JP7061851B2 - 篭体及び土留め構造 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の実施の形態1に係る篭体10の平面図である。図2は、図1の篭体10の正面図である。図3は、図1の篭体10の側面図である。図4は、図1の篭体10の底面図である。図1~4に示されるように、篭体10は、それぞれが格子状に形成された4つの壁部を端部同士で連結して平面視矩形状の枠を形成している。対向する一対の壁部である第1壁部1及び第2壁部2のそれぞれの下端部の間に底面材52を架け渡して底部5を形成している。そして、第1壁部1及び第2壁部2のそれぞれの上端部の間に上面材62を架け渡して天井部6を形成している。なお、篭体10は、上面材62を取り付けずに用いることもできる。
(1)実施の形態1に係る篭体10、10a、10b、10cは、内部に中詰材を詰める篭体10、10a、10b、10cであって、連結され篭体10、10a、10b、10cの側面を構成する壁部を備え、壁部は、互いに対向する第1壁部1及び第2壁部2と、第1壁部1及び第2壁部2に連結される2つの側壁部3、4を備える。第1壁部1は、壁部の立設方向に直交する方向において、第2壁部2よりも長い。
このように構成されることにより、篭体10、10a、10b、10cは、平面視において台形に形成される。複数の台形の篭体10、10a、10b、10cをそれぞれの第1壁部1を谷側に向け、それぞれ端部同士を突き合わせるように配置することによって、土留め構造100は、谷側から見て隙間921が生じないように並べることができる。これにより、土留め構造100は、隙間921を埋める処理を行うことなく、景観を損ねずに設置することができる。
(3)また、第1壁部1と第2壁部2とは、平行に配置されている。
このように構成されることにより、篭体10、10a、10b、10cは、平面視において等脚台形に形成される。このとき、篭体10、10a、10b、10cは、第1壁部1側からみて左右対称な形状となる。第1壁部1を谷側に向けた篭体10aと、第2壁部2を谷側に向けた篭体10bとを交互に並べ、隣合った篭体10a、10bの側壁部3と側壁部4とを接して並べることにより篭体10a、10bとの間に隙間を生じさせることなく、直線状に並べることができる。また、篭体10、10a、10b、10cは、対称形状であるため、製造も容易である。
このように構成されることにより、篭体10、10a、10b、10cは、側壁部3、4の他に第1壁部1と第2壁部2との間を接続する底面材52が設けられているため、強度及び剛性が高く、篭体10、10a、10b、10cに外力がかかっても変形しにくい。
(6)また、実施の形態1に係る篭体10、10a、10b、10cによれば、複数の底面材52を備える。一部の底面材52bは、当該一部の底面材52bの第1壁部1に固定されている第1固定部53bから第2壁部2に固定されている第2固定部54bを結ぶ仮想線が当該一部の底面材52b以外の底面材52aの第1固定部53aから第2固定部54aを結ぶ仮想線と交差する向きに配置されている。
このように構成されることにより、底面材52bも側壁部3、4と同じく第1壁部1に対し斜めに取り付けられるため、平面視において篭体10、10a、10b、10cの側壁部3、4側から第1壁部1に平行な方向に力がかかった場合に、篭体10、10a、10b、10cの強度及び剛性が向上する。
このように構成されることにより、篭体10、10a、10b、10cは、第1壁部1及び第2壁部2に垂直な底面材52aと、底面材52aに平行でない底面材52bとが組み付けられているため、平面視において台形に構成された篭体10、10a、10b、10cの形状が変形しにくい。
このように構成されることにより、篭体10、10a、10b、10cは、第1壁部1又は第2壁部2に対し垂直な方向にかかる力と、側壁部3、4側からかかる力の両方に対し、強度及び剛性を高くすることができる。そのため、土留め構造100に用いられた際に外力に対し変形することがなく、強固な土留め構造100を構成することができる。
(10)実施の形態1に係る篭体10、10a、10b、10cによれば、上面材62bは、第1壁部1に固定されている第1固定部63bから第2壁部2に固定されている第2固定部64bを結ぶ仮想線が第1壁部1又は第2壁部2に直交しないように配置されている。
(11)実施の形態1に係る篭体10、10a、10b、10cによれば、複数の上面材62を備え、一部の上面材62bは、当該一部の上面材62bの第1壁部1に固定されている第1固定部63bから第2壁部2に固定されている第2固定部64bを結ぶ仮想線が当該一部の上面材62b以外の上面材62aの第1固定部63aから第2固定部64aを結ぶ仮想線と交差する向きに、配置されている。
(12)実施の形態1に係る篭体10、10a、10b、10cによれば、一部の上面材62b以外の上面材62aは、第1壁部1に固定されている第1固定部63aから第2壁部2に固定されている第2固定部64aを結ぶ仮想線が第1壁部1及び第2壁部2に対し直交している。
(13)実施の形態1に係る篭体10、10a、10b、10cによれば、一部の上面材62aは、第1壁部1の中央部に固定され、一部の上面材62b以外の上面材62bは、側壁部3、4に隣合って配置されている。
このように構成されることにより、篭体10、10a、10b、10cの上面材62に対しても底面材52と同様の構成をとることができる。そのため、上面材62を(9)~(13)のように構成することにより、篭体10、10a、10b、10cは、上記(4)~(8)と同様な効果を得ることができる。また、底面材52を上記(4)~(8)に記載したような構成にし、かつ上面材62を上記(9)~(13)のような構成にすることにより、篭体10、10a、10b、10cは、さらに強度及び剛性を向上させることができる。
(15)実施の形態1に係る土留め構造100は、(1)~(13)の何れか1項に記載の篭体10、10a、10b、10cを水平方向に複数並べて構成される土留め構造100であって、隣合った2つの篭体10、10a、10b、10cは、互いの第1壁部1の端部と第2壁部2の端部とを突き合わせて配置される。
このように構成されることにより、土留め構造100は、谷側から見て複数の篭体10、10a、10b、10cの間に隙間が生じることがない。土留め構造100は、隙間が無いため、隙間にゴミなどが堆積することもなく、施工の際に隙間を埋める作業も発生しない。ひいては、景観を損ねること無く強固な土留め構造100を得ることができる。
Claims (11)
- 内部に中詰材を詰め、水平方向に複数並べて土留め構造を形成する篭体であって、
連結され篭体の側面を構成する壁部と、
篭体の底面を構成する複数の底面材と、
篭体の上面を構成する複数の上面材と、を備え、
前記壁部は、
互いに対向する第1壁部及び第2壁部と、
前記第1壁部の端部及び前記第2壁部の端部に連結される2つの側壁部を備え、
前記第1壁部は、
水平方向の長さが前記第2壁部よりも長く、
前記複数の底面材のそれぞれは、
一方向に長尺の板状部材であって、一方の端部が第1固定部により前記第1壁部の下端部に固定され、他方の端部が第2固定部により前記第2壁部の下端部に固定され、
当該篭体を平面視した状態において、前記第1固定部から前記第2固定部を結び前記複数の底面材のそれぞれが延びる方向に平行な直線である仮想線を規定したときに、
前記複数の底面材のうち一部の底面材のそれぞれの前記第1固定部から前記第2固定部を結ぶ仮想線の延長線は、
前記一部の底面材以外の底面材の前記第1固定部から前記第2固定部を結ぶ仮想線の延長線と交差するように配置され、
前記底面材の前記第1固定部及び前記第2固定部は、
ボルトを用いて前記板状部材を前記第1壁部及び前記第2壁部に固定するものである、篭体。 - 前記複数の上面材のそれぞれは、
一方向に長尺の板状部材であって、一方の端部が第1固定部により前記第1壁部の上端部に固定され、他方の端部が第2固定部により前記第2壁部の上端部に固定され、
当該篭体を平面視した状態において、前記第1固定部から前記第2固定部を結び前記複数の上面材のそれぞれが延びる方向に平行な直線である仮想線を規定したときに、
前記複数の上面材のうち一部の上面材のそれぞれの前記第1固定部から前記第2固定部を結ぶ仮想線の延長線は、
前記一部の上面材以外の上面材の前記第1固定部から前記第2固定部を結ぶ仮想線の延長線と交差するように配置され、
前記上面材の前記第1固定部及び前記第2固定部は、
ボルトを用いて前記板状部材を前記第1壁部及び前記第2壁部に固定するものである、請求項1に記載の篭体。 - 内部に中詰材を詰め、水平方向に複数並べて土留め構造を形成する篭体であって、
連結され篭体の側面を構成する壁部と、
篭体の底面を構成する複数の底面材と、
篭体の上面を構成する複数の上面材と、備え、
前記壁部は、
互いに対向する第1壁部及び第2壁部と、
前記第1壁部の端部及び前記第2壁部の端部に連結される2つの側壁部を備え、
前記第1壁部は、
水平方向の長さが前記第2壁部よりも長く、
前記複数の上面材のそれぞれは、
一方向に長尺の板状部材であって、一方の端部が第1固定部により前記第1壁部の上端部に固定され、他方の端部が第2固定部により前記第2壁部の上端部に固定され、
当該篭体を平面視した状態において、前記第1固定部から前記第2固定部を結び前記複数の上面材のそれぞれが延びる方向に平行な直線である仮想線を規定したときに、
前記複数の上面材のうち一部の上面材のそれぞれの前記第1固定部から前記第2固定部を結ぶ仮想線の延長線は、
前記一部の上面材以外の上面材の前記第1固定部から前記第2固定部を結ぶ仮想線の延長線と交差するように配置され、
前記上面材の前記第1固定部及び前記第2固定部は、
ボルトを用いて前記板状部材を前記第1壁部及び前記第2壁部に固定するものである、篭体。 - 一部の前記底面材以外の前記底面材は、
前記第1壁部に固定されている第1固定部から前記第2壁部に固定されている第2固定部を結ぶ仮想線が前記第1壁部及び前記第2壁部に対し直交している、請求項1又は2に記載の篭体。 - 一部の前記底面材は、
前記側壁部側に配置され、
一部の前記底面材以外の前記底面材は、
前記第1壁部の中央部に固定されている、請求項4に記載の篭体。 - 一部の前記上面材以外の前記上面材は、
前記第1壁部に固定されている第1固定部から前記第2壁部に固定されている第2固定部を結ぶ仮想線が前記第1壁部及び前記第2壁部に対し直交している、請求項2又は3に記載の篭体。 - 一部の前記上面材は、
前記側壁部側に配置され、
一部の前記上面材以外の前記上面材は、
前記第1壁部の中央部に固定されている、請求項6に記載の篭体。 - 2つの前記側壁部は、
水平方向の長さが等しい、請求項1~7の何れか1項に記載の篭体。 - 前記第1壁部と前記第2壁部とは、
平行に配置されている、請求項1~8の何れか1項に記載の篭体。 - 請求項1~9の何れか1項に記載の篭体を水平方向に複数並べて構成される土留め構造であって、
隣合った2つの篭体は、
前記第1壁部を谷側に向け、互いの前記第1壁部の端部同士を突き合わせて配置される、土留め構造。 - 請求項1~9の何れか1項に記載の篭体を水平方向に複数並べて構成される土留め構造であって、
隣合った2つの篭体は、
互いの前記第1壁部の端部と前記第2壁部の端部とを突き合わせて配置される、土留め構造。
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