JP2018070190A - 飲料容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る飲料容器1は、上端部に開口部を有し、飲料を収容する容器本体5と、容器本体5の開口部に着脱可能に取り付けられた基部材7と、基部材7に装着された飲み口部材9と、一端が飲み口部材9に着脱可能であって、装着状態では他端側が容器本体5内に延出する飲料搬送用のストロー部材と、飲み口部材9を覆うことができるように設けられた開閉可能な蓋部材13とを備え、飲み口部材9は、飲料の通流路が形成された吸口部29を有し、吸口部29は変形可能な軟質の部材からなり、その上部断面が扁平な形状に形成されると共に、通流路におけるその上端から所定の位置には吸引及び/又は変形によって飲料の通過が可能な開状態となる弁体35が設けられていることを特徴とするものである。
【選択図】図1
Description
なお、本明細書において方向を表す用語として、「上」「下」とは飲料容器を載置した状態を基準としており、また「前」「後」とは蓋部材のロック機構が設けられた側を「前」とし蓋部材の枢着部が設けられている側を「後」としている。
しかしながら、吸口タイプとストロータイプでは飲み口の形状が異なるために乳幼児によっては移行がスムーズにできない場合があり、そのための飲料容器として、例えば特許文献1には、飲み口を吸口アダプタとして、扁平な楕円形状のものと円形状のものに交換可能にしたものが提案されている。
しかしながら、吸口タイプの飲料容器は、手で持って飲料容器を傾けて飲むものであり、飲料容器を傾けることで飲料が自然に出るように吸口部の先端に排出孔が設けられている。
他方、ストロータイプの飲料容器は、飲料容器を傾けずに乳幼児がストローを口に加えて吸引することで液体を吸い出すというものである。
しかしながら、吸口部の形状のみがストローに近くても、飲料が容器から出るのは、容器を傾けることで自然に出るものであるため、吸引すれば飲料が出るという気付きを与えることができず、逆に口をすぼめることができない乳幼児にあっては、容器を傾けると飲料をこぼすことになり、実際には効果的なトレーニングに供することはできない。
特許文献2の飲料容器によれば、特許文献1に関して述べた上記の問題点を解決して乳幼児のストロータイプの飲料容器への移行を円滑化できると考えられる。
仮にストローを外して吸口タイプの飲料容器としても利用しようとすると、蓋を開けた状態で容器を倒すと内部の飲料が吸口部の孔から漏れ出してしまう。そのため、ストローを外した状態での吸口タイプとしての利用には適しておらず、吸口タイプとして使用し、その後にさらにストローへの移行のためのトレーニングに使用するというような長期間に亘る使用には不向きな面がある。
また、弁体が吸引及び/又は変形によって開状態になるので、哺乳瓶からの移行初期においても無理なく飲料の摂取が可能であることに加えて、転倒時の飲料の漏れ出しを防止できる。
以下、飲料容器1の各構成部材を詳細に説明する。
容器本体5は、有底の円筒形状をしており、上端の開口部3の外周部には基部材7を着脱可能に取り付けるための雄ネジ部15が設けられている。
基部材7は、容器本体5の開口部3に着脱可能に取り付けられるものであり、高さの低い概略円筒形状をしており、内周面には容器本体5の雄ネジ部15に螺合する雌ネジ部17が設けられている。
また、外周部の左右両側には、乳幼児が把持するための持ち手19が設けられている。
さらに、上面の後部には、蓋部材13を開閉可能に支持する枢着部21が設けられている。
また、外周部の前側には蓋部材13に係合して蓋部材13の閉止状態を維持するためのロック機構23が設けられている。
また、基部材7の内面側には、パッキン27が装着されている。
飲み口部材9は、基部材7の穴部25に装着可能になっており、乳幼児が吸引すると共に飲料の通路となる吸口部29と、容器本体5の内圧を抜くための内圧開放機構部31を備えている。
吸口部29は変形可能な軟質の部材、例えばシリコーン樹脂からなり、扁平な形状、より具体的には断面が楕円状のいわゆる吸口タイプのものであり、内側には飲料の通流する通流路33が形成されている。通流路33の上端から所定の位置には吸引及び吸口部29の変形によって開状態となる弁体35が設けられている。
弁体35を設ける位置としては、吸口部29の上端から3mm〜10mm程度の位置が好ましい。
吸口部29を含む飲み口部材9全体が軟質の変形可能な材質で形成されているので、吸口部29を短軸方向の両側から挟むように圧力を加えることで、スリット37が開いて弁体35が開状態となる。
このような肉薄のくびれ部39を設けることで、当該部位を乳幼児が口で挟圧したときに変形しやくなり、これによって弁体35が容易に開くようになっている。このため、月齢の低い乳幼児であっても容易に飲料の摂取が可能である。
通流路33の下端開口縁は、図9、図10に示すように、テーパ状になって、ストロー部材11の装着が容易にできるようになっている。
内圧開放機構部31は、吸口部29の後方に設けられて、内部に通気路43が設けられた立上り部45を有し、通気路43の上端近傍には通気弁47が設けられている。通気弁47は、下方に半球面状に凹陥する半球面部49と、この半球面部49に前後に延びるように形成された通気スリット51によって構成されている。
また、立上がり部45の上端の後部側には、後方に出っ張るように設けられた突出部53が形成されている。
ストロー部材11は、上端側が吸口部29の下端側に挿入され、下端側が容器本体5内の底部まで延出して、飲料が吸い上げられる際の飲料の搬送路として機能する。
蓋部材13は、後端部において基部材7に回動可能に取り付けられ、前端部にロック機構23に係止する係止部55が設けられ、閉めた状態で飲み口部材9を覆うことができるようになっている。
蓋部材13の内面には、閉止状態で下方に延出して吸口部29の長手方向の両側面に当接して吸口部29の変形を防止する変形防止片57が設けられている。
また、蓋部材13の内面後端には、閉止状態で飲み口部材9の立上り部45に形成された突出部53に係止し、蓋部材13の開放時において突出部53を図9の矢印の方向に押し上げて変形させる押し上げ片59が設けられている。
<ストロー部材を外した使用態様について>
ストロー部材11が着脱可能になっているため、ストロー部材11を外した状態では、従来から存在する吸口タイプの飲料容器と同様の使用が可能である。すなわち、持ち手19を把持して容器を傾けて吸口部29を吸引又は挟圧することで飲料を飲むことができる。
このため、ストロー部材11を外すことで、特許文献2のようにストロー部材の装着を必須としている場合よりも月齢が低い段階からの使用ができる。
ストロー部材11を装着した状態では、吸口部29を吸引することで、弁体35が開き飲料を吸い出すことができる。
もっとも、ストロー部材11を外した状態での使用に慣れている乳幼児は、ストロー部材11を装着した状態でも飲料容器1を傾けて飲料の摂取を試みるが、その場合には、ストロー部材11内にある飲料しか摂取できず、そのうちに吸引すると飲料が出ることを経験的に学び、自然にストローのように吸引することを覚える。
このため、本実施の形態の飲料容器1は、哺乳瓶の直ぐ後の段階であるいわゆる吸口タイプの飲料容器としての使用段階から、ストローを用いた段階までの長期間に亘って使用でき、かつストロータイプへの移行をスムーズにすることができる。
しかしながら、本実施の形態の飲料容器1ではこの飲料の飛び出しは下記のような作用によって防止されている。
蓋部材13を閉じた状態では、図5、6に示すように、吸口部29の上端が蓋部材13の内面に当接すると共に、図6に示すように、変形防止片57が吸口部29の長手方向の両側に当接している。さらに、図5に示すように、蓋部材13の押し上げ片59が立上り部45の突出部53の下面側に配置されている。
3 開口部
5 容器本体
7 基部材
9 飲み口部材
11 ストロー部材
13 蓋部材
15 雄ネジ部
17 雌ネジ部
19 持ち手
21 枢着部
23 ロック機構
25 穴部
27 パッキン
29 吸口部
31 内圧開放機構部
33 通流路
35 弁体
36 平面部
37 スリット
39 くびれ部
41 ストロー装着部
43 通気路
45 立上り部
47 通気弁
49 半球面部
51 通気スリット
53 突出部
55 係止部
57 変形防止片
59 押し上げ片
Claims (4)
- 上端部に開口部を有し、飲料を収容する容器本体と、
該容器本体の前記開口部に着脱可能に取り付けられた基部材と、
該基部材に装着された飲み口部材と、
一端が前記飲み口部材に着脱可能であって、装着状態では他端側が前記容器本体内に延出する飲料搬送用のストロー部材と、
前記飲み口部材を覆うことができるように設けられた開閉可能な蓋部材とを備え、
前記飲み口部材は、飲料の通流路が形成された吸口部を有し、該吸口部は変形可能な軟質の部材からなり、その上部断面が扁平な形状に形成されると共に、前記通流路におけるその上端から所定の位置には吸引及び/又は変形によって飲料の通過が可能な開状態となる弁体が設けられていることを特徴とする飲料容器。 - 前記吸口部は、その外形において前記弁体の位置の下側にくびれ部が設けられて肉薄になっていることを特徴とする請求項1記載の飲料容器。
- 前記基部材又は前記飲み口部材に設けられると共に、前記蓋体の開放動作に連動して前記容器本体内の内圧を抜くための通気弁と、
前記蓋部材の内面に設けられて、閉止状態で下方に延出して前記吸口部の側面に当接して前記吸口部の変形を防止することで前記蓋体の閉止状態及び開放初期状態での前記吸口部の変形による前記弁体の開放を防止する変形防止片とを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の飲料容器。 - 前記弁体は、前記通流路に設けた面部と、該面部の長手方向に交差する方向に延出するスリットによって構成され、
前記変形防止片は、吸口部の長手方向の両側に当接するように設けられていることを特徴とする請求項3記載の飲料容器。
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