JP6529317B2 - 液状化対策構造 - Google Patents

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Description

本発明は、地中壁を利用した液状化対策構造に関する。
液状化の恐れがある既設構造物の基礎地盤に対しては、薬液注入や噴射撹拌により地盤改良を行うのが一般的である。これらの地盤改良は、基礎地盤を面的に固化することで、液状化の発生を防止するものである。ところが、薬液注入や噴射撹拌を行うと、対象地盤の性状や施工時の地盤変状等が懸念されるため、適用可能な条件は限られている。
適用可能な地盤の性状が限定されず、かつ、面的な地盤改良を要する材料費や手間の低減化を図ることが可能な液状化対策構造として、基礎地盤に対して格子状の地盤改良体(地中壁)を形成する場合がある(例えば、特許文献1参照)。かかる液状化対策構造によれば、地中壁により囲まれた領域内の地盤のせん断変形を小さくして過剰間隙水圧の上昇を抑制するとともに、過剰間隙水圧が高い周辺領域と隔離することで、基礎地盤の液状化抑制効果を得ることができる。
また、特許文献2には、既設構造物の直下地盤の液状化防止工法として、既設建物の直下地盤を囲うように、非液状化層に到達する囲い地中壁を形成するとともに、囲い地中壁の内側面に、立面方向に見て三角形状の補剛地中壁を複数形成することで、囲い地中壁の変形を防止する構造が開示されている。
特開2014−118752号公報 特開2009−108658号公報
既設構造物の基礎地盤を囲うように形成する格子状地盤改良体や囲い地中壁は、既設構造体を避けつつ施工する必要があるため、対向する地中壁同士の間隔が大きくなる傾向がある。特に、既設構造物が平面視長方形状を呈している場合等では、長辺方向に対して対向する(すなわち短辺方向に沿って形成された)地中壁同士の間隔が大きく、長辺方向に大きな揺れが生じた場合には、地中壁により囲まれた領域内でも液状化が発生する恐れがある。
このような観点から、本発明は、既設構造物の基礎地盤に対する液状化対策構造であって、既設構造物の形状に限定されることなく適用可能な液状化対策構造を提案することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の液状化対策構造は、既設構造物の側方に形成された一対の鉛直地中壁と、前記各鉛直地中壁の上部から前記既設構造物の下方に向けて形成されて互いに独立した一対の斜め地中壁と、を備える液状化対策構造であって、前記各鉛直地中壁は、前記既設構造物の基礎地盤を挟むように対向し、かつ、前記斜め地中壁の上端部は、前記鉛直地中壁の上端部に接合されており、前記鉛直地中壁に対する前記斜め地中壁の傾斜角度が、前記鉛直地中壁の延長方向に沿って増加または減少することで、前記鉛直地中壁と前記斜め地中壁に挟まれた領域が前記延長方向に沿って変化していることを特徴としている。
かかる液状化対策構造によれば、斜め地中壁の下側の地盤が、斜め地中壁と鉛直地中壁とにより拘束されているため液状化し難く、液状化対策効果を期待することができる。
また、鉛直地中壁に対する斜め地中壁の傾斜角度が変化しているため、地震動の振動方向が鉛直地中壁の延長方向に沿う方向であっても、地震動に対して交差するように形成された斜め地中壁による拘束効果を期待することができる。
前記液状化対策構造において、一方の前記斜め地中壁の下端が、他方の前記斜め地中壁に当接していれば、一方の斜め地中壁を寝かした状態で形成することができる。斜め地中壁の上側の地盤は、下側の地盤に比べて、液状化しやすい傾向にあるが、鉛直地中壁に対する斜め地中壁の傾斜角度を大きくすれば、斜め地中壁よりも上側の土量を減らすことができるので、より効果的に液状化を抑制することができる。
また、前記斜め地中壁の上端が、地下水位以浅に位置していることを特徴としている。なお、少なくとも一方の前記斜め地中壁の下端が、非液状化層に接していれば、過剰間隙水圧の増加に伴う地下水が斜め地中壁の下側から流入することが防止されるため、斜め地中壁の下側の地盤の液状化抑制効果がより高まる。
本発明の液状化対策構造によれば、既設構造物の形状に限定されることなく、既設構造物の基礎地盤に対する液状化対策効果を得ることが可能となる。
(a)は本発明の第一の実施形態に係る液状化対策構造を模式的に示す横断図、(b)は同平面図、(c)は同斜視図である。 (a)は液状化対策構造の他の形態を模式的に示す横断図、(b)は同平面図である。 液状化対策構造による液状化強度の算出に用いるモデル図であって、(a)は斜視図、(b)は横断図である。 液状化対策構造による液状化強度の算出に用いるモデル図であって、(a)は鉛直地中壁のみの場合の横断図、(b)は斜め地中壁を有している場合の横断図である。 第二実施形態に係る液状化対策構造を模式的に示す横断図である。 (a)、(b)および(c)は他の形態に係る液状化対策構造を模式的に示す平面図である。
<第一の実施形態>
第一の実施形態では、図1(a)に示すように、既設構造物2の下方の地盤(基礎地盤)3に形成された液状化対策構造1について説明する。
なお、既設構造物2の構造や用途は限定されるものではなく、例えば、擁壁、橋梁等の下部構造、建物、盛土等であってもよい。
液状化対策構造1は、一対の鉛直地中壁11,12と、一対の斜め地中壁13,14とを備えている。
一対の鉛直地中壁11,12は、既設構造物2の直下の地盤(基礎地盤)3を既設構造物2の横断方向の左右から挟むように形成されている。鉛直地中壁11,12は、既設構造物2の側方に形成する。なお、既設構造物2と鉛直地中壁11,12との間隔は限定されるものではない。
本実施形態の鉛直地中壁11,12は、セメント系の固化材と原地盤とを撹拌混合する地盤撹拌改良工法により形成された柱列式の地盤改良体である。鉛直地中壁11,12の下端は、非液状化層30にまで到達(根入れ)している。また、鉛直地中壁11,12の上端は、地下水位WL以浅に位置している。
一対の鉛直地中壁11,12を形成することにより、地盤3は、第一領域31および第二領域32と、それ以外の周囲の地盤(第三領域)33とに分割されている。
鉛直地中壁11,12は、例えば、壁式地中壁や柱列式地中壁等の連続地中壁または鋼矢板壁や鋼管矢板壁等であってもよい。また、地盤撹拌改良工法に使用する固化材はセメントに限定されるものではなく、例えば、石灰系固化材であってもよい。
一対の斜め地中壁13,14は、一対の鉛直地中壁11,12の間の地盤に形成されている。斜め地中壁13,14は、いずれも既設構造物2の側方から既設構造物2の下方に向けて斜め下向きに形成されている。
本実施形態では、斜め地中壁13,14の上端が地表に面している場合について説明するが、斜め地中壁13,14の上端は、地下水位WL以浅に位置していれば地表に面している必要はない。
斜め地中壁13,14を形成することにより、一対の鉛直地中壁11の間の地盤は、斜め地中壁13,14の上側の第一領域31と斜め地中壁13,14の下側の第二領域32,32に分割される。
本実施形態の斜め地中壁13,14は、セメント系の固化材と原地盤とを撹拌混合する地盤撹拌改良工法により形成された柱列式の地盤改良体である。本実施形態では、地中拡翼型の地盤撹拌改良工法を採用し、既設構造物2の側方の地表面から斜め下向きに施工を行う。
なお、斜め地中壁13,14の構造は、上下の領域(第一領域31と第二領域32)間における地下水の移動を抑制することが可能であれば限定されるものではなく、例えば、鋼矢板壁や鋼管矢板壁等であってもよい。また、地盤撹拌改良工法に使用する固化材はセメントに限定されるものではなく、例えば、石灰系固化材であってもよい。
各斜め地中壁13,14の下端は、既設構造物2の下方において非液状化層30に当接している。本実施形態の斜め地中壁13,14の下端同士は、帯状領域15を間に挟んで対向している。なお、帯状領域15の幅(大きさ)は限定されるものではない。
また、帯状領域15は必ずしも確保する必要はなく、図2(a)および(b)に示すように、斜め地中壁13,14同士の下端を当接させることで断面視V字状に形成してもよい。
また、一方(図1(a)における左側)の斜め地中壁13の上端部は一方の鉛直地中壁11の上端部に接合されており、他方(図1(a)における右側)の斜め地中壁14の上端部は他方の鉛直地中壁12の上端部に接合されている。ここで、斜め地中壁13,14の上端部と鉛直地中壁11,12の上端部との「接合」には、上端部同士を当接させているのみの場合や、一方の上端部を他方の上端部に上載させている場合や、治具(例えば、接続筋やアンカー)等を介して剛接合させている場合や、上端部を一体に施工して一体化する場合を含むものとする。
本実施形態では、図1(b)に示すように、斜め地中壁13,14の上端同士および下端同士が平行となるように一対の斜め地中壁13,14を形成する。
なお、鉛直地中壁11,12の壁面に直交する第一の鉛直面内(A−A断面)における鉛直地中壁11に対する斜め地中壁13の傾斜角度θは、第一の鉛直面に平行な第二の鉛直面(B−B断面)内における鉛直地中壁11に対する斜め地中壁13の傾斜角度θよりも大きくなっている。
一方、第一の鉛直面内における鉛直地中壁12に対する斜め地中壁14の傾斜角度θは、第二の鉛直面内における鉛直地中壁12に対する斜め地中壁14の傾斜角度θは小さくなっている。
本実施形態では、一方の鉛直地中壁11に対する一方の斜め地中壁13の傾斜角度θが、鉛直地中壁11の奥行き方向に沿って(図1(b)において右に向うに従って)一定の割合で減少しており、一方の斜め地中壁13は平面視三角形状を呈している。つまり、斜め地中壁13の上端と下端とは、同一平面上に存在しておらず、斜め地中壁13の下端は斜め地中壁13の上端に対してねじれの位置にある。
また、他方の鉛直地中壁12に対する他方の斜め地中壁14の傾斜角度θは、鉛直地中壁12の奥行き方向に沿って(図1(b)において右に向うに従って)一定の割合で増加していて、斜め地中壁14は、平面視で三角形状を呈している。つまり、斜め地中壁14の上端と下端とは、同一平面上に存在しておらず、斜め地中壁14の下端は斜め地中壁14の上端に対してねじれの位置にある。
そして、一対の斜め地中壁13,14は、一対の鉛直地中壁11,12の端部同士を結ぶ対角線を挟んで対向する形状を有している。
図1(b)に示すように、本実施形態の液状化対策構造1は、既設構造物2の前後に形成された一対の鉛直地中壁16,16を備えている。鉛直地中壁16は、既設構造物2の左右の鉛直地中壁11,12と交差している。すなわち、本実施形態の液状化対策構造1は、既設構造物2の周囲を囲うように格子状(角筒状)の鉛直地中壁11,12,16が形成されている。
前後の鉛直地中壁16,16のその他の構成は、左右の鉛直地中壁11,12と同様なため詳細な説明は省略する。
本実施形態の液状化対策構造1によれば、大きな地震が起きた場合であっても、地震により既設構造物2が沈下する等の被害を最小限に抑えることができる。その理由は次の通りである。
液状化対策が施されていない既設構造物2の基礎地盤が地震により液状化すると、(1)液状化による地盤の過剰間隙水圧の増加・消散による基礎地盤自身の圧縮沈下、(2)液状化による基礎地盤の剛性低下に伴う構造物の沈み込み、(3)基礎地盤の剛性低下による側方流動、などのメカニズムにより既設構造物2は沈下する。このうち、既設構造物2の沈下被害としては(3)の側方流動による影響が最も大きく、既設構造物2の重量によって既設構造物2直下の地盤3が側方に流出し、既設構造物2に沈下が生じる。
一方、本実施形態の液状化対策構造1によれば、既設構造物2の直下の地盤3(基礎地盤)を挟むように設けられた一対の鉛直地中壁11,12により地盤3(土砂)が側方に流れ出すことが防止されているため、地盤3の流出による既設構造物2の沈下が抑制されている。
また、鉛直地中壁11,12同士の間の地盤31,32が非常に大きな地震の発生などにより万が一液状化した場合であっても、本実施形態の液状化対策構造1によれば、既設構造物2に生じる被害を最小限に抑えることができる。すなわち、第二領域32が、斜め地中壁13,14と格子状の鉛直地中壁11,12,16とにより拘束されているため、液状化し難く、液状化対策効果を期待することができる。言い換えれば、ある領域の液状化は許容しながらも、残された領域の液状化を出来るだけ回避することにより、格子状の鉛直地中壁11,12,16に囲まれた地盤全体が完全に液状化した場合よりも被害の発生を大幅に低減させることができる。
また、鉛直地中壁11,12に対する斜め地中壁13,14の傾斜角度θ,θが変化しているため、図1(c)に示すように、地震動Eの主要な振動方向が鉛直地中壁11,12の延長方向に沿う方向であっても、地震動Eに対して交差するように形成された斜め地中壁13,14および鉛直地中壁16,16による拘束効果を期待することができる。そのため、平面視長方形の構造物等、横断方向に比べて縦断方向の延長距離が長い既設構造物2の基礎地盤3に対して、効果的な液状化対策効果を期待することができる。すなわち、本実施形態の液状化対策構造1は、地震動Eがどの方向に振動した場合であっても、当該振動方向に対して交差する地中壁を備えているため、第二領域32内の地盤を拘束することによる液状化対策効果を期待することができる。
また、斜め地中壁13,14の下端が、非液状化層30に接しているため、過剰間隙水圧の増加に伴う地下水が斜め地中壁13,14の下側から第二領域32に流入することが防止される。したがって、第二領域32,32(斜め地中壁13,14の下側の地盤)の液状化抑制効果がより高まる。
また、鉛直地中壁11,12,16および斜め地中壁13,14は、既設構造物2の側方から施工することができるため、既設構造物2に影響を及ぼすことなく液状化対策構造1を構築することができる。
図3を参照して液状化対策構造1による対策効果を説明する。
本実施形態の液状化対策構造1は、式1により液状化強度Rを算出することで、斜め地中壁13,14の液状化対策効果を評価することができる。
ここで、斜め地中壁13は、y=0→Lに対し、θ=tan−1(W/H)→0に変化するものとし、θは単調変化するものとする(図3(a)および(b)参照)。
なお、式1は、断面Wiにおいて斜め地中壁13と非液状化層30の上面とで挟まれた領域の面積をAiとし、断面Wiを中心とする微小幅をdxとした場合の体積Vi(式2)と、断面Wiにおける液状化強度Ri(式3)を利用して、図3(a)に示す断面Wiの集合体領域(x=0→w)の各断面の液状化強度の重み付け平均を算出したものである。
=(V・R+…+Vi・Ri+…Vw・Rw)/(V+…+Vi+…+Vw)
=(V・R+…+Vi・Ri+…Vw・Rw)/V ・・・ (式1)
このとき、
V=V+…+Vi+…+Vw
Vi=Ai×dx ・・・ (式2)
i=f(Li/Hi)・α・β ・・・ (式3)
なお、図4(a)に示す鉛直地中壁11,12による対策地盤の液状化強度Rは、一般的に、壁間隔と深さの寸法比と相関関係にあるとされている(式4参照)。
=f(L/H) ・・・ (式4)
したがって、鉛直地中壁11,12による評価に斜め地中壁13の効果αおよび閉鎖領域による効果βが加わると、液状化強度は式5のように示すことができる(図4(b)参照)。式5により、断面Wiにおける液状化強度Riを算出することができる(式3)。
=f(L/H)・α・β ・・・ (式5)
<第二の実施形態>
第二の実施形態に係る液状化対策構造1は、図5に示すように、一対の鉛直地中壁11,12の間に形成された、一対の斜め地中壁13,14のうちの一方の斜め地中壁13の下端が、他方の斜め地中壁14に当接している。
鉛直地中壁11,12,16および既設構造物2の構成は、第一の実施形態で示したものと同様なため、詳細な説明は省略する。
各斜め地中壁13,14は、既設構造物2の側方から既設構造物2の下方に向けて形成されている。一対の斜め地中壁13,14を形成することにより、既設構造物2の下方の地盤は、斜め地中壁13,14の上側の地盤(第一領域)31と各斜め地中壁13,14の下側の地盤(第二領域)32,32との3つの領域に分離される。
一方の斜め地中壁13の下端は、非液状化層30の上方に位置している。
他方の斜め地中壁14の下端は、非液状化層30に当接あるいはわずかに挿入されている。
この他の斜め地中壁13,14の構成は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
本実施形態の液状化対策構造1によれば、一方の斜め地中壁13を寝かした状態で形成することができる。斜め地中壁13,14の上側の第一領域31は、下側の第二領域32に比べて、液状化しやすい傾向にあるが、一方の斜め地中壁13を寝かした状態にする(鉛直地中壁11に対する斜め地中壁13の傾斜角度θを大きくする)ことで、斜め地中壁13,14よりも上側の土量を減らすことができる。そのため、鉛直地中壁11,12同士の間の地盤31,32が非常に大きな地震の発生などにより万が一液状化した場合であっても、本実施形態の液状化対策構造1によれば、既設構造物2に生じる被害を最小限に抑えることができる。
この他の第二の実施形態の液状化対策構造1の作用効果は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、鉛直地中壁11,12に対する斜め地中壁13,14の傾斜角度θ,θが一定の割合で増減する場合(斜め地中壁13,14の下端が一直線上になる場合)について説明したが、鉛直地中壁11,12に対する斜め地中壁13,14の傾斜角度θ,θの漸減の変化率を途中で変化させてもよい。例えば、図6(a)に示すように、平面視で斜め地中壁13,14の下端が折れ線状に変化するように傾斜角度θ,θを変化させてもよいし、図6(b)に示すように、斜め地中壁13,14の下端が曲線状に変化するように傾斜角度θ,θを変化させもよい。
また、前記各実施形態では、一対の斜め地中壁13,14のうちの少なくとも一方の下端が非液状化層30に挿入あるいは当接している場合について説明したが、斜め地中壁13,14の下端は非液状化層30から離間させてもよい。
既設構造物2の延長距離(前後の鉛直地中壁16,16同士の間隔)が大きい場合には、図6(c)に示すように、複数の領域(図6(c)では領域Cと領域D)に分割し、領域C,Dのそれぞれに液状化対策構造1を形成すればよい。なお、領域Cと領域Dとの境界は、一方の斜め地中壁13の傾斜角度θがゼロになる位置としている。
1 液状化対策構造
11,12 鉛直地中壁(左右)
13,14 斜め地中壁
15 帯状領域
16 鉛直地中壁(前後)
2 既設構造物
3 地盤
30 非液状化層
31 第一領域
32 第二領域
33 第三領域
WL 地下水位
θ、θ 傾斜角

Claims (3)

  1. 既設構造物の側方に形成された一対の鉛直地中壁と、
    前記各鉛直地中壁の上部から前記既設構造物の下方に向けて形成されて互いに独立した一対の斜め地中壁と、を備える液状化対策構造であって、
    前記各鉛直地中壁は、前記既設構造物の基礎地盤を挟むように対向し、かつ、前記斜め地中壁の上端部は、前記鉛直地中壁の上端部に接合されており、
    前記鉛直地中壁に対する前記斜め地中壁の傾斜角度が、前記鉛直地中壁の延長方向に沿って増加または減少することで、前記鉛直地中壁と前記斜め地中壁に挟まれた領域が前記延長方向に沿って変化していることを特徴とする、液状化対策構造。
  2. 一方の前記斜め地中壁の下端が、他方の前記斜め地中壁に当接していることを特徴とする、請求項1に記載の液状化対策構造。
  3. 前記斜め地中壁の上端が、地下水位以浅に位置していることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の液状化対策構造。
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