JP2018068402A - 便座・便蓋の製造方法および便座装置 - Google Patents

便座・便蓋の製造方法および便座装置 Download PDF

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Abstract

【課題】清潔性と耐衝撃性とを両立させた脚部を有する便座または便蓋を提供する。【解決手段】脚部が配置される窪み部(インサート領域)を有する便座成形型を準備し(S100)、外周縁部が端部に向かうにつれて薄くなるよう外面が傾斜し外周径がインサート領域よりも大きくなる脚部成形型に熱可塑性エラストマー材料を注入することにより脚部を予め成形し(S110)、成形した脚部の外周縁部を便座成形型から浮かせた状態で当該脚部をインサート領域に配置し(S120)、樹脂材料を便座成形型に注入することにより脚部が一体化された便座を成形する(S130)。【選択図】図3

Description

本発明は、便座・便蓋の製造方法および便座装置に関する。
従来より、便蓋の脚部として、エラストマーを用いて射出成形により形成されたクッションゴムが知られている。例えば、特許文献1には、ポリプロピレン系樹脂の材質にポリオレフィン系エラストマーが添加されてなる便座のクッションゴムが開示されている。この特許文献1記載の技術によれば、ポリプロピレン系樹脂とポリオレフィン系エラストマーとの組み合わせにより、防汚性、耐染色性、耐洗剤性、拭き取り性、耐擦り傷性に優れた便座のクッションゴムを提供することができる、とされている。
また、便座の脚部が当該便座と一体成形されたものも知られている。例えば、特許文献2には、熱可塑性樹脂材料の射出成形によって便座と脚部とが一体成形されたものが開示されている。この特許文献2記載の技術によれば、便座と脚部との一体化により、脚部と便座との間に隙間がなく、汚れが侵入せずに、衛生的で安価な便座を提供することができる、とされている。
特開2014−27977号公報 特開2000−157450号公報
しかしながら、特許文献1記載の技術では、クッションゴム自体の防汚性や拭き取り性は向上するものの、便蓋とクッションゴムとの間の隙間に汚れが入り込み易く、当該隙間の清潔性、拭き取り性に問題がある。一方、特許文献2記載の技術では、便座と脚部とが一体化されているため、便座と脚部との間に汚れが入り込むことはないものの、脚部はポリプロピレン樹脂のため柔軟性が不十分であり、便座が便器に設置されたときに便器と接触する脚部の耐衝撃性に問題がある。また、ポリプロピレン樹脂により成形された脚部は、クッションゴムと比較して摩擦力が小さいため、便座が横方向にずれ易いといった問題もある。
本発明は、清潔性と耐衝撃性とを両立させることを主目的とする。
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の便座・便蓋の製造方法は、
裏面に便器と当接する脚部を有する便座または裏面に便座と当接する脚部を有する便蓋を製造する便座・便蓋の製造方法であって、
前記脚部が配置されるインサート領域を画成する窪み部を有し、インサート成形により前記脚部を一体化した前記便座または前記便蓋を成形するための便座・便蓋成形型を準備し、
エラストマー材料を用いて前記脚部を予め成形し、
該成形した脚部の外周縁を前記便座・便蓋成形型から浮かせた状態で該脚部を前記インサート領域に配置し、
樹脂材料を前記便座・便蓋成形型に注入することにより前記脚部の外周縁が内部に埋め込まれた前記便座または前記便蓋を成形する、
ことを要旨とする。
この便座・便蓋の製造方法によれば、エラストマー材料を用いて脚部を予め成形し、成形した脚部の外周縁を便座・便蓋成形型から浮かせた状態で脚部をインサート領域に配置して樹脂材料を便座・便蓋成形型に注入する。便座・便蓋成形型に注入された樹脂材料は脚部の外周縁の外面側に流れ込むため、脚部の外周縁が内部に埋め込まれた状態で当該脚部が一体化された便座・便蓋が成形される。これにより、脚部と便座・便蓋との間の隙間を小さくして、脚部と便座・便蓋との間に汚れが入り込み難くすることができる。また、脚部は、エラストマー材料を用いて成形された後、インサート成形によって便座・便蓋と一体化されるため、脚部が樹脂材料により形成されるものに比して、便器や便座に当接する際の衝撃を抑制することができる。これらの結果、清潔性と耐衝撃性とを両立させた脚部を有する便座・便蓋を提供することができる。
こうした本発明の便座・便蓋の製造方法において、外周縁が端部に向かうにつれて薄くなるよう外面が弧状またはテーパ状に傾斜すると共に外周径が前記インサート領域よりも大きな前記脚部を成形し、該成形した脚部を前記インサート領域に押し込むことにより該脚部の外周縁を変形させて該外周縁を前記便座・便蓋成形型から浮かせた状態とするものとすることもできる。脚部は柔軟性に優れたエラストマー材料により成形されるから、脚部を便座・便蓋成形型のインサート領域に押し込むだけで外周縁を容易に変形させて便座・便蓋成形型から浮かせた状態とすることができる。
或いは、本発明の便座・便蓋の製造方法において、外面側が前記窪み部の形状に倣う形状の中央部と該中央部の内面側から外径方向に延びるフランジ部とを有し該フランジ部の外周縁の外面が弧状またはテーパ状に傾斜する脚部を成形し、該成形した脚部を前記インサート領域に配置することにより前記フランジ部の内周縁を前記窪み部の開口縁に突き当てると共に該フランジ部の外周縁を前記便座・便蓋成形型から浮かせた状態とするものとすることもできる。こうすれば、便座・便蓋の裏面を脚部のフランジ部の外面と繋げることができるため、脚部と便座・便蓋との間の段差を小さくし、その隙間を小さくすることができる。
また、本発明の便座・便蓋の製造方法において、前記便座または前記便蓋の裏面と前記脚部の外面との境界において形成される面間角度が150度以上180度以下となるように成形条件を設定して前記便座または前記便蓋を成形するものとすることもできる。こうすれば、脚部の外面と便座・便蓋の裏面とが滑らかに繋がるため、汚れが入り込み難くなり、清潔性をより向上させることができる。なお、上記面間角度は、より好ましくは160度以上175度以下とすることができる。
さらに、本発明の便座・便蓋の製造方法において、耐薬品性を有し抗菌剤が添加された熱可塑性エラストマーを材料とした射出成形により前記脚部を成形し、耐薬品性を有し抗菌剤が添加された熱可塑性樹脂を材料としたインサート成形により前記脚部が一体化された前記便座または前記便蓋を成形するものとすることもできる。こうすれば、便座または便蓋や脚部の清潔性をより向上させることができる。
本発明の便座装置は、
エラストマー材料により成形され、中央部と外周縁部とを有する脚部と、
樹脂材料により成形され、前記中央部が露出すると共に前記外周縁部が便座内部に埋め込まれるようにインサート成形により前記脚部が一体化された便座と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の便座装置は、中央部と外周縁部とを有する脚部がインサート成形により一体化された便座を備える。脚部は、中央部が露出すると共に外周縁部が便座内部に埋め込まれるように便座に一体化される。これにより、脚部と便座との間の隙間を小さくして、脚部と便座との間に汚れが入り込み難くすることができる。また、脚部は、エラストマー材料により成形されるため、樹脂材料により形成されるものに比して、便器に当接する際の衝撃を抑制することができる。これらの結果、清潔性と耐衝撃性とを両立させた便座装置を提供することができる。
便器1に設置された便座装置10の外観を示す外観図である。 便座装置10の裏面を示す裏面図である。 第1実施例の便座製造工程を示す説明図である。 第1実施例の脚部15の正面図およびそのA−A断面図である。 第1実施例のインサート成形の様子を示す説明図である。 脚部15が一体化された便座14の部分断面図である。 変形例のインサート成形の様子を示す説明図である。 脚部15Bが一体化された便座14の部分断面図である。 第2実施例の便座製造工程を示す説明図である。 第2実施例の脚部115の正面図およびそのB−B断面図である。 第2実施例のインサート成形の様子を示す説明図である。 脚部115が一体化された便座14の部分断面図である。
次に、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明する。
[第1実施例]
図1は、便器1に設置された便座装置10の外観を示す外観図であり、図2は、便座装置10の裏面を示す裏面図である。便座装置10は、図1に示すように、便器1の上面に設置され、本体12と、便座14と、便蓋16と、操作パネル18とを備える。
本体12は、便器1の上部後方に設置され、図示しない洗浄ノズルや洗浄ノズルに温水を供給する温水供給装置などが設けられる。
便座14は、前方部分を上下できるように本体12に対して揺動自在に取り付けられている。便座14は、耐薬品性と耐衝撃性に優れたポリプロピレン樹脂などの熱可塑性樹脂に抗菌剤を添加した材料を用いて射出成形により形成されている。また、便座14の裏面には、図2に示すように、前方部分の2箇所と後方部分の2箇所にそれぞれ脚部15が設けられている。脚部15は、耐薬品性と柔軟性に優れたオレフィン系熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性エラストマーに抗菌剤を添加した材料を用いて射出成形により形成されたクッションゴムであり、便座14が下げられたときに便器1の上面に当接して衝撃を吸収する。本実施例では、脚部15は、インサート成形により便座14と一体成形されるものとした。
便蓋16は、便座14と同様に、前方部分を上下できるように本体12に対して揺動自在に取り付けられている。便蓋16は、耐薬品性と耐衝撃性に優れたポリプロピレン樹脂などの熱可塑性樹脂に抗菌剤を添加した材料を用いて射出成形により形成されている。また、便蓋16の裏面には、図1および図2に示すように、前方部分の2箇所に脚部17が設けられている。脚部17は、脚部15と同様に、耐薬品性と柔軟性に優れたオレフィン系熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性エラストマーに抗菌剤を添加した材料を用いて射出成形により形成されたクッションゴムであり、便蓋16が下げられたときに便座14の上面に当接して衝撃を吸収する。本実施例では、脚部17は、便蓋16と別体として形成され、便蓋16に嵌め込まれることにより便蓋16に固定されている。
操作パネル18は、洗浄ノズルから洗浄水を噴射して局部の洗浄を開始するための開始ボタンや洗浄を停止するための停止ボタン、洗浄水の水勢を設定するための水勢設定ボタン、洗浄水の水温を設定するための水温設定ボタン等が設けられている。
次に、こうして構成された便座装置10における便座14の製造工程について説明する。図3は、第1実施例の便座製造工程の一例を示す説明図である。便座14の製造は、以下のようにして行なわれる。まず、脚部15が配置されるインサート領域を有しインサート成形により脚部15を一体化した便座14を成形するための便座成形型を準備する(ステップS100)。次に、脚部15の外周径が便座成形型のインサート領域よりも大きく成形される脚部成形型を準備して当該脚部成形型に熱可塑性エラストマー材料を注入して固化させることにより脚部15を成形する(ステップS110)。図4は、第1実施例の脚部15の正面図およびそのA−A断面図である。脚部15は、第1実施例では、外面が正面視において長方形の短辺を半円に置き換えた形状に成形されており、略均一の厚みに成形された中央部15aと、端部に向かうにつれて薄くなるよう外面が弧状に傾斜する外周縁部15bと、中央部15aの内面(裏面)から垂直に突き出た突出部15cとを有する。ここで、外周縁部15bの外面と内面とによりなす角度θtは、例えば、40〜50度とすることができる。なお、外周縁部15bは、外面が弧状に傾斜するよう成形されるものとしたが、直線的に傾斜したテーパ状に成形されてもよい。
そして、脚部15の外周縁部15bが便座成形型から浮くように脚部15を便座成形型のインサート領域に押し込み(ステップS120)、熱可塑性樹脂材料を便座成形型に注入して固化させることにより脚部15が一体化された便座14を成形する(ステップS130)。
図5は、第1実施例のインサート成形の様子を示す説明図であり、図6は、脚部15が一体化された便座14の部分断面図である。ここで、図5(a)の破線は、便座成形型20のインサート領域を示す。便座成形型20は、脚部15が配置されるインサート領域を画成する窪み部21を有する(図5(a)参照)。窪み部21は、内周径が脚部15の外周径よりも若干小さく、深さが脚部15の中央部15aの厚みよりも深くなるように形成されている。このため、脚部15が窪み部21(インサート領域)に押し込まれると、外周縁部15bが内面(裏面)側に変形(カール)し、外周縁部15bが便座成形型20(窪み部21の内周面)から浮いた状態となる(図5(b)参照)。この状態で便座成形型20に熱可塑性樹脂材料Rが注入されると、脚部15の外周縁部15bの外面と窪み部21の内周面との間の隙間に熱可塑性樹脂材料Rが流れ込むため、外周縁部15bが内部に埋め込まれた状態で脚部15と一体化した便座14が成形される(図5(c)参照)。窪み部21の深さは脚部15の中央部15aの厚みよりも深いため、脚部15が一体化された便座14は、裏面14aから隆起する凸部14bが形成され、凸部14bの頂面で脚部15と接合される(図6参照)。脚部15の外周縁部15bの外面と便座14の凸部14bの外周面との境界において形成される面間角度θbは、便座成形型20に流し込む材料の温度や圧力などの成形条件によって調整することができ、160度以上175度以下の範囲内とすることが好適である。これにより、脚部15と便座14との境界が滑らかに繋がるため、境界に汚れが入り込み難くすることができる。なお、面間角度θbは、脚部15と便座14との境界の滑らかさや成形のし易さを考慮して、上記160度以上175度以下の範囲内とすることが望ましいが、150度以上180度以下の範囲内としてもよいし、150度未満としても差し支えない。
以上説明した第1実施例の便座・便蓋の製造方法は、脚部成形型に熱可塑性エラストマー材料を注入することにより脚部15を予め成形し、成形した脚部15の外周縁部15bを便座成形型20から浮かせた状態で脚部15をインサート領域に配置し、樹脂材料を便座成形型20に注入する。便座成形型20に注入された樹脂材料は、脚部15の外周縁部15bの外面側に流れ込むため、外周縁部15bが内部に埋め込まれた状態で脚部15が一体成形された便座14が成形される。これにより、脚部15と便座14との境界の隙間が小さくなり、境界に汚れが入り込み難くくなる。また、柔軟性に優れた熱可塑性エラストマー材料により脚部15(クッションゴム)を成形するから、脚部15が便器1の上面形状にならい易くなり、使用者が便座14に着座する際の衝撃やがたつき、ずれを低減することができ、座り心地を向上させることができる。これらの結果、清潔性と耐衝撃性とを両立させた脚部15を有する便座14を提供することができる。
また、第1実施例の便座・便蓋の製造方法は、外周縁部15bが端部に向かうにつれて薄くなるよう外面が傾斜すると共に外周径が便座成形型20のインサート領域よりも大きくなるよう脚部15を成形し、成形した脚部15をインサート領域に押し込むことにより脚部15の外周縁部15bを便座成形型20から浮かせた状態とする。脚部15は柔軟性に優れた熱可塑性エラストマー材料により成形されるから、脚部15をインサート領域に押し付けるだけでその外周縁部15bを容易に変形させて便座成形型20から浮かせることができる。
さらに、第1実施例の便座・便蓋の製造方法は、先に脚部成形型を用いて脚部15を成形し、その後、便座成形型20のインサート領域に脚部15を配置して脚部15が一体化された便座14を成形する。先に便座成形型20を用いて便座14を成形し、その後、脚部成形型に便座14を配置して便座14が一体化された脚部15を成形する場合、便座14を脚部成形型に配置する際に便座14に傷が付くおそれがあるが、第1実施例の便座・便蓋の製造方法によれば、一度成形した便座14を再度成形型に配置することがないため、こうした便座14の傷つきを防止することができる。
また、第1実施例の便座・便蓋の製造方法は、便座14との接合面となる脚部15の内面(裏面)に突出部15cを有すると共に内面(裏面)全面で便座14に接合されるため、脚部15と便座14との接触面積を大きくでき、便座14と脚部15との固定力を向上させることができる。
実施例では、外周縁部15bが端部に向かうにつれて薄くなるよう外面が弧状またはテーパ状に傾斜し且つ外周径が便座成形型20のインサート領域よりも大きな脚部15を成形し、成形した脚部15をインサート領域に押し込むことにより、脚部15の外周縁部15bを変形させて外周縁部15bを便座成形型20から浮かせた状態とするものとした。しかし、脚部の外周縁部を変形させることなく、脚部をインサート領域に配置したときにその外周縁部が便座成形型から浮いた状態となるように、脚部を成形しておくものとしてもよい。図7は、変形例のインサート成形の様子を示す説明図であり、図8は、脚部15Bが一体化された便座14の部分断面図である。この変形例では、図7に示すように、外周縁部の外面が窪み部21の内周面から離間するように傾斜した脚部15Bを便座成形型20のインサート領域に配置して便座成形型20に熱可塑性樹脂材料Rを注入する。これにより、脚部15Bの外周縁部の外面側に熱可塑性樹脂材料Rが流れ込むため、図8に示すように、脚部15Bの外周縁部の外面側が内部に埋め込まれた状態で脚部15Bが一体化された便座14が成形される。
実施例では、脚部15(中央部15a)の内面(裏面)に、突出部15cを設けるものとしたが、凹溝を形成するものとしてもよい。この場合でも、脚部15と便座14との接触面積を大きくとることができ、脚部15と便座14との固定力を向上させることができる。また、脚部15の内面(裏面)を、突出部も凹溝もない平坦面としても差し支えない。
実施例では、便座14の裏面14aの前方部分の2箇所と後方部分の2箇所にそれぞれ脚部15を一体成形するものとしたが、便座14の裏面全体に脚部を一体成形するものとしてもよい。この場合、便座14と便器1との間に隙間がなくなるため、排泄物や水の便器外への飛び散りを防止することができる。また、便座14の裏面全体をクッション性の高い脚部で覆うことにより、使用者が便座14に着座したときの応力集中も回避することができるため、衝撃による破損を効果的に抑制することができる。
実施例では、便座14に一体成形される脚部15を正面視において長方形の短辺を半円に置き換えた形状により成形するものとしたが、これに限定されるものではなく、正面視において円形や楕円形、正方形、長方形など如何なる形状に成形してもよい。
[第2実施例]
第1実施例では、端部に向かうにつれて薄くなる外周縁部15bを有する脚部15を便座14と一体化させるものとしたが、第2実施例は、フランジ部を有する脚部を便座14に一体化させるものである。図9は、第2実施例の便座製造工程を示す説明図である。
第2実施例の便座製造工程では、ステップS100と同様の便座成形型20を準備し(ステップS200)、フランジ部を有する脚部が成形される脚部成形型を準備し当該脚部成形型に熱可塑性エラストマー材料を注入して脚部を成形する(ステップS210)。図10は、第2実施例の脚部115の正面図およびそのB−B断面図である。脚部115は、図示するように、便座成形型20の窪み部21の深さよりも厚い中央部115aと、中央部115aの内面(裏面)側から外径方向へ延びるフランジ部115bとを有する。フランジ部115bは、外周縁部115cの外面が弧状に傾斜するように成形される。なお、外周縁部115cは、外面が弧状に傾斜するように成形されるものとしたが、直線的に傾斜したテーパ状に成形されてもよい。
そして、成形した脚部115を便座成形型20のインサート領域に配置し(ステップS220)、熱可塑性樹脂材料を便座成形型20に注入して固化させることにより脚部115が一体化された便座14を成形する(ステップS230)。
図11は、第2実施例のインサート成形の様子を示す説明図であり、図12は、脚部115が一体化された便座14の部分断面図である。ここで、図11(a)の破線は、便座成形型20のインサート領域を示す。窪み部21は、脚部115の中央部115aの外面形状に倣った形状で窪んでおり、深さがフランジ部115bの外面から中央部115aの外面までの距離と概ね一致するように形成されている。また、上述したように、脚部115のフランジ部115bは、外周縁部115cの外面が弧状に傾斜するように成形されている。このため、脚部115が窪み部21(インサート領域)に配置されると、フランジ部115bの内周縁部が窪み部21の開口縁に突き当たると共に外周縁部115cが便座成形型20から浮いた状態となる(図11(b)参照)。この状態で便座成形型20に熱可塑性樹脂材料Rが注入されると、フランジ部115bの外周縁部115cの外面側に熱可塑性樹脂材料Rが流れ込むため、フランジ部115bの外周縁部115cが内部に埋め込まれた状態で脚部115と一体化した便座14が成形される(図11(c)参照)。窪み部21の深さは脚部115の中央部115aの厚み(中央部115aの内面(裏面)から外面までの距離)よりも浅いため、脚部115が一体化された便座14は、裏面114aから凹んだ凹部114bが形成され、凹部114bの底面および内周面で脚部115と接合される(図12参照)。脚部115(フランジ部115b)の外面と便座14の裏面114aとの境界において形成される面間角度θbは、第1実施例と同様に、便座成形型20に流し込む材料の温度や圧力などの成形条件によって調整することができ、160度以上175度以下の範囲内とすることが好適である。勿論、150度以上180度以下の範囲内としてもよいし、150度未満としても差し支えない。なお、この第2実施例では、脚部115の内面(裏面)を平坦面としたが、突出部を設けるものとしてもよいし、凹溝を形成するものとしてもよい。
実施例では、本発明を、便座14の前方部分に設けられる脚部15と後方部分に設けられる脚部15とを便座14に一体成形するものに適用して説明したが、前方部分の脚部15のみを便座14に一体成形するものや、後方部分の脚部15のみを便座14に一体成形するものに適用するものとしてもよい。また、実施例では、本発明を、脚部15を便座14に一体成形するものに適用して説明したが、脚部17を便蓋16に一体成形するものに適用するものとしてもよい。即ち、本発明を、インサート領域(窪み部)を有する便蓋成形型を準備し、エラストマー材料を用いて脚部を予め成形し、成形した脚部をインサート領域に配置し、便蓋成形型に樹脂材料を注入することにより脚部を一体化した便蓋を成形する便蓋の製造方法の形態としてもよい。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、便座や便蓋の製造産業などに利用可能である。
1 便器、10 便座装置、12 本体、14 便座、14a,114a 裏面、14b 凸部、114b 凹部、15,15B,115 脚部、15a,115a 中央部、15b 外周縁部、115b フランジ部、15c 突出部、115c 外周縁部、16 便蓋、17 脚部、18 操作パネル、20 便座成形型、21 窪み部、R 熱可塑性樹脂材料。

Claims (6)

  1. 裏面に便器と当接する脚部を有する便座または裏面に便座と当接する脚部を有する便蓋を製造する便座・便蓋の製造方法であって、
    前記脚部が配置されるインサート領域を画成する窪み部を有し、インサート成形により前記脚部を一体化した前記便座または前記便蓋を成形するための便座・便蓋成形型を準備し、
    エラストマー材料を用いて前記脚部を予め成形し、
    該成形した脚部の外周縁を前記便座・便蓋成形型から浮かせた状態で該脚部を前記インサート領域に配置し、
    樹脂材料を前記便座・便蓋成形型に注入することにより前記脚部の外周縁が内部に埋め込まれた前記便座または前記便蓋を成形する、
    便座・便蓋の製造方法。
  2. 請求項1記載の便座・便蓋の製造方法であって、
    外周縁が端部に向かうにつれて薄くなるよう外面が弧状またはテーパ状に傾斜すると共に外周径が前記インサート領域よりも大きな前記脚部を成形し、該成形した脚部を前記インサート領域に押し込むことにより該脚部の外周縁を変形させて該外周縁を前記便座・便蓋成形型から浮かせた状態とする、
    便座・便蓋の製造方法。
  3. 請求項1記載の便座・便蓋の製造方法であって、
    外面側が前記窪み部の形状に倣う形状の中央部と該中央部の内面側から外径方向に延びるフランジ部とを有し該フランジ部の外周縁の外面が弧状またはテーパ状に傾斜する脚部を成形し、該成形した脚部を前記インサート領域に配置することにより前記フランジ部の内周縁を前記窪み部の開口縁に突き当てると共に該フランジ部の外周縁を前記便座・便蓋成形型から浮かせた状態とする、
    便座・便蓋の製造方法。
  4. 請求項2または3記載の便座・便蓋の製造方法であって、
    前記便座または前記便蓋の裏面と前記脚部の外面との境界において形成される面間角度が150度以上180度以下となるように成形条件を設定して前記便座または前記便蓋を成形する、
    便座・便蓋の製造方法。
  5. 請求項1ないし4いずれか1項に記載の便座・便蓋の製造方法であって、
    耐薬品性を有し抗菌剤が添加された熱可塑性エラストマーを材料とした射出成形により前記脚部を成形し、
    耐薬品性を有し抗菌剤が添加された熱可塑性樹脂を材料としたインサート成形により前記脚部が一体化された前記便座または前記便蓋を成形する、
    便座・便蓋の製造方法。
  6. エラストマー材料により成形され、中央部と外周縁部とを有する脚部と、
    樹脂材料により成形され、前記中央部が露出すると共に前記外周縁部が便座内部に埋め込まれるようにインサート成形により前記脚部が一体化された便座と、
    を備える便座装置。
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