JP2011252330A - 石詰籠 - Google Patents

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Abstract

【課題】斜面を形成する前面の金網パネルの膨張変形を抑え、斜面が面一に形成された外観の良い擁壁を維持できる、十分な強度を有する低コストの石詰籠を提供する。
【解決手段】溶接金網からなる金網パネルで、正面パネル2と背面パネル3と側面パネル4とを構成し、前記正面パネル2の斜面を形成する前面部を、横棒材と該横棒材よりも太径の縦棒材とを組み合わせて形成するとともに、その網目を横長矩形とする。
【選択図】図1

Description

本発明は溶接金網からなる金網パネルを複数枚結合して構成され、斜面を形成する石詰籠に関するものである。
石詰籠とは、金網製のパネルを複数枚結合することにより構成された籠状物であって、その中には玉石や割栗石などの中詰材が詰められる。石詰籠は、斜面の土留工事や、護岸の形成工事などに利用される。中詰材を詰めた石詰籠を、盛土や地山などの斜面に対して複数個横一列に並べ、さらにそれらを複数段積み上げて設置して擁壁を形成する。
従来の石詰籠は、矩形の金網パネルで全面(前面、背面、上面、底面及び側面)が構成された直方体状のものや、前面と底面とが鋭角をなすように構成されたものがある。前者の石詰籠を用いた場合には階段状の擁壁が形成されるが、後者の石詰籠を用いた場合には、斜面を形成するように前面を面一にして積み重ねることができるから、斜面の見栄えがより良くなる。このため、後者の石詰籠は、外観を重視する場所での擁壁として用いられている。
ところで、従来の石詰籠は、一般的に、全体が柔軟性の高い菱形金網で形成される。しかしながら、このような従来の石詰籠を用いて擁壁を形成すると、背面、上面、底面及び側面は隣接する石詰籠又は背面土に接するのに対して、前面は外側から支持されていないため、土圧や中詰材がパネルを外側に押す力が前面に集中して作用し、前面が外側に大きく膨張変形してしまうという問題があった。特に、前面が斜面を形成する石詰籠では、その変形量が大きく、外観を重視して施工されたのにもかかわらず、施工時に面一に形成された斜面が時間経過とともに膨張変形し不揃いとなったり、前面が膨張変形した分だけ石詰籠の高さが低くなって、上段の石詰籠の沈下や傾きが生じたりするなどして、斜面が雑然となりやすく、斜面の外観が著しく損なわれるという問題があった。
前面が斜面を形成する石詰籠の、前面の変形を防ぐものとして、例えば、特許文献1には、全体が菱形金網で形成された石詰籠において、その前面に、補強棒材を水平に設けることが記載されている。
また、直方体状の石詰籠に関してではあるが、前面の膨張変形を防ぐものとして、例えば、特許文献2には、石詰籠の前面、背面及び側面を剛性の高い溶接金網で形成することが記載されている。
特開2006−37507号公報 特開2004−204626号公報
しかしながら、特許文献1に記載の石詰籠は、そもそも、石詰籠が多段に積み重ねられたときに上からの圧力によって、前面の金網パネルの主筋が座屈変形するのを抑えることを目的としてなされたものであり、このような水平に設けられた補強棒材では前面の金網パネルの膨張変形を防ぐことはできなかった。
また、特許文献2に記載の石詰籠は、上面及び底面の金網パネルが菱形金網で形成されているため、中詰材の重みで底面の金網パネルが変形し、さらに多段に積んだときの上段の石詰籠の底面の膨張変形に伴い、下段の石詰籠の上面の金網パネルまで変形してしまうという問題があった。
また、石詰籠の前面は、中詰材が飛び出さない程度に網目が細かいものでなければならないが、これまでは、石詰籠のパネルの網目は経験的に定められていただけで、その妥当性については検証されたことがなかった。しかしながら、金網の強度を増し、網目を細かくするべく、棒鋼の本数をむやみに増やしたのでは、パネルが重くなるだけでなく、コストが高くなってしまう。従って、十分な目の細かさ、そして十分な強度を有する石詰籠を低コストで製造するために、パネルを構成する金網の網目構造について科学的な検証が必要とされていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、斜面を形成する前面の金網パネルの膨張変形を抑え、斜面が面一に形成された外観の良い擁壁を維持できる、十分な強度を有する低コストの石詰籠を提供することである。
本発明の石詰籠は、溶接金網からなる金網パネルで、正面パネルと背面パネルと側面パネルとを構成したものであって、前記正面パネルは、横棒材と該横棒材よりも太径の縦棒材とを組み合わせて形成され、斜面を形成する前面部の網目が横長矩形にされたものである。
すなわち、本発明の石詰籠は、溶接金網からなる金網パネルを複数枚結合して構成され、斜面を形成する石詰籠であって、前記金網パネルは、正面パネルと背面パネルと側面パネルとを含み、前記正面パネルは、横棒材と該横棒材よりも太径の縦棒材とを複数本組み合わせてなる格子形状をなしているとともに、前記斜面を形成する前面部と、該前面部と鋭角をなす底面部とを備え、前記正面パネルの前記前面部は、格子網目が横長矩形であることを特徴とする。
また、前記正面パネルの前記前面部が有する前記横棒材及び前記縦棒材は、応力解析により前記正面パネルの前記前面部が所定強度以上となる本数及び径であることが好ましい。
また、前記正面パネルの前記前面部は、前記格子網目の縦辺の長さが横辺の長さの1/10以上1/2以下であってもよい。
また、前記正面パネルの前記底面部は、前記前面部よりも隣り合う前記横棒材間の間隔を大きくすることができる。
さらに、前記正面パネルの前記横棒材と前記縦棒材の径の比は、5:6、5:8、5:9、5:13、6:8、6:9、6:13、8:9、8:13、9:13から選ばれることを特徴とする。
本発明によれば、正面パネルの前面部は、縦棒材に太径の棒鋼を使用しているから、前記前面部は膨張変形に対して十分な強度を有している。また、この縦棒材と、これよりも細径の横棒材とを組み合わせて、正面パネルの前面部の格子網目を横長矩形に形成しているから、重量の多い太径の棒鋼を最適な位置に配置することができ、石詰籠の重量を増加させることなく、前面部の膨張変形を抑え、斜面が面一にされた外観の良い擁壁を維持する石詰籠を提供することができる。
実施形態1に係る石詰籠を示す斜視図である。 正面パネル及び背面パネルの連結方法を示す模式図である。 (a)正面パネルを前面部から見た正面図、(b)A−A断面図である。 実施形態1に係る石詰籠の正面パネル及び従来の石詰籠の正面パネルについて、上載荷重量に対する最大面外変形量を比較したグラフである。 実施形態1に係る石詰籠を2段積み上げ、側面パネルと平行な面から切断したときの模式的な断面図である。 直方体形状の石詰籠を2段積み上げ、側面パネルと平行な面から切断したときの模式的な断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限することを意図するものではない。
<実施形態1>
図1は、本発明の実施形態1に係る石詰籠を示す斜視図である。図1に示すように、実施形態1に係る石詰籠1は、その前面部分が斜面を形成するものである。
石詰籠1は、溶接金網からなり、正面パネル2と背面パネル3と側面パネル4とを組み合わせることにより構成される。
正面パネル2と背面パネル3の構造については詳細に後述するが、これらの構造を簡単に説明すると、これらはともに1枚の矩形の金網パネルを二つに折り曲げて形成されたものであって、石詰籠1の底面を形成する部分と、正面又は背面を形成する部分とを有する。側面パネル4は、上辺と下辺が平行な台形の金網パネルであって、下辺の両端にある角度のうち、一方が鋭角、他方が略直角に形成されたものである。石詰籠1には一対の側面パネル4が対向して設けられる。石詰籠1の上面部分は開口しており、そこから玉石や割栗石などの中詰材5が籠の上面まで詰め込まれる。そして、この上に、さらに他の石詰籠1を積み上げていく。従って、本実施形態の石詰籠1によれば、上段の石詰籠1の底面が、下段の石詰籠1の上面を兼ねるから、従来よりも使用する金網の枚数を減らすことができ、石詰籠1の重量及びコストを抑えることができる。
まず、図2に基づき、石詰籠1を構成する正面パネル2と背面パネル3との関係を説明する。
石詰籠1を構成する各パネルは、縦棒材6と横棒材7とを格子状に配置し、その交点で溶接固定した1枚の金網パネルからなる。正面パネル2は、この金網パネルの各縦棒材6を鋭角に折り曲げて、斜面を形成する前面部8と、石詰籠1の前方側の底面をなす底面部9とを形成するものである。このため、前面部8と底面部9とは縦棒材6を共有している。前面部8と底面部9とがなす角度は、設置する擁壁の斜面勾配に合わせて設定される。底面部9において縦棒材6の後端部は、最も後方側に位置する横棒材7から後方へ突出し、石詰籠1の内側へ鋭角に折り曲げられて、係止部10を形成する。
背面パネル3は、正面パネル2と同様に、前記金網パネルの各縦棒材6を略直角に折り曲げて、背面土に接する後面部11と、石詰籠1の後方側の底面をなす底面部12とを形成するものである。このため、後面部11と底面部12とは縦棒材6を共有している。
石詰籠1を組み立てる方法について説明する。
正面パネル2の底面部9に形成された係止部10を、背面パネル3の底面部12において最も前方側に位置する横棒材7に引っ掛け、正面パネル2と背面パネル3とを連結する。本実施形態では、背面パネル3と連結する側における側面パネル4の横棒材7の端部は、石詰籠1の外側へU字状に折れ曲がっている。従って、連結された正面パネル2及び背面パネル3を挟んで一対の側面パネル4を配置し、U字状部分を背面パネル3の縦棒材6に引っ掛け、側面パネル4と背面パネル3とを連結する。そして、前面パネル2と側面パネル4とをコイル状金具(図示せず)等によって固定する。
次に、正面パネル2のパネルの構造について説明する。
従来は、6mm径の棒鋼を用いて石詰籠の金網パネルを形成することが一般的であったが、本願の発明者らは、パネルの強度を高めるため従来よりも太径の棒鋼を使用して前面の金網を形成することにした。しかしながら、むやみにすべての棒鋼を太径のものに置換すると、パネルの重量が増加するだけでなく、棒鋼のコストが高価になるため、太径の最適な配置について検討した。
細径と太径の棒鋼を比較するため、細径のものとしては従来の石詰籠で用いられている6mm径の棒鋼を用い、太径のものとしては、例として、一般的に使用される9mm径の棒鋼を用いた。まず、6mm径と9mm径の棒鋼について、以下の式から計算される断面積(A)及び断面係数(Z)を求め、表1に示した。
A=π×(直径)/4
Z=π×(直径)/32
Figure 2011252330
表1から分かるように、断面積について、9mm径は6mm径の約2.25倍となり、断面係数について9mm径は6mm径の約3.37倍となった。部材断面に作用する力が降伏応力に達するときの荷重、すなわち、荷重増加に従って部材が弾性変形から塑性変形へと移行したときの荷重を許容耐力と設定する。許容耐力をかけられたときの許容軸力、許容剪断力並びに許容曲げモーメントについて検討すると、許容軸力及び許容剪断力は断面積に比例するのに対して、許容曲げモーメントは断面係数に比例する。また、棒鋼の重量は断面積に比例することが分かっている。従って、許容軸力及び許容剪断力については、棒鋼の重量増加に比例して棒鋼の強度が向上するのに対して、許容曲げモーメントについては、棒鋼重量の増加分以上に、棒鋼の強度が向上する。以上から、金網パネルに作用する応力のうち、軸力や剪断力に比べて曲げモーメントによる応力負担の割合が大きな位置に、太径の棒鋼を配置すれば、より効率的に太径の棒鋼を使用することができる。よって、金網パネルの縦棒材に太径の棒鋼を用いることとし、横棒材には、それよりも細径の棒鋼を用いることとした。
また、従来は、石詰籠を構成する溶接金網の網目は、略正方形のものばかりであったが、発明者らが金網の網目について種々の条件を検討した結果、縦棒材に太径の棒鋼を使用する場合、網目を横長矩形とすることが最適であることが分かった。網目を横長矩形とすることで、使用する太径の縦棒材の本数を減らすことができるとともに、横棒材を増やすことによって中詰材が脱落しないようにすることができる。
このようにして設定された正面パネル2の網目構造を図3に示す。図3(a)は正面パネル2を前面部8から見た正面図、図3(b)は、A−A断面図であって、底面部9を示す。
図3(a)に示すように、前面部8において、縦棒材6と横棒材7とによって構成される金網は、横長矩形の網目を有する。ここで、「横」とは、地面に底面部9を接触させて正面パネル2を置いた際に水平となる方向である。本実施形態では、網目の縦辺の長さが横辺の長さのほぼ1/3.5となるものを示す。溶接金網の網目は、パネルを構成する縦横の棒鋼の本数によって決定されるが、この棒鋼が多すぎると石詰籠が重くなるだけでなく、棒鋼のコストが高くなってしまい、一方、少なすぎると中詰材が籠から脱落してしまうため、網目の縦辺の長さが横辺の長さの1/2以下とすることが好ましく、下限はコスト次第ではあるが1/10以上とすればよい。また、この網目の大きさは、用いる棒鋼の径に従って、決定されることが好ましい。例えば、一般的に用いられている6mm径と最も太い13mm径の棒鋼とを使用して金網パネルを製作した場合、13mm径の棒鋼は、6mm径のものに対して、直径が約2倍ほど大きいため、直径の3乗に比例して増加する断面係数では約10倍大きい。従って、13mm径の棒鋼を縦棒材に、6mm径の棒鋼を横棒材に用いた場合には、網目の縦辺の長さを横辺の長さの1/10程度とすることができるが、コストを度外視すれば横棒材の本数のみを増やすことができ、その場合には縦辺の長さは横辺の長さの1/10よりも小さくなる。前面部8の網目形状をこのような横長矩形に形成することによって、正面パネル2は、従来の石詰籠よりも、前面の膨張変形を抑えることができる。これについては、詳細に後述する。
一方、図3(b)に示すように、正面パネル2の底面部9は、前面部8ほどはパネルの強度が必要とされないため、前面部8よりも隣り合う横棒材7間の間隔を大きく形成されている。本実施形態では、網目の縦辺の長さと横辺の長さとがほぼ等しいものを示す。正面パネル2の底面部9の網目形状をこのように形成することによって、石詰籠を多段に積み上げたとき、上段の石詰籠の底面部9から下段の石詰籠の開口している上面部分へと中詰材が一部入り込み、下段の石詰籠に詰め込まれた石の隙間を埋めるため、上下の石詰籠の連結を安定化させることができる。
本実施形態では、縦棒材6に9mm径の棒鋼を、横棒材7に6mm径の棒鋼を用いたものを示すが、これらとは異なる棒鋼を使用してもよい。石詰籠は屋外に設置されるため、縦棒材6及び横棒材7には予め亜鉛合金めっきが施された棒鋼を用いることが好ましい。金網パネルは、予め亜鉛合金めっきされた棒鋼を格子状に組んで、格子点を溶接して形成される。亜鉛合金めっきの棒鋼は、5、6、8並びに9mm径のものが市販されているため、これら市販されている亜鉛合金めっきの棒鋼を用いることが製造コストを抑える点から好ましいが、溶融亜鉛めっきを施した5、6、8、9並びに13mm径の棒鋼を用いることもできる。従って、縦棒材6及び横棒材7には、5、6、8、9並びに13mm径から選択される棒鋼を用いることが好ましい。
正面パネル2の膨張変形に対する強度について、図4に基づき説明する。
本実施形態の石詰籠と、従来の石詰籠とを比較するため、擁壁を形成する石詰籠において、最も大きい力が作用すると想定される、前面部分の金網パネルについて検討する。本実施形態の金網パネルとしては、図3で示された網目形状を有する正面パネル2を用いた(縦棒材:9mm径、横棒材:6mm径)。そして、比較対象となる従来の金網パネルとしては、本実施形態の正面パネル2において、前面部8の縦棒材6をすべて6mm径とし、その配置する本数を2.5倍に増やしたものを仮定した。なお、比較した両パネルの大きさ、及び前面部と底面部とのなす角度など、縦棒材以外の諸条件はほぼ同一のものとした。
中詰材が前面部のパネルを外側に押す力と、石詰籠の上からかけられた荷重(上載荷重)とを考慮して、前面部のパネルの外側への変形量(面外変形量)を応力解析により求めた。ここで、応力解析とは、金網パネルを構成する線材を、線材要素に置換した、有限要素法である。
図4は、単位面積あたりの上載荷重を0kN/mから100kN/mまで変化させたとき各パネルにおける、計算によって得られた最大の面外変形量(膨張変形量)を示すグラフである。実線は本実施形態のパネルを、破線は従来のパネルのグラフを示す。縦軸は単位面積あたりの上載荷重量(kN/m)、横軸は最大面外変形量(mm)とする。図4のグラフ中X点は、パネルを形成する一部の棒材について、弾性限界耐力を超えたこと、すなわち、その変形が弾性変形から塑性変形に移行したことを示している。また、図4のグラフ中Y点は、パネルを形成する一部の棒材について、全塑性モーメントに達したこと、すなわち、その全断面が降伏したことを示している。
一部棒材が、全塑性モーメント(Y点)に達するまで、荷重増分にほぼ比例してその変形量が増加するのに対して、一部棒材が全塑性モーメントに到達して以降は、僅かな荷重増加であってもその変形量が著しく増加するようになる。
図4のグラフから分かるように、同量の上載荷重を受けたとき、本実施形態のパネルは、従来のパネルよりも変形量が少ない。また、従来のパネルは、上載荷重が約30kN/mのときに、X点に達し、80kN/mのときに、Y点に達するのに対して、本実施形態のパネルは、上載荷重が55kN/mのときにX点に達するが、上載荷重が100kN/m以内ではY点に至ることがなかった。
一部の棒材について弾性限界耐力を超え、剛性が低下した場合でも、弾性範囲にある棒鋼へ応力再配分されることにより、パネルは中詰材を拘束し続けることができる。その一方、一部の棒材について、全塑性モーメントに達した場合は、僅かな荷重増加であってもその棒材の剛性低下は著しく、応力再配分しても、他の棒鋼が全モーメントに達するようになり金網全体として大きく変形するから、パネルは中詰材を拘束する限界に達している。
以上から、本実施形態のパネルは、従来のパネルに比べて、膨張変形量が少なく、さらに、従来のパネルが中詰材を拘束する限界であるような大きな荷重を上から受けたときでも、中詰材を拘束できることが分かる。本実施形態のパネルは従来のパネルよりも、膨張変形に対する強度が高いから、本実施形態の石詰籠は従来の石詰籠よりも高い擁壁を形成することができる。
また、本実施形態のパネル及び従来のパネルに用いられている棒鋼の重量を計算したところ、表2に示す結果となった。
Figure 2011252330
本実施形態のパネルは、従来のパネルよりも、若干、棒鋼の重量が少なかった。従って、本実施形態の正面パネル2は、パネルの重量を増やすことなく、前面のパネルの膨張変形を抑えることができることが分かる。
さらに、上述の如く、比較対象となる従来の金網パネルとしては、本実施形態の正面パネル2において、前面部8の縦棒材6をすべて6mm径とし、その配置する本数を2.5倍に増やしたものを仮定した。すなわち、本実施形態のパネルは、従来のパネルよりも前面部8に設けられた縦棒材6の本数が1/2.5に減らされたものである。そのため、縦棒材6を前面部8と共有する底面部9においても、隣接する縦棒材6間の間隔は広くなっているから、石詰籠を多段に積んだとき、上下の石詰籠に詰められた中詰材がかみ合うように互いの隙間を埋めることができ、上下の石詰籠の連結を安定化することができる。また、底面部9において隣接する縦棒材6間の間隔を広くすることにより、石詰籠が設置される表面の不陸(凹凸)を底面部9が吸収することができ、石詰籠を安定に設置することができる。
本実施形態においては、背面パネル3及び側面パネル4にも正面パネル2と同様に、9mm径の縦棒材、6mm径の横棒材を用い、横長矩形の網目を形成しているパネルを採用している。従って、背面パネル3及び側面パネル4も、膨張変形に対する強度が大きく向上している。
背面パネル3の後面部11及び底面部12の後方側は背面土に接触しており、中詰材5がパネルを外側に押す力は背面土が押し返す力によって打ち消されるため、背面パネル3を正面パネル2より低い強度になるよう設定しても良いが、中詰材5の脱落を防ぐため、このように、網目を横長矩形とすることが好ましい。背面パネル3の底面部12の前方側は、正面パネル2の底面部9と同様に、後方側よりも隣り合う横棒材間の間隔を大きくすることが好ましい。これによって、石詰籠を多段に積んだとき、上下の石詰籠に詰められた中詰材がかみ合うように互いの隙間を埋めることができ、上下の石詰籠の連結を安定化することができる。また、石詰籠が設置される表面の不陸(凹凸)を底面部12が吸収することができ、石詰籠を安定に設置することができる。
また、側面パネル4は、隣接する石詰籠に接触しており、中詰材による力は、隣接する石詰籠が押し返す力によって打ち消されるため、正面パネル2よりは低い強度に設定しても良いが、中詰材の脱落を抑えるために、網目を横長矩形とすることが好ましい。
さらに、石詰籠の上下の連結方法について、図5に基づき説明する。
図5は、石詰籠を2つ上下に重ねたものを模式的に示す。この図は、石詰籠を側面パネル4と平行な面から切断したときの断面図であるが、側面パネル4は図示していない。上下の石詰籠は、正面パネル2の前面部8を面一にして斜面を形成している。石詰籠内への土壌流入を防ぐため、石詰籠を設置する際には、予め背後の背面土に不織布等からなるシートを敷いておくことが好ましい。
正面パネル2の前面部8と底面部9とは、補強部材13によって支持される。補強部材13は、長尺な部材であって、その両端がU字状に折り曲げられて、屈曲部が形成されたものである。この一方の屈曲部を前面部8の縦棒材6に引っ掛け、反対側の屈曲部を底面部9の係止部10付近の縦棒材6に引っ掛けることにより、中詰材5を詰めても正面パネル2がなす斜面の勾配を維持することができる。
上下に積まれた石詰籠は、連結固定金具14によって固定される。連結固定金具14は、長尺な部材であって、一方の端部が略直角に折り曲げられるとともに、他方の端部がU字状に折り曲げられて屈曲部が形成されたものである。この屈曲部を、上段の石詰籠の前面部8の下辺に位置する横棒材7と、下段の石詰籠の前面部8の上辺に位置する横棒材7とに引っ掛け、略直角に折り曲げた部分を、上段の石詰籠の正面パネル2の底面部9の横棒材7に引っ掛ける。
従来、石詰籠の上下の積み重ねには、上段の石詰籠の前面部8の下辺に位置する横棒材7と、下段の石詰籠の前面部8の上辺に位置する横棒材7とをコイル状金具で連結していたが、これでは、斜面にコイル状金具が露出し、外観が悪くなるととともに、斜面にコイルの先端が突出するという問題があった。これに対して、連結固定金具14を用いれば、斜面に対する金具の露出が最小限に抑えられるから、外観を損ねることなく、上下の石詰籠1の連結固定を可能とすることができる。また、コイルよりも短時間で連結を行うことができる。
<その他の実施形態>
背面パネルの後面部と底面部とを補強部材によって補強することが好ましい。補強部材の一方の屈曲部を後面部の縦棒材に引っ掛け、反対側の屈曲部を底面部の縦棒材に引っ掛ける。これにより、背面土からの土圧に対して背面パネルを変形しにくくし、石詰籠の構造をより強固なものとすることができる。
また、側面パネルと同じ外形状を有する中枠を、石詰籠の籠の中に配置してもよい。これによって、石詰籠の構造をより強固なものとすることができる。
また、正面パネル及び背面パネルのパネルの横幅を大きくした石詰籠と、小さくした石詰籠とを製作し、これらの石詰籠を組み合わせて擁壁を形成してもよい。同じ横幅の石詰籠を多段に積み上げ擁壁を形成した場合には、側面パネルの位置が上下の石詰籠で同じになるから、擁壁強度にばらつきが生じてしまう。これに対して、横幅の異なる石詰籠を複数組み合わせて擁壁を形成した場合には、側面パネルの位置が上下の石詰籠で異なるから、擁壁強度を均一なものとすることができる。
また、1つの金網パネルを構成する横棒材は、すべて同じ径でなくてもよい。例えば、金網パネルの外枠に該当する部分の横棒材は、他の横棒材よりも太くすることができる。正面パネルの場合、前面部の最上辺、前面部と底面部との境界及び、底面部の最後部の3本の横棒材が縦棒材と同程度太いことが好ましい。つまり、正面パネルの複数の横棒材のうち、7割以上が縦棒材より径が小さければ、実施形態の効果が得られる。
また、図6に示すように、正面パネル22の前面部8と底面部9とのなす角度を略直角として、上面が開口した直方体形状の石詰籠を構成することもできる。この場合にも、正面パネル22の前面部8と底面部9とは補強部材13によって支持されるため、中詰材を詰めた後においても、正面パネル22の前面部8と底面部9との角度を維持することができる。本実施形態においては、側面パネル(図示せず)は、矩形の金網パネルである。実施形態1と同様にして石詰籠を組み立てた後、開口している石詰籠の上面部分から、中詰材を籠の上面まで詰め込み、下段の石詰籠よりも背面側にずらして上段となる石詰籠を積み上げ、連結固定金具15によって、上下の石詰籠を連結固定する。この連結固定金具15は長尺な部材であって、その両端はU字状に折り曲げられて、屈曲部が形成されたものであり、前記屈曲部は互いに90度回転した平面をなすように設けられている。連結固定金具15の一方の屈曲部を下段の石詰籠の前面部8の最上端の横棒材7に引っ掛け、反対側の屈曲部を上段の石詰籠の前面部8の縦棒材6に引っ掛ける。この連結固定金具15を所定の間隔で設置し、上段の石詰籠にも中詰材を詰める。従って、このような直方体形状の石詰籠によれば、上段の石詰籠の底面及び連結固定金具15が下段の石詰籠の上面を兼ねるから、従来よりも石詰籠の重量及びコストを抑え、階段状の擁壁を形成することができる。
1 石詰籠
2 正面パネル
3 背面パネル
4 側面パネル
6 縦棒材
7 横棒材
8 前面部
9 底面部

Claims (5)

  1. 溶接金網からなる金網パネルを複数枚結合して構成され、斜面を形成する石詰籠であって、
    前記金網パネルは、正面パネルと背面パネルと側面パネルとを含み、
    前記正面パネルは、横棒材と該横棒材よりも太径の縦棒材とを複数本組み合わせてなる格子形状をなしているとともに、前記斜面を形成する前面部と、該前面部と鋭角をなす底面部とを備え、
    前記正面パネルの前記前面部は、格子網目が横長矩形であることを特徴とする石詰籠。
  2. 前記正面パネルの前記前面部が有する前記横棒材及び前記縦棒材は、応力解析により前記正面パネルの前記前面部が所定強度以上となる本数及び径であることを特徴とする、請求項1に記載の石詰籠。
  3. 前記正面パネルの前記前面部は、前記格子網目の縦辺の長さが横辺の長さの1/10以上1/2以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の石詰籠。
  4. 前記正面パネルの前記底面部は、前記前面部よりも隣り合う前記横棒材間の間隔が大きいことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の石詰籠。
  5. 前記正面パネルの前記横棒材と前記縦棒材の径の比は、5:6、5:8、5:9、5:13、6:8、6:9、6:13、8:9、8:13、9:13から選ばれることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の石詰籠。
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