JP5589117B1 - 斜面保護構造及び石詰籠設置方法 - Google Patents

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【課題】低コストで短時間に施工できて完成後の寸法精度に優れた斜面保護構造を提供する。
【解決手段】本発明の斜面保護構造は、矩形の溶接金網パネルを側面視L字形に折り曲げた折曲パネル部材を有する石詰籠からなり、複数の折曲パネル部材がコイルにより連結されて斜面に並べられており、折曲パネル部材は、金属の複数の縦線及び横線を直角に交わらせて交点を溶接した溶接金網パネルを、折り目が横線に平行になるよう縦線を折り曲げて形成されており、斜面傾斜方向に隣接する2つの折曲パネル部材同士は、一方の折曲パネル部材の折り目の部分と、他方の折曲パネル部材の折り目と反対の端部とを突き合わせて並べられてコイル内部に2つの折曲パネル部材の横線をそれぞれ入れて連結され、他方の折曲パネル部材の折り目と反対の端部においてパネル外方に突き出した縦線が、一方の折曲パネル部材のコイル内部に入れられた横線の上に置かれている。
【選択図】図8

Description

本発明は、斜面保護構造及び石詰籠設置方法に関するものである。
海岸や河川の護岸あるいは丘陵地や道路等の斜面の保護のため、一般にコンクリートで斜面を覆ったり石詰籠を斜面に設置することが行われている。石詰籠は水を通し、植物が根付くことも邪魔しないため、コンクリートに比べて自然環境に近いという利点がある。
石詰籠は従来より広く使用されており、菱形金網に多数の石を包み込んで網の端を閉じた構造である蛇籠や、特許文献1に記載されているように矩形の枠に菱形金網を張って金網パネルとし、この金網パネルを6枚用いて直方体の箱形状にしてその中に石を詰める構造のふとん籠が知られている。
特開2004−60182号公報
しかしながら、蛇籠は一定の形状にすることが難しく、また設置現場での施工に時間がかかるという問題があった。また菱形金網のパネルを組み立てるふとん籠はパネル同士を連結して石を入れられるようにするまでにパネルを立たせておくための補強材が必要であり、設置現場での組み立てに時間がかかり、籠のコスト、工事コストが大きくなるという問題があった。また、菱形金網は内部の石の圧力によって外側に膨らみやすく、石を詰めた後の形状に難があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、低コストで短時間に施工できて完成後の寸法精度に優れた斜面保護構造を提供することにある。
本発明の斜面保護構造は、斜面に石詰籠を載せた斜面保護構造であって、前記石詰籠は、矩形の溶接金網パネルを折り曲げて形成された側面視L字形の折り曲げパネル部材を有しており、前記折り曲げパネル部材は、斜面に載せられる底面部と、前記底面部から折り曲げられて立ち上がっている立面部とを有していて、複数の前記折り曲げパネル部材がコイルにより連結されて斜面に並べられており、前記溶接金網パネルは、金属からなる複数の縦線及び横線を直角に交わるように配列させて交点を溶接して形成されているとともに、折り目が横線に平行になるよう縦線が折り曲げられて前記折り曲げパネル部材を形成しており、斜面の傾斜方向において隣り合う2つの前記折り曲げパネル部材同士は、一方の前記折り曲げパネル部材の立面部の下端である前記折り目の部分と、他方の前記折り曲げパネル部材の底面部のうち立面部とは反対側の端部とを突き合わせて並べられて、突き合わせた部分において前記コイルの螺旋内部に2つの前記折り曲げパネル部材の前記横線をそれぞれ入れることにより連結されているとともに、前記他方の前記折り曲げパネル部材の底面部のうち立面部とは反対側の前記端部において、前記コイルの螺旋内部に入れられた前記横線よりもパネル外方に突き出した前記縦線が、前記一方の前記折り曲げパネル部材の前記折り目の部分における前記コイルの螺旋内部に入れられた前記横線の上に置かれている構成を有している。
溶接金網パネルを折り曲げた折り曲げパネル部材は斜面に設置すると自立するため、補強材が不要であり、現場での施工が短時間で容易に行えるとともに、石詰め後の外側への膨らみが小さく、外観が良好になる。そして他方の折り曲げパネル部材底面のパネル外方に突き出した縦線が、一方の折り曲げパネル部材の折り目の部分におけるコイルの螺旋内部に入れられた横線の上に置かれているので、他方の折り曲げパネル部材のコイルの螺旋内部に入れられた横線が一方の折り曲げパネル部材の立面部下部の縦線に当たって2つの折り曲げパネル部材の位置関係をその位置で固定するため、施工後に斜面傾斜方向の寸法が短くなってしまうおそれがない。
前記縦線及び横線は、直径が3.2mm以上6mm以下の鋼材からなることが好ましい。このような構成により十分な強度と底面の凹凸に対応できる柔軟性とを兼ね備えることができる。
前記溶接金網パネルは、表面が防錆処理されていることが好ましく、具体的には防錆めっき(例えば、亜鉛含有めっき)、防錆被覆又は防錆塗料の塗布がなされていることが好ましい。亜鉛含有めっきには、亜鉛めっき及び亜鉛合金めっきが含まれる。防錆被覆としては、熱可塑性樹脂の被覆が例示できる。防錆塗料としては、例えば鉄骨や鉄線等についてのJIS規格錆止め塗料(K5621など)や日本塗料工業界規格の錆止め塗料などを挙げることができる。
本発明の石詰籠設置方法は、斜面に石詰籠を設置して斜面保護構造を作製する石詰籠設置方法であって、金属からなる複数の縦線及び横線を直角に交わるように配列させて交点を溶接して形成された溶接金網パネルから、折り目が横線に平行になるよう縦線を折り曲げることにより形成された、底面部と立面部とを有する側面視L字形の折り曲げパネル部材を、前記底面部を斜面に載せて斜面の傾斜方向に沿って隣り合わせて2つ並べる工程Aと、傾斜方向に沿って隣り合って並べられた2つの折り曲げパネル部材をコイルにより連結する工程Bとを含み、前記工程Aでは、前記2つの折り曲げパネル部材のうち、一方の前記折り曲げパネル部材の立面部の下端である前記折り目の部分と、他方の前記折り曲げパネル部材の底面部のうち立面部とは反対側の端部とを突き合わせて並べており、前記他方の前記折り曲げパネル部材の底面部のうち立面部とは反対側の前記端部において最外端に存する横線よりもパネル外方に突き出した縦線を、前記一方の前記折り曲げパネル部材の前記折り目に最も近い横線の上に置いている構成を有している。
工程Aにおいて溶接金網パネルを折り曲げた折り曲げパネル部材を使用するので、この折り曲げパネル部材が斜面に自立して補強材が不要となり、現場での施工が短時間で容易に行えるとともに、石詰め後の外側への膨らみが小さく、外観が良好になる。また、他方の折り曲げパネル部材の最外端に存する横線よりもパネル外方に突き出した縦線を、一方の前記折り曲げパネル部材の折り目に最も近い横線の上に置くため、他方の折り曲げパネル部材のコイルの最外端に存する横線が一方の折り曲げパネル部材の立面部下部の縦線に当たって2つの折り曲げパネル部材の位置関係をその位置で固定して、施工後に斜面傾斜方向の寸法が短くなってしまうおそれがない。
前記工程Bでは、前記一方の前記折り曲げパネル部材の前記折り目に最も近い横線と、前記他方の前記折り曲げパネル部材の底面部のうち立面部とは反対側の前記端部において最外端に存する横線とを、前記コイルの螺旋内部に入れることが好ましい。これにより、2つの折り曲げパネル部材が確実に連結されて施工が容易になる。
前記折り曲げパネル部材の底面部及び立面部の両側に側面金網パネルを連結する工程と、底面の上に石を載せる工程と、石の上に菱形金網からなる蓋網を載せて、前記折り曲げパネル部材及び前記側面金網パネルと蓋網とを連結する工程とをさらに含むことが好ましい。
本発明の斜面保護構造は、現場での施工が短時間で容易に行えるとともに、石詰後の籠の外観が良好になる。そして、石詰籠が滑ってしまって施工後に斜面傾斜方向の寸法が短くなってしまうおそれがない。
実施形態に係る斜面保護構造物の正面図である。 実施形態に係る斜面保護構造物の背面図である。 実施形態に係る斜面保護構造物の左側面図である。 実施形態に係る斜面保護構造物の右側面図である。 実施形態に係る斜面保護構造物の平面図である。 実施形態に係る斜面保護構造物の底面図である。 実施形態に係る斜面保護構造物の蓋網を一部除去した模式的な斜視図である。 実施形態に係る斜面保護構造物の一部を取り出した斜視図である。 実施形態に係る折り曲げパネル部材の斜視図である。 実施形態に係る斜面保護構造物の連結部分を横から見た図である。 比較形態に係る斜面保護構造物の連結部分を横から見た図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のため、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。
(実施形態1)
実施形態1に係る斜面保護構造物の六面図を図1から図6に示す。この斜面保護構造物100は溶接金網からなる矩形のパネルを主材料とした石詰籠により形成されている。図1から図6までは、図面を見やすくするために各図ともに最も手前にある金網と結合部品のみを示し、後方に存している金網等は省略している。
溶接金網からなる矩形のパネル(溶接金網パネル)は、表面に亜鉛アルミ合金めっきが施された線径3.2mm〜6mmの鉄線から構成されており、複数の横線及び縦線を直角に交わるように配列させて、その交点を溶接して形成されている。
本実施形態に係る斜面保護構造物100は、図8に示すように矩形の溶接金網パネルを折り曲げて側面視L字形とした折り曲げパネル部材10,10’(立面部+底面部)と、図7に示すように溶接金網からなる平面のパネル(側面パネル20、仕切りパネル21)とを組み合わせて籠枠としてその中に石(不図示)を詰め、菱形金網からなる蓋網25をかぶせて籠枠にコイル30で固定するものであり、主として海岸、川岸、丘陵地あるいは道路等の斜面に設置されて法面を保護するものである。中に詰める石は、割り栗石や取り壊した構造物から発生するコンクリート破砕物などを利用することができる。なお、図7においては見やすくするように蓋網25の後方に存している金網等は図示を省略している。また、斜面傾斜方向の最上部に位置する背面は溶接金網からなる矩形の平面パネルからなっていて、コイル30によって折り曲げパネル部材10’の底面部と連結されている。蓋網25にはコイル30で固定するところに骨線を通している。
図9に示すように、折り曲げパネル部材10は、溶接金網パネルを、折り目11が横線12,12,‥に平行になるように縦線13,13,‥を折り曲げて形成されており、地面に置かれる部分が底面部15であり、略垂直に立った部分が立面部16である。
なお、斜面保護構造物100は斜面の傾斜方向に3つ折り曲げパネル部材10,10,10’を並べた列を2列隣接させた構造としている。図8ではこの列の斜面上側の2つの折り曲げパネル部材10,10’を示している。列の最上部に置かれた折り曲げパネル部材10’は、縦線13,13,‥の末端が、底面部15における立面部16とは反対側の端部に位置する横線12’に溶接されていて、外方には突き出していないのに対し、それ以外の折り曲げパネル部材10は、縦線13,13,‥の同じ側の末端18,18,‥が、端部に位置する横線12’を超えて外方へ突き出している。
図8において、折り曲げパネル部材10,10’同士は斜面の傾斜方向の前後に並べられて、前側の折り曲げパネル部材10の底面部15後端の横線12’と、後側の折り曲げパネル部材10’の立面部16下端の横線12とがコイル30によって結合されている。平面のパネルは、側面、背面を形成するパネルと共に、図7に示すように横方向で隣り合う折り曲げパネル部材10,10(10’,10’)同士が接する位置に側面と平行に設置されるパネルがあり、これは仕切パネル21となる。側面パネル20及び背面パネルは折り曲げパネル部材10,10’とコイル30によって3辺を結合され、上辺は蓋網25とコイル30によって結合されている。仕切パネル21は、下辺が隣り合う2つの折り曲げパネル部材10,10(10’,10’)とコイル30によって結合され、側辺が隣の仕切パネル21又は背面パネルおよび折り曲げパネル部材10,10’とコイル30によって結合され、上辺は蓋網25とコイル30によって結合されている。横方向で隣り合う折り曲げパネル部材10,10(10’,10’)同士は、接する枠線同士をコイル30によって結合されている。両端フック付きの補強ステー27により、側面、背面の平面パネルの上辺及び折り曲げパネル部材10,10’上辺と底面部15とが結合されている。
なお、図7では、最も正面側に位置する折り曲げパネル部材10上の蓋網を省略して内部を見えるようにしている。図8では、前後に並んだ2つの折り曲げパネル部材10,10’のみを取り出すとともに、それらの結合部分を拡大して示している。
傾斜方向の前後に並べられた隣接する2つの折り曲げパネル部材10,10’同士は、図8に示すように、一方の折り曲げパネル部材10’の折り目部分に位置する横線12と他方の折り曲げパネル部材10の底面部15の上端に位置する横線12’とがコイル30の螺旋内部に入れられて連結されている。そして他方の折り曲げパネル部材10の縦線13の外方に突き出した末端18が一方の折り曲げパネル部材10’のコイル30螺旋内部の横線12の上に載っている。
この状態であると、図10に示すように、一方の折り曲げパネル部材10’の縦線13bが他方の折り曲げパネル部材10の横線12a’に当たってこれ以上下方へ移動できないように止められている。これは、他方の折り曲げパネル部材10の縦線13aの末端18が一方の折り曲げパネル部材10’のコイル30螺旋内部の横線12bの上に載せられているためである。この縦線13aの末端18が横線12bの下に位置すると縦線13bは横線12a’に当たっても滑って乗り越え、横線12bがコイル30に当たるまで一方の折り曲げパネル部材10’は下方へ滑ってしまう。
図11に示す比較形態のように、下側の他方の折り曲げパネル部材10aの縦線13aが外方に突き出した末端を有していないと、横線12bがコイル30に当たるまで一方の折り曲げパネル部材10’が必ず下方へ滑ってしまい、このコイル30の内径分(20〜50mm)だけ一方の折り曲げパネル部材10’が下方へ移動する。そのため、斜面保護構造物100の斜面傾斜方向の長さが、コイル30の内径に斜面方向の折り曲げパネル部材10、10’の連結数を乗じた分、短くなってしまう。つまり、斜面傾斜方向に折り曲げパネル部材10、10’を並べれば並べるほど、設計値よりも長さが短くなる不具合が生じる。
溶接金網からなる折り曲げパネル部材10,10’は、石を詰めない状態で斜面に置かれた場合、斜面の凹凸に対して点接触することになり、斜面との摩擦が小さくなって滑りやすくなる。そのため、比較形態の斜面保護構造物は設計値よりも必ず短くなってしまう。しかし本実施形態の斜面保護構造物100であれば、設計値通りの斜面傾斜方向の長さを確保することができる。
本実施形態において溶接金網パネルは、表面に亜鉛合金めっきが施された線径3.2mm〜6mmの鉄線から構成されているので、防錆機能に優れており、内部の石を確実に籠内に保持し、網の膨らみも小さく抑えることができるとともに斜面の凸凹に応じて底面部分が湾曲できる。コイルも表面に亜鉛アルミ合金めっきが施された線径3.2mm〜6mmの鉄線から構成されている。
<斜面保護構造物の作製方法>
本実施形態の石詰籠を設置して斜面保護構造を作製する石詰籠設置方法を説明する。
まず、斜面を整形する。斜面の整形は、斜面の凹凸を取り除くことと、斜度を一定にすることが含まれる。また、斜面の傾斜方向および底辺方向の長さを所定の長さにして折り曲げパネル部材10の数を決める。
次に、斜面に不織布からなる吸い出し防止材を敷く。これは斜面の土砂が雨によって石詰籠の内部(石と石との間)に入っていく(吸い出される)ことを防止するためのものである。土砂が吸い出されると石詰籠が斜面に沈んでいくからである。
それから斜面に敷いた吸い出し防止材の上に折り曲げパネル部材10,10’を並べる。このとき、傾斜方向に沿って複数の折り曲げパネル部材10,10’を並べ、傾斜方向に沿って隣り合って並べられた2つの折り曲げパネル部材10,10(10,10’)のうち、一方の折り曲げパネル部材10(10’)の折り目の部分と、他方の折り曲げパネル部材10の底面部のうち立面部とは反対側の端部とを突き合わせて並べ、他方の折り曲げパネル部材10の底面部の横線12’の外方へ突き出した末端18を、一方の折り曲げパネル部材10(10’)の折り目に最も近い横線12の上に置く。これにより、これら二つの折り曲げパネル部材10,10(10,10’)は横方向において縦線1本分だけずれて設置されるが、これより上方に設置する折り曲げパネル部材10(10’)をもとの方向に縦線1本分ずらして設置することにより、全体としては横方向のずれが解消される。また、斜面の法尻に続く平面部分に折り曲げパネル部材10,10’を設置する場合もある。(工程A)
次に、隣り合う折り曲げパネル部材10,10’をコイル30によって連結するとともに、溶接金網からなる平面パネル(側面金網パネル、仕切りパネル、背面パネル)を側面、背面、内部の仕切りとして用いてコイル30によって折り曲げパネル部材10,10’の底面部及び立面部と連結する。このとき、一方の折り曲げパネル部材10(10’)の折り目に最も近い横線12と、他方の折り曲げパネル部材10の底面部のうち立面部とは反対側の端部において最外端に存する横線12’とを、コイル30の螺旋内部に入れて連結する。(工程B)
それから折り曲げパネル部材10,10’及び平面パネルで囲われた空間に石を詰め込む。これにより折り曲げパネル部材10,10’の底面部15に石が載せられる。
石を詰め終わったら、石の上に菱形金網からなる蓋網25を載せて、折り曲げパネル部材10,10’及び平面パネルと蓋網25とを連結する。
工程Aにおいて、自立する折り曲げパネル部材10,10’を斜面に置いていくので、自立しない菱形金網パネルを補強材によって立てて籠を組み立て、組み立て終わったら補強材を取り除く方法に比べて少ない人数で早く設置できる。また補強材が不要な分、部材コストも小さくできる。
工程A、Bにおいて他方の折り曲げパネル部材10の底面部の縦線13の末端18を、一方の折り曲げパネル部材10(10’)の折り目に最も近い横線12の上に置き、この横線12と末端18に最も近い横線12’とをコイル30の螺旋内部に入れるので、横線12’が一方の折り曲げパネル部材10(10’)の縦線13に当たって一方の折り曲げパネル部材10(10’)の滑り落ちを防ぎ、傾斜方向の斜面保護構造物の長さが設計値よりも小さくなることを防止できる。
なお、図11に示す比較形態では斜面傾斜方向の長さが設計値よりも短くならないようにするため、折り曲げパネル部材10が下方へ滑らないように斜面に杭やアンカーピンを打って固定をする等の工夫が必要となる。この場合、杭やアンカーピンにより吸い出し防止材に穴が開いて、そこから土砂が石詰籠内に吸い出されるおそれがある。本実施形態の斜面保護構造物は杭やアンカーピンを打って固定する必要がないので、吸い出し防止材に穴があくことがない。
(その他の実施形態)
上述の実施形態は本願発明の例示であって、本願発明はこれらの例に限定されず、これらの例に周知技術や慣用技術、公知技術を組み合わせたり、一部置き換えたりしてもよい。また当業者であれば容易に思いつく改変発明も本願発明に含まれる。
1列あたりの折り曲げパネル部材の数や、列が並ぶ数は特に限定されない。また、斜面下端の前の平面部分にも折り曲げパネル部材を並べて斜面上の折り曲げパネル部材とコイル等で連結させても構わない。折り曲げパネル部材の立面部と底面部とを補強ステーにより結合しても構わない。
実施形態1では、折り曲げパネル部材は立面部を斜面の下側に位置させて斜面に置かれているが、逆に立面部を斜面の上側に位置させて設置しても構わない。
以上説明したように、本発明に係る斜面保護構造物は、低コストで寸法精度に優れているので、護岸工事用途や斜面保護用途等として有用である。
10,10’ 折り曲げパネル部材
11 折り目
12,12’,12a’,12b 横線
13,13a,13b 縦線
15 底面部
16 立面部
18 縦線の末端
20 側面パネル(側面金網パネル)
21 仕切りパネル
25 蓋網
30 コイル
100 斜面保護構造物

Claims (5)

  1. 斜面に石詰籠を載せた斜面保護構造であって、
    前記石詰籠は、矩形の溶接金網パネルを折り曲げて形成された側面視L字形の折り曲げパネル部材を有しており、
    前記折り曲げパネル部材は、斜面に載せられる底面部と、前記底面部から折り曲げられて立ち上がっている立面部とを有していて、複数の前記折り曲げパネル部材がコイルにより連結されて斜面に並べられており、
    前記溶接金網パネルは、金属からなる複数の縦線及び横線を直角に交わるように配列させて交点を溶接して形成されているとともに、折り目が横線に平行になるよう縦線が折り曲げられて前記折り曲げパネル部材を形成しており、
    斜面の傾斜方向において隣り合う2つの前記折り曲げパネル部材同士は、一方の前記折り曲げパネル部材の立面部の下端である前記折り目の部分と、他方の前記折り曲げパネル部材の底面部のうち立面部とは反対側の端部とを突き合わせて並べられて、突き合わせた部分において前記コイルの螺旋内部に2つの前記折り曲げパネル部材の前記横線をそれぞれ入れることにより連結されているとともに、前記他方の前記折り曲げパネル部材の底面部のうち立面部とは反対側の前記端部において、前記コイルの螺旋内部に入れられた前記横線よりもパネル外方に突き出した前記縦線が、前記一方の前記折り曲げパネル部材の前記折り目の部分における前記コイルの螺旋内部に入れられた前記横線の上に置かれている、斜面保護構造。
  2. 前記縦線及び横線は、直径が3.2mm以上6mm以下の鋼材からなる、請求項1に記載されている斜面保護構造。
  3. 斜面に石詰籠を設置して斜面保護構造を作製する石詰籠設置方法であって、
    金属からなる複数の縦線及び横線を直角に交わるように配列させて交点を溶接して形成された溶接金網パネルから、折り目が横線に平行になるよう縦線を折り曲げることにより形成された、底面部と立面部とを有する側面視L字形の折り曲げパネル部材を、前記底面部を斜面に載せて斜面の傾斜方向に沿って隣り合わせて2つ並べる工程Aと、
    傾斜方向に沿って隣り合って並べられた2つの折り曲げパネル部材をコイルにより連結する工程Bと
    を含み、
    前記工程Aでは、前記2つの折り曲げパネル部材のうち、一方の前記折り曲げパネル部材の立面部の下端である前記折り目の部分と、他方の前記折り曲げパネル部材の底面部のうち立面部とは反対側の端部とを突き合わせて並べており、前記他方の前記折り曲げパネル部材の底面部のうち立面部とは反対側の前記端部において最外端に存する横線よりもパネル外方に突き出した縦線を、前記一方の前記折り曲げパネル部材の前記折り目に最も近い横線の上に置いている、石詰籠設置方法。
  4. 前記工程Bでは、前記一方の前記折り曲げパネル部材の前記折り目に最も近い横線と、前記他方の前記折り曲げパネル部材の底面部のうち立面部とは反対側の前記端部において最外端に存する横線とを、前記コイルの螺旋内部に入れる、請求項3に記載されている石詰籠設置方法。
  5. 前記折り曲げパネル部材の底面部及び立面部の両側に側面金網パネルを連結する工程と、
    底面部の上に石を載せる工程と、
    石の上に菱形金網からなる蓋網を載せて、前記折り曲げパネル部材及び前記側面金網パネルと蓋網とを連結する工程と
    をさらに含む、請求項3又は4に記載されている石詰籠設置方法。
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