JP5124697B1 - 液状化防止構造および液状化防止工法 - Google Patents

液状化防止構造および液状化防止工法 Download PDF

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Abstract


【課題】地震等が発生しても、構造物の傾斜を3/1000以下に抑えることができる構成とした液状化防止構造および液状化防止工法を提供する。
【解決手段】平面的に見て格子状配置の地盤改良壁体2が、液状化地盤Xの深さの少なくとも1/4深さまで構築されている。格子状地盤改良壁体2に囲まれた表層地盤について水密構造とされた浅層地盤改良が、地盤改良壁体2へ近接する位置まで施工されている。浅層地盤改良体3上の上部構造物5の重量を、格子状地盤改良壁体2に囲まれた各升目内の直下地盤へ負担させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、平面的に見て格子状の地盤改良壁体を構造物の直下部分の液状化地盤にのみ構築して液状化を防止する構造及び液状化を防止する工法の技術分野に属し、更に詳しく云えば、地震等が発生しても、構造物の傾斜を3/1000以下に抑えることができる構成とした液状化防止構造および液状化防止工法に関する。
1964年の新潟地震以降、液状化問題に対する研究が進み、多くの液状化対策工法が開発されてきた。しかし、2011年の東日本大震災では、これまで想定していなかった液状化による被害が主に千葉県浦安地区の家屋に発生し、個人宅地に対する液状化対策という新しい課題が浮き彫りになった。
従来、大型建築物に対する液状化対策工法としては、液状化地盤を格子状に地盤改良する耐液状化格子状深層混合処理工法(TOFT工法)が知られ、既に多くの液状化地盤に構築されており、兵庫県南部地震時に液状化を防止できた信頼性の高い工法である。
この耐液状化格子状深層混合処理工法は、構造物直下の軟弱地盤又は液状化の可能性がある地盤中に、平面的に見て閉じた格子壁形状の地盤改良壁体を非液状化地盤(例えば地上から20m程度)に届く深さまで施工する工法である。
そこで、個人宅地においても前記耐液状化格子状深層混合処理工法により格子状地盤改良壁体を施工する提案もなされた。しかし、格子状の地盤改良壁体を地上から非液状化地盤に到達する深さまで構築するには、相当の施工費用が必要であり、個人宅地の液状化防止構造としてはコスト高となる問題がある。また、同方法により改良した格子状地盤改良壁体は、地震時における構造物直下の沈下は確実に抑制することができるが、個人宅地の周囲の道路は液状化対策が実施されていないので、道路と宅地との間に大きな段差が発生する問題も挙がっている。そのため、上記課題を考えると、耐液状化格子状深層混合処理工法により格子状地盤改良壁体を非液状化地盤の深さまで施工して個人宅地の液状化を防止する方法は困難であるとの結論に至った。
そこで、平面的に見て格子状の地盤改良壁体を構造物の直下部分にのみ構築して液状化を防止する構造及び工法が提案されており、例えば下記特許文献1及び2に開示されている。
下記特許文献1に開示された液状化防止構造は、液状化地盤の非液状化地盤と地盤改良壁体の下端との間となる液状化地盤の液状化が想定地震に対して抑制するために、地盤改良壁体の下端近傍となる液状化地盤の過剰間隙水圧比が0.8以下、且つ、せん断ひずみが0.01以下となるように地盤改良壁体の壁高を設定した構成である。地盤改良壁体の壁高(対策工の領域)を非液状化地盤まで構築する必要がないので、経済的に安価な液状化防止構造を実現できる。
下記特許文献2に開示された液状化防止構造は、液状化地盤において非液状化地盤から隔離した位置に、平面的に見て格子状の浮き型地盤改良壁体を構築した構成である。非液状化地盤に着底又は根入れされ、かつ地盤改良壁体の側面の一部に当接する着底構造体が構築されている。地震が発生した場合でも、地盤改良壁体の水平方向の変位が抑制され、非液状化地盤と地盤改良壁体の水平方向の変位差が小さくて済み、非液状化地盤と地盤改良壁体との間の液状化地盤のせん断ひずみが抑制され、多大な費用をかけることなく、地盤の液状化を抑制又は液状化しても地盤変形を抑制できる。
下記特許文献3に開示された液状化防止構造は、構造物直下の液状化地盤において、平面的に見て四角形状の外周改良部を構築し、前記外周改良部の上部開口を塞ぐ全面表面改良部を、前記外周改良部と一体的に構築した構成である。
特許第4370359号公報 特開2011−127417号公報 特開2011−226254号公報
上記特許文献1及び2に開示された液状化防止構造は、構造物の直下地盤である液状化地盤の上方部分にのみ格子状地盤改良壁体を構築した構成であり、非液状化地盤まで格子状地盤改良壁体を構築する従来の構成と比較して非常に安価に構築できる。
しかし、特許文献1及び2に開示された液状化防止構造は、個人宅地直下の液状化地盤を対象とした構成ではないため、個人宅地の液状化防止構造としては、やはり地盤改良壁体の壁高が大きくコスト高となる問題があり、壁高を更に小さくする必要がある。
格子状地盤改良壁体の壁高を小さくすると、地震等で液状化地盤中の水が地上へ溢れ出すことにより、同液状化地盤の水圧が伝播してきて格子内の水圧が上がり液状化する問題が発生する。そこで、格子状地盤改良壁体の各升目内を塞げば、地震等で液状化地盤中の水が地上へ溢れ出すことがないから、液状化地盤の水圧が伝播してきても格子内の動水勾配が抑制されるため液状化を防止でき、格子状地盤改良壁体の壁高を小さくできる。
上記特許文献3に開示された液状化防止構造は、外周改良部の上部開口を塞ぐ全面表面改良部を外周改良部と一体的に構築した構成である。
しかし、地震等が発生した場合に外周改良部で囲った地盤において過剰間隙水圧比が上昇すると同地盤が沈下し、該沈下した地盤と全面表面改良部との間に隙間が発生する。そのため、構造物の重量で全面表層改良部がひび割れて崩壊し、構造物が大きく傾斜するおそれがある。
ところで、建設省告示1653号には、地震等が発生した場合に、構造耐力上主要な部分に瑕疵が発生する可能性が低いとされる構造物の傾斜角は3/1000までという報告がなされている。
ハウスメーカーが建設する構造物の荷重は1t/m以下のものが多く、地震時に液状化が発生しても大きく傾斜することはないと考えられる。格子内の構造物を地中の格子状改良体と同程度の傾斜に抑えることができれば、液状化が発生しても構造物の傾斜を3/1000以下に抑えることが可能であると考えられる。
本発明の目的は、地震等が発生しても、構造物の傾斜を3/1000以下に抑えることができるように、平面的に見て格子状の地盤改良壁体を、構造物の直下地盤にのみ構築することにより、経済的に安価に施工できる液状化防止構造および液状化防止工法を提供することである。
上記した従来技術の課題を解決する手段として、請求項1に記載した発明に係る液状化防止構造は、
個人宅地である液状化地盤Xに、平面的に見て構造物5を取り囲む格子状配置の地盤改良壁体2が、液状化地盤の深さの少なくとも1/4深さまで構築され、
前記格子状地盤改良壁体2に囲まれた枡目内の表層地盤は、水密構造浅層地盤改良として前記地盤改良壁体2へ近接する位置まで施工し、この浅層地盤改良体3で枡目を塞ぐ構成とされ、
前記浅層地盤改良体3の上に構造物5を構築して、同構造物5の重量を、升目内の直下の液状化地盤へ負担させて、同地盤Xの拘束効果を高めて液状化を防止する構成としたことを特徴とする。
請求項2に記載した発明に係る液状化防止構造は、
個人宅地である液状化地盤Xに、平面的に見て構造物5を取り囲む格子状配置の地盤改良壁体2が、液状化地盤Xの地下水位の位置から少なくとも1mの深さまで構築され、
前記格子状地盤改良壁体2に囲まれた枡目内の表層地盤は、水密構造浅層地盤改良として前記地盤改良壁体2へ近接する位置まで施工し、この浅層地盤改良体3で枡目を塞ぐ構成とされ、
前記浅層地盤改良体3の上に構造物5を構築して、同構造物5の重量を、升目内の直下の液状化地盤へ負担させて、同地盤Xの拘束効果を高めて液状化を防止する構成としたることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載した液状化防止構造において、
格子状の地盤改良壁体2に囲まれた浅層地盤改良体3は、前記格子状地盤改良壁体2の内側面に近接する位置から、既存構造物5の下部構造に接する範囲の表層地盤まで施工されていることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、請求項1〜3のいずれか一に記載した液状化防止構造において、
格子状地盤改良壁体2に囲まれた表層地盤についての浅層地盤改良3は、前記地盤改良壁体2へ近接する位置まで施工され、前記地盤改良壁体2と浅層地盤改良体3との境界部に充填材4が充填されていることを特徴とする。
請求項5に記載した発明に係る液状化防止構造は、
個人宅地である液状化地盤Xに、平面的に見て構造物5を取り囲む格子状配置の地盤改良壁体2が、液状化地盤の深さの少なくとも1/4深さまで構築され、
前記格子状地盤改良壁体2に囲まれた枡目内の表層地盤の内部に、該升目を塞ぐ配置にシール材6を設置して水密構造とされ、
前記格子状地盤改良壁体2に囲まれた各升目内の地盤の上に構造物5を構築して、同構造物5の重量を、升目内の直下の液状化地盤へ負担させて、同地盤Xの拘束効果を高めて液状化を防止する構成としたことを特徴とする。
請求項6に記載した発明に係る液状化防止構造は、
個人宅地である液状化地盤Xに、平面的に見て構造物5を取り囲む格子状配置の地盤改良壁体2が、液状化地盤Xの地下水位の位置から少なくとも1mの深さまで構築され、
前記格子状地盤改良壁体2に囲まれた枡目内の表層地盤の内部に、該升目を塞ぐ配置にシール材6を設置して水密構造とされ、
前記格子状地盤改良壁体2に囲まれた各升目内の地盤の上に構造物5を構築して、同構造物5の重量を、升目内の直下の液状化地盤へ負担させて、同地盤Xの拘束効果を高めて液状化を防止する構成としたことを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、請求項1〜6のいずれか一に記載した液状化防止構造において、
格子状地盤改良壁体2は、個々の升目を形成する壁体、若しくは隣接する複数の升目を取り囲む壁体、又は全ての壁体の厚さ方向の中間部に隙間をあけて縁切りが行われ、該中間部に縁切り材7が設けられて格子の各升目を独立させた構成であることを特徴とする。
請求項8に記載した発明は、請求項7に記載した液状化防止構造において、
格子状地盤改良壁体2の厚さ方向の中間部には、縁切り材7と共に、硬い棒材7aが一定の間隔をあけて複数本設置されていることを特徴とする。
請求項9に記載した発明は、請求項1〜6のいずれか一に記載した液状化防止構造において、
格子状地盤改良壁体2は、個々の升目を形成する壁体、若しくは隣接する複数の升目を取り囲む壁体、又は全ての壁体の厚さ方向の中間部に縁切り材7bを挿入して縁切りが行われ、格子の各升目を独立させた構成であることを特徴とする。
請求項10に記載した発明に係る液状化防止工法は、
個人宅地である液状化地盤Xに、平面的に見て構造物5を取り囲む格子状配置の地盤改良壁体2を、液状化地盤Xの深さの少なくとも1/4深さまで構築し、
前記格子状地盤改良壁体2に囲まれた枡目内の表層地盤は、水密構造浅層地盤改良として前記地盤改良壁体2へ近接する位置まで施工し、この浅層地盤改良体3で枡目を塞ぐ構成とし、
前記浅層地盤改良体3の上に構造物5を構築して、同構造物5の重量を、升目内の直下の液状化地盤へ負担させて、同地盤Xの拘束効果を高めて液状化を防止することを特徴とする。
請求項11に記載した発明に係る液状化防止工法は、
個人宅地である液状化地盤Xに、平面的に見て構造物5を取り囲む格子状配置の地盤改良壁体2を、液状化地盤Xの地下水位の位置から少なくとも1mの深さまで構築し、
前記格子状地盤改良壁体2に囲まれた枡目内の表層地盤は、水密構造浅層地盤改良として前記地盤改良壁体2へ近接する位置まで施工し、この浅層地盤改良体3で枡目を塞ぐ構成とし、
前記浅層地盤改良体3の上に構造物5を構築して、同構造物5の重量を、升目内の直下の液状化地盤へ負担させて、同地盤Xの拘束効果を高めて液状化を防止することを特徴とする。
請求項12に記載した発明に係る液状化防止工法は、
個人宅地である液状化地盤Xに、平面的に見て構造物5を取り囲む格子状配置の地盤改良壁体2を、液状化地盤Xの深さの少なくとも1/4深さまで構築し、
前記格子状地盤改良壁体2に囲まれた枡目内の表層地盤の内部へ、該升目を塞ぐ配置にシール材6を設置して水密構造とし、
前記格子状地盤改良壁体2に囲まれた各升目内の地盤の上に構造物5を構築して、同構造物5の重量を、升目内の直下の液状化地盤へ負担させて、同地盤の拘束効果を高めて液状化を防止することを特徴とする。
請求項13に記載した発明に係る液状化防止工法は、
個人宅地である液状化地盤Xに、平面的に見て構造物5を取り囲む格子状配置の地盤改良壁体2を、液状化地盤Xの地下水位の位置から少なくとも1mの深さまで構築し、
前記格子状地盤改良壁体2に囲まれた枡目内の表層地盤の内部へ、該升目を塞ぐ配置にシール材6を設置して水密構造とし、
前記格子状地盤改良壁体2に囲まれた各升目内の地盤の上に構造物5を構築して、同構造物5の重量を、升目内の直下の液状化地盤へ負担させて、同地盤の拘束効果を高めて液状化を防止することを特徴とする。
請求項1〜4及び7〜11に係る液状化防止構造および液状化防止工法は、液状化地盤Xの全深さの少なくとも1/4深さまで、或いは液状化地盤Xの地下水位の位置から少なくとも1mの深さまで、平面的に見て格子状配置の地盤改良壁体2を構築する構成であるから、非液状化地盤Yまで地盤改良を行う従来の液状化防止構造及び液状化防止工法と比較して、大幅に施工費用及び工期を削減することができる。
また、格子状地盤改良壁体2に囲まれた表層地盤について水密構造とした浅層地盤改良3を、地盤改良壁体2へ近接する位置まで施工した構造であるから、浅層地盤改良体3の剛性によって液状化地盤X中の水が地上に溢れ出すことを阻止でき、液状化地盤Xの水圧が伝播してきても格子内の動水勾配が抑制されるため格子状地盤改良壁体2で囲まれた地盤内の液状化を防止できる。
更に、浅層地盤改良体3の上に構築した構造物5の上載荷重を格子内部の地盤に伝達させることができ、格子内地盤の拘束効果が高められるから、格子内地盤の液状化を効果的に阻止できる。
そして、地震等が発生して格子内の地盤が沈下しても、前記浅層地盤改良体3は沈下した地盤に追随して沈むので、前記浅層地盤改良体3上の構造物5をほぼ均一に下げることができ、構造物5の傾斜を建設省告示1653号に定められている3/1000以下に抑えることができる。
請求項5〜9、12及び13に係る液状化防止構造および液状化防止工法は、液状化地盤Xの全深さの少なくとも1/4深さまで、或いは液状化地盤Xの地下水位の位置から少なくとも1mの深さまで、平面的に見て格子状配置の地盤改良壁体2を構築する構成であるから、非液状化地盤Yまで地盤改良を行う従来の液状化防止構造及び液状化防止工法と比較して、大幅に施工費用及び工期を削減することができる。
また、格子状地盤改良壁体2に囲まれた各升目内の地盤を塞ぐシール材6を地盤内部へ設置して水密構造とした構造であるから、シール材6の上方にある基礎地盤と構造物5の重量によって、地震等で液状化地盤X中の水が地上へ溢れ出すことを阻止すると共に、シール材6の下方からの水圧に抵抗し、液状化地盤Xの水圧が伝播してきても格子内の動水勾配が抑制されるため格子状地盤改良壁体2で囲まれた地盤内の液状化を防止できる。
更に、格子状地盤改良壁体2に囲まれた各升目内の地盤上の上部構造物5の上載荷重を格子内部の地盤に伝達させることができ、格子内地盤の拘束効果が高められるから、格子内地盤の液状化を効果的に阻止できる。
そして、地震等が発生して格子内の地盤が沈下しても、前記シール材6は、沈下した地盤に追随して沈むので、前記浅層地盤改良体3上の構造物5をほぼ均一に下げることができ、構造物5の傾斜を建設省告示1653号で定められている3/1000以下に抑えることができる。
(A)は実施例1の液状化防止構造を示した断面図、(B)は(A)で示した液状化防止構造に地震等が作用した場合の説明図である。 (A)は図1に示した液状化防止構造における遠心模型実験の実験結果を示したグラフ、(B)は入力地震動を示したグラフである。 (A)は図1に示した液状化防止構造における遠心模型実験の実験結果を示したグラフ、(B)は入力地震動を示したグラフである。 実施例1の液状化防止構造の異なる実施形態を示した断面図である。 (A)は実施例2の液状化防止構造を示した断面図、(B)は実施例2の液状化防止構造の異なる実施形態を示した断面図である。 (A)〜(C)は地盤改良壁体と縁切り材との関係を示した平面図である。 実施例3の液状化防止構造を示した断面図である。 (A)は図7に示した液状化防止構造における遠心模型実験の実験結果を示したグラフ、(B)は入力地震動を示したグラフである。 (A)は実施例4の液状化防止構造を示した断面図、(B)は(A)で示した液状化防止構造に地震等が作用した場合の説明図である。 実施例5の液状化防止構造を示した断面図である。
本発明に係る液状化防止構造は、個人宅地である液状化地盤X中に、平面的に見て構造物5を取り囲む格子状配置の地盤改良壁体2が、液状化地盤の深さの少なくとも1/4深さまで構築されている。格子状地盤改良壁体2に囲まれた枡目内の表層地盤は、水密構造浅層地盤改良として前記地盤改良壁体2へ近接する位置まで施工し、この浅層地盤改良体3で枡目を塞ぐ構成とされている。浅層地盤改良体3の上に構造物5を構築して、同構造物5の重量を、升目内の直下の液状化地盤へ負担させて、同地盤Xの拘束効果を高めて液状化を防止する構成である。
本発明に係る液状化防止工法は、個人宅地である液状化地盤X中に、平面的に見て構造物5を取り囲む格子状配置の地盤改良壁体2を、液状化地盤Xの深さの少なくとも1/4深さまで構築する。格子状地盤改良壁体2に囲まれた枡目内の表層地盤は、水密構造浅層地盤改良として前記地盤改良壁体2へ近接する位置まで施工し、この浅層地盤改良体3で枡目を塞ぐ構成とする。浅層地盤改良体3の上に構造物5を構築して、同構造物5の重量を、升目内の直下の液状化地盤Xへ負担させて、同地盤Xの拘束効果を高めて液状化を防止する構成である。
以下に、本発明に係る液状化防止構造および液状化地盤工法を図1〜図10に示した実施例に基づいて説明する。
先ず、図1(A)、(B)は実施例1の液状化防止構造1、及び液状化防止工法を示している。
図1に示す液状化防止構造1は、主として個人宅地の液状化防止を目的とするものであり、液状化地盤X上に新築の構造物5を構築する場合に、同構造物5を構築する前に、同構造物5直下に位置する液状化地盤Xの上部に平面的に見て格子状配置の地盤改良壁体2を構築する構成である。図中の符号Yは、一例として地上から15m深さにある非液状化地盤を示している。
図1に示した液状化防止構造1は、壁状に連続する、平面的に見て格子状の地盤改良壁体2を、液状化地盤Xの深さの少なくとも1/4深さ(図示例では3.75m程度)まで構築し、格子状地盤改良壁体2に囲まれた表層地盤について水密構造とした浅層地盤改良3を、升目の全面に、且つ前記地盤改良壁体2へ近接する位置まで施工して格子の升目を塞いだ構成である。なお、前記地盤改良壁体2へ近接するまでとは、接触させることなく例えば5cm以上離れることのない状態をいう。
構造物5は、前記液状化防止構造1を構築した後、前記格子状地盤改良壁体2に囲まれた各升目内の浅層地盤改良体3の上に構築し、前記浅層地盤改良体3上の上部構造物5の重量を、前記格子状地盤改良壁体2に囲まれた各升目内の直下地盤へ負担させることにより、同上部構造物5の上載荷重を格子内部の地盤に伝達させて、格子内地盤の拘束効果を高める。
上記格子状地盤改良壁体2の施工を簡潔に説明すると、先ず、液状化地盤中に、ほぼ垂直な壁状に連続する地盤改良体を、従来公知の地盤改良工法により並列に造成する。前記地盤改良体の造成は、従来公知の地盤改良機を用いた深層混合処理工法やソイルミキシングウォール工法等により行う。原位置の掘削土にセメントミルク等の安定剤を注入し、混合・撹拌して改良柱の一部分がラップして連続する柱列状の地盤改良体を地盤改良機により造成して格子状の地盤改良壁体2を構築する。
前記格子状地盤改良壁体2を造成した後、該格子状地盤改良壁体2の各升目を塞ぐ浅層地盤改良体3を、前記升目内の全面にわたって前記地盤改良壁体2の構築と同様に、従来公知の地盤改良工法により構築する。
なお、平面的に見て格子の縦横の幅寸は、一例として14m×14m程度である。地盤改良壁体の厚さは一例として1.0m程度である。また、浅層地盤改良体3は、地上から1.0m程度の深さまで構築する。
ここで、本出願の発明者らが上記液状化防止構造1の有効性を確認するために行った遠心模型振動実験の結果を、図2及び3に基づいて説明する。
図2(A)は、図1で示す構成の液状化防止構造1において、構造物の重さ1.5tf/mに対して、図2(B)に示す地震入力(最大加速度が402gal)が作用した場合の実験結果を示している。縦軸が過剰間隙水圧比を示し、横軸が図2(B)に示す入力地震動の時刻歴を示している。なお、過剰間隙水圧比が1.0に到達すると地盤Xが液状化する。
この実験結果によれば、過剰間隙水圧比は、10秒を過ぎたあたりで徐々に上昇し、20秒付近で0.4に到達し、その後は0.4前後で横這い状態となることが確認できた。即ち、格子状地盤改良壁体2で囲まれた地盤内は、液状化しないことが確認できた。そこで、構造物5の沈下量、及び傾斜角を測定した結果、構造物5の沈下量は79.4mmであり、傾斜は0.54/1000であることが確認できた。
したがって、構造物5の傾斜を建設省告示1653号で定められている3/1000以下に抑えることができるため、本発明に係る液状化防止構造1の有効性が確認できた。
次に、図3(A)は、液状化地盤の深さが地上から15mである場合に、その地上から深さが1/2である7.5mの深さまで壁状に連続する平面的に見て格子状の地盤改良壁体を構築し、該格子状地盤改良壁体に囲まれた各升目内の浅層地盤改良体の上に構造物を構築した場合において、図3(B)に示す地震入力(最大加速度が319gal)が作用した場合の実験結果を示している。縦軸が過剰間隙水圧比を示し、横軸が図3(B)に示す入力地震動の時刻歴を示している。
この実験結果によれば、過剰間隙水圧比は、12秒を過ぎたあたりで徐々に上昇し、20秒付近で0.3に到達し、その後は0.3前後で横這い状態となることが確認できた。即ち、格子状地盤改良壁体で囲まれた地盤内は、液状化しないことが確認できた。
そこで、構造物の沈下量、及び傾斜角を確認したところ、沈下は77.7mmであり、傾斜は1.86/1000であることが確認できた。
したがって、構造物の傾斜を3/1000以下に抑えることができるため、本発明に係る液状化防止構造の有効性が確認できた。
したがって、実施例1の液状化防止構造および液状化防止工法は、液状化地盤Xの全深さの少なくとも1/4深さまで壁状に連続する、平面的に見て格子状配置の地盤改良壁体2を構築する構成であるから、非液状化地盤Yまで地盤改良を行う従来の液状化防止構造と比較して、大幅に施工費用及び工期を削減することができる。
また、浅層地盤改良体3の剛性によって液状化地盤X中の水が地上に溢れ出すことを阻止でき、液状化地盤Xの水圧が伝播してきても格子内の動水勾配が抑制されるため格子状地盤改良壁体2で囲まれた地盤内の液状化を防止できる。
更に、浅層地盤改良体3上の上部構造物5の重量を、格子状地盤改良壁体2に囲まれた各升目内の直下地盤へ負担させる構成であるから、浅層地盤改良体3の上に構築した構造物5の上載荷重を格子内部の地盤に伝達させることができ、格子内地盤の拘束効果が高めることができ、格子内地盤の液状化を効果的に阻止できる。
そして、図1(B)に示したように、地震が発生して地盤の高さが下がっても前記浅層地盤改良体3が沈下した地盤に追随して沈み、前記浅層地盤改良体3上の構造物5をほぼ均一に下げることができ、構造物5の傾斜を建設省告示1653号で定められている3/1000以下に抑えることができる。
なお、実施例1の液状化防止構造1は、図4に示したように、壁状に連続する、平面的に見て格子状配置の地盤改良壁体2を、液状化地盤Xの地下水位の位置から少なくとも1mの深さまで構築し、格子状地盤改良壁体2に囲まれた表層地盤について水密構造とした浅層地盤改良3を、前記地盤改良壁体2へ近接する位置まで施工した構成で実施することもできる。地盤が液状化するのは地下水位以下の部分であるため、前記格子状地盤改良壁体2は地下水位より以下まで必要であり、少なくとも1m以下であれば効果があるという理屈に基づく。
(A)、図(A)に示す液状化防止構造10の格子状地盤改良壁体2は、個々の升目を形成する壁体、若しくは隣接する複数の升目を取り囲む壁体、又は全ての壁体の厚さ方向の中間部に例えば0.5m程度の隙間をあけて縁切りが行われ、該中間部に縁切り材7として、砕石又は非液状化土を充填して格子の各升目を独立させ、隣り合う地盤改良壁体2の変形、変位を伝えない構成である。
例えば、実施例1で説明した液状化防止構造1において、一方の格子の升目にのみ構造物5が存在し偏荷重が掛かった状態で地震等が作用すると、構造物5が大きく傾斜することが確認された。
(A)、図(A)に示した実施例2の液状化防止構造10の構成であれば、格子の各升目を独立させ、隣り合う地盤改良壁体2の変形、変位を伝えない構成であるから、一方の格子の升目にのみ構造物5が存在し偏荷重が掛かった状態であっても、構造物5の傾斜を確実に抑えることができる。例えば、一方の升目内に構築した構造物が取り壊され、他方の升目内にのみ構造物が存在する場合において、同構造物5の傾斜を効果的に抑えることできる点で有効である。
ちなみに、本出願の発明者らが行った3次元FEM解析によれば、図(A)に示す液状化防止構造10に、地震入力(最大加速度が207gal)が作用した場合、構造物5の沈下量は168.8mm、同構造物の傾斜は1.17/1000であり、図(A)に示した液状化防止構造10の有効性を確認できた。
なお、上記縁切り材7を設けて格子の升目を独立させた構成において、図1に示すように各升目に構造物5が構築された状態で地震等が発生すると、縁切り材7が軟らかいことに起因して各地盤改良壁体2が縁切り材7の方へ向かって傾き、その結果、構造物5が傾斜する場合がある。
そこで、図(B)に示したように、縁切りした隙間へ縁切り材7として砕石又は非液状化土を充填すると共に、硬い棒材7a…を一定の間隔をあけて複数本設置することにより、格子の各升目を独立させて隣り合う地盤改良壁体2の変形、変位を伝えない構成としつつ、前記棒材7aで地盤改良壁体2、2間における無用の変位、変形を抑制させる。
即ち、地震等が作用して隣接する地盤改良壁体2、2同士が縁切り材7の方へ向かって傾斜しようとしても、同地盤改良壁体2、2間における無用の変位、変形を抑制できるから、同地盤改良壁体2が縁切り材7に起因して傾斜することがなく、ひいては構造物5の傾斜を防止することができる。
また、図(C)に示したように、隣接する格子の升目を形成する地盤改良壁体2の施工直後の未だ固化しない間に、同隣接する地盤改良壁体2、2の厚さ方向の中間部に縁切り材7として2枚のゴム状の板材7b、7b(厚さが5cm程度)を挿入し、両板材7b、7b間の滑動を確保した縁切りを行い、格子の各升目を独立させた構成として実施することもできる。但し、前記縁切り材として用いるゴム状の板材7bは、1枚のみ挿入して縁切りを行うこともできる。
なお、上記縁切り材7は、図(A)に示したように、地盤改良壁体2と同じ深さまで設けた構成で実施することが好ましいが、図(B)に示したように、地盤改良壁体2の上方部分にのみに設けた構成で実施することもできる。
に示す液状化防止構造11は、既存構造物の周辺に本発明に係る液状化防止構造を構築する場合の実施例を示している。
浅層地盤改良体3を構築する際に、既存構造物5があると、同既存構造物5の下面に浅層地盤改良体3を構築することが困難である。
そこで、実施例3の液状化防止構造11は、格子状地盤改良壁体2に囲まれた表層地盤の浅層地盤改良体3を、格子状地盤改良壁体2の内側面に近接する位置から、既存構造物5の下部構造に接する範囲の表層地盤まで施工した構成である。
(A)は、本出願の発明者らが図に示す液状化防止構造の有効性を確認するために行った遠心模型振動実験の結果であり、構造物の重さ1.5tf/mに対して、図(B)に示す地震入力(最大加速度が289gal)が作用した場合の実験結果を示している。
(A)に示す実験結果によれば、過剰間隙水圧比は、10秒を過ぎたあたりで徐々に上昇し、25秒付近で0.2に到達し、その後は0.2前後で横這い状態となることが確認できた。即ち、格子状地盤改良壁体2で囲まれた地盤内は、液状化しないことが確認できた。そこで、構造物5の沈下量、及び傾斜角を測定した結果、構造物5の沈下量は100.1mmであり、傾斜は0.87/1000であることが確認できた。
したがって、構造物5の傾斜を3/1000以下に抑えることができるため、図に示した液状化防止構造11の有効性が確認できた。
(A)に示した液状化防止構造12は、上述した実施例1〜3の液状化防止構造において、地盤改良壁体2と浅層地盤改良体3との境界部に充填材4を充填して水密構造とした構成を特徴としている。
上記地盤改良壁体2と浅層地盤改良体3との境界部には、一例として0.05m程度の透間が設けられており、該境界部に充填材4として粘土或いはゴム材等が充填して水密構造としている。但し、前記充填材4は、前記材質に限定されない。要するに前記境界部を埋めて水密構造が達成できる粘弾性の材質であれば他の材質でも同様に実施できる。
実施例4の液状化防止構造12も、図(B)に示したように、地震が発生して地盤の高さが下がっても前記浅層地盤改良体3が沈下した地盤に追随して沈み、前記浅層地盤改良体3上の構造物5をほぼ均一に下げることができ、構造物5の傾斜を3/1000以下に抑えることができる。
次に、図1は、実施例5の液状化防止構造13、及び液状化防止工法を示している。
実施例5の液状化防止構造及び液状化防止工法も、壁状に連続する、平面的に見て格子状の地盤改良壁体2を、液状化地盤の深さの少なくとも1/4の深さまで、或いは、液状化地盤Xの地下水位の位置から少なくとも1mの深さまで構築する構成(図4を参照)であることは、上述した実施例1〜4の液状化防止構造と同じ構成である。
実施例5の液状化防止構造13は、上記格子状地盤改良壁体2に囲まれた各升目内の地盤を塞ぐ顆粒形のゴム材やビニールシート等のシール材6を地上から約1m程度の地盤内部へ設置して格子の升目内を水密構造としたことを特徴とした構成である。なお、前記シール材6は、前記材質に限定されない。要するに格子状地盤改良壁体2の水密構造が達成できる材質であれば、同様に実施することができる。
そして、前記実施例5の液状化防止構造13を構築した後、格子状地盤改良壁体2に囲まれた各升目内の地盤上に構造物5を構築し、該上部構造物5の重量を、前記格子状地盤改良壁体2に囲まれた各升目内の直下地盤へ負担させる。即ち、前記上部構造物5の上載荷重を格子内部の地盤に伝達させて、格子内地盤の拘束効果を高める
実施例5の液状化防止構造および液状化防止工法も、液状化地盤Xの全深さの少なくとも1/4深さまで、或いは液状化地盤Xの地下水位の位置から少なくとも1mの深さまで壁状に連続する、平面的に見て格子状配置の地盤改良壁体2を構築する構成であるから、非液状化地盤Yまで地盤改良を行う従来の液状化防止構造と比較して、大幅に施工費用及び工期を削減することができる。
また、格子状地盤改良壁体2に囲まれた各升目内の地盤を塞ぐシール材6を地盤内部へ設置して水密構造とした構造であるから、シール材6の上方にある基礎地盤と構造物5の重量によって、地震等で液状化地盤X中の水が地上へ溢れ出すことを阻止すると共に、シール材6の下方からの水圧に抵抗し、液状化地盤Xの水圧が伝播してきても格子内の動水勾配が抑制されるため格子状地盤改良壁体2で囲まれた地盤内の液状化を防止できる。
更に、格子状地盤改良壁体2に囲まれた各升目内の地盤上の上部構造物5の上載荷重を格子内部の地盤に伝達させることができ、格子内地盤の拘束効果が高められるから、格子内地盤の液状化を効果的に阻止できる。
そして、地震等が発生して格子内の地盤が沈下しても、前記シール材6は、沈下した地盤に追随して沈むので、前記浅層地盤改良体3上の構造物5をほぼ均一に下げることができ、構造物5の傾斜を建設省告示1653号で定められている3/1000以下に抑えることができる。
以上に本発明を図示した実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。本発明の要旨、及び技術思想を逸脱しない範囲で、当業者が必要に応じて行う設計変更や応用、変形として種々な態様で実施できることを、ここに念のため申し添える。
1 液状化防止構造
10 液状化防止構造
11 液状化防止構造
12 液状化防止構造
13 液状化防止構造
2 地盤改良壁体
3 浅層地盤改良体
4 充填材
5 構造物
6 シール材
7、7b 縁切り材
7a 棒材

Claims (13)

  1. 個人宅地である液状化地盤に、平面的に見て構造物を取り囲む格子状配置の地盤改良壁体が、液状化地盤の深さの少なくとも1/4深さまで構築され、
    前記格子状地盤改良壁体に囲まれた枡目内の表層地盤は、水密構造浅層地盤改良体として前記地盤改良壁体へ近接する位置まで施工し、この浅層地盤改良体で枡目を塞ぐ構成とされ、
    前記浅層地盤改良体の上に構造物を構築して、同構造物の重量を、升目内の直下の液状化地盤へ負担させて、同地盤の拘束効果を高めて液状化を防止する構成としたことを特徴とする、液状化防止構造。
  2. 個人宅地である液状化地盤に、平面的に見て構造物を取り囲む格子状配置の地盤改良壁体が、液状化地盤の地下水位の位置から少なくとも1mの深さまで構築され、
    前記格子状地盤改良壁体に囲まれた枡目内の表層地盤は、水密構造浅層地盤改良体として前記地盤改良壁体へ近接する位置まで施工し、この浅層地盤改良体で枡目を塞ぐ構成とされ、
    前記浅層地盤改良体の上に構造物を構築して、同構造物の重量を、升目内の直下の液状化地盤へ負担させて、同地盤の拘束効果を高めて液状化を防止する構成としたことを特徴とする、液状化防止構造。
  3. 格子状の地盤改良壁体に囲まれた浅層地盤改良体は、前記格子状地盤改良壁体の内側面に近接する位置から、既存構造物の下部構造に接する範囲の表層地盤まで施工されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載した液状化防止構造。
  4. 格子状地盤改良壁体に囲まれた表層地盤についての浅層地盤改良は、前記地盤改良壁体へ近接する位置まで施工され、前記地盤改良壁体と浅層地盤改良体との境界部に充填材が充填されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載した液状化防止構造。
  5. 個人宅地である液状化地盤に、平面的に見て構造物を取り囲む格子状配置の地盤改良壁体が、液状化地盤の深さの少なくとも1/4深さまで構築され、
    前記格子状地盤改良壁体に囲まれた枡目内の表層地盤の内部に、該升目を塞ぐ配置にシール材を設置して水密構造とされ、
    前記格子状地盤改良壁体に囲まれた各升目内の地盤の上に構造物を構築して、同構造物の重量を、升目内の直下の液状化地盤へ負担させて、同地盤の拘束効果を高めて液状化を防止する構成としたことを特徴とする、液状化防止構造。
  6. 個人宅地である液状化地盤に、平面的に見て構造物を取り囲む格子状配置の地盤改良壁体が、液状化地盤の地下水位の位置から少なくとも1mの深さまで構築され、
    前記格子状地盤改良壁体に囲まれた枡目内の表層地盤の内部に、該升目を塞ぐ配置にシール材を設置して水密構造とされ、
    前記格子状地盤改良壁体に囲まれた各升目内の地盤の上に構造物を構築して、同構造物の重量を、升目内の直下の液状化地盤へ負担させて、同地盤の拘束効果を高めて液状化を防止する構成としたことを特徴とする、液状化防止構造。
  7. 格子状地盤改良壁体は、個々の升目を形成する壁体、若しくは隣接する複数の升目を取り囲む壁体、又は全ての壁体の厚さ方向の中間部に隙間をあけて縁切りが行われ、該中間部に縁切り材が設けられて格子の各升目を独立させた構成であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一に記載した液状化防止構造。
  8. 格子状地盤改良壁体の厚さ方向の中間部には、縁切り材と共に、硬い棒材が一定の間隔をあけて複数本設置されていることを特徴とする、請求項7に記載した液状化防止構造。
  9. 格子状地盤改良壁体は、個々の升目を形成する壁体、若しくは隣接する複数の升目を取り囲む壁体、又は全ての壁体の厚さ方向の中間部に縁切り材を挿入して縁切りが行われ、格子の各升目を独立させた構成であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一に記載した液状化防止構造。
  10. 個人宅地である液状化地盤に、平面的に見て構造物を取り囲む格子状配置の地盤改良壁体を、液状化地盤の深さの少なくとも1/4深さまで構築し、
    前記格子状地盤改良壁体に囲まれた枡目内の表層地盤は、水密構造浅層地盤改良体として前記地盤改良壁体へ近接する位置まで施工し、この浅層地盤改良体で枡目を塞ぐ構成とし、
    前記浅層地盤改良体の上に構造物を構築して、同構造物の重量を、升目内の直下の液状化地盤へ負担させて、同地盤の拘束効果を高めて液状化を防止することを特徴とする、液状化防止工法。
  11. 個人宅地である液状化地盤に、平面的に見て構造物を取り囲む格子状配置の地盤改良壁体を、液状化地盤の地下水位の位置から少なくとも1mの深さまで構築し、
    前記格子状地盤改良壁体に囲まれた枡目内の表層地盤は、水密構造浅層地盤改良体として前記地盤改良壁体へ近接する位置まで施工し、この浅層地盤改良体で枡目を塞ぐ構成とし、
    前記浅層地盤改良体の上に構造物を構築して、同構造物の重量を、升目内の直下の液状化地盤へ負担させて、同地盤の拘束効果を高めて液状化を防止することを特徴とする、液状化防止工法。
  12. 個人宅地である液状化地盤に、平面的に見て構造物を取り囲む格子状配置の地盤改良壁体を、液状化地盤の深さの少なくとも1/4深さまで構築し、
    前記格子状地盤改良壁体に囲まれた枡目内の表層地盤の内部へ、該升目を塞ぐ配置にシール材を設置して水密構造とし、
    前記格子状地盤改良壁体に囲まれた各升目内の地盤の上に構造物を構築して、同構造物の重量を、升目内の直下の液状化地盤へ負担させて、同地盤の拘束効果を高めて液状化を防止することを特徴とする、液状化防止工法。
  13. 個人宅地である液状化地盤に、平面的に見て構造物を取り囲む格子状配置の地盤改良壁体を、液状化地盤の地下水位の位置から少なくとも1mの深さまで構築し、
    前記格子状地盤改良壁体に囲まれた枡目内の表層地盤の内部へ、該升目を塞ぐ配置にシール材を設置して水密構造とし、
    前記格子状地盤改良壁体に囲まれた各升目内の地盤の上に構造物を構築して、同構造物の重量を、升目内の直下の液状化地盤へ負担させて、同地盤の拘束効果を高めて液状化を防止することを特徴とする、液状化防止工法。
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