JP7348470B2 - 複合材料のモデル作成方法、複合材料の解析方法、及び複合材料の解析用コンピュータプログラム - Google Patents

複合材料のモデル作成方法、複合材料の解析方法、及び複合材料の解析用コンピュータプログラム Download PDF

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本発明は、コンピュータを用いた分子動力学法による複合材料のモデル作成方法、複合材料の解析方法、及び複合材料の解析用コンピュータプログラムに関する。
従来より、ゴム材料等の複合材料のナノ構造の破壊のメカニズムを解明するために、分子動力学による数値解析が種々提案されている。
分子動力学による数値解析を行うには、分子動力学法により数値解析を行うことができるように、ゴム材料等の複合材料を再現した解析用モデルを作成する必要がある。ゴム材料等の複合材料は、複合材料の機能を高めるために所定のフィラー粒子が母材中に分布した構造を備える。このため、解析用モデルでは、フィラー粒子をモデル化した複数の粒子モデルを、複合材料の母材中に粒子が分布した構造に対応させて、母材をモデル化した母材モデル中に配置させる。
これ対して、マトリックス材料(母材)に粒子が分散した複合材料のモデルを有効に作成する技術が知られている(特許文献1)。
当該技術によれば、2つの粒子モデルによって作られる仮想ポテンシャルを設定し、複数の粒子モデルを、マトリックス材料モデルに配した複合材料モデルを作成した後、複数の粒子モデル間に作用する仮想ポテンシャルの値を合計して全ポテンシャルエネルギーの値を算出する。この後、1つの粒子モデルを仮移動し、仮移動後の全ポテンシャルエネルギーの値を算出し、仮移動後の全ポテンシャルエネルギーの値が仮移動前の全ポテンシャルエネルギーの値に比べて低いとき、仮移動を粒子モデルの本移動として定めて粒子モデルの配置を修正した修正複合材料モデルを生成する。この修正複合材料モデルが、所定の条件を満足するまで、仮移動前、仮移動後の全ポテンシャルエネルギーの値の算出及び比較を繰り返し行う。所定の条件を満足するときの修正複合材料モデルを、最終のモデルとする。
これにより、複数の粒子モデルが鎖形状に連なった構成の複合材料のモデルを作成することができる、とされている。
特許第5169225号公報
ところで、上記方法では、1つの粒子モデルずつ仮移動するごとに、全ポテンシャルエネルギーが低下するかどうかを探索して粒子モデル毎に本移動を定める計算を繰り返すので、計算の繰り返し回数が非常に多く、所定の条件を満足する複合材料モデルを求めるまで長時間を要する。
また、上述の技術では、粒子モデルが凝集して最密充填に近い構造を再現するような、条件の厳しい粒子配置を再現することができない場合もある。
そこで、本発明の目的は、複合材料のモデルを作成するとき、従来とは異なる方法により、複合材料の解析用モデルを効率よく作成することができる複合材料のモデル作成方法、作成したモデルを用いた複合材料の解析方法、及びモデルの作成方法を実行可能な複合材料の解析用コンピュータプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、コンピュータが、分子動力学法により複合材料のモデルを作成する方法である。
前記複合材料は、前記複合材料の母材中に粒子を含む構成を有する。
前記方法は、
前記複合材料をモデル化するモデル作成領域内に、前記粒子をモデル化した粒子モデルの群を初期配置するステップと、
初期配置した前記粒子モデルの群のうちの複数の粒子モデルを、分子動力学法を用いて、前記粒子モデル間に作用する相互作用の力に基づいて移動させる計算を行なうことにより、前記粒子モデルの位置が予め設定された条件を満足するまで前記粒子モデルの位置を修正するステップと、
前記条件を満足する前記粒子モデルの位置に基づいて、前記複合材料の解析用モデルを作成するステップと、
を備える。
前記相互作用は、前記粒子モデル間に引力を働かせる、ことが好ましい。
前記相互作用は、前記粒子モデル間に斥力を働かせる、ことも好ましい。
前記粒子モデルの群の一部の粒子モデルに対して他の粒子モデルが近接することを禁止する排除体積効果が働く排除体積領域が前記粒子モデルの群の一部の粒子モデルに付与され、
前記粒子モデルの群の一部の粒子モデルには、前記粒子モデルの群の他の一部の粒子モデルにおける排除体積領域と異なるように、前記排除体積領域付与される、ことが好ましい。
前記粒子モデルの位置を修正するステップにおいて、前記粒子モデルの群のうち所定の位置にある粒子モデルの移動あるいは位置の修正を禁止する、ことが好ましい。
前記粒子モデルの位置を修正するステップにおいて、前記粒子モデルの群のうち互いに領域が重複する粒子モデルの位置の修正により非重複状態になったとき、該粒子モデルの位置を前記非重複状態の位置に固定して、該粒子モデルの移動あるいは位置の修正を禁止する、ことも好ましい。
前記複合材料のモデル作成方法は、さらに、前記粒子モデルを初期配置するステップの前に、前記解析用モデルにおいて前記粒子モデルの群が配置されるための粒子モデル配置可能領域を少なくとも1つ、モデル作成領域内に設定するステップを備える、ことが好ましい。
前記粒子モデルの群は、前記粒子モデル配置可能領域内に初期配置される、ことが好ましい。
前記粒子モデル配置可能領域内にある前記粒子モデルのそれぞれと前記粒子モデル配置可能領域を区画する外縁との間に力を発生させる相互作用を付与する、ことが好ましい。
前記粒子モデルのそれぞれと前記粒子モデル配置可能領域の前記外縁との間に発生させる力は斥力である、ことが好ましい。
前記粒子モデルの位置を修正するステップでは、予め設定された時間間隔で区切って前記粒子モデルの移動距離と移動方向を求めることにより、前記粒子モデルの位置を、前記移動距離と前記移動方向に応じて定まる位置に修正することを繰り返し行い、
前記粒子モデルの位置の修正を繰り返し行うとき、前記粒子モデルのうち、前記移動距離と前記移動方向により定まる予定移動先が前記粒子モデル配置可能領域外になる領域外移動粒子モデルは、前記粒子モデル配置可能領域内に位置するように再配置される。
このとき、前記領域外移動粒子モデルが移動によって前記粒子モデル配置可能領域の外縁を横切る横断点と前記粒子モデル配置可能領域の中心点とを通る直線が、前記粒子モデル配置可能領域の外縁と交差する、前記中心点から見て前記横断点と反対側にある横断対応点から、前記横断点と前記予定移動先との間の距離の分だけ、前記移動方向と平行な方向に移動させた位置に、前記領域外移動粒子モデルの再配置される位置設定される、ことが好ましい。
前記粒子モデルの位置を修正するステップでは、予め設定された時間間隔で区切って前記粒子モデルの移動距離と移動方向を求めることにより、前記粒子モデルの位置を、前記移動距離と前記移動方向に応じて定まる位置に修正することを繰り返し行い、
前記粒子モデルの位置の修正を繰り返すにつれて、前記粒子モデル配置可能領域の大きさを断続的にあるいは連続的に狭くする、ことが好ましい。
前記分子動力学法を用いて、前記粒子モデルを移動させる計算をするとき、前記粒子モデル配置可能領域において前記粒子モデルの移動を抑制する抵抗力を前記粒子モデルに付与する、ことが好ましい。
前記粒子モデルは、フィラー粒子をモデル化したフィラー粒子モデルとし、前記粒子モデルと前記粒子モデル配置可能領域との間の領域は、第1母材をモデル化した第1母材モデルとし、前記粒子モデル配置可能領域を囲む外側領域は、第2母材をモデル化した第2母材モデルとして、前記複合材料の解析用モデルを作成するステップを、前記複合材料のモデル作成方法はさらに備える、ことが好ましい。
本発明の他の一態様は、前記複合材料のモデル作成方法により前記複合材料の前記解析用モデルを作成するステップと、
前記コンピュータが、前記解析用モデルを用いて分子動力学法による数値解析をするステップと、
を備えることを特徴とする複合材料の解析方法である。
本発明のさらに他の一態様は、前記複合材料のモデル作成方法をコンピュータに実行させることを特徴とする、複合材料の解析用コンピュータプログラムである。
上述の複合材料のモデル作成方法、複合材料の解析方法、及び複合材料の解析用コンピュータプログラムによれば、複合材料の解析用モデルを効率よく作成することができる。
一実施形態の複合材料のモデル作成方法のフローの要部の一例を説明する図である。 一実施形態の複合材料のモデル作成方法で作成されるフィラー粒子モデルが凝集したフィラーモデルの一例を示す図である。 (a)は、粒子モデル配置可能領域及び粒子モデルを説明する図であり、(b)は、フィラー粒子モデルの初期配置の一例を説明する図である。 一実施形態の複合材料のモデル作成方法で算出されるフィラー粒子モデルの移動の一例を示す図である。 (a)は、一実施形態の複合材料のモデル作成方法で用いるポテンシャル分布に異なる排除体積領域が与えられた例を示す図であり、(b)は、一実施形態の複合材料のモデル作成方法でフィラー粒子モデルに付与される排除体積領域の例を説明する図である。 (a)は、一実施形態の複合材料のモデル作成方法で行うフィラー粒子モデルが外縁から受ける力によって移動する例を示す図であり、(b)は、一実施形態の複合材料のモデル作成方法で行う再配置の例を説明する図である。 一実施形態の複合材料のモデル作成方法で作成される解析用モデルの例を説明する図である。 一実施形態の複合材料のモデル作成方法で作成される解析用モデルの例を説明する図である。 一実施形態の複合材料の解析方法を行う解析装置の機能ブロック図である。
以下、本発明の実施形態の複合材料のモデル作成方法、複合材料の解析方法、及び複合材料の解析用コンピュータプログラムを添付の図に基づいて説明する。
図1は、一実施形態の複合材料のモデル作成方法のフローの要部の一例を示す図である。実施形態で解析用モデルを作成する対象の複合材料は、複合材料の母材中に粒子を含む構成を有する。
図1に示すモデル作成方法は、コンピュータを用いて分子動力学法により複合材料のモデルを作成する。すなわち、複合材料のモデルの作成は、コンピュータが実行する。この複合材料のモデル作成方法は、図1に示すように、粒子モデル配置可能領域を設定するステップ(ST10)と、粒子モデルの群を初期配置するステップ(ST12)と、粒子モデル同士の相互作用を設定するステップ(ST14)と、分子動力学を用いて粒子モデルの移動の計算を行なうステップ(ST16)と、粒子モデルの位置の修正をするステップ(ST16)と、粒子モデルの位置が設定された条件を満足するか否かを判定するステップ(ST20)と、粒子モデルの配置で問題ないかを判定するステップ(ST20)と、を主に備える。
複合材料の母材は、例えば、ポリマー(高分子材料)である。母材中にある粒子は、例えば素材原料である母材に添加するフィラー粒子である。以下の説明では、ポリマーを母材として、ポリマー中にフィラー粒子が分布する形態を例にして説明する。なお、複合材料の母材の形態は、以下に説明する形態の他に、複数種のポリマーで構成されるブレンドポリマーであってもよい。例えば、海島構造、ラメラ構造をとるブレンドポリマーが挙げられる。ブレンドポリマーは、結晶性高分子と非結晶性高分子からなるものであってもよい。また、母材として、熱可塑性エラストマーのように一分子中にハードセグメントの相とソフトセグメントの相を有する形態も挙げることができる。
フィラー粒子を含む複合材料では、母材中にフィラー粒子が分布するが、フィラー粒子は、例えば、最密充填に近い状態で互いに凝集して、例えば略球形状の塊となる。このような塊は母材中に複数分布する。あるいは鎖状連結して細長い形状となる。以下の説明では、フィラー粒子が互いに凝集して略球形状の塊となる形態を用いて、複合材料のモデルの作成方法を説明する。
図2は、一実施形態の複合材料のモデル作成方法で作成されるフィラー粒子モデルが凝集したフィラーモデルの一例を示す図である。図2には、フィラー粒子の群が最密充填に近い状態で凝集して塊となった構造を再現したフィラーモデル11A~11Dが示されている。フィラー粒子は、例えば、カーボンブラック粒子、シリカ粒子、及びアルミナ粒子などが含まれる。フィラー粒子モデルは、複数のフィラーを構成する原子が集合したものをモデル化したものである。
解析用モデルの作成では、図2に示す例では、複合材料をモデル化するモデル作成領域Aに、フィラーモデル11A~11Dを備える解析用モデル1を作成する。モデル作成領域Aは、略直方体形状の仮想空間であるが、球状、楕円状、直方体形状、多面体形状など任意の形状であってもよい。
コンピュータは、まず、粒子モデル配置可能領域を設定する(ST10)。
この粒子モデル配置可能領域は、解析用モデルにおいてフィラー粒子の群が配置される領域である。粒子モデル配置可能領域は、例えば最密充填に近い状態に凝集して塊となるフィラーモデルを作成するための領域として用いられる。粒子モデル配置可能領域は、複合材料をモデル化するモデル作成領域A内に設定される。図3(a)は、粒子モデル配置可能領域12及びフィラー粒子モデル11aを説明する図である。図3(a)では、わかり易く説明するために、二次元平面上にモデル作成領域Aが設定され、この平面上のモデル作成領域A内に、フィラー粒子モデル11aが配置されている。
図3(a)に示す例では、粒子モデル配置可能領域12は、モデル作成領域A内に2つ設定されている。この2つの粒子モデル配置可能領域12が、図2に示すフィラーモデル11A~11Dの2つを作成する領域となる。図3(a)に示す例では、粒子モデル配置可能領域12が2つ設定されるが、設定数は2つに制限されず、1つでもよいし、3つ以上でもよい。図2に示すように、4つのフィラーモデル11A~11Dを作成する場合、4つの粒子モデル配置可能領域12が設定される。図3(a)に示す粒子モデル配置可能領域12の形状は、真円形状であるが、楕円形状、矩形形状、多面体形状であってもよく、形状は特に制限されない。
次に、コンピュータは、粒子モデルの群を初期配置する(ST12)。すなわち、複合材料をモデル化するモデル作成領域A内に、フィラー粒子をモデル化したフィラー粒子モデル11aの群を初期配置する。図3(a)に示すように、2つの粒子モデル配置可能領域12内のそれぞれに、フィラー粒子モデル11aが配置される。図3(a)に示す例では、わかり易く説明するために、一方の粒子モデル配置可能領域12内に4つのフィラー粒子モデル11aが配置され、他方の粒子モデル配置可能領域12内に5つのフィラー粒子モデル11aが配置されている。フィラー粒子モデル11aの配置個数は特に制限されないが、最密充填に近い構造のフィラーモデルを作成するために必要な個数を初期配置すればよい。フィラー粒子モデル11aの初期配置は、ランダムに配置してもよく、一定間隔で配置してもよく、配置の方法は特に制限されない。
初期配置するフィラー粒子モデル11aは、同じ粒径のフィラー粒子を再現したモデルに限定されず、異なる粒径のフィラー粒子をモデル化したフィラー粒子モデルを含んでもよい。この場合、フィラー粒子モデル11aの大きさ及び後述する相互作用を表現するポテンシャル分布が異なる。
さらに、図3(b)に示すように、フィラー粒子モデル11aは、初期配置において、フィラー粒子モデル11a同士が重なり合ってもよい。図3(b)は、フィラー粒子モデル11aの初期配置の一例を説明する図である。このような重なりが合っても、後述する分子動力学法を用いて、フィラー粒子モデル11aが互いに離間するように移動させることができる。
次に、コンピュータは、フィラー粒子モデル11a同士の相互作用を設定する(ST14)。具体的には、フィラー粒子モデル11aは、コンピュータ内において、質量、体積、直径、及び位置座標を含む数値データで定義されるが、分子動力学法を用いたフィラー粒子モデル11aの移動を計算するために、フィラー粒子モデル11a同士の相互作用が設定される。相互作用は、一例として、下記式に示すレナード-ジョーンズポテンシャルで規定される。また、鎖状の連結した構造を再現する場合、相互作用を規定するポテンシャルは、例えば双極子ポテンシャルが用いられる。
Figure 0007348470000001
一般的なフィラー粒子間の相互作用では、フィラー粒子同士が近距離にあるときは斥力が働き、遠距離にあるとき引力が働くので、このような力が働くように、レナード-ジョーンズポテンシャルが好適に用いられる。したがって、図3(b)に示すように、フィラー粒子モデル11aが同じ空間を重複して占有しても、相互作用による斥力により、フィラー粒子モデル11a同士を互いに離間するように移動させることができる。
次に、コンピュータは、初期配置したフィラー粒子モデル11aの群のうちの複数の粒子モデルを、分子動力学法を用いて、粒子モデル11a間に作用する相互作用の力に基づいて移動させる計算を行なう(ST16)。
フィラー粒子モデル11aのそれぞれは、コンピュータ内で、質量及び位置座標で規定されており、さらに、各フィラー粒子モデル11aは、それ以外の周りにあるフィラー粒子モデル11aから相互作用による力を受ける。したがって、各フィラー粒子モデル11aは、受ける力と質量から、運動方程式にしたがって移動を開始する。このようなフィラー粒子モデル11aの移動を予め定めた時間間隔で区切って(予め定めた時間間隔毎に区切って)計算して、各フィラー粒子モデル11aの移動距離と移動方向を求めることができる。さらに、各フィラー粒子モデル11aが、他のフィラー粒子モデル11aから受ける力も、他のフィラー粒子モデル11aの移動に伴って変化する。このため、コンピュータは、予め定めた時間間隔で区切って各フィラー粒子モデル11aの移動距離と移動方向を算出する。図4は、各フィラー粒子モデル11aの移動の一例を示す図である。図4では、移動方向と移動距離が、矢印の向く方向と矢印の長さで表されている。
次に、コンピュータは、フィラー粒子モデル11aの移動の計算結果(移動距離と移動方向)を用いて、フィラー粒子モデル11aの位置を修正する(ST18)。
フィラー粒子モデル11aの位置の修正では、移動距離と移動方向によって定まる移動先の位置が、粒子モデル配置可能領域12内にある場合、フィラー粒子モデル11aの位置をこの移動先の位置に修正する。さらに、移動距離と移動方向によって定まる移動先の位置が、粒子モデル配置可能領域12外にある場合、移動先が、粒子モデル配置可能領域12内に位置するように修正する。この場合の修正の方法は、特に制限はないが、後述する好ましい方法により修正することができる。好ましい修正の方法については後述する。
次に、コンピュータは、修正後のフィラー粒子モデル11aの配置が、予め定めた条件を満たすか否かを判定する(ST20)。予め定めた条件は、例えば、フィラー粒子モデル11a同士が重複する部分がないこと、重複があっても重複する部分の体積の、フィラー粒子モデル11aの体積に対する比が所定の閾値より小さいこと、フィラー粒子モデル11a同士の表面間の最近接距離が所定の範囲内にあること、及びフィラー粒子モデル11aが接して塊となる凝集個数(あるいは大きさ)が所定の範囲内にあること、を含む。
このような条件を満足するまで、分子動力学法を用いたフィラー粒子モデル11aを移動させる計算及びフィラー粒子モデル11aの位置の修正を繰り返し行う。
次に、コンピュータは、予め定めた条件を満たすフィラー粒子モデル11aの配置が、コンピュータ操作者にとって許容可能な配置であるか否かの入力をコンピュータ操作者に要求し、入力が許容可能でない場合、さらに、フィラー粒子モデル11aを移動させる計算及びフィラー粒子モデル11aの位置の修正を繰り返す。入力が許容可能である場合、フィラー粒子モデル11aの配置が固定されて、解析用モデル1に用いるフィラー粒子モデル11aの配置が決定される。
この後、コンピュータは、モデル作成領域A内の、フィラー粒子モデル11a以外の領域に、母材であるポリマー(高分子材料)をモデル化したポリマー粒子モデルを配置する。
このように、上述の実施形態の複合材料のモデル作成方法では、分子動力学法を用いて、ポテンシャルにより定まる相互作用の力によって、複数のフィラー粒子モデル11aを同時に移動させるので、従来に比べて短時間に効率よく、フィラー粒子モデル11aの配置を定めた解析用モデルを作成することができる。
一実施形態によれば、相互作用は、フィラー粒子モデル11a間に引力を働かせることが好ましい。これにより、フィラー粒子モデル11aを凝集させる構造を容易に作成することができる。
また、一実施形態によれば、相互作用は、フィラー粒子モデル11a間に斥力を働かせることが好ましい。これにより、フィラー粒子モデル11aを分散させる構造を容易に作成することができる。勿論、レナード-ジョーンズポテンシャルのように、離間距離に応じて引力あるいは斥力の一方が作用するものであってもよい。
一実施形態によれば、コンピュータは、フィラー粒子モデル11aの群の一部のフィラー粒子モデル11aには、他の一部の粒子モデルにおける排除体積領域と異なる排除体積領域付与されることが好ましい。ここで、排除体積領域とは、粒子モデルの群の一部の粒子モデルに対して他の粒子モデルが近接することを禁止する排除体積効果が働く領域をいう。
モデル化されるフィラー粒子は、同じ材料であっても粒子サイズが異なるものを含む場合もあれば、異なる材料で粒子サイズが異なるフィラー粒子を含む場合もある。このように粒子サイズが異なる場合、フィラー粒子モデル11aは、コンピュータ内で質点として定められるため、フィラー粒子モデル11aが占有する範囲内に、他のフィラー粒子モデル11aが入り込む場合もある。このため、フィラー粒子の大きさに対応させて、除体積領域をフィラー粒子モデル11aに付与することが好ましい。すなわち、コンピュータは、相互作用を定めるポテンシャルの分布において、フィラー粒子モデル11aが占有する範囲内に、他のフィラー粒子モデル11aが入り込むことを禁止するように、排除体積効果が働く排除体積領域をフィラー粒子モデル11aに付与することが好ましい。図5(a)は、相互作用を定めるポテンシャル分布に異なる排除体積領域が与えられたポテンシャル分布D1,D2の例を示す図である。ポテンシャル分布D2は、ポテンシャル分布D1を横軸にスライドすれば同じ分布形状となる。
したがって、図3(b)に示すように、フィラー粒子モデル11aが初期配置において重複する部分があっても、分子動力学法によってフィラー粒子モデル11aが移動して重複する部分がなくなる。
なお、排除体積領域は、フィラー粒子の大きさに対応したものに制限されない。例えば、フィラー粒子モデル11aをある範囲内で近接させたくない場合、フィラー粒子の大きさに対応した排除体積領域よりも大きな排除体積領域を付与してもよい。
図5(b)は、一実施形態の複合材料のモデル作成方法で付与される排除体積領域の例を説明する図である。図5(b)では、フィラー粒子モデルの大きさが異なるフィラー粒子モデル11aとフィラー粒子モデル11aにおける排除体積領域の例を示している。
図5(b)に示すように、フィラー粒子モデル11aには排除体積領域Vが付与され、フィラー粒子モデル11aには排除体積領域Vが付与されている。この場合、図5(b)に示すように、フィラー粒子モデル11aとフィラー粒子モデル11aは排除体積領域V及び排除体積領域Vの内部に入り込めない。
排除体積領域は、フィラー粒子モデル11aの大きさに対応させて付与してもよいし、同じ大きさのフィラー粒子モデル11aであっても、異なるように付与してもよい。
排除体積領域の範囲を定める形状は、球形状(あるいは円形状)に制限されず、実際のフィラー粒子の形状に対応させて、多面体形状であってもよい。
このように、異なる排除体積領域を付与することにより、フィラー粒子モデル11aの構造を様々に調整することができる。
一実施形態によれば、フィラー粒子モデル11aの位置を修正するとき、フィラー粒子モデル11aの群のうち所定の位置にあるフィラー粒子モデル11aの移動あるいは位置の修正を禁止することが好ましい。これにより、予め設定した位置に、フィラー粒子モデル11aを配置することができる。
また、一実施形態によれば、フィラー粒子モデル11aの位置を修正するとき、フィラー粒子モデル11aの群のうち互いに領域が重複するフィラー粒子モデル11aの位置の修正により非重複状態になったとき、このフィラー粒子モデル11aの位置を、この非重複状態の位置に固定して、このフィラー粒子モデル11aの移動及び位置の修正を禁止することも好ましい。該フィラー粒子モデル11aは位置の修正により互いに非重複状態になるが、依然として互いに近い位置にあるので、移動あるいは位置の修正を許容すると、フィラー粒子モデル11aの移動あるいは位置の修正によって再度重複する可能性もある。このため、領域が重複するフィラー粒子モデル11a同士が非重複状態になった場合、このフィラー粒子モデル11aの位置を非重複状態の位置に固定してフィラー粒子モデル11aの移動あるいは位置の修正を禁止することが好ましい。
フィラー粒子モデル11aの移動あるいは位置の修正の禁止は、例えば、該当するフィラー粒子モデル11aの質量を他のフィラー粒子モデル11aの質量に比べて極めて大きくして、分子動力学法により算出される移動距離を略ゼロにする、分子動力学法により移動距離を算出しても、予め設定した位置にあるフィラー粒子モデル11aを移動させない(移動距離を強制的にゼロにする)、あるいは、分子動力学法により移動距離を算出する際、移動速度を強制的にゼロにする処理をする、ことにより行われる。
分子動力学法により複数のフィラー粒子モデル11の移動を計算するとき、初期配置した1つのフィラー粒子モデル11aに、強制的に移動距離と移動方向を付与することにより、予め設定した位置にフィラー粒子モデル11aを位置させることができる。また、移動の計算を繰り返し行うことによって予め設定した位置に来たフィラー粒子モデル11aを捕捉して、移動あるいは位置の修正を禁止する対象としてもよい。
図1に示すように、フィラー粒子モデル11aを初期配置する前に、モデル作成領域A内に、フィラー粒子モデル11aの群を配置するための粒子モデル配置可能領域12を少なくとも1つ設定することが好ましい。粒子モデル配置可能領域12を設定することにより、粒子モデル配置可能領域12内で複数のフィラー粒子モデル11aが凝集する構成、すなわち、最密充填に近い構造を容易にしかも効率よく作成することができる。
このとき、フィラー粒子モデル11aの群は、粒子モデル配置可能領域12内に初期配置されることが好ましい。これにより、フィラー粒子モデル11aが分子動力学法による移動の計算によって粒子モデル配置可能領域12から外側に出る可能性は低くなり、予め定めた条件を満たすフィラー粒子モデル11aの配置を効率よく探索することができる。
一実施形態によれば、コンピュータは、粒子モデル配置可能領域12内にあるフィラー粒子モデル11aのそれぞれと粒子モデル配置可能領域12を区画する外縁12a(図6(a)参照)との間に力を発生させる相互作用を付与することが好ましい。図6(a)は、一実施形態における1つのフィラー粒子モデル11aが外縁12aから受ける斥力によって移動する例を示す図である。フィラー粒子モデル11aは、外縁12aから斥力を受けることにより、粒子モデル配置可能領域12の外側に移動する可能性はより小さくなる。粒子モデル配置可能領域12内にあるフィラー粒子モデル11aが、外縁12aから引力を受ける場合でも、粒子モデル配置可能領域12の外側に移動する可能性はより小さくなる。
上述したように、実施形態では、フィラー粒子モデル11の位置を修正するとき、予め設定された時間間隔で区切って(予め定めた時間間隔毎に区切って)フィラー粒子モデル11aの移動距離と移動方向を求めることにより、粒子モデルの位置を、移動距離と移動方向に応じて定まる位置に修正することを繰り返し行う。フィラー粒子モデル11aの位置の修正を繰り返し行うとき、分子動力学法により計算したフィラー粒子モデル11aの移動距離と移動方向により定まる予定移動先が粒子モデル配置可能領域12外になる領域外移動粒子モデル11b(図6(b)参照)は、以下説明する方法により、粒子モデル配置可能領域12内に位置するように再配置されることが好ましい。
図6(b)は、一実施形態で行うフィラー粒子モデル11aの位置の修正時に行う再配置の例を説明する図である。
図6(b)に示す領域外移動粒子モデル11bの再配置位置Pは、領域外移動粒子モデル11bの移動によって粒子モデル配置可能領域12の外縁12aを横切る横断点12aと粒子モデル配置可能領域12aの中心点O(粒子モデル配置可能領域12aの重心点)とを通る直線Lが、粒子モデル配置可能領域12の外縁12aと交差する、中心点Oから見て横断点12aと反対側にある横断対応点12aから、横断点12aと予定移動先Qとの間の距離Dの分だけ、領域外移動粒子モデル11bの移動方向と平行な方向に移動させた位置に設定される。
これにより、フィラー粒子モデル11aは大きく移動しても、粒子モデル配置可能領域12外に位置することを確実に阻止することができる。
一実施形態によれば、コンピュータは、フィラー粒子モデル11aの位置を修正するとき、予め設定された時間間隔で区切ってフィラー粒子モデル11aの移動距離と移動方向を求めることにより、フィラー粒子モデル11aの位置を、移動距離と移動方向に応じて定まる位置に修正することを繰り返し行うが、このフィラー粒子モデル11aの位置の修正を繰り返すにつれて、粒子モデル配置可能領域12の大きさを断続的にあるいは連続的に狭くすることが好ましい。これにより、フィラー粒子モデル11aを狭い領域に凝集させる構造、すなわち、最密充填に近い構造を作成することができる。
一実施形態によれば、コンピュータは、分子動力学法を用いて、フィラー粒子モデル11aを移動させる計算をするとき、粒子モデル配置可能領域12においてフィラー粒子モデル11aの移動を抑制する抵抗力をフィラー粒子モデル11aに付与することが好ましい。この抵抗力により、フィラー粒子モデル11aの移動は小さくなるので、予め定めた条件を満たすフィラー粒子モデル11aの配置の探索を効率よく行うことができる。抵抗力として、例えば、フィラー粒子モデル11aの移動速度に比例した比例粘性減衰の力を与える。
このようにして、コンピュータは、フィラー粒子モデル11aの好ましい配置を持った構造を作成することができる。
コンピュータは、さらに、フィラー粒子モデル11aと粒子モデル配置可能領域12との間の領域を、第1母材をモデル化した第1母材モデルとし、粒子モデル配置可能領域12を囲む外側領域を、第2母材をモデル化した第2母材モデルとして、複合材料の解析用モデルを作成することが好ましい。第1母材と第2母材は、同じ材料であってもよいし、異なる材料であってもよい。第1母材と第2母材は、互いに異なる材料である場合、ポリマーモデルの構成が異なる。したがって、この場合、コンピュータでは、第1母材モデルのポリマー粒子モデル及び第2母材モデルのポリマー粒子モデル、各結合鎖、及び相互作用を異ならせるパラメータが設定される。
以下、作成される解析用モデル1を説明する。
図7,8は、一実施形態の複合材料のモデル作成方法で作成される解析用モデルの例を説明する図である。
図7に示すように、解析用モデル1は、例えば、略立方体形状の仮想空間であるモデル作成領域A内でモデル化される。モデル作成領域は、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸方向に広がる三次元空間となっている。解析用モデル1は、複数のフィラー粒子11aでモデル化された4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11Dを備えている。フィラーモデル11A,11B,11C,11Dは、総称して説明するとき、フィラーモデル11として説明する。
さらに、解析用モデル1は、フィラーモデル11を囲むように外側の領域に、複数のポリマー粒子21a及び結合鎖21bがモデル化された4つのポリマーモデル21を第1母材モデルとして備える。解析用モデル1は、さらに、図8に示すように、フィラー粒子モデル11aの隙間にも、複数のポリマー粒子31a及び結合鎖31bがモデル化されたポリマーモデル31を第2母材モデルとして備える。
フィラーモデル11A,11B,11C,11Dは、上述したフィラー粒子モデル11aを、分子動力学法で移動させて凝集させたものである。なお、図7に示す例では、解析用モデル1が、4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11Dがモデル化された例について説明するが、モデル化されるフィラーモデルの数に制限はない。解析用モデル1は、3つ以下のフィラーモデル11を含んでいてもよく、4つを超えるフィラーモデル11を含んでいてもよい。また、図7においては、4つのポリマーモデル21のみを示しているが、解析用モデル1では、複数のポリマーモデル21がモデル作成領域A内の全域に亘って存在している。図7に示す例では、モデル作成領域Aが、略直方体形状の仮想空間である例について示しているが、球状、楕円状、直方体形状、多面体形状など任意の形状であってもよい。
フィラーモデル11は、上述したモデルの作成方法により作成されたもので、複数のフィラー粒子モデル11aがそれぞれ略球状体に集合している。また、フィラーモデル11は、互いに所定間隔をあけて離れた状態で配置されているが、複数のフィラーモデル11同士は、相互に凝集した状態で外縁部が共有結合鎖によって相互に連結されていてもよい。
フィラー粒子モデル11aは、複数のフィラー粒子モデル11a間の結合鎖(不図示)によって相対位置が特定されている。この結合鎖は、フィラー粒子モデル11a間の結合距離である平衡長とばね定数とが定義されたバネとしての機能を有し、各フィラー粒子モデル11a間を拘束している。結合鎖は、フィラー粒子モデル11aの相対位置及び捻り、曲げなどによって力が発生するポテンシャルが定義されている。フィラーモデル11は、分子動力学で取り扱うためにフィラー粒子11aの質量、体積、直径及び初期座標、集合した個数などを含む数値データで定義される。フィラーモデル11の数値データは、コンピュータに入力される。
ポリマーモデル21,31にモデル化されるポリマーとしては、例えば、ゴム、樹脂、及びエラストマーなどが含まれる。ポリマー粒子モデル21a,31aは、複数のポリマーの原子が集合したものをモデル化したものである。また、複数のポリマー粒子モデル21a,31aが結合鎖により連結したポリマー粒子モデルの群がポリマーモデル21,31として形成される。すなわち、ポリマーモデル21,31は、複数のポリマー原子及び複数のポリマー原子の集合体をモデル化したポリマー粒子モデル21aあるいはポリマー粒子モデル31a同士が互いに結合鎖で連結した構成を有し、このポリマーモデル21,31が、モデル作成領域A内に所定密度で配置されている。結合鎖は、例えば平衡長とばね定数とが定義されたバネとしての機能を有する。ポリマー粒子モデル21a,31aは、複数のポリマー粒子モデル21aあるいはポリマー粒子モデル31a間の結合鎖21b,31bによって結合されて相対位置が特定されている。この結合鎖21b,31bは、ポリマー粒子モデル21aあるいはポリマー粒子モデル31a間の結合距離である平衡長とばね定数とが定義されたバネとしての機能を有し、各ポリマー粒子モデル21aあるいは各ポリマー粒子モデル31a間を拘束している。結合鎖21b,31bは、ポリマー粒子モデル21aあるいはポリマー粒子モデル31aの相対位置及び捻り、曲げなどによって力が発生するポテンシャルが定義されている。また、結合鎖21b,31bは、複数のポリマー粒子モデル21aあるいはポリマー粒子モデル31aが直列状に連結されてなるポリマーモデル21あるいはポリマーモデル31間にも架橋結合鎖(不図示)で結合されている。この架橋結合鎖は、ポリマー粒子モデル21aとポリマー粒子モデル31a間の結合距離である平衡長とばね定数とが定義されたバネとしての機能を有し、各ポリマー粒子モデル21a及びポリマー粒子モデル31a間を拘束している。
また、ポリマーには、フィラーとの親和性を高める変性剤が必要に応じて配合される。この変性剤としては、例えば、水酸基、カルボニル基、及び原子団の官能基などが含まれる。この変性剤に対応して、ポリマーモデル21あるいはポリマーモデル31とフィラーモデル11の間に変性剤粒子をモデル化した粒子モデルと、結合鎖(不図示)が配置されてもよい。
このポリマーモデル21,31は、ポリマーを分子動力学法で取り扱うために数値データ(ポリマー粒子モデル21a,31aの質量、体積、直径及び初期座標などを含む)で定義される。ポリマーモデル21,31の数値データは、パラメータとしてコンピュータに入力される。
なお、解析用モデル1では、フィラー粒子モデル11a同士の粒子間、ポリマー粒子モデル21a,31a間、フィラー粒子モデル11aとポリマー粒子モデル21a,31aの粒子間の少なくとも一部の粒子間に相互作用を与える。場合によっては、全ての粒子間に力のやり取りを行う相互作用力を与えてもよい。フィラー粒子モデル11aとポリマー粒子モデル21a,31a間の相互作用として、化学的な相互作用(引力)を与えてもよく、物理的な相互作用(ボンド結合)を与えてもよい。すなわち、相互作用として、図示される結合鎖21bを含む結合鎖、さらには、結合鎖で連結されていない粒子間にも後述するポテンシャルが与えられる。これにより、相互作用により定まる力が粒子間に働く。
複合材料においてポリマーは複数の種類のポリマーで構成されてもよく、この場合、解析用モデル1における異なる種類のポリマー粒子モデル21a,31a間に相互作用を与えてよい。この場合のフィラー粒子モデル11aとポリマー粒子モデル21a,31aの間の相互作用は、種類の異なるポリマー粒子モデル21a,31a間で異ならせてよい。
粒子間の相互作用は、例えば、上述したレナード-ジョーンズポテンシャルで規定される。このとき、下記式のσ、εの値が適宜調整される。ポテンシャルを計算する上限距離(カットオフ距離)を大きくすることで、遠距離まで働く力を調整することができる。なお、フィラー粒子モデル11a間の相互作用及びポリマー粒子モデル21a,31a間の相互作用が一定値になるまで順次、フィラー粒子モデル11a間の相互作用及びポリマー粒子モデル21a,31a間の相互作用のパラメータを小さくすることが好ましい。レナード・ジョーンズポテンシャルのσ、εを大きな値から徐々に本来の値に近づけることにより、分子を不自然な状態に導かない穏やかな速度で粒子の接近を行うことができる。また、カットオフ距離も徐々に小さくすることにより、適正な範囲で相互作用における力を調整できる。
こうして作成された解析用モデル1は、予め設定された解析条件に基づいて分子動力学法による数値解析が行われる。数値解析としては、例えば、伸張解析、せん断解析などの変形解析、緩和解析、及び振動解析などの運動解析が挙げられる。変形解析あるいは緩和解析により、解析用モデル1内の結合鎖21a,31a等の破断を計算することができ、さらに、解析用モデル1全体における破断の有無を判定することもできる。
以上説明した解析用モデル1の作成は、コンピュータにおいて行うので、複合材料のモデル作成方法をコンピュータに実行させる複合材料の解析用コンピュータプログラムをコンピュータに記憶させておくことができる。
図9は、一実施形態の複合材料の解析方法を行う解析装置の機能ブロック図である。
図9に示すように、解析装置50は、処理部52と記憶部54とを含むコンピュータで構成される。解析装置50は、マウスやキーボードを備えた入力操作系53及びモニタ55と電気的に接続されている。入力操作系53は、複合材料の解析用モデルの作成対象であるポリマー及びフィラーの大きさ、形状、特性に対応したフィラー粒子モデル11a及びポリマー粒子モデル21aの大きさ、形状、さらには、各粒子モデル間に設定される相互作用、実行する数値解析の種類、数値解析における解析条件、境界条件、及び解析用モデル1に与える入力の条件等のデータを設定して、処理部52又は記憶部54へ入力するように構成される。
処理部52は、例えば、中央演算装置(CPU:Central Processing Unit)及びメモリを含む。処理部52は、各種処理を実行する際にコンピュータプログラムを記憶部54から読み込んで起動させる。コンピュータプログラムは、各種処理を実行する。例えば、処理部52は、記憶部54から予め記憶された各種処理に係るデータを必要に応じて適宜メモリ上の自身に割り当てられた領域に展開し、展開したデータに基づいて複合材料の解析用モデル1の作成、及び解析用モデル1を用いた複合材料の数値解析に関する各種処理を実行する。
処理部52は、モデル作成部52aと、条件設定部52bと、解析部52cと、評価部52dと、を含む。
モデル作成部52aは、予め記憶部54に記憶されたデータ及び入力された各種条件に基づいて、図2に示す例のようなフィラー粒子モデル11aが最密充填に近い凝集構造となったフィラーモデル11を複数備えたモデルを、分子動力学法により作成する。すなわち、モデル作成部52aは、上述した図1に示す各ステップを実行する。さらに、モデル作成部52aは、フィラーモデル11の周りに、ポリマー粒子モデル21a,31aを作成し、さらに、架橋結合鎖をポリマー粒子モデル21a間、ポリマー粒子モデル31a間、及び、ポリマー粒子モデル21aとポリマー粒子モデル31aとの間、に付与する。このとき、モデル作成部52aは、フィラー及びポリマーの分子数、分子量、分子鎖長、分子鎖数、分岐、形状、大きさ、及び作成する解析用モデル1に含まれる分子数である目標分子数などの条件に対応するように、フィラー粒子モデル11a及びポリマー粒子モデル21a,31aを作成する。
さらに、モデル作成部52aは、フィラー粒子モデル11a間、ポリマー粒子モデル21a間、ポリマー粒子モデル31a間、及びフィラー粒子モデル11a、ポリマー粒子モデル21a、及びポリマー粒子モデル31aの2つのモデル間、の相互作用を規定するポテンシャル分布などの各種計算パラメータの条件の設定を行う。ポテンシャル分布として、上述したレナード・ジョーンズポテンシャルの分布を用いる場合、σ、εの値が設定される。これにより、モデル作成部52aは、フィラーモデル解析用モデル1を作成する。
条件設定部52bは、変形解析、緩和解析、及び振動解析などの数値解析に用いる各種条件を設定する。条件は、例えば、変形解析として伸張解析を行う場合、解析用モデル1の伸び率や一軸伸張、二軸伸張、及び伸張速度等の条件を含む。
解析部52cは、条件設定部52bによって設定された解析条件に基づいて解析用モデル1の数値解析を、分子動力学法を用いて実行する。ここでは、数値解析として、伸張解析、せん断解析などの変形解析、緩和解析、及び振動解析が挙げられる。また、解析部52cは、数値解析の結果として得られるポリマー粒子21a,31a及びフィラー粒子11における変位などの値を用いて所定の演算処理をして歪み等の物理量を算出する。
評価部52dは、解析部52cの数値解析で算出された物理量から予め定めた評価指数を求め、複合材料の特性、例えば破断特性を評価する。
記憶部54は、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ及びCD-ROMなどの読み出しのみが可能な記録媒体である不揮発性のメモリ、並びに、RAM(Random Access Memory)のような読み出し及び書き込みが可能な記録媒体である揮発性のメモリが適宜組み合わせられる。
記憶部54には、入力操作系53を介して解析対象となる複合材料の解析用モデルを作成するためのデータ、例えば、カーボンブラック粒子、シリカ粒子、及びアルミナ粒子などのフィラー粒子のデータ、ゴム、樹脂、及びエラストマーなどのポリマーのデータなどが記憶されている。
また、記憶部54には、複合材料の解析方法を実現するためのコンピュータプログラムなどが記憶されている。このコンピュータプログラムは、コンピュータ又はコンピュータシステムに既に記録されているコンピュータプログラムとの組み合わせによって、本実施の形態に係る複合材料の解析方法を実現できるものであってもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)及び周辺機器などのハードウェアを含むものとする。
モニタ55は、例えば、液晶表示装置等の表示用デバイスである。モニタ55は、上述した数値解積を実行するための条件及び解析用モデル1に与える入力を設定するための設定画面が表示され、また、解析部52cにおける解析途中あるいは解析終了時の解析用モデル1の状態を表示し、さらに、評価部52で求めた評価結果を表示する。なお、記憶部54は、データベースサーバなどの他の装置内にあってもよい。例えば、解析装置50は、入力操作系53及びモニタ55を備えた端末装置から通信により処理部52及び記憶部54にアクセスするものであってもよい。
(実施例、比較例)
上記実施形態の効果を確認するために、図1に示す方法でフィラー粒子モデル11aを最密充填に近い構造のフィラーモデル11を作成する実施例におけるコンピュータの処理時間と、上述した従来の技術(特許文献1に開示する方法)を用いて、フィラー粒子モデル11aを最密充填に近い構造のフィラーモデル11を作成する比較例におけるコンピュータの処理時間と、を比較した。
モデル作成領域Aに、1つのフィラーモデル11を作成するために、フィラー粒子モデル11a間には、レナード・ジョーンズポテンシャル分布を用い、σ、εの値を適宜設定した。フィラー粒子モデル11aは、実施例及び比較例で同じものを用いた。
モデル作成領域Aに配置したフィラー粒子モデル11aの総数は、100個とした。
実施例及び比較例では、図2に示すフィラーモデル11を作成することができたが、比較例では、フィラーモデル11を作成するのに、処理時間は30分超であったが、実施例では、同じコンピュータを用いて、処理時間は2分であった。
これより、本実施形態のモデル作成方法は、効率よくフィラーモデル11を作成することができることがわかる。したがって、実施形態では、ポリマー粒子モデル21a,31aとフィラーモデル11を備えた解析用モデル1を効率よく作成することができることがわかる。
以上、本発明の複合材料のモデル作成方法、複合材料の解析方法、及び複合材料の解析用コンピュータプログラムについて詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
1 解析用モデル
11,11A,11B,11C,11D フィラーモデル
11a,11a フィラー粒子モデル
12 粒子モデル配置可能領域
12a,12a,12a 外縁
21,21A,21B,21C ポリマーモデル
21a,31a ポリマー粒子モデル
21b 結合鎖
21c 架橋結合鎖
50 解析装置
51 入出力装置
52 処理部
52a モデル作成部
52b 条件設定部
52c 解析部
52d 評価部
53 入力操作系
54 記憶部
55 モニタ


Claims (16)

  1. コンピュータが、分子動力学法により複合材料のモデルを作成する方法であって、
    前記複合材料は、前記複合材料の母材中に粒子を含む構成を有し、
    前記複合材料をモデル化するモデル作成領域内に、前記粒子をモデル化した粒子モデルの群を初期配置するステップと、
    初期配置した前記粒子モデルの群のうちの複数の粒子モデルを、分子動力学法を用いて、前記粒子モデル間に作用する相互作用の力に基づいて移動させる計算を行なうことにより、前記粒子モデルの位置が予め設定された条件を満足するまで前記粒子モデルの位置を修正するステップと、
    前記条件を満足する前記粒子モデルの位置に基づいて、前記複合材料の解析用モデルを作成するステップと、
    を備えることを特徴とする複合材料のモデル作成方法。
  2. 前記相互作用は、前記粒子モデル間に引力を働かせる、請求項1に記載の複合材料のモデル作成方法。
  3. 前記相互作用は、前記粒子モデル間に斥力を働かせる、請求項1に記載の複合材料のモデル作成方法。
  4. 前記粒子モデルの群の一部の粒子モデルに対して他の粒子モデルが近接することを禁止する排除体積効果が働く排除体積領域が前記粒子モデルの群の一部の粒子モデルに付与され、
    前記粒子モデルの群の一部の粒子モデルには、前記粒子モデルの群の他の一部の粒子モデルにおける排除体積領域とは異なるように、前記排除体積領域が付与される、請求項1~3のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法。
  5. 前記粒子モデルの位置を修正するステップにおいて、前記粒子モデルの群のうち所定の位置にある粒子モデルの移動あるいは位置の修正を禁止する、請求項1~4のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法。
  6. 前記粒子モデルの位置を修正するステップにおいて、前記粒子モデルの群のうち互いに領域が重複する粒子モデルの位置の修正により非重複状態になったとき、該粒子モデルの位置を前記非重複状態の位置に固定して、該粒子モデルの移動あるいは位置の修正を禁止する、請求項1~4のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法。
  7. さらに、前記粒子モデルを初期配置するステップの前に、前記解析用モデルにおいて前記粒子モデルの群が配置されるための粒子モデル配置可能領域を少なくとも1つ、モデル作成領域内に設定するステップを備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法。
  8. 前記粒子モデルの群は、前記粒子モデル配置可能領域内に初期配置される、請求項7に記載の複合材料のモデル作成方法。
  9. 前記粒子モデル配置可能領域内にある前記粒子モデルのそれぞれと前記粒子モデル配置可能領域を区画する外縁との間に力を発生させる相互作用を付与する、請求項7または8に記載の複合材料のモデル作成方法。
  10. 前記粒子モデルのそれぞれと前記粒子モデル配置可能領域の前記外縁との間に発生させる力は斥力である、請求項9に記載の複合材料のモデル作成方法。
  11. 前記粒子モデルの位置を修正するステップでは、予め設定された時間間隔で区切って前記粒子モデルの移動距離と移動方向を求めることにより、前記粒子モデルの位置を、前記移動距離と前記移動方向に応じて定まる位置に修正することを繰り返し行い、
    前記粒子モデルの位置の修正を繰り返し行うとき、前記粒子モデルのうち、前記移動距離と前記移動方向により定まる予定移動先が前記粒子モデル配置可能領域外になる領域外移動粒子モデルは、前記粒子モデル配置可能領域内に位置するように再配置され、
    前記領域外移動粒子モデルが移動によって前記粒子モデル配置可能領域の外縁を横切る横断点と前記粒子モデル配置可能領域の中心点とを通る直線が、前記粒子モデル配置可能領域の外縁と交差する、前記中心点から見て前記横断点と反対側にある横断対応点から、前記横断点と前記予定移動先との間の距離の分だけ、前記移動方向と平行な方向に移動させた位置に、前記領域外移動粒子モデルの再配置される位置設定される、請求項7~10のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法。
  12. 前記粒子モデルの位置を修正するステップでは、予め設定された時間間隔で区切って前記粒子モデルの移動距離と移動方向を求めることにより、前記粒子モデルの位置を、前記移動距離と前記移動方向に応じて定まる位置に修正することを繰り返し行い、
    前記粒子モデルの位置の修正を繰り返すにつれて、前記粒子モデル配置可能領域の大きさを断続的にあるいは連続的に狭くする、請求項7~11のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法。
  13. 前記分子動力学法を用いて、前記粒子モデルを移動させる計算をするとき、前記粒子モデル配置可能領域において前記粒子モデルの移動を抑制する抵抗力を前記粒子モデルに付与する、請求項7~12のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法。
  14. 前記粒子モデルは、フィラー粒子をモデル化したフィラー粒子モデルとし、前記粒子モデルと前記粒子モデル配置可能領域との間の領域は、第1母材をモデル化した第1母材モデルとし、前記粒子モデル配置可能領域を囲む外側領域は、第2母材をモデル化した第2母材モデルとして、前記複合材料の解析用モデルを作成するステップを、さらに備える、請求項7~13のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法。
  15. 請求項1~14のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法により前記複合材料の前記解析用モデルを作成するステップと、
    前記コンピュータが、前記解析用モデルを用いて分子動力学法による数値解析をするステップと、
    を備えることを特徴とする複合材料の解析方法。
  16. 請求項1~14のいずれか1項に記載の複合材料のモデル作成方法をコンピュータに実行させることを特徴とする、複合材料の解析用コンピュータプログラム。
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