JP7103463B1 - フィラーモデルの作成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィラーの外面を適切に表現することが可能なフィラーモデルの作成方法を提供する。【解決手段】方法は、フィラー領域全体を含む仮想空間を定義する工程と、仮想空間の内部に複数の粒子モデルを配置する工程と、フィラー領域の外部に存在する粒子モデルを削除して、フィラー領域の内部に、複数の粒子モデルが配置されたフィラーモデルを作成する工程とを含む。粒子モデルを配置する工程は、仮想空間の内部に、複数の粒子モデルを仮配置する工程と、粒子モデル間に、予め定められた第1ポテンシャルを定義する工程と、複数の粒子モデルを対象に、ポテンシャルエネルギーの最小化を計算する第1最小化工程と、第1最小化工程の後に、隣接する粒子モデル間に、第1ポテンシャルよりも強い斥力を作用させる第2ポテンシャルを定義する工程と、複数の粒子モデルを対象に、ポテンシャルエネルギーの最小化を計算する第2最小化工程とを、含む。【選択図】図5
Description
本発明は、フィラーモデルを作成するための方法等に関する。
近年、ゴム配合等の高分子材料の開発のために、フィラーと高分子材料とからなる複合材料の性質を、コンピュータを用いて評価するためのシミュレーション方法(数値計算)が種々提案されている。この種のシミュレーション方法では、フィラーをモデル化したフィラーモデルが作成される(例えば、下記の特許文献1参照)。
下記特許文献1の方法では、予め定められたフィラー領域の内部に配置された複数の粒子モデルを互いに結合して、複数の凝集体を含むフィラーモデルが作成されている。フィラー領域は、実際のフィラーの三次元構造に基づいて設定される。フィラー領域の内部には、複数の粒子モデルが面心立方格子状等の結晶格子状に配列されている。
上記の方法では、フィラーモデルの外面が、規則的な階段状に形成されてしまう。このような階段状部分は、本来のフィラーでは生じないような挙動がシミュレーション上で発生するという問題があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、フィラーの外面をより適切に表現することが可能なフィラーモデルの作成方法を提供することを主たる目的としている。
本発明は、フィラーの数値解析用のフィラーモデルを作成するための方法であって、コンピュータに、前記フィラーが存在する領域であるフィラー領域を入力する工程と、前記コンピュータに、前記フィラーモデルを構成するための粒子モデルを定義する工程とを含み、前記コンピュータが、前記フィラー領域全体を含む仮想空間を定義する工程と、前記仮想空間の内部に、複数の前記粒子モデルを仮配置する工程と、前記粒子モデル間に、予め定められた第1ポテンシャルを定義する工程と、前記第1ポテンシャルに基づいて、複数の前記粒子モデルを対象に、分子力学法に基づくポテンシャルエネルギーの最小化を計算する第1最小化工程と、前記第1最小化工程の後に、隣接する前記粒子モデル間に、前記第1ポテンシャルよりも強い斥力を作用させる第2ポテンシャルを定義する工程と、前記第2ポテンシャルに基づいて、複数の前記粒子モデルを対象に、前記ポテンシャルエネルギーの最小化を計算する第2最小化工程とを含むことを特徴とする。
本発明に係る前記フィラーモデルの作成方法において、複数の前記粒子モデルを仮配置する工程は、前記粒子モデル同士の重なりを許容する条件に基づいて、前記粒子モデルがランダムに配置されてもよい。
本発明に係る前記フィラーモデルの作成方法において、前記第1ポテンシャルは、隣接する前記粒子モデル間の距離との関係が、指数減衰関数で定義されてもよい。
本発明に係る前記フィラーモデルの作成方法において、前記第2ポテンシャルは、レナードジョーンズポテンシャルが平衡長でカットオフされたものでもよい。
本発明に係る前記フィラーモデルの作成方法において、前記フィラーモデルを作成する工程の後に、前記コンピュータが、前記フィラーモデルの内部の前記粒子モデルの充填率が、前記フィラーモデルの外層の前記粒子モデルの充填率よりも小さくなるように、前記フィラーモデルを改造する工程をさらに含んでもよい。
本発明に係る前記フィラーモデルの作成方法において、前記フィラーモデルを改造する工程は、前記フィラーモデルの外層の充填率よりも小さい結晶構造に基づいて、前記フィラーモデルの内部の前記粒子モデルを配置する工程を含んでもよい。
本発明に係る前記フィラーモデルの作成方法において、前記フィラーモデルを作成する工程は、前記フィラー領域からはみ出した前記粒子モデルを削除した後に、隣接する前記粒子モデルを結合する工程を含んでもよい。
本発明のフィラーモデルの作成方法は、上記の構成を採用したことにより、分子動力学法やモンテカルロ法による緩和計算に比べて、より少ない計算量で実行可能な分子力学法によるポテンシャルエネルギー最小化のみに基づいて、従来知られている方法より少ない計算量で、粒子モデルの配置を、アモルファス構造とすることができる。また、本発明のフィラーモデルの作成方法は、フィラーモデルの外面に規則構造が現れるのを防ぐことができるため、フィラーの外面をより適切に表現することができ、かつ、粒子モデルが密に充填された強固な構造を持つフィラーモデルを作成することが可能となる。
また、上述の手順で作成されるアモルファス構造は、面心立方格子や体心立方格子よりも充填率が低いため、従来の方法に比べて、粒子モデルの数を削減できる。したがって、作成されたフィラーモデルを用いたシミュレーションにおいて、計算量の節約が可能となる。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
本実施形態のフィラーモデルの作成方法(以下、単に「作成方法」ということがある。)では、フィラーの数値解析用のモデル(フィラーモデル)が作成される。この作成方法で作成されたフィラーモデルは、後述の高分子材料のシミュレーション方法(以下、単に「シミュレーション方法」ということがある。)に用いられる。本実施形態において、作成方法及びシミュレーション方法には、コンピュータが用いられる。
本実施形態のフィラーモデルの作成方法(以下、単に「作成方法」ということがある。)では、フィラーの数値解析用のモデル(フィラーモデル)が作成される。この作成方法で作成されたフィラーモデルは、後述の高分子材料のシミュレーション方法(以下、単に「シミュレーション方法」ということがある。)に用いられる。本実施形態において、作成方法及びシミュレーション方法には、コンピュータが用いられる。
図1は、フィラーモデルの作成方法に用いられるコンピュータ1の一例を示す斜視図である。コンピュータ1は、本体1a、キーボード1b、マウス1c及びディスプレイ装置1dを含んで構成される。この本体1aには、演算処理装置(CPU)、ROM、作業用メモリー、磁気ディスクなどの記憶装置及びディスクドライブ装置1a1、1a2などが設けられる。なお、記憶装置には、本実施形態の作成方法及びシミュレーション方法を実行するための処理手順(プログラム)が、予め記憶されている。
フィラーは、例えば、シリカ、カーボンブラック及びアルミナ等である。本実施形態のフィラーは、球状である場合が例示される。フィラーは、例えば、球状の一次粒子が互いに結合した複数の二次凝集体が、不均一に分散した高次構造として形成される。
図2は、フィラーモデルの作成方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。本実施形態の作成方法では、先ず、コンピュータ1に、フィラーが存在する領域であるフィラー領域17が入力される(工程S1)。フィラー領域17は、本実施形態の作成方法によって作成されるフィラーモデル10において、後述の粒子モデル11が配置されうる領域に対応するものである。
フィラー領域17の形状等については、適宜設定することができる。フィラー領域17の形状は、例えば、3DTEMを用いた観察結果に基づいて、実際のフィラーの三次元構造の形状に設定されてもよい。工程S1では、例えば、三次元構造を、縦、横及び高さがそれぞれ等間隔となるように分割した部分領域の集まりから、フィラーが存在する部分領域の組が全て選択され、かつ、それらの全体がフィラー領域17として入力されてもよい。なお、フィラー領域17は、連続した一つの塊である必要はなく、孤立した複数の凝集体や、凝集塊などの高次構造を含んでいてもよい。
図3に示されるように、本実施形態では、フィラー領域17が、一定の粒径を持つ1つ以上の一次粒子(一次粒子をモデリングした一次粒子モデル5)が配置されたものとして表される場合が例示される。図3(a)に示されるように、例えば、フィラーモデル10が1つの一次粒子モデル5で構成される場合、1つの球状の領域としてフィラー領域17が定義される。一方、図3(b)に示されるように、例えば、フィラーモデル10が複数の一次粒子モデル5で構成される場合、フィラー領域17は、複数の一次粒子を結合して構成された凝集体が、複数孤立して配置されたものとして定義される。
本実施形態のフィラー領域17は、図3に示した一次粒子モデル5の粒径D1と、各一次粒子モデル5の重心位置の組として入力される。このとき、フィラー領域17は、各一次粒子モデル5の重心からの距離が粒径D1の半分以下となる球状の領域を、全ての一次粒子モデル5について包含した領域として定義される。なお、フィラー領域17には、複数の一次粒子モデル5の球状の領域同士の重なりがあってもよい。このような場合は、それらの一次粒子モデル5同士が結合した凝集体とみなされる。なお、重なりが小さすぎる場合には、フィラー領域17に後述の粒子モデル11を配置した後に、互いに結合する一次粒子モデル5、5間において、それらの粒子モデル11、11同士が隣接しない(離間している)という問題が発生しうる。このような問題を避けるために、結合した一次粒子モデル5、5同士の重なりの大きさ(厚み)は、粒子モデル11の直径よりも十分に大きいことが望ましい。
本実施形態のフィラーモデル10は、主として、図3(a)に示した1つの一次粒子モデル5で構成される場合が例示される。このため、工程S2では、仮想空間6の内部に、一次粒子モデル5が重ね合わされる1つのフィラー領域17が定義される。本実施形態のフィラー領域17には、図3(a)に示されるように、球状の一次粒子モデル5の粒径D1と、一次粒子モデル5の重心位置とが定義される。フィラー領域17は、コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態の作成方法では、コンピュータ1に、フィラーモデルを作成するための仮想空間が入力される(工程S2)。図3(a)、(b)は、一次粒子モデル5が配置された仮想空間6の一例を示す概念図である。
本実施形態の仮想空間6は、フィラー領域17の全体を含むように定義される。なお、仮想空間6の形状や大きさについては、フィラー領域17の全体が含まれていれば、適宜定義されうる。仮想空間6は、例えば、フィラー領域17のx軸方向、y軸方向及びz軸方向の上限値及び下限値それぞれに、一次粒子モデル5の粒径D1の幅を追加した直方体の領域として定義されてもよい。すなわち、フィラー領域17のx軸方向、y軸方向及びz軸方向のそれぞれの長さを、x軸方向の両側、y軸方向の両側及びz軸方向の両側に、一次粒子モデル5の粒径D1の幅でそれぞれ広げた直方体の領域が、仮想空間6として定義される。また、例えば、フィラー領域17の一次粒子モデル5が配置されている座標系に周期境界条件が定義されている場合には、周期境界条件の定義された座標系全体が、仮想空間6として定義されてもよい。このとき、フィラー領域17の入力と共に、仮想空間6を定義するために必要な周期境界条件が入力されてもよい。
本実施形態の仮想空間6は、互いに向き合う三対の平面7、7を有する立方体として定義されている場合が例示される。各平面7には、周期境界条件が定義されている。したがって、仮想空間6は、一方の平面7と、反対側の平面7とが連続している(繋がっている)ものとして取り扱われる。仮想空間6の一辺の長さ(フィラー用長さ)Laについては、適宜設定することができる。本実施形態のフィラー用長さLaは、フィラー領域17の全体を含みつつ、体積が可能な限り小さくなるように設定されるのが望ましい。これにより、フィラー領域17に、後述の粒子モデル11(図4に示す)が隙間なく充填され、さらに、後述の粒子モデル配置工程S4での計算時間を節約しうる。仮想空間6は、コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態の作成方法では、コンピュータ1に、フィラーモデル10(図9に示す)を構成するための粒子モデル(粗視化粒子モデル)11が定義される(工程S3)。粒子モデル11は、フィラー領域17に配置するためのものである。図4は、複数の粒子モデル11がアモルファス構造で充填された仮想空間6の一例を示す概念図である。
粒子モデル(粗視化粒子モデル)11は、適宜定義される。本実施形態の粒子モデル11は、フィラーを構成する原子を粗視化したものである。粒子モデル11は、後述の分子力学計算、及び、分子動力学計算において、運動方程式の質点として取り扱われる。即ち、粒子モデル11には、質量、体積、電荷又は初期座標などのパラメータが定義される。本実施形態では、一定の直径D2を持つ球形の粒子として、粒子モデル11が定義される場合が例示される。
直径D2については、適宜定義することができる。例えば、フィラーモデル10が後述の高分子材料のシミュレーションに用いられる場合、直径D2は、高分子鎖の表現に用いられる粒子の直径と同程度の値に設定されるのが望ましい。これにより、後述の高分子材料のシミュレーションでの高分子鎖の粒子の尺度において、フィラー表面に規則構造が現れるのを防ぐことができ、実際のフィラーでは生じない高分子鎖の挙動を避けることが可能となる。粒子モデル11の定義は、コンピュータ1に入力される。
次に、本実施形態の作成方法は、コンピュータ1が、仮想空間6の内部に、複数の粒子モデル11を配置する(粒子モデル配置工程S4)。図5は、粒子モデル配置工程S4の処理手順の一例を示すフローチャートである。
本実施形態の粒子モデル配置工程S4では、先ず、コンピュータ1が、粒子モデル11(図4に示す)の粒子数を決定する(工程S41)。粒子数は、仮想空間6の体積に、予め定められた充填率を乗じ、1つの粒子モデル11の体積で除した値が、四捨五入されることで求められる。なお、粒子モデル11の体積は、半径(直径D2の半分)を三乗して、4π/3を乗じたものとして求められる。充填率は、適宜定義されうる。本実施形態の充填率は、アモルファス構造に対応するように、例えば、60~68%程度(本例では、64%)に設定される。粒子数は、コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態の粒子モデル配置工程S4では、コンピュータ1が、仮想空間6の内部に、複数の粒子モデル11を仮配置する(工程S42)。図6は、粒子モデル11がランダムに配置された状態の一例を示す概念図である。図6では、図4に示した仮想空間6の一部分が拡大して示されている。工程S42では、粒子モデル11、11間の重なりを許して、複数(本例では、工程S41で得られた粒子数)の粒子モデル11がランダムに配置される。粒子モデル11の座標は、コンピュータ1に記憶される。
ところで、図6に示した粒子モデル11のランダムな配置では、粒子モデル11が互いに重なりを持ったり、仮想空間6の内部に空隙20が生じたりすることがある。このため、このような構造を有するフィラーモデルが、分子動力学シミュレーションに用いられると、互いに重なった粒子モデル11、11間に強い斥力が生じ、計算落ちが発生する可能性がある。また、上記の空隙20によって、フィラー表面に空孔が現れるなど、本来のフィラーでは生じないような挙動が起こる可能性がある。
上記のような問題を解決するには、粒子モデル11、11間の重なりや、仮想空間6の内部の空隙20が除去されたアモルファス構造となるように、粒子モデル11の配置が調整されるのが望ましい。図7(a)~(d)は、粒子モデル配置工程S4において、粒子モデル11の状態の変化の一例を示す概念図である。図7(a)は、粒子モデル11、11が互いに重なった状態、及び、仮想空間6の内部に空隙20(図6に示す)が生じた状態の一部を示している。
次に、本実施形態の粒子モデル配置工程S4では、図7(b)に示されるように、粒子モデル11、11間に、予め定められた第1ポテンシャルP1が定義される(工程S43)。第1ポテンシャルP1は、適宜定義されうる。図8は、第1ポテンシャルP1及び第2ポテンシャルP2の一例を示すグラフである。
第1ポテンシャルP1は、ポテンシャルエネルギー最小化によって、隣接する粒子モデル11、11間の距離が等間隔に近づき、かつ、仮想空間6の内部に空隙20(図6に示す)が残らないように、全体の密度を均一に近づけることが可能なものが採用されるのが望ましい。このために、第1ポテンシャルP1は、粒子モデル11、11の間の中心間の距離r(図7(a)に示す)が近いほど、強い斥力となることが望ましい。なお、粒子モデル11、11の間に重なりがある場合には、それらの間の斥力が極端に大きくならないのが望ましい。このような観点より、本実施形態の第1ポテンシャルP1には、隣接する粒子モデル11、11間の距離rとの関係が、指数減衰関数で定義されるものが望ましい。本実施形態の指数減衰関数Uexp(r)は、下記の式(1)で定義される。
指数減衰関数Uexp(r)は、パラメータA及びBの双方に正の値が設定されることで、粒子モデル11、11の間の中心間の距離rが近いほど、強い斥力となるように定義される。また、指数減衰関数Uexp(r)は、粒子モデル11、11間に重なりがある場合でも、斥力が極端に大きくなるのを防ぐことができる。なお、粒子モデル11、11が互いに完全に重なった場合(即ち、距離r=0)であっても、指数減衰関数Uexp(r)の上限値は、パラメータAとなる。これにより、ポテンシャルエネルギーの最小化を計算する際に、第1ポテンシャルP1の値に起因する計算落ちを避けることができ、ポテンシャルエネルギーの最小化を、確実に計算することができる。
上記の式(1)において、パラメータA、Bは、適宜定義されうる。本実施形態では、A=100kBT、B=4.0/σが用いられる。ここで、kBはボルツマン定数であり、Tは温度である。kB及びTの値は、共に粗視化シミュレーションに用いられるパラメータであり、適宜定義されうる。本実施形態kB及びTの値は、ともに1として定義されうる。パラメータBでのσは、粗視化シミュレーションに用いられる大きさに関するパラメータである。σの値は、粒子モデル11の直径D2(図6に示す)の0.8倍~1.2倍の範囲で選ばれるのが望ましい。本実施形態では、後述する第2ポテンシャルP2のカットオフ距離rcと、直径D2とが等しくなるように、σは、直径D2の約0.891倍として定義される。なお、このように定義された第1ポテンシャルP1は長距離力(遠達力)であり、遠方の粒子モデル11、11間にも作用する。したがって、粒子モデル11の総数が増えると計算量が急激に増える傾向があるため、計算量を削減するために、カットオフ距離が適宜定義されてもよい。第1ポテンシャルP1は、コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態の粒子モデル配置工程S4では、コンピュータ1が、第1ポテンシャルP1に基づいて、複数の粒子モデル11を対象に、分子力学法に基づくポテンシャルエネルギーの最小化を計算する(第1最小化工程S44)。本実施形態の分子力学計算では、例えば、仮想空間6(図6に示す)について粒子モデル11に古典力学が適用される。そして、粒子モデル11のポテンシャルエネルギーが計算される。このポテンシャルエネルギーに基づいて、例えば、最急降下法や共役勾配法などのアルゴリズムを用いて、ポテンシャルエネルギーの最小化が行われ、それぞれの粒子モデル11の配置が調整される。本実施形態の分子力学計算(及び後述の分子動力学計算)は、仮想空間6の体積及び形状が一定に保たれる。分子力学計算は、例えば(株)JSOL社製のソフトマテリアル総合シミュレーター(J-OCTA)に含まれるCOGNACを用いて処理することができる。
第1最小化工程S44では、粒子モデル11、11間において、第1ポテンシャルP1に基づくポテンシャルエネルギーが十分に最小化されるまで、分子力学計算が実施される。なお、ポテンシャルエネルギー最小化の判断基準については、粒子モデル11の配置の変化が、無視できるほど小さくなったとみなせる基準であれば、適宜設定されうる。図7(b)には、第1ポテンシャルP1による粒子モデル11のポテンシャルエネルギーの最小化によって、図7(a)に示した状態からの変化が示されている。
第1最小化工程S44では、第1ポテンシャルP1に基づくポテンシャルエネルギーの最小化の計算により、図7(a)及び(b)に示されるように、仮想空間6の内部の空隙20(図6に示す)を除去しつつ、隣接する粒子モデル11、11の距離を一定に近づけることができる。具体的には、第1ポテンシャルP1は、粒子モデル11、11の距離が小さいほど、より強い斥力が生じる。このため、ポテンシャルエネルギーが高く(斥力が強く)なると、粒子モデル11、11が反発(互いに離間)して、それらの重なりが小さくなる。一方、粒子モデル11が存在しない領域(即ち、空隙20)には、隣接する粒子モデル11との反発を避けて移動してきた粒子モデル11によって埋められる。このように、粒子モデル11の密度が高かった領域ではその密度が減り、粒子モデル11の密度が低かった領域(空隙20)では、その密度が増えるため、最終的に、空隙20を除去しつつ、隣接する粒子モデル11、11間の距離を一定に近づけることができる(一例として、図7(b)に示す)。
次に、本実施形態の粒子モデル配置工程S4では、第1ポテンシャルP1に代えて、隣接する粒子モデル11、11間に、第1ポテンシャルP1よりも強い斥力を作用させる第2ポテンシャルP2(図7(c)に示す)が定義される(工程S45)。工程S45は、第1最小化工程S44の後の粒子モデル11を対象に、第2ポテンシャルP2が定義される。
第2ポテンシャルP2は、隣接する粒子モデル11、11間に、第1ポテンシャルP1よりも強い斥力を作用させるものであれば、適宜採用されうる。本実施形態の第2ポテンシャルP2は、図8に示されるように、レナードジョーンズポテンシャル(Lennard-Jones potential)(以下、単に、「LJポテンシャル」ということがある。)が平衡長でカットオフされたもの(以下、単に「斥力LJポテンシャル」ということがある。)が採用される。カットオフ距離rcを持つLJポテンシャルは、下記の式(2)で定義される。
r:粒子モデル11、11の中心間の距離
ε:ポテンシャルエネルギーの大きさに関するパラメータ
σ:粗視化シミュレーションに用いられる大きさに関するパラメータ
rc:カットオフ距離rc
LJポテンシャル(斥力LJポテンシャル)の詳細は、論文1(Kurt Kremer & Gary S. Grest 著 「Dynamics of entangled linear polymer melts: A molecular-dynamics simulation」、J. Chem Phys. vol.92, No.8, 15 April 1990)に記載されている。第2ポテンシャルP2(斥力LJポテンシャル)は、上記式(2)と、カットオフ距離rc=21/6σ(~1.122σ)とが、共に用いられることで定義されうる。
図8に示されるように、粒子モデル11、11間の距離r(σ)が0~約1σの範囲において、第2ポテンシャルP2の傾きは、第1ポテンシャルP1の傾きに比べて大きく(斥力が強く)なっている。したがって、第2ポテンシャルP2は、隣接する粒子モデル11、11間に、第1ポテンシャルP1よりも強い斥力を作用させることができる。第2ポテンシャルP2は、コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態の粒子モデル配置工程S4では、コンピュータ1が、第2ポテンシャルP2に基づいて、複数の粒子モデル11を対象に、ポテンシャルエネルギーの最小化を計算する(第2最小化工程S46)。この第2最小化工程S46は、第1最小化工程S44と同様の手順で行われる。
本実施形態の第2最小化工程S46では、第2ポテンシャルP2に基づくポテンシャルエネルギーの最小化の計算に先立って、図7(b)に示されるように、第1ポテンシャルP1に基づいて、隣接する粒子モデル11、11の重なりが除去、又は、十分に小さくされている。このため、第2最小化工程S46では、第1ポテンシャルP1よりも強い斥力を作用させる第2ポテンシャルP2により、斥力が極端に大きくなるのを防ぐことができる。したがって、第2最小化工程S46では、図7(c)に示されるように、第2ポテンシャルP2に基づいて、粒子モデル11のポテンシャルエネルギー最小化を確実に計算することができる。
本実施形態の第2最小化工程S46では、全ての粒子モデル11について、第2ポテンシャルP2の斥力が十分に弱く(小さく)なるまで、分子力学計算が実施される。これにより、第2最小化工程S46では、複数の粒子モデル11、11間の重なりを除去した配置を計算することができ、粒子モデル11が仮想空間6にアモルファス構造で充填された配置が作成される。アモルファス構造は、コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態の作成方法では、コンピュータ1が、図3に示したフィラー領域17の外部に存在する(フィラー領域17からはみ出した)粒子モデル11を削除して、フィラーモデル10を作成する(工程S5)。工程S5は、第2最小化工程S46の後に実施される。
粒子モデル11がフィラー領域17からはみ出したか否かを判断するための条件としては、適宜定義されうる。本実施形態では、粒子モデル11の一部又は全部がフィラー領域17の外側に存在する場合に、粒子モデル11がフィラー領域17からはみ出したと判断される。より厳密には、例えば、粒子モデル11の中心座標とフィラー領域17(図3に示す)の表面との最短距離が、粒子モデル11の直径D2を2で除した値よりも小さい場合、又は、粒子モデル11の中心座標がフィラー領域17の外側に存在する場合に、粒子モデル11がフィラー領域17からはみ出したと判断される。工程S5では、フィラー領域17からはみ出した粒子モデル11が削除されることにより、フィラー領域17の内部に、複数の粒子モデル11が配置されたフィラーモデル10が作成されうる。図9は、フィラーモデルの一例を示す概念図である。
次に、本実施形態の作成方法では、コンピュータ1が、隣接する粒子モデル11、11を結合する(工程S6)。本実施形態の工程S6では、予め定められた距離(以下、単に「結合距離」ということがある。)以下で隣接する粒子モデル11、11が、結合されている。
結合距離は、適宜設定されうる。本実施形態の結合距離は、粒子モデル11の直径D2(図6に示す)の1.0倍~1.5倍の範囲(本例では、1.1倍)に設定される。そして、本実施形態の工程S6では、図7(d)に示されるように、結合距離以下で隣接する粒子モデル11、11が、結合鎖モデル8によって結合される。これにより、工程S6では、複数の粒子モデル11を結合したフィラーモデル10が作成される。フィラーモデル10は、コンピュータ1に記憶される。
本実施形態では、図7(d)に示した結合鎖モデル8を用いて、粒子モデル11、11が結合されたが、このような態様に限定されない。例えば、フィラー領域17(図3に示す)からはみ出した粒子モデル11を削除した(工程S5)後に、上記の工程S6を省略して、粒子モデル11、11の間が結合されていないフィラーモデル10(図示省略)が作成されてもよい。
本実施形態の作成方法では、上記の特許文献1とは異なり、フィラーモデル10の粒子モデル11を、不規則なアモルファス(非晶質)状に配置することができる。これにより、本実施形態の作成方法では、図9で示されるように、フィラーモデル10の外面が不規則な配置となり、図15に示されるような規則的な階段状に形成されるのを防ぐことができる。なお、実際のフィラーの外面は、例えば、焼結法や沈降法で製造されたシリカの場合、規則的な階段状に形成されていない。したがって、本実施形態の作成方法では、実際のフィラーの外面がより適切に表現され、かつ、粒子モデル11が密に充填された強固な構造を持つフィラーモデル10を作成することが可能となる。
本実施形態の作成方法で作成されたアモルファス構造は、上記の特許文献1のような面心立方格子や体心立方格子よりも充填率が低いため、従来の方法に比べて、粒子モデル11の数を削減できる。したがって、フィラーモデル10を用いたシミュレーションにおいて、計算量の節約が可能となる。
次に、本実施形態の作成方法では、フィラーモデル10が作成された後、粒子モデル11、11の間に、分子動力学計算に用いられる力場が設定されてもよい(工程S7)。隣接する粒子モデル11、11間に作用する力場としては、上記式(2)およびカットオフ距離rc=21/6σで表される斥力LJポテンシャルが用いられる。互いに結合している粒子モデル11、11間の力場としては、例えば、論文1に記載の下記式(3)で示される結合ポテンシャルが用いられてよい。
本実施形態では、フィラーモデル10の隣接する粒子モデル11、11の間の距離が、いずれも直径D2(図4に示す)に近づくように作成されている。また、直径D2は、カットオフ距離rc=21/6σ=約1.122σに等しく設定されている。このため、図7(d)に示した結合鎖モデル8に、上記式(3)で示される結合ポテンシャルがそのまま用いられると、結合ポテンシャルが用いられる前の結合長が約1.122σであるのに対して、結合ポテンシャルの平衡長が約0.961σとなるため、分子動力学計算によって緩和が起こり、フィラーモデル全体が縮む場合がある。このような問題を回避するために、結合ポテンシャルの平衡長がカットオフ距離rcと等しくなるように、粒子モデル11、11間の結合ポテンシャルが調整されてもよい。例えば、粒子モデル11、11間の結合ポテンシャルのパラメータσ(ULJ(r)の項)及び伸びきり長R0が、ともに1.168倍されてもよい。
粒子モデル11、11の間に結合(結合鎖モデル8)が定義されていない場合(工程S6が省略)には、工程S7も省略されてもよい。この場合、例えば、フィラーモデル10の粒子モデル11の全体の座標が固定されてもよいし、フィラーモデル10を剛体として定義するための拘束条件が設定されてもよい。
ところで、後述のシミュレーション方法では、図9に示したフィラーモデル10を構成する全ての粒子モデル11を対象に、分子動力学計算が実施される。このため、粒子モデル11の充填率(個数)が大きいと、計算時間が増大する傾向がある。したがって、作成方法には、粒子モデル11の充填率が小さくなるように、フィラーモデル10が改造されてもよい。図10は、本発明の他の実施形態の作成方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。図11は、本発明の他の実施形態のフィラーモデル10の一例を示す断面図である。図10では、仮想空間が省略されている。この実施形態において、これまでの実施形態と同一の構成については、同一の符号を付し、説明を省略することがある。
この実施形態の作成方法では、図11に示されるように、フィラーモデル10の内部の粒子モデル11の充填率が、フィラーモデル10の外層21の粒子モデル11の充填率よりも小さくなるように、フィラーモデル10が改造されている。この改造する工程には、図10に示されるように、フィラーモデル10を中空にする工程S8と、中空とされたフィラーモデル10の内部に、フィラーモデル10の外層21(アモルファス構造)の充填率よりも小さい結晶構造の粒子モデル11を充填する工程S9とが含まれる。
工程S8では、図11に示されるように、フィラーモデル10の外層21の粒子モデル11を維持したまま、外層21の内部の粒子モデル11が削除される。この実施形態では、仮想空間6内の粒子モデル11のうち、外層21に含まれていない全ての粒子モデル11が削除されている。
外層21は、適宜定義されうる。この実施形態の外層21は、フィラー領域17の外面から内側に向けて、予め定められた厚さr1以内の領域として定義される。厚さr1は、適宜定義されうる。この実施形態の厚さr1は、一次粒子モデル5の粒径D1(図3(a)に示す)の5%~20%(本例では、10%)に設定される。
外層21に含まれるか否かの判断は、適宜行われうる。この実施形態では、粒子モデル11の少なくとも一部が外層21の外側(即ち、半径方向の内側)に存在する場合に、外層21に含まれないと判断される。より具体的には、粒子モデル11の中心座標が外層21の外側(即ち、半径方向の内側)に存在する場合、又は、粒子モデル11の中心座標と外層21の外面との最短距離が、粒子モデル11の直径D2(図4に示す)を、2で除した値よりも小さい場合に、外層21に含まれないと判断される。
工程S9では、アモルファス構造よりも充填率が低い結晶構造に基づいて、フィラーモデル10の外層21の内部の領域に、粒子モデル11が充填される。結晶構造は、外層21の充填率(例えば、60%~68%)よりも小さいものであれば、適宜採用されうる。この実施形態では、ダイヤモンド構造(充填率が34%)が採用される。
この実施形態の作成方法では、外層21を構成する粒子モデル11のアモルファス(非晶質)状の配列が維持しされるため、これまでの実施形態と同様に、フィラーの外面をより適切に表現できるフィラーモデル10を作成することができる。さらに、この実施形態の作成方法では、フィラーモデル10全体の強度の低下を抑えながら、フィラーモデル10の内部の粒子モデル11の充填率を小さくできるため、後述のシミュレーション方法において、計算対象の粒子モデル11の個数を小さくすることができる。したがって、この実施形態の作成方法は、後述のシミュレーション方法(分子動力学計算)において、計算精度を維持しつつ、計算時間を短縮することが可能となる。
この実施形態では、フィラーモデル10の内部に充填される結晶構造について、隣接する粒子モデル11が結合鎖モデル8(図7(d)及び図9に示す)によって結合されてもよい。さらに、結晶構造を構成する粒子モデル11と、外層21を構成する粒子モデル11とが、結合鎖モデル8によって結合されてもよい。これにより、フィラーモデル10の強度の低下を抑えながら、フィラーモデル10の内部の粒子モデル11の数を減少させることができる。
次に、上述の作成方法で取得されたフィラーモデル10を用いた高分子材料のシミュレーション方法が説明される。このシミュレーション方法では、コンピュータ1を用いて、フィラーと高分子成分とを含む高分子材料の性能が計算される。
高分子成分には、例えば、天然ゴム、合成ゴム及び樹脂等が含まれる。本実施形態の高分子成分としては、cis-1,4ポリブタジエン(以下、単に「ポリブタジエン」ということがある)が例示される。図12は、ポリブタジエンの構造式である。
ポリブタジエンを構成する分子鎖12は、メチレン基(-CH2-)とメチン基(-CH-)とからなるモノマー13{-[CH2-CH=CH-CH2]-}が、重合度nで連結されて構成されている。また、高分子材料の末端には、メチレン基(-CH2)に替えて、メチル基(-CH3)が連結される。なお、高分子成分には、ポリブタジエン以外のものが用いられてもよい。また、フィラーには、上述のものが採用される。図13は、高分子材料のシミュレーション方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。
本実施形態のシミュレーション方法では、先ず、コンピュータ1に、高分子材料(図示省略)の一部に対応する仮想空間であるセルが入力される(工程S11)。図14は、高分子材料モデルの一例を示す概念図である。図14では、分子鎖モデル15の一部のみが代表して示されている。
セル14は、後述する分子動力学計算において、計算対象となる領域である。本実施形態のセル14は、図9に示した仮想空間6と同様に設定される。セル14の内部には、少なくとも一つのフィラーモデル10、及び、複数の分子鎖モデル15が配置される。
セル14の一辺の長さLbは、適宜設定することができる。本実施形態の長さLbは、後述の分子鎖モデル15の拡がりを示す量である慣性半径(図示省略)の3倍以上が望ましい。これにより、セル14は、分子動力学計算において、周期境界条件のために周期的に並ぶ自分自身(イメージ)との衝突の発生を防いで、分子鎖モデル15の空間的拡がりを適切に計算することができる。また、セル14の大きさは、例えば1気圧で安定な体積に設定される。これにより、セル14は、解析対象の高分子材料の少なくとも一部の体積を定義することができる。セル14は、コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態のシミュレーション方法は、コンピュータ1に、高分子材料の分子鎖12(図12に示す)をモデル化した分子鎖モデル15が入力される(工程S12)。本実施形態の分子鎖モデル15は、粗視化分子モデルである。
分子鎖モデル15は、分子鎖12(図12に示す)を構成する原子の数よりも少ない複数の粒子16を用いて表現されている。これらの粒子16、16間には、結合鎖(図示省略)が結合されている。本実施形態の分子鎖モデル15は、Kremer-Grestモデルである場合が例示されるが、特に限定されるわけではない。分子鎖モデル15は、例えば、DPD(散逸粒子動力学法)に基づくモデル等であってもよい。
本実施形態の各粒子16は、例えば、図12に示した分子鎖12のモノマー13に対応している。分子鎖12がポリブタジエンである場合には、例えば、1.10個分のモノマー13を構造単位として、該構造単位が1個の粒子16に置換される。これにより、本実施形態の分子鎖モデル15には、複数(例えば、10~5000個)の粒子16が設定される。粒子16は、分子動力学計算において、運動方程式の質点として取り扱われる。即ち、粒子16には、質量、直径、電荷又は初期座標などのパラメータが定義される。これらの各パラメータは、数値情報としてコンピュータ1に記憶される。
結合鎖(図示省略)は、粒子16、16間に平衡長を定義した結合ポテンシャルとして構成される。ここで、「平衡長」とは、結合ポテンシャルの値が最も小さくなるような粒子16、16間の結合距離として定義される。また、結合鎖(図示省略)の結合ポテンシャルは、例えば、上述の論文1に基づいて設定することができる。このような分子鎖モデル15は、高分子材料を分子動力学計算で取り扱うための数値データであり、コンピュータ1に入力される。
次に、本実施形態のシミュレーション方法は、コンピュータ1が、フィラーモデル10を取得する(工程S13)。工程S13では、上述のフィラーモデルの作成方法の処理手順を実施して、少なくとも1つのフィラーモデル10が取得される。フィラーモデル10は、コンピュータ1に記憶される。
次に、本実施形態のシミュレーション方法は、コンピュータ1が、セル14の内部に、分子鎖モデル15と、フィラーモデル10とを配置する(工程S14)。本実施形態の工程S7では、先ず、セル14の内部に、フィラーモデル10が配置される。フィラーモデルを配置する位置については、適宜設定することができる。例えば、高分子材料の電子線透過画像において、フィラーが配されている領域に、フィラーモデル10が配置されてもよい。これにより、工程S14では、実際の高分子材料でのフィラーの相対位置に基づいて、セル14の内部に、フィラーモデル10の配置を配置することができる。
次に、工程S14では、フィラーモデル10が配置されていない領域に、複数の分子鎖モデル15が配置される。これにより、工程S14では、実際の分子鎖12の分布に近似させて、分子鎖モデル15をセル14内に配置することができる。
次に、本実施形態のシミュレーション方法では、隣接する分子鎖モデル15、15の粒子16、16間、及び、分子鎖モデル15の粒子16とフィラーモデル10の粒子モデル11との間に、引力及び斥力が作用するポテンシャルP3が定義される(工程S15)。このポテンシャルP3としては、上記の特許文献1に記載のLJポテンシャルが採用される。LJポテンシャルの各変数は、例えば、上述の論文1に基づいて適宜設定することができる。
次に、本実施形態のシミュレーション方法では、コンピュータ1が、分子鎖モデル15とフィラーモデル10とを対象に、分子動力学計算を行う(工程S16)。分子動力学計算では、例えば、セル14について所定の時間、フィラーモデル10の粒子モデル11、及び、分子鎖モデル15の粒子16が古典力学に従うものとして、ニュートンの運動方程式が適用される。そして、各時刻での粒子モデル11及び粒子16の動きが、単位時間毎に追跡される。
工程S16では、先ず、分子鎖モデル15の構造緩和が計算される。この場合、セル14において、圧力及び温度が一定、又は、体積及び温度が一定に保たれる。この構造緩和の計算されることにより、工程S16では、高分子材料(図示省略)をモデル化した高分子材料モデル18が作成される。
次に、本実施形態の工程S16では、作成された高分子材料モデル18の変形計算(例えば、伸長変形)が行われる。そして、高分子材料モデル18の変形計算によって取得される物理量(例えば、応力など)が、コンピュータ1に記憶される。
本実施形態のシミュレーション方法では、フィラーのミクロ構造に近似させた表面構造を有するフィラーモデル10が用いられるため、表面構造が高分子材料(分子鎖モデル15)の物性に与える影響を精度良く評価することができる。したがって、本実施形態のシミュレーション方法では、高分子材料モデル18の変形計算による物理量を、精度良く計算することができる。
次に、本実施形態のシミュレーション方法では、高分子材料モデル18の物性が、良好か否かが判断される(工程S17)。良好か否かの判断は、高分子材料に求められる強度や耐久性等に基づいて適宜実施される。
工程S17において、物性が良好である場合(工程S17で、「Y」)、例えば、高分子材料モデル18を構成するフィラー及び分子鎖12(図13に示す)に基づいて、高分子材料が製造される(工程S18)。製造された高分子材料は、例えば、タイヤ等の工業製品の製造に用いられる。一方、工程S10において、物性が良好でない場合(工程S17で、「N」)、フィラー及び分子鎖12の少なくとも一方の構造等を変更して(工程S19)、工程S11~工程S17が再度実施される。これにより、本実施形態のシミュレーション方法では、良好な物性を有する高分子材料、及び、その高分子材料を利用した工業製品を製造することが可能となる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図2に示した処理手順に基づいて、フィラーの数値解析用のモデルが作成された(実施例1、実施例2及び比較例)。
実施例1及び実施例2では、図5に示した処理手順に従い、第1ポテンシャルに基づいて、複数の粒子モデルを対象に、分子力学法に基づくポテンシャルエネルギーの最小化を計算する第1最小化工程が実施された。次に、実施例1及び実施例2では、第1ポテンシャルよりも強い斥力を作用させる第2ポテンシャルに基づいて、複数の粒子モデルを対象に、ポテンシャルエネルギーの最小化を計算する第2最小化工程が実施された。そして、実施例1及び実施例2では、球状の一次粒子1つからなるフィラー領域からはみ出した粒子モデルを削除する工程が実施された。
実施例1では、予め定められた距離以下で隣接する粒子モデルを結合する工程が実施された。図9は、実施例1のフィラーモデルの一例を示す概念図である。
一方、実施例2では、図10に示した処理手順に基づいて、フィラーモデルの内部の粒子モデルの充填率が、フィラーモデルの外層の一次粒子モデルの充填率よりも小さくなるように、フィラーモデルを改造する工程が実施された。実施例2において、フィラーモデルの内部の粒子モデルの結晶構造は、ダイヤモンド構造である。そして、実施例2では、予め定められた距離以下で隣接する粒子モデルを結合する工程が実施された。図11は、実施例2のフィラーモデルの断面の一例を示す概念図である。
比較例では、上記の特許文献1と同様に、複数の粒子モデルが、面心立方格子状等の結晶格子状に配列された後に、球状の一次粒子1つからなるフィラー領域からはみ出した粒子モデルが削除されることにより、フィラーモデルが作成された。図15は、比較例のフィラーモデルの一例を示す概念図である。
そして、実施例1、実施例2及び比較例のフィラーモデルについて、図13に示した処理手順に基づいて、分子鎖モデルとフィラーモデルとを対象に、分子動力学計算を行うシミュレーションが実施された。そして、シミュレーションに必要な計算時間が求められた。共通仕様は、次のとおりである。
仮想空間の長さLa:108σ
フィラー体積分率:30%
単位時間:0.006τ
構造緩和計算:
ステップ数:1,000,000ステップ
フィラー体積分率:30%
単位時間:0.006τ
構造緩和計算:
ステップ数:1,000,000ステップ
テストの結果、実施例1及び実施例2のフィラーモデルの外面は、比較例のような規則的な階段状に形成されるのを防ぐことができており、フィラーの外面をより適切に表現できるフィラーモデルを作成することができた。このような実施例1及び実施例2のフィラーモデルが用いられたシミュレーションでは、比較例のフィラーモデルが用いられたシミュレーションに比べて、本来のフィラーで生じる挙動を精度良く再現することができた。
また、実施例2は、フィラーモデルの内部の粒子モデルの充填率を、フィラーモデルの外層の粒子モデルの充填率よりも小さくできるため、実施例1のシミュレーションの計算時間の89%、及び、比較例のシミュレーションの計算時間の88%に短縮することができた。
S42 複数の粒子モデルを仮配置する工程
S44 第1最小化工程
S46 第2最小化工程
S44 第1最小化工程
S46 第2最小化工程
Claims (7)
- フィラーの数値解析用のフィラーモデルを作成するための方法であって、
コンピュータに、前記フィラーが存在する領域であるフィラー領域を入力する工程と、
前記コンピュータに、前記フィラーモデルを構成するための粒子モデルを定義する工程とを含み、
前記コンピュータが、
前記フィラー領域全体を含む仮想空間を定義する工程と、
前記仮想空間の内部に、複数の前記粒子モデルを配置する工程と、
前記フィラー領域の外部に存在する前記粒子モデルを削除して、前記フィラー領域の内部に、複数の前記粒子モデルが配置された前記フィラーモデルを作成する工程とを含み、
前記粒子モデルを配置する工程は、
前記仮想空間の内部に、複数の前記粒子モデルを仮配置する工程と、
前記粒子モデル間に、予め定められた第1ポテンシャルを定義する工程と、
前記第1ポテンシャルに基づいて、複数の前記粒子モデルを対象に、分子力学法に基づくポテンシャルエネルギーの最小化を計算する第1最小化工程と、
前記第1最小化工程の後に、隣接する前記粒子モデル間に、前記第1ポテンシャルよりも強い斥力を作用させる第2ポテンシャルを定義する工程と、
前記第2ポテンシャルに基づいて、複数の前記粒子モデルを対象に、前記ポテンシャルエネルギーの最小化を計算する第2最小化工程とを含む、
フィラーモデルの作成方法。 - 複数の前記粒子モデルを仮配置する工程は、前記粒子モデル同士の重なりを許容する条件に基づいて、前記粒子モデルがランダムに配置される、請求項1記載のフィラーモデルの作成方法。
- 前記第1ポテンシャルは、隣接する前記粒子モデル間の距離との関係が、指数減衰関数で定義される、請求項1又は2記載のフィラーモデルの作成方法。
- 前記第2ポテンシャルは、レナードジョーンズポテンシャルが平衡長でカットオフされたものである、請求項1ないし3のいずれかに記載のフィラーモデルの作成方法。
- 前記フィラーモデルを作成する工程の後に、前記コンピュータが、前記フィラーモデルの内部の前記粒子モデルの充填率が、前記フィラーモデルの外層の前記粒子モデルの充填率よりも小さくなるように、前記フィラーモデルを改造する工程をさらに含む、請求項1ないし4のいずれかに記載のフィラーモデルの作成方法。
- 前記フィラーモデルを改造する工程は、前記フィラーモデルの外層の充填率よりも小さい結晶構造に基づいて、前記フィラーモデルの内部の前記粒子モデルを配置する工程を含む、請求項5記載のフィラーモデルの作成方法。
- 前記フィラーモデルを作成する工程は、前記フィラー領域からはみ出した前記粒子モデルを削除した後に、隣接する前記粒子モデルを結合する工程を含む、請求項1ないし6のいずれかに記載のフィラーモデルの作成方法。
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