JPH05226154A - 積層セラミックインダクタとその製造方法 - Google Patents

積層セラミックインダクタとその製造方法

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JPH05226154A
JPH05226154A JP4059077A JP5907792A JPH05226154A JP H05226154 A JPH05226154 A JP H05226154A JP 4059077 A JP4059077 A JP 4059077A JP 5907792 A JP5907792 A JP 5907792A JP H05226154 A JPH05226154 A JP H05226154A
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JP
Japan
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conductor
paste
coil
printed
ferrite
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JP4059077A
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English (en)
Inventor
Shoichi Sekiguchi
象一 関口
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Taiyo Yuden Co Ltd
Original Assignee
Taiyo Yuden Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】コイル引出し部分の導体が、チップ素子焼成の
際、フェライトシート中に拡散したり、大気中に蒸発し
たりして、外部電極との導通不良を起こすことのない導
体で構成された積層セラミックインダクタとその製造方
法を提供する。 【構成】チップ素子の端面に露出する導体コイル端末近
傍のコイル引出し部分が、Agペースト2を印刷した上
にさらにAg−Pdペースト3を印刷して構成されてい
るか、あるいはAg−Pdペーストのみを印刷して構成
されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層セラミックインダ
クタとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の積層セラミックインダクタの製造
方法では、例えばNi−Zn−Cu系のフェライト磁性
体粉末と有機バインダーとを混合して得られるスラリー
を長尺なシート状に成形し、得られたシートを所定の寸
法のグリーンシートに切断した後、各シートが積層され
た時、コイルを構成するように配分された種々の異なる
パターンを導体ペーストで各シート上にそれぞれ印刷
し、これら複数枚のグリーンシートを積層圧着し、所定
寸法に裁断してチップ素子とし、得られたチップ素子の
対向する端面に前記コイルの端末が導出された状態で焼
成し、次いで該コイル端末が導出された両端面にそれぞ
れ導体ペーストを塗布、焼き付けて外部電極を構成して
いる。
【0003】前記導電ペーストはAg−Pdペーストが
用いられていたがAg−Pd導体は比較的抵抗値が高
く、良好な品質係数(Q値)が得られなかった。近年、
低温焼成のフェライト組成が開発され、上記コイルを形
成する導体ペーストとしては電気抵抗が低いことと、コ
スト面からAgペーストが用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】フェライト磁性体の焼
成温度を800〜900℃程度の温度まで下げて焼成可
能な材質が開発されてきて、融点が960℃のAgをコ
イル導体として使用することが可能になった。しかしな
がらこの温度範囲はAgにとって充分安定な温度ではな
く、かなりのダメージを覚悟しなければならず、まだ充
分信頼性の有る導体ではない。すなわち、フェライト磁
性体の焼成温度が低くなったとは言え、注意深く使用し
なければならないのが現状である。
【0005】フェライト磁性体を焼成するとき、焼成温
度が高いとAgがフェライト磁性体内に拡散する度合い
が高くなることが知られており、コイル導体としてのA
gが拡散してコイル導体が細くなり、所謂“やせて”抵
抗値が高くなって特性が低下したり、ひどい時には断線
したりする不都合がある。
【0006】特に、チップ素子の端面に露出しているコ
イル引出し部ではフェライト磁性体への拡散と大気中へ
の蒸発が同時におこり、Ag導体のやせる度合いが高い
と言う課題があった。
【0007】そこで本発明の目的は、上記コイル引出部
のコイル導体をフェライト磁性体中に拡散しにくく、そ
して蒸発しにくい導体で構成して、前記課題を解決する
積層セラミックインダクタおよびその製造方法を提供す
るにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記目的を達
成すべく研究の結果、コイル端末近傍に、比較的フェラ
イト磁性体中に拡散しにくく、蒸発しにくい例えばAg
−Pdペーストを用いて印刷すれば、Q値をそこなわず
に前記課題を解決できることを実験の上確認し、本発明
に到達した。
【0009】従って本発明は第1に、複数のフェライト
グリーンシートが積層、圧着されてつくられた素体内部
に、上記フェライトグリーンシート上に印刷形成された
銀導体パターンのスルーホール接続により形成された導
体コイルが内蔵され、該銀導体コイルの末端部がそれぞ
れ、フェライト素体の対向する1対の端面の異なる側に
導出されてそれぞれの端面に形成された外部電極に接続
されている積層セラミックインダクタであって、上記銀
導体コイルの素体端面導出部を含む一定領域がAg層と
Ag−Pd層の2層構造またはAg−Pd層の単層構造
によって形成されていることを特徴とする積層セラミッ
クインダクタ:並びに第2に、フェライト磁性体からな
り、所定箇所にスルーホールを有するフェライトグリー
ンシート上に導体ペーストで導体コイルを構成するよう
に導体パターンを印刷し、これらのシートを積層圧着し
て導体パターンがスルーホール接続された内蔵コイルを
有する積層体とした後、これを所定寸法に裁断してチッ
プ素子とし、得られたチップ素子を焼成し、該素子の端
面に導体ペーストを塗布、焼き付けて外部電極を構成す
る積層セラミックインダクタの製造方法において、上記
導体ペーストで導体パターンを印刷する際、上記チップ
素子の端面に露出する導体コイル端末近傍のコイル引出
し部分を、Agペーストで印刷した上にさらにAg−P
dペーストを印刷して構成するかあるいはAg−Pdペ
ーストのみを印刷して構成することを特徴とする積層セ
ラミックインダクタの製造方法を提供するものである。
【0010】
【作用】引出し部分にAg−Pdペーストが印刷されて
いるので、引出し部分だけが高融点化し、AgとPdと
が合金化して安定化するため、拡散または蒸発によって
引出し部分がやせたり、あるいは消失しにくくなる。
【0011】
【実施例1】図1は本発明の実施例において、フェライ
トグリーンシート上に印刷された導体パターンのうち、
チップ素子端面への引出し部分を有する導体パターンを
示す平面図、図2は図1のA−A´線の断面図であり、
これらの図を参照して以下説明する。
【0012】Fe2 O3 49モル%、NiO 21
モル%、ZnO 20モル%、CuO 10モル%を秤
量し、水とともにボールミルに投入し、混合、分散を行
い、得られたスラリーを乾燥後、大気中820℃で2時
間仮焼し、その後再び水とともにボールミルで約15時
間解砕を行い、乾燥してインダクタ用フェライト磁性体
原料粉末とした。
【0013】得られた原料フェライト粉末にポリブチラ
ールを主成分としたバインダー及び溶剤を加えてスラリ
ー化した。このときスラリーの粘度は4,200cpで
あった。
【0014】このスラリーをドクターブレード法により
塗工し、乾燥後厚さ60μmのフェライトグリーンシー
トを作製した。
【0015】一方、Ag粉末とエチルセルロースとα−
ターピネオールとブチルカルビトールアセテートとを混
合し、3本ローラーで混練してAgペーストを用意し、
また、Pd粉末をAg粉末に対して7.5%添加したA
g−Pdペーストを用意した。
【0016】前記フェライトグリーンシートの所定位置
にスルーホール加工を行った後、所定形状の導体パター
ンをAgペーストで印刷した。前記導体パターンを印刷
する際、図1及び図2に見られるように、引出し部分を
有する導体パターンにあっては、フェライトグリーンシ
ート1上にAgペースト2を印刷した上に、さらに引出
し部分用のAg−Pdペースト3を印刷した。
【0017】印刷後、所定の順序に従って積層し、熱圧
着した後、チップ素子に裁断した。次いでチップ素子を
890℃1時間保持の条件で焼成を行った。
【0018】焼成後、チップ素子の端面にAgペースト
を塗布し、600℃で焼き付けて外部電極とした。
【0019】これらチップの1,000個について調べ
たところ、平均のインダクタンス値は6.5μH、Q値
は53、直流抵抗値は0.25Ωであった。また、導通
不良のチップは無かった。
【0020】
【実施例2】実施例1において、導体パターンを印刷す
る際、図3の断面図に見られるように、フェライトグリ
ーンシート1上にAgペーストを印刷するとともに前記
引出し部分にはAgペースト2に接続してAg−Pdペ
ースト3を印刷した。
【0021】以下、実施例1の要領に従いチップ素子を
得た後、その端面にAgペーストを塗布、焼き付けて外
部電極とした。
【0022】得られたチップ素子1,000個につい
て、実施例1と同様に各測定値を調べたところ、実施例
1とほぼ同様の値が得られ、また、導通不良のチップは
無かった。
【0023】
【比較例】実施例1において、Ag−Pdペーストを用
いなかったこと以外は、実施例1と同様にチップを試作
したところ、1,000個の平均のインダクタンス値は
6.6μH、Q値は55、直流抵抗は0.17Ωであ
り、導通不良のチップは1,000個中17個であっ
た。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法によ
り製造された積層セラミックインダクタによれば、導体
コイル引出し部分が、チップ素子の焼成の際比較的フェ
ライト磁性体中に拡散しにくく、また蒸発しにくいAg
−Pdペーストで構成されているので、チップ素子端面
に焼き付けられる外部端子との接続不良を著しく低減す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例において、フェライトグリー
ンシート上に印刷された導体パターンのうち、チップ素
子端面への引出し部分を有する導体パターンを示す平面
図である。
【図2】図1のシートにおけるA−A´線の断面図であ
る。
【図3】本発明の別の実施態様を示す図1のA−A´線
の断面図である。
【符号の説明】
1 フェライトグリーンシート 2 Agペースト 3 Ag−Pdペースト

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のフェライトグリーンシートが積
    層、圧着されてつくられた素体内部に、上記フェライト
    グリーンシート上に印刷形成された銀導体パターンのス
    ルーホール接続により形成された導体コイルが内蔵さ
    れ、該銀導体コイルの末端部がそれぞれ、フェライト素
    体の対向する1対の端面の異なる側に導出されてそれぞ
    れの端面に形成された外部電極に接続されている積層セ
    ラミックインダクタであって、上記銀導体コイルの素体
    端面導出部を含む一定領域がAg層とAg−Pd層の2
    層構造またはAg−Pd層の単層構造によって形成され
    ていることを特徴とする積層セラミックインダクタ。
  2. 【請求項2】 フェライト磁性体からなり、所定箇所に
    スルーホールを有するフェライトグリーンシート上に導
    体ペーストで導体コイルを構成するように導体パターン
    を印刷し、これらのシートを積層圧着して導体パターン
    がスルーホール接続された内蔵コイルを有する積層体と
    した後、これを所定寸法に裁断してチップ素子とし、得
    られたチップ素子を焼成し、該素子の端面に導体ペース
    トを塗布、焼き付けて外部電極を構成する積層セラミッ
    クインダクタの製造方法において、上記導体ペーストで
    導体パターンを印刷する際、上記チップ素子の端面に露
    出する導体コイル端末近傍のコイル引出し部分を、Ag
    ペーストで印刷した上にさらにAg−Pdペーストを印
    刷して構成するかあるいはAg−Pdペーストのみを印
    刷して構成することを特徴とする積層セラミックインダ
    クタの製造方法。
JP4059077A 1992-02-12 1992-02-12 積層セラミックインダクタとその製造方法 Withdrawn JPH05226154A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07176430A (ja) * 1993-12-17 1995-07-14 Toko Inc 積層インダクタとその製造方法
JP2017195309A (ja) * 2016-04-21 2017-10-26 Tdk株式会社 積層コイル部品
JP2018074043A (ja) * 2016-10-31 2018-05-10 株式会社村田製作所 電子部品
US11482371B2 (en) 2016-04-21 2022-10-25 Tdk Corporation Electronic component

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