JP2018098353A - プラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018098353A
JP2018098353A JP2016241424A JP2016241424A JP2018098353A JP 2018098353 A JP2018098353 A JP 2018098353A JP 2016241424 A JP2016241424 A JP 2016241424A JP 2016241424 A JP2016241424 A JP 2016241424A JP 2018098353 A JP2018098353 A JP 2018098353A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasma
water
copper oxide
copper
oxygen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016241424A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6842159B2 (ja
Inventor
中野 博彦
Hirohiko Nakano
博彦 中野
寺井 弘和
Hirokazu Terai
弘和 寺井
理 辻
Osamu Tsuji
理 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Samco Inc
Original Assignee
Samco Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Samco Inc filed Critical Samco Inc
Priority to JP2016241424A priority Critical patent/JP6842159B2/ja
Publication of JP2018098353A publication Critical patent/JP2018098353A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6842159B2 publication Critical patent/JP6842159B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Plasma Technology (AREA)
  • Cleaning In General (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】例えば、表面の少なくとも一部に銅が露出している対象物の表面から不要な有機物等を除去するにあたって、該露出部表面に銅酸化物が形成されたままとされることを回避することができる技術を提供する。【解決手段】表面の少なくとも一部に銅が露出している対象物9の該露出部表面の銅酸化物を還元処理するためのプラズマ処理方法であって、プラズマ処理室1の内部に対象物9を配置する配置工程と、プラズマ処理室1の内部に、水あるいは水を含む混合物をプラズマ原料として導入し、該プラズマ原料をプラズマ化する水プラズマ形成工程と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、基板等の対象物(特に、表面の少なくとも一部に銅が露出している対象物)に対してプラズマ処理を行って、例えば、その表面から不要な有機物を除去する技術に関する。
半導体基板の製造工程等においては、表面に存在している不要な有機物を除去する処理が必要となる場面が多く存在する。
例えば、半導体基板の製造工程においては、図1(a)にその一部分が示されるように、電極102が形成された基板(例えば、シリコンで形成される半導体基板)101上に、フォトレジスト層103を形成し、これを露光・現像してマスクパターン104を形成し、該マスクパターン104が形成されていない部分をエッチングして回路パターン等を形成する、という一連の処理が行われる。ここで、エッチングの精度を確保するためには、基板101上に形成されるマスクパターン104が、その頂面部分から根元部分に亘って太さが変化しない真っ直ぐな形状となっていることが好ましい。ところが実際は、フォトレジストの反応不足等によって、図示されるように、マスクパターン104の根元に裾引き部分104aが生じたり、頂面に庇状の部分104bが生じたりすることがある。また、フォトレジストの現像残渣(いわゆる、スカム)104cが、マスクパターン104の間隙等に残ってエッチングの精度を悪化させることもある。そこで、マスクパターン104の形成後であってエッチングの前に、これらの不要な部分104a,104b,104cを除去する処理(いわゆる、デスカム処理)が行われる。
また例えば、プリント配線基板の製造工程においては、図1(b)に示されるように、電極202が形成された基板(一般に、ポリイミド、エポキシ系樹脂、ガラス、シリコン等から成る)201上に、樹脂材料等で形成されたソルダーレジスト膜(永久保護膜)203を形成し、その一部分(電子部品を実装する部分)に、レーザ等を照射してビアホール204を形成する。このレーザ等を照射した際に発生したソルダーレジストの残渣(いわゆる、スミア)204aが該ビアホール204の内部等に残ると、これが層間接続の際の導通不良、密着力不足等の原因となる虞がある。そこで、ビアホール204の形成後に、スミア204aを除去するための処理(いわゆる、デスミア処理)が行われる。
また例えば、SAW(Surface Acoustic Wave:表面弾性波)デバイスにおいて櫛歯状の電極を形成するにあたっては、図1(c)に示されるように、基板(例えば、LiTaO(タンタル酸リチウム)やLiNbO(ニオブ酸リチウム)等の誘電体により形成される基板)301上に形成したフォトレジスト層を露光・現像することによって、櫛歯状のパターン以外の部分を覆うようなフォトレジストパターン302を形成し、その上から電極となる金属(例えば銅)を蒸着させて電極層303を形成する。その後、フォトレジストパターン302を、それを覆う電極層303もろとも除去することによって、櫛歯状の電極303を形成する。ここで、フォトレジストパターン302を除去する際に発生したフォトレジストの残渣302aが、電極303上に付着等していると、分離不良等の原因となる虞がある。そこで、フォトレジストパターン302を除去した後に、フォトレジストの現像残渣302aを除去するための処理が行われる。
従来、不要な有機物の除去は、薬液を用いたウェット処理によってなされることが多かった。しかしながら、配線の微細化が進む近年においては、上記に例示したマスクパターン104間の隙間やビアホール204の内径等も狭小化してきており、薬液をそのような狭い空間に浸透させること(ひいては、該空間にある不要な有機物を除去すること)が難しくなってきている。
そこで、不要な有機物の除去を、ウェット処理ではなくドライ処理によって行う手法が模索されている。例えば特許文献1には、酸素プラズマを用いてデスミア処理を行うことが記載されている。プラズマであれば、狭い空間にも入り込むことができるので、このような空間にあるスミアを確実に除去することができる。
国際公開公報WO2012/042846
特許文献1の技術では、デスミア処理に酸素プラズマが用いられている。酸素プラズマは有機物の除去作用が強いという点において優れているが、対象物の表面に酸化されやすい物質が露出している場合、これを酸素プラズマで処理すると、該物質が酸化されてしまうという問題がある。例えば、図1に示される各ケースにおいては、対象物の表面に電極が露出しているが、この電極として多く用いられる材料は銅であり、これは非常に酸化されやすい物質である。したがって、このようなケースにおいて酸素プラズマを用いて有機物を除去しようとすると、銅電極が酸化されて銅酸化物となってしまう。
また、表面に銅電極が露出した対象物は、酸素プラズマによる処理を受けなくとも、例えばこれに熱を加えることにより、あるいは、酸素を含む雰囲気下にするだけでも、表面の銅電極が容易に酸化されてしまう(熱酸化、あるいは、自然酸化)。
銅電極の表面が酸化されて銅酸化物になったままとされると、接続不良(導通不良)の原因となってしまう。
本発明が解決しようとする課題は、例えば、表面の少なくとも一部に銅が露出している対象物の表面から不要な有機物等を除去するにあたって、該露出部表面に銅酸化物が形成されたままとされることを回避することができる技術を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明は、
表面の少なくとも一部に銅が露出している対象物の該露出部表面の銅酸化物を還元処理するためのプラズマ処理方法であって、
プラズマ処理室の内部に前記対象物を配置する配置工程と、
前記プラズマ処理室の内部に、水あるいは水を含む混合物をプラズマ原料として導入し、該プラズマ原料をプラズマ化する水プラズマ形成工程と、
を有する。
ここで言う「水」には、気体状の水(水蒸気)、液体状(水滴状)の水、及び固体状(氷霧状)の水が含まれる。
また、「水を含む混合物」の水以外の組成物としては、酸素、空気、窒素、アルゴン、ヘリウム、水素、一酸化二窒素、等が含まれる(詳しくは後述する。)。
水あるいは水を含む混合物をプラズマ原料としてこれをプラズマ化することによって、水プラズマ(水プラズマ単体、あるいは、少なくとも一部に水プラズマを含む混合プラズマ)が形成される。本発明者らは、実験によって、水プラズマが高い還元力を有するという知見を得た(例えば図6〜図8)。したがって、水プラズマによると、対象物の表面に露出している銅酸化物を還元して銅に戻すことができる。また、水プラズマは高い有機物除去作用を有する(例えば図14)ため、対象物の表面にレジストやスカム、スミア等の有機物が残存している場合、それらを除去することもできる。
その理由は次のように推測される。
単体の水プラズマが存在するプラズマ処理室内に存在する物質の種類と量を、分析装置を用いて測定すると、水プラズマが形成されているプラズマ処理室内には、ヒドロキシルラジカル、原子状水素、および、原子状酸素、が存在していることが確認された(図2)。ここから、水プラズマが形成されたプラズマ処理室では次の(1)、(2)の化学反応が進行すると推測される。
(1)原子状酸素とヒドロキシルラジカルが、対象物に付着している有機物等と結合する化学反応
この化学反応によって、対象物から有機物等が除去される。つまり、プラズマ処理室内にある原子状酸素とヒドロキシルラジカルは、有機物等の除去に寄与している。
(2)原子状水素と銅酸化物とが結合する化学反応(還元)
CuO+2H→2Cu+H
CuO+2H→Cu+H
この化学反応によって対象物の表面に存在している銅酸化物が還元されて、銅に戻る。つまり、プラズマ処理室内にある原子状水素は、銅酸化物の還元に寄与している。
本発明に係るプラズマ処理方法は、好ましくは、
前記配置工程の後であって前記水プラズマ形成工程の前に、前記プラズマ処理室の内部に酸素ガスを導入してこれをプラズマ化する酸素プラズマ形成工程、
をさらに有する。
酸素プラズマは水プラズマに比べて、有機物の除去作用が強い。したがって、水プラズマの前に酸素プラズマを形成してこれを対象物に作用させることで、対象物上の有機物を十分に除去することができる。また、酸素プラズマによって対象物の表面の銅が酸化されてしまったとしても、これを水プラズマで還元して銅に戻すことができる。
本発明に係るプラズマ処理方法において、好ましくは、
前記混合物が水蒸気と酸素の混合物であり、該混合物中の水蒸気の体積比率が50%以上である。
本発明者らは、水蒸気と酸素の混合物(混合ガス)において、その混合比率を変化させながら、該混合ガスをプラズマ化したプラズマガスを、表面に銅酸化物が露出している対象物に作用させる実験を行った。その結果、水蒸気の体積比率が50%以上であれば、水プラズマの還元力により銅酸化物が十分に還元されることを確認した(図6および図7)。したがって、このような混合ガスを用いれば、対象物の表面の銅酸化物を還元して銅に戻すことができる。
前述のとおり、本発明においてプラズマ原料である「混合物」は、水蒸気と酸素以外の気体との混合ガスであってもよい。該「酸素以外の気体」として、例えば、空気、窒素(N)、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)、水素(H)と窒素の混合ガスであって水素の体積比率が4%のもの、水素とアルゴンの混合ガスであって水素の体積比率が2.5%のもの、一酸化二窒素(NO)等を挙げることができる。なお、上述したとおり、銅酸化物を還元する反応は、水プラズマに由来する原子状水素の存在に依るものであり、混合ガスにおける水蒸気の体積比率が高い方が、該還元反応が促進される。したがって、混合ガスにおいて水蒸気と混合される気体の酸化力が酸素より小さい場合は、水蒸気の体積比率が50%より小さくてもよく、該気体の酸化力が酸素より大きい場合は、水蒸気の体積比率が50%より大きいことが好ましい。
本発明の係るプラズマ処理方法において、好ましくは、
前記混合物が水蒸気と酸素の混合物であり、該混合物中の水蒸気の体積比率が50%〜70%である。
発明者らは、水蒸気と酸素の混合物において、その混合比率を変化させながら、該混合ガスをプラズマ化したプラズマガスで、対象物上の有機物を除去する実験を行った。その結果、水蒸気の体積比率が20%〜70%の混合ガスにおいて、有機物の除去作用が特に高いことを見いだした(図16)。したがって、該混合ガスにおける水蒸気の体積比率が50〜70%であれば、高い還元作用と高い有機物除去作用の両方を実現することができる。
本発明に係るプラズマ処理方法において、好ましくは、
前記水プラズマ形成工程が行われる間、前記プラズマ処理室の圧力が30Pa以下に維持される。
本発明者らは、プラズマ処理室の圧力を変えながら、水プラズマを、表面に銅酸化物が露出している対象物に作用させる実験を行った。また、プラズマ処理室の圧力を変えながら、水プラズマで、対象物上の有機物を除去する実験も行った。これらの実験から、プラズマ処理室の圧力が低いほど(例えば、30Pa以下)、水プラズマの還元作用および有機物の除去作用の双方が十分に発揮される傾向があることを見いだした(図12、図17)。したがって、プラズマ処理室をこのような圧力に制御すれば、銅酸化物の還元を促進することができるとともに、有機物を速やかに除去することができる。
前述の有機物除去作用を考慮すると、本発明は別の態様として、
対象物上の有機物を除去するためのプラズマ処理方法であって、
プラズマ処理室の内部に前記対象物を配置する配置工程と、
前記プラズマ処理室の内部に、水あるいは水を含む混合物をプラズマ原料として導入し、該プラズマ原料をプラズマ化する水プラズマ形成工程と、
を有するものとして実施することができる。
水プラズマ(水プラズマ単体、あるいは、少なくとも一部に水プラズマを含む混合プラズマ)は、高い還元力を有する。したがって、水プラズマを作用させることで、対象物表面の銅酸化物を還元して銅を露出させることができ、対象物に銅酸化物が形成されたままとされることを回避することができる。また、水プラズマは、高い有機物の除去作用も有する。したがって、水プラズマを作用させることで、レジストやスカム、スミア等の有機物を十分に除去することができる。
表面に存在している不要な有機物を除去する処理が必要となる場面を説明するための図。 単体の水プラズマが存在するプラズマ処理室内に存在する物質の種類と量を、分析装置を用いて測定して得られたデータ。 プラズマ処理装置の概略構成図。 プラズマ処理の流れを示す図。 実験に用いた銅板および酸化銅板の写真。 水プラズマの還元力を評価するための実験に係る処理条件および結果をまとめた表。 水プラズマの還元力を評価するための実験に係る処理条件および結果をまとめた表。 水プラズマの還元力を評価するための実験に係る処理条件および結果をまとめた表。 実験後の酸化銅板の外観写真。 実験後の酸化銅板の外観写真。 走査型X線光電子分光分析でサンプルの深さ方向を分析して得られた分析結果。 実験により求められたプロセス圧と還元速度の関係を示す図。 水プラズマの有機物の除去作用を評価するための比較実験に係る処理条件および結果をまとめた表。 水プラズマの有機物の除去作用を評価するための実験に係る処理条件および結果をまとめた表。 実験により求められたフォトレジストの除去速度をまとめたグラフ。 実験により求められた、水蒸気と酸素の混合物における酸素の体積比率とフォトレジストの除去速度の関係を示す図。 実験により求められたプロセス圧とフォトレジストの除去速度の関係を示す図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
<1.装置構成>
実施形態に係るプラズマ処理装置について、図3を参照しながら説明する。図3には、プラズマ処理装置100の概略構成が示されている。この図から明らかなように、プラズマ処理装置100は、平行平板型(容量結合型)プラズマ処理装置である。
プラズマ処理装置100は、対象物9が配置される処理空間Vを内部に形成するプラズマ処理室1と、処理空間Vに水(具体的には、気体状の水である水蒸気)を導入する水導入部2と、処理空間Vに酸素ガスを導入する酸素ガス導入部3と、処理空間Vを排気する排気部4と、処理空間Vに対向配置された一対の電極5,6と、これら各部を制御する制御部7と、を主として備える。
プラズマ処理室1には、処理空間V内にガスを導入するガス導入口11と、処理空間V内を排気するための排気口12とが設けられている。ガス導入口11には、後述する配管22,32が接続されている。また、排気口12には、後述する配管42が接続されている。
水導入部2は、一端がガス導入口11と接続され、他端が水供給源21と接続された、配管22を備える。配管22の途中には、バルブ23と、配管22を流れるガスの流量を自動調整するマスフローコントローラ24と、導入される流体を気化する(ここでは、水を気化して水蒸気とする)ヴェーパライザ(気化装置)25とが設けられている。これら各部23,24,25は制御部7と電気的に接続されており、制御部7によって処理空間Vへの水蒸気の導入及び停止が制御される。
酸素ガス導入部3は、一端がガス導入口11と接続され、他端が酸素ガス給源31と接続された、配管32を備える。配管32の途中には、バルブ33と、配管32を流れるガスの流量を自動調整するマスフローコントローラ34とが設けられている。これら各部33,34は制御部7と電気的に接続されており、制御部7によって、処理空間Vへの酸素ガスの導入及び停止が制御される。
排気部4は、一端が排気口12と接続され、他端が排気ラインに接続された、配管42を備える。配管42の途中には、バルブ43と、真空ポンプ44とが設けられている。これら各部43,44は制御部7と電気的に接続されており、制御部7によって、処理空間V内からのガスの排気が制御される。
プラズマ処理室1内に対向配置された一対の電極5,6のうち、一方の電極5には、RF電源51およびコンデンサ52を介して電力が供給される(以下、この電極5を「パワード電極5」と呼ぶ)。また、他方の電極6は、接地される(以下、この電極6を「接地電極6」と呼ぶ)。この構成において、パワード電極5にRF電力が供給されることによって、処理空間V内に導入されているガスがプラズマ化される。なお、このプラズマ処理装置100では、処理するべき対象物9を、パワード電極5上に載置するRIE(Reactive Ion Etching)モード、接地電極6上に載置するPE(Plasma Etching)モードの二つのモードから選択してプラズマ処理を行うことができるが、本発明を実施するにあたっては、どちらのモードを用いてもよい。図の例では、例えばPEモードでプラズマ処理する場合が例示されている。
制御部7は、上記の各要素を制御して、一連の処理を実行させる。制御部7は、パーソナルコンピュータをハードウエア資源とし、該パーソナルコンピュータにインストールされた専用の制御・処理ソフトウエアを実行することにより、該制御に必要な各種の機能ブロックが具現化される構成とすることができる。
<2.処理の流れ>
実施形態に係るプラズマ処理方法について、図4を参照しながら説明する。図4は、該処理方法に係る一連の流れを示す図である。以下に説明する一連の処理は、上述したプラズマ処理装置100にて行われる。
以下の処理は、対象物9(特に、表面の少なくとも一部に銅が露出している対象物9)上の不要な有機物等を除去するための処理であり、具体的には例えば、銅電極102が形成された基板101のデスカム処理(図1(a))、銅電極202が形成された基板201のデスミア処理(図1(b))、基板301上に櫛歯状の銅電極303を形成した後のフォトレジスト残渣の除去処理(図1(c))等が想定される。
もっとも、以下の処理は、表面に銅が露出していない対象物9をも対象とすることができる。例えば、表面がフォトレジスト層で覆われた対象物9の該フォトレジスト層を除去するための処理として適用できる。
まず、プラズマ処理室1の内部に対象物9を配置する(ステップS1)。具体的には、図示しない搬入口を介して対象物9をプラズマ処理室1に搬入し、例えば接地電極6上(あるいは、パワード電極5上であってもよい)に載置する。そして、これに対象物9を静電チャック等で固定する。
続いて、処理空間Vに酸素プラズマを形成して、これで対象物9を処理する(ステップS2)。具体的には、搬入口を閉鎖してプラズマ処理室1を密閉した後、処理空間Vへの酸素ガスの導入を行い、これと同時に、排気口12に接続された真空ポンプ44による処理空間Vの排気を行って、処理空間Vを所定の圧力に維持する。続いて、パワード電極5に高周波電力を印加する。これによって、処理空間V内に導入されている酸素ガスがプラズマ化され、対象物9の上部に酸素プラズマが生成される。
酸素プラズマは有機物の除去作用を有する。したがって、酸素プラズマを対象物9に作用させることで、対象物9上の有機物が除去される。一方で、このときに、酸素プラズマによって対象物9の表面の銅が酸化されて銅酸化物が形成される。
酸素プラズマによる処理が所定時間行われると、続いて、処理空間Vに水プラズマを形成して、これで対象物9を処理する(ステップS3)。具体的には、処理空間Vへの水蒸気(あるいは、水蒸気および酸素ガス)の導入を行い、これと同時に、排気口12に接続された真空ポンプ44による処理空間Vの排気を行って、処理空間Vを所定の圧力(例えば、30Pa以下)に維持する。ただし、酸素ガスの導入を行う場合は、処理空間V内の混合ガス(水蒸気と酸素の混合ガス)における水蒸気の体積比率が50%以上となるように、酸素ガスと水蒸気の混合比率(具体的には、各気体の導入流量)を調整することが好ましい。続いて、パワード電極5に高周波電力を印加する。これによって、処理空間V内に導入されている水蒸気(酸素ガスの導入を行っている場合は、水蒸気と酸素ガスの混合ガス)がプラズマ化され、対象物9の上部に水プラズマ(混合ガスがプラズマ化された場合は、水プラズマと酸素プラズマの混合プラズマ)が生成される。これによって、対象物9に対する水プラズマ処理が進行する。
図2には、単体の水プラズマが存在している状態の処理空間Vに存在する物質の種類と量を、発光分光分析装置(Optical Emission Spectrometer)で測定したデータが示されている。ここに示されるように、水プラズマが存在している状態の処理空間Vには、比較的多量のヒドロキシルラジカル、比較的多量の原子状水素、および、比較的少量の原子状酸素が存在している。処理空間Vに水蒸気と酸素ガスの混合ガスのプラズマが形成されている場合は、原子状酸素の量がさらに増加すると考えられる。上述したとおり、処理空間V内に存在する原子状酸素およびヒドロキシルラジカルによって、対象物9に付着している有機物等(ステップS2で除去されなかった有機物等)が除去される。また、処理空間V内に存在する原子状水素によって、対象物9上に存在している銅酸化物が還元される。つまり、水プラズマを対象物9に作用させることで、対象物上の有機物がさらに除去されるとともに、対象物9の表面に存在している銅酸化物が銅に戻される。
水プラズマによる処理が所定時間行われると、該処理を終了する。具体的には、バルブ23,33を閉鎖して水蒸気および酸素ガスの供給を停止するとともに、高周波電力の供給を停止する。続いて、処理空間Vが大気圧に戻され、対象物9がプラズマ処理室1から搬出される(ステップS4)。
上記の一連の処理においては、ステップS3で水プラズマを形成するにあたって、処理空間Vに水蒸気を導入していたが、液体状(水滴状)の水、固体状(氷霧状)の水、あるいは、これらの混合物を処理空間Vに導入してもよい。
また、上記の一連の処理において、ステップS3で水プラズマを形成するにあたって、処理空間Vに、水に加えて(あるいは、水および酸素に加えて)、酸素以外の物質を導入してもよい。具体的には例えば、空気、窒素、アルゴン、ヘリウム、水素と窒素の混合ガスであって水素の体積比率が4%のもの、水素とアルゴンの混合ガスであって水素の体積比率が2.5%のもの、一酸化二窒素、等を導入しても良い。
また、上記の一連の処理において、ステップS2の処理は必須ではない。
<3.水プラズマの作用に関する実験>
<3−1.水プラズマの還元力を評価するための実験>
水プラズマの還元力を評価するべく、表面の少なくとも一部に銅酸化物が存在しているサンプルを準備し、これを水プラズマで処理する実験を行った。以下に具体的な実験条件を示す。
サンプルとして、ガラス板(厚み6mm、26×76mm)の上に、酸化された銅板(酸化銅板)を載置したものを準備した。この酸化銅板は、具体的には、銅板(株式会社ニラコ製CU-110607、厚み0.1mm、3×30mm、純度99.9%)をホットプレートで加熱して表面を酸化(熱酸化)させたものであり、ここでは、銅板を150℃で5分間加熱した酸化銅板(第1酸化銅板)、銅板を180℃で5分間加熱した酸化銅板(第2酸化銅板)、銅板を200℃で30分間加熱した酸化銅板(第3酸化銅板)、の3種類を準備した(図5)。第2酸化銅板を反射分光膜厚計(大塚電子株式会社製FE-3000)で測定したところ、酸化膜の厚みは約26nmであった。また、第3酸化銅板をこの反射分光膜厚計で測定したところ、酸化膜の厚みは約70nmであった。
なお、実際のデスカムやデスミア等の処理工程において、銅電極は絶縁体の上に形成される。したがって、これに近い環境を形成するために、本実験では酸化銅板をガラス板の上に載置している。また、酸化銅板をガラス板の上に載置することによって、酸化銅板を電気的に絶縁して、上記のスパッタ効果による酸化銅の除去作用を排除するという狙いもある。
サンプルに対するプラズマ処理を行うプラズマ処理装置は、上記に説明したプラズマ処理装置100と同様の構成のものであり、具体的には、サムコ株式会社製PC-300を用いた。また、気化装置25として株式会社堀場エステック製VC-1420を用い、水供給源21である水を入れたガラス容器に窒素ガスを送って該ガラス容器から気化装置25に水を導入し、気化装置25で気化された水蒸気をマスフローコントローラ24を介して処理空間Vに導入する構成とした。また、サンプルは、プラズマ処理装置100の接地電極6上に載置した。上述したとおり、サンプルを載置するのはパワード電極5であってもよいのだが、こうすると、プラズマとサンプルの電位差が大きくなるために、イオンがサンプルに入射することによるスパッタ効果によってサンプルに存在する銅酸化物が除去される可能性がある。したがって、このようなスパッタ効果による銅酸化物の除去作用を排除して、純粋に水プラズマによる銅酸化物の除去作用だけを評価をするために、サンプルを接地電極6上に載置した。
サンプルを図6〜図8に示される各処理条件で処理し、処理前後での色味の変化を観察した。実験1〜7(図6)では、第2酸化銅板(180℃で5分間加熱した酸化銅板)をガラス板に載置したものをサンプルとし、これを水蒸気と酸素の体積比率が異なる各処理条件で処理した。実験8〜10(図7)では、処理時間を変更(3分→15分)した他は、実験4〜6と同じ処理条件でサンプルを処理した。実験11〜17(図8)では、第3酸化銅板(銅板を200℃で30分間加熱した酸化銅板)をガラス板に載置したものをサンプルとし、これを実験1〜7と同じ処理条件で処理した。ただし、図6〜図8において「変色無し」とは、酸化させる前の銅板の色であることを意味する。
図9には、熱酸化させる前の銅板、実験7(単体の酸素プラズマで処理)後の酸化銅板、実験1(単体の水プラズマで処理)後の酸化銅板、の各外観写真が示されている。単体の酸素プラズマで処理された酸化銅板は、黒みがかった灰色、あるいは、紫色を呈しており、銅酸化物が存在していることが確認できた。一方、単体の水プラズマで処理された酸化銅板は銅色に戻っており、銅酸化物が還元されて銅に戻ったことが確認できた。特に、単体の水プラズマで処理された酸化銅板は、熱酸化される前の銅板と比べても、よりくすみのない銅色となっていた。これは、熱酸化される前の銅板に存在していた自然酸化膜が還元されて消滅したためと考えられる。このように、実験1より、単体の水プラズマに銅酸化物を還元する還元力があることがわかった。
図10には、実験1〜10後の酸化銅板の各外観写真が示されている。ここでは、処理の間、酸化銅板の下半分をシリコンウエハ片(5mm×10mm)で覆っておき、処理の前後での色味の変化を比較しやすくしている。実験1〜3、実験8では処理後の酸化銅板が銅色に戻っていることが確認できた。つまり、水蒸気と酸素の混合ガスをプラズマ化してサンプルを処理する場合、処理時間が3分であれば、水蒸気の体積比率が60%以上で銅酸化物が還元され、処理時間が15分であれば、水蒸気の体積比率が50%以上で銅酸化物が還元されることがわかった。
また、実験1〜7と実験8〜10の比較から、処理時間が長くなれば水蒸気の体積比率が小さくても酸化銅が還元されることもわかった。ただし、処理時間が過度に長くなると、プラズマ処理室1やその内部に配置されている電極5,6が加熱され、この熱によって銅が酸化(熱酸化)される虞がある。また、サイクルタイムの観点からしても処理時間が過度に長くなることは好ましくない。このような事情から、処理時間は15分以下程度に抑えることが現実的であり、これを考慮すると、銅酸化物を還元するためには、水蒸気の体積比率が50%以上であればよいと結論付けることができる。
また、上述したとおり、実験11〜17に用いた第3酸化銅板の酸化膜厚は約70nmであり、実験11〜17によると、該銅酸化物が3分の処理時間で全て還元されているので、該処理条件における銅酸化物の還元速度は、23nm/分程度以上であることがわかった。
上記実験に加え以下の実験も行った。
以下の3種類のサンプルA,B,Cの深さ方向の分析を、走査型X線光電子分光分析装置:ESCA(アルバック・ファイ株式会社製PHI 5000 VersaProbe II)のArビームスパッタエッチングによって行った。図11には、その分析結果が示されている。ここに示されるグラフにおいて、横軸は、Arビームスパッタリング時間を、縦軸は、組成比(Atomic Concentration(%))を示している。また、該グラフにおいて、Cu2p 3/2は銅原子に由来する電子を、O1sは酸素原子に由来する電子を、C1sは炭素原子に由来する電子を、それぞれ示している。
サンプルA:第3酸化銅板(銅板を200℃で30分間加熱した酸化銅板)
サンプルB:銅板を上記実験7(酸素プラズマで処理)の処理条件で処理したもの
サンプルC:サンプルBを上記実験1(水プラズマで処理)の処理条件で処理したもの
サンプルAにおいては、O1sの消失に約8分を要した。また、サンプルBにおいては、O1sの消失に約7分を要した。これに対し、サンプルCにおいては、0.5分でO1sが消失した。上述したとおり、サンプルAである第3酸化銅板の酸化膜厚は約70nmであるので、これと上記のO1sの消失に要した時間を鑑みると、サンプルBに存在している銅酸化物の膜厚は約61nm(70nm×7min/8min)であり、サンプルCに存在している銅酸化物の膜厚は約4nm(70nm×0.5min/8min)であると推定できる。つまり、水プラズマによって、約61nmあった銅酸化物の厚みが約4nmまで減じられたことがわかる。4nmの膜厚は自然酸化膜厚よりも薄い。このように、サンプルA,B,Cの深さ方向の分析実験より、水プラズマによって銅酸化物が還元されてほぼ完全に消滅したこと(つまりは、水プラズマが還元力を有すること)が裏付けられた。
上記実験に加え以下の実験も行った。
第2酸化銅板(180℃で5分間加熱した酸化銅板)をガラス板に載置したものをサンプルとし、これを単体の水プラズマで処理して、銅酸化物が還元されて消滅するまでに要した時間(具体的には、酸化銅板が銅色に戻るまでに要する時間)を測定した。この実験を、水蒸気の流量が異なる各処理条件で行った(ただし、水蒸気の流量に応じてプロセス圧も変化した。また、他の処理条件はいずれもRF電力は250W、処理時間は3分で共通とした)。
その結果、銅酸化物が還元されて消滅するまでに要した時間は、水蒸気流量が5sccm(プロセス圧は5Pa)の場合は20秒であり、水蒸気流量が10sccm(プロセス圧は9Pa)の場合は25秒であり、水蒸気流量が50sccm(プロセス圧は20Pa)の場合は45秒であった。
上述したとおり、この実験に用いた第2酸化銅板の酸化膜厚は約26nmであるので、これと上記の実験で求められた時間から、各処理条件における銅酸化物の還元速度を算出することができる。このようにして求めたプロセス圧と還元速度の関係が、図12に示されている。この図からわかるように、プロセス圧が低いほど、還元速度が速くなる傾向が実験により示された。したがって、銅酸化物の還元を有効に行うには、プロセス圧が低い(例えば30Pa以下)ことが好ましいと結論付けることができる。
<3−2.水プラズマの有機物の除去作用を評価するための実験>
水プラズマの有機物の除去作用の強さを評価するべく、表面に有機物層(具体的には、フォトレジスト層)が形成されたサンプルを準備し、これを水プラズマで処理する実験を行った。以下に具体的な実験条件を示す。
シリコンウエハの上に厚さ1.0μmのフォトレジスト(東京応化工業株式会社製THMR-IP3250)を塗布し、さらにこれを110℃で5分間ベークしたものを、ガラス板の上に載置し、これをサンプルとした。サンプルに対するプラズマ処理を行うプラズマ処理装置100としては、上記の各実験と同様のものを用いた。
サンプルを図13〜図14に示される各処理条件で処理し、その際のフォトレジストの膜圧変化を測定して、そこからフォトレジストの除去速度(いわゆる、アッシングレート)を算出した。フォトレジストの膜厚測定には、エリプソメータ(株式会社アルバック製ESM-1A)を用いた。実験18〜22は、実験23〜24の比較実験であり、ここでは、水素と窒素の混合物(実験18)、窒素(実験19)、水素とアルゴンの混合物(実験20)、アルゴン(実験21)をそれぞれプラズマ化したプラズマガスでサンプルを処理した。実験22〜24では、酸素(実験22)、水蒸気(実験23)、これらの混合ガス(実験24)をそれぞれプラズマ化したプラズマガスでサンプルを処理した。プラズマガスの種類以外の処理条件は各実験18〜24で共通とした。
図15には、実験23、24および比較実験18〜21の各々から得られたフォトレジストの除去速度がグラフにまとめられている。ここに示されるように、実験23(水蒸気)、実験24(水蒸気と酸素の混合ガス)を比較実験18〜21と比較すると、比較実験で用いられた各ガスのプラズマに比べて、水プラズマ(水プラズマ単体、あるいは、酸素プラズマと水プラズマの混合プラズマ)は十分に速くフォトレジストを除去できることがわかった。
また、酸素プラズマが高いフォトレジストの除去効果を有することは従来も知られており実験22でもそのような結果が示されているが、実験22と実験23を比較すると、水プラズマ単体にも十分に高いフォトレジストの除去作用があることがわかった。
さらに、実験22と実験24を比較すると、酸素プラズマと水プラズマの混合プラズマは、酸素プラズマ単体よりも高いフォトレジストの除去作用があることがわかった。図16には、水と酸素の混合比率を変化させた他は実験22〜24と同じ処理条件で処理を行った各場合のフォトレジストの除去速度がグラフ上にプロットされている。ここに示されるように、水蒸気と酸素の混合物において、酸素の体積比率が30%〜80%程度の範囲(水蒸気の体積比率が20%〜70%程度の範囲)において、フォトレジストの除去速度が特に高まる(つまりは、フォトレジストの除去作用が特に高まる)ことがわかった。上述したとおり、銅酸化物を還元するためには、水蒸気の体積比率が50%以上であればよいと判明しているので、水蒸気の体積比率が50〜70%であれば、高い還元作用と高い有機物除去作用の両方を実現することができるといえる。
上記実験に加え以下の実験も行った。
上記実験18〜24と同じサンプルを用い、これを単体の水プラズマで処理した際のフォトレジストの膜圧変化を、上記エリプソメータを用いて測定して、そこからフォトレジストの除去速度を算出した。この実験を、水蒸気の流量が異なる各処理条件で行った(ただし、水蒸気の流量に応じてプロセス圧も変化した。また、他の処理条件はいずれもRF電力は250W、処理時間は3分で共通とした)。
その結果、フォトレジストの除去速度(アッシングレート)は、水蒸気流量が5sccm(プロセス圧は5Pa)の場合は42.2(nm/min)であり、水蒸気流量が10sccm(プロセス圧は9Pa)の場合は34.9(nm/min)であり、水蒸気流量が50sccm(プロセス圧は20Pa)の場合は18.8(nm/min)であった。このようにして求めたプロセス圧とフォトレジストの除去速度の関係が、図17に示されている。この図からわかるように、プロセス圧が低いほど、フォトレジストの除去速度が速くなる傾向が実験により示された。したがって、フォトレジストの除去を有効に行うには、プロセス圧が低い(例えば30Pa以下)ことが好ましいと結論付けることができる。
100…プラズマ処理装置
1…プラズマ処理室
11…ガス導入口
12…排気口
2…水導入部
21…水供給源
22…配管
23…バルブ
24…マスフローコントローラ
25…気化装置
3…酸素ガス導入部
31…酸素ガス給源
32…配管
33…バルブ
34…マスフローコントローラ
4…排気部
42…配管
43…バルブ
44…真空ポンプ
5…パワード電極
51…RF電源
52…コンデンサ
6…接地電極
7…制御部
9…対象物
101…基板
102…電極
102…銅電極
103…フォトレジスト層
104…マスクパターン
104a…裾引き部分
104b…庇状の部分
201…基板
202…電極
202…銅電極
204…ビアホール
204a…スミア
301…基板
302…フォトレジストパターン
302a…現像残渣
303…銅電極

Claims (4)

  1. 表面の少なくとも一部に銅が露出している対象物の該露出部表面の銅酸化物を還元処理するためのプラズマ処理方法であって、
    プラズマ処理室の内部に前記対象物を配置する配置工程と、
    前記プラズマ処理室の内部に、水あるいは水を含む混合物をプラズマ原料として導入し、該プラズマ原料をプラズマ化する水プラズマ形成工程と、
    を有する、プラズマ処理方法。
  2. 請求項1に記載のプラズマ処理方法であって、
    前記配置工程の後であって前記水プラズマ形成工程の前に、前記プラズマ処理室の内部に酸素ガスを導入してこれをプラズマ化する酸素プラズマ形成工程、
    をさらに有する、プラズマ処理方法。
  3. 請求項1または2に記載のプラズマ処理方法であって、
    前記混合物が水蒸気と酸素の混合物であり、該混合物中の水蒸気の体積比率が50%以上である、プラズマ処理方法。
  4. 対象物上の有機物を除去するためのプラズマ処理方法であって、
    プラズマ処理室の内部に前記対象物を配置する配置工程と、
    前記プラズマ処理室の内部に、水あるいは水を含む混合物をプラズマ原料として導入し、該プラズマ原料をプラズマ化する水プラズマ形成工程と、
    を有する、プラズマ処理方法。
JP2016241424A 2016-12-13 2016-12-13 プラズマ処理方法 Active JP6842159B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016241424A JP6842159B2 (ja) 2016-12-13 2016-12-13 プラズマ処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016241424A JP6842159B2 (ja) 2016-12-13 2016-12-13 プラズマ処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018098353A true JP2018098353A (ja) 2018-06-21
JP6842159B2 JP6842159B2 (ja) 2021-03-17

Family

ID=62633177

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016241424A Active JP6842159B2 (ja) 2016-12-13 2016-12-13 プラズマ処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6842159B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020004647A (ja) * 2018-06-29 2020-01-09 旭化成株式会社 導電性パターンの製造方法、及びプラズマ処理装置
JP2020004648A (ja) * 2018-06-29 2020-01-09 旭化成株式会社 導電性パターンの製造方法、及びプラズマ処理装置
JP2020181644A (ja) * 2019-04-23 2020-11-05 株式会社東芝 プラズマ処理方法、金属膜の形成方法、有機膜の除去方法及びプラズマ処理装置
US20220102150A1 (en) * 2020-09-30 2022-03-31 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. Patterning material including silicon-containing layer and method for semiconductor device fabrication

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09298189A (ja) * 1996-04-30 1997-11-18 Seiko Epson Corp プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置
JP2010503205A (ja) * 2006-08-30 2010-01-28 ラム リサーチ コーポレーション 金属堆積のために基板表面を設計するためのプロセスおよび統合システム
JP2012174374A (ja) * 2011-02-17 2012-09-10 Toda Kogyo Corp 導電性塗膜の製造方法及び導電性塗膜
JP2015160192A (ja) * 2014-02-28 2015-09-07 サムコ株式会社 プラズマ洗浄装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09298189A (ja) * 1996-04-30 1997-11-18 Seiko Epson Corp プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置
JP2010503205A (ja) * 2006-08-30 2010-01-28 ラム リサーチ コーポレーション 金属堆積のために基板表面を設計するためのプロセスおよび統合システム
JP2012174374A (ja) * 2011-02-17 2012-09-10 Toda Kogyo Corp 導電性塗膜の製造方法及び導電性塗膜
JP2015160192A (ja) * 2014-02-28 2015-09-07 サムコ株式会社 プラズマ洗浄装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020004647A (ja) * 2018-06-29 2020-01-09 旭化成株式会社 導電性パターンの製造方法、及びプラズマ処理装置
JP2020004648A (ja) * 2018-06-29 2020-01-09 旭化成株式会社 導電性パターンの製造方法、及びプラズマ処理装置
JP2020181644A (ja) * 2019-04-23 2020-11-05 株式会社東芝 プラズマ処理方法、金属膜の形成方法、有機膜の除去方法及びプラズマ処理装置
JP7258638B2 (ja) 2019-04-23 2023-04-17 株式会社東芝 プラズマ処理方法、金属膜の形成方法、有機膜の除去方法及びプラズマ処理装置
US20220102150A1 (en) * 2020-09-30 2022-03-31 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. Patterning material including silicon-containing layer and method for semiconductor device fabrication
US11715640B2 (en) * 2020-09-30 2023-08-01 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. Patterning material including silicon-containing layer and method for semiconductor device fabrication

Also Published As

Publication number Publication date
JP6842159B2 (ja) 2021-03-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6842159B2 (ja) プラズマ処理方法
JP4160104B1 (ja) アッシング装置
KR950010044B1 (ko) 반도체 집적회로의 제조방법 및 그에 사용된 제조장치
JP2005150622A (ja) プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置
JP7055235B2 (ja) 半導体製造方法
KR100870997B1 (ko) 저 유전율막의 데미지 수복 방법, 반도체 제조 장치, 및기억 매체
JP5474291B2 (ja) アッシング装置
JP2006270004A (ja) レジスト膜の除去方法および除去装置
TW201721713A (zh) 被處理體之處理方法
TW201933477A (zh) 蝕刻方法
TW201618156A (zh) 電漿處理裝置及電漿處理方法
CN108987262B (zh) 硼膜的除去方法和硼膜的图案形成方法
JPH0786213A (ja) 銅微細加工方法および銅微細加工装置
JPH1092793A (ja) エッチング方法
JP2001308070A (ja) ドライエッチング装置およびそれを用いた半導体基板の処理方法
KR102302635B1 (ko) 반도체 구조의 전세정
JPH0793293B2 (ja) 後処理方法
JP2006186081A (ja) 対象物処理方法および装置
JP2006286775A (ja) エッチング方法
JP3104840B2 (ja) 試料の後処理方法
US11798793B2 (en) Substrate processing method, component processing method, and substrate processing apparatus
JP3407410B2 (ja) ケミカルドライエッチング方法
JP2004356487A (ja) 有機物層の除去方法
JPS6255692B2 (ja)
JP6844083B2 (ja) アフターコロージョン抑制処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190830

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200629

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200707

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201020

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6842159

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250