JP6238088B2 - 改良地盤及び地盤改良工法 - Google Patents
改良地盤及び地盤改良工法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6238088B2 JP6238088B2 JP2016074217A JP2016074217A JP6238088B2 JP 6238088 B2 JP6238088 B2 JP 6238088B2 JP 2016074217 A JP2016074217 A JP 2016074217A JP 2016074217 A JP2016074217 A JP 2016074217A JP 6238088 B2 JP6238088 B2 JP 6238088B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- improved
- hexagonal
- ground
- adjacent
- unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
本発明の第一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態に係る改良地盤1は、施工区域Z内に配置された、複数の六角状ユニット2、未改良部3,3’及び複数の補助改良柱体4を備えて構築されている。施工区域Zの形状、大きさは、特に制限されるものではないが、本実施形態では矩形状を呈する。本実施形態の施工区域Zは、例えば、改良柱体10の直径Φを1.0mとすると横寸法aが12.0mであり、縦寸法bが10.57m(約130m2)である。
ように配置されることにより、隣り合う3つの六角状ユニット2(例えば、六角状ユニット2A、2B、2C)の中心を結ぶ平面形状が正三角形状となり、施工区域Z内で全体としてハニカム構造を形成している。
に複数の六角状ユニット2が形成されてハニカム構造になればよい。
<実験装置、改良柱体>
まずは、図11(a)〜(c)を参照して、本実験に用いる実験装置100と改良柱体200について説明する。
実験装置100は、上方に開口する箱状のアクリル槽110と、アクリル槽110の内側面に設置されたスポンジ120と、アクリル槽110の底面とスポンジ120の内側面とに亘って設置された外側塩ビシート130とを備えている。外側塩ビシート130の内側には、水分を含んだ砂140が敷設されている。砂140上には、内側塩ビシート150が設置されている。内側塩ビシート150上には、載荷重体160が載置されている。載荷重体160は、砂と鉄粉と鉄製直方体とからなり、下側からこの順序で積み重ねられている。内側塩ビシート150の周縁は、上方へ折り曲げられており、外側塩ビシート130に対して隙間170を空けて対向している。本実験では、振動を与えて砂140が液状化すると、隙間170から噴砂が発生するため、液状化の発生を容易に確認できるようになっている。載荷重体160の鉄製直方体には、沈下量を測るための測定点P(図11(b)に示す破線円参照)となる目印が付されている。測定点Pは、アクリル槽110の縦横方向に等間隔で複数並設されている。
本実験方法は、図示せぬ加振装置により実験装置100を左右方向(水平方向)に加振して、液状化が発生したときの各測定点Pにおける鉄製直方体の沈下量と、改良柱体200のずれとを測定した。本実験では、振動周波数を4Hz、片振幅を2.5mm、加速度を161galとした。実施例1〜2では六角状ユニット300を使用し、比較例1〜2では接円四角状ユニット400を使用して、上記各測定を行った。実施例1と比較例1では、各ユニット300,400に加わる左右方向の土圧が均等となる環境下で実験を行い、実施例2と比較例2では、各ユニット300,400に加わる左右方向の土圧が不均等となる環境下で実験を行った。
図12(a),(b)に示すように、実施例1では、アクリル槽110の左右方向の中央に六角状ユニット300を配置した。実施例1では、20秒間の加振を行ったところ、加振開始から約1〜2秒後に液状化がはじまった。
実施例1では、六角状ユニット300の内側に位置する測定点Pの沈下量が2mm〜3mmとなり、六角状ユニット300の外側に位置する測定点Pの沈下量が3mm〜16mmとなった。図12(b)に示す破線ラインY1は沈下状況を模式的に示しており、沈下量は比較的少なかった。実施例1では、改良柱体200の左右方向のずれが発生しなかった。
図13(a),(b)に示すように、比較例1では、アクリル槽110の左右方向の中央に接円四角状ユニット400を配置した。比較例1では、15秒間の加振を行ったところ、加振開始から約1〜2秒後に液状化がはじまった。
比較例1では、接円四角状ユニット400の内側に位置する測定点Pの沈下量が3mm〜4mmとなり、接円四角状ユニット400の外側に位置する測定点Pの沈下量が3mm〜26mmとなった。図13(b)に示す破線ラインY2は、沈下状況を模式的に示している。破線ラインY2は、図12(b)に示す破線ラインY1よりも下に位置している。すなわち、比較例1の沈下量は、実施例1の沈下量よりも多かった。比較例1では、改良柱体200のうち最も左側と右側の列において内側に隣接する他の改良柱体200がないものが接円四角状ユニット400の中心に向けて5mm程度ずれた(図13(a)の白抜き矢印、図13(b)の破線参照)。
図14(a),(b)に示すように、実施例2では、アクリル槽110の右側に六角状ユニット300を偏心して配置した。六角状ユニット300には、当該六角状ユニット300に対して左側の土圧が右側の土圧よりも大きく加わっている。実施例2では、13秒間の加振を行ったところ、加振開始から約4〜5秒後に液状化がはじまった。
実施例2では、六角状ユニット300の内側に位置する測定点Pの沈下量が2mmとなり、六角状ユニット300の外側に位置する測定点Pの沈下量が3mm〜16mmとなった。図14(b)に示す破線ラインY3は沈下状況を模式的に示しており、沈下量は比較的少なかった。実施例2では、改良柱体200の左右方向のずれが発生しなかった。
図15(a),(b)に示すように、比較例2では、アクリル槽110の右側に接円四角状ユニット400を偏心して配置した。接円四角状ユニット400には、当該接円四角状ユニット400に対して左側の土圧が右側の土圧よりも大きく加わっている。比較例2では、13秒間の加振を行ったところ、加振開始から約4〜5秒後に液状化がはじまった。
比較例2では、接円四角状ユニット400の内側に位置する測定点Pの沈下量が3mm〜4mmとなり、接円四角状ユニット400の外側に位置する測定点Pの沈下量が4mm〜17mmとなった。図15(b)に示す破線ラインY4は、沈下状況を模式的に示している。破線ラインY4は、図14(b)に示す破線ラインY3よりも下に位置している。すなわち、比較例2の沈下量は、実施例2の沈下量よりも多かった。比較例2では、改良柱体200のうち最も左側と中央の列において右側に隣接する他の改良柱体200がないものが右側に7〜10mm程度ずれた(図15(a)の白抜き矢印、図15(b)の破線参照)。
実施例1と比較例1の実験結果を対比すると、各ユニット300,400に加わる左右方向の土圧が均等となる環境下では、六角状ユニット300の沈下量が接円四角状ユニット400の沈下量よりも少ないことが実証された。また、接円四角状ユニット400では、地震動(液状化)による改良柱体200のずれが発生するが、六角状ユニット300では、地震動(液状化)による改良柱体200のずれが発生しないことが実証された。
実施例2と比較例2の実験結果を対比すると、各ユニット300,400に加わる左右方向の土圧が不均等となる環境下においても、六角状ユニット300の沈下量が接円四角状ユニット400の沈下量よりも少ないことが実証された。また、接円四角状ユニット400では、地震動(液状化)による改良柱体200のずれが発生するが、六角状ユニット300では、地震動(液状化)による改良柱体200のずれが発生しないことが実証された。
これに対して、六角状ユニット300では、水平力P1により改良柱体200同士が六角状ユニット300の中心に向けて相互に締め付けられる配置関係になっており、各改良柱体200には隣り合う改良柱体200,200の間に食い込むような力が相互に作用しているので、地震動を受けても楔効果により各改良柱体200がずれないものと推察される。また、改良柱体200のずれが発生しないことから、沈下量も少なくなると推察される。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。図16に示すように、第二実施形態に係る改良地盤41は、複数の六角状ユニット2、未改良部3,5を備えて構築されている。改良地盤41は、六角状ユニット2の配置が第一実施形態と相違する。以下、第一実施形態と相違する部分を中心に説明する。
2 六角状ユニット
3 未改良部
3’ 未改良部
4 補助改良柱体
10 改良柱体
Φ 直径
H 長さ
Claims (3)
- 6本の平断面円形の改良柱体の中心が平面視正六角形の頂点にそれぞれ位置するように地中に配置された複数の六角状ユニットと、
前記六角状ユニットの内部及び隣り合う前記六角状ユニットで囲まれた領域において締め固められないように形成された未改良部と、を有し、
前記改良柱体は、地中の土砂とセメント系固化材とを攪拌翼で混合攪拌することにより形成されており、
前記六角状ユニットを構成する隣り合う前記改良柱体の側面同士が線接触するとともに、
隣り合う前記六角状ユニット同士のうち、隣り合う前記改良柱体の側面同士が線接触し、
地震時の水平力に対抗できることを特徴とする改良地盤。 - 地震時に、隣り合う前記改良柱体の側面同士の接触部に生じる鉛直方向せん断力が、当該接触部に生じる摩擦抵抗力以下となるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の改良地盤。
- 6本の平断面円形の改良柱体の中心が平面視正六角形の頂点にそれぞれ位置するように地中に配置した六角状ユニットを複数個形成する工程を含み、
前記工程では、
地中の土砂とセメント系固化材とを攪拌翼で混合攪拌することにより前記改良柱体を形成し、前記六角状ユニットの内部及び隣り合う前記六角状ユニットで囲まれた領域において締め固められない未改良部を形成し、
前記六角状ユニットを構成する隣り合う前記改良柱体の側面同士を線接触させるとともに、
隣り合う前記六角状ユニット同士のうち、隣り合う前記改良柱体の側面同士を線接触させ、
地震時の水平力に対抗できることを特徴とする地盤改良工法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015076644 | 2015-04-03 | ||
JP2015076644 | 2015-04-03 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016196803A JP2016196803A (ja) | 2016-11-24 |
JP6238088B2 true JP6238088B2 (ja) | 2017-11-29 |
Family
ID=57357592
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016074217A Active JP6238088B2 (ja) | 2015-04-03 | 2016-04-01 | 改良地盤及び地盤改良工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6238088B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7100434B2 (ja) * | 2017-08-22 | 2022-07-13 | 公益財団法人鉄道総合技術研究所 | 構造物の基礎構造、および、構造物の基礎工法 |
JP7009889B2 (ja) * | 2017-09-28 | 2022-01-26 | 積水ハウス株式会社 | 地盤改良体、及び地盤改良体の施工方法 |
JP7235579B2 (ja) * | 2019-04-24 | 2023-03-08 | 積水化学工業株式会社 | 地盤改良基礎構造 |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5385911A (en) * | 1977-01-05 | 1978-07-28 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | Method of improving weak stratum |
US4886400A (en) * | 1988-03-23 | 1989-12-12 | S.M.W. Seiko, Inc. | Side cutting blades for multi-shaft auger system and improved soil mixing wall formation process |
FR2715177B1 (fr) * | 1994-01-14 | 1996-03-01 | Sif | Dispositif perfectionné pour la réalisation en place de colonnes de sol stabilisé et compacté. |
JPH11280087A (ja) * | 1998-03-27 | 1999-10-12 | Hirokazu Takemiya | 制振及び液状化防止のための地盤固結工法 |
JP3240992B2 (ja) * | 1998-03-31 | 2001-12-25 | 鹿島建設株式会社 | 地盤改良工法 |
JP2001020272A (ja) * | 1999-07-05 | 2001-01-23 | Kato Kensetsu:Kk | 多角形地盤改良工法 |
JP2004108136A (ja) * | 2002-07-23 | 2004-04-08 | Kato Construction Co Ltd | 地盤改良機械および地盤改良工法 |
JP2008115679A (ja) * | 2006-11-06 | 2008-05-22 | Masamichi Saito | 組立式木造住宅の構成部材 |
JP5062559B2 (ja) * | 2007-06-20 | 2012-10-31 | 清水建設株式会社 | 地盤改良工法 |
JP4999216B1 (ja) * | 2012-04-10 | 2012-08-15 | 株式会社東武防災建設 | 耐震避難室用基礎ブロック |
-
2016
- 2016-04-01 JP JP2016074217A patent/JP6238088B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016196803A (ja) | 2016-11-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6613358B2 (ja) | 地盤改良基礎構造 | |
JP4794390B2 (ja) | 杭基礎補強構造および補強方法 | |
JP2008280828A (ja) | 地盤改良体及びべた基礎からなる建築物の基礎の構造並びに地盤改良べた基礎工法 | |
JP6238088B2 (ja) | 改良地盤及び地盤改良工法 | |
JP6357323B2 (ja) | 液状化対策構造およびその構築方法 | |
JP6007092B2 (ja) | 構造物荷重を利用した地盤の液状化対策構造 | |
JP3608568B1 (ja) | 地盤改良体及びべた基礎からなる建築物の基礎の構造並びに地盤改良べた基礎工法 | |
JP5296585B2 (ja) | ソイルセメント改良体の接合構造、及びパイルド・ラフト基礎 | |
JP2018091047A (ja) | 人工地盤及びその構築方法 | |
JP6132144B2 (ja) | 構造物の液状化被害低減構造、および液状化被害低減方法 | |
JP5071852B2 (ja) | 構造物の沈下抑制構造 | |
JP5896351B2 (ja) | 基礎構造及び基礎の構築方法 | |
JP5350555B1 (ja) | 液状化防止構造及び液状化防止工法 | |
JP2014051852A (ja) | 地盤改良構造 | |
JP2013124511A (ja) | 建物の基礎構造及び建物の基礎の構築方法 | |
JP5951375B2 (ja) | 鉄塔の補強構造 | |
JP4868589B2 (ja) | 構造物基礎の支持構造及び施工方法 | |
JP2005314926A (ja) | 建造物の基礎構造及びその構築方法 | |
JP6691751B2 (ja) | 液状化免震構造 | |
JP2006077447A (ja) | 構造物の基礎構造 | |
JP2013108299A (ja) | 地震時液状化防止地盤改良工法 | |
JP3183291U (ja) | 浄化槽保護用コンクリート体の構造 | |
WO2019008866A1 (ja) | 建築物の基礎構造、及びその施工方法 | |
JP2014125761A (ja) | 構築物及びその構築方法 | |
Lüftenegger et al. | Innovative solutions for supporting excavations in slopes |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160902 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170407 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170425 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170623 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170919 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20171018 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6238088 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |