JP2018071293A - 擁壁構造体 - Google Patents

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【課題】景観性に優れた擁壁を容易に構築することができる擁壁構造体を提供する。【解決手段】鉛直面6に対して一方側へ傾斜して配設された前壁部5と、前壁部5の下端に連なって一方側へ延びて配設された底部7と、底部7の前記一方側の側端に下端が連なって前壁部5と平行に配設された背面部8と、前壁部5と背面部8との間でかつ底部7上に収容された中詰材9と、前壁部5に一端が係止され、底部7に他端が係止された複数の斜め引張部材10と、前壁部5に一端が係止され、背面部8に他端が係止された複数の水平引張部材11と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、切土、盛土および地山の斜面の崩壊を防ぎ、景観性に優れた壁面または法面を容易に構築することができる擁壁構造体に関する。
従来から、切土、盛土および地山などの斜面の崩壊を防止するために、複数の石詰籠を積み上げて、もたれ擁壁を構築する技術が用いられている。石詰籠を積み上げたもたれ擁壁は、背面部が背面土に接して支持され、底部は地盤に支持されるが、前壁部は支持するものが存在しないため、土圧および中詰材によって前方へ変形してしまい、施工時に面一であった前壁部の壁面が時間経過とともに不揃いとなり、外観が低下するとともに、擁壁の沈下が生じるという問題がある。
このような問題を解決する従来技術は、たとえば特許文献1に記載されている。この従来技術では、溶接金網からなる金網パネルを複数枚結合して、斜面を形成する前壁部である前面部と、前面部と鋭角に結合された底部とを備える。前面部は、棒鋼からなる横棒材と、横棒材よりも大径の棒鋼からなる縦棒材とを複数本組み合わせて、横長の格子形状に構成される。
このように前面部が横棒材と縦棒材とを組合せて横長の格子形状とすることによって、格子目の横辺の長さを縦辺の長さの、たとえば10倍程度に大きくして剛性を高くし、前面部の変形を抑制し、外観の低下を防止している。
特開2011−252330号公報
上記特許文献1に記載される従来技術では、縦棒材を横棒材よりも径の大きな棒鋼を用いて、横長の格子形状の前面部が構成されるので、前面部の変形を抑制することはできるが、横棒材の配置本数が縦棒材の配置本数に比べて格段に多くなり、外観上、隙間の少ない密な格子の金属製網状物として視認される。このため周囲の環境に対して違和感が生じ、景観性が低下してしまうという問題がある。
また、上記特許文献1の従来技術では、径の異なる縦棒材と横棒材とを組み合わせて前面部が構成されるので、縦棒材および横棒材の呼び径および縦横の配置上の間隔(ピッチ)が制限され、設計上の自由度が低いという問題がある。
本発明の目的は、設計上の自由度が高く、景観性に優れた擁壁を容易に構築することができる擁壁構造体を提供することである。
本発明は、格子状に接合された複数の金属製の棒状材から成り、鉛直面に対して一方側へ傾斜して配設された前壁部と、
格子状に接合された複数の金属製の棒状材から成り、前記前壁部の下端に連なって前記一方側へ延びて配設された底部と、
格子状に接合された複数の金属製の棒状材から成り、前記底部の前記一方側の側端に下端が連なって前記前壁部と平行に配設された背面部と、
前記前壁部と前記背面部との間でかつ前記底部上に収容された中詰材と、
金属製の棒状材から成り、前記前壁部に一端が係止され、前記底部に他端が係止された複数の斜め引張部材と、
金属製の棒状材から成り、前記前壁部に一端が係止され、前記背面部に他端が係止された複数の水平引張部材と、を含むことを特徴とする擁壁構造体である。
また本発明は、前記中詰材は、岩石質材料または土質材料から成ることを特徴とする。
また本発明は、前記棒状材は、アルミニウム亜鉛めっき鉄線から成ることを特徴とする。
本発明によれば、前壁部と底部とが複数の斜め引張部材によって連結され、前壁部と背面部とが複数の水平引張部材によって連結されるので、前壁部に作用する土圧などの荷重の一部を、複数の斜め引張部材と複数の水平引張部材とによって負荷することができる。これによって、複数の棒状材によって格子状に接合される前壁部の格子目を横長の格子形状とする必要がなくなり、格子目を密にせずに、前壁部を実現することが可能となり、中詰材の前壁部を介する露出量を多くして、景観性を向上することができる。
また、斜め引張部材と水平引張部材とによって前壁部の荷重の負荷が軽減されるので、同一径の棒鋼などの棒状材を用いて前壁部を実現することができ、設計上の自由度が高く、前壁部の組立て作業を簡素化し、容易に擁壁構造体を構築することができる。
また、本発明によれば、中詰材が割栗石などの岩石質材料または土質材料から成るので、前壁部の格子目から割栗石などの岩石質材料または土質材料が露出し、石垣のような材質の応じた質感の外観を呈することができる。これによって、景観性に優れた擁壁構造体を容易に実現することができる。
また、本発明によれば、棒状材がアルミニウム亜鉛めっき鉄線から成るので、腐食に対して耐性の高い前壁部を実現することができ、これによって長期に中詰材を保持することができ、擁壁構造体の耐用期間を長くすることができる。
本発明の一実施形態の擁壁構造体1a,1bによって構成される擁壁Wを示す断面図である。 前壁部5および底部7の構成を示す斜視図である。 前壁部5および底部7の側面図である。 前壁部5と底部7との連結部分Cの拡大図である。 蓋体3を図1の下方から見た底面図である。 蓋体3を図5の下方から見た側面図である。 下段の擁壁構造体1aの背面部8を図1の左方から見た正面図である。 下段の擁壁構造体1aの背面部8を図7の左方から見た側面図である。 斜め引張部材10を示す図である。 斜め引張部材10のフック部10b,10c付近の拡大図である。 水平引張部材11を示す図である。 水平引張部材11のフック部11b,11c付近の拡大図である。 接続コイル37を示す図である。 接続コイル37を図13の左方から見た拡大側面図である。 下段の背面部8の上端と上段の底部7の背面側の端部との接続部および上段の背面部8の上端と蓋体3の背面側の端部との接続部を示す拡大図である。 底部7の背面側の端部と背面部8の下端との接続部を示す拡大図である。 蓋体3の背面側の端部と背面部8の上端との接続部を示す拡大図である。
図1は、本発明の一実施形態の擁壁構造体1a,1bによって構成される擁壁Wを示す断面図である。本実施形態において、用語「平行」は、施工上の公差による誤差などをも含んだ実質的意味での平行をいう。擁壁Wは、もたれ擁壁であって、地盤2上に構築される下段の擁壁構造体1aと、下段の擁壁構造体1a上に構築される上段の擁壁構造体1bと、上段の擁壁構造体1bの上部を塞ぐ蓋体3と、各擁壁構造体1a,1bの背面に沿って敷設され、砂または埋め戻し土砂などの裏込め材12の流出を防止するための吸出し防止シート4と、を含んで構成される。裏込め材12としては、たとえば砕石などの岩石質材料または埋戻し土砂などの土質材料が用いられる。
下段の擁壁構造体1aと上段の擁壁構造体1bとは、実質的に同一の構成であるので、対応する部分には同一の参照符を付し、下段の擁壁構造体1aと上段の擁壁構造体1bとの対応する部分を総称的に説明する場合には、添え字a、bを省略して「擁壁構造体1」と記す。
下段の擁壁構造体1aは、格子状に接合された複数の金属製の棒状材から成り、鉛直面6に対して一方側Aへ傾斜して配設された前壁部5と、格子状に接合された複数の金属製の棒状材から成り、前壁部5の下端に連なって一方側Aへ延びて配設された底部7と、格子状に接合された複数の金属製の棒状材から成り、底部7の一方側Aの側端に下端が連なって前壁部5と平行に配設された背面部8と、前壁部5と背面部8との間でかつ底部7上に収容された中詰材9と、金属製の棒状材から成り、前壁部5に一端が係止され、底部7に他端が係止された複数の斜め引張部材10と、金属製の棒状材から成り、前壁部5に一端が係止され、背面部8に他端が係止された複数の水平引張部材11と、を含んで構成される。
上段の擁壁構造体1bは、斜め引張部材10を用いない点を除いて下段の擁壁構造体1aと同様に構成され、上下2段の擁壁構造体1a,1bによって、擁壁Wの躯体が構成されている。中詰材9は、割栗石から成る。また、上記の前壁部5、底部7、背面部8、斜め引張部材10および水平引張部材11を構成する各棒状材は、たとえばアルミニウム亜鉛めっき鉄線から成る。これによって壁面剛性および耐久性を向上することができる。中詰材9として割栗石を用いることによって、高い排水性能を実現することができるとともに、石垣のような石質調の外観を呈し、意匠上の美観を向上することができる。
また、中詰材9は、上記の割栗石以外に、たとえば玉石であってもよく、砕石であってもよい。さらに、壁高が高い場合には、擁壁Wの一部または全部に、たとえば布製袋にコンクリートを中詰材9として現場で打設するようにしてもよい。
上段および下段の各擁壁構造体1a,1bの高さ寸法Hおよび幅寸法Bについて参考までに述べると、高さ寸法Hは、たとえば600mmであり、幅寸法Bは、たとえば1000mmである。また前壁部5は、鉛直面6に対して角度θの壁面勾配を成して傾斜している。この角度θは、たとえば壁面勾配が1:0.5の場合、約25.5°である。これらの高さ寸法Hおよび幅寸法Bは、これに限るものではなく、擁壁Wの計画高さ、壁面勾配および土圧、地耐力などに応じた設計条件によって、適宜変更される。
図2は前壁部5および底部7の構成を示す斜視図であり、図3は前壁部5および底部7の側面図であり、図4は前壁部5と底部7との連結部分Cの拡大図である。前壁部5と底部7とは、互いに間隔L1をあけて平行に配列される複数の略L字状の棒状材21と、各棒状材21に直角でかつ互いに間隔L2,L3をあけて平行に配列され、各棒状材21に溶接によって接合される複数の棒状材22,23とを有する。これらの間隔L1〜L3は、たとえば100mm〜200mmであるが、等間隔で寸法割りした場合の端数によって100mm〜200mm未満の間隔を含む場合もある。
各棒状材21は、前壁部5の棒状材を構成する前壁部分21aと、前壁部分21aの下端に角度αを成して屈曲して連なり、底部7の棒状材を構成する底部分21bとを有する。前壁部分21aと底部分21bとが成す角度αは、たとえば壁面勾配が1:0.5である場合、64.5°(=90°−θ)である。
各棒状材21の前壁部分21aは、棒状材22によって格子状に接合される。また各棒状材21の底部分21bは、棒状材23によって格子状に接合される。前壁部分21aの上部には、上段の擁壁構造体1bの前壁部5の前壁部分21aと接続ピン部材30を挿通して連結するために、略U字状のフック部24が形成される。ただし、上段の擁壁構造体1bにおいては、前壁部5の各棒状材21の前壁部分21aの上端のフック部24は、切断して除去される。
図5は蓋体3を図1の下方から見た底面図であり、図6は蓋体3を図5の下方から見た側面図である。最上位に配設される擁壁構造体、すなわち本実施形態では上段の擁壁構造体1b上には、擁壁構造体が存在しないため、底部7に代えて蓋体3が設けられる。蓋体3は、互いに間隔L4をあけて平行に配列される複数の略J字状の棒状材25と、各棒状材25に直角でかつ互いに間隔L5をあけて平行に配列され、各棒状材25に溶接によって接合される複数の棒状材26とを有する。
各棒状材25は、各棒状材26によって格子状に接合される。各棒状材25,26の間隔L4,L5の組合せについて、一例として述べると、間隔L4は150mmであり、間隔L5は200mmである。各棒状材25の一端部には、棒状材22aを挿通して,前壁部5の上端と蓋体3とを連結するために、略U字状のフック部27が形成される。
図7は下段の擁壁構造体1aの背面部8を図1の左方から見た正面図であり、図8は背面部8を図7の左方から見た側面図である。下段の擁壁構造体1aに用いられる背面部8は、互いに間隔L6をあけて平行に配列される複数の略J字状の棒状材28と、各棒状材28に直角でかつ互いに間隔L7をあけて平行に配列され、各棒状材28に溶接によって接合される複数の棒状材29とを有する。
各棒状材28は、各棒状材29によって格子状に接合される。各棒状材28,29の間隔L6,L7の組合せについて、一例として述べると、間隔L6は150mmであり、間隔L7は100mmである。各棒状材28の一端部には、下段の擁壁構造体1aと上段の擁壁構造体1bとを背面側で連結するために、略U字状のフック部31が形成される。この略U字状のフック部31は、上段の擁壁構造体1bの底部7の格子状の開口部に下側から挿入され、上段の擁壁構造体1bの底部7の上側で該フック部31に棒状材50を挿通することによって、下段の擁壁構造体1aと上段の擁壁構造体1bとが連結される。上段の擁壁構造体1bの上端のフック部31は、切断して除去され、切断後に残る棒状材28の上端に接合された棒状材29aと、蓋体3の最も背面側の棒状材26aとは、接続コイル37によって連結される。
図9は斜め引張部材10を示す図であり、図10は斜め引張部材10のフック部10b,10c付近の拡大図である。前壁部5と底部7とは、斜め引張部材10によって連結される。斜め引張部材10は、一直線状の直線部分10aと、直線部分10aの一端部に設けられる略U字状の第1フック部10bと、直線部分10aの他端部に設けられる略V字状の第2フック部10cとを有する。
第1フック部10bは、各擁壁構造体1の前壁部5において、高さ方向の中央位置よりも上方、すなわち本実施形態では下から3段目に配設される棒状材22bに交差して係止される。第2フック部10cは、底部7の棒状材21のうち、幅方向のほぼ中央部、すなわち本実施形態では最も前壁部5寄りの棒状材から3本目の棒状材23aに交差して係止される。このような斜め引張部材10は、図9の紙面に垂直な方向に、前壁部5および底部7の棒状材21の4〜8本毎に設けられる。
図11は水平引張部材11を示す図であり、図12は水平引張部材11のフック部11b,11c付近の拡大図である。下段および上段の擁壁構造体1a,1bの前壁部5と背面部8とは、水平引張部材11によって連結される。水平引張部材11は、一直線状の直線部11aと、直線部11aの一端部に設けられる略U字状の第1フック部11bと、直線部11aの他端部に設けられる略V字状の第2フック部11cとを有する。
第1フック部11bは、下段の擁壁構造体1aにおける前述の斜め引張部材10の第1フック部10bが係止される棒状材22bおよびこれに対応する上段の擁壁構造体1bにおける棒状材22bに交差して係止される。第2フック部11cは、下段および上段の擁壁構造体1a,1bのいずれにおいても、背面部8の棒状材29のうち、前壁部5の棒状材22bとほぼ同一の高さ位置に配設される棒状材29bに交差して係止される。このような水平引張部材11は、前壁部5および背面部8の棒状材21,28の4〜6本毎に、斜め引張部材10との間に設けられる。
図13は接続コイル37を示す図であり、図14は接続コイル37を図13の左方から見た拡大側面図であり、図15は下段の背面部8の上端と上段の底部7の背面側の端部との接続部および接続コイル37による上段の背面部8の上端と蓋体3の背面側の端部との接続部を示す拡大図である。上段の擁壁構造体1bの背面部8の下端と、上段の底部7の背面側の端部とは、螺旋状の接続コイル37によって接続される。また、上段の背面部8の上端と、蓋体3の背面側の端部とは、同様に螺旋状の接続コイル37によって接続される。下段の背面部8の上端において、棒状材28のフック部31は、上段の底部7の面と交差して上方へ突出し、この突出した部分と底部7の面との間に棒状材50が挿通され、上段の底部7と下段の背面部8の上端とが抜止めされる。上段の底部7に接合された最も背面側の棒状材23aと、上段の背面部8の最下端に接合された棒状材29cとは、接続コイル37によって接続される。
上段の背面部8の上端において、棒状材28のフック部31は、前述のように、切断して除去される。切断後に残る棒状材28の最上端に接合された棒状材29aと、蓋体3の棒状材25に最も背面側で接合された棒状材26aとは、接続コイル37によって接続される。
このような接続コイル37は、4mmφの棒鋼を螺旋状に曲げ加工して形成されてもよい。
図16は接続コイル37による底部7の背面側の端部と背面部8の下端との接続部を示す拡大図であり、図17は接続コイル37による蓋体3の背面側の端部と背面部8の上端との接続部を示す拡大図である。前述のように、接続コイル37によって、底部7の背面側の端部と背面部8の下端とが接続され、蓋体3の背面側の端部と背面部8の上端とが接続されるので、背面部8の下端を底部の背面側の端部の角変位自在な状態で位置決めし、背面部8をその上端が前壁部5に近接する方向に角変位させて傾斜させ、水平引張部材11の第1フック部11bを前壁部5の棒状材22bに掛け止めるとともに、第2フック部11cを背面部8の棒状材29bに掛け止めることができ、水平引張部材11の取付け作業を容易化することができる。
以上のように、前壁部5と底部7とが複数の斜め引張部材10によって連結され、前壁部5と背面部8とが複数の水平引張部材11によって連結されるので、前壁部5に作用する土圧などの荷重の一部を、複数の斜め引張部材10と複数の水平引張部材11とによって負荷することができる。これによって、複数の棒状材によって格子状に接合される前壁部5の格子目の横辺の長さを縦辺の長さに対して長くする必要がなくなり、格子目を密にせずに、前壁部5を実現することが可能となり、中詰材9の前壁部5を介する露出量を多くして、景観性を向上することができる。
また、斜め引張部材10と水平引張部材11とによって前壁部5の荷重の負荷が軽減されるので、同一径の棒鋼などの棒状材を用いて前壁部5を実現することができ、設計上の自由度が高く、前壁部の組立て作業を簡素化し、容易に擁壁構造体を構築することができる。
また、中詰材9が割栗石などの岩石質材料または土質材料から成るので、前壁部5の格子目から割栗石などの岩石質材料または土質材料が露出し、石垣のような材質に応じた質感の外観を呈することができる。これによって、景観性に優れた擁壁構造体を容易に実現することができる。
また、棒状材がアルミニウム亜鉛めっき鉄線から成るので、腐食に対して耐性の高い前壁部5を実現することができ、これによって長期に中詰材9を保持することができ、擁壁構造体の耐用期間を長くすることができる。
前述の実施形態では、上下2段の擁壁構造体1a,1bについて述べたが、本発明の他の実施形態では、1段だけであってもよく、あるいは3段以上の擁壁構造体によって擁壁が構築されてもよい。
また、さらに他の実施形態では、中詰材9は前壁部5の背後だけに一定の厚さ、たとえば500mm程度だけ収容し、この厚さ500mm程度の背後に他の中詰材、たとえば砕石または砂などの裏込め材を収容してもよい、これらの各他の実施形態においても、同様な効果を奏することができる。
1a,1b 擁壁構造体
2 地盤
3 蓋体
4 吸出し防止シート
5 前壁部
6 鉛直面
7 底部
8 背面部
9 中詰材
10 斜め引張部材
11 水平引張部材
21,22,23;25,26;28,29 棒状材
W 擁壁

Claims (3)

  1. 格子状に接合された複数の金属製の棒状材から成り、鉛直面に対して一方側へ傾斜して配設された前壁部と、
    格子状に接合された複数の金属製の棒状材から成り、前記前壁部の下端に連なって前記一方側へ延びて配設された底部と、
    格子状に接合された複数の金属製の棒状材から成り、前記底部の前記一方側の側端に下端が連なって前記前壁部と平行に配設された背面部と、
    前記前壁部と前記背面部との間でかつ前記底部上に収容された中詰材と、
    金属製の棒状材から成り、前記前壁部に一端が係止され、前記底部に他端が係止された複数の斜め引張部材と、
    金属製の棒状材から成り、前記前壁部に一端が係止され、前記背面部に他端が係止された複数の水平引張部材と、を含むことを特徴とする擁壁構造体。
  2. 前記中詰材は、岩石質材料または土質材料から成ることを特徴とする請求項1に記載の擁壁構造体。
  3. 前記棒状材は、アルミニウム亜鉛めっき鉄線から成ることを特徴とする請求項1または2に記載の擁壁構造体。
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