル11aを移動させる計算及びフィラー粒子モデル11aの位置の修正を繰り返し行う。
この後、コンピュータは、モデル作成領域A内の、フィラー粒子モデル11a以外の領域に、母材であるポリマー(高分子材料)をモデル化したポリマー粒子モデルを配置する。
また、一実施形態によれば、相互作用は、フィラー粒子モデル11a間に斥力を働かせることが好ましい。これにより、フィラー粒子モデル11aを分散させる構造を容易に作成することができる。勿論、レナード-ジョーンズポテンシャルのように、離間距離に応じて引力あるいは斥力の一方が作用するものであってもよい。
モデル化されるフィラー粒子は、同じ材料であっても粒子サイズが異なるものを含む場合もあれば、異なる材料で粒子サイズが異なるフィラー粒子を含む場合もある。このように粒子サイズが異なる場合、フィラー粒子モデル11aは、コンピュータ内で質点として定められるため、フィラー粒子モデル11aが占有する範囲内に、他のフィラー粒子モデル11aが入り込む場合もある。このため、フィラー粒子の大きさに対応させて、除体積領域をフィラー粒子モデル11aに付与することが好ましい。すなわち、コンピュータは、相互作用を定めるポテンシャルの分布において、フィラー粒子モデル11aが占有する範囲内に、他のフィラー粒子モデル11aが入り込むことを禁止するように、排除体積効果が働く排除体積領域をフィラー粒子モデル11aに付与することが好ましい。図5(a)は、相互作用を定めるポテンシャル分布に異なる排除体積領域が与えられたポテンシャル分布D1,D2の例を示す図である。ポテンシャル分布D2は、ポテンシャル分布D1を横軸にスライドすれば同じ分布形状となる。
したがって、図3(b)に示すように、フィラー粒子モデル11aが初期配置において重複する部分があっても、分子動力学法によってフィラー粒子モデル11aが移動して重複する部分がなくなる。
なお、排除体積領域は、フィラー粒子の大きさに対応したものに制限されない。例えば、フィラー粒子モデル11aをある範囲内で近接させたくない場合、フィラー粒子の大きさに対応した排除体積領域よりも大きな排除体積領域を付与してもよい。
図5(b)に示すように、フィラー粒子モデル11aには排除体積領域Vが付与され、フィラー粒子モデル11a*には排除体積領域V*が付与されている。この場合、図5(b)に示すように、フィラー粒子モデル11aとフィラー粒子モデル11a*は排除体積領域V*及び排除体積領域Vの内部に入り込めない。
排除体積領域は、フィラー粒子モデル11aの大きさに対応させて付与してもよいし、同じ大きさのフィラー粒子モデル11aであっても、異なるように付与してもよい。
排除体積領域の範囲を定める形状は、球形状(あるいは円形状)に制限されず、実際のフィラー粒子の形状に対応させて、多面体形状であってもよい。
このように、異なる排除体積領域を付与することにより、フィラー粒子モデル11aの構造を様々に調整することができる。
また、一実施形態によれば、フィラー粒子モデル11aの位置を修正するとき、フィラー粒子モデル11aの群のうち互いに領域が重複するフィラー粒子モデル11aの位置の修正により非重複状態になったとき、このフィラー粒子モデル11aの位置を、この非重複状態の位置に固定して、このフィラー粒子モデル11aの移動及び位置の修正を禁止することも好ましい。該フィラー粒子モデル11aは位置の修正により互いに非重複状態になるが、依然として互いに近い位置にあるので、移動あるいは位置の修正を許容すると、フィラー粒子モデル11aの移動あるいは位置の修正によって再度重複する可能性もある。このため、領域が重複するフィラー粒子モデル11a同士が非重複状態になった場合、このフィラー粒子モデル11aの位置を非重複状態の位置に固定してフィラー粒子モデル11aの移動あるいは位置の修正を禁止することが好ましい。
フィラー粒子モデル11aの移動あるいは位置の修正の禁止は、例えば、該当するフィラー粒子モデル11aの質量を他のフィラー粒子モデル11aの質量に比べて極めて大きくして、分子動力学法により算出される移動距離を略ゼロにする、分子動力学法により移動距離を算出しても、予め設定した位置にあるフィラー粒子モデル11aを移動させない(移動距離を強制的にゼロにする)、あるいは、分子動力学法により移動距離を算出する際、移動速度を強制的にゼロにする処理をする、ことにより行われる。
分子動力学法により複数のフィラー粒子モデル11の移動を計算するとき、初期配置した1つのフィラー粒子モデル11aに、強制的に移動距離と移動方向を付与することにより、予め設定した位置にフィラー粒子モデル11aを位置させることができる。また、移動の計算を繰り返し行うことによって予め設定した位置に来たフィラー粒子モデル11aを捕捉して、移動あるいは位置の修正を禁止する対象としてもよい。
このとき、フィラー粒子モデル11aの群は、粒子モデル配置可能領域12内に初期配置されることが好ましい。これにより、フィラー粒子モデル11aが分子動力学法による移動の計算によって粒子モデル配置可能領域12から外側に出る可能性は低くなり、予め定めた条件を満たすフィラー粒子モデル11aの配置を効率よく探索することができる。
図6(b)に示す領域外移動粒子モデル11bの再配置位置P*は、領域外移動粒子モデル11bの移動によって粒子モデル配置可能領域12の外縁12aを横切る横断点12a1と粒子モデル配置可能領域12aの中心点O(粒子モデル配置可能領域12aの重心点)とを通る直線Lが、粒子モデル配置可能領域12の外縁12aと交差する、中心点Oから見て横断点12a1と反対側にある横断対応点12a2から、横断点12a1と予定移動先Qとの間の距離D1の分だけ、領域外移動粒子モデル11bの移動方向と平行な方向に移動させた位置に設定される。
これにより、フィラー粒子モデル11aは大きく移動しても、粒子モデル配置可能領域12外に位置することを確実に阻止することができる。
コンピュータは、さらに、フィラー粒子モデル11aと粒子モデル配置可能領域12との間の領域を、第1母材をモデル化した第1母材モデルとし、粒子モデル配置可能領域12を囲む外側領域を、第2母材をモデル化した第2母材モデルとして、複合材料の解析用モデルを作成することが好ましい。第1母材と第2母材は、同じ材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。第1母材と第2母材は、互いに異なる材料である場合、ポリマーモデルの構成が異なる。したがって、この場合、コンピュータでは、第1母材モデルのポリマー粒子モデル及び第2母材モデルのポリマー粒子モデル、各結合鎖、及び相互作用を異ならせるパラメータが設定される。
以下、作成される解析用モデル1を説明する。
図7に示すように、解析用モデル1は、例えば、略立方体形状の仮想空間であるモデル作成領域A内でモデル化される。モデル作成領域は、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸方向に広がる三次元空間となっている。解析用モデル1は、複数のフィラー粒子11aでモデル化された4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11Dを備えている。フィラーモデル11A,11B,11C,11Dは、総称して説明するとき、フィラーモデル11として説明する。
さらに、解析用モデル1は、フィラーモデル11を囲むように外側の領域に、複数のポリマー粒子21a及び結合鎖21bがモデル化された4つのポリマーモデル21を第1母材モデルとして備える。解析用モデル1は、さらに、図8に示すように、フィラー粒子モデル11aの隙間にも、複数のポリマー粒子31a及び結合鎖31bがモデル化されたポリマーモデル31を第2母材モデルとして備える。
また、ポリマーには、フィラーとの親和性を高める変性剤が必要に応じて配合される。この変性剤としては、例えば、水酸基、カルボニル基、及び原子団の官能基などが含まれる。この変性剤に対応して、ポリマーモデル21あるいはポリマーモデル31とフィラーモデル11の間に変性剤粒子をモデル化した粒子モデルと、結合鎖(不図示)が配置されてもよい。
このポリマーモデル21,31は、ポリマーを分子動力学法で取り扱うために数値データ(ポリマー粒子モデル21a,31aの質量、体積、直径及び初期座標などを含む)で定義される。ポリマーモデル21,31の数値データは、パラメータとしてコンピュータに入力される。
複合材料においてポリマーは複数の種類のポリマーで構成されてもよく、この場合、解析用モデル1における異なる種類のポリマー粒子モデル21a,31a間に相互作用を与えてよい。この場合のフィラー粒子モデル11aとポリマー粒子モデル21a,31aの間の相互作用は、種類の異なるポリマー粒子モデル21a,31a間で異ならせてよい。
粒子間の相互作用は、例えば、上述したレナード-ジョーンズポテンシャルで規定される。このとき、下記式のσ、εの値が適宜調整される。ポテンシャルを計算する上限距離(カットオフ距離)を大きくすることで、遠距離まで働く力を調整することができる。なお、フィラー粒子モデル11a間の相互作用及びポリマー粒子モデル21a,31a間の相互作用が一定値になるまで順次、フィラー粒子モデル11a間の相互作用及びポリマー粒子モデル21a,31a間の相互作用のパラメータを小さくすることが好ましい。レナード・ジョーンズポテンシャルのσ、εを大きな値から徐々に本来の値に近づけることにより、分子を不自然な状態に導かない穏やかな速度で粒子の接近を行うことができる。また、カットオフ距離も徐々に小さくすることにより、適正な範囲で相互作用における力を調整できる。
以上説明した解析用モデル1の作成は、コンピュータにおいて行うので、複合材料のモデル作成方法をコンピュータに実行させる複合材料の解析用コンピュータプログラムをコンピュータに記憶させておくことができる。
図9に示すように、解析装置50は、処理部52と記憶部54とを含むコンピュータで構成される。解析装置50は、マウスやキーボードを備えた入力操作系53及びモニタ55と電気的に接続されている。入力操作系53は、複合材料の解析用モデルの作成対象であるポリマー及びフィラーの大きさ、形状、特性に対応したフィラー粒子モデル11a及びポリマー粒子モデル21aの大きさ、形状、さらには、各粒子モデル間に設定される相互作用、実行する数値解析の種類、数値解析における解析条件、境界条件、及び解析用モデル1に与える入力の条件等のデータを設定して、処理部52又は記憶部54へ入力するように構成される。
モデル作成部52aは、予め記憶部54に記憶されたデータ及び入力された各種条件に基づいて、図2に示す例のようなフィラー粒子モデル11aが最密充填に近い凝集構造となったフィラーモデル11を複数備えたモデルを、分子動力学法により作成する。すなわち、モデル作成部52aは、上述した図1に示す各ステップを実行する。さらに、モデル作成部52aは、フィラーモデル11の周りに、ポリマー粒子モデル21a,31aを作成し、さらに、架橋結合鎖をポリマー粒子モデル21a間、ポリマー粒子モデル31a間、及び、ポリマー粒子モデル21aとポリマー粒子モデル31aとの間、に付与する。このとき、モデル作成部52aは、フィラー及びポリマーの分子数、分子量、分子鎖長、分子鎖数、分岐、形状、大きさ、及び作成する解析用モデル1に含まれる分子数である目標分子数などの条件に対応するように、フィラー粒子モデル11a及びポリマー粒子モデル21a,31aを作成する。
さらに、モデル作成部52aは、フィラー粒子モデル11a間、ポリマー粒子モデル21a間、ポリマー粒子モデル31a間、及びフィラー粒子モデル11a、ポリマー粒子モデル21a、及びポリマー粒子モデル31aの2つのモデル間、の相互作用を規定するポテンシャル分布などの各種計算パラメータの条件の設定を行う。ポテンシャル分布として、上述したレナード・ジョーンズポテンシャルの分布を用いる場合、σ、εの値が設定される。これにより、モデル作成部52aは、フィラーモデル解析用モデル1を作成する。
また、記憶部54には、複合材料の解析方法を実現するためのコンピュータプログラムなどが記憶されている。このコンピュータプログラムは、コンピュータ又はコンピュータシステムに既に記録されているコンピュータプログラムとの組み合わせによって、本実施の形態に係る複合材料の解析方法を実現できるものであってもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)及び周辺機器などのハードウェアを含むものとする。
上記実施形態の効果を確認するために、図1に示す方法でフィラー粒子モデル11aを最密充填に近い構造のフィラーモデル11を作成する実施例におけるコンピュータの処理時間と、上述した従来の技術(特許文献1に開示する方法)を用いて、フィラー粒子モデル11aを最密充填に近い構造のフィラーモデル11を作成する比較例におけるコンピュータの処理時間と、を比較した。
モデル作成領域Aに、1つのフィラーモデル11を作成するために、フィラー粒子モデル11a間には、レナード・ジョーンズポテンシャル分布を用い、σ、εの値を適宜設定した。フィラー粒子モデル11aは、実施例及び比較例で同じものを用いた。
モデル作成領域Aに配置したフィラー粒子モデル11aの総数は、100個とした。
これより、本実施形態のモデル作成方法は、効率よくフィラーモデル11を作成することができることがわかる。したがって、実施形態では、ポリマー粒子モデル21a,31aとフィラーモデル11を備えた解析用モデル1を効率よく作成することができることがわかる。
11,11A,11B,11C,11D フィラーモデル
11a,11a* フィラー粒子モデル
12 粒子モデル配置可能領域
12a,12a1,12a2 外縁
21,21A,21B,21C ポリマーモデル
21a,31a ポリマー粒子モデル
21b 結合鎖
21c 架橋結合鎖
50 解析装置
51 入出力装置
52 処理部
52a モデル作成部
52b 条件設定部
52c 解析部
52d 評価部
53 入力操作系
54 記憶部
55 モニタ
Claims (16)
- コンピュータが、分子動力学法により複合材料のモデルを作成する方法であって、
前記複合材料は、前記複合材料の母材中に粒子を含む構成を有し、
前記複合材料をモデル化するモデル作成領域内に、前記粒子をモデル化した粒子モデルの群を初期配置するステップと、
初期配置した前記粒子モデルの群のうちの複数の粒子モデルを、分子動力学法を用いて、前記粒子モデル間に作用する相互作用の力に基づいて移動させる計算を行なうことにより、前記粒子モデルの位置が予め設定された条件を満足するまで前記粒子モデルの位置を修正するステップと、
前記条件を満足する前記粒子モデルの位置に基づいて、前記複合材料の解析用モデルを作成するステップと、
を備えることを特徴とする複合材料のモデル作成方法。 - 前記相互作用は、前記粒子モデル間に引力を働かせる、請求項1に記載の複合材料のモデル作成方法。
- 前記相互作用は、前記粒子モデル間に斥力を働かせる、請求項1に記載の複合材料のモデル作成方法。
- 前記粒子モデルの群の一部の粒子モデルに対して他の粒子モデルが近接することを禁止する排除体積効果が働く排除体積領域が前記粒子モデルの群の一部の粒子モデルに付与され、
前記粒子モデルの群の一部の粒子モデルには、前記粒子モデルの群の他の一部の粒子モデルにおける排除体積領域とは異なるように、前記排除体積領域が付与される、請求項1~3のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法。 - 前記粒子モデルの位置を修正するステップにおいて、前記粒子モデルの群のうち所定の位置にある粒子モデルの移動あるいは位置の修正を禁止する、請求項1~4のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法。
- 前記粒子モデルの位置を修正するステップにおいて、前記粒子モデルの群のうち互いに領域が重複する粒子モデルの位置の修正により非重複状態になったとき、該粒子モデルの位置を前記非重複状態の位置に固定して、該粒子モデルの移動あるいは位置の修正を禁止する、請求項1~4のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法。
- さらに、前記粒子モデルを初期配置するステップの前に、前記解析用モデルにおいて前記粒子モデルの群が配置されるための粒子モデル配置可能領域を少なくとも1つ、モデル作成領域内に設定するステップを備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法。
- 前記粒子モデルの群は、前記粒子モデル配置可能領域内に初期配置される、請求項7に記載の複合材料のモデル作成方法。
- 前記粒子モデル配置可能領域内にある前記粒子モデルのそれぞれと前記粒子モデル配置可能領域を区画する外縁との間に力を発生させる相互作用を付与する、請求項7または8に記載の複合材料のモデル作成方法。
- 前記粒子モデルのそれぞれと前記粒子モデル配置可能領域の前記外縁との間に発生させる力は斥力である、請求項9に記載の複合材料のモデル作成方法。
- 前記粒子モデルの位置を修正するステップでは、予め設定された時間間隔で区切って前記粒子モデルの移動距離と移動方向を求めることにより、前記粒子モデルの位置を、前記移動距離と前記移動方向に応じて定まる位置に修正することを繰り返し行い、
前記粒子モデルの位置の修正を繰り返し行うとき、前記粒子モデルのうち、前記移動距離と前記移動方向により定まる予定移動先が前記粒子モデル配置可能領域外になる領域外移動粒子モデルは、前記粒子モデル配置可能領域内に位置するように再配置され、
前記領域外移動粒子モデルが移動によって前記粒子モデル配置可能領域の外縁を横切る横断点と前記粒子モデル配置可能領域の中心点とを通る直線が、前記粒子モデル配置可能領域の外縁と交差する、前記中心点から見て前記横断点と反対側にある横断対応点から、前記横断点と前記予定移動先との間の距離の分だけ、前記移動方向と平行な方向に移動させた位置に、前記領域外移動粒子モデルの再配置される位置が設定される、請求項7~10のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法。 - 前記粒子モデルの位置を修正するステップでは、予め設定された時間間隔で区切って前記粒子モデルの移動距離と移動方向を求めることにより、前記粒子モデルの位置を、前記移動距離と前記移動方向に応じて定まる位置に修正することを繰り返し行い、
前記粒子モデルの位置の修正を繰り返すにつれて、前記粒子モデル配置可能領域の大きさを断続的にあるいは連続的に狭くする、請求項7~11のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法。 - 前記分子動力学法を用いて、前記粒子モデルを移動させる計算をするとき、前記粒子モデル配置可能領域において前記粒子モデルの移動を抑制する抵抗力を前記粒子モデルに付与する、請求項7~12のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法。
- 前記粒子モデルは、フィラー粒子をモデル化したフィラー粒子モデルとし、前記粒子モデルと前記粒子モデル配置可能領域との間の領域は、第1母材をモデル化した第1母材モデルとし、前記粒子モデル配置可能領域を囲む外側領域は、第2母材をモデル化した第2母材モデルとして、前記複合材料の解析用モデルを作成するステップを、さらに備える、請求項7~13のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法。
- 請求項1~14のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法により前記複合材料の前記解析用モデルを作成するステップと、
前記コンピュータが、前記解析用モデルを用いて分子動力学法による数値解析をするステップと、
を備えることを特徴とする複合材料の解析方法。 - 請求項1~14のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法をコンピュータに実行させることを特徴とする、複合材料の解析用コンピュータプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019078256A JP7348470B2 (ja) | 2019-04-17 | 2019-04-17 | 複合材料のモデル作成方法、複合材料の解析方法、及び複合材料の解析用コンピュータプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019078256A JP7348470B2 (ja) | 2019-04-17 | 2019-04-17 | 複合材料のモデル作成方法、複合材料の解析方法、及び複合材料の解析用コンピュータプログラム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020177375A JP2020177375A (ja) | 2020-10-29 |
JP7348470B2 true JP7348470B2 (ja) | 2023-09-21 |
Family
ID=72937236
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019078256A Active JP7348470B2 (ja) | 2019-04-17 | 2019-04-17 | 複合材料のモデル作成方法、複合材料の解析方法、及び複合材料の解析用コンピュータプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7348470B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102372280B1 (ko) * | 2020-11-18 | 2022-03-07 | 한국세라믹기술원 | 금속과 세라믹 복합체의 계면에서의 불순물 이동 현상 예측 장치 및 방법 그리고 이를 구현하기 위한 프로그램을 기록한 기록매체 |
JP7103463B1 (ja) | 2021-03-25 | 2022-07-20 | 住友ゴム工業株式会社 | フィラーモデルの作成方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008152423A (ja) | 2006-12-15 | 2008-07-03 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 粒子モデルを用いた変形挙動シミュレーション方法およびプログラム |
JP2016024178A (ja) | 2014-07-24 | 2016-02-08 | 横浜ゴム株式会社 | 特定物質の解析用モデルの作成方法、特定物質の解析用モデルの作成用コンピュータプログラム、特定物質のシミュレーション方法及び特定物質のシミュレーション用コンピュータプログラム |
JP2017102025A (ja) | 2015-12-02 | 2017-06-08 | 東洋ゴム工業株式会社 | フィラーモデルの生成装置、生成方法、プログラム、及び、フィラーモデルのデータ構造 |
JP2017220137A (ja) | 2016-06-10 | 2017-12-14 | 横浜ゴム株式会社 | 凝集塊モデルの作成方法、凝集塊モデルの作成用コンピュータプログラム、複合材料の解析方法及び複合材料の解析用コンピュータプログラム |
JP2017224202A (ja) | 2016-06-16 | 2017-12-21 | 住友ゴム工業株式会社 | 高分子材料のシミュレーション方法 |
-
2019
- 2019-04-17 JP JP2019078256A patent/JP7348470B2/ja active Active
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008152423A (ja) | 2006-12-15 | 2008-07-03 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 粒子モデルを用いた変形挙動シミュレーション方法およびプログラム |
JP2016024178A (ja) | 2014-07-24 | 2016-02-08 | 横浜ゴム株式会社 | 特定物質の解析用モデルの作成方法、特定物質の解析用モデルの作成用コンピュータプログラム、特定物質のシミュレーション方法及び特定物質のシミュレーション用コンピュータプログラム |
JP2017102025A (ja) | 2015-12-02 | 2017-06-08 | 東洋ゴム工業株式会社 | フィラーモデルの生成装置、生成方法、プログラム、及び、フィラーモデルのデータ構造 |
JP2017220137A (ja) | 2016-06-10 | 2017-12-14 | 横浜ゴム株式会社 | 凝集塊モデルの作成方法、凝集塊モデルの作成用コンピュータプログラム、複合材料の解析方法及び複合材料の解析用コンピュータプログラム |
JP2017224202A (ja) | 2016-06-16 | 2017-12-21 | 住友ゴム工業株式会社 | 高分子材料のシミュレーション方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020177375A (ja) | 2020-10-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6492439B2 (ja) | 特定物質の解析用モデルの作成方法、特定物質の解析用モデルの作成用コンピュータプログラム、特定物質のシミュレーション方法及び特定物質のシミュレーション用コンピュータプログラム | |
JP5923069B2 (ja) | 高分子材料のシミュレーション方法 | |
JP7348470B2 (ja) | 複合材料のモデル作成方法、複合材料の解析方法、及び複合材料の解析用コンピュータプログラム | |
JP5602190B2 (ja) | 高分子材料のシミュレーション方法 | |
JP7243442B2 (ja) | 複合材料の解析方法、及び複合材料の解析用コンピュータプログラム | |
WO2016013631A1 (ja) | 特定物質の解析用モデルの作成方法、特定物質の解析用モデルの作成用コンピュータプログラム、特定物質のシミュレーション方法及び特定物質のシミュレーション用コンピュータプログラム | |
JP6613724B2 (ja) | 複合材料の解析用モデルの作成方法、複合材料の解析用モデルの作成用コンピュータプログラム、複合材料のシミュレーション方法及び複合材料のシミュレーション用コンピュータプログラム | |
JP6759733B2 (ja) | 凝集塊モデルの作成方法、凝集塊モデルの作成用コンピュータプログラム、複合材料の解析方法及び複合材料の解析用コンピュータプログラム | |
JP6492438B2 (ja) | 特定物質の解析用モデルの作成方法、特定物質の解析用モデルの作成用コンピュータプログラム、特定物質のシミュレーション方法及び特定物質のシミュレーション用コンピュータプログラム | |
Chen et al. | Comparative discrete element modelling of a vibratory sieving process with spherical and rounded polyhedron particles | |
JP6166639B2 (ja) | 複合材料のシミュレーションモデルの作成方法 | |
JP6244773B2 (ja) | 複合材料の解析用モデルの作成方法、複合材料の解析用コンピュータプログラム、複合材料のシミュレーション方法及び複合材料のシミュレーション用コンピュータプログラム | |
JP5592921B2 (ja) | 高分子材料のシミュレーション方法 | |
JP6958112B2 (ja) | 複合材料の解析方法及び複合材料の解析用コンピュータプログラム | |
JP6464796B2 (ja) | 複合材料の解析方法、複合材料の解析用コンピュータプログラム、複合材料の解析結果の評価方法及び複合材料の解析結果の評価用コンピュータプログラム | |
JP6746971B2 (ja) | 複合材料の解析方法及び複合材料の解析用コンピュータプログラム | |
JP6794820B2 (ja) | 高分子材料モデルの作成方法 | |
JP6891549B2 (ja) | 複合材料の解析方法及び複合材料の解析用コンピュータプログラム | |
JP7006219B2 (ja) | 特定物質の解析方法及び特定物質の解析用コンピュータプログラム | |
JP2018112525A (ja) | 高分子材料のシミュレーション方法 | |
JP7056137B2 (ja) | 特定物質の解析方法及び特定物質の解析用コンピュータプログラム | |
JP6834182B2 (ja) | 複合材料の解析用モデルの作成方法、複合材料の解析用モデルの作成用コンピュータプログラム、複合材料の解析方法及び複合材料の解析用コンピュータプログラム | |
JP2018004604A (ja) | フィラーモデルの作成方法 | |
JP7469637B2 (ja) | 複合材料の解析を行うシミュレーション方法、シミュレーション装置及びシミュレーション用プログラム | |
JP6759737B2 (ja) | 複合材料の解析用モデルの作成方法、複合材料の解析用モデルの作成用コンピュータプログラム、複合材料の解析方法及び複合材料の解析用コンピュータプログラム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220311 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230307 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230418 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20230606 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20230713 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230808 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230821 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7348470 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |