JP2018074043A - 電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁体層のガラス中へのAgの拡散を抑制でき、接続信頼性の高い電子部品を提供する。【解決手段】ガラスを含む素体11と、素体11の外表面に設けられた第1および第2の外部電極11、12を含む外部導体と、素体11の内部に設けられたスパイラル導体と、素体11の内部に設けられた第1および第2の引出導体を含む引出導体と、を備える。スパイラル導体の一端部は、第1の引出導体を介して第1の外部電極12に電気的に接続され、スパイラル導体の他端部は、第2の引出導体を介して第2の外部電極13に電気的に接続され、スパイラル導体は、Agと、Al2O3、SiO2、ZnO、TiO2およびZrO2から成る群から選択される少なくとも1種の酸化物と、を含む。引出導体は、Agを含み、Al2O3、SiO2、ZnO、TiO2およびZrO2をいずれも含まない。【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品に関する。
ガラスを含む素体内部に設けられたAgを含む渦巻状導体(スパイラル導体)および引出導体を備える電子部品において、絶縁信頼性を損なうことなく、外部電極との接続信頼性を高めることができる電子部品が数多く提案されてきた(特許文献1など)。
例えば、特許文献1には、複数の絶縁体層を積層することによって得られた積層体と、前記積層体の外表面に形成された外部導体と、前記積層体の内部に設けられた第1と第2のコイルとを含むコモンモードノイズフィルタが開示されている。特許文献1のコモンモードノイズフィルタにおいて、第1および第2のコイルはそれぞれ、渦巻状導体とその渦巻状導体と外部導体とを接続する引出導体とによって構成されている。特許文献1によれば、上記コモンモードノイズフィルタ(コモンモードチョークコイル)において、引出導体の厚さを、上記渦巻状導体の厚さより大きくすることによって外部電極との接続信頼性を高めることができるとされている。ここで、積層体を構成する絶縁体層には、ガラスを含む絶縁材料が使用される。
特開2013‐135109号公報
しかしながら、例えばコモンモードチョークコイルなどのガラスを含む絶縁体層上に設けられた渦巻状導体や引出導体がAgを含む電子部品においては、電子部品製造時の焼成工程において、Agがガラス中へと拡散して絶縁抵抗(IR)の低下などの絶縁信頼性について初期故障が多く生じるという問題があった。また、Agのガラスへの拡散を防止しようとすると、引出導体と外部導体との接続信頼性が低下するという問題があった。
そこで、本発明は、ガラスを含む絶縁体層上に設けられた渦巻状導体や引出導体がAgを含む場合であっても、電子部品製造時の焼成工程において、Agのガラス中への拡散を抑制でき、接続信頼性の高い電子部品を提供することを目的とする。
本発明に係る、電子部品は、ガラスを含む素体と、
それぞれ前記素体の外表面に設けられた第1および第2の外部電極を含む外部導体と、
前記素体の内部に設けられたスパイラル導体と、
それぞれ前記素体の内部に設けられた第1および第2の引出導体を含む引出導体と、
を備え、
前記スパイラル導体の一端部は、前記第1の引出導体を介して前記第1の外部電極に電気的に接続され、前記スパイラル導体の他端部は、前記第2の引出導体を介して前記第2の外部電極に電気的に接続され、
前記スパイラル導体は、Agと、Al、SiO、ZnO、TiOおよびZrOから成る群から選択される少なくとも1種の酸化物と、を含み、
前記引出導体は、Agを含み、Al、SiO、ZnO、TiOおよびZrOをいずれも含まないことを特徴とする。
更に本発明を好適に実施するために、本発明に係る電子部品は、以下の形態であってもよい。
(1)前記素体は、積層された複数の絶縁体層を含んでいてもよい。
(2)前記第1のスパイラル導体は、前記第1および第2の引出導体が設けられた絶縁体層とは別の絶縁体層上に設けられていてもよい。
(3)前記外部導体は、それぞれ前記素体の外表面に設けられた第3および第4の外部電極をさらに含み、
前記スパイラル導体は、それぞれ前記素体の内部であって異なる絶縁体層上に設けられた第1のスパイラル導体と第2のスパイラル導体を含み、
前記引出導体は、それぞれ前記素体の内部に設けられた第3の引出導体と第4の引出導体とをさらに含み、
前記第1のスパイラル導体の一端部が、前記第1の引出導体を介して前記第1の外部電極に電気的に接続され、前記第1のスパイラル導体の他端部が、前記第2の引出導体を介して前記第2の外部電極に電気的に接続されており、
前記第2のスパイラル導体の一端部は、前記第3の引出導体を介して前記第3の外部電極に電気的に接続され、前記第2のスパイラル導体の他端部は、前記第4の引出導体を介して前記第4の外部電極に電気的に接続され、
前記第2のスパイラル導体は、前記第3および第4の引出導体が設けられた絶縁体層および前記第1のスパイラル導体が設けられた絶縁体層とは別の絶縁体層上に設けられており、
前記第1のスパイラル導体および前記第2のスパイラル導体が磁気結合していてもよい。
(4)前記第1〜第4の引出導体がすべて同じ絶縁体層上に設けられていてもよい。
(5)前記第1〜第4の引出導体は、積層方向において、前記第1のスパイラル導体と前記第2のスパイラル導体の間に配置されていてもよい。
(6)前記第1〜第4の引出導体が、積層方向において、スパイラル導体の外側に配置されていてもよい。
(7)前記第1および第2のスパイラル導体はそれぞれ、2以上の絶縁体層に形成された導体が接続されてなっていてもよい。
(8)前記第1のスパイラル導体を構成する導体と第2のスパイラル導体を構成する導体とは、交互に配置されていてもよい。
(9)前記外部電極は、前記素体の外表面に設けられた第5の外部電極と第6の外部電極とをさらに含み、
前記スパイラル導体は、第3のスパイラル導体をさらに含み、
前記引出導体は、それぞれ前記素体の内部に設けられた第5の引出導体と第6の引出導体とをさらに含み、
前記第3のスパイラル導体の一端部は、前記第5の引出導体を介して前記第5の外部電極に電気的に接続され、前記第3のスパイラル導体の他端部は、前記第6の引出導体を介して前記第6の外部電極に電気的に接続され、
前記第3のスパイラル導体は、前記第5および第6の引出導体が設けられた絶縁体層、前記第1のスパイラル導体が設けられた絶縁体層および前記第2のスパイラル導体が設けられた絶縁体層とは別の絶縁体層上に設けられており、
前記第1のスパイラル導体と前記第3のスパイラル導体および第2のスパイラル導体と前記第3のスパイラル導体とがそれぞれ磁気結合していてもよい。
(10)前記第1〜第6の引出導体がすべて同じ絶縁体層上に設けられていてもよい。
(11)前記第1〜第6の引出導体は、積層方向において、前記第1のスパイラル導体と前記第2のスパイラル導体の間、および/または前記第2のスパイラル導体と前記第3のスパイラル導体の間、および/または前記第3のスパイラル導体と前記第1のスパイラル導体の間に配置されていてもよい。
(12)前記第1〜第6の引出導体が、積層方向において、前記スパイラル導体の外側に配置されていてもよい。
(13)前記第1〜第3のスパイラル導体はそれぞれ、2以上の絶縁体層に形成された導体が接続されてなっていてもよい。
(14)前記素体は、前記絶縁体層の積層方向の少なくとも片側に積層されたフェライトを主成分として含む磁性体層を更に備えていてもよい。
また、
(15)前記スパイラル導体に含まれるAl、SiO、ZnO、TiOおよびZrOから成る群から選択される少なくとも1種の酸化物の含有量は、Agと前記酸化物の合計に対して0.1質量%以上5.0質量%以下であることが望ましい。
本発明によれば、ガラスを含む素体の内部に設けられたスパイラル導体および引出導体を備える電子部品において、
上記スパイラル導体が、Agに加えて、Al、SiO、ZnO、TiOおよびZrOから成る群から選択される少なくとも1種の酸化物を含み、
上記引出導体が、Agを含むが、Al、SiO、ZnO、TiOおよびZrOをいずれも含まないことによって、
絶縁信頼性と外部電極との接続信頼性とを両立することができる。
本発明の電子部品の1つの態様の外観斜視図である。 本発明の電子部品の実施形態1の概略分解斜視図である。 本発明の電子部品の実施形態2の概略分解斜視図である。 本発明の電子部品の実施形態3の概略分解斜視図である。 本発明の電子部品の実施形態4の概略分解斜視図である。 本発明の電子部品の実施形態5の概略分解斜視図である。 本発明の電子部品の実施形態6の概略分解斜視図である。 コモンモードチョークコイルにおける導体材料中のAl添加量に対する1次コイルと2次コイル間のショート不良率の関係を示すグラフ図である。 実施例1および比較例2のコモンモードチョークコイルの製造時の焼成工程後に引出導体の端部に形成されたガラス皮膜の厚さを示すグラフ図である。
本発明者らは、ガラスを含む絶縁体層上に設けられたスパイラル導体(渦巻状導体)や引出導体がAgを含むコモンモードチョークコイルにおいて、スパイラル導体および引出導体に、Agに加えて、Al、SiO、ZnO、TiOおよびZrOから選択される1種の酸化物(以下、Alなどの酸化物ともいう。)を含有させることによって、Agの拡散を抑制しようと試みた。その結果、Agを含む上記のような導体に、上記酸化物を添加することにより、ガラスへのAgの拡散を抑制することができることがわかった。この拡散が抑制されることで、1つのコイルを含むチップインダクタの場合、スパイラル導体中の隣接する導体間の絶縁抵抗が低下するのを低く抑えられ、絶縁信頼性が向上し、また、コモンモードチョークコイルの場合、スパイラル導体中の隣接する導体間の絶縁抵抗が低下するのを低く抑えられるのに加えて、1次コイルと2次コイル間のショート不良率や絶縁抵抗の低下を低く抑えられ、絶縁信頼性が向上する(表1、図8など)。
しかしながら、上記のようにAgを含むスパイラル導体と引出導体の両方にAlなどの酸化物を添加すると、電子部品製造時の焼成工程の途中に、添加したAlなどの酸化物が引出導体の端部(外部導体と接続される側の端部)に集まることがわかった。更に、温度が上がると、引出導体の端部に集まったAlなどの酸化物を基点として、絶縁体層に含まれていたガラスの成分、例えばSiO、Al、KOなどが集まって、引出導体の端部にガラス皮膜が形成されるという現象を見いだした。この引出導体の端部に形成されたガラス皮膜は、引出導体と外部電極との接続信頼性を低下させる。従って、上記スパイラル導体および引出導体の両方を、AgとAlなどの酸化物とを含有する材料により構成すると、引出導体と外部電極との接続信頼性を確保することが困難である。
そこで、スパイラル導体を、Agに加えて、Al、SiO、ZnO、TiOおよびZrOから選択される1種の酸化物を含む材料により形成し、引出導体を、Agを含有してAl、SiO、ZnO、TiOおよびZrOを含有しない材料により形成したところ、引出導体と外部電極との接続信頼性を確保できかつガラスへのAgの拡散を抑制することができることがわかった。
本発明は、上記のような本発明者らが独自に得た上述の知見に基づいてなされたものであり、本発明の電子部品は、ガラスを含む素体を備えた電子部品において、スパイラル導体が、Agと、Al、SiO、ZnO、TiOおよびZrOから成る群から選択される少なくとも1種の酸化物と、を含み、引出導体が、Agを含み、かつAl、SiO、Zn0、TiOおよびZrOをいずれも含まないことを特徴とするものである。
上記絶縁体層の材料としては、ガラス、特にホウケイ酸ガラス(二酸化ケイ素を主成分として含み、更にホウ酸および必要に応じて他の化合物を含むガラス)、またはガラスとFe、NiO、ZnOおよびCuOを主成分として含むNi−Zn−Cu系フェライトとの複合材料を用いることができる。
上記スパイラル導体に含まれるAl、SiO、ZnO、TiOおよびZrOから成る群から選択される少なくとも1種の酸化物の含有量は、AgとAlなどの酸化物の合計重量に対して、0.1質量%以上5.0質量%以下、好ましくは0.5質量%以上5.0質量%以下、より好ましくは1.0質量%以上2.0質量%以下である。上記酸化物の配合量が、0.1質量%以上であれば、Agのガラス中への拡散が抑制され、5.0質量%を超えると、電極ペーストの粘性が高くなってスパイラル導体の形成が困難となり、また、絶縁物である上記酸化物が多くなってスパイラル導体の導電率が低下する。
本明細書中で用いられる「Al、SiO、ZnO、TiOおよびZrOをいずれも含まない」とは、以下の測定条件下での波長分散型X線分光法(WDX)により、導体における元素の定量分析を行い、検出限界である0.1質量%未満であることを意味する。
測定装置:波長分散型X線マイクロアナライザー
加速電圧:15.0kV
視野:50μm×50μm
(250点×250点、サイズ0.2μm)
照射電流:5×10−8
具体的には、上記WDXにより、Agに加えてAlを含む導体の場合に比較して、Agは含むがAlを含まない導体の場合には、明らかにAgが導体の端部の周辺の絶縁体層に存在することが観察された。これから、電子部品製造時の焼成工程により、Alを含まない導体の場合には、Agが絶縁体層に拡散することがわかる。これに対して、Agに加えてAlを含む導体の場合には、導体の端部の周辺の絶縁体層には、検出限界を超えるAgは存在せず、Agの絶縁体層への拡散は抑制されていることがわかった。上記AlをSiO、ZnO、TiOまたはZrOに代えても、同様の傾向を示した。
加えて、上記WDXにより、Agに加えてAlを含む引出導体の場合には、電子部品製造時の焼成工程の途中に引出導体を観察すると、引出導体の端部周辺に検出限界を超えるAlのみが見られ、導体中のAlが集まることがわかった。更に、温度を上昇させて焼成後の引出導体を観察すると、引出導体の端部周辺に高濃度のSi、Al、Kが見られた。これにより、引出導体の端部に集まった導体中のAlなどの上記酸化物を基点として、絶縁体層からのガラスの成分、例えばSiO、Al、KOなどが集まって、引出導体の端部にガラス皮膜が形成されているものと考えられる。この引出導体の端部へのガラス皮膜の形成により、外部電極との接続信頼性が低下する。上記AlをSiO、ZnO、TiOまたはZrOに代えても、同様の傾向を示した。
本明細書中で用いられる「スパイラル導体」の語は、スパイラル形状や角形スパイラル形状の導体を意味し、図3〜図7に示されるような1つの絶縁層上に存在するものだけでなく、図2に示されるように、複数の絶縁層上に存在する複数のスパイラルパターン部がビアを介して電気的に接続されて1つの螺旋状導体を構成しているものも含む。
本発明の電子部品について、図面を参照して、以下に詳細に説明する。図1は本発明に係る電子部品の外観の一例を示す斜視図である。図1に示されるように、電子部品10は、素体11と、素体11の一端面に設けられた第1の外部電極12と素体11の他端面に設けられた第2の外部電極13とを備えている。ここで、図1に例示した第1の外部電極12および第2の外部電極13は、いわゆる5面電極と呼ばれる電極であり、第1の外部電極12は、一端面とその一端面から延在して素体11の上面、下面および両側面の一端面側の一部を覆っており、第2の外部電極13も同様に、他端面とその他端面から延在して素体11の上面、下面および両側面の一端面側の一部を覆っている。尚、図1の例では、素体11の長軸に直交する両端面の一端面側に第1の外部電極12を設け、他端面側に第2の外部電極13を設けた電子部品の例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、素体の長軸に平行な側面に外部電極が設けられた電子部品、素体の一端面とその一端面に隣接する側面とに外部電極が設けられた電子部品にも適用することもできることは言うまでもない。
また、図2〜図7は、本発明に係る実施形態1〜6の電子部品の内部構造を示す概略分解斜視図であり、図2〜図7に示す電子部品20〜70は、いずれも積層された複数の絶縁体層を含む素体と、素体の外表面に設けられた複数の外部電極(図示せず)と、素体内部に設けられたスパイラル導体と引出導体とを備え、スパイラル導体が引出導体を介して外部電極に接続されている。そして、スパイラル導体は、Agと、Al、SiO、ZnO、TiOおよびZrOから成る群から選択される少なくとも1種の酸化物とを含み、引出導体は、Agを含み、かつAl、SiO、ZnO、TiOおよびZrOをいずれも含んでいない。ここで、絶縁体層は、7μm以上35μm以下、好ましくは14μm以上28μm以下の厚さを有することが望ましい。スパイラル導体は、7μm以上35μm以下、好ましくは10μm以上24μm以下の線幅、および7μm以上35μm以下、好ましくは10μm以上24μm以下の線間隔を有することが望ましい。
以下、本発明に係る実施形態1〜6の電子部品について、図面を参照しながら具体的に説明する。尚、以下の説明において、スパイラル導体および引出電極が複数ある場合には、第nのスパイラル導体および第nの引出電極(nは1以上の整数)というが、この場合にも、第nのスパイラル導体は、Agと、Al、SiO、ZnO、TiOおよびZrOから成る群から選択される少なくとも1種の酸化物とを含むものであり、第nの引出導体は、Agを含み、かつAl、SiO、ZnO、TiOおよびZrOをいずれも含んでいないものである。
(実施形態1)
実施形態1の電子部品20は、図2に示されるように、チップインダクタであり、第1〜第9の絶縁体層21a〜21iを含む。そして、第2の絶縁体層21bの上には第1の引出導体22aが形成されており、第8の絶縁体層21hの上には第2の引出導体22bが形成されている。また、第3〜第7の絶縁体層21c〜21gの上にはそれぞれ、「コ」の字型のスパイラルパターン部23a〜23eが形成されている。上記第1の引出導体22aとスパイラルパターン部23aは絶縁体層21cに形成されたビア24aを介して電気的に接続されており、同様に、上記スパイラルパターン部23aおよび23bは第4の絶縁体層21dに形成されたビア24bを介して、スパイラルパターン部23bとスパイラルパターン部23cは第5の絶縁体層21eに形成されたビア24cを介して、スパイラルパターン部23cとスパイラルパターン部23dは第6の絶縁体層21fに形成されたビア24dを介して、スパイラルパターン部23dとスパイラルパターン部23eは第7の絶縁体層21gに形成されたビア24eを介して、上記スパイラルパターン部23eと第2の引出導体22bは第8の絶縁体層21hに形成されたビア24fを介して電気的に接続されている。また、図示はしていないが、第1〜第9の絶縁体層21a〜21iが積層された素体には、素体の長軸に平行な一側面(図2の手前側)に第1の外部電極が設けられ、一側面に対向する側面には第2の外部電極が設けられている。そして第1の引出導体22aは第1の外部電極に電気的に接続され、第2の引出導体22bは第2の外部電極に電気的に接続されている。
以上のように、実施形態1の電子部品において、スパイラルパターン部23a〜23eは、ビア24b〜24eを介して電気的に接続されている。これにより、スパイラルパターン部23a〜23eおよびビア24b〜24eによって1つの螺旋状のスパイラル導体が構成される。スパイラル導体の一端部は、第1の引出導体22aに電気的に接続され、スパイラル導体の他端部は、第2の引出導体22bと電気的に接続されている。
以上のように構成される電子部品20は、各絶縁体層上にそれぞれスクリーン印刷等によりスパイラルパターンを形成して積層した後に焼成工程を経て作製されるが、本実施形態1の電子部品では、焼成工程において絶縁抵抗(IR)を低下させることなく、引出導体と外部導体との接続信頼性を高くできる。すなわち、スパイラル導体が、Agに加えて、Alなどの上記酸化物を含むことによって、電子部品製造時の焼成工程におけるガラスへのAgの拡散を抑制することができ、上記引出導体が、Agを含むが、Alなどの上記酸化物を含まないことによって、上記焼成工程において引出導体の端部にガラス皮膜が形成されるのを防止することができるので、焼成工程において、螺旋状を形成する1つのスパイラル導体内の隣接するスパイラルパターン部間の高い絶縁抵抗(IR)を維持でき、引出導体と外部導体との接続信頼性も高くできる。上記焼成工程は、通常、800℃以上950℃以下で、30分間以上150分間以下行われる。
(実施形態2)
実施形態2の電子部品は、図3に示されるように、実施形態1とは異なる構成を有するチップインダクタであり、第1〜第4の絶縁体層31a〜31dを含む。第3の絶縁体層31cの上には第1の引出導体32aと第2の引出導体32bが形成されており、第2の絶縁体層31bの上にはスパイラル導体33が形成されている。そして、スパイラル導体33の一端部は、第3の絶縁体層31cに形成されたビア34aを介して第1の引出導体32aと電気的に接続され、スパイラル導体33の他端部が、第3の絶縁体層31cに形成されたビア34bを介して第2の引出導体32bと電気的に接続されている。また、図示はしていないが、第1〜第4の絶縁体層31a〜31dが積層された素体には、素体の長軸に平行な一側面(図3の手前側)に第2の外部電極が設けられ、一側面に対向する側面には第1の外部電極が設けられている。そして、第1の引出導体32aは第1の外部電極に電気的に接続され、第2の引出導体32bは第2の外部電極に電気的に接続されている。
以上のように構成される電子部品30は、第3の絶縁体層31c上に第1の引出導体32aおよび第2の引出導体32bをスクリーン印刷等で形成し、第2の絶縁体層31b上にスパイラル導体33をスクリーン印刷等により形成して積層した後に、焼成工程を経て作製されるが、本実施形態2の電子部品30では、焼成工程において、スパイラル導体33中の平面的に隣接する導体間での絶縁抵抗(IR)を低下させることなく、引出導体と外部導体との接続信頼性を高くできる。
(実施形態3)
実施形態3の電子部品40は、図4に示されるように、コモンモードチョークコイルであり、第1〜第6の絶縁体層41a〜41fを含む。第2の絶縁体層41bの上には、第1の引出導体42aと第2の引出導体42bとが形成されており、第5の絶縁体層41eの上には、第3の引出導体42cと第4の引出導体42dとが形成されている。第3の絶縁体層41cの上には、第1のスパイラル導体43a(1次コイル)が形成され、第4の絶縁体層41dの上には、第2のスパイラル導体43b(2次コイル)が形成されている。そして、第1のスパイラル導体43aの一端部は、第3の絶縁体層41cに形成されたビア44aを介して、第1の引出導体42aと電気的に接続されており、第1のスパイラル導体43aの他端部は、第3の絶縁体層41cに形成されたビア44bを介して、第2の引出導体42bと電気的に接続されている。また、第2のスパイラル導体43bの一端部は、第5の絶縁体層41eに形成されたビア44cを介して、第3の引出導体42c電気的に接続され、第2のスパイラル導体43bの他端部は、第5の絶縁体層41eに形成されたビア44dを介して、第4の引出導体42dと電気的に接続されている。また、図示はしていないが、第1〜第6の絶縁体層41a〜41fが積層された素体には、素体の長軸に平行な一側面(図4の手前側)に第1と第2の外部電極が設けられ、一側面に対向する側面には第3と第4の外部電極が設けられている。そして、第1の引出導体42aは、第1の外部電極に電気的に接続され、第2の引出導体42bは、第3の外部電極に電気的に接続され、第3の引出導体42cは、第2の外部電極に電気的に接続され、第4の引出導体42dは、第4の外部電極に電気的に接続されている。第1のスパイラル導体43aと第2のスパイラル導体43bは、第4の絶縁体層41dを介して対向しており、両スパイラル導体は磁気結合している。
以上のように構成される電子部品40は、第2の絶縁体層41bの上に第1の引出導体42aと第2の引出導体42bとを、第5の絶縁体層41eの上に第3の引出導体42cと第4の引出導体42dとを、第3の絶縁体層41cの上に第1のスパイラル導体43aを、第4の絶縁体層41dの上に第2のスパイラル導体43bを、それぞれスクリーン印刷等により形成して積層した後に、焼成工程を経て作製されるが、本実施形態3の電子部品40では、第1と第2のスパイラル導体43a、43bが、Agに加えてAlなどの酸化物を含むことによって、電子部品製造時の焼成工程におけるガラスへのAgの拡散を抑制することができる。これにより、焼成工程における第1のスパイラル導体43aと第2のスパイラル導体43b間の絶縁抵抗の低下を抑えることができる。さらには、実施形態1〜3と同様、焼成工程において絶縁抵抗(IR)を低下させることなく、引出導体と外部導体との接続信頼性を高くできる。
(実施形態4)
実施形態4の電子部品は、引出導体の構成が実施形態3とは異なるコモンモードチョークコイルであり、図5に示されるように、(a)実施形態4では4つの第1〜第4の引出導体52a〜52dがすべて1つの第3の絶縁体層51c上に形成されている点、(b)4つの第1〜第4の引出導体52a〜52dが形成された第3の絶縁体層51cが、第1のスパイラル導体53a(1次コイル)が形成された第2の絶縁体層51bと第2のスパイラル導体53b(2次コイル)が形成された第4の絶縁体層51dとの間に配置されている点で、実施形態3の電子部品40とは異なっている。第1のスパイラル導体53aの一端部は、第3の絶縁体層51cに形成されたビア54aを介して、第1の引出導体52aと電気的に接続されており、第1のスパイラル導体53aの他端部は、第3の絶縁体層51cに形成されたビア54bを介して、第2の引出導体52bと電気的に接続されている。また、第2のスパイラル導体53bの一端部は、第4の絶縁体層51dに形成されたビア54cを介して、第3の引出導体52cと電気的に接続され、第2のスパイラル導体53bの他端部は、第4の絶縁体層51dに形成されたビア54dを介して、第4の引出導体52dと電気的に接続されている。また、図示はしていないが、第1〜第5の絶縁体層51a〜51eが積層された素体には、素体の長軸に平行な一側面(図5の手前側)に第1と第2の外部電極が設けられ、一側面に対向する側面には第3と第4の外部電極が設けられている。そして、第1の引出導体52aは、第1の外部電極に電気的に接続され、第2の引出導体52bは、第3の外部電極に電気的に接続され、第3の引出導体52cは、第2の外部電極に電気的に接続され、第4の引出導体52dは、第4の外部電極に電気的に接続されている。第1のスパイラル導体53aと第2のスパイラル導体53bは、第3の絶縁体層51cを介して対向しており、両スパイラル導体は磁気結合している。
以上のように構成される実施形態4の電子部品は、実施形態3と同様の効果を有する上さらに、4つの第1〜第4の引出導体52a〜52dをすべて1つの第3の絶縁体層51c上に形成することで、4つの引出導体52a〜52dを印刷等により同時に形成でき、かつ積層する絶縁体層の数を減らせることから、加工コストを低減することができる。また、第1〜第4の引出導体52a〜52dが形成された第3の絶縁体層51cを第1のスパイラル導体53a(1次コイル)と第2のスパイラル導体53b(2次コイル)の間に配置することによって、第1のスパイラル導体53a(1次コイル)と第2のスパイラル導体53b(2次コイル)間の距離が広がるため、スパイラル導体間に発生する浮遊静電容量を抑えることができるため、信号透過特性を向上させることができる。
(実施形態4の変形)
実施形態4の電子部品においては、第1〜第4の引出導体52a〜52dが形成された絶縁体層51cを、第1のスパイラル導体53a(1次コイル)と第2のスパイラル導体53b(2次コイル)の間に配置したが、第1〜第4の引出導体52a〜52dが形成された絶縁体層51cを、第1のスパイラル導体53a(1次コイル)の外側又は第2のスパイラル導体53b(2次コイル)の外側に隣接して配置するようにしてもよい。そのようにすると、2つの第1のスパイラル導体53a(1次コイル)と第2のスパイラル導体53b間の距離を短くすることができ、磁気的結合度を強くすることができる。このように実施形態3の電子部品に係るコモンモードチョークコイルは、要求される仕様により種々変更することができる。
(実施形態5)
実施形態5の電子部品は、図6に示されるように、それぞれ2つのスパイラル導体が絶縁体層に形成されたビアを介して接続されてなる第1のスパイラル導体と第2のスパイラル導体を備えたコモンモードチョークコイルであり、以下のように構成される。実施形態5の電子部品60は、図6に示されるように、第1〜第7の絶縁体層61a〜61gを含み、中央部の第4の絶縁体層61dの上には、第1の引出導体62aと第2の引出導体62bと第3の引出導体62cと第4の引出導体62dが形成されている。第2の絶縁体層61b上には、第1Aのスパイラル導体63aが形成され、第5の絶縁体層61eの上には、第1Bのスパイラル導体63bが形成される。そして、第1Aのスパイラル導体63aの一端部と第1Bのスパイラル導体63bの一端部とが絶縁体層61e、絶縁体層61dおよび絶縁体層61cを連続して貫通するように設けられたビア64bを介して接続されて、第1のスパイラル導体(1次コイル)が構成される。また、第1Aのスパイラル導体63aの他端部と第1の引出導体62aとが絶縁体層61cおよび絶縁体層61dを連続して貫通するように形成されたビア64aを介して接続され、第1Bのスパイラル導体63bの他端部と第2の引出導体62bとが絶縁体層61eに形成されたビア64cを介して接続される。このようにして、第1の引出導体62aと第2の引出導体62bの間に、第1のスパイラル導体(1次コイル)が接続される。
第3の絶縁体層61c上には、第2Cのスパイラル導体63cが形成され、第6の絶縁体層61fの上には、第2Dのスパイラル導体63dが形成される。そして、第2Cのスパイラル導体63cの一端部と第2Dのスパイラル導体63dの一端部とが絶縁体層61d、絶縁体層61eおよび絶縁体層61fを連続して貫通するように設けられたビア64dを介して接続されて、第2のスパイラル導体(2次コイル)が構成される。また、第2Cのスパイラル導体63cの他端部と第3の引出導体62cとが絶縁体層61dに形成されたビア64eを介して接続され、第2Dのスパイラル導体63dの他端部と第4の引出導体62dとが絶縁体層61eおよび絶縁体層61fを連続して貫通するように形成されたビア64fを介して接続される。このようにして、第3の引出導体62cと第4の引出導体62dの間に、第2のスパイラル導体(2次コイル)が接続される。また、図示はしていないが、第1〜第7の絶縁体層61a〜61fが積層された素体には、素体の長軸に平行な一側面(図6の手前側)に第1と第2の外部電極が設けられ、一側面に対向する側面には第3と第4の外部電極が設けられている。そして、第1の引出導体62aは、第1の外部電極に電気的に接続され、第2の引出導体62bは、第3の外部電極に電気的に接続され、第3の引出導体62cは、第2の外部電極に電気的に接続され、第4の引出導体62dは、第4の外部電極に電気的に接続されている。
以上のように構成された実施形態5の電子部品においては、実施形態3の電子部品と同様の効果を有する。また、実施形態5の電子部品では、第1のスパイラル導体を構成する第1Aのスパイラル導体63aと第1Bのスパイラル導体63bの間に第2のスパイラル導体の一部を構成する第2Cのスパイラル導体63cが設けられ、第2のスパイラル導体を構成する第2Cのスパイラル導体63cと第2Dのスパイラル導体63dの間に第1のスパイラル導体の一部を構成する第1Bのスパイラル導体63bが設けられている。すなわち、実施形態5の電子部品では、第1のスパイラル導体の一部を構成する要素と第2のスパイラル導体の一部を構成する要素とが交互に配置されている。これにより、第1のスパイラル導体(1次コイル)と第2のスパイラル導体(2次コイル)との磁気的結合度を強めることができ、かつ浮遊静電容量を低減できる。また、第1および第2のスパイラル導体をそれぞれ複数の層で形成することにより、第1および第2のスパイラル導体の線路長を長くすることができ、それによりコモンモードインピーダンス(Zc)を高くすることができる。
(実施形態5の変形−1)
上記実施形態5の電子部品においては、上記のように、4つの引出導体62a〜62dが形成された絶縁体層61dは、2次コイルの一部を構成する第2Cのスパイラル導体63cが形成された絶縁体層61cと1次コイルの一部を構成する第1Bのスパイラル導体63bが形成された絶縁体層61eの間に配置した。しかしながら、実施形態5はこれに限定されるものではなく、引出導体が形成された絶縁体層を1次コイルおよび2次コイルを構成するスパイラル導体が形成された絶縁体層の外側に配置してもよい。このようにすると、1次コイルを構成するスパイラル導体と2次コイルを構成するスパイラル導体とを近接して配置することができ、1次コイルと2次コイル間の磁気的結合を強くすることができる。
(実施形態5の変形−2)
また、上記実施形態5の電子部品においては、上記のように、第1のスパイラル導体(1次コイル)および第2のスパイラル導体(2次コイル)をそれぞれ2つのスパイラル導体により構成した。しかしながら、実施形態5はこれに限定されるものではなく、第1のスパイラル導体(1次コイル)および第2のスパイラル導体(2次コイル)をそれぞれ3つ以上のスパイラル導体により構成してもよい。このようにすると、第1のスパイラル導体(1次コイル)および第2のスパイラル導体(2次コイル)の線路長を更に長くすることができ、コモンモードインピーダンス(Zc)を更に高くすることができる。
(実施形態5の変形−3)
更に、上記実施形態5の変形−1および実施形態5の変形−2を組み合わせて、第1のスパイラル導体(1次コイル)および第2のスパイラル導体(2次コイル)がそれぞれ3つ以上の層に分離して設けられた3つ以上のスパイラル導体により構成し、かつスパイラル導体が形成された絶縁体層をすべて隣接して配置し、引出導体が形成された絶縁体層を、スパイラル導体が形成された絶縁体層の外側に配置してもよい。
(実施形態6)
実施形態6の電子部品70は、1次コイル、2次コイルおよび3次コイルを含む3ライン用のコモンモードチョークコイルであり、図7に示されるように、第1〜第6の絶縁体層71a〜71fを含み、1つの第5の絶縁体層71eの上に、1次コイルに接続される第1と第2の引出導体72a,72b、2次コイルに接続される第3と第4の引出導体72c,72d、3次コイルに接続される第5と第6の引出導体72e,72fが設けられている。第2の絶縁体層71bの上には1次コイルを構成する第1のスパイラル導体73aが設けられ、第3の絶縁体層71cの上には2次コイルを構成する第2のスパイラル導体73bが設けられ、第4の絶縁体層71dの上には3次コイルを構成する第3のスパイラル導体73cが設けられている。第1のスパイラル導体73aの一端部は、第3〜第5の絶縁体層71c,71d,71eを連続して貫通するように形成されたビア74aを介して第1の引出導体72aと接続され、第1のスパイラル導体73aの他端部は、第3〜第5の絶縁体層71c,71d,71eを連続して貫通するように形成されたビア74bを介して第2の引出導体72bと電気的に接続されている。第2のスパイラル導体73bの一端部は、第4および第5の絶縁体層71d,71eを貫通するように形成されたビア74cを介して第3の引出導体72cと接続され、第2のスパイラル導体73bの他端部は、第4および第5の絶縁体層71d,71eを貫通するように形成されたビア74dを介して第4の引出導体72dと電気的に接続されている。第3のスパイラル導体73cの一端部は、第5の絶縁体層71eに形成されたビア74eを介して第5の引出導体72eと接続され、第3のスパイラル導体73cの他端部は、第5の絶縁体層71eに形成されたビア74fを介して引出導体72fと電気的に接続されている。また、図示はしていないが、第1〜第7の絶縁体層71a〜71fが積層された素体には、素体の長軸に平行な一側面(図7の手前側)には、第1の外部電極と第3の外部電極と第5の外部電極とが設けられ、一側面に対向する側面には、第2の外部電極と第4の外部電極と第6の外部電極とが設けられている。そして、第1の引出導体72aは、第1の外部電極に電気的に接続され、第2の引出導体72bは、第2の外部電極に電気的に接続され、第3の引出導体72cは、第3の外部電極に電気的に接続され、第4の引出導体72dは、第4の外部電極に電気的に接続され、第5の引出導体72cは、第5の外部電極に電気的に接続され、第6の引出導体72dは、第6の外部電極に電気的に接続されている。
以上のように構成された実施形態6の電子部品において、隣接する第1のスパイラル導体73a(1次コイル)と第2のスパイラル導体73b(2次コイル)は磁界結合し、隣接する第2のスパイラル導体73b(2次コイル)と第3のスパイラル導体73c(3次コイル)は磁界結合し、3ライン用のコモンモードチョークコイルが構成される。
以上のように構成された実施形態6の電子部品は、実施形態3と同様の効果を有する。
(実施形態6の変形−1)
実施形態6の電子部品においては、上記のように、6つの第1〜第6の引出導体72a,72b,72c,72d,72e,72fが設けられた第4の絶縁体層71eを、第3のスパイラル導体73cが形成された絶縁体層71dの外側に配置したが、実施形態6はこれに限定されるものではなく、第1〜第6の引出導体72a,72b,72c,72d,72e,72fが設けられた第4の絶縁体層を、第1のスパイラル導体73aと第2のスパイラル導体73bの間、または第2のスパイラル導体73bと第3のスパイラル導体73cの間に配置してもよい。このように、引出導体が設けられた絶縁体層をスパイラル導体の間に配置すると、当該スパイラル導体間の距離を大きくできるので、スパイラル導体間に発生する浮遊静電容量を抑えることができる。
また、実施形態6の電子部品においては、6つの引出導体72a、72b、72c、72d、72e、72fが設けられた1つの絶縁体層71eの上に設けたが、実施形態6はこれに限定されるものではなく、6つの引出導体72a、72b、72c、72d、72e、72fを2以上の絶縁体層に分割して設けてもよい。また、6つの引出導体72a、72b、72c、72d、72e、72fを2以上の絶縁体層に分割して設けた場合、その2以上の絶縁体層は、第3のスパイラル導体73cが形成された絶縁体層71dの外側または第1のスパイラル導体73aが設けられた絶縁体層71bの外側に設けてもよいし、第1のスパイラル導体73aと第2のスパイラル導体73bの間、または第2のスパイラル導体73bと第3のスパイラル導体73cの間のいずれに配置してもよい。
(実施形態6の変形−2)
上記実施形態6の電子部品においては、1次コイル、2次コイルおよび3次コイルをいずれも1つのスパイラル導体により構成したが、1次コイル、2次コイルおよび3次コイルのいずれか1つ又は2つを2以上のスパイラル導体により構成してもよいし、全て2以上のスパイラル導体により構成してもよい。
以上のように、実施形態6の3ライン用のコモンモードチョークコイルは、要求される特性および仕様を考慮して種々変更して構成することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
以下の材料および寸法を有する図4に示される構成の電子部品を以下の方法で作製した。
絶縁体層41a:Ni‐Cu‐Zn系フェライト
絶縁体層41b〜41f:ホウケイ酸ガラス
絶縁体層の厚さ:18μm
スパイラル導体の線幅:18μm
スパイラル導体の線間隔:18μm
まず、絶縁体層41a〜41fとなるグリーンシートを準備した。そして、絶縁体層41c、41eとなるグリーンシートのレーザー加工法により、ビアホールを空け、導電ペーストを充填することでビア44a〜44dを形成した。つぎに、スクリーン印刷により、絶縁体層41c、41dとなるグリーンシート上にそれぞれスパイラル導体43a、43bとなる導体パターンを形成し、絶縁体層41b、41eとなるグリーンシート上にそれぞれ引出導体42a、42b、42c、42dとなる導体パターンを形成した。それぞれのグリーンシートを積層した後に、900℃、120分で焼成して素体を得た。その後、バレル工程で素体の面取りを行い、最後に、外部電極を焼き付けた後、外部電極にニッケルめっき/スズめっきを施し、電子部品を作製した。
ここで、スパイラル導体に、Agに加えて、1.3質量%のAlを含む導電ペーストを用いた。また、引出導体に、Agを含むが、Alなどの酸化物を含まない導電ペーストを用いた。
(比較例1)
スパイラル導体用の導電ペーストとして、実施例1のAgを含むが、Alなどの酸化物を含まない導電ペーストを用いた以外は、実施例1と同様にして電子部品を作製した。
(比較例2)
引出導体用の導電ペーストとして、実施例1のAgに加えて、1.3質量%のAlを含む導電ペーストを用いた以外は、実施例1と同様にして電子部品を作製した。
(初期不良率の比較)
上記のようにして得られた実施例1および比較例1の電子部品について、絶縁抵抗(IR)について初期不良率を評価した。その結果を以下の表1に示す。試験方法は以下の通りとした。
(試験方法)
絶縁抵抗(IR)
実施例1および比較例1の電子部品の第1のスパイラル導体(1次コイル)と第2のスパイラル導体(2次コイル)間に、直流電圧5Vを印加したときの絶縁抵抗(IR)を、Advantest社製デジタルエレクトロメーター(8340A)を用いて測定した。上記IRが10MΩ以上でない場合を不良として、不良率を決定した(試料数n=10万個)。
(試験結果)
Figure 2018074043
表1の結果から明らかなように、ガラスを含む絶縁体層に形成された、AgおよびAlを含むスパイラル導体、並びに、Agを含み、かつAlを含まない引出導体を用いた実施例1の本発明の電子部品は、Agを含み、かつAlを含まないスパイラル導体および引出導体を用いた比較例1の電子部品に比べて、IRに関する初期不良率が非常に低くて絶縁信頼性が良好であった。
(引出導体の端部のガラス皮膜評価)
つぎに、実施例1および比較例2の電子部品について、引出導体の端部のガラス皮膜の厚さを評価した。その結果を以下の図9に示す。
(試験方法)
ガラス皮膜の厚さ
ガラス皮膜の厚さは、図4に示される構成の電子部品の第1の引出導体42a端部の部分、すなわち、素体の長軸に平行な一側面(図4の手前側)に引出された部分を測定した。より具体的には、素体を第1の引出導体42aを含む部分を積層方向から切断し、その切断面にて、測定顕微鏡の測長機能を用いて測定した。尚、図9に示す結果は、素体を焼成した状態で測定したものである(試料数n=12個;◆測定値、◇平均値)。
(試験結果)
図9の結果から判るように、実施例1では、ガラス皮膜の厚さがほぼ1μm以下であった。これに対して比較例2では、ガラスの皮膜の厚さが4μm〜7μmであった。
焼成後のバレル工程では、引出導体の端部分が2〜3μm程度削れるため、実施例1では、素体の一側面において、引出導体の端部のガラス皮膜が確実に取り除かれた。このため、外部電極を形成する際に、引出導体を外部電極と確実に接続することができた。
したがって、ガラスを含む絶縁体層に形成された、AgおよびAlを含むスパイラル導体、並びに、Agを含み、かつAlを含まない引出導体を用いた実施例1の本発明の電子部品は、AgおよびAlを含むスパイラル導体および引出導体を用いた比較例2の電子部品に比べて、引出導体と外部電極との接続信頼性が良好であった。
更に、実施例1の本発明の電子部品においては、AlをSiO、ZnO、TiOまたはZrOに代えても、同様の傾向を示した。加えて、実施例1の電子部品を、前述の実施形態4〜6(図5〜7)の構成とした場合も、実施例1と同様の傾向を示し、外部電極との接続信頼性と絶縁信頼性との両立が可能であった。
10、20、30、40、50、60、70 … 電子部品
11 … 素体
12 … 第1の外部電極
13 … 第2の外部電極
21a〜21i … 第1〜第9の絶縁体層
22a、22b … 第1〜第2の引出導体
23a〜23e … スパイラルパターン部
24a〜24f … ビア
31a〜31d … 第1〜第4の絶縁体層
32a〜32b … 第1〜第2の引出導体
33 … スパイラル導体
34a〜34b … ビア
41a〜41f … 第1〜第6の絶縁体層
42a〜42d … 第1〜第4の引出導体
43a〜43b … 第1〜第2のスパイラル導体
44a〜44d … ビア
51a〜51e … 第1〜第5の絶縁体層
52a〜52d … 第1〜第4の引出導体
53a〜53b … 第1〜第2のスパイラル導体
54a〜54d … ビア
61a〜61g … 第1〜第7の絶縁体層
62a〜62d … 第1〜第4の引出導体
63a〜63d … 第1A〜第2Dのスパイラル導体
64a〜64f … ビア
71a〜71f … 第1〜第6の絶縁体層
72a〜72f … 第1〜第6の引出導体
73a〜73c … 第1〜第3のスパイラル導体
74a〜74f … ビア

Claims (16)

  1. ガラスを含む素体と、
    それぞれ前記素体の外表面に設けられた第1および第2の外部電極を含む外部導体と、
    前記素体の内部に設けられたスパイラル導体と、
    それぞれ前記素体の内部に設けられた第1および第2の引出導体を含む引出導体と、
    を備え、
    前記スパイラル導体の一端部は、前記第1の引出導体を介して前記第1の外部電極に電気的に接続され、前記スパイラル導体の他端部は、前記第2の引出導体を介して前記第2の外部電極に電気的に接続され、
    前記スパイラル導体は、Agと、Al、SiO、ZnO、TiOおよびZrOから成る群から選択される少なくとも1種の酸化物と、を含み、
    前記引出導体は、Agを含み、Al、SiO、ZnO、TiOおよびZrOをいずれも含まないことを特徴とする、電子部品。
  2. 前記素体は、積層された複数の絶縁体層を含む、請求項1記載の電子部品。
  3. 前記スパイラル導体は、前記第1および第2の引出導体が設けられた絶縁体層とは別の絶縁体層上に設けられている、請求項2記載の電子部品。
  4. 前記外部導体は、それぞれ前記素体の外表面に設けられた第3および第4の外部電極をさらに含み、
    前記スパイラル導体は、それぞれ前記素体の内部であって異なる絶縁体層上に設けられた第1のスパイラル導体と第2のスパイラル導体を含み、
    前記引出導体は、それぞれ前記素体の内部に設けられた第3の引出導体と第4の引出導体とをさらに含み、
    前記第1のスパイラル導体の一端部が、前記第1の引出導体を介して前記第1の外部電極に電気的に接続され、前記第1のスパイラル導体の他端部が、前記第2の引出導体を介して前記第2の外部電極に電気的に接続されており、
    前記第2のスパイラル導体の一端部は、前記第3の引出導体を介して前記第3の外部電極に電気的に接続され、前記第2のスパイラル導体の他端部は、前記第4の引出導体を介して前記第4の外部電極に電気的に接続され、
    前記第2のスパイラル導体は、前記第3および第4の引出導体が設けられた絶縁体層および前記第1のスパイラル導体が設けられた絶縁体層とは別の絶縁体層上に設けられており、
    前記第1のスパイラル導体および前記第2のスパイラル導体が磁気結合していることを特徴とする請求項3に記載の電子部品。
  5. 前記第1〜第4の引出導体がすべて同じ絶縁体層上に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の電子部品。
  6. 前記第1〜第4の引出導体は、積層方向において、前記第1のスパイラル導体と前記第2のスパイラル導体の間に配置されていることを特徴とする請求項4または5に記載の電子部品。
  7. 前記第1〜第4の引出導体が、積層方向において、前記スパイラル導体の外側に配置されることを特徴とする請求項4または5に記載の電子部品。
  8. 前記第1および第2のスパイラル導体はそれぞれ、2以上の絶縁体層に形成された導体が接続されてなる請求項4〜7のいずれか1項に記載の電子部品。
  9. 前記第1のスパイラル導体を構成する導体と第2のスパイラル導体を構成する導体とは、交互に配置されていることを特徴とする請求項8に記載の電子部品。
  10. 前記外部電極は、前記素体の外表面に設けられた第5の外部電極と第6の外部電極とをさらに含み、
    前記スパイラル導体は、第3のスパイラル導体をさらに含み、
    前記引出導体は、それぞれ前記素体の内部に設けられた第5の引出導体と第6の引出導体とをさらに含み、
    前記第3のスパイラル導体の一端部は、前記第5の引出導体を介して前記第5の外部電極に電気的に接続され、前記第3のスパイラル導体の他端部は、前記第6の引出導体を介して前記第6の外部電極に電気的に接続され、
    前記第3のスパイラル導体は、前記第5および第6の引出導体が設けられた絶縁体層、前記第1のスパイラル導体が設けられた絶縁体層および前記第2のスパイラル導体が設けられた絶縁体層とは別の絶縁体層上に設けられており、
    前記第1のスパイラル導体と前記第3のスパイラル導体および第2のスパイラル導体と前記第3のスパイラル導体とがそれぞれ磁気結合していることを特徴とする請求項4に記載の電子部品。
  11. 前記第1〜第6の引出導体がすべて同じ絶縁体層上に設けられていることを特徴とする請求項10に記載の電子部品。
  12. 前記第1〜第6の引出導体は、積層方向において、前記第1のスパイラル導体と前記第2のスパイラル導体の間、および/または前記第2のスパイラル導体と前記第3のスパイラル導体の間、および/または前記第3のスパイラル導体と前記第1のスパイラル導体の間に配置されていることを特徴とする請求項10または11に記載の電子部品。
  13. 前記第1〜第6の引出導体が、積層方向において、前記スパイラル導体の外側に配置されることを特徴とする請求項10または11に記載の電子部品。
  14. 前記第1〜第3のスパイラル導体はそれぞれ、2以上の絶縁体層に形成された導体が接続されてなる請求項10〜13のいずれか1項に記載の電子部品。
  15. 前記素体は、前記絶縁体層の積層方向の少なくとも片側に積層されたフェライトを主成分として含む磁性体層を更に備えることを特徴とする請求項2〜14のいずれか1項に記載の電子部品。
  16. 前記スパイラル導体に含まれるAl、SiO、ZnO、TiOおよびZrOから成る群から選択される少なくとも1種の酸化物の含有量は、Agと前記酸化物の合計に対して0.1質量%以上5.0質量%以下であることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の電子部品。
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