JP6529317B2 - 液状化対策構造 - Google Patents
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Description
また、鉛直地中壁に対する斜め地中壁の傾斜角度が変化しているため、地震動の振動方向が鉛直地中壁の延長方向に沿う方向であっても、地震動に対して交差するように形成された斜め地中壁による拘束効果を期待することができる。
第一の実施形態では、図1(a)に示すように、既設構造物2の下方の地盤(基礎地盤)3に形成された液状化対策構造1について説明する。
なお、既設構造物2の構造や用途は限定されるものではなく、例えば、擁壁、橋梁等の下部構造、建物、盛土等であってもよい。
一対の鉛直地中壁11,12は、既設構造物2の直下の地盤(基礎地盤)3を既設構造物2の横断方向の左右から挟むように形成されている。鉛直地中壁11,12は、既設構造物2の側方に形成する。なお、既設構造物2と鉛直地中壁11,12との間隔は限定されるものではない。
一対の鉛直地中壁11,12を形成することにより、地盤3は、第一領域31および第二領域32と、それ以外の周囲の地盤(第三領域)33とに分割されている。
鉛直地中壁11,12は、例えば、壁式地中壁や柱列式地中壁等の連続地中壁または鋼矢板壁や鋼管矢板壁等であってもよい。また、地盤撹拌改良工法に使用する固化材はセメントに限定されるものではなく、例えば、石灰系固化材であってもよい。
本実施形態では、斜め地中壁13,14の上端が地表に面している場合について説明するが、斜め地中壁13,14の上端は、地下水位WL以浅に位置していれば地表に面している必要はない。
なお、斜め地中壁13,14の構造は、上下の領域(第一領域31と第二領域32)間における地下水の移動を抑制することが可能であれば限定されるものではなく、例えば、鋼矢板壁や鋼管矢板壁等であってもよい。また、地盤撹拌改良工法に使用する固化材はセメントに限定されるものではなく、例えば、石灰系固化材であってもよい。
また、帯状領域15は必ずしも確保する必要はなく、図2(a)および(b)に示すように、斜め地中壁13,14同士の下端を当接させることで断面視V字状に形成してもよい。
また、一方(図1(a)における左側)の斜め地中壁13の上端部は一方の鉛直地中壁11の上端部に接合されており、他方(図1(a)における右側)の斜め地中壁14の上端部は他方の鉛直地中壁12の上端部に接合されている。ここで、斜め地中壁13,14の上端部と鉛直地中壁11,12の上端部との「接合」には、上端部同士を当接させているのみの場合や、一方の上端部を他方の上端部に上載させている場合や、治具(例えば、接続筋やアンカー)等を介して剛接合させている場合や、上端部を一体に施工して一体化する場合を含むものとする。
なお、鉛直地中壁11,12の壁面に直交する第一の鉛直面内(A−A断面)における鉛直地中壁11に対する斜め地中壁13の傾斜角度θ1は、第一の鉛直面に平行な第二の鉛直面(B−B断面)内における鉛直地中壁11に対する斜め地中壁13の傾斜角度θ1よりも大きくなっている。
一方、第一の鉛直面内における鉛直地中壁12に対する斜め地中壁14の傾斜角度θ2は、第二の鉛直面内における鉛直地中壁12に対する斜め地中壁14の傾斜角度θ2は小さくなっている。
また、他方の鉛直地中壁12に対する他方の斜め地中壁14の傾斜角度θ2は、鉛直地中壁12の奥行き方向に沿って(図1(b)において右に向うに従って)一定の割合で増加していて、斜め地中壁14は、平面視で三角形状を呈している。つまり、斜め地中壁14の上端と下端とは、同一平面上に存在しておらず、斜め地中壁14の下端は斜め地中壁14の上端に対してねじれの位置にある。
そして、一対の斜め地中壁13,14は、一対の鉛直地中壁11,12の端部同士を結ぶ対角線を挟んで対向する形状を有している。
前後の鉛直地中壁16,16のその他の構成は、左右の鉛直地中壁11,12と同様なため詳細な説明は省略する。
液状化対策が施されていない既設構造物2の基礎地盤が地震により液状化すると、(1)液状化による地盤の過剰間隙水圧の増加・消散による基礎地盤自身の圧縮沈下、(2)液状化による基礎地盤の剛性低下に伴う構造物の沈み込み、(3)基礎地盤の剛性低下による側方流動、などのメカニズムにより既設構造物2は沈下する。このうち、既設構造物2の沈下被害としては(3)の側方流動による影響が最も大きく、既設構造物2の重量によって既設構造物2直下の地盤3が側方に流出し、既設構造物2に沈下が生じる。
一方、本実施形態の液状化対策構造1によれば、既設構造物2の直下の地盤3(基礎地盤)を挟むように設けられた一対の鉛直地中壁11,12により地盤3(土砂)が側方に流れ出すことが防止されているため、地盤3の流出による既設構造物2の沈下が抑制されている。
また、鉛直地中壁11,12,16および斜め地中壁13,14は、既設構造物2の側方から施工することができるため、既設構造物2に影響を及ぼすことなく液状化対策構造1を構築することができる。
本実施形態の液状化対策構造1は、式1により液状化強度RLを算出することで、斜め地中壁13,14の液状化対策効果を評価することができる。
ここで、斜め地中壁13は、y=0→Lに対し、θ=tan−1(W/H)→0に変化するものとし、θは単調変化するものとする(図3(a)および(b)参照)。
なお、式1は、断面Wiにおいて斜め地中壁13と非液状化層30の上面とで挟まれた領域の面積をAiとし、断面Wiを中心とする微小幅をdxとした場合の体積Vi(式2)と、断面Wiにおける液状化強度RLi(式3)を利用して、図3(a)に示す断面Wiの集合体領域(x=0→w)の各断面の液状化強度の重み付け平均を算出したものである。
=(V1・R1+…+Vi・Ri+…Vw・Rw)/V ・・・ (式1)
このとき、
V=V1+…+Vi+…+Vw
Vi=Ai×dx ・・・ (式2)
RLi=f(Li/Hi)・α・β ・・・ (式3)
RL=f(L/H) ・・・ (式4)
RL=f(L/H)・α・β ・・・ (式5)
第二の実施形態に係る液状化対策構造1は、図5に示すように、一対の鉛直地中壁11,12の間に形成された、一対の斜め地中壁13,14のうちの一方の斜め地中壁13の下端が、他方の斜め地中壁14に当接している。
鉛直地中壁11,12,16および既設構造物2の構成は、第一の実施形態で示したものと同様なため、詳細な説明は省略する。
一方の斜め地中壁13の下端は、非液状化層30の上方に位置している。
他方の斜め地中壁14の下端は、非液状化層30に当接あるいはわずかに挿入されている。
この他の斜め地中壁13,14の構成は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
この他の第二の実施形態の液状化対策構造1の作用効果は、第一の実施形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
例えば、前記実施形態では、鉛直地中壁11,12に対する斜め地中壁13,14の傾斜角度θ1,θ2が一定の割合で増減する場合(斜め地中壁13,14の下端が一直線上になる場合)について説明したが、鉛直地中壁11,12に対する斜め地中壁13,14の傾斜角度θ1,θ2の漸減の変化率を途中で変化させてもよい。例えば、図6(a)に示すように、平面視で斜め地中壁13,14の下端が折れ線状に変化するように傾斜角度θ1,θ2を変化させてもよいし、図6(b)に示すように、斜め地中壁13,14の下端が曲線状に変化するように傾斜角度θ1,θ2を変化させもよい。
既設構造物2の延長距離(前後の鉛直地中壁16,16同士の間隔)が大きい場合には、図6(c)に示すように、複数の領域(図6(c)では領域Cと領域D)に分割し、領域C,Dのそれぞれに液状化対策構造1を形成すればよい。なお、領域Cと領域Dとの境界は、一方の斜め地中壁13の傾斜角度θ1がゼロになる位置としている。
11,12 鉛直地中壁(左右)
13,14 斜め地中壁
15 帯状領域
16 鉛直地中壁(前後)
2 既設構造物
3 地盤
30 非液状化層
31 第一領域
32 第二領域
33 第三領域
WL 地下水位
θ1、θ2 傾斜角
Claims (3)
- 既設構造物の側方に形成された一対の鉛直地中壁と、
前記各鉛直地中壁の上部から前記既設構造物の下方に向けて形成されて互いに独立した一対の斜め地中壁と、を備える液状化対策構造であって、
前記各鉛直地中壁は、前記既設構造物の基礎地盤を挟むように対向し、かつ、前記斜め地中壁の上端部は、前記鉛直地中壁の上端部に接合されており、
前記鉛直地中壁に対する前記斜め地中壁の傾斜角度が、前記鉛直地中壁の延長方向に沿って増加または減少することで、前記鉛直地中壁と前記斜め地中壁に挟まれた領域が前記延長方向に沿って変化していることを特徴とする、液状化対策構造。 - 一方の前記斜め地中壁の下端が、他方の前記斜め地中壁に当接していることを特徴とする、請求項1に記載の液状化対策構造。
- 前記斜め地中壁の上端が、地下水位以浅に位置していることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の液状化対策構造。
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