JP2018073765A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2018073765A
JP2018073765A JP2016216011A JP2016216011A JP2018073765A JP 2018073765 A JP2018073765 A JP 2018073765A JP 2016216011 A JP2016216011 A JP 2016216011A JP 2016216011 A JP2016216011 A JP 2016216011A JP 2018073765 A JP2018073765 A JP 2018073765A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ion secondary
lithium ion
secondary battery
positive electrode
active material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016216011A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6722384B2 (ja
Inventor
一平 後藤
Ippei Goto
一平 後藤
曜 辻子
Akira Tsujiko
曜 辻子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2016216011A priority Critical patent/JP6722384B2/ja
Publication of JP2018073765A publication Critical patent/JP2018073765A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6722384B2 publication Critical patent/JP6722384B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

【課題】ガスの発生が抑制されたリチウムイオン二次電池を提供する。【解決手段】ここに開示されるリチウムイオン二次電池は、正極および負極を含む電極体と、非水電解液とを備える。前記正極は、正極活物質、および炭素系導電助剤を含有する正極活物質層を備える。前記炭素系導電助剤の表面は、フッ素化されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、既存の電池に比べて軽量かつエネルギー密度が高いことから、近年、パソコンや携帯端末等のいわゆるポータブル電源や車両駆動用電源として用いられている。リチウムイオン二次電池は、特に、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両の駆動用高出力電源として今後ますます普及していくことが期待されている。
リチウムイオン二次電池の典型的な構成は、正極および負極と、非水電解液とを備える。正極の典型的な構成では、正極活物質を含有する正極活物質層が正極集電体上に設けられている。正極活物質層は、その導電性を向上させるために、導電助剤をさらに含有する場合があり、この導電助剤としては、炭素材料がよく用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−109599号公報
リチウムイオン二次電池においては、非水電解液の分解により、ガスが発生することが知られている。この非水電解液の分解は、リチウムイオン二次電池が高温下に置かれている場合や、正極活物質の作動電位が高い場合に、起こり易くなる傾向にある。非水電解液の分解によるガスの発生は、リチウムイオン二次電池の内圧上昇につながるため、リチウムイオン二次電池においては、このガスの発生ができるだけ抑制されていることが望ましい。そして、従来の正極活物質および炭素材料である導電助剤(炭素系導電助剤)を含有する正極活物質層を備える正極を用いたリチウムイオン二次電池には、ガスの発生の抑制において改善の余地があった。
そこで本発明の目的は、ガスの発生が抑制されたリチウムイオン二次電池を提供することにある。
ここに開示されるリチウムイオン二次電池は、正極および負極を含む電極体と、非水電解液とを備える。前記正極は、正極活物質、および炭素系導電助剤を含有する正極活物質層を備える。前記炭素系導電助剤の表面は、フッ素化されていることを特徴とする。
このような構成によれば、炭素系導電助剤の表面がフッ素化されていることにより、炭素系導電助剤の撥液性(特に、撥電解液性)が高くなっている。その結果、非水電解液は、炭素系導電助剤と接触しにくくなり、炭素系導電助剤の表面において非水電解液の分解反応が起きる機会が減少する。このため、リチウムイオン二次電池において、非水電解液の分解によるガス発生を抑制することができる。すなわち、このような構成によれば、ガスの発生が抑制されたリチウムイオン二次電池を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の内部構造を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るリチウムイオン二次電池の捲回電極体の構成を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明による実施の形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けないリチウムイオン二次電池の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、いわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。
また、本明細書において「リチウムイオン二次電池」とは、電荷担体としてリチウムイオンを利用し、正負極間におけるリチウムイオンに伴う電荷の移動により充放電が実現される二次電池をいう。
以下、扁平角型のリチウムイオン二次電池を例にして、本発明について詳細に説明するが、本発明をかかる実施形態に記載されたものに限定することを意図したものではない。
図1に示すリチウムイオン二次電池100は、扁平形状の捲回電極体20と非水電解液(図示せず)とが扁平な角形の電池ケース(即ち外装容器)30に収容されることにより構築される密閉型のリチウムイオン二次電池100である。電池ケース30には外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36が設けられている。また、電池ケース30には、非水電解液を注入するための注入口(図示せず)が設けられている。正極端子42は、正極集電板42aと電気的に接続されている。負極端子44は、負極集電板44aと電気的に接続されている。電池ケース30の材質としては、例えば、アルミニウム等の軽量で熱伝導性の良い金属材料が用いられる。
捲回電極体20は、図1および図2に示すように、長尺状の正極集電体52の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って正極活物質層54が形成された正極シート50と、長尺状の負極集電体62の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って負極活物質層64が形成された負極シート60とが、2枚の長尺状のセパレータシート70を介して重ね合わされて長手方向に捲回された形態を有する。なお、捲回電極体20の捲回軸方向(上記長手方向に直交するシート幅方向をいう。)の両端から外方にはみ出すように形成された正極活物質層非形成部分52a(即ち、正極活物質層54が形成されずに正極集電体52が露出した部分)と負極活物質層非形成部分62a(即ち、負極活物質層64が形成されずに負極集電体62が露出した部分)には、それぞれ正極集電板42aおよび負極集電板44aが接合されている。
正極シート50を構成する正極集電体52としては、例えばアルミニウム箔等が挙げられる。
正極活物質層54は、正極活物質を含有する。
正極活物質層54に含まれる正極活物質としては、例えばリチウム遷移金属酸化物(例、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNiO、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi0.5Mn1.5等)、リチウム遷移金属リン酸化合物(例、LiFePO等)等が挙げられる。なかでも、正極シート50が高電位である場合に特に高いガス発生抑制効果が得られることから、金属Li基準電位で4.5以上の作動電位を有するリチウム遷移金属酸化物が好ましく、スピネル型リチウムニッケルマンガン複合酸化物(例、LiNi0.5Mn1.5等)が特に好ましい。
正極活物質層54は、炭素系導電助剤を含有する。炭素系導電助剤としては、例えばアセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックやその他(例、グラファイト等)の炭素材料を好適に使用し得る。
本実施形態においては、当該炭素系導電助剤の表面が、フッ素化されている。例えば、当該炭素系導電助剤の表面において、C−F結合が存在する。
炭素系導電助剤の表面のフッ素化の程度は、本発明の効果が得られる限り特に制限はないが、好ましくは5原子%以上であり、より好ましくは10原子%〜40原子%であり、さらに好ましくは15原子%〜30原子%である。
炭素系導電助剤の表面がフッ素化されているかどうか、およびフッ素化されている程度については、例えばX線電子分光(XPS)測定により確認することができる。
表面がフッ素化された炭素系導電助剤は、例えば、上記炭素材料をフッ素プラズマ処理(即ち、フッ素原子を含む化合物のガスの雰囲気下でのプラズマ処理)すること等により得ることができる。
正極活物質層54が、表面がフッ素化された炭素系導電助剤を含有することにより、非水電解液の分解によるガス発生を抑制することができる。その理由は次のように考えられる。炭素系導電助剤の表面がフッ素化されると、炭素系導電助剤の撥液性(特に、撥電解液性)が高くなる。その結果、非水電解液は、炭素系導電助剤と接触しにくくなり、炭素系導電助剤の表面において非水電解液の分解反応が起きる機会が減少する。このため、リチウムイオン二次電池100において、非水電解液の分解によるガス発生を抑制することができる。
なお、正極活物質層54に含有される正極活物質に撥液性を付与した場合には、正極活物質と非水電解液との接触が阻害されるために、リチウムイオンの移動が阻害され、その結果、リチウムイオン二次電池100の電池特性が悪化するおそれがある。したがって、正極活物質の撥液性を高める処理を行なわずに、炭素系導電助剤の表面をフッ素化して炭素系導電助剤に撥液性を付与することは、電池特性の点からも有利である。
正極活物質層54は、正極活物質、および炭素系導電助剤以外の成分を含んでいてもよい。このような成分としては、バインダが挙げられる。バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を使用し得る。
負極シート60を構成する負極集電体62としては、例えば銅箔等が挙げられる。負極活物質層64は、負極活物質を含む。負極活物質としては、例えば黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料を使用し得る。負極活物質層64は、バインダ、増粘剤等をさらに含み得る。バインダとしては、例えばスチレンブタジエンラバー(SBR)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。
セパレータ70としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロース、ポリアミド等の樹脂から成る多孔性シート(フィルム)が挙げられる。かかる多孔性シートは、単層構造であってもよく、二層以上の積層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。セパレータ70の表面には、耐熱層(HRL)が設けられていてもよい。
非水電解液は従来のリチウムイオン二次電池と同様のものを使用可能であり、典型的には有機溶媒(非水溶媒)中に、支持塩を含有させたものを用いることができる。非水溶媒としては、一般的なリチウムイオン二次電池の電解液に用いられる各種のカーボネート類、エーテル類、エステル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の有機溶媒を、特に限定なく用いることができる。具体例として、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、モノフルオロエチレンカーボネート(MFEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、モノフルオロメチルジフルオロメチルカーボネート(F−DMC)、トリフルオロジメチルカーボネート(TFDMC)等が例示される。このような非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、LiClO等のリチウム塩(好ましくはLiPF)を好適に用いることができる。支持塩の濃度は、0.7mol/L以上1.3mol/L以下が好ましい。
なお、上記非水電解液は、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、例えば、ビフェニル(BP)、シクロヘキシルベンゼン(CHB)等のガス発生剤;ホウ素原子および/またはリン原子を含むオキサラト錯体化合物、ビニレンカーボナート(VC)等の被膜形成剤;分散剤;増粘剤等の各種添加剤を含み得る。
以上のようにして構成されるリチウムイオン二次電池100は、各種用途に利用可能である。好適な用途としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。リチウムイオン二次電池100は、典型的には複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態でも使用され得る。
なお、一例として扁平形状の捲回電極体20を備える角形のリチウムイオン二次電池100について説明した。しかしながら、リチウムイオン二次電池は、積層型電極体を備えるリチウムイオン二次電池として構成することもできる。また、リチウムイオン二次電池は、円筒形リチウムイオン二次電池として構成することもできる。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<No.1のリチウムイオン二次電池の作製>
市販品のカーボンブラックを、ドラム回転式プラズマ処理装置にて、フッ素プラズマ処理した。処理条件については、ガス種:CF、ガス流量:0.3L/min、圧力:30Pa、パワー:200W、照射時間:120分、チャンバー角度:20°、回転速度:3rpmとした。このようにして、表面がフッ素化されたカーボンブラック(導電助剤)を得た。
正極活物質としてのLiNi0.5Mn1.5と、表面がフッ素化されたカーボンブラック(導電助剤)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデンとを、正極活物質:導電助剤:バインダ=87:10:3の質量比でN−メチルピロリドンと混合し、正極活物質層形成用スラリーを調製した。この正極活物質層形成用スラリーをアルミニウム箔に塗布して乾燥し、正極シートを作製した。
また、負極活物質としての平均粒子径20μmの天然黒鉛と、バインダとしてのスチレンブタジエンゴムと、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロースとを、負極活物質:バインダ:増粘剤=98:1:1の質量比でイオン交換水と混合して、負極活物質層形成用スラリーを調製した。この負極活物質層形成用スラリーを銅箔に塗布して乾燥し、負極シートを作製した。
また、セパレータシート(多孔性ポリオレフィンシート)を用意した。
作製した正極シートと負極シートとを、セパレータシートを介して対向させて電極体を作製した。
作製した電極体に集電体を取り付け、非水電解液と共にラミネートケースに収容し、封止することによってNo.1のリチウムイオン二次電池を得た。非水電解液としては、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとの体積比50:50の混合溶媒に1mol/Lの濃度でLiPFを溶解させたものを使用した。
<No.2のリチウムイオン二次電池の作製>
市販品のカーボンブラックをフッ素プラズマ処理せずにそのまま用いた以外は、上記No.1のリチウムイオン二次電池と同様にして、No.2のリチウムイオン二次電池を作製した。
<導電助剤のXPS測定>
No.1のリチウムイオン二次電池の作製に用いた表面がフッ素化されたカーボンブラックと、No.2のリチウムイオン二次電池の作製に用いたフッ素プラズマ処理しなかったカーボンブラック(表面がフッ素化されていないカーボンブラック)についてXPS測定を行なった。
その結果、No.1のリチウムイオン二次電池の作製に用いた表面がフッ素化されたカーボンブラックのXPSスペクトルにおいて、結合エネルギーが288eVから289eVの領域にC−F結合に由来するピークが見られた。一方、No.2のリチウムイオン二次電池の作製に用いた、フッ素プラズマ処理しなかったカーボンブラックのXPSスペクトルにおいて、結合エネルギーが288eVから289eVの領域にC−F結合に由来するピークは見られなかった。
また、XPS測定の結果、No.1のリチウムイオン二次電池の作製に用いた表面がフッ素化されたカーボンブラックのフッ素含有量は、約13原子%であった。
<導電助剤の撥液性評価>
No.1のリチウムイオン二次電池の作製に用いた表面がフッ素化されたカーボンブラックと、ポリフッ化ビニリデンとを、これらの質量比が10:3となるようにN−メチルピロリドン中で混合し、得られたスラリーをアルミニウム箔に塗布して乾燥し、評価用サンプルを作製した。
同様に、No.2のリチウムイオン二次電池の作製に用いたフッ素プラズマ処理しなかったカーボンブラックと、ポリフッ化ビニリデンとを、これらの質量比が10:3となるようにN−メチルピロリドン中で混合し、得られたスラリーをアルミニウム箔に塗布して乾燥し、評価用サンプルを作製した。
これらの評価用サンプルに対し、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとの体積比50:50の混合溶媒に1mol/Lの濃度でLiPFを溶解させた非水電解液を滴下し、θ/2法により接触角を求めた。結果を表1に示す。なお、この接触角が大きいほど、撥液性が高い。
<リチウムイオン二次電池の高温貯蔵試験>
上記作製した各リチウムイオン二次電池を、フロリナートを注いだ容器に沈めて浮力を測定し、フロリナートの比重を1.83g/ccとして、各リチウムイオン二次電池の体積を求めた。この体積を初期体積とした。
次いで、25℃の環境下で、初期充電として1/5Cの電流値で4.9Vまで定電流充電を行った後、電流値が1/50Cになるまで定電圧充電を行い、満充電状態にした。その後、1/5Cの電流値で3.5Vまで定電流放電した。こうして、各リチウムイオン二次電池を活性化させた。
活性化した各リチウムイオン二次電池を満充電状態にし、60℃の環境下に7日間貯蔵した。貯蔵後の各リチウムイオン二次電池の体積を、フロリナートを溶媒としたアルキメデス法により求めた。各リチウムイオン二次電池の貯蔵後の体積と初期体積との差(すなわち、体積増加量)を算出した。この算出された値は、ガス発生量とみなすことができる。
No.2のリチウムイオン二次電池の体積増加量を1とした場合の、No.1のリチウムイオン二次電池の体積増加量を求め、これを体積増加比とした。結果を表1に示す。
Figure 2018073765
上述のようにXPS測定の結果より、導電助剤をフッ素プラズマ処理した場合には、その表面がフッ素化されることが確認できた。
また表1が示すように、導電助剤をフッ素プラズマ処理した場合には、導電助剤の接触角が大きくなり、撥液性が高くなった。そして、表面がフッ素化された導電助剤を用いたNo.1のリチウムイオン二次電池は、表面をフッ素化しなかった導電助剤を用いたNo.2のリチウムイオン二次電池よりも、体積増加量、すなわちガス発生量が46%小さかった。これは、導電助剤の表面がフッ素化されることによって撥液性が高くなり、導電助剤の表面で非水電解液の分解が起こり難くったためと考えられる。
以上のことから、上述の本実施形態のように表面がフッ素化された導電助剤を用いたリチウムイオン二次電池では、ガスの発生が抑制されていることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
20 捲回電極体
30 電池ケース
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極シート(正極)
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
60 負極シート(負極)
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
70 セパレータシート(セパレータ)
100 リチウムイオン二次電池

Claims (1)

  1. 正極および負極を含む電極体と、
    非水電解液と
    を備えるリチウムイオン二次電池であって、
    前記正極が、正極活物質、および炭素系導電助剤を含有する正極活物質層を備え、
    前記炭素系導電助剤の表面が、フッ素化されている、
    ことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
JP2016216011A 2016-11-04 2016-11-04 リチウムイオン二次電池 Active JP6722384B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016216011A JP6722384B2 (ja) 2016-11-04 2016-11-04 リチウムイオン二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016216011A JP6722384B2 (ja) 2016-11-04 2016-11-04 リチウムイオン二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018073765A true JP2018073765A (ja) 2018-05-10
JP6722384B2 JP6722384B2 (ja) 2020-07-15

Family

ID=62115789

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016216011A Active JP6722384B2 (ja) 2016-11-04 2016-11-04 リチウムイオン二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6722384B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019059215A1 (ja) * 2017-09-19 2019-03-28 セントラル硝子株式会社 カーボンブラック及びその製造方法
WO2019059130A1 (ja) * 2017-09-19 2019-03-28 デンカ株式会社 電池用カーボンブラック、電池用塗工液、非水系電池用正極および非水系電池

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008112652A (ja) * 2006-10-31 2008-05-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 非水電解液電池
WO2014181778A1 (ja) * 2013-05-09 2014-11-13 旭硝子株式会社 正極材料、及びその製造方法
WO2016132903A1 (ja) * 2015-02-19 2016-08-25 株式会社リコー 非水電解液蓄電素子

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008112652A (ja) * 2006-10-31 2008-05-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 非水電解液電池
WO2014181778A1 (ja) * 2013-05-09 2014-11-13 旭硝子株式会社 正極材料、及びその製造方法
WO2016132903A1 (ja) * 2015-02-19 2016-08-25 株式会社リコー 非水電解液蓄電素子

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019059215A1 (ja) * 2017-09-19 2019-03-28 セントラル硝子株式会社 カーボンブラック及びその製造方法
WO2019059130A1 (ja) * 2017-09-19 2019-03-28 デンカ株式会社 電池用カーボンブラック、電池用塗工液、非水系電池用正極および非水系電池
US11658278B2 (en) 2017-09-19 2023-05-23 Denka Company Limited Carbon black for batteries, coating liquid for batteries, positive electrode for nonaqueous batteries and nonaqueous battery

Also Published As

Publication number Publication date
JP6722384B2 (ja) 2020-07-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019050154A (ja) 非水電解液二次電池
JP2018106903A (ja) リチウムイオン二次電池
JP6735030B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP6836727B2 (ja) 非水電解液リチウムイオン二次電池
JP6722388B2 (ja) 非水電解液二次電池
JP2020027756A (ja) 二次電池用電極および二次電池
JP6722384B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP2018120824A (ja) 正極材料
JP2017103163A (ja) 非水電解液二次電池
JP2020024947A (ja) 正極活物質
JP2018018785A (ja) 非水電解質二次電池
JP2020080255A (ja) 非水電解液二次電池
CN110931860B (zh) 锂离子二次电池用非水电解液
JP2018056045A (ja) リチウムイオン二次電池
JP2021089805A (ja) 非水電解液二次電池の製造方法
JP2017130317A (ja) 捲回電極体を有する非水電解液二次電池
JP2017123236A (ja) 非水電解液二次電池
JP2020119867A (ja) リチウム二次電池用非水電解液
JP6569907B2 (ja) 非水電解液二次電池
CN114583244B (zh) 锂离子二次电池
JP2020113378A (ja) リチウム二次電池用非水電解液
JP6635320B2 (ja) 非水電解液二次電池
JP2018073624A (ja) 正極活物質
JP2019145276A (ja) 二次電池
JP2019008925A (ja) 非水電解液二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190926

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190925

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200407

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200521

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200603

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6722384

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151